JP2008196513A - 回転直線運動変換機構の製造方法 - Google Patents

回転直線運動変換機構の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高いリード設定精度が得られる構造の回転直線運動変換機構を適切な手順で速やかに組み立てることのできる製造方法を提供する。
【解決手段】回転直線運動変換機構は、リングシャフトとサンシャフトと複数のプラネタリシャフトとを備える。リングシャフトは、リングシャフト本体21と背面リングギア24とを備える。各プラネタリシャフトは、プラネタリシャフト本体41と背面プラネタリギア44とを備える。サンシャフトとリングシャフト本体21とプラネタリシャフト本体41との組み合わせにより構成される第3アッセンブリを組み立てる。その後、サンシャフトの背面サンギア34と背面プラネタリギア44とを噛合させつつプラネタリシャフト本体41に背面プラネタリギア44を取り付ける。その後、各背面プラネタリギア44と背面リングギア24とを噛合させつつリングシャフト本体21に背面リングギア24を取り付ける。
【選択図】図20

Description

本発明は、回転運動を直線運動に変換する回転直線運動変換機構の製造方法に関するものである。
回転直線運動変換機構としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
この回転直線運動変換機構は、軸方向へ延びる空間を内部に有する円環軸と円環軸の内部に配置される太陽軸と太陽軸の周囲に配置される複数の遊星軸との組み合わせにより構成されている。また、円環軸の雌ねじ及び太陽軸の雄ねじと遊星軸の雄ねじとがそれぞれ噛み合わされている。こうした構造の回転直線運動変換機構においては、円環軸を回転運動させたとき、円環軸から伝達された力を通じて遊星軸が太陽軸のまわりで遊星運動することにより、太陽軸が直線運動するようになる。すなわち、円環軸の回転運動を太陽軸の直線運動に変換することが可能となっている。
特開平10−196757号公報
ところで、上記回転直線運動変換機構のリード(円環軸1回転当たりの太陽軸のストローク量)は、円環軸、太陽軸、及び遊星軸にそれぞれ設けられた各ねじの条数や該回転直線運動変換機構の減速比等によって決定される。
上記減速比は各ねじの有効径の比によって決定されるが、各ねじの有効径は、ねじの加工精度に起因してばらついたり、螺合するねじ同士の接触面の摩耗等によって変化したりする。そのため、上記回転直線運動変換機構において安定した一定の減速比を得ることは困難である。
また上記回転直線運動変換機構は、円環軸の回転中心と太陽軸の回転中心と遊星軸の公転中心との位置関係が各ねじのかみ合いによって決定される構造であり、太陽軸の回転中心や遊星軸の公転中心が円環軸の回転中心からずれ易い構造であると云える。そして、太陽軸の回転中心や遊星軸の公転中心が円環軸の回転中心からずれてしまうと、これに伴って各ねじの接触面の位置が変化するために各ねじの有効径も変化し、この場合にも安定した一定の減速比を得ることが困難となる。
このように安定した一定の減速比を得ることができない回転直線運動変換機構では、設計値通りのリードを確保することが困難であり、同リードの設定精度の不要な低下を招いてしまう。
そこで、安定した一定の減速比を得るために、太陽軸を直線運動させるためのねじ機構(円環軸の雌ねじ、太陽軸の雄ねじ、遊星軸の雄ねじ)とは別に、円環軸の回転中心と太陽軸の回転中心と遊星軸の公転中心とを一致させた状態でそれら円環軸、太陽軸及び遊星軸の相対移動を案内する案内機構を設けることが考えられる。
こうした回転直線運動変換機構では、各ねじの有効径によることなく高いリード設定精度が得られるようになるものの、案内機構が追加される分だけ構造が複雑になるために、回転直線運動変換機構の組み立てにかかる作業が煩雑になったり、その組み立てにかかる手順が複雑になったりすることが避けられない。こうした理由から、上記案内機構が設けられた回転直線運動変換機構にあっては、その製造効率の低下を招く可能性が高いと云える。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高いリード設定精度が得られる構造の回転直線運動変換機構を適切な手順で速やかに組み立てることのできる製造方法を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、内部に空間が設けられる円環軸と、該円環軸内に配置される太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置される複数の遊星軸とを備えてなり、前記円環軸に設けられる雌ねじを円環ねじとし、同円環軸に設けられる歯車を円環歯車とし、前記太陽軸に設けられる雄ねじを太陽ねじとし、同太陽軸に設けられる歯車を太陽歯車とし、前記遊星軸に設けられる雄ねじを遊星ねじとし、同遊星軸に設けられる歯車を遊星歯車とすると、前記円環ねじ及び前記太陽ねじと前記遊星ねじとが噛み合わされることと、前記円環歯車及び前記太陽歯車と前記遊星歯車とが噛み合わされることと、前記円環軸及び前記太陽軸の一方の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸及び前記太陽軸の他方の直線運動が得られることとの条件を満たしてなり、前記円環軸は前記円環ねじが設けられた円環軸本体と前記円環歯車が形成された円環歯車部とを備えてなり、前記遊星軸は前記遊星ねじが設けられた遊星軸本体と前記遊星歯車が形成された遊星歯車部とを備えてなる回転直線運動変換機構について、その製造を行う製造方法であって、前記太陽軸と前記円環軸本体と前記遊星軸本体との組み合わせにより構成される集合体を軸集合体として、同軸集合体を組み立てる第1工程と、前記第1工程を経た後に、前記太陽歯車と前記遊星歯車とを噛合させつつ前記遊星軸本体に前記遊星歯車部を取り付ける第2工程と、前記第2の工程を経た後に、前記遊星歯車と前記円環歯車とを噛合させつつ前記円環軸本体に前記円環歯車部を取り付ける第3工程とを備えることをその要旨とする。
上記回転直線運動変換機構では、その減速比が、円環歯車、太陽歯車、及び遊星歯車同士のかみ合いによって決定される。そのため、円環ねじや、太陽ねじ並びに遊星ねじの有効径の影響を受けることなく、回転直線運動変換機構の減速比が安定した状態で一定に維持されて、回転直線運動変換機構のリードの設定精度も高く維持される。そして上記製造方法によれば、そうした回転直線運動変換機構の製造に際して、遊星軸本体への遊星歯車部の取り付けと円環軸本体への円環歯車部の取り付けとを共に、二つの歯車を噛み合わるといった単純な作業を通じて行うことができる。そのため、三つの歯車を噛み合わせるといった極めて煩雑な作業を経ることなく回転直線運動変換機構を組み立てることができ、同機構を適切な手順で速やかに組み立てることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転直線運動変換機構の製造方法において、前記遊星軸本体の中心線が前記太陽軸の中心線に対して平行になる前記遊星軸本体の姿勢を基準姿勢とすると、前記第1工程を経た後に、以後の工程を行うのに先立ち、前記遊星軸本体の姿勢を前記基準姿勢に矯正する矯正工程を更に備えることをその要旨とする。
ここで、回転直線運動変換機構の製造過程においては、円環軸と太陽軸との間で遊星軸が上記基準姿勢に対して傾いた状態となることが本願発明者により確認されている。そして、そのように遊星軸が傾いた状態になると、各構成要素のねじの噛み合いが不均一となるために、局部的なねじの摩耗が促進されるようになって寿命の低下を招くようになる。また、各構成要素の間におけるフリクションが増大するために、回転運動から直線運動への変換効率の低下を招くようにもなる。
そのように遊星軸が傾いた状態になる理由としては次のようなことが考えられる。回転直線運動変換機構では、円環軸の雌ねじと各遊星軸の雄ねじとの噛み合い部分や、太陽軸の雄ねじと各遊星軸の雄ねじとの噛み合い部分にバックラッシが形成される。そのため、回転直線運動変換機構の製造過程において、各構成要素の組み合わせに伴って遊星軸に力が加えられたときに、遊星軸が上記バックラッシをうめる方向へ動かされることにより、遊星軸が傾いた状態で回転直線運動変換機構が組み立てられてしまうことがある。
この点、上記製造方法によれば、そのように遊星軸が傾けられた状態で回転直線運動変換機構が組み立てられることを抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の回転直線運動変換機構の製造方法において、前記矯正工程は、同一円周を通過する形状であり且つ平行に延びる形状である複数の挿入部とそれら挿入部に一体形成された基部とにより構成される矯正治具を用い、前記軸集合体の内部における前記太陽軸と前記円環軸本体と前記遊星軸本体とにより囲繞された部分に前記矯正治具の各挿入部を挿入して同矯正治具を前記軸集合体に取り付ける工程であることをその要旨とする。
上記製造方法によれば、軸集合体の内部において遊星軸が傾いた状態になっている場合に、同遊星軸を矯正治具の挿入部によって押圧して移動させることにより、遊星軸の姿勢を前記基準姿勢に矯正することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構の製造方法において、当該回転直線運動変換機構は、前記円環歯車として第1円環歯車及び第2円環歯車が設けられることと、前記円環軸の一方の端部に前記第1円環歯車が設けられるとともに他方の端部に前記第2円環歯車が設けられることと、前記円環歯車部として前記第1円環歯車が設けられた第1円環歯車部と前記第2円環歯車が設けられた第2円環歯車部とを備えることと、前記太陽歯車として第1太陽歯車及び第2太陽歯車が前記太陽ねじを間に挟む位置に設けられることと、前記遊星歯車として第1遊星歯車及び第2遊星歯車が設けられることと、前記遊星軸の一方の端部に前記第1遊星歯車が設けられるとともに他方の端部に前記第2遊星歯車が設けられることと、前記第1遊星歯車が前記遊星軸本体に設けられるとともに前記第2遊星歯車が前記遊星歯車部に形成されることと、前記第1円環歯車及び前記第1太陽歯車と前記第1遊星歯車とが噛み合わされることと、前記第2円環歯車及び前記第2太陽歯車と前記第2遊星歯車とが噛み合わされることとの条件を満たしてなるものであり、前記第2工程は、前記第2太陽歯車と前記第2遊星歯車とを噛合させつつ前記遊星軸本体に前記遊星歯車部を取り付ける工程であり、前記第3工程は、前記第2遊星歯車と前記第2円環歯車とを噛合させつつ前記円環軸本体に前記第2円環歯車部を取り付ける工程であり、前記第1工程を経た後に、前記第1遊星歯車と前記第1円環歯車とを噛合させつつ前記円環軸本体に前記第1円環歯車部を取り付ける第4工程を更に備えることをその要旨とする。
上記製造方法によれば、二つの歯車を噛み合わせるといった単純な作業を通じて各構成部品(遊星歯車部、第1円環歯車部、第2円環歯車部)を遊星軸本体に取り付けることができ、円環歯車、太陽歯車、及び遊星歯車によって構成される歯車機構を二組備えた回転直線運動変換機構を適切な手順で速やかに組み立てることができる。
本発明にかかる回転直線運動変換機構の製造方法を具体化した一実施の形態について説明する。以下では、本実施形態の製造方法を通じて組み立てられる回転直線運動変換機構の構造、同変換機構の動作態様、及び同変換機構の製造方法の順に説明する。
<回転直線運動変換機構の構造について>
図1及び図2を参照して、回転直線運動変換機構1の構造について説明する。
図1及び図2に示すように、回転直線運動変換機構1は、内部に空間が設けられたリングシャフト2と、リングシャフト2の内部に配置されるサンシャフト3と、リングシャフト2内においてサンシャフト3の周囲に配置される複数のプラネタリシャフト4との組み合わせにより構成されている。また、サンシャフト3を支持するための要素として前面カラー11及び背面カラー12が設けられている。各プラネタリシャフト4は、サンシャフト3のまわりにおいて等間隔に配置されている。なお、本実施形態では9本のプラネタリシャフト4が備えられている構造の回転直線運動変換機構1を想定しているが、プラネタリシャフト4の配置数は適宜変更することができる。
回転直線運動変換機構1においては、リングシャフト2に設けられたねじ及びギアと各プラネタリシャフト4に設けられたねじ及びギアとの噛み合いにより、リングシャフト2及び各プラネタリシャフト4の一方の構成要素から他方の構成要素に力が伝達される。また、サンシャフト3に設けられたねじ及びギアと各プラネタリシャフト4に設けられたねじ及びギアとの噛み合いにより、サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4の一方の構成要素から他方の構成要素に力が伝達される。
回転直線運動変換機構1は、こうした各構成要素の組み合わせに基づいて次のように動作する。すなわち、リングシャフト2及びサンシャフト3の一方の構成要素が回転運動するとき、同構成要素から伝達された力を通じて各プラネタリシャフト4がサンシャフト3のまわりで遊星運動する。これにより、各プラネタリシャフト4からリングシャフト2及びサンシャフト3の他方の構成要素に伝達された力を通じて同構成要素が各プラネタリシャフト4に対して軸方向へ移動する。
このように、回転直線運動変換機構1は、リングシャフト2及びサンシャフト3の一方の回転運動をリングシャフト2及びサンシャフト3の他方の直線運動に変換する運動変換機構として構成されている。なお、本実施形態においては、サンシャフト3の軸方向について、サンシャフト3がリングシャフト2から押し出される方向を前面方向FRとし、サンシャフト3がリングシャフト2内に引き込まれる方向を背面方向RRとしている。また、回転直線運動変換機構1の任意の位置を基準としたときに、この基準位置よりも前面方向FR側の範囲を前面側とし、同基準位置よりも背面方向RR側の範囲を背面側としている。
前面カラー11は、サンシャフト3を支持するためのすべり軸受11Aと、リングシャフト2の前面側の開口部をシールするためのOリング11Bとを有する要素として構成されている。この前面カラー11はリングシャフト2の前面側の開口部に固定されている。また、背面カラー12は、サンシャフト3を支持するためのすべり軸受12Aと、リングシャフト2の背面側の開口部をシールするためのOリング12Bとを有する要素として構成されている。背面カラー12はリングシャフト2の背面側の開口部に固定されている。前面カラー11には、リングシャフト2の内部(リングシャフト2、サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4のねじ及びギアが噛み合わされている箇所)に潤滑油を供給するための油孔11Hが複数設けられている。
各すべり軸受11A,12Aは、サンシャフト3の中心線をリングシャフト2及び各プラネタリシャフト4の中心線に対して傾ける力がサンシャフト3に加えられた場合において、この力によりサンシャフト3のねじ及びギアと各プラネタリシャフト4のねじ及びギアとが干渉する前にサンシャフト3の傾きを規制するための要素として設けられている。すなわち、サンシャフト3に上記傾ける力が作用したとき、サンシャフト3のねじ及びギアと各プラネタリシャフト4のねじ及びギアとが干渉する前にサンシャフト3と各すべり軸受11A,12Aとが接触することにより、そうした力が回転直線運動変換機構1の内部に伝達されることが抑制されるようになる。
回転直線運動変換機構1においては、上述のようにサンシャフト3が前面カラー11及び背面カラー12を通じて支持されている一方で、各プラネタリシャフト4は前面カラー11及び背面カラー12のいずれによっても支持されていない。すなわち、サンシャフト3の径方向の位置がねじ及びギアの噛み合いと前面カラー11及び背面カラー12とにより拘束されている一方で、各プラネタリシャフト4の径方向の位置がねじ及びギアの噛み合いのみにより拘束されている。
〔1〕「リングシャフトの構造について」
図3及び図4を参照して、リングシャフト2の構造について説明する。なお、図3(A)はリングシャフト2の平面構造を、図3(B)はリングシャフト2の側面構造をそれぞれ示している。また、図4(A)は中心線に沿うリングシャフト2の断面構造を、図4(B)はリングシャフト2の一部を分解した状態の断面構造をそれぞれ示している。
図3及び図4に示すように、リングシャフト2は、その本体となるリングシャフト本体21に雌ねじ(円環ねじ22)、前面リングギア23及び背面リングギア24が設けられた要素として構成されている。また、同一形状の平歯車が前面リングギア23及び背面リングギア24として設けられている。すなわち、前面リングギア23及び背面リングギア24の諸元(基準ピッチ円直径や歯数等)は、互いに等しい値に設定されている。
リングシャフト本体21は、円環ねじ22が形成された本体ねじ部21Aと、前面リングギア23が組み付けられる本体ギア部21Bと、背面リングギア24が組み付けられる本体ギア部21Cとを含めて構成されている。リングシャフト本体21の外周面には、その周方向全周にわたって突出する形状のフランジ25が形成されている。
前面リングギア23はリングシャフト本体21とは各別に形成されており、同リングシャフト本体21の前面側の端部に組み付けられている。また前面リングギア23は、リングシャフト本体21に組み付けられたときに自身の中心線がリングシャフト本体21の中心線と整合するように構成されている。リングシャフト本体21に対する前面リングギア23の組み付け態様について、本実施の形態では圧入により前面リングギア23をリングシャフト本体21に固定するようにしている。
背面リングギア24はリングシャフト本体21とは各別に形成されており、同リングシャフト本体21の背面側の端部に組み付けられている。また背面リングギア24は、リングシャフト本体21に組み付けられたときに自身の中心線がリングシャフト本体21の中心線と整合するように構成されている。リングシャフト本体21に対する背面リングギア24の組み付け態様について、本実施形態では圧入により背面リングギア24をリングシャフト本体21に固定するようにしている。
〔2〕「サンシャフトの構造について」
図5を参照して、サンシャフト3の構造について説明する。なお、図5(A)はサンシャフト3の平面構造を、図5(B)は中心線に沿うサンシャフト3の断面構造をそれぞれ示している。
図5に示すように、サンシャフト3は、サンシャフト本体31に雄ねじ(太陽ねじ32)、前面サンギア33及び背面サンギア34が設けられた要素として構成されている。前面サンギア33及び背面サンギア34としては、太陽ねじ32を間に挟む位置に、同一形状の平歯車が設けられている。前面サンギア33及び背面サンギア34の諸元(基準ピッチ円直径や歯数等)は、互いに等しい値に設定されている。
サンシャフト本体31は、外周面に太陽ねじ32が形成された本体ねじ部31Aと、前面サンギア33が形成された本体ギア部31Bと、背面サンギア34が形成された本体ギア部31Cとを含めて構成されている。
〔3〕「プラネタリシャフトの構造について」
図6を参照して、プラネタリシャフト4の構造について説明する。なお、図6(A)はプラネタリシャフト4の平面構造を、図6(B)は中心線に沿うプラネタリシャフト4の断面構造をそれぞれ示している。
図6に示すように、プラネタリシャフト4は、その本体となるプラネタリシャフト本体41に雄ねじ(遊星ねじ42)、前面プラネタリギア43及び背面プラネタリギア44が設けられた要素として構成されている。前面プラネタリギア43及び背面プラネタリギア44としては、同一形状の平歯車が設けられている。すなわち、前面プラネタリギア43及び背面プラネタリギア44の諸元(基準ピッチ円直径や歯数等)は、互いに等しい値に設定されている。
プラネタリシャフト本体41は、外周面に遊星ねじ42が形成された本体ねじ部41Aと、前面プラネタリギア43が形成された本体ギア部41Bと、背面プラネタリギア44が組み付けられる本体ギア部41Cとを含めて構成されている。
前面プラネタリギア43はプラネタリシャフト本体41の前面側の端部に一体に形成されている。
背面プラネタリギア44はプラネタリシャフト本体41とは各別に形成されており、同プラネタリシャフト本体41の背面側の端部に設けられている。この背面プラネタリギア44は、詳しくは、その軸受孔44Hに上記プラネタリシャフト本体41の本体ギア部41Cが挿入されることにより、プラネタリシャフト本体41に組み付けられる。また背面プラネタリギア44は、一方の端面がプラネタリシャフト本体41と接触した状態でプラネタリシャフト本体41に組み付けられる。さらに背面プラネタリギア44は、プラネタリシャフト本体41に組み付けられた状態において、自身の中心線がプラネタリシャフト本体41の中心線と整合するように構成されている。プラネタリシャフト本体41に対する背面プラネタリギア44の組み付け態様について、本実施の形態では背面プラネタリギア44がプラネタリシャフト本体41に対して回転できるようにすきまばめを採用している。なお、プラネタリシャフト本体41と背面プラネタリギア44との相対的な回転を得るための組み付け態様として、すきまばめ以外の組み付け態様を採用することもできる。
〔4〕「各構成要素の関係」
図7〜図10を参照して、回転直線運動変換機構1における各構成要素の関係について説明する。なお、図7はサンシャフト3の中心線に沿う回転直線運動変換機構1の断面構造を示している。また、図8は図7のDA−DA線に沿う回転直線運動変換機構1の断面構造を、図9は図7のDB−DB線に沿う回転直線運動変換機構1の断面構造を、図10は図7のDC−DC線に沿う回転直線運動変換機構1の断面構造をそれぞれ示している。
図7〜図10に示すように、回転直線運動変換機構1においては、各構成要素の動作が次のように許容または制限されている。
(a)リングシャフト2について、リングシャフト本体21と前面リングギア23及び背面リングギア24との相対的な回転が不能にされている。また、リングシャフト本体21と前面カラー11及び背面カラー12との相対的な回転が不能にされている。
(b)プラネタリシャフト4について、プラネタリシャフト本体41と背面プラネタリギア44との相対的な回転が許容されている。
そして回転直線運動変換機構1においては、リングシャフト2及びサンシャフト3と各プラネタリシャフト4とのねじ及びギアの噛み合いを通じて、これら各構成要素の間で次のように力の伝達が行われる。
リングシャフト2及び各プラネタリシャフト4においては、リングシャフト本体21の円環ねじ22と各プラネタリシャフト本体41の遊星ねじ42とが噛み合わされる。また、リングシャフト本体21の前面リングギア23と各プラネタリシャフト本体41の前面プラネタリギア43とが噛み合わされる。また、リングシャフト本体21の背面リングギア24と各プラネタリシャフト本体41の背面プラネタリギア44とが噛み合わされる。これにより、リングシャフト2及び各プラネタリシャフト4の一方に回転運動が入力されたとき、円環ねじ22と遊星ねじ42との噛み合い、前面リングギア23と前面プラネタリギア43との噛み合い、及び背面リングギア24と背面プラネタリギア44との噛み合いを通じて、リングシャフト2及び各プラネタリシャフト4の他方に力が伝達される。
サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4においては、サンシャフト本体31の太陽ねじ32と各プラネタリシャフト本体41の遊星ねじ42とが噛み合わされる。また、サンシャフト本体31の前面サンギア33と各プラネタリシャフト本体41の前面プラネタリギア43とが噛み合わされる。また、サンシャフト本体31の背面サンギア34と各プラネタリシャフト本体41の背面プラネタリギア44とが噛み合わされる。これにより、サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4の一方に回転運動が入力されたとき、太陽ねじ32と遊星ねじ42との噛み合い、前面サンギア33と前面プラネタリギア43との噛み合い、及び背面サンギア34と背面プラネタリギア44との噛み合いを通じて、サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4の他方に力が伝達される。
このように、回転直線運動変換機構1は、リングシャフト2の円環ねじ22とサンシャフト3の太陽ねじ32と各プラネタリシャフト4の遊星ねじ42とにより構成される減速機構、前面リングギア23と前面サンギア33と各前面プラネタリギア43とにより構成される減速機構、及び背面リングギア24と背面サンギア34と各背面プラネタリギア44とにより構成される減速機構とを備えて構成されている。
<回転直線運動変換機構の動作態様>
回転直線運動変換機構1においては、各ギアの歯数及び各ねじの条数の設定態様に基づいて、回転運動を直線運動に変換するための動作方式(運動変換方式)が決定される。すなわち、運動変換方式として、リングシャフト2の回転運動によりサンシャフト3を直線運動させる太陽軸変位方式と、サンシャフト3の回転運動によりリングシャフト2を直線運動させる円環軸変位方式とのいずれかを選択することができる。以下、各運動変換方式における回転直線運動変換機構1の動作態様について説明する。
(A)運動変換方式として太陽軸変位方式が採用されている場合においては、次のように回転運動から直線運動への変換が行われる。すなわち、リングシャフト2に回転運動が入力されたとき、前面リングギア23と各前面プラネタリギア43との噛み合い、背面リングギア24と各背面プラネタリギア44との噛み合い、及び円環ねじ22と各遊星ねじ42との噛み合いを通じて、リングシャフト2から各プラネタリシャフト4に力が伝達されることにより、各プラネタリシャフト4がサンシャフト3のまわりにおいて自転しつつ公転する。そして、このプラネタリシャフト4の遊星運動にともない、各前面プラネタリギア43と前面サンギア33との噛み合い、各背面プラネタリギア44と背面サンギア34との噛み合い、及び各遊星ねじ42と太陽ねじ32との噛み合いを通じて、各プラネタリシャフト4からサンシャフト3に力が伝達されることにより、サンシャフト3が軸方向へ変位する。
(B)運動変換方式として円環軸変位方式が採用されている場合においては、次のように回転運動から直線運動への変換が行われる。すなわち、サンシャフト3に回転運動が入力されたとき、前面サンギア33と各前面プラネタリギア43との噛み合い、背面サンギア34と各背面プラネタリギア44との噛み合い、及び太陽ねじ32と各遊星ねじ42との噛み合いを通じて、サンシャフト3から各プラネタリシャフト4に力が伝達されることにより、各プラネタリシャフト4がサンシャフト3のまわりにおいて自転しつつ公転する。そして、このプラネタリシャフト4の遊星運動にともない、各前面プラネタリギア43と前面リングギア23との噛み合い、各背面プラネタリギア44と背面リングギア24との噛み合い、及び各遊星ねじ42と円環ねじ22との噛み合いを通じて、各プラネタリシャフト4からリングシャフト2に力が伝達されることにより、リングシャフト2が軸方向へ変位する。
一方、回転直線運動変換機構1にあっては、リングシャフト2の前面リングギア23が各プラネタリシャフト4の前面プラネタリギア43と噛み合うとともに、同前面プラネタリギア43がサンシャフト3の前面サンギア33と噛み合うようになっている。また回転直線運動変換機構1にあっては、リングシャフト2の背面リングギア24が各プラネタリシャフト4の背面プラネタリギア44と噛み合うとともに、同背面プラネタリギア44がサンシャフト3の背面サンギア34と噛み合うようになっている。
そのため、回転直線運動変換機構1の減速比は、前面リングギア23と前面サンギア33と前面プラネタリギア43との噛み合いや、背面リングギア24と背面サンギア34と背面プラネタリギア44との噛み合いによって決定される。したがって、リングシャフト2の円環ねじ22や、サンシャフト3の太陽ねじ32並びにプラネタリシャフト4の遊星ねじ42の有効径がねじの加工精度に起因してばらついたり、螺合するねじ同士の接触面の摩耗等によって変化したりする場合であっても、そのようなねじの有効径の影響を受けることなく、回転直線運動変換機構1の減速比が安定した一定の値に維持されて、回転直線運動変換機構1のリードの設定精度も高く維持される。
<回転直線運動変換機構の製造方法>
図11〜図26を参照して、回転直線運動変換機構1の製造方法について説明する。
本実施の形態では、以下に示す工程A〜工程Iを含めて回転直線運動変換機構が製造される。
[工程A(図11)]リングシャフト本体21、サンシャフト本体31、各プラネタリシャフト本体41、前面リングギア23、背面リングギア24、背面サンギア34及び各背面プラネタリギア44を洗浄する。
[工程B(図12)]工程Aの後に、サンシャフト本体31に各プラネタリシャフト本体41を組み付ける。これにより、サンシャフト本体31と各プラネタリシャフト本体41とにより構成される集合体を第1アッセンブリ51として組み立てる。
[工程C(図13)]工程Bの後に、第1アッセンブリ51にリングシャフト本体21を組み付ける。これにより、第1アッセンブリ51とリングシャフト本体21とにより構成される集合体を第2アッセンブリ52として組み立てる。本実施の形態では、工程B及び工程Cが第1工程に相当し、第2アッセンブリ52が軸集合体に相当する。
[工程D(図14)]工程Cの後に、第2アッセンブリ52に前面リングギア23を取り付ける。これにより、第2アッセンブリ52と前面リングギア23とにより構成される集合体を第3アッセンブリ53として組み立てる。
なお、前面リングギア23は、詳しくは、後述する「工程H」において圧入されることによって、リングシャフト本体21の所定の位置に組み付けられる。工程Dでは前面リングギア23がリングシャフト本体21に軽く嵌め込まれて、同リングシャフト本体21に仮止めされる。図14には、便宜上、前面リングギア23が所定の位置に組み付けられた状態の第3アッセンブリ53を示している。本実施の形態では、工程Dが第4工程に相当する。
[工程E(図15)]工程Dの後に、第3アッセンブリ53に矯正治具6を取り付ける。
ここで、回転直線運動変換機構1は、プラネタリシャフト4の姿勢が基準姿勢(プラネタリシャフト4の中心線がサンシャフト3の中心線に対して平行になる姿勢)となるように製造される。そうした回転直線運動変換機構1の製造過程において、リングシャフト2とサンシャフト3との間でプラネタリシャフト4が上記基準姿勢に対して傾いた状態となることが本願発明者により確認されている。
そして、そのようにプラネタリシャフト4が傾いた状態になると、各構成要素(リングシャフト2、サンシャフト3、プラネタリシャフト4)のねじ(円環ねじ21、太陽ねじ31、遊星ねじ42)の噛み合いが不均一となるために、局部的なねじの摩耗が促進されるようになって寿命の低下を招くようになる。また、各構成要素の間におけるフリクションが増大するために、回転運動から直線運動への変換効率の低下を招くようにもなる。
そのようにプラネタリシャフト4が傾いた状態になる理由としては次のようなことが考えられる。回転直線運動変換機構1では、リングシャフト2の円環ねじ22と各プラネタリシャフト4の遊星ねじ42との噛み合い部分や、サンシャフト3の太陽ねじ32と各プラネタリシャフト4の遊星ねじ42との噛み合い部分にバックラッシが形成される。そのため、回転直線運動変換機構1の製造過程において、各構成要素の組み合わせに伴ってプラネタリシャフト4に力が加えられたときに、プラネタリシャフト4が上記バックラッシを埋める方向へ動かされることにより、プラネタリシャフト4が傾いた状態で回転直線運動変換機構1が組み立てられてしまうことがある。
工程Eでは、そのように回転直線運動変換機構1が組み立てられることを抑制するべく、矯正治具6を第3アッセンブリ53に取り付けることにより、プラネタリシャフト4(正確には、プラネタリシャフト本体41)の姿勢を上記基準姿勢に矯正するようにしている。本実施の形態では、この工程Eが矯正工程に相当する。
図16は矯正治具6の平面構造を、図17は同矯正治具6の側面構造をそれぞれ示している。
図16および図17に示すように、矯正治具6は円筒形状に形成された基部61と同基部61の軸方向における一方(図16における左側)の端部から突出する形状の複数(本実施の形態では9本)の挿入部62とを備えている。基部61と各挿入部62とは一体形成されており、各挿入部62は上記基部61の周方向において等間隔おきに且つ平行に延びるように形成されている。
また各挿入部62は、プラネタリシャフト4(ここでは、プラネタリシャフト本体41)の姿勢が前記基準姿勢である場合において、第3アッセンブリ53(図15)の内部におけるリングシャフト本体21、サンシャフト本体31、プラネタリシャフト本体41、及び前面リングギア23によって囲繞された部分(囲繞部分)に対応する形状に形成されている。詳しくは、各挿入部62は、プラネタリシャフト本体41の姿勢が前記基準姿勢である場合において同プラネタリシャフト本体41を移動させることなく上記囲繞部分に挿入可能な形状に形成される。また各挿入部62は、プラネタリシャフト本体41の姿勢が上記基準姿勢から傾いた状態である場合において同姿勢が基準姿勢になるように遊星ねじ42や前面プラネタリギア43の突端を押圧して移動させつつ挿入されるようになる形状に形成される。
そして、この工程Eでは、上記囲繞部分に矯正治具6の各挿入部62が挿入された状態になるように、同矯正治具6が第3アッセンブリ53に取り付けられる。
図18は、第3アッセンブリ53に矯正治具6が取り付けられた状態における同第3アッセンブリ53の内部構造を模式的に示している。
図18に示すように、工程Eでは、上記囲繞部分を各挿入部62によって満たすように、矯正治具6が第3アッセンブリ53に取り付けられる。これにより、第3アッセンブリ53の内部においてプラネタリシャフト本体41が傾いた状態になっている場合であっても、同プラネタリシャフト本体41の姿勢が基準姿勢に矯正されるようになる。
また、図16及び図17に示すように、矯正治具6の基部61における各挿入部62の間にあたる部分には、それぞれ穴63が形成されている。矯正治具6を第3アッセンブリ53(図15)に取り付けた際に、各プラネタリシャフト本体41の遊星ねじ42側の端部が矯正治具6の上記穴63の内部に挿入された状態となり、同矯正治具6と各プラネタリシャフト本体41とが干渉しない構造になっている。
さらに、図16及び図17に示すように、矯正治具6は、その基部61の外径が各挿入部62の外周側の面を繋ぐ仮想線の径より大きく設定されている。これにより、矯正治具6における基部61と各挿入部62との境界部分に、各挿入部62側の部分より基部61側の部分が拡径された形状の段部64が形成されている。また、矯正治具6の基部61の外径は、リングシャフト本体21(図15)における前面リングギア23が組み付けられる部分の内径より若干小さく設定されている。これにより矯正治具6の構造が、同矯正治具6を第3アッセンブリ53に取り付けた際に、その段部64の上記各挿入部62側の面が前面リングギア23の前面側の端面に当接する構造になっている。
[工程F(図19)]工程Eの後に、第3アッセンブリ53に背面プラネタリギア44を組み付ける。詳しくは、背面サンギア34に背面プラネタリギア44を噛み合わせつつ、各プラネタリシャフト本体41に同背面プラネタリギア44を取り付ける。これにより、第3アッセンブリ53と背面プラネタリギア44とにより構成される集合体を第4アッセンブリ54として組み立てる。このように本実施の形態では、各プラネタリシャフト本体41に背面プラネタリギア44を取り付ける作業を、二つの歯車を噛み合わるといった単純な作業を通じて行うことができる。なお、この工程Fは、プラネタリシャフト本体41からの背面プラネタリギア44の脱落を防止するために、第3アッセンブリ53の前面側が鉛直方向下方となり背面側が鉛直方向上方となるように同第3アッセンブリ53を配置した状態で行われる。本実施の形態では、この工程Fが第2工程に相当する。
[工程G(図20)]工程Fの後に、第4アッセンブリ54に背面リングギア24を取り付ける。詳しくは、背面リングギア24を各背面プラネタリギア44に噛み合わせつつ、リングシャフト本体21に背面リングギア24を取り付ける。これにより、第4アッセンブリ54と背面リングギア24とにより構成される集合体を第5アッセンブリ55として組み立てる。本実施の形態では、この工程Gが第3工程に相当する。
この工程Gは、サンシャフト3の中心線やプラネタリシャフト本体41の中心線が垂直になるように、その前面側を鉛直方向下方として第4アッセンブリ54を垂直に立てた状態で行われる。これにより、プラネタリシャフト本体41を傾けるように重力が作用することが極力回避されて、各プラネタリシャフト本体41が傾いた状態になることが抑制されるため、各プラネタリシャフト本体41の公転位相が所望の位相からずれることを抑制することができる。
このときにおける各背面プラネタリギア44の回転位相は背面サンギア34との噛み合いによって決定されているために、背面リングギア24と一つの背面プラネタリギア44とを噛み合わせることにより、全ての背面プラネタリギア44と背面サンギア34とが噛み合うようになる。
したがって、本実施の形態では、背面リングギア24をリングシャフト本体21に取り付ける作業を、各プラネタリシャフト本体41に背面プラネタリギア44を取り付ける作業と同様に、二つの歯車を噛み合わせるといった単純な作業を通じて行うことができる。そのため、三つの歯車を噛み合わせるといった極めて煩雑な作業を経ることなく回転直線運動変換機構1を組み立てることができる。
なお、背面リングギア24は、詳しくは、後述する「工程H」において圧入されることによって、リングシャフト本体21の所定の位置に組み付けられる。工程Gでは背面リングギア24が、リングシャフト本体21に軽く嵌め込まれて、同リングシャフト本体21に仮止めされる。図20は、便宜上、前面リングギア23が所定の位置に組み付けられた状態の第5アッセンブリ55を示している。
ここで、背面リングギア24をリングシャフト本体21に取り付けた後に、各プラネタリシャフト本体41に背面プラネタリギア44を取り付けるといった手順で回転直線運動変換機構1を製造することも考えられる。この場合には、背面サンギア34と背面リングギア24とが噛合する関係ではないことから、背面リングギア24をリングシャフト本体21に取り付ける際に、その取り付け位相を歯車の噛み合いによって判断するといった手法を用いることができない。そのため、背面リングギア24の取り付け位相の判断が困難になり、背面リングギア24を取り付ける作業や、その後において各プラネタリシャフト本体41に背面プラネタリギア44を取り付ける作業が極めて煩雑なものになってしまう。
また、各背面プラネタリギア44と背面リングギア24とにより構成される集合体(サブアッセンブリ)を組み立て、これを第3アッセンブリ53に取り付けるといった手順で回転直線運動変換機構1を製造することも考えられる。この場合には、第3アッセンブリ53にサブアッセンブリを取り付ける際に、複数の背面プラネタリギア44とこれに対応するプラネタリシャフト本体41とを各別に位置合わせする作業や、全ての背面プラネタリギア44が背面サンギア34に噛み合うように各背面プラネタリギア44の公転位相および回転位相を調節する作業を同時に行う必要があり、その取り付けにかかる作業が極めて煩雑な作業になってしまう。
本実施の形態では、こうした煩雑な作業を経ることなく、同回転直線運動変換機構1を適切な手順で速やかに組み立てることができる。
[工程H(図21)]工程Gの後に、前面リングギア23及び背面リングギア24をリングシャフト本体21に圧入する。
具体的には、先ず、矯正治具6が取り付けられた状態の第5アッセンブリ55に支持治具7、圧入治具8、圧入治具9、及びアダプタ8Aを取り付ける。以下、それら支持治具7、圧入治具8、圧入治具9、及びアダプタ8Aの形状及び配設取り付け態様について各別に説明する。
図22(A)は支持治具7の側面構造を、図22(B)は支持治具7の断面構造をそれぞれ示している。
図22に示すように、支持治具7は円筒形状に形成されており、内径の異なる3つの部分(具体的には、内径の小さい順に小径部71、中径部72、大径部73)を備えている。支持治具7の前面側に小径部71が配置され、背面側に大径部73が配置され、それら小径部71と大径部73との間に中径部72が配置されている。また、小径部71の内径がサンシャフト3(図21)の前面側の部分の外径より若干大きく設定され、中径部72の内径が矯正治具6の基部61の外径より若干大きく設定され、大径部73の内径がリングシャフト本体21の外径より若干大きく設定される。
そして、以下の各条件を満たすように第5アッセンブリ55に支持治具7を取り付けて、同支持治具7により第5アッセンブリ55の鉛直方向下方側の部分を支持する。
・第5アッセンブリ55の前面側が鉛直方向下方となり背面側が鉛直方向上方となるように同第5アッセンブリ55を配置する。
・大径部73の内部にリングシャフト本体21の前面側の部分が挿入される。
・中径部72の内部に矯正治具6の前面側の端部が挿入される。
・大径部73及び中径部72の境界に形成される段部に矯正治具6の前面側の端面が当接する。
・小径部71にサンシャフト3の前面側の端部が挿入される。
図23(A)は圧入治具8の側面構造を、図23(B)は圧入治具8の断面構造をそれぞれ示している。
図23に示すように、圧入治具8は円筒形状に形成されており、その前面側の部分の内径がリングシャフト本体21(図21)の外径より若干小さく設定されている。そして圧入治具8は、リングシャフト本体21の背面側の端部を覆うように、且つ前面側の端部がリングシャフト本体21のフランジ25に当接するように、第5アッセンブリ55に取り付けられる。
図24(A)は圧入治具9の側面構造を、図24(B)は圧入治具9の断面構造をそれぞれ示している。
図24に示すように、圧入治具9は有蓋円筒形状に形成されている。また圧入治具9は、その外径が背面リングギア24の外径より若干小さく設定されており、その内径が矯正治具6(図21)の各挿入部62の外周側の面を繋ぐ仮想線の径より若干大きく設定されている。そして圧入治具9は、その開口側の端部が第5アッセンブリ55の背面側からリングシャフト本体21の内周面に沿うように挿入されるとともに、同端部が背面リングギア24の背面側の端面に当接するように取り付けられる。
図25(A)はアダプタ8Aの側面構造を、図25(B)はアダプタ8Aの断面構造をそれぞれ示している。
図25に示すように、アダプタ8Aは有蓋円筒形状に形成されており、その内径が上記圧入治具9の外径より若干大きく設定されている。そしてアダプタ8Aは、その開口側の端部が上記圧入治具8(図21)の背面側の端部に当接するように、且つ圧入治具9の背面側の部分を覆うように取り付けられる。
次に、このように第5アッセンブリ55に支持治具7、圧入治具8、圧入治具9、アダプタ8Aを取り付けた状態で、アダプタ8Aを前面側(鉛直方向下方側)に押圧する。これにより、圧入治具8がリングシャフト本体21ともども前面側に移動し、これに伴って矯正治具6の背面側の端部によって支持されている前面リングギア23がリングシャフト本体21の内部に押し込まれて圧入される。次に、アダプタ8Aを取り外し、圧入治具9を前面側(鉛直方向下方側)に押圧する。これにより、圧入治具9の前面側の端部によって背面リングギア24がリングシャフト本体21の内部に押し込まれて圧入される。その後、第5アッセンブリ55から矯正治具6、支持治具7及び圧入治具8,9を取り外す。このようにして、前面リングギア23及び背面リングギア24がリングシャフト本体21に圧入される。
[工程I(図26)]工程Hの後に、第5アッセンブリ55に前面カラー11及び背面カラー12を取り付けて、回転直線運動変換機構1を組み立てる。具体的には、前面カラー11にOリング11Bを装着した後にリングシャフト本体21の本体ギア部21Bに前面カラー11を取り付けるとともに、背面カラー12にOリング12Bを装着した後にリングシャフト本体21の本体ギア部21Cに背面カラー12を取り付ける。
<本実施の形態の効果>
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)回転直線運動変換機構1の減速比が、前面リングギア23と前面サンギア33と前面プラネタリギア43との噛み合いや、背面リングギア24と背面サンギア34と背面プラネタリギア44との噛み合いによって決定される。したがって、リングシャフト2の円環ねじ22や、サンシャフト3の太陽ねじ32並びにプラネタリシャフト4の遊星ねじ42の有効径がねじの加工精度に起因してばらついたり、螺合するねじ同士の接触面の摩耗等によって変化したりする場合であっても、そのようなねじの有効径の影響を受けることなく、回転直線運動変換機構1の減速比が安定した一定の値に維持されて、回転直線運動変換機構1のリードの設定精度も高く維持される。
しかも、そうした回転直線運動変換機構1の製造に際して、リングシャフト本体21への背面リングギア24の取り付けと、各プラネタリシャフト本体41への背面プラネタリギア44の取り付けとを共に、二つの歯車を噛み合わるといった単純な作業を通じて行うことができる。そのため、三つの歯車を噛み合わせるといった極めて煩雑な作業を経ることなく回転直線運動変換機構1を組み立てることができ、同回転直線運動変換機構1を適切な手順で速やかに組み立てることができる。
(2)工程Eにおいて、プラネタリシャフト本体41の姿勢を前記基準姿勢に矯正するための矯正治具6を第3アッセンブリ53に取り付けるようにした。そのため、プラネタリシャフト4が基準姿勢に対して傾いた状態で回転直線運動変換機構1が組み立てられることを抑制することができる。
(3)矯正治具6として、円筒形状に形成された基部61と同基部61の軸方向における一方の端部から平行に延びるように突出する形状の複数の挿入部62とを備えたものを用いるようにした。そして、第3アッセンブリ53の内部におけるリングシャフト本体21、サンシャフト本体31、プラネタリシャフト本体41、及び前面リングギア23によって囲繞された部分に矯正治具6の各挿入部62が挿入された状態になるように、同矯正治具6を第3アッセンブリ53に取り付けるようにした。そのため、第3アッセンブリ53の内部においてプラネタリシャフト本体41が傾いた状態になっている場合に、矯正治具6の挿入部62によって遊星ねじ42や前面プラネタリギア43の突端を押圧して移動させることにより、同プラネタリシャフト本体41の姿勢を基準姿勢に矯正することができる。
(4)前面リングギア23、前面サンギア33及び前面プラネタリギア43により構成される歯車機構と背面リングギア24、背面サンギア34及び背面プラネタリギア44により構成される歯車機構との二組の歯車機構を備えた回転直線運動変換機構1を適切な手順で速やかに組み立てることができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・前面リングギア23や背面リングギア24を、例えば接着による方法を用いるなど、圧入以外の方法によりリングシャフト本体21に固定するようにしてもよい。
・前面リングギア23をリングシャフト本体21に取り付ける工程Dを行うタイミングは、第2アッセンブリ52を組み立てる工程Bの後のタイミングであり、前面リングギア23及び背面リングギア24をリングシャフト本体21に圧入する工程Hより前のタイミングであれば、任意に変更可能である。
・第3アッセンブリ53に矯正治具6を取り付ける工程Eを、第3アッセンブリ53に背面プラネタリギア44を組み付ける工程Fと、第4アッセンブリ54に背面リングギア24を取り付ける工程Gとの間に行うようにしてもよい。
・矯正治具6の形状は、同一円周を通過する形状であり且つ平行に延びる形状である複数の挿入部とそれら挿入部に一体形成された基部とによって構成されるのであれば、例えば矯正治具の基部をその断面が多角形の管形状に形成するなど、任意に変更可能である。
・第3アッセンブリ53に矯正治具6を取り付ける工程Eを省略して、同矯正治具6を用いずに回転直線運動変換機構1の製造を行うようにしてもよい。
本発明を具体化した一実施の形態にかかる製造方法が適用される回転直線運動変換機構の斜視構造を示す斜視図。 同回転直線運動変換機構の内部構造を示す斜視図。 (A)同回転直線運動変換機構のリングシャフトについてその平面構造を示す平面図。(B)同リングシャフトについてその側面構造を示す側面図。 (A)同回転直線運動変換機構のリングシャフトについてその中心線に沿う断面構造を示す断面図。(B)同リングシャフトについてその一部を分解した状態の断面構造を示す断面図。 (A)同回転直線運動変換機構のサンシャフトについてその平面構造を示す平面図。(B)同サンシャフトについてその中心線に沿う断面構造を示す断面図。 (A)同回転直線運動変換機構のプラネタリシャフトについてその平面構造を示す平面図。(B)同プラネタリシャフトについてその中心線に沿う断面構造を示す断面図。 同回転直線運動変換機構についてその中心線に沿う断面構造を示す断面図。 同回転直線運動変換機構について図7のDA−DA線に沿う断面構造を示す断面図。 同回転直線運動変換機構について図7のDB−DB線に沿う断面構造を示す断面図。 同回転直線運動変換機構について図7のDC−DC線に沿う断面構造を示す断面図。 同回転直線運動変換機構の製造方法について工程Aにおける作業態様を示す工程図。 同回転直線運動変換機構の製造方法について工程Bにおける作業態様を示す工程図。 同回転直線運動変換機構の製造方法について工程Cにおける作業態様を示す工程図。 同回転直線運動変換機構の製造方法について工程Dにおける作業態様を示す工程図。 同回転直線運動変換機構の製造方法について工程Eにおける作業態様を示す工程図。 同回転直線運動変換機構の製造方法において使用される矯正治具についてその平面構造を示す平面図。 同回転直線運動変換機構の製造方法において使用される矯正治具についてその側面構造を示す側面図。 矯正治具が取り付けられた状態の第3アッセンブリについてその内部構造を模式的に示す略図。 回転直線運動変換機構の製造方法について工程Fにおける作業態様を示す工程図。 同回転直線運動変換機構の製造方法について工程Gにおける作業態様を示す工程図。 同回転直線運動変換機構の製造方法について工程Hにおける作業態様を示す工程図。 (A)同回転直線運動変換機構の製造方法において使用される支持治具についてその側面構造を示す側面図。(B)同支持治具についてその中心線に沿う断面構造を示す断面図。 (A)同回転直線運動変換機構の製造方法において使用される圧入治具についてその側面構造を示す側面図。(B)同圧入治具についてその中心線に沿う断面構造を示す断面図。 (A)同回転直線運動変換機構の製造方法において使用される圧入治具についてその側面構造を示す側面図。(B)同圧入治具についてその中心線に沿う断面構造を示す断面図。 (A)同回転直線運動変換機構の製造方法において使用されるアダプタについてその側面構造を示す側面図。(B)同アダプタについてその中心線に沿う断面構造を示す断面図。 回転直線運動変換機構の製造方法について工程Iにおける作業態様を示す工程図。
符号の説明
1…回転直線運動変換機構、11…前面カラー、11A…すべり軸受、11B…Oリング、11H…油孔、12…背面カラー、12A…すべり軸受、12B…Oリング、2…リングシャフト(円環軸)、21…リングシャフト本体(円環軸本体)、21A…本体ねじ部、21B…本体ギア部、21C…本体ギア部、22…円環ねじ、23…前面リングギア(第1円環歯車部)、24…背面リングギア(第2円環歯車部)、25…フランジ、3…サンシャフト(太陽軸)、31…サンシャフト本体、31A…本体ねじ部、31B…本体ギア部、31C…本体ギア部、32…太陽ねじ、33…前面サンギア、34…背面サンギア、4…プラネタリシャフト(遊星軸)、41…プラネタリシャフト本体(遊星軸本体)、41A…本体ねじ部、41B…本体ギア部、41C…本体ギア部、42…遊星ねじ、43…前面プラネタリギア、44…背面プラネタリギア(遊星歯車部)、44H…軸受孔、51…第1アッセンブリ、52…第2アッセンブリ、53…第3アッセンブリ、54…第4アッセンブリ、55…第5アッセンブリ、6…矯正治具、61…基部、62…挿入部、63…穴、64…段部、7…支持治具、71…小径部、72…中径部、73…大径部、8…圧入治具、8A…アダプタ、9…圧入治具。

Claims (4)

  1. 内部に空間が設けられる円環軸と、該円環軸内に配置される太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置される複数の遊星軸とを備えてなり、
    前記円環軸に設けられる雌ねじを円環ねじとし、同円環軸に設けられる歯車を円環歯車とし、前記太陽軸に設けられる雄ねじを太陽ねじとし、同太陽軸に設けられる歯車を太陽歯車とし、前記遊星軸に設けられる雄ねじを遊星ねじとし、同遊星軸に設けられる歯車を遊星歯車とすると、前記円環ねじ及び前記太陽ねじと前記遊星ねじとが噛み合わされることと、前記円環歯車及び前記太陽歯車と前記遊星歯車とが噛み合わされることと、前記円環軸及び前記太陽軸の一方の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸及び前記太陽軸の他方の直線運動が得られることとの条件を満たしてなり、
    前記円環軸は前記円環ねじが設けられた円環軸本体と前記円環歯車が形成された円環歯車部とを備えてなり、前記遊星軸は前記遊星ねじが設けられた遊星軸本体と前記遊星歯車が形成された遊星歯車部とを備えてなる回転直線運動変換機構について、その製造を行う製造方法であって、
    前記太陽軸と前記円環軸本体と前記遊星軸本体との組み合わせにより構成される集合体を軸集合体として、同軸集合体を組み立てる第1工程と、
    前記第1工程を経た後に、前記太陽歯車と前記遊星歯車とを噛合させつつ前記遊星軸本体に前記遊星歯車部を取り付ける第2工程と、
    前記第2の工程を経た後に、前記遊星歯車と前記円環歯車とを噛合させつつ前記円環軸本体に前記円環歯車部を取り付ける第3工程と
    を備えることを特徴とする回転直線運動変換機構の製造方法。
  2. 請求項1に記載の回転直線運動変換機構の製造方法において、
    前記遊星軸本体の中心線が前記太陽軸の中心線に対して平行になる前記遊星軸本体の姿勢を基準姿勢とすると、前記第1工程を経た後に、以後の工程を行うのに先立ち、前記遊星軸本体の姿勢を前記基準姿勢に矯正する矯正工程を更に備える
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の製造方法。
  3. 請求項2に記載の回転直線運動変換機構の製造方法において、
    前記矯正工程は、同一円周を通過する形状であり且つ平行に延びる形状である複数の挿入部とそれら挿入部に一体形成された基部とにより構成される矯正治具を用い、前記軸集合体の内部における前記太陽軸と前記円環軸本体と前記遊星軸本体とにより囲繞された部分に前記矯正治具の各挿入部を挿入して同矯正治具を前記軸集合体に取り付ける工程である
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構の製造方法において、
    当該回転直線運動変換機構は、前記円環歯車として第1円環歯車及び第2円環歯車が設けられることと、前記円環軸の一方の端部に前記第1円環歯車が設けられるとともに他方の端部に前記第2円環歯車が設けられることと、前記円環歯車部として前記第1円環歯車が設けられた第1円環歯車部と前記第2円環歯車が設けられた第2円環歯車部とを備えることと、前記太陽歯車として第1太陽歯車及び第2太陽歯車が前記太陽ねじを間に挟む位置に設けられることと、前記遊星歯車として第1遊星歯車及び第2遊星歯車が設けられることと、前記遊星軸の一方の端部に前記第1遊星歯車が設けられるとともに他方の端部に前記第2遊星歯車が設けられることと、前記第1遊星歯車が前記遊星軸本体に設けられるとともに前記第2遊星歯車が前記遊星歯車部に形成されることと、前記第1円環歯車及び前記第1太陽歯車と前記第1遊星歯車とが噛み合わされることと、前記第2円環歯車及び前記第2太陽歯車と前記第2遊星歯車とが噛み合わされることとの条件を満たしてなるものであり、
    前記第2工程は、前記第2太陽歯車と前記第2遊星歯車とを噛合させつつ前記遊星軸本体に前記遊星歯車部を取り付ける工程であり、
    前記第3工程は、前記第2遊星歯車と前記第2円環歯車とを噛合させつつ前記円環軸本体に前記第2円環歯車部を取り付ける工程であり、
    前記第1工程を経た後に、前記第1遊星歯車と前記第1円環歯車とを噛合させつつ前記円環軸本体に前記第1円環歯車部を取り付ける第4工程を更に備える
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の製造方法。
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