JP2008096357A - 回転直線運動変換機構の動作特性測定装置 - Google Patents

回転直線運動変換機構の動作特性測定装置 Download PDF

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幸治 笠原
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Abstract

【課題】回転直線運動変換機構の仕事の変換効率を高い精度で測定することのできる回転直線運動変換機構の動作特性測定装置を提供する。
【解決手段】この動作特性測定装置5は、リングシャフトにトルクを入力する機能とリングシャフトに入力されたトルクの大きさを測定する機能とが備えられるトルク測定装置6と、サンシャフトにスラスト荷重を入力する機能とサンシャフトに入力されたスラスト荷重の大きさを測定する機能とが備えられる荷重測定装置7とを含めて構成される。荷重測定装置7は、スラスト荷重を生じさせるためのばね71Aと、ばね71Aのスラスト荷重をサンシャフトに入力するための連結機構73とを含めて構成される。連結機構73の締結ピン77は、球状の入力部77Cを介してばね71Aのスラスト荷重をサンシャフトに入力することができるように構成される。
【選択図】図11

Description

本発明は、回転運動を直線運動に変換する回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に使用される回転直線運動変換機構の動作特性測定装置に関する。
回転直線運動変換機構は、内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、円環軸内において太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる複数の遊星軸との組み合わせにより構成されている。また、円環軸の雌ねじ及び太陽軸の雄ねじと遊星軸の雄ねじとがそれぞれ噛み合わされている。そして、円環軸が回転させられたとき、円環軸から伝達された力を通じて遊星軸が太陽軸のまわりで遊星運動することにより、太陽軸の直線運動が得られるようになる。なお、従来の回転直線運動変換機構としては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。
特開平10−196757号公報
ところで、上記回転直線運動変換機構においては、仕事の変換効率、すなわち円環軸の仕事に対する太陽軸の仕事の割合が基準効率(要求される仕事の変換効率)を下回る状態で組み立てられることもある。また、こうした変換効率の低下は、基本的には回転直線運動変換機構を構成する各要素が適切に組み合わされていないことに起因して生じる。従って、測定した仕事の変換効率と基準効率との比較に基づいて各構成要素が適切に組み合わされているか否かを判定することが可能となる。
そこで、本願発明者は、上記方法に基づく組付状態の検査を実現するために、円環軸にトルクを入力する機能と円環軸に入力されたトルクの大きさを測定する機能とを備えるトルク測定装置と、太陽軸にスラスト荷重を入力する機能と太陽軸に入力された荷重の大きさを測定する機能とを備える荷重測定装置とにより構成される動作特性測定装置を通じて、仕事の変換効率の測定を試みた。具体的には、トルク測定装置を通じて円環軸を規定の回転数にわたり回転させたときのトルク及び荷重の大きさを測定し、これら測定結果に基づいて仕事の変換効率を算出した。しかし、この測定試験では、測定結果に基づく組付状態の判定の精度が好ましいものではないことが確認された。すなわち、測定した変換効率と基準効率との比較結果が組付状態に不具合があることを示しているにもかかわらず、実際の組付状態には不具合がないという状況が比較的多くの回転直線運動変換機構について確認された。こうした状況は、仕事の変換効率の測定精度が低いことに起因して生じると考えられるため、高い精度をもって仕事の変換効率を測定することのできる動作特性測定装置が望まれるが、いまのところそうした測定装置は提案されていない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は回転直線運動変換機構の仕事の変換効率を高い精度で測定することのできる回転直線運動変換機構の動作特性測定装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に使用される回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記円環軸にトルクを入力する機能と前記円環軸に入力されたトルクの大きさを測定する機能とが備えられる第1の測定装置と、前記太陽軸にスラスト荷重を入力する機能と前記太陽軸に入力されたスラスト荷重の大きさを測定する機能とが備えられる第2の測定装置とを含めて構成されることと、該第2の測定装置について、スラスト荷重を生じさせるための負荷機構と、該負荷機構のスラスト荷重を前記太陽軸に入力するための連結機構とを含めて構成されることと、該連結機構について、前記負荷機構のスラスト荷重のうち前記太陽軸の軸方向に沿う成分のみを前記太陽軸に入力することのできるように構成されることとを要旨としている。
動作特性測定装置による仕事の変換効率の測定に際して、太陽軸の中心線と連結機構の中心線とが整合していない状態でこれら要素が接続されているとき、太陽軸には負荷機構のスラスト荷重の分力として、太陽軸の軸方向に作用する第1分力と軸方向に直交する方向に作用する第2分力とが働くようになる。これにより、太陽軸の雄ねじと遊星軸の雄ねじとの噛み合いが不均一となることに起因して太陽軸と遊星軸との摩擦が増大するため、仕事の変換効率の測定精度が低下するようになる。
一方で、回転直線運動変換機構には、円環軸に対する太陽軸の傾きを規制するための軸受が設けられることもある。この軸受は、太陽軸の中心線を円環軸及び遊星軸の中心線に対して傾ける力が太陽軸に加えられたときに、この力が太陽軸から遊星軸に伝達される前に太陽軸の傾きを規制するための要素として設けられる。こうした軸受が設けられる回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に際しては、太陽軸の中心線と連結機構の中心線とが整合していない状態で接続されたとしても軸受を通じて太陽軸の傾きが規制されるため、太陽軸と遊星軸との摩擦の増大が抑制される。しかし、この場合には太陽軸と軸受との干渉によりこれら要素間の摩擦が増大するため、結局は軸受が設けられていない場合と同様に仕事の変換効率を精度よく測定することが困難となる。
上記請求項に記載の発明によれば、負荷機構のスラスト荷重のうち太陽軸の軸方向に沿う成分のみが太陽軸に入力されるように連結機構が構成されているため、太陽軸の中心線と連結機構の中心線とが整合していない状態でこれら要素が接続されている場合においても、上記第2分力により太陽軸が傾けられることが抑制されるようになる。これにより、太陽軸とその他の要素との摩擦の増大が抑制されるため、回転直線運動変換機構の仕事の変換効率を高い精度で測定することができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記連結機構は、球状の部位を含む要素を介して前記負荷機構のスラスト荷重を前記太陽軸に入力することができるように構成されることを要旨としている。
上記請求項に記載の発明によれば、連結機構に球状の部位を含む要素を設けることにより、負荷機構のスラスト荷重のうち太陽軸の軸方向に沿う成分のみが太陽軸に入力されるようにしているため、動作特性測定装置の構成の複雑化が回避されることを通じて同測定装置の実用性を高めることに貢献することができるようになる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記連結機構は、前記太陽軸に設けられる穴の縁の全周に対して前記球状の部位を線接触させることができるように構成されることを要旨としている。
上記請求項に記載の発明によれば、負荷機構と太陽軸との間で力の伝達が安定して行われるため、回転直線運動変換機構の仕事の変換効率についてその測定精度をより高めることができるようになる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記連結機構は、前記負荷機構に接続される本体が設けられることと、該本体とは各別に形成されて該本体と前記太陽軸とを締結するためのピンが設けられることと、該ピンが前記球状の部位を含む要素として設けられることとを条件として構成されることを要旨としている。
上記請求項に記載の発明によれば、本体と太陽軸とを締結するためのピンに球状の部位を設けるようにしているため、動作特性測定装置の構成の複雑化が回避されることを通じて同測定装置の実用性を高めることに貢献することができるようになる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記太陽軸は、一方の端部において該太陽軸を径方向に貫通する第1基準孔が設けられることと、前記基準孔に連通するとともに前記太陽軸の中心線を中心線として形成される第2基準孔が設けられることとを条件として構成されるものであり、前記本体は、前記太陽軸の端部を収容するための空間が設けられることと、前記太陽軸の端部が該空間に収容された状態において前記ピンを前記第1基準孔に挿入するための孔が設けられることとを条件として構成されるものであり、前記ピンは、前記本体の孔に挿入された際に前記本体に対する当該ピンの軸方向への移動を規制するための規制要素が設けられることと、前記本体の孔を介して前記太陽軸の第1基準孔に挿入されることを通じて前記本体と前記太陽軸とを締結することができるように構成されることと、前記本体と前記規制要素との接触を通じて前記球状の部位が前記太陽軸の第2基準孔と対応する位置に配置されることとを条件として構成されるものであることを要旨としている。
(6)請求項6に記載の発明は、内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に使用される回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記円環軸にトルクを入力する機能と前記円環軸に入力されたトルクの大きさを測定する機能とが備えられる第1の測定装置と、前記太陽軸にスラスト荷重を入力する機能と前記太陽軸に入力されたスラスト荷重の大きさを測定する機能とが備えられる第2の測定装置とを含めて構成されることと、該第2の測定装置について、スラスト荷重を生じさせるための負荷機構と、該負荷機構のスラスト荷重を前記太陽軸に入力するための連結機構とを含めて構成されることと、前記連結機構について、自身の中心線と前記太陽軸の中心線とを整合させる力を前記太陽軸に入力するための調芯機構を含めて構成されることとを要旨としている。
上記請求項に記載の発明によれば、自身の中心線と太陽軸の中心線とを整合させる力を太陽軸に入力することのできる調芯機構を含めて連結機構が構成されているため、太陽軸の中心線と連結機構の中心線とが整合していないことに起因する太陽軸とその他の要素との摩擦の増大が抑制されるようになる。これにより、回転直線運動変換機構の仕事の変換効率を高い精度で測定することができるようになる。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記調芯機構は、球状の部位を含む要素と、該球状の部位を前記太陽軸に押し付けるための要素とを含めて構成されることを要旨としている。
上記請求項に記載の発明によれば、球状の部位を含む要素と同部位を太陽軸に押し付けるための要素とを含めて調芯機構を構成することにより、連結機構の中心線と太陽軸の中心線との整合が図られるようにしているため、動作特性測定装置の構成の複雑化が回避されることを通じて同測定装置の実用性を高めることに貢献することができるようになる。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記調芯機構は、前記太陽軸に設けられる穴の縁の全周に対して前記球状の部位を線接触させることができるように構成されることを要旨としている。
上記請求項に記載の発明によれば、負荷機構と太陽軸との間で力の伝達が安定して行われるため、回転直線運動変換機構の仕事の変換効率についてその測定精度をより高めることができるようになる。
(9)請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記調芯機構は、前記球状の部位を含む要素として球体が設けられることと、該球体を前記太陽軸に押し付けるための要素として弾性体が設けられることとを条件として構成されることを要旨としている。
上記請求項に記載の発明によれば、球体と弾性体との組み合わせにより調芯機構が構成されているため、動作特性測定装置の構成の複雑化が回避されることを通じて同測定装置の実用性を高めることに貢献することができるようになる。
(10)請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記太陽軸は、一方の端部において該太陽軸を径方向に貫通する第1基準孔が設けられることと、前記一方の端部の端面において前記太陽軸の中心線を中心線として形成される第2基準孔が設けられることとを条件として構成されるものであり、前記連結機構は、前記負荷機構に接続される本体が設けられることと、該本体とは各別に形成されて該本体と前記太陽軸とを締結するためのピンが設けられることとを条件として構成されるものであり、前記本体は、前記太陽軸の端部を収容するための空間が設けられることと、前記太陽軸の端部が該空間に収容された状態において前記ピンを前記第1基準孔に挿入するための孔が設けられることとを条件として構成されるものであり、前記ピンは、前記本体の孔に挿入された際に前記本体に対する当該ピンの軸方向への移動を規制するための規制要素が設けられることと、前記本体の孔を介して前記太陽軸の第1基準孔に挿入されることを通じて前記本体と前記太陽軸とを締結することができるように構成されることとを条件として構成されるものであり、前記調芯機構は、前記球体及び前記弾性体が前記本体内に設けられることと、前記本体の中心線上に前記球体の中心点が位置するように前記球体が設けられることと、前記太陽軸の一方の端面が前記球体に接触するように前記太陽軸の端部が前記本体内に収容された状態において前記球体が前記第2基準孔の縁の全周に対して線接触するとともに前記球体が前記弾性体を通じて前記太陽軸に押し付けられることとを条件として構成されるものであることを要旨としている。
(11)請求項11に記載の発明は、内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に使用される回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記円環軸にトルクを入力する機能と前記円環軸に入力されたトルクの大きさを測定する機能とが備えられる第1の測定装置と、前記太陽軸にスラスト荷重を入力する機能と前記太陽軸に入力されたスラスト荷重の大きさを測定する機能とが備えられる第2の測定装置とを含めて構成されることと、該第2の測定装置について、スラスト荷重を生じさせるための負荷機構と、該負荷機構のスラスト荷重を前記太陽軸に入力するための連結機構とを含めて構成されることと、該連結機構について、前記太陽軸が接続された際に前記太陽軸の中心線が当該連結機構の中心線と整合する状態を保持することができるように構成されることとを要旨としている。
上記請求項に記載の発明によれば、自身の中心線と太陽軸の中心線とが整合する状態を保持することができるように連結機構が構成されているため、太陽軸の中心線と連結機構の中心線とが整合していないことに起因する太陽軸とその他の要素との摩擦の増大が抑制されるようになる。これにより、回転直線運動変換機構の仕事の変換効率を高い精度で測定することができるようになる。
(12)請求項12に記載の発明は、内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率を測定するための回転直線運動変換機構の動作特性測定方法において、請求項1〜11のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置を通じて前記動作特性の測定が行われることを要旨としている。
(13)請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定方法において、前記回転直線運動変換機構は、前記円環軸に対する前記太陽軸の傾きを規制する軸受が設けられることを条件として構成されることを要旨としている。
回転直線運動変換機構に上記軸受が設けられる場合には、軸受に要求される役割が的確に果たされるように軸受と太陽軸とのクリアランスを極力小さく設定することが望ましいと考えられる。一方で、こうしたクリアランスの設定態様が採用される場合には、動作特性測定装置に太陽軸が接続された際の太陽軸の傾きに起因する軸受との摩擦がより増大されることになるため、変換効率の測定精度の著しい低下をまねくことが懸念される。この点、上記請求項に記載の発明では、そうした回転直線運動変換機構の仕事の変換効率が請求項1〜9のいずれか一項に記載の動作特性測定装置を通じて測定されるため、変換効率の測定精度の低下を好適に抑制することができるようになる。
(14)請求項14に記載の発明は、請求項12または13に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定方法において、前記第2の測定装置を通じて前記太陽軸にスラスト荷重が入力される状態にて前記第1の測定装置を通じて前記円環軸にトルクを入力することにより前記円環軸を規定の回転数にわたり回転させる工程と、該工程にて測定された前記第1の測定装置のトルク及び前記第2の測定装置のスラスト荷重に基づいて、前記回転直線運動変換機構の仕事の変換効率を算出する工程とが含められることを要旨としている。
(第1実施形態)
本発明の実施形態について、図1〜図13を参照して説明する。以下では、回転直線運動変換機構の構造、同変換機構の動作態様、回転直線運動変換機構の動作特性測定装置の構造、及び動作特性の測定方法の順に従って説明を行う。
〔1〕「回転直線運動変換機構の構造」
図1及び図2を参照して、回転直線運動変換機構1の構造について説明する。
回転直線運動変換機構1は、内部に空間が設けられたリングシャフト2と、リングシャフト2の内部に配置されるサンシャフト3と、リングシャフト2内においてサンシャフト3の周囲に配置される複数のプラネタリシャフト4とを含めて構成されている。また、サンシャフト3を支持するための前面カラー11及び背面カラー12を含めて構成されている。リングシャフト2及びサンシャフト3と各プラネタリシャフト4とは、各々に設けられたねじ及びギアの噛み合わせを通じて一方の要素から他方の要素に力が伝達されるように組み合わされている。各プラネタリシャフト4は、サンシャフト3のまわりにおいて等間隔に配置されている。前面カラー11には、サンシャフト3を支持するためのすべり軸受11Aと、リングシャフト2の前面側の開口部をシールするためのOリング11Bとが設けられている。また、リングシャフト2及びサンシャフト3と各プラネタリシャフト4とが噛み合わされている箇所に潤滑油を供給するための油孔11Hが複数設けられている。背面カラー12には、サンシャフト3を支持するためのすべり軸受12Aと、リングシャフト2の背面側の開口部をシールするためのOリング12Bとが設けられている。
各すべり軸受11A,12Aは、サンシャフト3の中心線をリングシャフト2及び各プラネタリシャフト4の中心線に対して傾ける力がサンシャフト3に加えられた場合において、この力がサンシャフト3から各プラネタリシャフト4に伝達される前にサンシャフト3の傾きを規制するための要素として設けられている。これにより、サンシャフト3に上記傾ける力が作用したとき、サンシャフト3と各すべり軸受11A,12Aとの接触を通じてリングシャフト2及び各プラネタリシャフト4に対するサンシャフト3の傾きが規制されるため、上記傾ける力が回転直線運動変換機構1の内部に伝達されることが抑制されるようになる。また、サンシャフト3のねじ及びギアと各プラネタリシャフト4のねじ及びギアとの噛み合いが過度に不均一となることが抑制されるようになる。
回転直線運動変換機構1は、リングシャフト2及びサンシャフト3と各プラネタリシャフト4との組み合わせを通じて次のように動作する。すなわち、リングシャフト2及びサンシャフト3の一方の構成要素が回転運動するとき、同構成要素から伝達された力を通じて各プラネタリシャフト4がサンシャフト3のまわりで遊星運動する。そして、各プラネタリシャフト4の遊星運動にともない各プラネタリシャフト4からリングシャフト2及びサンシャフト3の他方の構成要素に伝達された力を通じて同構成要素が各プラネタリシャフト4に対して軸方向へ移動する。本実施形態の回転直線運動変換機構1は、リングシャフト2の回転運動をサンシャフト3の直線運動に変換する運動変換機構として構成されている。なお、本実施形態においては、サンシャフト3の軸方向について、サンシャフト3がリングシャフト2から押し出される方向を前面方向FRとし、サンシャフト3がリングシャフト2内に引き込まれる方向を背面方向RRとしている。また、回転直線運動変換機構1の任意の位置を基準としたときに、この基準位置よりも前面方向FR側を前面側とし、同基準位置よりも背面方向RR側を背面側としている。
〔2〕「リングシャフトの構造」
図3及び図4を参照して、リングシャフト2の構造について説明する。なお、図3(A)はリングシャフト2の平面構造を、図3(B)はリングシャフト2の正面構造を示す。また、図4(A)は中心線に沿うリングシャフト2の断面構造を、図4(B)はリングシャフト2の一部を分解した状態の断面構造を示す。
リングシャフト2の本体(リングシャフト本体21)には、雌ねじとして形成された円環ねじ22と、内歯車として形成された前面リングギア23及び背面リングギア24とが設けられている。また、前面リングギア23及び背面リングギア24として同一形状の平歯車が設けられている。すなわち、前面リングギア23及び背面リングギア24の諸元は、互いに等しい値に設定されている。リングシャフト本体21には、円環ねじ22が形成された本体ねじ部21Aと、前面リングギア23が組み付けられる本体ギア部21Bと、背面リングギア24が組み付けられる本体ギア部21Cとが設けられている。
前面リングギア23は、リングシャフト本体21とは各別に形成されている。また、リングシャフト本体21に組み付けられたときに自身の中心線がリングシャフト本体21の中心線と整合するように構成されている。リングシャフト本体21に対する前面リングギア23の組み付け態様について、本実施形態では圧入により前面リングギア23をリングシャフト本体21に固定するようにしている。なお、圧入以外の方法により前面リングギア23をリングシャフト本体21に固定することもできる。
背面リングギア24は、リングシャフト本体21とは各別に形成されている。また、リングシャフト本体21に組み付けられたときに自身の中心線がリングシャフト本体21の中心線と整合するように構成されている。リングシャフト本体21に対する背面リングギア24の組み付け態様について、本実施形態では圧入により背面リングギア24をリングシャフト本体21に固定するようにしている。なお、圧入以外の方法により背面リングギア24をリングシャフト本体21に固定することもできる。
〔3〕「サンシャフトの構造」
図5を参照して、サンシャフト3の構造について説明する。なお、図5(A)はサンシャフト3の平面構造を、図5(B)は中心線に沿うサンシャフト3の断面構造を示す。
サンシャフト3の本体(サンシャフト本体31)には、雄ねじとして形成された太陽ねじ32と、外歯車として形成された前面サンギア33及び背面サンギア34とが設けられている。また、前面サンギア33及び背面サンギア34として同一形状の平歯車が設けられている。すなわち、前面サンギア33及び背面サンギア34の諸元は、互いに等しい値に設定されている。サンシャフト本体31には、外周面に太陽ねじ32が形成された本体ねじ部31Aと、前面サンギア33が形成された本体ギア部31Bと、背面サンギア34が組み付けられる本体ギア部31Cとが設けられている。また、サンシャフト本体31の前面側の端部(前面側端部31F)には、サンシャフト本体31を加工する際の基準として形成されたセンター穴(前面側基準穴31G)、及びサンシャフト3を径方向に貫通する孔31Hが設けられている。前面側基準穴31Gは、テーパ形状の部位を含む穴として形成されている。孔31Hは、後述する動作特性測定装置5の締結ピン77(図11参照)を挿入することのできるように形成されている。また、前面側基準穴31Gと連通するように形成されている。また、自身の中心線がサンシャフト3の中心線に直交するように形成されている。
背面サンギア34は、サンシャフト本体31とは各別に形成されている。また、サンシャフト本体31に組み付けられたときに自身の中心線がサンシャフト本体31の中心線と整合するように構成されている。サンシャフト本体31に対する背面サンギア34の組み付け態様について、本実施形態では圧入により背面サンギア34をサンシャフト本体31に固定するようにしている。なお、圧入以外の方法により背面サンギア34をサンシャフト本体31に固定することもできる。
〔4〕「プラネタリシャフトの構造」
図6を参照して、プラネタリシャフト4の構造について説明する。なお、図6(A)はプラネタリシャフト4の平面構造を、図6(B)は中心線に沿うプラネタリシャフト4の断面構造を示す。
プラネタリシャフト4の本体(プラネタリシャフト本体41)には雄ねじとして形成された遊星ねじ42と、外歯車として形成された前面プラネタリギア43及び背面プラネタリギア44とが設けられている。また、前面プラネタリギア43及び背面プラネタリギア44として同一形状の平歯車が設けられている。すなわち、前面プラネタリギア43及び背面プラネタリギア44の諸元は、互いに等しい値に設定されている。プラネタリシャフト本体41には、外周面に遊星ねじ42が形成された本体ねじ部41Aと、前面プラネタリギア43が形成された本体ギア部41Bと、背面プラネタリギア44が組み付けられる本体ギア部41Cとが設けられている。
背面プラネタリギア44は、プラネタリシャフト本体41とは各別に形成されている。また、プラネタリシャフト本体41の本体ギア部41Cが軸受孔44Hに挿入されることにより、プラネタリシャフト本体41に組み付けられる。また、一方の端面がプラネタリシャフト本体41と接触した状態でプラネタリシャフト本体41に組み付けられる。また、プラネタリシャフト本体41に組み付けられた状態において、自身の中心線がプラネタリシャフト本体41の中心線と整合するように構成されている。プラネタリシャフト本体41に対する背面プラネタリギア44の組み付け態様について、本実施形態では背面プラネタリギア44がプラネタリシャフト本体41に対して回転できるようにすきまばめが採用されている。なお、プラネタリシャフト本体41と背面プラネタリギア44との相対的な回転を得るための組み付け態様として、すきまばめ以外の組み付け態様を採用することもできる。
〔5〕「各構成要素の関係」
図7〜図10を参照して、回転直線運動変換機構1における各構成要素の関係について説明する。なお、図7は、サンシャフト3の中心線に沿う回転直線運動変換機構1の断面構造を示す。また、図8は、図7のDA−DA線に沿う回転直線運動変換機構1の断面構造を示す。また、図9は、図7のDB−DB線に沿う回転直線運動変換機構1の断面構造を示す。また、図10は、図7のDC−DC線に沿う回転直線運動変換機構1の断面構造を示す。
回転直線運動変換機構1においては、以下の(A)に示すように各構成要素の動作が許容または制限されている。また、以下の(B)及び(C)に示すようにリングシャフト2及びサンシャフト3と各プラネタリシャフト4とのねじ及びギアが噛み合わされている。
(A)リングシャフト2について、リングシャフト本体21と前面リングギア23及び背面リングギア24との相対的な回転が不能にされている。また、リングシャフト本体21と前面カラー11及び背面カラー12との相対的な回転が不能にされている。サンシャフト3について、サンシャフト本体31と背面サンギア34との相対的な回転が不能にされている。プラネタリシャフト4について、プラネタリシャフト本体41と背面プラネタリギア44との相対的な回転が許容されている。
(B)リングシャフト2及び各プラネタリシャフト4においては、リングシャフト本体21の円環ねじ22と各プラネタリシャフト本体41の遊星ねじ42とが噛み合わされている。また、リングシャフト本体21の前面リングギア23と各プラネタリシャフト本体41の前面プラネタリギア43とが噛み合わされている。また、リングシャフト本体21の背面リングギア24と各プラネタリシャフト本体41の背面プラネタリギア44とが噛み合わされている。これにより、リングシャフト2及び各プラネタリシャフト4の一方に回転運動が入力されたとき、円環ねじ22と遊星ねじ42との噛み合い、前面リングギア23と前面プラネタリギア43との噛み合い、及び背面リングギア24と背面プラネタリギア44との噛み合いを通じて、リングシャフト2及び各プラネタリシャフト4の他方に力が伝達される。
(C)サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4においては、サンシャフト本体31の太陽ねじ32と各プラネタリシャフト本体41の遊星ねじ42とが噛み合わされている。また、サンシャフト本体31の前面サンギア33と各プラネタリシャフト本体41の前面プラネタリギア43とが噛み合わされている。また、サンシャフト本体31の背面サンギア34と各プラネタリシャフト本体41の背面プラネタリギア44とが噛み合わされている。これにより、サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4の一方に回転運動が入力されたとき、太陽ねじ32と遊星ねじ42との噛み合い、前面サンギア33と前面プラネタリギア43との噛み合い、及び背面サンギア34と背面プラネタリギア44との噛み合いを通じて、サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4の他方に力が伝達される。
〔6〕「回転直線運動変換機構の動作態様」
回転直線運動変換機構1においては、各ギアの歯数及び各ねじの条数の設定態様に基づいて、回転運動を直線運動に変換するための動作方式(運動変換方式)が決定される。すなわち、運動変換方式として、リングシャフト2の回転運動によりサンシャフト3を直線運動させる太陽軸変位方式と、サンシャフト3の回転運動によりリングシャフト2を直線運動させる円環軸変位方式とのいずれかを選択することができる。以下の(A)及び(B)に、各運動変換方式における回転直線運動変換機構1の動作態様を示す。なお、本実施形態の回転直線運動変換機構1は、太陽軸変位方式の変換機構として構成されている。
(A)運動変換方式として太陽軸変位方式が採用されている場合においては、次のように回転運動から直線運動への変換が行われる。すなわち、リングシャフト2に回転運動が入力されたとき、前面リングギア23と各前面プラネタリギア43との噛み合い、背面リングギア24と各背面プラネタリギア44との噛み合い、及び円環ねじ22と各遊星ねじ42との噛み合いを通じて、リングシャフト2から各プラネタリシャフト4に力が伝達されることにより、各プラネタリシャフト4がサンシャフト3のまわりにおいて自転しつつ公転する。そして、このプラネタリシャフト4の遊星運動にともない、各前面プラネタリギア43と前面サンギア33との噛み合い、各背面プラネタリギア44と背面サンギア34との噛み合い、及び各遊星ねじ42と太陽ねじ32との噛み合いを通じて、各プラネタリシャフト4からサンシャフト3に力が伝達されることにより、サンシャフト3が軸方向へ変位する。
(B)運動変換方式として円環軸変位方式が採用されている場合においては、次のように回転運動から直線運動への変換が行われる。すなわち、サンシャフト3に回転運動が入力されたとき、前面サンギア33と各前面プラネタリギア43との噛み合い、背面サンギア34と各背面プラネタリギア44との噛み合い、及び太陽ねじ32と各遊星ねじ42との噛み合いを通じて、サンシャフト3から各プラネタリシャフト4に力が伝達されることにより、各プラネタリシャフト4がサンシャフト3のまわりにおいて自転しつつ公転する。そして、このプラネタリシャフト4の遊星運動にともない、各前面プラネタリギア43と前面リングギア23との噛み合い、各背面プラネタリギア44と背面リングギア24との噛み合い、及び各遊星ねじ42と円環ねじ22との噛み合いを通じて、各プラネタリシャフト4からリングシャフト2に力が伝達されることにより、リングシャフト2が軸方向へ変位する。
〔7〕「動作特性測定装置の構成」
図11〜図13を参照して、回転直線運動変換機構1の仕事の変換効率、すなわちリングシャフト2の仕事に対するサンシャフト3の仕事の割合(変換効率H)を測定するための動作特性測定装置5について説明する。なお、図11(A)は、動作特性測定装置5の全体の構造を、図11(B)はサンシャフト3の前面側端部31Fが連結体74内に挿入された状態において締結ピン77を通じて各要素が締結される前の断面構造を、図11(C)はサンシャフト3の前面側端部31Fが連結体74内に挿入された状態において締結ピン77を通じて各要素が締結されたときの断面構造を示す。また、図12は、動作特性測定装置5の連結体74の構造を示す。また、図13は、動作特性測定装置5の締結ピン77の構造を示す。
図11に示されるように、動作特性測定装置5は、リングシャフト2にトルクを入力する機能とリングシャフト2に入力されたトルクの大きさを測定する機能とを備えるトルク測定装置6(第1の測定装置)と、サンシャフト3にスラスト荷重を入力する機能とサンシャフト3に入力されたスラスト荷重の大きさを測定する機能とを備える荷重測定装置7(第2の測定装置)と、トルク測定装置6及び荷重測定装置7の測定結果に基づいて変換効率Hを算出する演算装置100とを含めて構成されている。
トルク測定装置6は、リングシャフト2を回転させるためのモータ61と、同モータ61を通じてリングシャフト2に入力されたトルクの大きさを測定するためのトルク計測器62と、モータ61の出力軸61Aとリングシャフト2とを接続するためのチャック63とを含めて構成されている。モータ61の出力軸61Aとチャック63とは、同一の中心線まわりを一体となり回転するように接続されている。
荷重測定装置7は、サンシャフト3にスラスト荷重を入力するためのばね機構71と、同ばね機構71のばね71Aを通じてサンシャフト3に入力された荷重の大きさを測定するための荷重計測器72と、ばね71A(荷重測定装置72)とサンシャフト3とを接続するための連結機構73とを含めて構成されている。ばね機構71は、変換効率Hの測定に際してサンシャフト3が移動する方向を基準方向として、この基準方向とは反対の方向へ作用するスラスト荷重をサンシャフト3に入力することができるように構成されている。連結機構73は、ばね71Aとサンシャフト3とを接続するための連結体74と、連結体74とサンシャフト3とを締結するための締結ピン77とを含めて構成されている。ばね71Aと連結体74とは、互いに中心線が整合するように接続されている。
図12に示されるように、連結体74は、ばね71Aを接続するための連結軸75と、サンシャフト3の前面側端部31Fを配置するためのシリンダ76とにより構成されている。また、連結軸75とシリンダ76とが同一の中心線を有するように一体に構成されている。シリンダ76には、サンシャフト3の前面側端部31Fを配置するための空間76Aが設けられている。また、サンシャフト3の前面側端部31Fが空間76Aに収容された状態において、締結ピン77(本体77A及び入力部77C)を前面側端部31Fの孔31Hに挿入するための孔76Bが設けられている。また、孔76B及び孔31Hを通過した締結ピン77の一方の端部を挿入するための孔76Cが設けられている。
図13に示されるように、締結ピン77は、連結体74の孔76B,76C及びサンシャフト3の孔31Hに挿入されることを通じて、連結体74とサンシャフト3とを締結することができるように構成されている。具体的には、円柱形状の本体77Aと、球状の入力部77Cと、円弧形状のフランジ77B(規制要素)とにより構成されている。フランジ77Bは、本体77Aが連結体74の孔76B,76Cに挿入された際に連結体74に対する締結ピン77の軸方向への移動を規制するための要素として設けられている。また、本体77Aの一方の端部に設けられている。また、シリンダ76の形状に適合するように構成されている。入力部77Cは、ばね71Aのスラスト荷重をサンシャフト3に入力するための要素として設けられている。また、本体77Aの軸方向の中間に設けられている。
連結機構73においては、締結ピン77がシリンダ76に挿入されたとき、締結ピン77の外周面と各孔76B,76Cの内周面との接触を通じてシリンダ76に対する締結ピン77の姿勢の変化が規制された状態が得られる。また、フランジ77Bとシリンダ76との接触を通じて、シリンダ76に対する締結ピン77の軸方向への移動が規制された状態、入力部77Cの中心点が連結軸75及びシリンダ76の中心線上に位置する状態、並びに入力部77Cがサンシャフト3の前面側基準穴31Gと対応する位置に配置された状態が得られる。また、締結ピン77を通じて連結体74とサンシャフト3とが締結された状態においてサンシャフト3が背面側へ変位したとき、締結ピン77の入力部77Cの一部がサンシャフト3の前面側基準穴31Gにはめ込まれるとともに、サンシャフト3に押し付けられた状態が得られる。また、このときには、前面側基準穴31Gの縁の全周と締結ピン77の入力部77Cとが線接触した状態、及び入力部77Cの中心点がサンシャフト3の中心線上に位置する状態が得られる。
〔8〕「変換効率の測定方法」
変換効率Hの測定手順を以下の(A)及び(B)に示す。
(A)動作特性測定装置5に対する回転直線運動変換機構1の取り付けは、次の手順1〜3を通じて行われる。すなわち、手順1では、リングシャフト2にチャック63が取り付けられる。手順2では、サンシャフト3の前面側端部31Fがシリンダ76内に挿入される。また、シリンダ76の孔76B,76C及びサンシャフト3の孔31Hに締結ピン77を挿入することができるようにサンシャフト3と連結体74との位置関係が設定される(図11(C)参照)。手順3では、シリンダ76の孔76B,76C及びサンシャフト3の孔31Hに締結ピン77が挿入される。このとき、締結ピン77のフランジ77Bとシリンダ76との接触により、シリンダ76及びサンシャフト3に対する締結ピン77の移動が規制される(図11(B)参照)。
(B)変換効率Hの測定は、次の手順4〜6を通じて行われる。すなわち、手順4では、上記手順1〜3を通じて回転直線運動変換機構1が動作特性測定装置5に取り付けられた状態において、モータ61を通じてリングシャフト2が規定の回転数にわたり回転させられる。このとき、サンシャフト3が背面側へ向けて変位するようにリングシャフト2の回転方向が設定される。また、リングシャフト2が規定の回転数にわたり回転する間にモータ61からリングシャフト2に入力されたトルクの大きさ及びばね71Aからサンシャフト3に入力された荷重の大きさが測定される。手順5では、演算装置100において、手順4を通じて測定されたトルク及びリングシャフト2の回転数に基づいてリングシャフト2の仕事が算出される。また、手順4を通じて測定された荷重及びサンシャフト3の変位量に基づいて、サンシャフト3の仕事が算出される。手順6では、演算装置100において、手順5を通じて算出されたリングシャフト2の仕事及びサンシャフト3の仕事に基づいて変換効率Hが算出される。なお、サンシャフト3の変位量は、予め把握されているリングシャフト2の1回転あたりのサンシャフト3の変位量に基づいて算出される。
[実施形態の効果]
以上詳述したように、本実施形態の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置5によれば、以下に示す(1)〜(5)の効果が得られるようになる。
(1)動作特性測定装置による変換効率Hの測定に際して、サンシャフト3の中心線と連結機構73の中心線とが整合していない状態でこれら要素が接続されているとき、サンシャフト3にはばね71Aのスラスト荷重の分力として、サンシャフト3の軸方向に作用する第1分力と軸方向に直交する方向に作用する第2分力とが働くようになる。一方で、回転直線運動変換機構1にはサンシャフト3を支持するすべり軸受11A,12Aが設けられているため、サンシャフト3に第2分力が働いたときには各軸受11A,12Aを通じてサンシャフト3の傾きが規制されることによりサンシャフト3と各軸受11A,12Aとの摩擦が増大する。こうしたことから、サンシャフト3の中心線と連結機構73の中心線とが整合していない状態でこれら要素が接続されているときには、変換効率Hの測定精度の低下をまねくようになる。この点、本実施形態の動作特性測定装置5では、ばね71Aのスラスト荷重が締結ピン77の入力部77Cのみを介してサンシャフト3に入力されるように構成されているため、サンシャフト3の中心線と連結機構73の中心線とが整合していないとき、入力部77Cの作用を通じてばね71Aのスラスト荷重のうち第1分力のみがサンシャフト3に入力されるようになる。すなわち、サンシャフト3の中心線とばね71Aの中心線との関係にかかわらず、サンシャフト3の軸方向へ作用する荷重のみがばね71Aからサンシャフト3に入力されるようになる。これにより、変換効率Hの測定時におけるサンシャフト3と各軸受11A,12Aとの摩擦の増大が抑制されるため、変換効率Hを高い精度で測定することができるようになる。
(2)本実施形態の動作特性測定装置5では、締結ピン77に球状の入力部77Cを設けることを通じて、ばね71Aのスラスト荷重のうち第1分力のみがサンシャフト3に入力されるように連結機構73が構成されている。これにより、構成の複雑化が回避されるため、動作特性測定装置5の実用性を高めることに貢献することができるようになる。
(3)本実施形態の動作特性測定装置5では、入力部77Cが前面側基準穴31Gの縁の全周に対して線接触するように連結機構73が構成されている。これにより、ばね71Aとサンシャフト3との間で力の伝達が安定して行われるため、変換効率Hの測定精度をより高めることができるようになる。
(4)回転直線運動変換機構1においては、すべり軸受11A,12Aに要求される役割、すなわちサンシャフト3を傾ける力がサンシャフト3から各プラネタリシャフト4に伝達される前にサンシャフト3の傾きを規制する役割が的確に果たされるように、各軸受11A,12Aとサンシャフト3とのクリアランスが極力小さく設定される。一方で、こうしたクリアランスの設定態様が採用される場合には、動作特性測定装置5に回転直線運動変換機構1が取り付けられた際のサンシャフト3の傾きに起因する各軸受11A,12Aとの摩擦がより増大されることになるため、変換効率Hの測定精度の著しい低下をまねくことが懸念される。この点、本実施形態の動作特性測定装置5では、上述のようにサンシャフト3と連結機構73との関係にかかわらずサンシャフト3の軸方向へ作用する荷重のみがばね71Aからサンシャフト3に入力されるため、変換効率Hの測定精度の低下を好適に抑制することができるようになる。
(5)回転直線運動変換機構1においては、各要素が適切に組み合わされていないことに起因して変換効率Hが基準効率を下回ることもある。従って、測定された変換効率Hと基準効率との比較に基づいて各構成要素が適切に組み合わされているか否かを判定することが可能となる。また、この判定結果に基づいて、変換効率Hが基準効率を下回るものについては組み付けの不具合を修正することにより、回転直線運動変換機構1の製造における不良品の率を低減することができるようになる。しかし、こうした方法を通じて不良品の率の低減を図る場合には、変換効率Hと基準効率との比較に基づく組付状態についての判定結果が不適切であることにより、回転直線運動変換機構1の製造にかかる作業効率の低下をまねくことが懸念される。すなわち、実際の変換効率Hよりも過度に低い値として変換効率Hが測定された場合には、この測定された変換効率Hが基準効率を下回ることにより、組付状態に不具合が生じていないにもかかわらず組付状態の修正が必要であると判定される。この場合には、不要に回転直線運動変換機構1の分解が行われるため、作業効率の低下がさけられないものとなる。この点、本実施形形態の動作特性測定装置5によれば、上述のように高い精度で変換効率Hを測定することができるため、回転直線運動変換機構1の製造にかかる作業効率の低下を好適に抑制することができるようになる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について、図14〜図17を参照して説明する。
本実施形態の動作特性測定装置は、前記第1実施形態の動作特性測定装置の一部を変更した装置として構成されている。なお、本実施形態の動作特性測定装置について、以下で説明する点以外は前記第1実施形態の動作特性測定装置と同様の構成が採用されている。また、各図面において、前記第1実施形態と共通する要素については同第1実施形態と同一の符合が付されている。
図14に示されるように、本実施形態の動作特性測定装置5による変換効率Hの測定対象となる回転直線運動変換機構1においては、サンシャフト3の前面側端部31Fに後述する連結機構83の締結ピン87(図15参照)を挿入するための孔31Iが設けられている。孔31Iは、自身の中心線がサンシャフト3の中心線に直交するように形成されている。
図15に示されるように、荷重測定装置8は、サンシャフト3にスラスト荷重を入力するためのばね機構81と、同ばね機構81のばね81Aを通じてサンシャフト3に入力された荷重の大きさを測定するための荷重計測器82と、ばね81A(荷重測定装置82)とサンシャフト3とを接続するための連結機構83とを含めて構成されている。ばね機構81は、変換効率Hの測定に際してサンシャフト3が移動する方向を基準方向として、この基準方向とは反対の方向へ作用するスラスト荷重をサンシャフト3に入力することができるように構成されている。連結機構83は、ばね81Aとサンシャフト3とを接続するための連結体84と、連結体84とサンシャフト3とを締結するための締結ピン87と、ばね機構81から独立してサンシャフト3に荷重を入力するための調芯機構9とを含めて構成されている。連結体84は、自身の中心線がばね81Aの中心線と整合するように設けられている。
図16に示されるように、ばね81Aを接続するための連結軸85と、連結体84は、サンシャフト3の前面側端部31Fを配置するためのシリンダ86とにより構成されている。また、連結軸85とシリンダ86とが同一の中心線を有するように一体に構成されている。シリンダ86には、サンシャフト3の前面側端部31Fを配置するための空間86Aが設けられている。また、サンシャフト3の前面側端部31Fが空間86Aに収容された状態において、締結ピン87を前面側端部31Fの孔31Iに挿入するための孔86Bが設けられている。また、孔86B及び孔31Iを通過した締結ピン87の一方の端部を挿入するための孔86Cが設けられている。一方、調芯機構9は、連結体84の中心線とサンシャフト3の中心線とを整合させる力をサンシャフト3に入力することができるように構成されている。具体的には、球体91とばね92(弾性体)とにより構成されている。球体91は、自身の中心点がばね92及び連結体84の中心線上に位置するように設けられている。ばね92は、球体91を回転直線運動変換機構1の背面側へ向けて押すための要素として設けられている。また、自身の中心線が連結体84の中心線と整合するように設けられている。
図17に示されるように、締結ピン87は、連結体84の孔86Bを介してサンシャフト3の孔31Iに挿入されることを通じて連結体84とサンシャフト3とを締結することができるように構成されている。具体的には、円柱形状の本体87Aと、円弧形状のフランジ87B(規制要素)とにより構成されている。フランジ87Bは、本体87Aが連結体84の孔86B,86Cに挿入された際に連結体84に対する締結ピン87の軸方向への移動を規制するための要素として設けられている。また、本体87Aの一方の端部に設けられている。また、シリンダ86の形状に適合するように構成されている。
連結機構83においては、締結ピン87がシリンダ86に挿入されたとき、締結ピン87の外周面と各孔86B,86Cの内周面との接触を通じてシリンダ86に対する締結ピン87の姿勢の変化が規制された状態が得られる。また、フランジ87Bとシリンダ86との接触を通じて、シリンダ86に対する締結ピン87の軸方向への移動が規制された状態が得られる。また、シリンダ86内にサンシャフト3が挿入されたとき、球体91の一部がサンシャフト3の前面側基準穴31Gにはめ込まれるとともに、サンシャフト3を通じて前面側(ばね92側)に押し込まれた状態が得られる。また、このときには、前面側基準穴31Gの縁の全周と球体91とが線接触した状態、及び球体91の中心点がサンシャフト3の中心線上に位置する状態が得られる。さらに、球体91がばね92の弾性力によりサンシャフト3に押し付けられた状態が得られる。なお、本実施形態では、球体91をサンシャフト3に押し付けるための力としてばね92の弾性力が用いられる構成を採用したが、これに代えて例えば油圧を採用することもできる。
変換効率Hの測定手順を以下の(A)及び(B)に示す。
(A)動作特性測定装置5に対する回転直線運動変換機構1の取り付けは、次の手順1〜3を通じて行われる。すなわち、手順1では、リングシャフト2にチャック63が取り付けられる。手順2では、サンシャフト3の前面側端部31Fがシリンダ86内に挿入される。また、シリンダ86の孔86B,86C及びサンシャフト3の孔31Iに締結ピン87を挿入することができるようにサンシャフト3と連結体84との位置関係が設定される(図15(C)参照)。手順3では、シリンダ86の孔86B,86C及びサンシャフト3の孔31Iに締結ピン87が挿入される(図15(B)参照)。
(B)変換効率Hの測定は、次の手順4〜6を通じて行われる。すなわち、手順4では、上記手順1〜3を通じて回転直線運動変換機構1が動作特性測定装置5に取り付けられた状態において、モータ61を通じてリングシャフト2を規定の回転数にわたり回転させられる。このとき、サンシャフト3が背面側へ向けて変位するようにリングシャフト2の回転方向が設定される。また、リングシャフト2が規定の回転数にわたり回転する間にモータ61からリングシャフト2に入力されたトルクの大きさ及びばね81Aからサンシャフト3に入力された荷重の大きさが測定される。手順5では、演算装置100において、手順4を通じて測定されたトルク及びリングシャフト2の回転数に基づいてリングシャフト2の仕事が算出される。また、手順4を通じて測定された荷重及びサンシャフト3の変位量に基づいて、サンシャフト3の仕事が算出される。手順6では、演算装置100において、手順5を通じて算出されたリングシャフト2の仕事及びサンシャフト3の仕事に基づいて変換効率Hが算出される。なお、サンシャフト3の変位量は、予め把握されているリングシャフト2の1回転あたりのサンシャフト3の変位量に基づいて算出される。
[実施形態の効果]
以上詳述したように、本実施形態の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置によれば、以下に示す(1)〜(4)の効果に加えて先の第1実施形態による前記(5)の効果が得られるようになる。
(1)本実施形態の動作特性測定装置5では、連結体84の中心線とサンシャフト3の中心線とを整合させることのできる調芯機構9を含めて連結機構83が構成されている。これにより、サンシャフト3の軸方向へ作用する荷重のみがばね81Aからサンシャフト3に入力されるため、サンシャフト3がリングシャフト2に対して傾けられることに起因するサンシャフト3と各軸受11A,12Aとの摩擦の増大が抑制されるようになる。従って、変換効率Hを高い精度で測定することができるようになる。
(2)本実施形態の動作特性測定装置5では、球体91が前面側基準穴31Gの縁の全周に対して線接触するように連結機構83が構成されている。これにより、ばね92とサンシャフト3との間で力の伝達が安定して行われるため、変換効率Hの測定精度をより高めることができるようになる。
(3)本実施形態の動作特性測定装置5では、球体91とばね92とにより調芯機構9が構成されている。これにより、構成の複雑化が回避されるため、動作特性測定装置5の実用性を高めることに貢献することができるようになる。
(4)回転直線運動変換機構1においては、すべり軸受11A,12Aに要求される役割、すなわちサンシャフト3を傾ける力がサンシャフト3から各プラネタリシャフト4に伝達される前にサンシャフト3の傾きを規制する役割が的確に果たされるように、各軸受11A,12Aとサンシャフト3とのクリアランスが極力小さく設定される。一方で、こうしたクリアランスの設定態様が採用される場合には、動作特性測定装置5にサンシャフト3が接続された際のサンシャフト3の傾きに起因する各軸受11A,12Aとの摩擦がより増大されることになるため、変換効率Hの測定精度の著しい低下をまねくことが懸念される。この点、本実施形態の動作特性測定装置5では、上述のようにサンシャフト3の中心線と連結機構83の中心線とが整合することを通じて軸方向に沿う力がばね81Aからサンシャフト3に入力されるため、変換効率Hの測定精度の低下を好適に抑制することができるようになる。
(その他の技術的思想)
回転直線運動変換機構の動作特性測定装置に関連するその他の技術的思想について、その一例を以下の(A)〜(L)に示す。
(A)内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記太陽軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に使用される回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記太陽軸にトルクを入力する機能と前記太陽軸に入力されたトルクの大きさを測定する機能とが備えられる第1の測定装置と、前記円環軸にスラスト荷重を入力する機能と前記円環軸に入力されたスラスト荷重の大きさを測定する機能とが備えられる第2の測定装置とを含めて構成されることと、該第2の測定装置について、スラスト荷重を生じさせるための負荷機構と、該負荷機構のスラスト荷重を前記円環軸に入力するための連結機構とを含めて構成されることと、該連結機構について、前記負荷機構のスラスト荷重のうち前記円環軸の軸方向に沿う成分のみを前記円環軸に入力することのできるように構成されることとを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
動作特性測定装置による仕事の変換効率の測定に際して、円環軸の中心線と連結機構の中心線とが整合していない状態でこれら要素が接続されているとき、円環軸には負荷機構のスラスト荷重の分力として、円環軸の軸方向に作用する力と軸方向に直交する方向に作用する力とが働くようになる。これにより、円環軸の雌ねじと遊星軸の雄ねじとの噛み合いが不均一となることに起因して円環軸と遊星軸との摩擦が増大するため、仕事の変換効率の測定精度が低下するようになる。一方で、回転直線運動変換機構には、円環軸に対する太陽軸の傾きを規制するための軸受が設けられることもある。この軸受は、太陽軸の中心線を円環軸の中心線に対して傾ける力が太陽軸に加えられたときに、この力が太陽軸から遊星軸に伝達される前に太陽軸の傾きを規制するための要素として設けられる。こうした軸受が設けられる回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に際しては、円環軸の中心線と連結機構の中心線とが整合していない状態で接続されているとき、軸受を通じて太陽軸の傾きが規制されることによりこれら要素間の摩擦が増大するため、軸受が設けられていない場合と同様に仕事の変換効率を精度よく測定することが困難となる。上記測定装置によれば、負荷機構のスラスト荷重のうち円環軸の軸方向に沿う成分のみが円環軸に入力されるように連結機構が構成されているため、円環軸の中心線と連結機構の中心線とが整合していない状態でこれら要素が接続されている場合においても、上記軸方向に直交する方向に作用する力により太陽軸が傾けられることが抑制されるようになる。これにより、円環軸または太陽軸とその他の要素との摩擦の増大が抑制されるため、回転直線運動変換機構の仕事の変換効率を高い精度で測定することができるようになる。
(B)前記(A)に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記連結機構は、球状の部位を含む要素を介して前記負荷機構のスラスト荷重を前記円環軸に入力することができるように構成されることを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
上記測定装置では、連結機構に球状の部位を含む要素を設けることにより、負荷機構のスラスト荷重のうち太陽軸の軸方向に沿う成分のみが太陽軸に入力されるようにしているため、動作特性測定装置の構成の複雑化が回避されることを通じて同測定装置の実用性を高めることに貢献することができるようになる。
(C)前記(B)に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記連結機構は、前記円環軸に設けられる穴の縁の全周に対して前記球状の部位を線接触させることができるように構成されることを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
上記測定装置によれば、負荷機構と太陽軸との間で力の伝達が安定して行われるため、回転直線運動変換機構の仕事の変換効率についてその測定精度をより高めることができるようになる。
(D)前記(B)または(C)に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記連結機構は、前記負荷機構に接続される本体が設けられることと、該本体とは各別に形成されて該本体と前記円環軸とを締結するためのピンが設けられることと、該ピンが前記球状の部位を含む要素として設けられることとを条件として構成されることを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
上記測定装置では、本体と円環軸とを締結するためのピンに球状の部位を設けるようにしているため、動作特性測定装置の構成の複雑化が回避されることを通じて同測定装置の実用性を高めることに貢献することができるようになる。
(E)内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記太陽軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に使用される回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記太陽軸にトルクを入力する機能と前記太陽軸に入力されたトルクの大きさを測定する機能とが備えられる第1の測定装置と、前記円環軸にスラスト荷重を入力する機能と前記円環軸に入力されたスラスト荷重の大きさを測定する機能とが備えられる第2の測定装置とを含めて構成されることと、該第2の測定装置について、スラスト荷重を生じさせるための負荷機構と、該負荷機構のスラスト荷重を前記円環軸に入力するための連結機構とを含めて構成されることと、該連結機構について、自身の中心線と前記円環軸の中心線とを整合させる力を前記円環軸に入力するための調芯機構を含めて構成されることとを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
上記測定装置によれば、自身の中心線と円環軸の中心線とを整合させる力を円環軸に入力するための調芯機構を含めて連結機構が構成されているため、円環軸の中心線と連結機構の中心線とが整合していないことに起因する円環軸とその他の要素との摩擦の増大が抑制されるようになる。これにより、回転直線運動変換機構の仕事の変換効率を高い精度で測定することができるようになる。
(F)前記(E)に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記調芯機構は、球状の部位を含む要素と、該球状の部位を前記円環軸に押し付けるための要素とを含めて構成されることを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
(G)前記(F)に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記調芯機構は、前記円環軸に設けられる穴の縁の全周に対して前記球状の部位を線接触させることができるように構成されることを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
上記測定装置によれば、負荷機構と円環軸との間で力の伝達が安定して行われるため、回転直線運動変換機構の仕事の変換効率についてその測定精度をより高めることができるようになる。
(H)前記(F)または(G)に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記調芯機構は、前記球状の部位を含む要素として球体が設けられることと、該球体を前記円環軸に押し付けるための要素として弾性体が設けられることとを条件として構成されることを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
上記測定装置では、球体と弾性体との組み合わせにより調芯機構が構成されているため、動作特性測定装置の構成の複雑化が回避されることを通じて同測定装置の実用性を高めることに貢献することができるようになる。
(I)内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記太陽軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に使用される回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、前記太陽軸にトルクを入力する機能と前記太陽軸に入力されたトルクの大きさを測定する機能とが備えられる第1の測定装置と、前記円環軸にスラスト荷重を入力する機能と前記円環軸に入力されたスラスト荷重の大きさを測定する機能とが備えられる第2の測定装置とを含めて構成されることと、該第2の測定装置について、スラスト荷重を生じさせるための負荷機構と、該負荷機構のスラスト荷重を前記円環軸に入力するための連結機構とを含めて構成されることと、該連結機構について、前記円環軸が接続された際に前記円環軸の中心線が当該連結機構の中心線と整合する状態を保持することができるように構成されることとを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
上記測定装置によれば、自身の中心線と円環軸の中心線とが整合する状態を保持することができるように連結機構が構成されているため、円環軸の中心線と連結機構の中心線とが整合していないことに起因する円環軸とその他の要素との摩擦の増大が抑制されるようになる。これにより、回転直線運動変換機構の仕事の変換効率を高い精度で測定することができるようになる。
(J)内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記太陽軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率を測定するための回転直線運動変換機構の動作特性測定方法において、前記(A)〜(I)のいずれか一つに記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置を通じて前記動作特性の測定が行われることを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定方法。
(K)前記(J)に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定方法において、前記回転直線運動変換機構は、前記円環軸に対する前記太陽軸の傾きを規制する軸受が設けられることを条件として構成されることを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定方法。
回転直線運動変換機構に上記軸受が設けられる場合には、軸受に要求される役割が的確に果たされるように軸受と太陽軸とのクリアランスを極力小さく設定することが望ましいと考えられる。一方で、こうしたクリアランスの設定態様が採用される場合には、動作特性測定装置に円環軸が接続された際の円環軸の傾きに起因する軸受と太陽軸との摩擦がより増大されることになるため、変換効率の測定精度の著しい低下をまねくことが懸念される。この点、上記測定方法では、そうした回転直線運動変換機構の仕事の変換効率が上記(A)〜(I)のいずれか一つに記載の動作特性測定装置を通じて測定されるため、変換効率の測定精度の低下を好適に抑制することができるようになる。
(L)前記(J)または(K)に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定方法において、前記第2の測定装置を通じて前記円環軸にスラスト荷重を入力した状態にて前記第1の測定装置を通じて前記太陽軸にトルクを入力することにより前記太陽軸を規定の回転数にわたり回転させる工程と、該工程にて測定された前記第1の測定装置のトルク及び前記第2の測定装置のスラスト荷重に基づいて、前記回転直線運動変換機構の仕事の変換効率を算出する工程とが含められることを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定方法。
本発明の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置を具体化した第1実施形態について、回転直線運動変換機構の斜視構造を示す斜視図。 同実施形態の回転直線運動変換機構について、その内部構造を示す斜視図。 (A):同実施形態の回転直線運動変換機構を構成するリングシャフトについて、その平面構造を示す平面図。(B):同リングシャフトについて、その正面構造を示す正面図。 (A):同実施形態の回転直線運動変換機構を構成するリングシャフトについて、中心線に沿う断面構造を示す断面図。(B):同リングシャフトについて、その一部を分解した状態の断面構造を示す断面図。 (A):同実施形態の回転直線運動変換機構を構成するサンシャフトについて、その平面構造を示す平面図。(B):同サンシャフトについて、中心線に沿う断面構造を示す断面図。 (A):同実施形態の回転直線運動変換機構を構成するプラネタリシャフトについて、その平面構造を示す平面図。(B):同プラネタリシャフトについて、中心線に沿う断面構造を示す断面図。 同実施形態の回転直線運動変換機構について、中心線に沿う断面構造を示す断面図。 同実施形態の回転直線運動変換機構について、図7のDA−DA線に沿う断面構造を示す断面図。 同実施形態の回転直線運動変換機構について、図7のDB−DB線に沿う断面構造を示す断面図。 同実施形態の回転直線運動変換機構について、図7のDC−DC線に沿う断面構造を示す断面図。 (A):同実施形態の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置について、全体の構成を模式的に示す構成図。(B):同動作特性測定装置について、締結ピンを通じて連結体とサンシャフトとが締結される前の図11(A)のA部に対応する拡大構造を示す拡大図。(C):同動作特性測定装置について、締結ピンを通じて連結体とサンシャフトとが締結されたときの図11(A)のA部に対応する拡大構造を示す拡大図。 (A):同実施形態の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置を構成する連結体について、その正面構造を示す正面図。(B):同連結体について、図12(A)のDD−DD線に沿う断面構造を示す断面図。(C):同連結体について、図12(A)のVA方向からみた平面構造を示す平面図。(D):同連結体について、図12(A)のVB方向からみた底面構造を示す底面図。 (A):同実施形態の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置を構成する締結ピンについて、その正面構造を示す正面図。(B):同締結ピンについて、図13(A)のVC方向からみた側面構造を示す側面図。(C):同締結ピンについて、図13(A)のVD方向からみた平面構造を示す平面図。(D):同締結ピンについて、図13(A)のVE方向からみた底面構造を示す底面図。 (A)本発明の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置を具体化した第2実施形態について、回転直線運動変換機構を構成するサンシャフトの平面構造を示す平面図。(B)同サンシャフトについて、中心線に沿う断面構造を示す断面図。 (A):同実施形態の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置について、その全体の構成を模式的に示す構成図。(B):同動作特性測定装置について、締結ピンを通じて連結体とサンシャフトとが締結される前の図15(A)のA部に対応する拡大構造を示す拡大図。(C):同動作特性測定装置について、締結ピンを通じて連結体とサンシャフトとが締結されたときの図15(A)のA部に対応する拡大構造を示す拡大図。 (A):同実施形態の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置を構成する連結体について、その正面構造を示す正面図。(B):同連結体について、図16(A)のDE−DE線に沿う断面構造を示す断面図。(C):同連結体について、図16(A)のVE方向からみた平面構造を示す平面図。(D):同連結体について、図16(A)のVF方向からみた底面構造を示す底面図。 (A):同実施形態の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置を構成する締結ピンについて、その正面構造を示す正面図。(B):同締結ピンについて、図17(A)のVG方向からみた側面構造を示す側面図。(C):同締結ピンについて、図17(A)のVH方向からみた平面構造を示す平面図。(D):同締結ピンについて、図17(A)のVI方向からみた底面構造を示す底面図。
符号の説明
1…回転直線運動変換機構、11…前面カラー、11A…すべり軸受、11B…Oリング、11H…油孔、12…背面カラー、12A…すべり軸受、12B…Oリング、2…リングシャフト(円環軸)、21…リングシャフト本体(円環軸本体)、21A…本体ねじ部、21B…本体ギア部、21C…本体ギア部、22…円環ねじ、23…前面リングギア、24…背面リングギア、3…サンシャフト(太陽軸)、31…サンシャフト本体(太陽軸本体)、31A…本体ねじ部、31B…本体ギア部、31C…本体ギア部、31F…前面側端部、31G…前面側基準穴、31H…孔、31I…孔、32…太陽ねじ、33…前面サンギア、34…背面サンギア、4…プラネタリシャフト(遊星軸)、41…プラネタリシャフト本体(遊星軸本体)、41A…本体ねじ部、41B…本体ギア部、41C…本体ギア部、42…遊星ねじ、43…前面プラネタリギア、44…背面プラネタリギア、44H…軸受孔、5…動作特性測定装置、6…トルク測定装置、61…モータ、61A…出力軸、62…トルク計測器、63…チャック、7…荷重測定装置、71…ばね機構、71A…ばね、72…荷重計測器、73…連結機構、74…連結体、75…連結軸、76…シリンダ、76A…空間、76B…孔、76C…孔、77…締結ピン、77A…本体、77B…フランジ、77C…入力部、8…荷重測定装置、81…ばね機構、81A…ばね、82…荷重計測器、83…連結機構、84…連結体、85…連結軸、86…シリンダ、86A…空間、86B…孔、86C…孔、87…締結ピン、87A…本体、87B…フランジ、9…調芯機構、91…球体、92…ばね、100…演算装置。

Claims (14)

  1. 内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に使用される回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、
    前記円環軸にトルクを入力する機能と前記円環軸に入力されたトルクの大きさを測定する機能とが備えられる第1の測定装置と、前記太陽軸にスラスト荷重を入力する機能と前記太陽軸に入力されたスラスト荷重の大きさを測定する機能とが備えられる第2の測定装置とを含めて構成されることと、該第2の測定装置について、スラスト荷重を生じさせるための負荷機構と、該負荷機構のスラスト荷重を前記太陽軸に入力するための連結機構とを含めて構成されることと、該連結機構について、前記負荷機構のスラスト荷重のうち前記太陽軸の軸方向に沿う成分のみを前記太陽軸に入力することのできるように構成されることと
    を特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
  2. 請求項1に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、
    前記連結機構は、球状の部位を含む要素を介して前記負荷機構のスラスト荷重を前記太陽軸に入力することができるように構成される
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
  3. 請求項2に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、
    前記連結機構は、前記太陽軸に設けられる穴の縁の全周に対して前記球状の部位を線接触させることができるように構成される
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
  4. 請求項2または3に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、
    前記連結機構は、前記負荷機構に接続される本体が設けられることと、該本体とは各別に形成されて該本体と前記太陽軸とを締結するためのピンが設けられることと、該ピンが前記球状の部位を含む要素として設けられることとを条件として構成される
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
  5. 請求項4に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、
    前記太陽軸は、一方の端部において該太陽軸を径方向に貫通する第1基準孔が設けられることと、前記基準孔に連通するとともに前記太陽軸の中心線を中心線として形成される第2基準孔が設けられることとを条件として構成されるものであり、前記本体は、前記太陽軸の端部を収容するための空間が設けられることと、前記太陽軸の端部が該空間に収容された状態において前記ピンを前記第1基準孔に挿入するための孔が設けられることとを条件として構成されるものであり、前記ピンは、前記本体の孔に挿入された際に前記本体に対する当該ピンの軸方向への移動を規制するための規制要素が設けられることと、前記本体の孔を介して前記太陽軸の第1基準孔に挿入されることを通じて前記本体と前記太陽軸とを締結することができるように構成されることと、前記本体と前記規制要素との接触を通じて前記球状の部位が前記太陽軸の第2基準孔と対応する位置に配置されることとを条件として構成されるものである
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
  6. 内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に使用される回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、
    前記円環軸にトルクを入力する機能と前記円環軸に入力されたトルクの大きさを測定する機能とが備えられる第1の測定装置と、前記太陽軸にスラスト荷重を入力する機能と前記太陽軸に入力されたスラスト荷重の大きさを測定する機能とが備えられる第2の測定装置とを含めて構成されることと、該第2の測定装置について、スラスト荷重を生じさせるための負荷機構と、該負荷機構のスラスト荷重を前記太陽軸に入力するための連結機構とを含めて構成されることと、該連結機構について、自身の中心線と前記太陽軸の中心線とを整合させる力を前記太陽軸に入力するための調芯機構を含めて構成されることと
    を特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
  7. 請求項6に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、
    前記調芯機構は、球状の部位を含む要素と、該球状の部位を前記太陽軸に押し付けるための要素とを含めて構成される
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
  8. 請求項7に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、
    前記調芯機構は、前記太陽軸に設けられる穴の縁の全周に対して前記球状の部位を線接触させることができるように構成される
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
  9. 請求項7または8に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、
    前記調芯機構は、前記球状の部位を含む要素として球体が設けられることと、該球体を前記太陽軸に押し付けるための要素として弾性体が設けられることとを条件として構成される
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
  10. 請求項9に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、
    前記太陽軸は、一方の端部において該太陽軸を径方向に貫通する第1基準孔が設けられることと、前記一方の端部の端面において前記太陽軸の中心線を中心線として形成される第2基準孔が設けられることとを条件として構成されるものであり、前記連結機構は、前記負荷機構に接続される本体が設けられることと、該本体とは各別に形成されて該本体と前記太陽軸とを締結するためのピンが設けられることとを条件として構成されるものであり、前記本体は、前記太陽軸の端部を収容するための空間が設けられることと、前記太陽軸の端部が該空間に収容された状態において前記ピンを前記第1基準孔に挿入するための孔が設けられることとを条件として構成されるものであり、前記ピンは、前記本体の孔に挿入された際に前記本体に対する当該ピンの軸方向への移動を規制するための規制要素が設けられることと、前記本体の孔を介して前記太陽軸の第1基準孔に挿入されることを通じて前記本体と前記太陽軸とを締結することができるように構成されることとを条件として構成されるものであり、前記調芯機構は、前記球体及び前記弾性体が前記本体内に設けられることと、前記本体の中心線上に前記球体の中心点が位置するように前記球体が設けられることと、前記太陽軸の一方の端面が前記球体に接触するように前記太陽軸の端部が前記本体内に収容された状態において前記球体が前記第2基準孔の縁の全周に対して線接触するとともに前記球体が前記弾性体を通じて前記太陽軸に押し付けられることとを条件として構成されるものである
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
  11. 内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率の測定に使用される回転直線運動変換機構の動作特性測定装置において、
    前記円環軸にトルクを入力する機能と前記円環軸に入力されたトルクの大きさを測定する機能とが備えられる第1の測定装置と、前記太陽軸にスラスト荷重を入力する機能と前記太陽軸に入力されたスラスト荷重の大きさを測定する機能とが備えられる第2の測定装置とを含めて構成されることと、該第2の測定装置について、スラスト荷重を生じさせるための負荷機構と、該負荷機構のスラスト荷重を前記太陽軸に入力するための連結機構とを含めて構成されることと、該連結機構について、前記太陽軸が接続された際に前記太陽軸の中心線が当該連結機構の中心線と整合する状態を保持することができるように構成されることと
    を特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定装置。
  12. 内周側に雌ねじが設けられる円環軸と、該円環軸内に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる太陽軸と、前記円環軸内において該太陽軸の周囲に配置されるとともに外周側に雄ねじが設けられる遊星軸とが備えられることと、前記円環軸の雌ねじ及び前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合わされることと、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸の直線運動が得られることとを条件として構成される回転直線運動変換機構について、その仕事の変換効率を測定するための回転直線運動変換機構の動作特性測定方法において、
    請求項1〜11のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定装置を通じて前記動作特性の測定が行われる
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定方法。
  13. 請求項12に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定方法において、
    前記回転直線運動変換機構は、前記円環軸に対する前記太陽軸の傾きを規制する軸受が設けられることを条件として構成される
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定方法。
  14. 請求項12または13に記載の回転直線運動変換機構の動作特性測定方法において、
    前記第2の測定装置を通じて前記太陽軸にスラスト荷重が入力される状態にて前記第1の測定装置を通じて前記円環軸にトルクを入力することにより前記円環軸を規定の回転数にわたり回転させる工程と、該工程にて測定された前記第1の測定装置のトルク及び前記第2の測定装置のスラスト荷重に基づいて、前記回転直線運動変換機構の仕事の変換効率を算出する工程とが含められる
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構の動作特性測定方法。
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WO2009122901A1 (ja) 2008-04-02 2009-10-08 株式会社 エヌ・ティ・ティ・ドコモ 通信システムにおける無線通信装置及び無線通信方法
KR101746516B1 (ko) 2015-09-11 2017-06-14 주식회사 인팩 운동나사 효율 측정장치

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