JP2008195009A - 成形体用金型 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形体を複数同時に製造可能で、かつ生産効率を向上することができる成形体用金型を提供する。
【解決手段】一対の半製品を一次射出によりそれぞれ成形し、成形された半製品同士を突き合わせた後、その突き合わせ部に二次射出して製品の一体化成形が可能に構成された一対の成形体用金型51,52において、一方の半製品のキャビティと他方の半製品のキャビティとを成形するキャビティを交互に配置し、一方の半製品のキャビティが形成されている型締め面と他方の半製品のキャビティが形成されている型締め面との間がオフセットしている。
【選択図】図2
【解決手段】一対の半製品を一次射出によりそれぞれ成形し、成形された半製品同士を突き合わせた後、その突き合わせ部に二次射出して製品の一体化成形が可能に構成された一対の成形体用金型51,52において、一方の半製品のキャビティと他方の半製品のキャビティとを成形するキャビティを交互に配置し、一方の半製品のキャビティが形成されている型締め面と他方の半製品のキャビティが形成されている型締め面との間がオフセットしている。
【選択図】図2
Description
本発明は、成形体用金型に関するものである。
一般に、射出成形体の例として、車両の折曲方向がボディ側面からも視認できるように設けられるランプ、具体的にはサイドターンランプがあげられる。このサイドターンランプは、レンズ部と電球やLEDなどが組み込まれるハウジングとをそれぞれ型成形し、これらを突き合わせて一体化形成することになるが、このようなものの製造方法として、ダイスライドインジェクション法が知られている。この方法は、可動型と固定型を上下方向に対向配設した状態で各一次製品をそれぞれ一次射出により型成形(一次成形)した後、可動型をスライド移動して両一次製品同士を突き合わせ、この突き合わせ面部の外周に樹脂材を二次射出して二次製品を型成形(二次成形)している(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−250702号公報
ところで、上述の特許文献1の成形体製造装置では、一度の工程で一つの二次製品のみが製造可能であり、生産効率が悪いという問題があった。また、一度に複数の二次製品を製造することが可能な成形体用金型としては、図5に示すようなものが知られている。図5に示すように、可動金型151には型面153,154が形成されており、固定金型152には型面155,156が形成されている。型面153と型面155との間に形成されるキャビティにより一方の半製品が成形され、型面154と型面156との間に形成されるキャビティにより他方の半製品が成形される。このように構成された成形体用金型151,152では、各半製品同士を突き合わせる際に可動金型151を型面に沿う方向(水平方向)にスライドさせる移動量が大きく、複数同時に生産が可能ではあるものの、時間ロスが大きく、生産効率の向上に限界があるという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、成形体を複数同時に製造可能で、かつ生産効率を向上することができる成形体用金型を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、一対の半製品を一次射出によりそれぞれ成形し、成形された前記半製品同士を突き合わせた後、その突き合わせ部に二次射出して製品の一体化成形が可能に構成された一対の成形体用金型において、一方の半製品と他方の半製品とを成形するキャビティを交互に配置したことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、一対の半製品を一次射出によりそれぞれ成形し、成形された前記半製品同士を突き合わせた後、その突き合わせ部に二次射出して製品の一体化成形が可能に構成された一対の成形体用金型において、一方の半製品のキャビティと他方の半製品のキャビティとが形成されており、前記一方の半製品のキャビティが形成されている型締め面と、前記他方の半製品のキャビティが形成されている型締め面との間がオフセットしていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、一対の半製品を一次射出によりそれぞれ成形し、成形された前記半製品同士を突き合わせた後、その突き合わせ部に二次射出して製品の一体化成形が可能に構成された一対の成形体用金型において、一方の半製品のキャビティと他方の半製品のキャビティとを成形するキャビティを交互に配置し、前記一方の半製品のキャビティが形成されている型締め面と前記他方の半製品のキャビティが形成されている型締め面との間がオフセットしていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、複数の成形体を同時に成形することができる一対の成形体用金型において、半製品同士を突き合わせる際に金型の型面に沿うスライド量を小さくすることができるため、生産効率を向上することができる効果がある。
請求項2に記載した発明によれば、二次射出をするために一対の成形体用金型を型締めする際に、お互いの金型に形成されている型面同士が干渉することがなくなるため、確実に一対の半製品同士を突き合わせることができる効果がある。
請求項3に記載した発明によれば、複数の成形体を同時に成形することができる一対の成形体用金型において、半製品同士を突き合わせる際に金型の型面に沿うスライド量を小さくすることができるため、生産効率を向上することができる効果がある。また、二次射出をするために一対の成形体用金型を型締めする際に、お互いの金型に形成されている型面同士が干渉することがなくなるため、確実に一対の半製品同士を突き合わせることができる効果がある。つまり、ある一定幅を有する金型において、より多くの成形体を同時に製造することができると共に、金型同士を型締めする際にそのスライド量を小さくすることができるため、生産効率を更に向上することができる効果がある。
次に、本発明の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。なお、本実施形態では、一対の成形体用金型において車両のサイドターンランプを製造する場合の説明を行う。
図1に示すように、サイドターンランプ1は、レンズ部2と、電球3が組み込まれるハウジング4とで構成されている。レンズ部2およびハウジング4は半割り製品である一次製品として固定金型、可動金型でそれぞれ成形された後、可動金型をスライド移動させて両一次製品同士を突き合わせた後、その突き合わせ面部に後述する樹脂材5を二次射出して一体成形される。なお、レンズ部2は、ポリカーボネート樹脂で形成されており、ハウジング4は、アクリル樹脂で形成されている。なお、電球3はLEDでもよい。
図1に示すように、サイドターンランプ1は、レンズ部2と、電球3が組み込まれるハウジング4とで構成されている。レンズ部2およびハウジング4は半割り製品である一次製品として固定金型、可動金型でそれぞれ成形された後、可動金型をスライド移動させて両一次製品同士を突き合わせた後、その突き合わせ面部に後述する樹脂材5を二次射出して一体成形される。なお、レンズ部2は、ポリカーボネート樹脂で形成されており、ハウジング4は、アクリル樹脂で形成されている。なお、電球3はLEDでもよい。
樹脂材5は、レンズ部2とハウジング4との間に射出され、両部材を接合可能に構成されている。ここで、樹脂材5は、レンズ部2またはハウジング4のいずれか一方の材料と同じ材料で構成されていることが好ましい。
また、レンズ部2とハウジング4とが突き合わされる前に、ハウジング4に電球3が組み込まれるように構成されている。更に、ハウジング4に図示しない成膜装置を用いて、内側表面に成膜を行った後に、レンズ部2と突き合わせるようにするとより機能の向上した製品を作ることができるため好ましい。
また、レンズ部2とハウジング4とが突き合わされる前に、ハウジング4に電球3が組み込まれるように構成されている。更に、ハウジング4に図示しない成膜装置を用いて、内側表面に成膜を行った後に、レンズ部2と突き合わせるようにするとより機能の向上した製品を作ることができるため好ましい。
次に、サイドターンランプ1を成形するための一対の成形体用金型50について説明する。
図2に示すように、一対の成形体用金型50は、可動金型51と固定金型52とを備えて構成されている。可動金型51には、レンズ部2およびハウジング4を型形成するための成形用型面53,54が交互に複数形成され(本実施形態においては3個ずつ)、固定金型52には、レンズ部2およびハウジング4を型形成するための成形用型面55,56が交互に、かつ可動金型51に形成された型面と同じ数だけ形成されている。
図2に示すように、一対の成形体用金型50は、可動金型51と固定金型52とを備えて構成されている。可動金型51には、レンズ部2およびハウジング4を型形成するための成形用型面53,54が交互に複数形成され(本実施形態においては3個ずつ)、固定金型52には、レンズ部2およびハウジング4を型形成するための成形用型面55,56が交互に、かつ可動金型51に形成された型面と同じ数だけ形成されている。
ここで、成形用型面53が形成されている面と成形用型面54が形成されている面との間には段差が設けられており、成形用型面53が形成されている面より成形用型面54が形成されている面が高さh分高い位置にオフセットして形成されている。また、同様に成形用型面55が形成されている面と成形用型面56が形成されている面との間にも段差が設けられており、成形用型面55が形成されている面より成形用型56が形成されている面が高さh分高い位置にオフセットして形成されている。可動金型51および固定金型52には、複数の成形用型面53〜56が形成されているが、全ての成形用型面53〜56が上述の位置関係でそれぞれ形成されている。なお、これら成形用型面53〜56は、金型ベースに着脱自在に取付けられている。
可動金型51は、図示しないアクチュエータ(サーボモータやシリンダ)により金型同士の隣接方向の移動と、型表面に沿った移動とができるように構成されている。また、可動金型51には、固定金型52と型締めすることができる図示しない型締め装置が連接されている。さらに、固定金型52には、図示しない貫通孔が成形用型面55,56にそれぞれ形成されており、可動金型51と固定金型52とを型締めした際に形成されるキャビティに対して、各部材の材料を供給することができるように構成されている。
次に、上述した一対の成形体用金型50を用いて、サイドターンランプ1を製造する方法について説明する。
図3(a)に示すように、可動金型51を移動させて、可動金型51の成形用型面53,54が固定金型52の成形用型面55,56にそれぞれ対向するように配置する。
図3(a)に示すように、可動金型51を移動させて、可動金型51の成形用型面53,54が固定金型52の成形用型面55,56にそれぞれ対向するように配置する。
図3(b)に示すように、可動金型51を固定金型52方向に移動して図示しない型締め装置にて金型51,52同士を型締めした後、この状態で、レンズ部2およびハウジング4を構成する各材料をそれぞれのキャビティ内に一次射出することで成形する。一次射出する際は、図示しない射出材料供給装置から射出材料を、レンズ部2およびハウジング4を成形するためのキャビティにそれぞれ供給する。
図3(c)に示すように、一次射出した後に、可動金型51を型開き方向に移動する。このとき、レンズ部2は固定金型52側に残るように、また、ハウジング4は可動金型51側に位置するように型設計されている。
図4(d)に示すように、ハウジング4の部材組み込み部62に電球3、端子7が組み込まれ、可動金型51が型表面に沿う方向に移動して、レンズ部2とハウジング4とが対向するように配置する。このとき、可動金型51が型表面に沿う方向に移動する移動量をaとする。
図4(e)に示すように、可動金型51を固定金型52方向に移動して型締めし、この型締め状態で、レンズ部2およびハウジング4の間を樹脂材5により二次射出することで一体成形する。ここで、レンズ部2およびハウジング4は成形されて間もなく高温の状態のままで樹脂材5により二次射出されるため、確実に接合される。
図4(f)に示すように、二次射出完了後、可動金型51を型開き方向に移動し、図示しない押し出し部材によりサイドターンランプ1を取り出す。ここで、本実施形態においては、サイドターンランプ1を同時に3個製造することができる。そして、再び図3(A)の状態に可動金型51を移動し、上述の一連の工程を繰り返すことで、サイドターンランプ1を一度に3個ずつ連続して製造することができる。
本実施形態によれば、レンズ部2およびハウジング4を一次射出により成形し、レンズ部2とハウジング4とを型締めした後に、レンズ部2とハウジング4との間に樹脂材5を二次射出により一体成形してサイドターンランプ1を製造することが可能な一対の成形体用金型51,52において、可動金型51にはレンズ部2およびハウジング4を型形成するための成形用型面53,54を交互に複数形成し(本実施形態においては3個ずつ)、固定金型52にはレンズ部2およびハウジング4を型形成するための成形用型面55,56が交互に、かつ可動金型51に形成された型面と同じ数だけ形成した。
さらに、成形用型面53が形成されている面と成形用型面54が形成されている面との間には段差を設け、成形用型面53が形成されている面より成形用型面54が形成されている面が高さh分高い位置にオフセットするように形成した。また、同様に成形用型面55が形成されている面と成形用型面56が形成されている面との間にも段差を設け、成形用型面55が形成されている面より成形用型56が形成されている面が高さh分高い位置にオフセットするように形成した。
したがって、レンズ部2とハウジング4とを突き合わせる際に、可動金型51の型面に沿う方向の移動量(スライド量)aを小さくすることができる。つまり、図5に示すように、従来の一対の成形体用金型151,152において、可動金型151と固定金型152とを型締めすることで形成されたキャビティに一次射出して成形されたレンズ部およびハウジングを二次射出するためには、可動金型151を型面に沿う方向にbだけ移動する必要があった。移動量aと移動量bとを比較すると、本実施形態のようにサイドターンランプ1を3個同時に製造可能な金型においては、移動量aは移動量bの略1/3にすることができるため、製造装置の稼働時間を少なくすることができ、生産効率を向上することができる。また、移動量が少なくなる分だけ占有面積が減少して、コンパクトにできる。
また、各成形体用金型51,52の型面に段差を設けたことにより、二次射出をするために一対の成形体用金型51,52を型締めする際に、お互いの金型に形成されている型面同士が干渉することがなくなり、確実にレンズ部2とハウジング4とを突き合わせることができる。
つまり、ある一定幅を有する金型51,52において、より多くのサイドターンランプ1を同時に製造することができると共に、金型51,52同士を型締めする際にその移動量(スライド量)を小さくすることができるため、生産効率を更に向上することができる。
つまり、ある一定幅を有する金型51,52において、より多くのサイドターンランプ1を同時に製造することができると共に、金型51,52同士を型締めする際にその移動量(スライド量)を小さくすることができるため、生産効率を更に向上することができる。
尚、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、成形体用金型を構成する各部材の形状などの具体的な構成については上記実施形態に限ることなく適宜変更が可能である。
また、本実施形態においては、一つの金型にレンズ部とハウジングの型を、金型を平面視して一直線状に形成した場合の説明をしたが、レンズ部とハウジングの型を、金型を平面視して千鳥状に形成してもよい。
また、本実施形態においては、一つの金型にレンズ部とハウジングの型を、金型を平面視して一直線状に形成した場合の説明をしたが、レンズ部とハウジングの型を、金型を平面視して千鳥状に形成してもよい。
1…サイドターンランプ(製品) 2…レンズ部(半製品) 4…ハウジング(半製品) 51…可動金型(成形体用金型) 52…固定金型(成形体用金型)
Claims (3)
- 一対の半製品を一次射出によりそれぞれ成形し、成形された前記半製品同士を突き合わせた後、その突き合わせ部に二次射出して製品の一体化成形が可能に構成された一対の成形体用金型において、
一方の半製品と他方の半製品とを成形するキャビティを交互に配置したことを特徴とする成形体用金型。 - 一対の半製品を一次射出によりそれぞれ成形し、成形された前記半製品同士を突き合わせた後、その突き合わせ部に二次射出して製品の一体化成形が可能に構成された一対の成形体用金型において、
一方の半製品のキャビティと他方の半製品のキャビティとが形成されており、前記一方の半製品のキャビティが形成されている型締め面と、前記他方の半製品のキャビティが形成されている型締め面との間がオフセットしていることを特徴とする成形体用金型。 - 一対の半製品を一次射出によりそれぞれ成形し、成形された前記半製品同士を突き合わせた後、その突き合わせ部に二次射出して製品の一体化成形が可能に構成された一対の成形体用金型において、
一方の半製品のキャビティと他方の半製品のキャビティとを成形するキャビティを交互に配置し、前記一方の半製品のキャビティが形成されている型締め面と前記他方の半製品のキャビティが形成されている型締め面との間がオフセットしていることを特徴とする成形体用金型。
Priority Applications (1)
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JP2007034831A JP2008195009A (ja) | 2007-02-15 | 2007-02-15 | 成形体用金型 |
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2007
- 2007-02-15 JP JP2007034831A patent/JP2008195009A/ja not_active Withdrawn
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