JP2008194637A - 微粒子製造装置 - Google Patents

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晃 渡邊
Masayoshi Kawahara
正佳 河原
Takehisa Fukui
武久 福井
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Abstract

【課題】 安定した火炎の形成が可能となるバーナによって、安定した品質の微粒子が作製できる微粒子製造装置を提供する。
【解決手段】 主炎孔より反応容器1内に火炎KEを吹き出すとともに主炎孔の周囲に配置した補助炎孔により火炎KEの根元に補助炎KHを形成するバーナ2と、微粒子の原料物質を含む原料流をバーナ2の火炎KEによる高温雰囲気の反応空間HKに噴出する原料噴出手段4と、前記噴出される原料流を覆うように反応気体流を噴出する気体噴出手段5を設け、火炎KEの吹き出し方向と原料流の方向を交差させるとともに、原料噴出手段4から広がりながら噴出する原料流の外周部に火炎KEの先端部を近接位置させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バーナを熱源として原料物質を加熱し高温下で蒸発気化させた後、急冷して微粒子を製造する微粒子製造装置に関する。
上記微粒子製造装置では、プロパン等の可燃性ガスと酸素等の支燃性ガスの各噴出口を同軸の多重管の端部に形成したバーナによって可燃性ガスを燃焼させて火炎を形成し、バーナの中心に位置させた噴射ノズルから粉末状、液体状、気体状の各原料を火炎中に若しくは火炎による高温領域に向けて噴射して微粒子を作製するようにしている(例えば特許文献1、2、3参照)。
特開平7−247105号公報 特開2000−302417号公報 特開2001−17857号公報
しかし、従来のバーナを熱源とする微粒子製造装置では、第1に可燃性ガスと支燃性ガスを均一に混合できないために、第2に根元に向かう火炎伝播速度と根元から噴出するガス噴出速度が釣り合わないために、反応容器内に吹き出す火炎の燃焼状態が不安定になり、その結果、微粒子の品質が変動するおそれがあった。上記第2の要因としては、バーナでの可燃性ガスと支燃性ガスの供給側の圧力変動の他に、原料液、冷却ガス、発生ガス等の外乱による可燃性ガスと支燃性ガスの圧力変動、火炎の熱変動などが考えられる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、安定した火炎の形成が可能となるバーナによって、安定した品質の微粒子が作製できる微粒子製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る微粒子製造装置の第一特徴構成は、主炎孔より反応容器内に火炎を吹き出すとともに主炎孔の周囲に配置した補助炎孔により火炎の根元に補助炎を形成するバーナと、微粒子の原料物質を含む原料流を前記バーナの火炎による高温雰囲気の反応空間に噴出する原料噴出手段と、前記噴出される原料流を覆うように反応気体流を噴出する気体噴出手段を設けている点にある。
すなわち、バーナの主炎孔より反応容器内に吹き出す火炎の根元に補助炎孔により補助炎が形成されているので、当該補助炎により火炎の根元が加熱され温められて、可燃性ガスと支燃性ガスが均一に混合されない状態や、それらのガスの供給側の圧力変動が断続的に生じても失火することなく、また、火炎に対する外乱や熱変動も抑制され、火炎伝播速度とガス噴出速度が釣り合うようになり、反応容器内に吹き出す火炎の燃焼状態が安定する。そして、原料噴出手段から噴出した微粒子の原料物質を含む原料流とこれを覆うように気体噴出手段から噴出した反応気体流が上記火炎による高温雰囲気の反応空間に流入すると、反応気体流で覆われた原料流の外周部で原料物質が熱処理されて蒸発気化するとともに粒子が生成し、生成した粒子が反応気体流と共に移動するときに反応気体流によって速やかに急冷されて生成粒子同士の合体・凝集等が抑制され、所望の大きさの微粒子が得られる。
従って、安定した火炎の形成が可能となるバーナによって、安定した品質の微粒子が作製できる微粒子製造装置が提供される。
同第二特徴構成は、上記第一特徴構成において、前記火炎の吹き出し方向と前記原料流の方向を交差させるとともに、前記原料噴出手段から広がりながら噴出する前記原料流の外周部に前記火炎の先端部を近接位置させる点にある。
すなわち、原料噴出手段から広がり噴出する原料流の外周部に対して横向きに吹き出す火炎の先端部が近接位置しているので、原料流を火炎中に位置させた場合に火炎に対して不安定になる外乱を与えるおそれがある不都合を避けながら、火炎によって効率よく加熱して蒸発気化及び反応させることができる。
従って、例えばプラズマに比べて到達温度の低いバーナ火炎の熱量を有効に利用しつつ、安定した品質の微粒子が作製できる微粒子製造装置の好適な実施形態が提供される。
同第三特徴構成は、上記第一又は第二特徴構成において、前記火炎の吹き出し方向と前記原料流の方向を交差させるとともに、前記原料噴出手段及び気体噴出手段を複数設けて各原料流及び各反応気体流同士が前記反応空間において互いに集中するように配置する点にある。
すなわち、複数の原料噴出手段から噴射された原料流が高温雰囲気の反応空間内において集中し互いに衝突するので、原料噴出手段から噴射された原料流が上記反応空間を形成する容器壁等に達して粒子が付着し、微粒子として回収できない不都合を抑制することができるとともに、複数の原料流によって一度に多量の原料を供給して多量の微粒子を製造することができる。
従って、微粒子の製造効率を高めた微粒子製造装置の好適な実施形態が提供される。
同第四特徴構成は、上記第一特徴構成において、前記火炎の吹き出し方向と前記原料流の方向を同軸状に配置するとともに、前記バーナと前記原料噴出手段及び前記気体噴出手段を一体的に形成している点にある。
すなわち、火炎の吹き出し方向と原料流の方向が同軸状であるので、バーナと原料噴出手段及び気体噴出手段の一体化を簡素な構造によって容易に実現することができる。
従って、バーナ、原料噴出手段及び前記気体噴出手段を含む装置構造の簡素化、コンパクト化、コスト低減が可能となる微粒子製造装置の好適な実施形態が提供される。
同第五特徴構成は、上記第一から第四特徴構成のいずれかにおいて、前記反応容器内に冷却ガスを供給する冷却ガス供給手段を設けている点にある。
すなわち、反応空間内に冷却ガスを供給することにより反応気体流の高温化を防止して、反応気体流による生成粒子に対する急冷効果を高め、生成粒子が成長して大きくなる現象をより一層抑制することができるとともに、融点が低い生成粒子に対して反応気体流だけでは急冷効果が不足して生成粒子が互いに融着し、あるいは焼結して、粒子径が増大するような不都合を有効に回避させる。
従って、製造する微粒子の大きさを小さくするように制御することが可能となる微粒子製造装置の好適な実施形態が提供される。
同第六特徴構成は、上記第一から第五特徴構成のいずれかにおいて、前記原料噴出手段の原料噴出量に対する前記気体噴出手段の気体噴出量の容積比を1000〜10000の範囲にする点にある。
すなわち、上記容積比が1000以下では冷却力が不足して生成粒子の融着及び焼結を有効に抑制できないおそれがある一方、上記容積比が10000以上では冷却し過ぎてバーナの燃焼が不安定になったり、微粒子生成反応が促進されなくなるおそれがある。
従って、最適な状態で容器内を冷却することができる微粒子製造装置の好適な実施形態が提供される。
同第七特徴構成は、上記第一から第六特徴構成のいずれかにおいて、前記バーナに供給する可燃性ガスと支燃性ガスを予め混合する混合器を設けている点にある。
すなわち、可燃性ガスがバーナから吹き出すときに支燃性ガスによって極力完全燃焼状態に近い状態にすることができるので、火炎が一層安定する。特に不完全燃焼による可燃性ガス中の炭素の発生を防ぐことができる。
従って、安定した火炎によって微粒子の品質を均一にできるとともに、作製する微粒子への炭素の混入や容器壁への炭素の付着を回避することができる微粒子製造装置の好適な実施形態が提供される。
本発明に係る微粒子製造装置の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1に本発明の微粒子製造装置を含む微粒子製造システムの主要部の構成を示す。微粒子製造システムは、反応容器1を備えた微粒子製造装置100と、微粒子製造装置100で作製した微粒子を冷却して回収する回収器20等で構成される。尚、微粒子製造装置100から出た微粒子は冷却管(不図示)を通過して冷却された後、回収器20に備えたバグフィルタによって集められる。
また、上記反応容器1内の圧力は、回収器20よりも下流側に設けた排気装置によって減圧または加圧状態にされている。ここで、図示しないが、排気装置として、具体的には排気通路に排気用ファンやダンパを設けるとともに、反応容器1の内圧が一定圧に維持されるように、反応容器1の内圧を測る圧力センサの計測情報に基づいて、上記排気用ファンを駆動するファンモータの回転数をインバータ制御し、あるいは、上記ダンパの開度を変更調整している。このように反応容器1の内圧を一定圧に維持することで、後述のように、バーナ2の火炎を安定させ、また反応気体流GRの流速を安定させ、生成される微粒子の大きさ(粒度)が安定する効果が得られる。また、反応容器1の内圧を一定圧に維持するためには反応容器1以降の配管や冷却管・回収器などの機器類に圧力センサを設置し、この圧力センサの計測情報に基づいて、上記ファンモータの回転数制御やダンパの開度調整を行うようにしてもよい。
上記反応容器1は、粒子出口が先細状に形成された円筒状の容器(あるいは先細状でない円筒に短管をつけた容器でもよい)に形成されて縦向き(出口が上向きまたは下向き)若しくは横向きに配置される。図1には容器1が縦向き(出口が下向き)配置の場合を示し、その上壁部には、容器内に高温雰囲気の反応空間HKを作り出すためのバーナ2が設置されている。バーナ2は、図2にも示すように、主炎孔7より反応容器内に火炎KEを吹き出すとともに主炎孔7の周囲に配置した補助炎孔8により火炎KEの根元に補助炎KHを形成する。尚、バーナ2には、可燃性ガスとしてのプロパンガスと支燃性ガスとしての酸素ガスが混合器6によって予め混合されてから供給されている。混合器6としては、図6(イ)に示すエジェクタ式や、図6(ロ)に示す遠心式などを用いる。
図2(イ)は、中央に主炎孔7に通じるガス通路g1を形成した筒状のバーナ基部9と、このバーナ基部9の先端部外周面にネジ結合して環状形状の補助炎孔8に通じるガス通路g2を形成するスリーブ10によって構成し、小径の孔11によってガス通路g1を補助炎孔8に通じるガス通路g2に連通させた場合を示す。図2(イ)では主炎孔7に対して環状の補助炎孔8を1つだけ設けているが、例えば3重管に形成して、図2(ニ)に示すように、中央の主炎孔7に対して同心円状の第1補助炎孔8B、第2補助炎孔8Cを順次設けるようにしたり、あるいは、図2(ホ)に示すように、3重管の真ん中の管を環状の主炎孔7Aに形成し、この環状の主炎孔7Aの内側の孔を第1補助炎孔8D、外側に隣接する管を第2補助炎孔8Eに形成してもよい。尚、図示はしないが、各補助炎孔8B,8C,8D,8Eには主炎孔7,7Aより前記孔11と同様の孔を経由して可燃性ガスと支燃性ガスの混合ガスが通流する。
図2(ロ)は、中央に主炎孔7に通じるガス通路g3を形成した筒状のバーナ基部9Aと、このバーナ基部9Aの先端部外周面にネジ結合して補助炎孔8Aに通じるガス通路g4を形成するスリーブ10Aによって構成し、比較的大径の孔12によってガス通路g3を補助炎孔8Aのガス通路g4に連通させた場合を示す。図2(ロ)では、補助炎孔8Aはスリーブ10Aの前面壁に環状に離散配置した小孔に形成されている。尚、図2(ロ)では補助炎孔8Aの孔径は同一にしているが、図2(ハ)に示すように、例えば1つおきに小径と大径の補助炎孔8A1,8A2を並べる等、補助炎孔8Aは適宜の大きさ、形状、配置に設定することができる。
さらに、微粒子の原料物質を含む原料流を前記バーナ2の火炎KEによる高温雰囲気の反応空間HKに噴出する原料噴出手段4と、前記噴出される原料流を覆うように反応気体流を噴出する気体噴出手段5を設けている。具体的には、前記火炎KEの吹き出し方向と前記原料流の方向を交差させ、容器1の横側壁に原料噴出手段4と気体噴出手段5を構成するノズルユニット3が設けられている。また前記原料噴出手段4から広がりながら噴出する前記原料流の外周部に前記火炎KEの先端部を近接位置させている。
ノズルユニット3は、図3に示すように、原料噴出手段としての液体ノズル4と、液体ノズル4の周囲に位置して、反応気体流GRを形成する気体(具体的には酸素ガス)を液体ノズル4の軸芯方向に沿って噴出する気体噴出手段としての気体ノズル5とを備えている。尚、上記気体ノズル5には供給管5aより酸素ガスが供給され、液体ノズル4には供給管4aより原料液が供給され、上記原料流は液滴流として形成される。
上記気体ノズル5は、液体ノズル4の軸芯方向視において液体ノズル4に対して同心状に形成されている。具体的には、液体ノズル4が円形に形成され、気体ノズル5が、円形の液体ノズル4を中心にした円環に形成されている。なお、図3に各ノズル4,5の構造を模式的に示すが、(イ)は気液外部混合型を示し、(ロ)は気液内部混合型を示す。
なお、ノズルユニット3の構造は、例えば円筒形等の単一の部材内に液体ノズル4及び気体ノズル5用の流路を形成した構造(図3)に限られず、例えば、1本の液体ノズルを中心に配置し、その液体ノズルの周囲に液体ノズルとは別体の複数の気体ノズルを対称に配置したノズルユニットでもよい。
そして上記ノズルユニット3は、図4に示すように、複数設けられている。即ち、原料噴出手段(液体ノズル4)及び気体噴出手段(気体ノズル5)を複数(本形態では平面視において互いに120度をなす3個)設けて各原料流及び各反応気体流同士が前記反応空間HKにおいて互いに集中するように配置している。
さらに、本発明の微粒子製造装置100は、前記反応空間HKを冷却するために、反応容器1内に冷却ガスを供給する冷却ガス供給手段13を設けている。具体的には、反応容器1の上壁部に冷却ガスを吹き込む冷却ガスノズル13を設けている。冷却ガスノズル13には冷却ガスとして酸素、窒素、アルゴン、空気などのガスが供給される。尚、図示はしないが、容器1の外周部に水冷用のジャケットを配置して反応容器1を冷却するとともに容器内を外部から間接的に冷却する間接冷却手段を設けている。
次に、本発明の微粒子製造装置は、図5に模式的に示すように、微粒子の原料を含む原料流ETと当該原料流ETを覆う反応気体流GRとを高温雰囲気の反応空間HKに流入させ、前記原料流ETの外周部で熱処理によって粒子を生成するとともに、生成した粒子を前記反応気体流GRで冷却して微粒子を製造するものである。具体的には、反応気体として酸素ガスを用い、酸化反応によって微粒子の酸化物を製造している。
すなわち、噴出された原料流(即ち液滴流)ETが反応空間HK内を進むと、温度上昇に伴って蒸発気化して原料気体流ETに変化する。したがって、ETで表わした流れ部分のうち左側の基部側は液滴流の領域であり、右側の先端側では原料気体流の領域となる。図5中、3は前記ノズルユニットであり、このノズルユニット3によって、反応気体流GRの円錐の広がり角度θgが液滴流(原料流)ETの円錐の広がり角度θeよりも大きくなるように形成している。
以下、本発明の微粒子製造装置の動作について説明する。
(1)粒子は原料流ETの外周部(具体的には、原料気体流ETに接する反応気体流GRの界面付近)に発生する反応領域(燃焼部ゾーン)HRで生成される。
(2)反応領域HR内の生成粒子は反応気体流GRの移動速度と同等の速度で移動する。
(3)反応領域HRが長くなってノズルの位置に近づくと(図5(ロ)の状態)、生成粒子が反応領域HR内に留まる滞留時間(高温雰囲気に保持される時間)が長くなり、また、反応気体流GRによる冷却作用も小さくなるので、粒子同士の合体や粒子成長等が促進されて粒子径が大きくなる。
(4)逆に、反応領域HRが短くなってノズルの位置から遠くなると(図5(イ)の状態)、生成粒子が反応領域HR内に留まる滞留時間(高温雰囲気に保持される時間)が短くなり、また、反応気体流GRによる冷却作用も強くなるので、粒子同士の合体や粒子成長等が抑制されて粒子径が小さくなる。
そして、本発明の微粒子製造装置においては、製造する微粒子の大きさに応じて前記原料流ETの流量に対する前記反応気体流GRの流量の比(以下、容積比と呼ぶ)を変更設定して、製造する微粒子の大きさを制御することができる。具体的には、前記液体ノズル4の原料噴出量に対する前記気体ノズル5の気体噴出量の容積比を1000〜10000の範囲にすることが好ましい。
すなわち、容積比が大きい場合は、反応の対象となる液滴流ET内の原料物質の量が少なくなるので前記反応領域HRが短くなり、生成粒子の反応領域HR内での滞留時間が短くなる場合に対応するので、製造される粒子径が小さくなる。一方、容積比が小さい場合は、反応の対象となる液滴流ET内の原料物質の量が多くなるので前記反応領域HRが長くなり、生成粒子の反応領域HR内での滞留時間が長くなる場合に対応するので、製造される粒子径が大きくなる。
以下、実施例により本発明の微粒子製造装置による粒子作製を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。酸化ジルコニウム(ZrO2)及び酸化セリウム(CeO2)の粒子製造例を以下に示す。
[ZrO2粒子の作製]
原料溶液はオクチル酸ジルコニウム88%溶液とオクチル酸を50:50の重量比で混合・攪拌したものを使用した。
バーナ2から酸素ガスを1.68Nm3/h,プロパンガスを0.42Nm3/hの条件で供給し、バーナを着火させた。その後、ノズルユニット3から原料溶液を6リットル/h、酸素ガスを36Nm3/h(容積比6000)の条件で供給し、粒子を合成した。尚、冷却ガスノズル13による冷却ガスの供給は行わなかった。また粒子合成中の反応容器1の内圧は排気ファンおよび、圧力センサを用いて-10kPaの一定圧に制御した。
製品回収器20から回収した粒子の比表面積測定を窒素吸着による1点式BET法により測定した結果、51m2/gであった。また、比表面積から求めたBET換算径は19nmであった。X線構造解析結果から酸化ジルコニウム(ZrO2)であることを確認した。
[CeO2粒子の作製]
原料溶液は硝酸セリウム50%水溶液と2-プロパノールを50:50の重量比で混合・攪拌したものを使用した。
バーナ2から酸素ガス1.58Nm3/h,プロパンガス0.48Nm3/hの条件で供給し、バーナを着火させた。その後、ノズルユニット3から原料溶液を3リットル/h、酸素ガスを9Nm3/h(容積比3000)の条件で供給し、粒子を合成した。尚、冷却ガスノズル13からは空気を4.2Nm3/hの条件で供給した。また粒子合成中の反応容器1の内圧は排気ファンおよび、圧力センサを用いて-10kPaの一定圧に制御した。
製品回収器20から回収した粒子の比表面積測定を窒素吸着による1点式BET法により測定した結果、12m2/gであった。また、比表面積から求めたBET換算径は68nmであった。X線構造解析結果から酸化セリウム(CeO2)であることを確認した。
〔別実施形態〕
上記実施形態では、反応気体流GRを形成する気体として酸素ガスを用いて、熱処理として酸化(燃焼)化学反応を起こさせて酸化物の微粒子を製造したが、酸素ガスの代わりに窒素ガスを用いて窒化反応を起こさせて窒化物の微粒子を製造したり、あるいは、過剰のアルゴンガスと少量の酸素ガスを供給した場合には、上記酸化反応が抑制され、原料内に存在する物質との反応、例えば炭化反応により炭化物(例えば、SiC)の微粒子を製造することも可能である。なお、熱処理として、化学反応以外の反応を用いてもよい。
上記実施形態では、ノズルユニット3を3個設置したが、ノズルユニット3の個数は適宜設定することができる。
上記実施形態では、火炎の吹き出し方向と原料流の方向を交差させるように配置したが、図7((ロ)は(イ)のI−I位置での断面図である)及び図8((ロ)(ハ)は(イ)のJ−J位置での断面図である)に模式的に示すように火炎KEの吹き出し方向と原料流の方向を同軸状に配置するとともに、前記バーナ2と前記原料噴出手段4及び前記気体噴出手段5を一体的に形成してもよい。図7に示す実施形態の場合、火炎KEが環状に形成されるとともに、その火炎KEの内側の原料液噴出孔15から気体とともに原料流が噴出され、また火炎KEの根元に環状の補助炎KHが形成される。従って、原料液噴出孔15によって原料噴出手段及び気体噴出手段が構成される。また、図8には、原料液噴出孔15の周囲に環状の火炎KEが形成されるとともにその環状の火炎KEの根元に内側と外側から環状の補助炎孔8によって環状の補助炎KHが形成される形態(図8(ロ))、又は原料液噴出孔15の周囲に分散した主炎孔7によって点状の火炎KEが形成されるとともにその点状の火炎KEの根元に分散した補助炎孔8によって点状の補助炎KHが形成される形態(図8(ハ))を示す。
尚、上記同軸一体型タイプのバーナ・ノズル構造としては、図7及び図8に示す形態の外に、火炎が中央に形成され、その火炎の根元に補助炎を形成するとともに、火炎の外側に火炎と同軸状に環状の原料流を噴出させるようにしてもよい。
本発明に係る微粒子製造装置の全体構成を示す概要図 バーナの構造を模式的に示す断面図と正面図 ノズル部の構造を模式的に示す断面図と正面図 ノズル部の配置を示す平面断面図 本発明の微粒子製造装置による微粒子作製状態を模式的に説明する図 混合器の構造を模式的に示す断面図と正面図 別実施形態のバーナ及びノズル構造を模式的に示す断面図 別実施形態のバーナ及びノズル構造を模式的に示す断面図
符号の説明
1 反応容器
2 バーナ
3 ノズルユニット
4 液体ノズル(原料噴出手段)
4a 供給管
5 気体ノズル(気体噴出手段)
5a 供給管
6 混合器
7 主炎孔
7A 主炎孔
8 補助炎孔
8A 補助炎孔
8A1 補助炎孔
8A2 補助炎孔
8B 補助炎孔
8C 補助炎孔
8D 補助炎孔
8E 補助炎孔
9 バーナ基部
9A バーナ基部
10 スリーブ
10A スリーブ
11 孔
12 孔
13 冷却ガスノズル(冷却ガス供給手段)
15 原料液噴出孔(原料噴出手段、気体噴出手段)
20 回収器
100 微粒子製造装置
g1 ガス通路
g2 ガス通路
g3 ガス通路
g4 ガス通路
ET 液滴流(原料流)
GR 反応気体流
HK 反応空間
HR 反応領域
KE 火炎
KH 補助炎
θe 角度
θg 角度

Claims (7)

  1. 主炎孔より反応容器内に火炎を吹き出すとともに主炎孔の周囲に配置した補助炎孔により火炎の根元に補助炎を形成するバーナと、微粒子の原料物質を含む原料流を前記バーナの火炎による高温雰囲気の反応空間に噴出する原料噴出手段と、前記噴出される原料流を覆うように反応気体流を噴出する気体噴出手段を設けている微粒子製造装置。
  2. 前記火炎の吹き出し方向と前記原料流の方向を交差させるとともに、前記原料噴出手段から広がりながら噴出する前記原料流の外周部に前記火炎の先端部を近接位置させる請求項1に記載の微粒子製造装置。
  3. 前記火炎の吹き出し方向と前記原料流の方向を交差させるとともに、前記原料噴出手段及び気体噴出手段を複数設けて各原料流及び各反応気体流同士が前記反応空間において互いに集中するように配置する請求項1又は2に記載の微粒子製造装置。
  4. 前記火炎の吹き出し方向と前記原料流の方向を同軸状に配置するとともに、前記バーナと前記原料噴出手段及び前記気体噴出手段を一体的に形成している請求項1に記載の微粒子製造装置。
  5. 前記反応容器内に冷却ガスを供給する冷却ガス供給手段を設けている請求項1から3のいずれか1項に記載の微粒子製造装置。
  6. 前記原料噴出手段の原料噴出量に対する前記気体噴出手段の気体噴出量の容積比を1000〜10000の範囲にする請求項1から5のいずれか1項に記載の微粒子製造装置。
  7. 前記バーナに供給する可燃性ガスと支燃性ガスを予め混合する混合器を設けている請求項1から6のいずれか1項に記載の微粒子製造装置。
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