JP2008194152A - 放射線撮像装置 - Google Patents

放射線撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008194152A
JP2008194152A JP2007030766A JP2007030766A JP2008194152A JP 2008194152 A JP2008194152 A JP 2008194152A JP 2007030766 A JP2007030766 A JP 2007030766A JP 2007030766 A JP2007030766 A JP 2007030766A JP 2008194152 A JP2008194152 A JP 2008194152A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
radiation
time
pixel value
defective
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007030766A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4853314B2 (ja
Inventor
Nobuyasu Sakaguchi
申康 坂口
Kazuyoshi Nishino
和義 西野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2007030766A priority Critical patent/JP4853314B2/ja
Publication of JP2008194152A publication Critical patent/JP2008194152A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4853314B2 publication Critical patent/JP4853314B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Abstract

【課題】欠損画素を適正に検出することができる放射線撮像装置を提供することを目的とする。
【解決手段】検出されたX線に基づく画素値を経時的に逐次に収集して、その画素値の時間変化分に基づいて、画素値の時間変化の統計量として画素値の時間に関する分散(時間分散)σを求める。このように求められた時間分散σは、画素値の時間変化の履歴を表す指標ともなるので、恒常的に欠損画素でない画素についても、その時間分散σに基づいて欠損画素を適正に検出することができる。
【選択図】図6

Description

この発明は、医療分野や、非破壊検査,RI(Radio isotope)検査,および光学検査などの工業分野や、原子力分野などに用いられる放射線撮像装置に係り、特に、欠損画素を検出する技術に関する。
X線を例に採ると、放射線撮像装置において画像処理は、フラットパネル型放射線検出器(FPD)などに代表される放射線検出手段で検出された放射線に基づいて行われる。上述したFPDは、感応膜が基板上に積層されて構成されており、その感応膜に入射した放射線を検出して、検出された放射線を電荷に変換して、2次元アレイ状に配置されたキャパシタに電荷を蓄積する。蓄積された電荷はスイッチング素子をONすることで読み出されて、電気信号として画像処理部に送り込まれて画像処理が行われる。したがって、キャパシタやスイッチング素子を構成する検出素子ごとに蓄積される電荷の量にバラツキがあり、それによって検出素子ごとの電気信号に基づく画素値についてもバラツキがある。
特に、検出素子として機能しない場合には、画素値が極端に大きくなって画像上で白く浮き出る、あるいは画素値が極端に小さくなって画像上で黒くなる。検出素子の感度が高い場合には、放射線が入射していない状態でも暗電流が発生して画素値が大きくなる。逆に、検出素子の感度が低い、あるいは検出素子にゴミなどが付着した場合には、画素値が小さくなる。このような値を有する画素は『欠損画素』と呼ばれている。
欠損画素を補間する手法として、欠損画素に隣接する複数個の画素から中央値の画素で欠損画素を置換するメディアンフィルタ処理や、隣接する画素に基づいて画素を補間する補間処理などがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、欠損画素を検出して補間する一連の操作(この操作を、以下、『欠損登録』とも呼ぶ)は、所定の期間(例えば1ヵ月)ごとに行われる。
欠損画素を軽減させるのに、欠損登録以外にはキャリブレーションがある。キャリブレーションは、バラツキをなくすために、例えば検出素子ごとの増幅器(アンプ)のゲインをそれぞれ調節して出力側をそろえるものである。所定の期間よりも短い期間での欠損登録には、キャリブレーションを行った画素のデータを用いて欠損画素を検出する(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−284059号公報(第2−4頁、図2−4) 特開2000−135210号公報(第4−9頁、図3,4) 特開2005−270552号公報(第3−8頁、図5−8)
しかしながら、欠損画素については恒常的に欠損である画素以外に、恒常的に欠損画素とは判定されないが画像上に欠損として認められる画素も存在する。すなわち、ある時点では画素値が周囲の画素値と同じレベルで欠損画素でないと判定され、ある時点では画素値が周囲の画素値と比べて極端に大きく/小さくなって欠損画素であると判定される画素が存在する。この画素については、例えばX線診断装置におけるX線の照射時間の長さに依存して出現率が変化する。したがって、従来技術のなかで最も精度がよいと思われる、特許文献3のようにキャリブレーションを行った画素のデータを用いて欠損画素を検出する方法でも検出することができない。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、欠損画素を適正に検出することができる放射線撮像装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出手段と、検出された放射線に基づく画素について欠損画素を検出する欠損画素検出手段とを備え、検出された放射線に基づいて画像処理を行うことで、被検体の撮像を行う放射線撮像装置であって、非照射状態あるいは一定強度の放射線照射状態で検出された放射線に基づく画素値を経時的に逐次に収集する画素値収集手段と、画素値収集手段で収集された画素値の時間変化分に基づいて画素値の時間変化の統計量を求める統計量算出手段と、統計量算出手段で求められた画素値の時間変化の統計量に基づいて前記欠損画素検出手段は欠損画素を検出することを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、画素値収集手段は、非照射状態あるいは一定強度の放射線照射状態で検出された放射線に基づく画素値を経時的に逐次に収集する。画素値収集手段で収集された画素値の時間変化分に基づいて、統計量算出手段は画素値の時間変化の統計量を求める。このように求められた画素値の時間変化の統計量は、画素値の時間変化の履歴を表す指標ともなるので、恒常的に欠損画素でない画素についても、その統計量に基づいて欠損画素検出手段は欠損画素を適正に検出することができる。
上述した発明において、欠損画素検出手段で検出された欠損画素の補間を行うために、欠損画素検出手段で検出された欠損画素の補間を行う欠損画素補間手段を備えるのが好ましい(請求項2に記載の発明)。放射線検出手段で検出された放射線に基づいて、欠損画素補間手段で欠損画素の補間を行って画像処理を行うことで、被検体の撮像を行う。
上述したこれらの発明において、上述した統計量算出手段で求められた画素値の時間変化の統計量は、画素値の時間に関する分散である時間分散であり、装置は、各々の画素ごとの時間分散の空間分布を求める空間分布算出手段を備え、空間分布算出手段で求められた各々の画素ごとの時間分散の空間分布から所定範囲を設定して、その所定範囲から外れた時間分散の画素を欠損画素検出手段は欠損画素として検出するのが好ましい(請求項3に記載の発明)。すなわち、画像を構成する各々の画素に対して空間分布をも考慮することで、周囲の画素と比較して欠損画素を検出することができる。
特に、各々の画素ごとの時間分散の空間分布が、各々の画素ごとの時間分散に関するヒストグラムで表される場合、ヒストグラムはほぼ正規分布であるとみなせるので、ヒストグラムの所定範囲(例えば時間分散に関する空間分布の標準偏差の+数倍の範囲、あるいは±数倍の範囲)から外れた時間分散の画素は、他の周囲の画素と比べたら異質であるとみなせる。したがって、かかる画素を欠損画素として欠損画素検出手段は適正に検出することができる。
この発明に係る放射線撮像装置によれば、画素値の時間変化の統計量は、画素値の時間変化の履歴を表す指標ともなるので、恒常的に欠損画素でない画素についても、その統計量に基づいて欠損画素検出手段は欠損画素を適正に検出することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るX線診断装置のブロック図であり、図2は、X線診断装置に用いられている画像処理部の具体的構成を示したブロック図であり、図3は、X線診断装置に用いられる側面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路であり、図4は、平面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路である。本実施例では、放射線検出手段としてフラットパネル型X線検出器(以下、適宜「FPD」という)を例に採るとともに、放射線撮像装置としてX線診断装置を例に採って説明する。
本実施例に係るX線診断装置は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板1と、その被検体Mに向けてX線を照射するX線管2と、被検体Mを透過したX線を検出するFPD3とを備えている。FPD3は、放射線検出手段に相当する。
X線診断装置は、他に、天板1の昇降および水平移動を制御する天板制御部4や、FPD3の走査を制御するFPD制御部5や、X線管2の管電圧や管電流を発生させる高電圧発生部6を有するX線管制御部7や、FPD3から電荷信号であるX線検出信号をディジタル化して取り出すA/D変換器8や、A/D変換器8から出力されたX線検出信号に基づいて種々の処理を行う他に後述する画素値の収集や画素値の時間に関する分散(時間分散)や各々の画素ごとの時間分散の空間分布(ヒストグラム)の算出、さらには欠損画素の検出・補間といった欠損登録を行う画像処理部9や、これらの各構成部を統括するコントローラ10や、処理された画像などを記憶するメモリ部11や、オペレータが入力設定を行う入力部12や、処理された画像などを表示するモニタ13などを備えている。
天板制御部4は、天板1を水平移動させて被検体Mを撮像位置にまで収容したり、昇降よび水平移動させて被検体Mを所望の位置に設定したり、水平移動させながら撮像を行ったり、撮像終了後に水平移動させて撮像位置から退避させる制御などを行う。FPD制御部5は、FPD3を水平移動させたり、被検体Mの体軸の軸心周りに回転移動させることによる走査に関する制御などを行う。高電圧発生部6は、X線を照射させるための管電圧や管電流を発生してX線管2に与え、X線管制御部7は、X線管2を水平移動させたり、被検体Mの体軸の軸心周りに回転移動させるによる走査に関する制御や、X線管3側のコリメータ(図示省略)の照視野の設定の制御などを行う。なお、X線管2やFPD3の走査の際には、X線管2から照射されたX線をFPD3が検出できるようにX線管2およびFPD3が互いに対向しながらそれぞれの移動を行う。
A/D変換器8は、FPD3から出力された電荷信号をアナログからディジタルに変換して、ディジタル化したX線検出信号を出力する。コントローラ10は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されており、メモリ部11は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体などで構成されている。また、入力部12は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。X線診断装置では、被検体Mを透過したX線をFPD3が検出して、検出されたX線に基づいて画像処理部10で画像処理を行うことで被検体Mの撮像を行う。
図2に示すように、画像処理部9は、非照射状態で検出されたX線検出信号に基づく画素値を経時的に逐次に収集する画素値収集部21と、画素値収集部21で収集された画素値の時間変化分に基づいて画素値の時間変化の統計量として画素値の時間に関する分散(時間分散)を求める時間分散算出部22と、時間分散算出部22で求められた画素値の時間分散に基づいて各々の画素ごとの時間分散に関するヒストグラムを求めるヒストグラム算出部23と、ヒストグラム算出部23で求められた各々の画素ごとの時間分散に関するヒストグラムから所定範囲を設定して、その所定範囲(例えば時間分散に関する空間分布の標準偏差の+6倍の範囲、あるいは±6倍の範囲)から外れた時間分散の画素を欠損画素として検出する欠損画素検出部24と、欠損画素検出部24で検出された欠損画素の補間を行う欠損画素補間部25とを備えて構成されている。これらの構成を備えることで画像処理部9は、欠損画素の検出および補間の一連の操作である欠損登録を行う。画素値収集部21は、この発明における画素値収集手段に相当し、時間分散算出部22は、この発明における統計量算出手段に相当し、ヒストグラム算出部23は、この発明における空間分布算出手段に相当し、欠損画素検出部24は、この発明における欠損画素検出手段に相当し、欠損画素補間部25は、この発明における欠損画素補間手段に相当する。また、画素値の時間分散は、画素値の時間変化の統計量に相当し、各々の画素ごとの時間分散に関するヒストグラムは、各々の画素ごとの時間分散の空間分布に相当する。
欠損画素検出部24は、分離回路や比較器などで構成されており、分離回路でX線検出信号に基づく画素値をキャパシタやスイッチング素子32を構成する検出素子ごとに空間的に展開して、展開された画素値を比較することで、最大値あるいは最小値の画素を欠損画素として検出する。なお、欠損画素検出部24は、上述の構成に限定されず、ローパスフィルタ(LPF)と減算器とで欠損画素検出部24を構成し、空間的に展開された画素の信号のうち、高周波成分である急峻な画素の信号以外の低周波成分のみをローバスフィルタで通過させ、低周波成分と全体の信号とを減算器で減算して急峻な画素を検出することで、急峻な画素、すなわち最大値あるいは最小値の画素を検出してもよい。
また、欠損画素は、上述した最大値や最小値の画素だけに限定されず、X線の照射・非照射に関わらず一定の値をもつ画素や、X線の入射線量に関わらず一定の値をもつ画素や、あるX線の入射線量までは一定の値を有して所定のX線の入射線量を超えると挙動が不定になる画素や、X線を検出できない画素などをも含む。これらの恒常的に欠損画素でない画素をも欠損画素として検出するために、欠損画素検出部24の前段に上述した画素値収集部21、時間分散算出部22およびヒストグラム算出部23を備える。画素値収集部21、時間分散算出部22およびヒストグラム算出部23については図5のフローで後述する。
欠損画素補間部25は、例えばメディアンフィルタなどで構成されており、複数個の画素からメディアンフィルタで中央値の画素を検出して、その検出された中央値の画素で欠損画素を置換することで欠損画素を補間する。
FPD3は、図3に示すように、ガラス基板31と、ガラス基板31上に形成された薄膜トランジスタTFTとから構成されている。薄膜トランジスタTFTについては、図3、図4に示すように、縦・横式2次元マトリクス状配列でスイッチング素子32が多数個(例えば、1024個×1024個)形成されており、キャリア収集電極33ごとにスイッチング素子32が互いに分離形成されている。すなわち、FPD3は、2次元アレイ放射線検出器でもある。
図3に示すようにキャリア収集電極33の上にはX線感応型半導体34が積層形成されており、図3、図4に示すようにキャリア収集電極33は、スイッチング素子32のソースSに接続されている。ゲートドライバ35からは複数本のゲートバスライン36が接続されているとともに、各ゲートバスライン36はスイッチング素子32のゲートGに接続されている。一方、図4に示すように、電荷信号を収集して1つに出力するマルチプレクサ37には増幅器38を介して複数本のデータバスライン39が接続されているとともに、図3、図4に示すように各データバスライン39はスイッチング素子32のドレインDに接続されている。
図示を省略する共通電極にバイアス電圧を印加した状態で、ゲートバスライン36の電圧を印加(または0Vに)することでスイッチング素子32のゲートがONされて、キャリア収集電極33は、検出面側で入射したX線からX線感応型半導体34を介して変換された電荷信号(キャリア)を、スイッチング素子32のソースSとドレインDとを介してデータバスライン39に読み出す。なお、スイッチング素子がONされるまでは、電荷信号はキャパシタ(図示省略)で暫定的に蓄積されて記憶される。各データバスライン39に読み出された電荷信号を増幅器38で増幅して、マルチプレクサ37で1つの電荷信号にまとめて出力する。出力された電荷信号をA/D変換器8でディジタル化してX線検出信号として出力する。
次に、本実施例装置における一連の画像処理について、図5のフローチャートおよび図6のヒストグラムを参照して説明する。
(ステップS1)画素値を経時的に逐次に収集
X線を照射しない非照射状態でFPD3が検出してA/D変換器8でディジタル化した後に、画素として画像処理部9に送り込む。かかる非照射状態で所定時間分のX線をFPD3が検出して、画像処理部9の画素値収集部21は検出されたX線に基づく画素値を経時的に逐次に収集する。この所定時間の間では、画像を構成する各々の画素ごとに画素値収集部21は画素値を収集する。例えば、画像がm(例えば縦横1024×1024)個の画素で構成されている場合には、m(1024×1024分)個の画素ごとに画素値を経時的に逐次に収集する。ある時間の画素値をx(ただしi=1,2,…,n−1,n)とし、nを所定時間からフレーム周期を除算して得られたフレーム数とする。
(ステップS2)画素値の時間分散の算出
画素値収集部21で収集された画素値の時間変化分x,x,…,xn−1,xに基づいて時間分散算出部22は画素値の時間に関する分散(時間分散)を求める。標準偏差をσとすると時間分散はσとなり、時間分散σは下記(1)式のように表される。
Figure 2008194152
(ステップS3)各々の画素ごとの時間分散に関するヒストグラムの算出
時間分散算出部22で上記(1)式のように求められた画素値の時間分散σに基づいて、ヒストグラム算出部23は各々の画素ごとの時間分散σに関するヒストグラムを、図6に示すように求める。具体的には、時間分散σから標準偏差σを求め、さらにその標準偏差σの空間分布における標準偏差(時間分散σに関する空間分布の標準偏差)を求める。その標準偏差をρとすると分散はρとなり、分散ρは下記(2)式のように表される。ただし、h=1,2,…,m−1,mである。
Figure 2008194152
実際には、上記(2)式中のmは、上述した画像を構成する各々の画素の総数である必要はなく、総数の中から適当に区切られたサンプル数であってもよい。mをサンプル数とした理由は、取得された画像に欠損が多い場合には、分散が通常のときよりも拡がってしまい、欠損判定が行いにくくなってしまうのを防ぐためである。
各々の画素ごとの時間分散σに関するヒストグラムとして、横軸に標準偏差σをとるとともに、縦軸に度数(m個の頻度に関する度数)をとる。このヒストグラムはほぼ正規分布であるとみなせるので、正常画素の標準偏差は平均値±数ρあたりに集中する。
(ステップS4)欠損画素の検出
実際の画像上で恒常的に現れないが、欠損とみなされる画素は、標準偏差σが正常画素よりもかなり大きい、もしくは小さい値を有している。そこで、上記(2)式で求められた標準偏差σの空間分布における標準偏差ρ(時間分散σに関する空間分布の標準偏差ρ)の所定範囲から大きく外れている画素を不安定な欠損画素として検出する。図6では、所定範囲として標準偏差ρ×±6倍、すなわち±6ρの範囲とする。そして、±6ρの範囲外の時間分散σ(実際には標準偏差σ)を有する画素は、他の周囲の画素と比べたら異質であるとみなせる。したがって、かかる画素を欠損画素として欠損画素検出部24は検出する。
6ρを所定範囲として設定したのは統計学的な見地による。なお、6ρから外れた範囲では、統計学的に100万個のデータのうち3ないし4つのデータが当該範囲となり、本実施例では、100万個の画素のうち3ないし4つの画素が欠損画素として検出されることを示す。
なお、実際の画像には欠損画素以外のノイズが恒常的に重畳している。したがって、標準偏差σは、ある程度の値を有しているのが通常であって、その範囲は±6ρの範囲であるとみなすことができる。したがって、−6ρの範囲よりも小さい値を有する標準偏差σの場合には、本来重畳しているはずのノイズが欠損画素によって打ち消されて小さくなっているとみなすことができる。したがって、図6のヒストグラムによって所定範囲から大きく外れている画素を不安定な欠損画素として検出することは、ノイズと欠損画素とを分離することにもなる。
(ステップS5)欠損画素の補間
欠損画素検出部24で検出された欠損画素の補間を欠損画素補間部25は行う。このように補間された欠損画素を含んだ画像に対して、画像処理部9は、ステップS1〜S5以外の種々の処理を行う。そして、一連の処理を終了する。
以上のように構成された本実施例装置によれば、画素値収集部21は、非照射状態で検出されたX線に基づく画素値を経時的に逐次に収集する。画素値収集部21で収集された画素値の時間変化分に基づいて、時間分散算出部22は画素値の時間変化の統計量として画素値の時間に関する分散(時間分散)を求める。このように求められた時間分散は、画素値の時間変化の履歴を表す指標ともなるので、恒常的に欠損画素でない画素についても、その時間分散に基づいて欠損画素検出部24は欠損画素を適正に検出することができる。
そして、欠損画素検出部24で検出された欠損画素の補間を行うために、欠損画素検出部24で検出された欠損画素の補間を行う欠損画素補間部25を備えている。FPD(フラットパネル型X線検出器)3で検出されたX線に基づいて、欠損画素補間部25で欠損画素の補間を行って画像処理を行うことで、被検体の撮像を行う。
本実施例では、時間分散算出部22で求められた各々の画素ごとの時間分散の空間分布(各々の画素ごとの時間分散に関するヒストグラム)を求めるヒストグラム算出部23を備え、ヒストグラム算出部23で求められた各々の画素ごとの時間分散の空間分布(各々の画素ごとの時間分散に関するヒストグラム)から所定範囲を設定して、その所定範囲から外れた時間分散の画素を欠損画素検出部22は欠損画素として検出している。すなわち、画像を構成する各々の画素に対して空間分布をも考慮することで、周囲の画素と比較して欠損画素を検出することができる。
特に、各々の画素ごとの時間分散の空間分布が、各々の画素ごとの時間分散に関するヒストグラムで表される場合、上述したようにヒストグラムはほぼ正規分布であるとみなせるので、ヒストグラムの所定範囲(例えば時間分散に関する空間分布の標準偏差の+数倍の範囲、あるいは±数倍の範囲)から外れた時間分散の画素は、他の周囲の画素と比べたら異質であるとみなせる。したがって、かかる画素を欠損画素として欠損画素検出部24は適正に検出することができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、図1に示すようなX線診断装置を例に採って説明したが、この発明は、例えばC型アームに配設されたX線診断装置にも適用してもよい。また、この発明は、X線CT装置にも適用してもよい。
(2)上述した実施例では、フラットパネル型X線検出器(FPD)3を例に採って説明したが、画素を区画する2次元マトリクス状で配列された検出素子から構成されるX線検出器であれば、この発明は適用することができる。
(3)上述した実施例では、X線を検出するX線検出器を例に採って説明したが、この発明は、ECT(Emission Computed Tomography)装置のように放射性同位元素(RI)を投与された被検体から放射されるγ線を検出するγ線検出器に例示されるように、放射線を検出する放射線検出器であれば特に限定されない。同様に、この発明は、上述したECT装置に例示されるように、放射線を検出して撮像を行う装置であれば特に限定されない。
(4)上述した実施例では、FPD3は、放射線(実施例ではX線)感応型の半導体を備え、入射した放射線を放射線感応型の半導体で直接的に電荷信号に変換する直接変換型の検出器であったが、放射線感応型の替わりに光感応型の半導体を備えるとともにシンチレータを備え、入射した放射線をシンチレータで光に変換し、変換された光を光感応型の半導体で電荷信号に変換する間接変換型の検出器であってもよい。
(5)上述した実施例では、±6ρの範囲外の時間分散σ(実際には標準偏差σ)を有する画素を欠損画素として検出したが、図7に示すように、+6ρの範囲外の標準偏差σを有する画素を欠損画素として検出してもよい。なお、6ρに限定されずに、統計学的な見地で3ρや2ρやρであってもよい。3ρの場合には、1000個の画素のうち3つの画素が欠損画素として検出されることを示し、2ρの場合には、100個の画素のうち5つの画素が欠損画素として検出されることを示し、ρの場合には、100個の画素のうち32個の画素が欠損画素として検出されることを示す。
(6)上述した実施例では、非照射状態で検出されたX線に基づく画素値を経時的に逐次に収集して、収集された画素値の時間変化分に基づいて画素値の時間変化の統計量(実施例では時間分散)を求めたが、一定強度の放射線(実施例ではX線)照射状態で検出された放射線(実施例ではX線)に基づく画素値を経時的に逐次に収集して、収集された画素値の時間変化分に基づいて画素値の時間変化の統計量(実施例では時間分散)を求めてもよい。
(7)上述した実施例では、画素値の時間変化の統計量として、画素値の時間分散を例に採って説明したが、これに限定されない。例えば、画素値の平均との差分の絶対値の和を、画素値の時間変化の統計量として採用してもよい。
実施例に係るX線診断装置のブロック図である。 X線診断装置に用いられている画像処理部の具体的構成を示したブロック図である。 X線診断装置に用いられる側面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路である。 平面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路である。 一連の画像処理を示すフローチャートである。 実施例に係る欠損画素の範囲を表したヒストグラムである。 変形例に係る欠損画素の範囲を表したヒストグラムである。
符号の説明
3 … フラットパネル型X線検出器(FPD)
21 … 画素値収集部
22 … 時間分散算出部
23 … ヒストグラム算出部
24 … 欠損画素検出部
25 … 欠損画素補間部
σ … 画素値の時間に関する分散(時間分散)
M … 被検体

Claims (3)

  1. 被検体を透過した放射線を検出する放射線検出手段と、検出された放射線に基づく画素について欠損画素を検出する欠損画素検出手段とを備え、検出された放射線に基づいて画像処理を行うことで、被検体の撮像を行う放射線撮像装置であって、非照射状態あるいは一定強度の放射線照射状態で検出された放射線に基づく画素値を経時的に逐次に収集する画素値収集手段と、画素値収集手段で収集された画素値の時間変化分に基づいて画素値の時間変化の統計量を求める統計量算出手段と、統計量算出手段で求められた画素値の時間変化の統計量に基づいて前記欠損画素検出手段は欠損画素を検出することを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 請求項1に記載の放射線撮像装置において、前記欠損画素検出手段で検出された欠損画素の補間を行う欠損画素補間手段を備え、前記放射線検出手段で検出された放射線に基づいて、欠損画素補間手段で欠損画素の補間を行って画像処理を行うことで、被検体の撮像を行うことを特徴とする放射線撮像装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の放射線撮像装置において、前記統計量算出手段で求められた画素値の時間変化の統計量は、画素値の時間に関する分散である時間分散であり、前記装置は、各々の画素ごとの前記時間分散の空間分布を求める空間分布算出手段を備え、空間分布算出手段で求められた各々の画素ごとの時間分散の空間分布から所定範囲を設定して、その所定範囲から外れた時間分散の画素を前記欠損画素検出手段は欠損画素として検出することを特徴とする放射線撮像装置。
JP2007030766A 2007-02-09 2007-02-09 放射線撮像装置 Active JP4853314B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007030766A JP4853314B2 (ja) 2007-02-09 2007-02-09 放射線撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007030766A JP4853314B2 (ja) 2007-02-09 2007-02-09 放射線撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008194152A true JP2008194152A (ja) 2008-08-28
JP4853314B2 JP4853314B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=39753663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007030766A Active JP4853314B2 (ja) 2007-02-09 2007-02-09 放射線撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4853314B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010074644A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 異常画素判定方法、異常画素判定に基づく欠陥画素判定方法、放射線画像検出器、異常画素判定システム及び欠陥画素判定システム
JP2010167117A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Shimadzu Corp 放射線撮像装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000135210A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 General Electric Co <Ge> 離散的ピクセル型検出器の欠陥のあるピクセル領域を識別するための方法及び装置
JP2005006196A (ja) * 2003-06-13 2005-01-06 Canon Inc 放射線撮影方法、放射線撮影装置、コンピュータプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2005123946A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Sony Corp 欠陥画素検出方法、検出装置および撮像装置
JP2006049939A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Shimadzu Corp 放射線撮像装置
JP2006223891A (ja) * 2006-05-15 2006-08-31 Konica Minolta Holdings Inc 放射線画像処理装置
JP2006280853A (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 Toshiba Corp X線診断装置及びその校正方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000135210A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 General Electric Co <Ge> 離散的ピクセル型検出器の欠陥のあるピクセル領域を識別するための方法及び装置
JP2005006196A (ja) * 2003-06-13 2005-01-06 Canon Inc 放射線撮影方法、放射線撮影装置、コンピュータプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2005123946A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Sony Corp 欠陥画素検出方法、検出装置および撮像装置
JP2006049939A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Shimadzu Corp 放射線撮像装置
JP2006280853A (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 Toshiba Corp X線診断装置及びその校正方法
JP2006223891A (ja) * 2006-05-15 2006-08-31 Konica Minolta Holdings Inc 放射線画像処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010074644A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 異常画素判定方法、異常画素判定に基づく欠陥画素判定方法、放射線画像検出器、異常画素判定システム及び欠陥画素判定システム
JP2010167117A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Shimadzu Corp 放射線撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4853314B2 (ja) 2012-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7810997B2 (en) Radiographic apparatus and radiation detection signal processing method
JP2020507753A (ja) 一致を可能にする光子計数検出器
JP2016519308A (ja) 直接変換放射線検出器デジタル信号処理装置
JP7308609B2 (ja) 放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法、および、プログラム
JP2021015057A (ja) 放射線撮影装置、放射線撮影システム、放射線撮影装置の制御方法、および、プログラム
JP4935895B2 (ja) エッジ評価方法とエッジ検出方法と画像補正方法と画像処理システム
JP5125233B2 (ja) 放射線撮像装置
JP4396435B2 (ja) 放射線撮像装置
JP2008246022A (ja) 放射線撮影装置
JP2006334085A (ja) 放射線撮像装置および放射線検出信号処理方法
JP2006055393A (ja) 放射線撮像装置および放射線検出信号処理方法
JP4853314B2 (ja) 放射線撮像装置
JP2006304213A (ja) 撮像装置
JP2008220657A (ja) 放射線撮像装置
JP4242100B2 (ja) X線診断装置およびx線診断装置におけるコメットアーチファクトの補正方法
JP2007143594A (ja) X線診断装置
JP2014176565A (ja) 画像処理装置、放射線撮影装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体
JP2020065727A (ja) 放射線撮影装置、放射線撮影方法及びプログラム
JP2011013180A (ja) 放射線撮像装置
JP2006304839A (ja) 光または放射線撮像装置
JP7000582B2 (ja) 電荷共有キャリブレーション方法及びシステム
JP4501489B2 (ja) 放射線撮像装置
JP2005204983A (ja) 放射線撮像装置
JP4304465B2 (ja) 放射線撮像装置
JPWO2008072312A1 (ja) 放射線撮像装置および放射線検出信号処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090612

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110927

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111010

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141104

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4853314

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141104

Year of fee payment: 3