JP2010167117A - 放射線撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】共通電極を介してバイアス電圧を印加またはX線管1から放射線を放射し、タイマTにて時間計測を開始した後、取り出し部による取り出しに伴う物理量として欠損画素の数量を制御部20が周期的にチェックして数量の変化を判別し、この変化が無くなったときに予め設定した時間が経過した時点で数量の変化が安定化したことを判定する。よって、従来のように、安定化するまでの時間を一律に設定したとき、この設定時間よりも早く安定状態となった場合、その時間差だけ装置の使用開始が遅れることによる時間ロスの問題や、設定時間よりも遅く安定化する場合に生じる数量の不適正な処理に伴う画像表示の不具合を解消できる。その結果、数量の変化を把握することができる。
【選択図】図1
Description
そこで、欠損画素を予め検出して登録しておき、X線撮影中は登録されている欠損画素の画素信号を適当な信号に置き換えて修復し、X線透視画像中の欠損画素を取り除くようにしている。この欠損画素の検出は、装置据えつけ時にFPDのX線検出面に一様のX線を放射し、撮影されたX線透視画像の画素信号の信号強度が適性範囲を外れているか否かをチェックすることで行われる。
しかし、この欠損画素は、若干の増減変化はあるものの時間の経過とともに漸減した後、ある時間からは殆ど変化のない安定状態となる特性がある。この変化が止まって安定化すると、画素信号補正部により欠損画素の画素信号を適当な信号に置き換えて修復し、X線透視画像中の欠損画素を取り除いてX線透視撮影装置の使用を開始することができる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、放射線を照射する放射線照射手段と、前記放射線に有感で、検出対象の放射線入射に伴って電荷に変換して生成する変換層と、この変換層の放射線入射面に形成されたバイアス電圧印加用の共通電極と、前記変換層によって変換された電荷を電気信号として取り出す取り出し手段とを備え、その取り出された電気信号に基づいて放射線撮像を行う放射線撮像装置であって、時間を計測する時間計測手段と、前記変換層に対し前記共通電極を介してバイアス電圧を印加または前記放射線照射手段から放射線を放射し、前記時間計測手段にて時間計測を開始した後、前記取り出し手段による取り出しに伴う物理量を周期的にチェックして前記物理量の変化を判別し、この変化が無くなったときに予め設定した時間が経過した時点で前記物理量の変化が安定化したことを判定する安定化判定手段とを備えることを特徴としている。
よって、従来のように、前記物理量の変化が安定化するまでの時間を一律に設定したときに、この設定時間よりも早く安定状態となった場合、その時間差だけ装置の使用開始が遅れることによって生じていた時間ロスの問題がなくなる。逆に、前記物理量の変化が安定しない状態で設定時間が到来した場合、本来であれば安定状態に入ったときには正常な物理量までが処理の対象となってしまい、これら正常な物理量が処理されることで適正な処理が行なわれず、放射線画像が正しく表示されない、といった不具合も回避することができる。その結果、取り出しに伴う物理量の変化を把握することができる。
図1はこの発明の放射線撮像装置として実施例に係るX線透視撮影装置の構成を示すブロック図であり、図2はFPDのX線検出面におけるX線検出素子の配置状況を示す模式的平面図であり、図3はFPDを構成するX線の検出部を中心に示す模式的な断面図であり、図4はFPDを構成するX線検出信号の読み出し部を中心に示すブロック図である。なお、各実施例では、放射線撮像装置として、X線透視撮影装置を例に採って説明するとともに、放射線画像としてX線透視画像を例に採って説明する。
すなわち、実施例装置は、図1に示す如く欠損有無判定部15、判定結果登録部16、欠損画素登録部17および画素信号補正部18を備えている。欠損有無判定部15は、欠損の有無を判定しようとする画素(欠損検出対象画素)の画素信号強度と欠損検出対象画素の周辺の画素(欠損検出周辺画素)の画素信号強度とを用いて欠損検出対象画素の信号強度の適否をチェックする信号強度比較処理の処理結果に基づいて、欠損検出対象画素の欠損の有無を判定する。欠損有無判定部15は、この発明における数量判定手段に相当する。
欠損画素登録部17は、X線透視画像中の欠損画素PAの画像信号が記憶されていた画像メモリFMのメモリセルの番地で登録する。したがって、欠損画素PAが複数有るとき、画像モニタ13の画面におけるX線透視画像上では塊のように表示されるが、この画像の座標X,Yとメモリセルの番地とが対応しているので、この塊の位置とサイズとは番地で登録される。これにより、欠損画素の塊PBの位置およびサイズは、図5(a)に示す座標X,Y上の各値に基づいて求めることができる。
この制御部20は、前記X線管1、FPD2、画像メモリFM、信号処理部12、照射制御部14、欠損有無判定部15、判定結果登録部16、欠損画素登録部17および操作部19等とその機能に応じて一方向あるいは双方向性に接続されている。このように構成された制御部20は、操作部19から入力する指令やデータあるいはX線撮影の進行にしたがって、回路各部の動作制御および演算処理を実行する。
〔ステップS2〕この安定化判定モードでは、制御部20がX線管1からX線を照射させる。また、図示省略した電源回路にバイアス電圧を出力させる。これに伴い、FPD2のX線検出面2Aに向けてX線が照射される。〔ステップS3〕そして、共通電極4にバイアス電圧が印加される。
〔ステップS5〕また、制御部20は欠損有無判定部15に対し欠損の有無を判定させるとともに、その判定結果を定期的にチェックする。このFPD2において、半導体膜3の微視的損傷等に起因する欠損をもつX線検出素子2aが存在すると、図5(a)に示すように、X線透視画像Pでは欠損画素PAとして現れる。この際、欠損有無判定部15は、欠損画素PAが1個でもあれば、欠損有りとする一方、1個未満であれば欠損無しと判定する。
なお、比較開始を20分に設定するのは、バイアス電圧の印加後、暫くの間は欠損画素PAの数量変化が著しく、この安定化の判定に適さないという経験則に基づくものである。 すなわち、このFPD2においては、バイアス電圧印加直後にリーク電流の発生等に起因して欠損画素PAの数量が増え、欠損塊PBのサイズが一時的に大きく表示されることがある。
ここで、次の入力データが、図5(b)に示す如く4個となった場合、ステップS7でメモリの記憶データと比較したとき、7個に対して3個減少しているので、その差の4個をメモリに更新記憶する。そして、ステップS8では、前回のデータ7個から4個への変化を判別し、欠損塊PBのサイズに変化有りとして、ステップS7に戻り比較を続ける。
この後、最新の入力データが4個の場合、ステップS7で記憶データの4個と比較したとき、差異が無いので、ステップS8では変化無しと判断してステップS9に進む。
〔ステップS10〕次に、制御部20はこの比較結果に基づいて欠損塊PBの変化を判別する。前回の記憶データ4個に対して、入力データに増減がある場合は再びステップS7へ戻る。この判別時、最新の入力データが4個であるときは、記憶データとの間に差異が無いので、欠損塊PBのサイズに変化が無いと判断し、その時点の時間データをメモリに記憶してステップS11へ進む。
このステップS9における比較時、最新の入力データが2個の場合、前回の記憶データの2個とは差異が生じないので、次のステップS10では変化が無いと判断し、その時点の時間データをメモリに記憶する。
実施例装置の場合、欠損有無判定部15で欠損有りとの判定がくだされた欠損画素PAを欠損画素登録部17が登録するとともに、欠損画素登録部17に登録されている欠損画素PAに対応する画素信号を画素信号補正部18が信号処理により補正する。この補正においては、制御部20がメモリ上に補正マップを作成し、この補正マップに基づいて欠損画素PAの箇所に応じた修正を行う。
よって、従来のように、数量の変化が安定化するまでの時間を一律に設定したときに、この設定時間よりも早く安定状態となった場合、その時間差だけ装置の使用開始が遅れることによって生じていた時間ロスの問題がなくなる。逆に、数量の変化が安定しない状態で設定時間が到来した場合に生じる問題、すなわち、欠損画素PAを補正するときに本来であれば安定状態に入ったときには正常な画素までが補正すべき対象となってしまい、これら正常な画素までが補正されることで適正な補正が行なわれず、X線透視画像が正しく表示されなくなる問題が回避される。その結果、数量の変化を把握することができる。
本実施例の放射線撮像装置は、図1に示したX線透視撮影装置と基本的構成が略同一であり、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
〔ステップS22〕この安定化判定モードでは、制御部20が電源回路にバイアス電圧を出力させる。これに伴い、FPD2の共通電極4にバイアス電圧が印加される。
〔ステップS23〕次に、制御部20は内蔵タイマTに時間カウントを開始させる。
このFPD2において、半導体膜3の微視的損傷等に起因する欠損をもつX線検出素子2aが1個でも存在すると、オフセットデータ有りとする一方、1個未満であればオフセットデータ無しと判定する。
〔ステップS25〕ここで、制御部20は、オフセットデータ取得部25からオフセットデータが出力されると、その数値データをメモリに記憶させる。
〔ステップS27〕次に、制御部20はメモリの記憶データと最新のデータとの比較結果から、オフセットデータが変化したか否かを判別する。ここで、オフセットデータが増減した場合は、ステップS26に戻って比較を続ける。
〔ステップS29〕次に、制御部20はこの比較結果に基づいてオフセットデータの変化を判別する。前回の記憶データに対して、入力データに増減がある場合は再びステップS26へ戻る。一方、最新の入力データと記憶データとの間に差異が無いときは、その時点の時間データをメモリに記憶してステップS30へ進む。
このステップS28における比較時、最新の入力データと前回の記憶データとの間に差異が無いときは、その時点の時間データをメモリに記憶する。
〔ステップS31〕これにより、制御部20はオフセットデータが安定化したと判定し、一連の動作を終了する。以上のように、電荷の数量が増減するに応じてオフセットデータが変化し続けた後、この変化がなくなったときに安定状態に入ったことが認識される。
3 … 半導体膜(変換層)
6 … 蓄積・読み出し用電気回路(取り出し手段)
9 … 電荷電圧変換回路(取り出し手段)
20… 制御部(安定化判定手段)
T … タイマ(時間計測手段)
PA… 物理量(欠損画素)
Claims (4)
- 放射線を照射する放射線照射手段と、前記放射線に有感で、検出対象の放射線入射に伴って電荷に変換して生成する変換層と、この変換層の放射線入射面に形成されたバイアス電圧印加用の共通電極と、前記変換層によって変換された電荷を電気信号として取り出す取り出し手段とを備え、その取り出された電気信号に基づいて放射線撮像を行う放射線撮像装置であって、時間を計測する時間計測手段と、前記変換層に対し前記共通電極を介してバイアス電圧を印加または前記放射線照射手段から放射線を放射し、前記時間計測手段にて時間計測を開始した後、前記取り出し手段による取り出しに伴う物理量を周期的にチェックして前記物理量の変化を判別し、この変化が無くなったときに予め設定した時間が経過した時点で前記物理量の変化が安定化したことを判定する安定化判定手段とを備えることを特徴とする放射線撮像装置。
- 請求項1に記載の放射線撮像装置において、前記電気信号に基づく画素信号のレベルを所定範囲と比較してその所定範囲外の画素信号を画像上の欠損画素としてその数量を判定する数量判定手段を備え、前記物理量は、前記欠損画素の数量であって、前記安定化判定手段は、前記欠損画素の数量を周期的にチェックして数量の変化を判別し、この変化が無くなったときに予め設定した時間が経過した時点で前記数量の変化が安定化したことを判定することを特徴とする放射線撮像装置。
- 請求項2に記載の放射線撮像装置において、前記数量判定手段が判定した欠損画素を画素ごとに並べて欠損画素マップとして記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された前記欠損画素マップに基づいて欠損画素の補正処理を行う欠損画素補正手段とを備えることを特徴とする放射線撮像装置。
- 請求項1に記載の放射線撮像装置において、前記取り出し手段は、前記電気信号をオフセットデータに応じて信号処理し、このオフセットデータは、前記放射線の非放射状態で取り出す電気信号であって、前記安定化判定手段は、前記オフセットデータを周期的にチェックしてその変化を判別し、この変化が無くなったときに予め設定した時間が経過した時点で前記オフセットデータが安定化したことを判定することを特徴とする放射線撮像装置。
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