JP2005028114A - 放射線撮影装置及び放射線撮影方法 - Google Patents

放射線撮影装置及び放射線撮影方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 画像撮像手段の経時的な画質の低下を評価する機能を有する放射線撮影装置及び放射線撮影方法を提供する。
【解決手段】 放射線撮影装置には、放射線を放射するための放射線発生手段(1001)
放射線を画像データに変換するための画像撮像手段(1004)、
画像データの画質評価値を測定するための測定手段(1013)、
複数時点で撮像された前記画像データにそれぞれ対応した複数の画質評価値に基づいて、前記画像撮像手段の画質を判定するための判定手段(1015)とが設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像撮像手段で画像データを撮像する放射線撮影装置及び放射線撮影方法に関し、特に画像撮像手段の経時的な画質の低下を評価する機能を有する放射線撮影装置及び放射線撮影方法に関する。
従来の放射線撮影装置では放射線源から医療患者のような被分析対象を通して放射線ビームを投射し、放射線ビームが被検体を通過した後、スクリーンフィルムカセッテ、フィルムオートチェンジャ、CR(Computed radiography)、FPD(Flat Panel Detector)などにより撮影される。放射線写真についても民生機器と同様にディジタル化が急速に進んでいる。
特に、最近ではFPDと呼ばれる受像手段として微小な撮像素子、スイッチング素子等からなる画素を格子状に配列した光電変換装置を使用しデジタル画像を取得する技術が開発されている。光電変換装置を利用することの利点の一例として以下の項目が挙げられる。まず画像を直接にデジタルデータとして取得できるので、画像処理が容易になり不適切な撮影条件の補正や関心領域の画像強調などが容易に可能になる。また大容量通信回線等を利用した画像通信手段を使用することで、専門医師不在の遠隔地の患者に対する診断を大病院にいる専門医師が行うことが出来る。また画像デジタルデータを光磁気ディスク等に保存すれば、フィルムを保存するのに比べて保存スペースを著しく減少することができる。また過去の画像を容易に検索することができるので、同じくフィルムを検索するのに比べて容易に参照画像を提示することが可能になる等がある(特許文献1参照)。
放射線撮影装置は、撮影を繰り返し、駆動時間が長くなるに従い画質が低下する場合がある。しかし、今までの放射線撮影装置では経時的な画質の低下を評価する不変性試験が客観的に行われていない問題があった。
特許第03413084号公報
従来は、放射線撮影装置の画像撮像手段で得られた画像データの画質が、仕様外の環境等で用いられた場合などに、経時的に低下をする場合があり、それに対する種々の対策が望まれていた。
そこで、画像撮像手段の経時的な画質の変化を評価する機能を有する放射線撮影装置を得ることを目的とする。
上記問題を解決するために本発明の放射線撮影装置は、放射線を放射するための放射線発生手段
前記放射線を画像データに変換するための画像撮像手段、
前記画像データの画質評価値を測定するための測定手段、
複数時点で撮像された前記画像データにそれぞれ対応した複数の画質評価値に基づいて、前記画像撮像手段の画質を判定するための判定手段とを備えることを特徴とする。
以上説明したように本発明によれば、画像撮像手段の経時的な画質の変化を評価する機能を有する放射線撮影装置を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態における、前処理補正回路1011を含む放射線撮影装置1000を示す。本実施の形態の放射線撮影装置1000は、特に、画像データに基づいて算出された画質評価値を用いて、経時的な画質の変化を客観的に評価す機能を有する。
放射線撮影装置1000は、放射線を放射する放射線発生回路1001、前記放射線を受光して画像データに変換する画像撮像装置1004、前記画像データに所定の変換処理を行うデータ収集回路、さらに所定の処理を加える前処理回路1006、画像データから画質評価値を算出し、画質評価値に基づいて復元処理を行う前処理補正回路1011を備える。また、CPU1008、メインメモリ1009、操作パネル1010を備えており、CPU1008の制御下でCPUバス1007を介して互いにデータ授受可能に接続されている。
1011は前処理補正回路の構成を示すブロックであり、1013は画像データに基づいて画質評価値を測定するための測定回路、1014は少なくとも2時点での前記画質評価値を記憶するための記憶回路、1015は前記少なくとも2時点での前記画質評価値に基づいて画像撮像手段の画質を判定するための判定回路、1016は前記判定回路の判定結果に基づき画像データの復元処理を行うための復元回路である。
図2は本実施形態における欠陥素子の経時変化の評価と復元処理を行う際のフローチャート図である。図3は画質の変化の度合いと画質評価に用いる方法の関係を示した概念図等であり、詳細は後述する。
上記のような放射線撮影装置1000において、まず、メインメモリ1009は、CPU1008での処理に必要な各種のデータなどが記憶されるものであると共に、CPU1008の作業用としてのワークメモリを含む。CPU1008は、メインメモリ1009を用いて、操作パネル1010からの操作にしたがった装置全体の動作制御等を行う。これにより放射線撮影装置1000は、以下のように動作する。
先ず、放射線発生回路1001は、被検査体(対象物又は被写体ともいう)1003に対して放射線ビーム1002を放射する。放射線発生回路1001から放射された放射線ビーム1002は、被検査体1003を減衰しながら透過して、2次元放射線センサ1004に到達し、2次元放射線センサ1004により画像データとして出力される。データ収集回路1005は、2次元放射線センサ1004から出力された画像データを所定の電気信号に変換して前処理回路1006に供給する。前処理回路1006は、データ収集回路1005からの画像データに対して、オフセット補正処理やゲイン補正処理等の前処理を行う。本実施の形態では画像データというときは、画像撮像装置1004で撮像された画像データに限るものでなく、データ収集回路1005又は前処理回路1006から出力された画像データも含むものとする。データ収集回路1005及び前処理回路1006はダイナミックレンジの調整、各種の補正処理等を行うものであり、画質評価は適宜いずれの出力画像データに対して測定してもよいものである。また、データ収集回路1005又は/及び前処理回路1006を画像撮像装置1004に含む構成としてもよい。
次に、前処理補正回路1011の動作について、図2、図4および図6の処理の流れに従ってそれぞれ説明する。
図2は、放射線撮影装置1000の動作をフローチャートによって示したものである。図2のフローチャートに従った動作を実施するにあたって、例えば、メインメモリ1009は、CPU1008での各種処理実行に必要なデータや処理プログラム等を記憶すると共に、CPU1008の作業用メモリ(ワークメモリ)として使用される。特に、上記図2のフローチャートに従った処理プログラムを記憶する。したがって、CPU1008は、メインメモリ1009からプログラム(例えば上記図2のフローチャートに従った処理プログラム)を読み出して実行することで、以下に説明するような放射線撮影装置1000の動作のための制御を行う。
まず、放射線撮影装置1000を病院等に設置した後、実際に使い始める前に、受入検査を行う。受入検査とは、画像撮像装置1004の画質の評価を行う、運用開始時における検査を意味する。画質評価値は、画像撮像装置1004で取得される画像データの画質が評価された値である。例えば、放射線発生回路1001と画像撮像装置1004の間に、各々の画質評価値の測定に適したチャートやファントム等を置き、または、放射線の経路に何らの遮蔽物を置かずに撮像した画像データから測定される(S201)。
前記ステップS201の受入検査時に得られた画質評価値は、各画像や測定日時等と共に、記憶回路1014に保存される(S202)。ここで、物理測定量An、Bn,Cnは時点nでの測定値を示し、A,B,Cなどは物理測定量の種類を示している。画質評価値はこの物理測定量自体である場合と、物理測定量に対して何らかの演算をして得られた演算値である場合があるものとする。
受入検査を行った後、一定期間が経過後に再度画質評価値を測定する。このような経時検査を不変性試験と呼ぶものとする。検査を行う間隔は、それぞれの画質評価毎に定まる間隔で行うものとする。測定間隔に関して、IEC(International Electro technical Commission)やJIS(Japanese Industrial Standards)等で定まっている法定期間が守られている範囲内であれば、この検査間隔は、各経時変化となり得る原因等に応じて、適宜、ユーザ側で定めても良い。また、購入後保証期間の半分の期間までは検査間隔を長くして、それ以後は検査間隔を短くするなどの実施例で、その使用期間に応じて変化させても良い。検査の流れは、前記ステップS201で示したフローと全く同一であることが望ましい(S203)。
前記ステップS203で得られた画質評価値は、記憶回路1014に保存される。また、測定結果に影響の与える要素を記憶するため、測定日時、気温、湿度等も、記憶し保存する(S204)。
次に、経時変化を観察するため、前記ステップS202および前記ステップS204にて記憶された画質評価値を比較する。ここで、画質評価値は、一種類に限らず複数種類あるものとする。
ここで、画質評価値の一例として、画像撮像装置1004を構成する撮像素子の欠陥に関する画質評価について先ず説明する。撮像素子の中には、光電特性が通常の素子と異なるものがあり、欠陥素子と呼ばれる。欠陥素子の種類は多数あるが、光電特性が著しく劣化し、一定の放射線に対して電気的反応を示さない例などが欠陥素子として代表的なものである。
また、画質評価値の比較方法の一例として差分値演算がある。たとえば欠陥素子の面積、数などの経時変化を差分で求める場合に効果的である。欠陥素子の数は、離散的に変動するとともに、一度欠陥素子と判定された撮像素子は正常な機能を回復することはまれだからである。このように欠陥素子の数的な変換を把握する場合などには差分値演算が適している(S205)。この画質評価値としての差分値は、欠陥素子数の経時的な変化を示している。
次に、判定回路1015にて、前記ステップS205で得られた差分値が、本当に各画質評価値が変化した結果なのか、それとも確率的に変動する要素があって、その結果が得られたのかを判定する(S206)。例えば、あらかじめ差分値に関する統計データを判定回路は備えており、そのテーブルに従い、欠陥素子の増減量が有意であるかを判定する。
前記ステップS206にて判定で、増減量が有意の場合(画質に問題が生じる恐れがある場合)、ユーザに何らかの画質評価値(この場合は欠陥素子の増加数、または欠陥素子の面積)に変化があったことを、操作パネル1010等の表示手段にて通知する。通知項目としては、画質評価項目、日時、経時変化量などが挙げられる(S207)。
前記ステップS206にて判定で、増減量が有意の場合、補正を施すか否かをユーザが選択する。その理由は2つある。まず一つは、本撮影装置は、医療診断用に用いられることが多いため、各施設、患者の状況に応じたカスタマイズをユーザ側でできるようにするためである、またもう1つは、補正に基づく画質の変換を操作者自身が把握しておく必要があるためである(S208)。しかし、操作者の操作によらずとも、画質評価値が一定値を超えた場合に復元回路1016での復元処理を開始する構成をとることができることはいうまでもない。この場合は、あらかじめ画質評価値が所定値を超えた場合に、復元処理を開始するようにプログラムされている。
前ステップS208で、補正処理を施すことが操作者に選択された場合、または、画質評価値が所定値を超えて、自動的に復元処理を開始するようにプログラムされている場合に、復元回路1016は復元処理を開始する。特に、各々の画質評価値を受入検査時の値に戻すように補正処理をかけて復元するものである。ここでは、図2の欠陥素子のフローチャートに沿って説明するため、欠陥素子の数(欠陥素子の面積と比例する)が増えた場合の復元処理の手順を説明する。処理の手順は、(1)欠陥素子の位置を把握する、(2)欠陥素子の座標を欠陥マップに登録する、(4)欠陥素子の周りの撮像素子の出力を用いて欠陥補正処理をするの順番である。このような欠陥補正処理は一般的に行われているため詳細の説明を省略する(S209)。また、差分値の更に差分値(2次差分値)をとることで、欠陥素子の増加傾向を経時的に評価することもできる。このように、複数時点での画質評価値を評価することで、画質の時間的な変動を客観的に把握することができる。
図3は欠陥素子の経時変化および種類を説明する概念図である。図3(a)(b)は、画質評価値の経時予測方法マトリックスの例である。
図3(a)は、画質評価値の種類(離散or連続)を横軸に、経時的な変化量をデータの変化度合いとして縦軸に表している。ここで、画質評価値の種類として、離散データとは、欠陥素子数のように離散的な変動を示す場合をいう。これに対して、連続データとは画質評価値が連続的に変化する場合をいう。例えば鮮鋭度評価値としてのMTF(Modulation Transfer Function)、比感度(後述)等が挙げられる。
判定回路1015では、概念的に図3(a)のようなマトリクスで画質評価値の経時的な変化を予測する方法を定めるものとする。欠陥素子は、特定の原因においては(例えばライン欠陥素子の発生など)、経時的な微分値は大きい値となる可能性がある。逆に、鮮鋭度評価値(例えばMTFの比率)や比感度の比率は、経時的には比較的緩やかに変化する。経時的な変化の微分値が大きい画質評価値は、経時的に予測するに当たって、差分、2次差分を用いる。なぜならば、他の線形的な予測方法では、このような急激に離散的に変化するものを予測できないためである。
ここで、差分値での予測とは、差分値の値が急峻に変化した場合に、画像データの画質が悪化していると判断すること、または、2次差分値を取ることで画質評価値の経時的な増減傾向を予測することを意味する。これに対して、スプライン等を用いる場合は、各時点の画質票価値と経時時間との関係を求めることを意味し、将来的な画質評価値の変動予測にも用いることができる。鮮鋭度評価値(MTFの比率)や比感度の比率は、連続データで、経時的な変化の微分値は小さいため、最小自乗方法、スプライン曲線での近似、ベジエ曲線での近似などで経時予測する。これにより、将来の時点の画質評価値の変動を予測するものである。また、この予測により、将来的に、復元処理を開始する時点や復元処理の強度等を定めることができる。
上記図3(b)は、判定回路1015において、測定ポイント数及び測定精度の関係から予測方法を変更する場合の概念図を示すものである。
画質評価値の測定点数を横軸に、画質評価値の測定精度を縦軸に表している。各画質評価項目を縦軸の測定精度で分類する。測定精度は鮮鋭度評価値(例えばMTF)は良いが、比感度は、放射線管球の経時変化や線量計の経時変化もあるため、測定精度は、それほど良くない。そこで、鮮鋭度評価値(例えばMTF)は、測定ポイントが少ない時はスプライン曲線で近似して予測し、測定ポイントがある回数より多くなったら最小自乗法で予測する。一方比感度は、測定精度がそれほど良くなく、測定の方法によって精度が大きく変わってしまうので、測定ポイントが少ない時はベジエ曲線で近似して予測し、測定ポイントが多くなったら最小自乗法で予測する。比感度の予測方法をベジエにする理由は、例えば、スプラインでは近似ですべてのポイントを通るため、最後付近の検査点で得られた値に、予測値が大きく依存するため、などが挙げられる。なお、画質評価値の経時予測方法の選択基準として、図3(a)(b)で、4つの軸として基準を挙げたが、本発明の予測手段の選択は、この4つの基準だけによって得られるものに限らない。例えば、画質評価値の変化原因毎に変えても良いし、施設毎の測定プロトコルによって変えても良い。
図3(c)は、欠陥素子の画像上の概念図である。欠陥素子の種類には、蛍光体のキズ301、欠陥画素302、欠陥ライン303などが挙げられる。図3(c)はこれらの概念的な図が表われている。次に、各々の原因について述べる。蛍光体のキズ301の原因は、外力等が蛍光体にかかるなどの機械的な接触が原因である。これらの画像上の特徴としては、(i)周辺画素が盛り上がる、(ii)画素値が周辺と比較してゆるやかに低い、等の特徴が挙げられる。また、撮像素子の信号ラインやバイアスラインのショート等に起因するものとして、欠陥画素302や欠陥ライン303などがある。これらはハード的な復元処理を施さない限りは、上記欠陥素子となって表われる。
図3(d)は欠陥素子の画素値換算の面積(欠陥素子数と比例関係にある)の経時変化を示す。欠陥素子部分が増える原因を列挙すると、例えば、撮影装置表面にキズがつく、CRのイメージングプレートにキズがつく、蛍光体のキズ、撮像素子の信号ラインやバイアスラインのショート等が挙げられる。これらの原因の一つが起ると欠陥素子の数が増える可能性がある。つまり、欠陥素子の面積を画質評価値として使用する場合に、ある一定値を超えた場合に、復元回路1016は画像データに対して復元処理(欠陥素子の補正処理)を開始するものである(S209)。
尚、現在、CRなどでは、イメージングプレートにキズ等があった場合に、画像処理で改善を施すのではなく、放射線技師はその位置等を把握しつつそのまま運用している。そのため、この欠陥素子に関する画質評価値に関しては、先に述べたステップS208で、補正を施さないことを常に選択すれば、CRに関しては、現在の運用とほぼ同等の運用を行うことになる。
図4は、鮮鋭度評価値を示すMTFの比率を画質評価値に用いる場合の処理の流れを示しており、特に、経時変化を最小二乗法で予測し復元処理を行う場合を示している。図2の画質評価値(欠陥画素数)の経時変化補正フローと大まかな流れは共通部分がある。よって、図2のフローチャートと異なる部分を中心に説明を行う。
各時点におけるMTFの比率(An/A1)を計算し、この比率に基づいて判定する(S405、S406)。この比率を鮮鋭度評価値として画質評価値に用いるものである。MTFが低下する原因として、例えば、臥位ベッドを変更することによる散乱線量の変更や、蛍光体の一部が剥がれて、蛍光体と撮像素子との間に空隙が生じた場合等が挙げられる。
MTFの比率に有意な増減があると判定された場合(不合格の場合)には、各時点でのMTFの比率を用いた詳細な判定を行う。この判定では、測定点数の違いにより最小自乗近似またはスプライン近似を用いる(S409、S410、S411)。これにより、判定回路1015は、現時点での劣化の度合いと、将来的な劣化の変化を予測する。これにより、復元回路1016での復元処理の程度、時期を定める。また、S406の判定に、上述のスプライン近似等を用いた方法を用いても良い。スプライン近似を用いた場合は、単一時点での画質評価値を用いる場合よりも判定精度が上がる効果があるためである。
そして、復元回路1016では、上述のフィルタを作成し、MTFを改善する処理を画像データに対して行う(S412)。この場合、比率(An/A1)から特定時点でのMTFを算出し、MTFの改善量を判定するものである。
図5は、MTFの劣化量を説明する図である。尚、画質評価値としてMTF自体を用いてもよいが、本実施形では画質評価値としてMTFの比率を用いる場合について説明する。比率を用いるのは正規化のためである。
図5(a)は、受入検査後の天板B、ベッドA、ベッドB、散乱体A等の原因によるMTFへの影響例を示す図である。横軸が空間周波数を示し、縦軸が空間周波数の値を示している。「受入検査後」で示される曲線は放射線撮像装置1004単体でのMTF測定値を示し、「天板B」が示す曲線は天板Bを介して放射線を撮像した場合のMTFを示す。この様にMTFは天板B、ベッドA、ベッドB、散乱体A等の影響を受けており、これが劣化することでMTFも劣化していく。
実際の診断画像の情報量は、0.5lp/mm〜2.0lp/mm付近にあることが多い。よって、この範囲の空間周波数の代表値で経時変化を把握しても良いし、また各々の空間周波数に対応するMTFを重みづけて画質評価値として用いてもよい。この場合もMTF自体を用いても、比率を用いてもよい。以下の画質評価値においても物理測定量の比率を用いる場合があるが、単位の正規化の意味があるものであり、物理測定量自体を用いてもいいことはいうまでもない。
図5(b)は、特定の周波数におけるMTFとして例えば1.5lp/mmのMTFの経時変化を示した概念図である。MTFの測定値は、経時変化以外の撮影状況等によっても多少バラつくが、ある程度測定精度が得られるIEC等で規格化されている方法を用いれば標準偏差で±0.1程度の精度が得られる。よって±0.1よりもかなり大きく値が測定された場合には、経時変化があると、S406で判断することができる。つまり、本発明におけるステップS406の判定方法の実施例では、本当に各画質評価値が変化した結果なのか、それとも確率的に変動する要素があって、その結果が得られたのかを判定する。なお、空間周波数として1.5lp/mmにおけるMTFの値で経時変化を図示したが、この空間周波数に限定するものではない。他の空間周波数値で経時変化を把握しても良いし、また各々の空間周波数の重みづけを用いて、ある幅をもった空間周波数の総合的判定評価値でも良い。また、図5(b)はMTF自体を用いた場合でも、比率を用いた場合でも縦軸の単位が異なるだけで実質的には同一の曲線形となる。
図5(c)は、MTFの復元方法を説明する図である。図5(c−1)は劣化を復元するための強調特性例をしめす。この強調特性を持つフィルタを作成するために、図5(c−2)のような各強調特性を持つフィルタを重ね合わせて作成する。つまり図5(c−2)の各フィルタを合成することで、図5(c−1)に示す強調特性のフィルタを作成することができる。図5(c−3)は、このような各レベルのバランスを捉えたフィルタを作成した例である。図5(c−3)で作成したフィルタを図5(c−1)の強調特性に近づくように各フィルタの強度のバランスを調整を行うと図5(c−4))のような特性を示すフィルタが合成される。このように、ほぼ目標とする周波数強調特性を持つフィルタを作成することが可能となる。このような技術はウエーブレットフィルタ、ラプラシアンフィルタ、移動平均に基づく鮮鋭化フィルタ等の多重周波数処理で一般に用いられる方法である。ラプラシアンフィルタ、ウェーブレット変換、鮮鋭化フィルタ等の様々な強調特性を有するフィルタを組み合わせることで、例えば、図5(c−1)に示すような、特定の強調特性を有するフィルタを作成することができる。この様に作成したフィルタを復元回路1016で画像データにかけることでMTFの劣化を復元する事ができる。この場合、判定回路1016において、最小自乗近似または、スプライン曲線近似された画像評価値に基づいて、将来的な時点でのMTFの劣化を予測し、予測に基づいて復元処理の開始時期を定めることもできる。
図6は本実施例における比感度の経時変化をベジエで予測し復元を行う際のフローチャート図を示す。特に、図2図4のフローチャートと異なる部分を中心に説明を行う。
まず比感度の比率を計算する(S605)。次に前記比率の値から、比感度に確率的に有意な劣化が生じているか判定する(S606)。S606では、画素値の比較を行うだけではなく、放射線撮影装置における測定環境の変化もチェックを行う。撮像素子の出力値である画素値を比較するだけでなく測定環境も考慮しないと、比感度の測定が正確にできないためである。特に、測定環境として、温度、湿度、撮影距離、フィルタ種類、照射野の大きさ、測定配置によって、放射線撮影装置の出力値が変化する場合がある。従って、測定環境は同一に合わせることが望ましい。つまり、ステップS606では2つの事を判定する機能がある。1つめは、比感度の測定値が経時変化しているか否かの判定である、2つめは、測定環境が、比感度の経時変化の判定に適しているか否かの判定である。経時変化時の測定環境(温度、湿度、撮影距離、フィルタ種類、照射野の大きさ、測定配置)が前ステップで記憶、保存されている条件と異なる点があるかないかを判定する。異なる点がある場合には、比感度の判定が不可能であることを表示しても良い。
比感度に有意な増減があると判定された場合(不合格の場合)には、各時点での比感度の比率を用いた詳細な判定を行う。この判定では、測定点数の違いにより最小自乗近似またはベジエ近似を用いる(S609、S610、S611)。これにより、判定回路1015は、現時点での劣化の度合いと、将来的な劣化の変化を予測する。これにより、復元回路1016での復元処理の程度、時期を定める。S606での判定に最小自乗近似またはスプライン近似を用いた判定方法を用いてもよい。
比感度の測定手順は(1)受入検査時と同一の測定系の条件を設定する、(2)放射線撮影装置のダイナミックレンジ内の各線量ポイントにおいて線量計でモニタしながら画像を撮影する、(3)得られた画像の画素値を決められた領域において平均画素値を算出する、の順番で行う。
次に比感度の補正方法とその効用について述べる。比感度を補正することの目的は、感度が変化する前後での、画質が大きく変わらないようにすることである。感度が変化した時に画質が変わらないようにする方法として考えられるのは、2つ挙げられる。1つは、撮影時に、感度の変化分だけ線量を変えて、撮影を行う方法である。線量を変えることによって、画像に寄与する光量子の数が同一であれば、画質が変わることがない。もう1つの方法は、画像処理を変える方法である。特に線量に依存して変化する画像処理のパラメータの閾値を変化させることなどが挙げられる。後記方法によって、感度変化時のランダムノイズの変化に応じた線量依存の鮮鋭化処理を変えることができる。この線量に応じた鮮鋭化処理とは、線量(画素値の大きさ)に応じて、ある線量(画素値の大きさ)以上の領域のみ、高周波数の強調を増すように設定する処理である。前記高周波数の強調のために、前記図5(c)に示した周波数強調フィルタの中で、特に高周波数の強調度合いを増したフィルタを用いることで実現される。よって本実施例では、この鮮鋭化処理を行うかい否かの閾値の画素値を変化させ、また特定線量における強調度を変化させる。仮に、感度が低くなった場合は、より高い画素値以上の領域だけ、周波数強調フィルタをかける処理を施すように閾値を変化させ、それ以上の画素値の領域における周波数フィルタの強調度を下げることで実現される。
このように比感度を補正する処理を施すことによって、感度が低下した時に、X線のランダムノイズに応じて各装置で決められている線量依存の鮮鋭化処理の閾値を、適時変更して用いることができる。このことにより感度変化の画像への影響を、画像処理で補正する効果が得られる。
図7は撮像素子の比感度を説明する図である。横軸が撮像素子に照射された線量を示し、横軸がその線量に対する撮像素子の出力値を示す。この出力値が画像データを構成し、その値を画素値と呼ぶ。図7の例では複数回の測定を行い画素値を平均して用いているため平均画素値として縦軸を表記している。ここで、比感度とは放射線量と撮像素子の関係を示し、図での直線の傾きの値を比感度と呼ぶ。図7では比感度の経時変化の例を示す。尚、本実施例で、画質評価値として、欠陥素子数や鮮鋭度評価値(MTF)や比感度値を用いているが、各画質評価値の測定は、一般的に行われている方法を用いればよく、詳細な説明は省略するものとする。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態を、図8を用いて説明する。第1の実施形態では画質評価値を個別に判定していたのに対し、第2の実施形態では、関連のある画質評価値を複数関連づけて新たな画質評価値として用いる。
図8は、本発明の方法における比感度、MTF、欠陥素子を合わせて、その経時変化を復元するフローチャート図である。
ステップS801〜ステップS804は、上述と同様に測定値の測定を行う。ただし、複数の物理量を同時に測定している点は異なる。
次に、欠陥素子を検査する(S805)。そいて欠陥素子の復元処理(S807)をした後の画像データから画像評価値としてMTFの比率及び比感度の比率の算出を行う(S808、S810)。欠陥素子の補正を先ず行うのは、鮮鋭度評価値や比感度等の他の画質評価値は、欠陥素子がその測定領域にあると、値が大きく変化する場合があるためである。
次に、複数の画質評価値から画質に有為な変動がある判定する。この場合、各画質評価値ごとに判定してもよいし、MTFの比率及び比感度の比率から算出した新たな画質評価値を用いて判定してもよい(S811)。尚、上述と同様に画質評価値として複数周波数における鮮鋭度評価値(MTF)を重みづけして得られた値を用いても良いし。さらに、多数の画質評価値を用いて新たな画質評価値を算出してもよい。
判定回路1015では、MTFの比率及び比感度の比率から新たに算出した画質評価値をスプライン近似などを行い、現時点及び将来の画質劣化の度合いを判定する(S813)。次に復元回路1016は、該当する画質評価値に復元処理を施した際に、関連して変化する他の画質評価値を含めた、実際に復元可能な画質評価値の組合わせを、複数算出する。そして、この実現可能な複数の算出値の中から、元々の画質評価値のバランスに最も近いものを選択する(S814)。次に復元回路1016は、上記方法を用いて、各画質評価値の復元処理を行う(S815)。
複数の画質評価値に基づいて判定処理を行う場合は、単一の評価値を用いる場合よりも多角的な判定処理を行えるため、複数の画質評価値が同時に変化した場合などに、全体の画質のバランスを考慮した判定を行える効果がある。
また、複数の画質評価値に基づいて復元処理後の目標値も定めることができるため、各評価値の値が、元々の画質評価値のバランスを用いて復元がなされる効果がある。
<第3の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図9は、本発明の一実施例を示す放射線撮影装置のフローチャートである。
ステップS1101:
不変性試験では、出荷時と経時で比較することを目的とするため、同一の方法で各試験が行われなければ比較ができない。ステップS1101は、この出荷時の画質評価の試験を行う。画質評価の試験項目としては、鮮鋭度、感度等が挙げられる。
ステップS1102:
ステップS1101の画質評価試験の結果を後述の記憶装置28に保存する。出荷時の画質評価試験の結果は、後述の各経時変化時の画質評価試験の結果の基準となるものである。
ステップS1103:
ステップS1103で、各撮影部位毎の画像処理パラメータのデフォルト値を決定する。通常、これらの画像処理パラメータのデフォルト値は、病院等の施設毎に大きく異なる。各々のこれらの各撮影部位毎の画像処理パラメータのデフォルト値は、出荷時に、人体ファントムを撮影した画像を各画像処理パラメータ毎に出力して、病院のユーザ等の好みにより選択される。
なお、本ステップS1103と「ステップS1101+ステップS1102」の順番は逆となっても良い。また、ステップS1103は、ステップS1101、ステップ1102の結果とは関連性はない。
ステップS1104:
ステップS1104で、経時変化試験を行うか否かを選択する。
ステップS1105:
ステップS1104で、経時変化試験を行うことが選択されると、画質評価を含めた各試験が実行される。各試験は、ステップS1101で行われた出荷時の試験と試験条件、試験内容、試験方法とは一致している。
ステップS1106:
ステップS1105で得られた、経時変化試験時の画質評価値の結果を記憶装置28に保存する。
ステップS1107:
ステップS1106で記憶された経時変化試験時の画質評価値の結果を、ステップS1102で記憶された経時変化試験時の画質評価値の結果と比較する。
ステップS1108:
経時変化試験の結果を画像処理パラメータに反映させるか否かを選択する。
ステップS1109:
ステップS1108で経時変化試験の結果を画像処理パラメータに反映させることが選択された場合、ステップS1109の経時変化時の各撮影部位毎の画質処理デフォルトパラメータの算出がなされる。例えば、試験結果で感度の結果が変化した場合には、階調曲線のコントラストの傾きを感度変化に比例する量だけ移動させる。また、詳しい方法は後述するが、試験結果で鮮鋭度(MTF)が変化した場合には、鮮鋭化処理の強調係数Cの値を変化させて、出荷時と同一のMTFになるようにするなどが挙げられる。
ステップS1110:
ステップS1109で算出された経時変化時の各撮影部位毎の画質処理パラメータのデフォルト値を元に、経時変化時の各撮影部位毎の画質処理デフォルトパラメータの撮影装置へ反映させる。
図10は、本発明の一実施例を示す放射線撮影システムの構成ブロック図を示す。10は放射線室、12は放射線制御室、14は診断室やその他の操作室である。
図10中の放射線制御室12について説明する。放射線制御室12には、本放射線撮影システムの全体的な動作を制御するシステム制御器20が配置される。放射線曝射要求SW、タッチパネル、マウス、キーボード、ジョイスティック及びフットスイッチなどからなる操作者インターフェース22は、操作者21が種々の指令をシステム制御器20に入力するのに使用される。操作者21の指示内容は、例えば、撮影条件(静止画/動画、放射線管電圧、管電流及び放射線照射時間など)、撮影タイミング、画像処理条件、被検者ID及び取込み画像の処理方法などがある。
図10中の放射線制御室12中のシステム制御器20について説明する。撮影制御器24は、放射線室10に置かれる放射線撮影系を制御し、画像処理器26は放射線室10の放射線撮影系による画像を画像処理する。画像処理器26における画像処理は、例えば、照射野認識、画像データの補正、空間フィルタリング、リカーシブ処理、階調処理、散乱線補正及びダイナミックレンジ(DR)圧縮処理などである。大容量高速の記憶装置28は、画像処理器26により処理された基本画像データを記憶するものであり、例えば(RAID)等のハードディスクアレーからなる。30は映像を表示するモニタディスプレイ(以下、モニタと略す。)、32はモニタ30を制御して種々の文字及び画像を表示させる表示制御器、34は大容量の外部記憶装置(例えば、光磁気ディスク)、36は放射線制御室12の装置と診断室やその他の操作室14の装置を接続し放射線室10での撮影画像などを診断室やその他の操作室14の装置に転送するLANボードである。
次に図10中の放射線室10について説明する。放射線室10には、放射線を発生する放射線発生器40が置かれる。放射線発生器40は、放射線を発生する放射線管球42、撮影制御器24により制御されて放射線管球42を駆動する高圧発生源44、及び放射線管球42により発生された放射線ビームを所望の撮影領域に絞り込む放射線絞り46からなる。撮影用寝台48上に患者としての被検体50が横たわる。撮影用寝台48は、撮影制御器24からの制御信号に従って駆動され、放射線発生器40からの放射線ビームに対する被検体の向きを変更できる。撮影用寝台48の下には、被検体50及び撮影用寝台48を透過した放射線ビームを検出する放射線検出器52が配置されている。
図10中の放射線検出器52の構成について説明する。放射線検出器52は、グリッド54、シンチレータ56、光検出器アレー58及び放射線露光量モニタ60の積層体と、光検出器アレー58を駆動する駆動器62とからなる。グリッド54は、被検体50を透過することによって生じる放射線散乱の影響を低減するために設けられている。グリッド54は放射線低吸収部材と高吸収部材とから成り、例えば、A1とPbのストライプ構造からなる。光検出器アレー58とグリッド54との格子比の関係によりモアレが生じていることがないように、放射線照射時には、放射線検出器52は、撮影制御器24からの設定に基づいて駆動器62の制御信号に従いグリッド54を振動させる。グリッド54を振動させるか否かは撮影者の選択によるものであり、グリッド54を固定させて撮影しても良い。グリッド54を固定させて撮影する場合には、光検出器アレー58とグリッド54との格子比の関係によりエリアシングやビート等のモアレが発生しにくいように設定することが望ましい。またグリッド縞そのものが画像に写るが、画像処理によってグリッド縞そのものの周波数を弱める等の処理をすることも望ましい。
シンチレータ56では、エネルギーの高い放射線によって蛍光体の母体物質が励起(吸収)され、その再結合エネルギーにより可視領域の蛍光が発生する。即ち、放射線を可視光に変換する。その蛍光はCaWo4やCdWo4などの母体自身によるものや、CsI:TlやZnS:Agなどの母体内に付加された発光中心物質によるものがある。放射線撮影装置において最も良く用いられているのはCsIの柱状結晶である。この柱状結晶の構造は、正面撮影において、光が柱状の結晶の方向に伝播しやすいことが特徴である。光検出器アレー58は、シンチレータ56による可視光を電気信号に変換する。
また、本実施例ではシンチレータ56と光検出器アレー58とを別々の構成としたが、勿論、直接放射線を電子に変換する検出器で構成するものにも適用される。例えば、アモルファスSeやPbI2などの受光部とアモルファスシリコンTFTなどからなる放射線検出器である。
放射線露光量モニタ60は、放射線透過量を監視する目的で配置される。放射線露光量モニタ60としては、結晶シリコンの受光素子などを用いて直接放射線を検出しても良いし、シンチレータ56による蛍光を検出してもよい。この実施例では、放射線露光量モニタ60は、光検出器アレー58の基板裏面に成膜されたアモルファスシリコン受光素子からなり、光検出器アレー58を透過した過視光(放射線量に比例)を検知して、その光量情報を撮影制御器24に伝達する。撮影制御器24は、放射線露光量モニタ60からの情報に基づいて高圧発生電源44を制御し、放射線量を調節する。駆動器62は、撮影制御器24の制御下で光検出器アレー58を駆動し、各画素から信号を読み出す。
図10中の薄型放射線検出器152について説明する。薄型放射線検出器152は、複数種のセンサの代表として1つを図示してあるが、空間分解能が異なったり、薄型放射線検出器152の大きさ、つまり撮影領域の大きさの異なるものなどを交換して使用可能である。放射線検出器52と薄型放射線検出器152との相違点は、第一には薄型放射線検出器152は厚さがフィルムスクリーン系カセッテに匹敵するぐらいの約20mm以下である点が最も大きく異なっている。さらに、薄型X線検出器152には、グリッド54が内蔵されていない点、簡易電源、大容量(10画像以上20画像以下)メモリを内蔵している点、中継器153とケーブルレスで画像信号および制御のやり取りが可能である点などがある。シンチレータ56、光検出器アレー58及び放射線露光量モニタ60の積層体と、光検出器アレー58を駆動する駆動器62などは同様に内蔵されている。ケーブル154は有っても無くても動作可能で、ケーブル154を使用した場合は、画像転送が高速に行えるため、放射線撮影後の画像取得、処理、確認の動作がより短い時間で達成される。この薄型放射線検出器152は、例えば四肢などの撮影のために別の薄型放射線検出器152が中継器153を介してシステム制御器20に接続されている。
図10中の診断室やその他の操作室14について説明する。診断室やその他の操作室14には、撮影被検体の情報および撮影方法などをLANボードを経由して指示するためのHIS/LISなどに接続されていたり、LANボード36からの画像を画像処理、診断支援する画像処理端末70、LANボード36からの画像(動画像/静止画)を映像表示モニタ72、イメージ・プリンタ74及び画像データを格納するファイルサーバ76が設けられている。
尚、システム制御器20からの各機器に対する制御信号は、放射線制御室12内の操作者インターフェース22、或いは診断室やその他の操作室14内にある画像処理端末70からの指示により発生可能である。
図10に示すシステム制御器20の基本的な動作を説明する。システム制御器20は、放射線撮影系のシーケンスを制御する撮影制御器24に、操作者21の指示に基づいた撮影条件を指令し、撮影制御器24は、その指令に基づき、放射線発生器40、撮影用寝台48及び放射線検出器52を駆動して、放射線像を撮影させる。放射線検出器52から出力される画像データ信号は、画像処理器26に供給され、操作者21指定の画像処理を施されてモニタ30に画像表示され、同時に、基本画像データとして記憶装置28に格納される。システム制御器20は更に、操作者21の指示に基づいて、再画像処理とその結果の画像表示、ネットワーク上の装置への画像データの転送、保存、映像表示及びフィルム印刷等を実行する。
図10に示すシステムの基本的な動作を、信号の流れに従って説明する。放射線発生器40の高圧電圧源44は、撮影制御器24からの制御信号に従い放射線管球42に放射線発生のための高圧を印加する。これにより、放射線管球42は放射線ビームを発生する。発生された放射線ビームは放射線絞り46を介して患者たる被検体50に照射される。放射線絞り46は、放射線ビームを照射すべき位置に応じて撮影制御器24により制御される。即ち、放射線絞り46は、撮影領域の変更に伴い、不必要な放射線照射を行わないように放射線ビームを整形する。
図10における放射線発生器40が出力する放射線ビームは、放射線透過性の撮影用寝台48の上に横たわった被検体50、及び撮影用寝台48を透過して放射線検出器52に入射する。なお、撮影用寝台48は、被検体50の異なる部位又は方向で放射線ビームが透過するように撮影制御器24により制御される。
図10における放射線検出器52のグリッド54は、被検体50を透過することによって生じる放射線散乱の影響を低減する。撮影制御器24は、光検出器アレー58とグリッド54との格子比の関係によりモアレが生じないように、放射線照射時にグリッド54を振動させる。シンチレータ56では、エネルギーの高い放射線によって蛍光体の母体物質が励起(放射線を吸収)され、その際に発生する再結合エネルギーにより可視領域の蛍光を発生する。シンチレータ56に隣接して配置された光検出器アレー58は、シンチレータ56で発生する蛍光を電気信号に変換する。即ち、シンチレータ56が放射線像を過視光像に変換し、光検出器アレー58が過視光像を電気信号に変換する。放射線露光量モニタ60は、光検出器アレー58を透過した過視光(放射線量に比例)を検出し、その検出量情報を撮影制御器24に供給する。撮影制御器24は、この放射線露光量情報に基づき高圧発生電源44を制御して、放射線を遮断又は調節する。駆動器62は、撮影制御器24の制御下で光検出器アレー58を駆動し、各光検出器から画素信号を読み出す。
図10における放射線検出器52および薄型放射線検出器152から出力される画素信号は、放射線制御室12内の画像処理器26に出力される。放射線室10内は放射線発生に伴うノイズが大きいので、放射線検出器52から画像処理器26への信号伝送路は耐雑音性の高いものである必要があり、具体的には、高度の誤り訂正機能を具備するデジタル伝送系としたり、差動ドライバによるシールド付きより対線又は光ファイバを用いることが望ましい。
図10における画像処理器26は、詳細は後述するが、システム制御器20からの指令に基づき画像信号の表示形式を切り換えるが、その他には、画像信号の補正、空間フィルタリング及びリカーシブ処理などをリアルタイムで行ない、階調処理、散乱線補正及びDR圧縮処理などを実行できる。画像処理器26により処理された画像は、モニタ30の画面に表示される。リアルタイム画像処理と同時に、画像補正のみを行なわれた画像情報(基本画像)は、記憶装置28に保存される。また、操作者21の指示に基づいて、記憶装置28に格納される画像情報は、所定の規格(例えば、Image Save&Carry(IS&C))を満たすように再構成された後に、外部記憶装置34及びファイルサーバ76内のハードディスクなどに格納される。
図10における放射線制御室12の装置は、LANボード36を介してLAN(又はWAN)に接続する。LANには、複数の放射線撮影システムを接続できることは勿論である。LANボード36は、所定のプロトコル(例えば、Digital Imaging and Communications in Medicine(DICOM))に従って、画像データを出力する。LAN(又はWAN)に接続されたモニタ72の画面に画像データを高解像静止画及び動画を表示することにより、放射線撮影とほぼ同時に、医師によるリアルタイム遠隔診断が可能になる。
図11は画像処理器26であり、画像データの流れを示している。801はデータパスを選択するマルチプレクサ、802および803はそれぞれ画像データ用および暗画像用フレームメモリ、804はオフセット補正回路、805はゲイン補正データ用フレームメモリ、806はゲイン補正用回路、807は欠陥補正回路、808はその他の画像処理回路を代表してそれぞれ現している。
図11で画像データ取得フレームFrxoフレームで取得された画像データが、マルチプレクサ801を経由して画像データ用フレームメモリ802に記憶され、続いて補正画像取得フレームFrnoフレームで取得された補正画像が、同様にマルチプレクサ801を経由して暗画像用フレームメモリ803に記憶される。この暗画像を用いるのは、光検出器アレー58の固定パターンノイズを補正するためである。暗画像の記憶完了から、オフセット補正回路804によりオフセット補正(例えばFrxo−Frno)が行われ、引き続き予め取得されゲイン補正用フレームメモリに記憶してあるゲイン補正用データFgを用いて、ゲイン補正回路806がゲイン補正(例えば、(Frxo−Frno)/Fg)を行う。ゲイン補正を行う目的は、光検出器アレー58の各画素毎の感度差を補正することである。なお本文中ではゲイン補正を行うための撮影をキャリブレーションまたは白撮影と呼び、ゲイン補正用データまたはゲイン画像をキャリブレーション画像または白画像と呼ぶことがある。引き続き欠陥補正回路807に転送されたデータは、不感画素や複数パネルで構成された放射線検出器52のつなぎ目部などに違和感を生じないように画像を連続的に補間して、放射線検出器52に由来するセンサ依存の補正処理を完了する。本実施例では、画像処理器26をシステム制御器20に構成したが、上述の光検出器アレー58に大きく依存した画像処理機能はX線検出器52および薄型放射線検出器152に内蔵させるように構成しても良い。
そして、その他の画像処理回路808にて、一般的な画像処理、例えば、階調処理、周波数処理、強調処理などの処理を施した後、表示制御機32に処理済データを転送して、モニタ30に撮影画像を表示する。画像処理回路808には、経時変化情報を用いたシェーディング補正、経時変化情報を用いた先鋭化処理等が含まれている。
図12はアンシャープマスキング処理の概念を表した図である。鮮鋭化処理に使用するアンシャープマスキング処理を説明する。まず原画像F(x,y)をぼかした画像F‘(x,y)を作成し、このボケ画像F‘(x,y)を原画像F(x,y)より引くことによって高周波画像Fhf(x,y)を作成する。この高周波画像Fhf(x,y)を原画像F(x,y)にたし込むことによってエッヂの強調された強調画像Fusm(x,y)ができあがる。
図13は平滑化(空間)フィルタの概念を表した図である。ボケ画像F‘(x,y)の作成には図14の平滑化(空間)フィルタを用いている。つまりすべての係数が1/N・NであるNxNフィルタである。周波数帯域のパラメータを変更するとこのNが変更される。
図14〜図18を用いて前記周波数帯域のパラメータに関して説明する。図14は原画像の周波数特性が全てにおいて1を表した図である。図15はsinc関数の各周波数特性を表した図である。図16はボケ画像を原画像から引いた高周波画像の周波数特性を表した図である。図17は高周波画像を原画像にたし込んだ強調画像の周波数特性を表した図である。図18は高周波画像を原画像にたし込んだ強調画像の周波数特性を各鮮鋭化フィルタの強調度ごとに表した図である。原画像の周波数特性が図14のように常に1であったとして、ボケ画像の周波数特性は図15のようにsinc関数となる。ボケマスクNは(1)でN=13、(2)でN=25、(3)でN=45、(4)でN=81となっている。これを放射線撮影装置では画像処理を行う技師が調整しやすいように、モニタ30上で周波数帯域パラメータを例えば9、7、5、3のようにして表示できるようにしている。このボケ画像を原画像から引いた高周波画像の周波数特性は図17となる。この最も周波数応答の高くなっている点が最も強調される周波数帯域となる。高周波画像を原画像にたし込んだ強調画像の周波数特性は図18となる。(ここでは強調係数として0.33倍して原画像にたし込んでいる)各パラメータ毎に1つのグラフにしたのが図19である。以上がアンシャープマスキング処理の説明である。
図19はアンシャープマスキング処理をベースとしたノイズの強調を抑えるために選択的鮮鋭化のアルゴリズムを説明するものである。まず原画像に対して高周波成分画像を作成する。高周波成分画像の求め方は単純アンシャープマスキングと同様に原画像からそのボカシ画像を引くことにより作成する。続いて原画像よりエッヂを抽出する。抽出されたエッヂ画像を基に高周波成分画像の重み付けを行う。この重み付けによって本来強調すべき構造的エッヂと強調すべきでない孤立ノイズの選択を行うことができる。そして重み付けによって選択された高周波成分画像に強調係数Cをかけて原画像にたし込むことによって最終的な強調画像が得られる。この強調係数Cを経時試験における鮮鋭度の画質評価値を用いて選択する。具体的には受入試験時のMTFに近い周波数分布のMTFが得られるように、強調係数Cを変化させる。最適な強調係数Cを得るためには、最小自乗法で近似した時に、不変性試験時のMTFを受入試験時のMTFと最も近い値になるように求める。尚、鮮鋭度が変化する原因としては、例えば蛍光体剥がれなどが挙げられる。蛍光体と光検出器は通常接着剤等を使用して貼り付けられておる。しかし、機械的衝撃、温度湿度衝撃等の影響により、蛍光体が剥がれたり、蛍光体と光検出器との間のギャップ距離が大きくなる可能性がある。前記ギャップ距離が変化すると、光が拡散するため、鮮鋭度が低下する。このように経時試験における画質評価値が低下した場合には、強調係数Cを大きくするよう設定する。尚、MTFが低下する原因として、上記のギャップ距離だけに限定してはいない。他に例えば、蛍光体内の粒子の大きさや材質の化学変化等により、MTF値が変化した場合にも、本提案は使用できる。
図20は、本発明における画質評価値の経時変化の概念図である。本図で変化する画質評価値は、例えば感度等を想定している。感度が変化する原因としては、温度、気圧、湿度等が大幅に変化した状態に晒された時の、前記の蛍光体等の化学変化が挙げられる。例えば、本放射線撮影装置を、南極等の、本装置で保証していない環境の温度、気圧、湿度等に晒された時、感度が相対的に変化する可能性がある。本発明における経時試験における前記画像撮像手段の画質評価値の結果を用いた画像処理パラメータの変更によって、前記感度の相対変化に対して、画質をユーザの好みに近い値に持っていくことが可能となる。具体的には、前記感度に対して特性曲線のコントラストを変化させる。感度が低くなると、同一コントラストの特性曲線を出力する画像処理パラメータを用いたままであると、フィルム等に出力される画像は、濃度の幅が広くなり、逆に周辺がつぶれてしまって関心領域の全てを可視することができなくなる。つまり、感度が相対的に低くなった場合には、前記画像処理パラメータにおける同一の特性曲線のコントラストが急になるように制御する。前記コントラストのパラメータの変化量は、前記感度変化に比例する。前記特性曲線のコントラストを線量変化に対する濃度の変化量と定義すると、前記コントラストと前記感度の積が一定になるように、経時的にパラメータを制御する。
なお、経時的に得られた画質評価値(鮮鋭度の値)を基に反映させる鮮鋭化フィルタの値は、上記のアンシャープマスキング処理をベースとした鮮鋭化フィルタに限定したものではない。
また、上記の提案は、画像全域にわたるものでも、また画像の一部分においても適用されるものとする。また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
第1の実施の形態の構成を示す図である。 画像評価値として欠陥素子数を用いる場合のフローチャートである。 画像の変化の度合いと画質評価に用いる方法の関係を示した概念図である。欠陥素子を説明する図である。 画像評価値としてMTFを用いる場合のフローチャートである。 MTFを説明する図である。 画像評価値として比感度を用いる場合のフローチャートである。 比感度を説明する図である。 第2の実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。 第3の実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。 放射線撮影システム概要図である。 取得画像の処理フローブロック図である。 アンシャープマスキング処理の概念図である。 平滑化(空間)フィルタの概念図である。 原画像の周波数特性を表した図である。 sinc関数の各周波数特性を表した図である。 ボケ画像を原画像から引いた高周波画像の周波数特性を表した図である。 高周波画像を原画像にたし込んだ強調画像の周波数特性を表した図である。 高周波画像を原画像にたし込んだ強調画像の周波数特性を各鮮鋭化フィルタの強調度ごとに表した図である。 アンシャープマスキング処理をベースとした鮮鋭化処理説明図である。 本発明における画質評価値の経時変化の概念図である。
符号の説明
1001 放射線発生装置
1004 画像撮像装置
1005 データ収集回路
1006 前処理回路
1010 操作パネル
1011 前処理補正回路
1013 測定回路
1014 記憶回路
1015 判定回路
1016 復元回路
20 システム制御器
24 撮影制御器
26 画像処理器
28 記憶装置
32 表示制御器
34 大容量の外部記憶装置
40 放射線発生器
42 放射線管球
52 放射線検出器
58 光検出器アレー
62 駆動器

Claims (17)

  1. 放射線を放射するための放射線発生手段
    前記放射線を画像データに変換するための画像撮像手段、
    前記画像データの画質評価値を測定するための測定手段、
    複数時点で撮像された前記画像データにそれぞれ対応した複数の画質評価値に基づいて、前記画像撮像手段の画質を判定するための判定手段とを備えることを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 前記判定手段は、前記複数の画質評価値の差分値または2次差分値に基づいて前記画質を判定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置。
  3. 前記判定手段は、経時時間と前記複数の画質評価値との関係をもとめ、該関係から前記画質を判定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置。
  4. 前記判定手段は、複数の時点で測定した複数種類の各画質評価値に基づいて前記画質を判定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置。
  5. 比感度値、特定周波数における鮮鋭度評価値、複数周波数における鮮鋭度評価値を重みづけして得られた値のいずれかを前記画質評価値として用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  6. 比感度値、特定周波数における鮮鋭度評価値、複数周波数における鮮鋭度評価値を重みづけして得られた値のいずれか2以上を前記画質評価値として用いることを特徴とする請求項4に記載の放射線撮影装置。
  7. 前記画像撮像手段は複数の撮像素子を有し、
    前記測定手段は、該複数の撮像素子中から欠陥素子を前記画像データの値に基づいて抽出し、該欠陥素子の数を前記画質評価値とすることを特徴とする請求項2記載の放射線撮影装置。
  8. 前記判定手段は、スプライン曲線近似法、最小自乗法、ベジエ曲線近似法のいずれかを用いて前記関係を求めることを特徴とする請求項3記載の放射線撮影装置。
  9. 前記判定に基づき、前記画像データに対して復元処理を行うための復元手段を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  10. 前記復元手段は、放射線撮影装置の運用開始時の画質評価値とほぼ同じ値になるように、前記画像データに対して復元処理することを特徴とする請求項9に記載の放射線撮影装置。
  11. 前記復元手段は、画質評価値が鮮鋭度評価値である場合に、ラプラシアンフィルタ、ウェーブレット変換、鮮鋭化フィルタのうち少なくとも1つの方法を用いて、前記画像データに対して復元処理することを特徴とする請求項9又は10に記載の放射線撮影装置。
  12. 前記復元手段は、前記画質評価値が欠陥素子数に基づく場合に、該欠陥素子の周辺画素の値を用いて前記画像データを復元することを特徴とする請求項9又は10に記載の放射線撮影装置。
  13. 前記復元手段は、前記経時時間と複数の画質評価値との関係から前記画質評価値の経時変化量を予測して、概変化量に基づいて復元処理をすることを特徴とする請求項9又は10に記載の放射線撮影装置。
  14. 前記復元手段は、前記画質評価値が比感度値に基づく場合に、ラプラシアンフィルタ、ウェーブレット変換、鮮鋭化フィルタのうち少なくとも1つの方法を用いて、前記画像データに対して復元処理することを特徴とする請求項9又は10に記載の放射線撮影装置。
  15. 前記画像撮像手段は複数の撮像素子又CRで構成されることを特徴とする請求項1記載の放射線撮影装置。
  16. 前記判定に基づき、警告を表示するための警告表示手段を備えることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  17. 放射線を放射するための放射線発生工程
    前記放射線を画像データに変換するための画像撮像工程、
    前記画像データの画質評価値を測定するための測定工程、
    複数時点で撮像された前記画像データにそれぞれ対応した複数の画質評価値に基づいて、前記画像撮像手段の画質を判定するための判定工程とを備えることを特徴とする放射線撮影方法。
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