JP2008193271A - 受動光網システムおよびその運用方法 - Google Patents
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Abstract
複数の子局から親局へ送信される高速のバースト信号を経済的な構成で受信できる親局を実現し、複数の子局から親局への帯域使用効率の優れた受動光網システムを提供する。
【解決手段】
システム立上げ時や運用中に新たな子局が追加された際に、親局が子局毎の受信信号の大きさに基づき、予め設定しておいた複数の閾値候補の中から受信信号の識別に適当な閾値を選択して記憶し、システムの運用中は、親局が各子局に対して信号の送信許可を出すことに対応して、光信号を送信してくる子局が変わる毎に、記憶しておいた子局対応の閾値を受信回路に設定して光信号を受信する構成を備える。
【選択図】 図6
Description
本発明の目的は、上記のような課題を解決する構成を備えたPONを提供することにある。すなわち、高速のバースト信号を経済的な構成で受信でき、各ONUからのプリアンブルをなくす、あるいは短くすることで各ONUから送信できる信号を増やすことができる帯域使用効率の優れたPONを提供することにある。
図1は、PONを使用した光アクセス網の構成例を示す網構成図。図2と図3は、それぞれ、OLTからONUへの光信号とONUからOLTへの光信号の構成を示すフレーム構成図である。また、図4は、PONの動作シーケンスの一例を示すシーケンス図で、図5は、PONの動作例を示した説明図である。
具体的には、レンジングが終了してOLT200と各ONU300とでの通信(信号の送受信)が開始されると、OLT200は、各ONUからの要求や予め契約等で決定しておいた制御パラメータに基づき各ONU300へ送信許可する信号の量(帯域)を決定する動的帯域割当て(Dinamic Bandwidth Assignment:以下DBAと称する)を行う。具体的には、グラント指示領域1903を用いて、図2(b)で示した制御信号2001により各ONU300に信号を送信許可するタイミングをバイト単位で指定する。同図において、TCONTID2002は、帯域を割り当てる対象の識別子、Start2003はPLOAM領域1203の一部を除いた制御信号とフレームペイロード1205の信号を含んだバーストデータの送信開始タイミング、End2004はバーストデータ2000の送信終了タイミングを示している。ここで、TCONTとは、ONU300の内部で帯域を割り当てが実施可能な単位である。ITU−T勧告では、ONU300に複数個のTCONTが設定でき、上り送信許可タイミングの指定はこのTCONT毎に行われる。尚、本実施例では、各ONU300に1個のTCONTがあるという設定で説明を行う。
OLT200は、図6(a)で示したように、上位網20と信号の送受信を行うインタフェースである網IF201、上位網20やONU300と送受信する信号を一旦蓄積するパケットバッファ202、送受信信号に通信処理(スイッチングや信号変換等)を行う通信処理部203、図2で示した下り信号130を組み立てる下りフレーム組立部204、電気信号を光信号に変換するE/O部210、基幹光ファイバ110と接続され受動光網を介してONU300と光信号の送受信を行うWDM(波長多重)フィルタ206、ONU300からの光信号をWDMフィルタ206経由で受信する受信回路220、図3で示した上り信号150のバーストデータ2000から制御信号とONUの端末400,410等からの信号を分離する上りフレーム分解部205、OLT全体を制御する制御部230とから構成した。尚、受信回路220は、受信光信号を電気信号に変換するO/E部221と、光信号のON/OFF状態をO/E部221で変換した電気信号から信号を、後述するような記憶してある閾値を用いて、識別(0/1の判定)する識別部(以下、ATC(Automatic Threshold Control)部と称する)222と、受信信号からクロックを抽出して位相調整を行うクロック抽出部223と、先に説明した信号の区切りを示すデリミタ(図3,2102)を検出するデリミタ検出部224とで構成され、各ONU300からの上り信号150からバーストオーバヘッド2100を除いたバーストデータ2000を出力するものである。又、制御部230は、各種制御データや各種機能を実現する制御プログラムを蓄積するメモリ322と、これら制御プログラムを実行してOLT200全体の制御を実行するCPU231、外部の保守装置(図示せず)とPON20の保守・運用に用いるデータを送受信するI/O233とで構成され、詳細は後述するが図6(b)で示したように、レンジングを行う距離測定部241、受信回路220のATC部222に設定するONU300からの受信光信号を識別するための閾値を管理する閾値管理部242と閾値記憶部243、DBAを行う帯域設定部244等の各種制御を行う機能ブロックを形成する。
(1)PONのシステム立上げ時や新たなONU300の設置時に、OLT200は、距離測定部241を用いたレンジングを行う。尚、距離測定部241は、詳細な説明は省略するが、制御部230に備えたCPU231とメモリ232の備えたプログラムにより、図4を用いて先に説明したような信号の送受信と動作を行うものである。OLT200は、距離測定部241が実施するレンジングの過程において、閾値管理部242とも連動して閾値記憶部243に予め設定しておいた受信信号の複数の識別閾値候補の中から所定の順序やタイミングで閾値の値を切替えながらATC222に設定することでレンジングの対象となるONU300からのRenging response(図4:311)を正しく受信できる(以下、レンジング成功と称することもある)ようにして、このレンジング成功時の閾値を該ONUの受信信号の閾値として閾値記憶部243に記憶させる。
(2)距離測定部241でのレンジングが終了すると、OLT200の帯域設定部244は、各ONU300から受信したキュー長領域(図3:1204)に格納されたONUが送信を待っている信号の量と、予め契約等に基づき設定されたトラヒック条件(例えば、該ONUあるいはTCONT毎の最低保証帯域や最大帯域)とを考慮してDBAを行い、各ONUに信号(バーストデータ2000)の送信タイミングをグラント指示領域(図2(b))で通知する。各ONU300は、OLT200に指示されたタイミングで上り信号150を送信するので、OLT200の受信回路220に各ONU300からの上り信号150が時分割多重された光多重信号140が入力される(図5参照)。
(3)OLT200は、上記のDBA動作の過程で、どのONU300から何時のタイミングで上り信号150が受信できるかを記憶しているので、帯域設定部243と閾値管理部242とが連動して、任意のONU300からの上り信号150を受信する前のガードタイムの間に閾値記憶部243にレンジングの結果で記憶しておいた該ONU300の受信信号の閾値をATC222に設定して該上り信号150を受信する。このプロセスは、光多重信号140に時分割多重された上り信号150の送信元ONU300が変わる毎に実施される。
上述のような構成と動作を行えば高速(高価な)デバイスを受信回路に用いなくともONU300からの光信号が受信できる。また、先に説明したようなバースデータ2000の前に付加するプリアンブル領域2101やデリミタ領域2102が短くしても(あるいは無くしても)バーストデータ2000が正しく受信できるので、この短くした分のバイトをONU300からの信号を入れるフレームペイロード1205に割り当てることで帯域の有効利用が可能となる。
受信信号を識別識別する最適な閾値値とは、1レベルの電圧と0レベルの電圧の中点であり、0レベルの電圧を0Vとみなすと最適閾値は1レベルの電圧の半分の値となる。ここで、例えばOLT200での受信信号のレベルが変動しうるダイナミックレンジを、光ファイバーと光スプリッタの損失のばらつきとして15dB、ONUの送信パワーのばらつきとして5dB、計20dBとして見込むとする。この20dBのダイナミックレンジは100倍の振幅差に相当するから、受信した光信号を受信器内で10mVから1000mVの電圧に変換するようにO/E部221を構成すれば、ATC222に設定する閾値は5mVから500mVの間で変化させなければならない。ATC222に設定する閾値と理想的な閾値との設定誤差は振幅の大きい信号ほど許容されるので、予め準備する複数の閾値候補の値をリニアスケールで設定せず、図7に示すような指数関数的なスケールで設定することが合理的である。本実施例では、閾値V1を5mV、閾値V11を50mV、閾値V21を500mVとし、その間の電圧を指数関数で補完して、V1〜V21の21個の閾値を候補として予め閾値記憶部243に設定しておく構成とした。尚、上記説明は一例であり、光ファイバ110,120や光スプリッタ100の特性(損失)やO/E部221の変換特性によってダイナミックレンジは変動するし、PONで許容される信号の誤り率によって準備する閾値候補の数や各候補値の補完関係は変わりうるもので、本実施例に限定されるものではない。
O/E部221は、高電圧バイアス源2210に接続されたAPD(アバランシェフォトダイオード)2211が高電圧で逆バイアスされて受信した光信号をアバランシェ効果により増幅して電流に変換するものである。この増幅作用により、1Gbit/秒を超える高速信号が−30dBm程度の微弱な光信号として入力される場合でも正しくデータを識別することが可能となる。変換された電流は抵抗2212と増幅器2213から構成されるTIA(トランスインピーダンスアンプ)2214で電圧に変換される。閾値管理部242から与えられた閾値は、D/A変換器2220でアナログ電圧2222に変換されて増幅器2221に与えられ、TIA2214からの電圧は、このアナログ電圧2222と比較されて0または1に識別された信号が出力される。このように、閾値を増幅器2221に与えて受信信号を識別する構成とすれば、先に述べたようなレベル測定回路等を実現するための高速(高価な)デバイスを付加しなくてもATC222が提供できる。すなわち、高速のバースト光信号を経済的な構成で受信出来るようになる。
OLT200には、各ONU300を備えた加入者との契約により定めたトラヒック条件(最低保証帯域、最大許容帯域、優先度等)が外部の保守装置(図示せず)からI/O233を介して制御部230に予め設定されている。具体的には、帯域設定部244の中で各ONUへの帯域割当て等のDBA処理を行う帯域割当て部2440に設定されている。尚、これらのトラヒック条件の設定を各ONU300からの信号に入れて、上りバーストフレーム分解部205で分離した制御信号を用いて設定する構成をとっても良い。一方、各ONU300からは、TCONTと呼ばれる帯域割り当て単位で送信を待っている信号の量を通知するキュー長レポートがキュー長レポート領域(図3:1204)によって通知されるので、このキュー長レポートを上りバーストフレーム分解部205を経由して帯域割当て部2440に入力する。帯域割当て部2440では、これら各ONU(あるいはその中のTCONT)毎の送信待ち信号量とトラヒック条件を用いて、例えば特開2001−292148(特許文献2)で示されたようなDBAのアルゴリズムに従って、各ONU300に割り当てる帯域(送信を許可するフレームペイロードの大きさ:Length)を計算する。尚、DBAのアルゴリズムはPONの要求条件によって変わりうるもので、上記アルゴリズムに限定されるものではない。Start/End決定部2441は、計算された各ONU(あるいはTCONT)毎のLengthに基づき、ガードタイムやバーストオーバヘッド2100の長さを考慮した上で、各ONU300からの上り信号150が基幹光ファイバ110上で衝突・干渉しないように、各バーストデータ2000の送信開始タイミングStartと送信終了タイミングEndをバイト単位で決定し、該バーストデータの識別子TCONTIDとともにグラントテーブル2442に記憶させる。尚、システム立上げ時や新たなONU300設置時には、先に説明したようなレンジングが行われ、上記DBAによるバーストデータの送信タイミング設定が中止されるが、これを示す信号もStart/End決定部2441が生成する構成とした。
閾値管理部242は、レンジングの実施中の時間(バイト数)を計数するレンジング窓カウンタ2421と、あるONU300に対して実行するレンジングの回数を計数するレンジング回数カウンタ2422と、距離測定部241や帯域設定部244からの制御信号および前記2つのカウンタ2421と2422の値を用いて閾値記憶部243に設定しておいた複数の閾値から適当な閾値を選択する閾値選択演算部2420と、該演算部2430の指示で閾値記憶部243から選択された閾値をATC222に出力するセレクタ2423とで構成した。また、閾値記憶部243には、レンジングの際に用いる複数の閾値候補を記憶しておくレンジング時閾値テーブル2430と、レンジングの際に各ONU300対応に複数の閾値候補の中から選択された受信信号の識別閾値を記憶する運用中閾値テーブル2431とを備える構成とした。レンジング時閾値テーブル2430には、図7で説明したような、PON20に対応して決定した複数の閾値候補を予め監視制御部230のI/O233を介して保守端末(図示せず)から設定しておき、運用中閾値テーブル2431は、レンジングを実施した際に閾値管理部242が複数の閾値候補の中からONU毎に正しく上り信号150を受信する閾値を設定するものである。尚、本実施例では、閾値を格納する2種類のテーブルを備える構成としたが、運用中に受信回路220に設定する閾値が何らかの記憶手段に格納されていれば良いものであり、本実施例の構成に限定されることはない。
図11は、閾値選択演算部2420の動作例を示した動作フロー図、図12は、レンジング時閾値テーブル2430の構成例(閾値候補の設定例)を示したメモリ構成図である。また、図13は、レンジング時にATC222に設定される閾値とレンジングの動作例を示したPON20の動作説明図である。以下、本発明のOLT200がレンジングを利用して各ONU300から受信する光信号の信号識別に適当な閾値を選択していく動作を説明する。
(2)閾値選択演算部2420は、レンジング窓カウンタ2421が所定の時間(区間長の12.5μS)を計測する毎に、次に設定する閾値を読み出すアドレスを指定して新たな閾値を読出しATC222に設定し直す(図11:5200,5300)。この過程で、受信回路220がRanging response信号311を正しく受信すると、レンジングの成功を距離測定部241が通知してくるので(図11:5400)、その時にATC222に設置していた閾値を運用中閾値テーブル2431に書き込むように閾値記憶部243の各テーブル2430と2431を制御し、各カウンタ2421と2422をリセットする(図10、図11:5700)。
(3)閾値選択演算部2420は、各区間での閾値の変更をレンジング期間実施して(図11:5500)、この間にレンジング成功を受信しなければ、一旦レンジング窓カウンタ2421をリセットし、レンジング回数カウンタ2422を+1増加して次のレンジング開始に備える(図11:5600)。
(4)閾値選択演算部2420は、例えば、1〜3回のレンジングが成功しないために閾値を選択できなければ、次のレンジング実行時にはレンジング時閾値テーブル2430内の4〜6回目の閾値しきい値(1〜3回の閾値以下に設定してある)を用いて次のレンジングを試みる。
(2)閾値選択演算部2420は、Endのタイミングであれば、次に受信する上り信号150に指示されたTCONTID、Start、Endの値を帯域設定部244から取り込み、どのONUからの上り信号であるかを識別した後、次に設定する閾値(例えばONU#2:300−2に対応した閾値V5)を読み出すアドレスを指定して運用中閾値テーブル2431から新たな閾値を読出しセレクタ2423を介してATC222に設定し直す(図11:6200)。この設定が終わると、取り込んだEndの値を用いて(1)の手順に戻る(図11:6300)。
なお、運用中においては、温度変化等の環境変化や部品特性の経年変動等の変動要因により、OLTとONU間の実際の伝送距離が変動するので、ONUからの上り信号が指定したタイミングからずれて受信されることがある。このため、レンジングのプロセスでは、運用中の信号受信タイミングの変動を監視して、タイミングに変動が合った場合にはONUに設定する遅延量を補正している。この場合、受信信号のレベルも実際の伝送距離の変動に応じて変動するので、所定の値以上の遅延補正が発生した際には、上述した閾値候補の選択をやり直して運用中の適当な閾値を再設定する動作を追加すれば良い。
110・・・基幹光ファイバ、 120・・・支線光ファイバ、
200・・・光多重終端装置(OLT)、 300・・・光終端装置(ONU)、
220・・・受信回路、 222・・・ATC、 230・・・制御部、
231・・・CPU、 232・・・メモリ、
241・・・距離測定部、 242・・・閾値管理部、 243・・・閾値記憶部、
244・・・帯域設定部、 2420・・・閾値選択演算部。
Claims (9)
- 親局と複数の子局とを光スプリッタを含む光ファイバ網で接続した受動光網システムであって、
前記親局は、前記複数の子局の各々からの光信号を0または1に識別する閾値を用いて受信する受信回路と、
前記複数の子局の各々が光信号を送信するタイミングを決定して該複数の子局の各々に通知する帯域設定部、および、複数の光信号の閾値候補を備え、前記複数の子局の各々からの光信号を受信する閾値を子局に対応して該複数の閾値候補から選択して記憶する閾値管理部とから成る制御部とを備え、
前記制御部は、任意の子局からの光信号の受信時は、前記帯域設定部の決定したタイミングに基づき、該子局の前に光信号を送信している別の子局の光信号送信が終了すると、前記閾値管理部が記憶した該子局対応の閾値を前記受信回路に設定することを特徴とする受動光網システム。 - 上記制御部は、上記受動光網システムの初期設定時、もしくは、新たな子局の接続時に、上記閾値管理部が所定の規則に基づき上記複数の閾値候補から上記複数の子局の各々に対応した閾値を選択して記憶することを特徴とする請求項1に記載の受動光網システム。
- 上記制御部は、上記複数の閾値候補から任意の子局に対応した閾値を選択する期間を計測して複数の区間に分けるカウンタを備え、該カウンタが第1区間から第2区間への移行を検出すると前記複数の閾値候補の中から該第2区間で上記受信回路に設定する閾値を前記第1区間で設定した閾値以下の閾値に切替え設定し、該子局からの光信号を受信出来た閾値を該子局に対応した閾値として記憶することを特徴とする請求項1もしくは2いずれかに記載の受動光網システム。
- 親局と複数の子局とを光スプリッタを含む光ファイバ網で接続した受動光網システムの運用方法であって、
前記親局は、前記受動光網システムの初期設定時に、接続された前記複数の子局の各々から受信した光信号を0または1に識別する閾値を複数の閾値候補から前記複数の子局対応に選択して記憶し、
運用中は、前記複数の子局の各々が光信号を送信するタイミングを決定して該複数の子局の各々に通知し、
任意の子局からの光信号の受信時は、前記決定タイミングに基づき、該子局の前に光信号を送信している別の子局の光信号送信が終了すると、前記記憶した該子局対応の閾値を受信回路に設定することで各子局からの光信号を受信することを特徴とする受動光網システムの運用方法。 - 上記親局は、新たな子局の接続時も該子局から受信した光信号を0または1に識別する閾値を複数の閾値候補から選択記憶し、該子局の運用中は、上記決定タイミングに基づき、該子局の前に光信号を送信している別の子局の光信号送信が終了すると、記憶した該子局の閾値を上記受信回路に設定することで該子局からの光信号を受信することを特徴とする請求項4に記載の受動光網システムの運用方法。
- 上記親局は、上記複数の閾値候補から任意の子局に対応した閾値を選択する期間を複数の区間に分け、第1区間から第2区間へ時間が経過すると、前記複数の閾値候補の中から該第2区間で上記受信回路に設定する閾値を前記第1区間で設定した閾値以下の閾値に切替え設定し、該子局からの光信号を受信出来た閾値を該子局に対応した閾値として記憶することを特徴とする請求項4もしくは5いずれかに記載の受動光網システムの運用方法。
- 親局と複数の子局とを光スプリッタを含む光ファイバ網で接続した受動光網システムであって、
前記親局は、前記複数の子局の各々と光信号を送受信する波長多重フィルタと、
前記波長多重フィルタを介した前記複数の子局の各々からのオーバヘッドおよび制御信号と主信号から成るバーストデータとで構成された光信号を0または1に識別する閾値を用いて受信して該バーストデータを出力する受信回路と、
受信した前記バーストデータを前記制御信号と主信号に分離するフレーム分解回路と、
前記複数の子局宛の主信号と制御信号をフレーム信号に組み立てるフレーム組立て回路と、
前記フレーム信号を光信号に変換して前記波長多重フィルタを介して前記複数の子局に送る電気−光変換回路と、
上位網と前記親局とを接続する網インタフェースと、
前記親局全体の制御を行う制御部とで構成され、
前記制御部は、
複数の光信号の閾値候補を備え、該複数の子局の各々からの光信号を受信する閾値を子局に対応して該複数の閾値候補から選択して記憶し、
前記複数の子局の各々が光信号を送信するタイミングを決定して前記フレーム組立て回路を介して該複数の子局に通知し、
任意の子局からの光信号の受信時は、前記決定したタイミングに基づき、該子局の前に光信号を送信している別の子局の光信号送信が終了すると、前記記憶した該子局対応の閾値を前記受信回路に設定して前記複数の子局からの光信号を受信することを特徴とする受動光網システム。 - 前記制御部は、前記複数の子局の各々が光信号を送信するタイミングを決定して該複数の子局の各々に通知する帯域設定部、および、上記複数の光信号の閾値候補を備え、前記複数の子局の各々からの光信号を受信する閾値を子局に対応して該複数の閾値候補から選択して記憶する閾値管理部とから構成され、
任意の子局からの光信号の受信時は、前記帯域設定部の決定したタイミングに基づき、該子局の前に光信号を送信している別の子局の光信号送信が終了すると、前記閾値管理部が記憶した該子局対応の閾値を上記受信回路に設定することを特徴とする請求項7に記載の受動光網システム。 - 上記制御部は、上記複数の閾値候補から任意の子局に対応した閾値を選択する期間を計測して複数の区間に分けるカウンタを備え、該カウンタが第1区間から第2区間への移行を検出すると前記複数の閾値候補の中から該第2区間で上記受信回路に設定する閾値を前記第1区間で設定した閾値以下の閾値に切替え設定し、該子局からの光信号を受信出来た閾値を該子局に対応した閾値として記憶することを特徴とする請求項7もしくは8いずれかに記載の受動光網システム。
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