JP2008192654A - 電子部品収納用パッケージ、複数個取り電子部品収納用パッケージおよび電子装置、ならびにこれらの気密性判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電子部品収納用パッケージに対して凹部の気密性を効率良くかつ良好に確認することができる電子部品収納用パッケージを提供する。また、信頼性に優れた電子装置を提供する。
【課題手段】 複数個取り電子部品収納用パッケージ10は、母基板1と格子状枠体2とによって形成される凹部5をそれぞれ含む複数の電子部品収納用パッケージ領域6にそれぞれ対応して、少なくとも一部が露出するように、母基板1および格子状枠体2の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子4と、複数の電子部品収納用パッケージ領域6ごとに、母基板1および格子状枠体2の間に埋設され、一端部3aが個別の被めっき用端子4に電気的に接続され、かつ他端部3bがめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、被めっき用端子4および他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層3が設けられる。
【選択図】 図1
【課題手段】 複数個取り電子部品収納用パッケージ10は、母基板1と格子状枠体2とによって形成される凹部5をそれぞれ含む複数の電子部品収納用パッケージ領域6にそれぞれ対応して、少なくとも一部が露出するように、母基板1および格子状枠体2の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子4と、複数の電子部品収納用パッケージ領域6ごとに、母基板1および格子状枠体2の間に埋設され、一端部3aが個別の被めっき用端子4に電気的に接続され、かつ他端部3bがめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、被めっき用端子4および他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層3が設けられる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子部品を搭載するための電子部品収納用パッケージ、複数個取り電子部品収納用パッケージおよび電子装置、ならびにこれらの気密性判定方法に関する。
従来、半導体素子や水晶振動子等の電子部品を搭載するための電子部品収納用パッケージは、例えば、酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料からなる絶縁基体の表面に、タングステンやモリブデン等の金属粉末メタライズから成る配線導体を配設することにより構成されている。
そして、このような電子部品収納用パッケージには、通常、電子部品を収容するための凹部が形成されている。そして、電子部品を凹部内に収容するとともに、電子部品の各電極を半田やボンディングワイヤ等の電気的接続手段を介して対応する各配線導体に電気的に接続し、その電子部品を金属やセラミックス、ガラス等からなる蓋体、あるいはポッティング樹脂で覆われて封止されることにより電子装置が形成される。
このような電子部品収納用パッケージは、絶縁基体用のセラミックグリーンシート上や枠体用のセラミックグリーンシート上の所定の位置に、配線導体用のメタライズペーストを印刷し、これらを積層することにより凹部を形成し、その後、高温で焼成することにより形成される(たとえば特許文献1参照)。
ところで、電子部品収納用パッケージの製作工程中には、絶縁基体用のセラミックグリーンシートと枠体用のセラミックグリーンシートとの間に異物(加工装置等の屑、セラミックグリーンシートの脱粒屑、環境屑等)が入り込んでしまうことがある。そして、異物が入り込んだ状態でセラミックグリーンシートを焼成すると、焼成温度が高温であることから、前記異物が融解し、その結果、絶縁基体と枠体との間に空隙部が形成されてしまうということがある。
また、焼成温度で蒸発しやすい材料からなる異物が入り込んでいる場合には、セラミックグリーンシートを高温で焼成した際に、この異物が蒸発して、やはり絶縁基体と枠体との間に空隙部を形成するということがある。
このような空隙部が、絶縁基体と枠体との間に電子部品収納用パッケージの外縁と凹部とを連通して形成されていると、凹部内に電子部品を搭載して、蓋体等により凹部を封止しても、その気密性が低下してしまうことがある。なお、このような電子部品収納用パッケージに対して、凹部の気密性を確認するために、ヘリウムリーク試験等が行われている。
なお、このような融解または蒸発しやすい異物の材料としては、絶縁基体および枠体が酸化アルミニウム質焼結体からなる場合は、鉄、銅、ステンレス、カーボン、紙、有機物等の酸化アルミニウム質の焼成温度で融解または蒸発しやすい材料が考えられ、絶縁基体および枠体がガラスセラミックスからなる場合は、カーボン、紙、有機物等のガラスセラミックスの焼成温度で融解し、蒸発しやすい材料が考えられる。
また、このような電子部品収納用パッケージは、近年の電子装置の薄型化および小型化の要求に伴い、大きさが数mm角以下の極めて小さなものとなってきている。そして、薄く小さな電子部品収納用パッケージは、その取り扱いを容易なものとするために、また電子部品収納用パッケージやこれを使用した電子装置の製作の効率を向上させるために、電子部品収納用パッケージとなる多数の電子部品収納用パッケージ領域が広面積の母基板の中央部に縦横に配列形成されたいわゆる複数個取り基板の形態で製作されている。
このような複数個取り配線基板は、母基板用のセラミックグリーンシートを準備し、そのセラミックグリーンシートに配線導体用のメタライズペーストを所定の位置に印刷し、必要に応じて複数枚のセラミックグリーンシートを積層した後、高温で焼成することにより製作されている。
そして、電子部品が、複数個取り基板の各電子部品収納用パッケージ領域に搭載された後に、母基板を電子部品収納用パッケージ領域毎に分割することにより、多数の電子装置が同時集約的に製造される。個々の電子部品収納用パッケージ領域に分割する方法としては、複数個取り配線基板の各電子部品収納用パッケージ領域の境界に分割溝を形成しておき、この分割溝に沿って撓折して分割する方法、またはスライシング法等により電子部品収納用パッケージ領域毎に切断する方法等がある。
しかしながら、母基板に複数の電子部品収納用パッケージを配列させた複数個取り基板においては、複数個取り基板の状態のままでは、個々の電子部品収納用パッケージに対して凹部の気密性を確認することができないという問題を有している。すなわち、複数個取り基板は、母基板に複数の電子部品収納用パッケージ領域を配列形成しているため、電子部品収納用パッケージごとに個片化する前の複数個取り基板の状態では、各電子部品収納用パッケージの側面が外部に露出しておらず、凹部から側面まで連通する空隙部が存在するかどうかの確認ができないこととなる。
また前述したヘリウムリーク試験は、電子部品収納用パッケージに電子部品を搭載して、電子部品を封止した後に行う場合、凹部から側面まで連通する空隙部が存在する電子部品収納用パッケージについても封止した後に、前記空隙部が存在することが確認される。このような場合、搭載した電子部品が無駄になってしまうおそれがある。本発明は、上記従来技術の問題点を鑑み案出されたもので、その目的は、凹部の気密性を効率良くかつ良好に確認することができる電子部品収納用パッケージおよびその気密性判定方法、ならびに電子部品収納用パッケージ領域に対して凹部の気密性を効率良くかつ良好に確認することができる複数個取り電子部品収納用パッケージおよびその気密性判定方法を提供することにある。また、信頼性に優れた電子装置を提供することにある。
本発明の電子部品収納用パッケージは、電気絶縁性を有する基板と、電気絶縁性を有し、前記基板の少なくとも一方主面上に設けられて、前記基板とともに凹部を形成する枠体と、少なくとも一部が露出するように、前記基板および枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、前記基板および前記枠体の間に埋設され、一端部が前記被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、前記被めっき用端子および前記他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含むことを特徴とするものである。
本発明の電子部品収納用パッケージは、電気絶縁性を有する基板と、電気絶縁性を有し、前記基板の少なくとも一方主面上に複数の層が積層されて形成され、前記基板とともに凹部を形成する枠体と、少なくとも一部が露出するように、前記基板および前記枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、前記隣接する前記層の間および前記基板と前記枠体との間の少なくともいずれか一方に埋設され、一端部が前記被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、前記被めっき用端子および前記他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含むことを特徴とするものである。
また、好ましくは、前記枠体は、3つ以上の層から成り、前記めっき用メタライズ層が、複数の層のうち、高さ位置の異なる前記層の間にそれぞれ埋設されていることを特徴とするものである。
また、好ましくは、複数の前記めっき用メタライズ層を有し、各めっき用メタライズ層は、一端部がそれぞれ異なる被めっき用端子に電気的に接続されることを特徴とするものである。
また、好ましくは、複数の前記めっき用メタライズ層を有し、各めっき用メタライズ層は、直列に接続されることを特徴とするものである。
また、好ましくは、前記めっき用メタライズ層は、平面視において前記凹部を囲繞することを特徴とするものである。
本発明の複数個取り電子部品収納用パッケージは、電気絶縁性を有する母基板と、電気絶縁性を有し、前記母基板の少なくとも一方主面上に形成され、前記母基板とともに複数の凹部を形成する格子状枠体と、それぞれが凹部を有するように前記母基板および前記格子状枠体に形成される複数の電子部品収納用パッケージ領域にそれぞれ対応し、少なくとも一部が露出するように、前記母基板および前記格子状枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、複数の前記電子部品収納用パッケージ領域ごとに、前記母基板および前記格子状枠体の間に埋設され、一端部が個別の前記被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、前記被めっき用端子および前記他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含むことを特徴とするものである。
本発明の複数個取り電子部品収納用パッケージは、電気絶縁性を有する母基板と、電気絶縁性を有し、前記母基板の少なくとも一方主面上に形成され、前記母基板とともに複数の凹部を形成する格子状枠体と、それぞれが凹部を有するように前記母基板および前記格子状枠体に形成される複数の電子部品収納用パッケージ領域にそれぞれ対応し、少なくとも一部が露出するように、前記母基板および前記格子状枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、複数の前記電子部品収納用パッケージ領域ごとに、前記隣接する前記層の間および前記母基板と前記格子状枠体との間の少なくともいずれか一方に埋設され、一端部が個別の前記被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、前記被めっき用端子および前記他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含むことを特徴とするものである。
また、好ましくは、前記格子状枠体は、3つ以上の層から成り、前記めっき用メタライズ層が、複数の層のうち、高さ位置の異なる前記層の間にそれぞれ埋設されていることを特徴とするものである。
また、好ましくは、各電子部品収納用パッケージ領域には、複数の前記めっき用メタライズ層が設けられ、各電子部品収納用パッケージ領域において、前記各めっき用メタライズ層は、一端部がそれぞれ異なる被めっき用端子に電気的に接続されることを特徴とするものである。
また、好ましくは、各電子部品収納用パッケージ領域には、複数の前記めっき用メタライズ層が設けられ、各電子部品収納用パッケージ領域において、前記各めっき用メタライズ層は、直列に接続されることを特徴とするものである。
また、好ましくは、前記めっき用メタライズ層は、平面視において前記凹部を囲繞することを特徴とするものである。
また、好ましくは、前記めっき用メタライズ層の他端部が、共通に電気的に接続される電解めっき用導体部をさらに含むことを特徴とするものである。
本発明の電子部品収納用パッケージは、本発明の複数個取り電子部品収納用パッケージを、各電子部品収納用パッケージ領域ごとに分割して得られることを特徴とするものである。
本発明の電子装置は、本発明の電子部品収納用パッケージと、前記電子部品収納用パッケージの凹部に収納される電子部品とを含むことを特徴とするものである。
本発明の電子部品収納用パッケージの気密性判定方法は、本発明の電子部品収納用パッケージの前記めっき用メタライズ層の他端部にめっき電極を電気的に接続し、少なくとも前記被めっき用端子をめっき液に浸漬させて電解めっきを行い、前記被めっき用端子のめっき状態を確認することによって前記凹部の気密性を検査することを特徴とするものである。
本発明の複数個取り電子部品収納用パッケージの気密性判定方法は、本発明の複数個取り電子部品収納用パッケージの前記めっき用メタライズ層の他端部にめっき電極を電気的に接続し、少なくとも前記被めっき用端子をめっき液に浸漬させて電解めっきを行い、前記被めっき用端子のめっき状態を確認することによって前記凹部の気密性を検査することを特徴とするものである。
本発明の電子部品収納用パッケージは、電気絶縁性を有する基板と、電気絶縁性を有し、基板の少なくとも一方主面上に設けられて、基板とともに凹部を形成する枠体と、少なくとも一部が露出するように、基板および枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、基板および枠体の間に埋設され、一端部が被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、被めっき用端子および他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含んでいる。電子部品収納用パッケージの製造工程中に基板と枠体との間に異物が入り込めば、めっき用メタライズ層となる導電ペーストの印刷工程において、導電ペーストが確実に塗布されず、焼成工程中にめっき用メタライズ層が断線するとともに、異物が焼失して凹部の気密性を低下させる空隙部が形成されてしまうこととなる。また、基板および枠体を積層して圧着する工程時において積層面に異物が存在していると、この異物がめっき用メタライズ層を分断してしまう。そして、その後の焼成工程において異物が焼失して基板と枠体との間に凹部の気密性を低下させる空隙部が形成される。
このように基板と枠体との間に空隙部が形成された場合、基板と枠体との間に埋設しためっき用メタライズ層も同時に断線した状態となっているため、めっき用メタライズ層の他端部にめっき電極を電気的に接続して電解めっき法により被めっき用端子の一部にめっき層を被着しようとしても、被めっき用端子には電気的導通がされないためにめっき層が被着されないこととなる。したがって、被めっき用端子へのめっき層の被着の有無を調べることにより、異物の混入によるめっき用メタライズ層の断線の有無、すなわち基板と枠体との間における空隙部の有無を確認して、電子部品収納用パッケージの凹部の気密性を確認することができる。
また、基板と枠体との間に埋設されためっき用メタライズ層の断線の有無を被めっき用端子へのめっき層の被着の有無により確認するので、電子部品収納用パッケージに対して凹部の気密性の確認を簡便に行うことができる。
本発明の電子部品収納用パッケージは、電気絶縁性を有する基板と、電気絶縁性を有し、基板の少なくとも一方主面上に複数の層が積層されて形成され、基板とともに凹部を形成する枠体と、少なくとも一部が露出するように、基板および枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、隣接する層の間および基板と枠体との間の少なくともいずれか一方に埋設され、一端部が被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、被めっき用端子および他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含むことを特徴とするものである。この場合も上述と同様に、被めっき用端子へのめっき層の被着の有無を調べることにより、異物の混入による空隙部の有無を確認して、電子部品収納用パッケージの凹部の気密性を確認することができる。
また、同様に、隣接する層の間または基板と枠体との間に埋設されためっき用メタライズ層の断線の有無を被めっき用端子へのめっき層の被着の有無により確認することができるので、電子部品収納用パッケージに対して凹部の気密性の確認を簡便に行うことができる。
また、好ましくは、枠体は、3つ以上の層から成り、めっき用メタライズ層が、複数の層のうち、高さ位置の異なる層の間にそれぞれ埋設されていることから、複数の層の間にそれぞれにめっき用メタライズ層が埋設されているので、これらのめっき用メタライズ層の断線の有無によって電子部品収納用パッケージの高さ位置の異なる層の間における空隙部の有無を確認して、電子部品収納用パッケージの凹部の気密性を確認することができるようになる。
また、好ましくは、複数のめっき用メタライズ層を有し、各めっき用メタライズ層は、一端部がそれぞれ異なる被めっき用端子に電気的に接続されることから、それぞれの被めっき用端子のめっき層の被着の有無によりそれぞれのめっき用メタライズ層の断線の有無について個々に確認することができる。これにより、めっき用メタライズ層が断線して、凹部の気密性が低下している可能性が確認された際、めっき用メタライズ層の埋設した領域から空隙部が形成されている領域を容易に特定することができる。
また、好ましくは、複数のめっき用メタライズ層を有し、各めっき用メタライズ層は、直列に接続されることから、複数のめっき用メタライズ層を電気的に接続しているので、これらのめっき用メタライズ層に同時に電気を流すことができ、電子部品収納用パッケージの凹部の気密性を簡便に確認することができる。
また、好ましくは、めっき用メタライズ層は、平面視において凹部を囲繞することから、被めっき用端子のめっき層の被着の有無を確認して、めっき用メタライズ層の状態を確認することにより、電子部品収納用パッケージの凹部の周囲領域の広範囲にわたって空隙部の有無を確認することができる。これにより、電子部品収納用パッケージの気密性をより良好に確認することができる。
本発明の複数個取り電子部品収納用パッケージは、電気絶縁性を有する母基板と、電気絶縁性を有し、母基板の少なくとも一方主面上に形成され、母基板とともに複数の凹部を形成する格子状枠体と、それぞれが凹部を有するように母基板および格子状枠体に形成される複数の電子部品収納用パッケージ領域にそれぞれ対応し、少なくとも一部が露出するように、母基板および格子状枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、複数の前記電子部品収納用パッケージ領域ごとに、母基板および格子状枠体の間に埋設され、一端部が個別の被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、被めっき用端子および他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含んでいる。そして、製造工程中に母基板と格子状枠体との間に異物が入り込めば、めっき用メタライズ層となる導電ペーストの印刷工程において、導電ペーストが確実に塗布されず、焼成工程中にめっき用が断線するとともに、異物が焼失して凹部の気密性を低下させる空隙部が形成されてしまうこととなる。また、母基板および格子状枠体を積層して圧着する工程時において積層面に異物が存在していると、この異物がめっき用メタライズ層を分断してしまう。そして、その後の焼成工程において異物が焼失して母基板と格子状枠体との間に凹部の気密性を低下させる空隙部が形成される。
このような母基板と格子状枠体との間に空隙部が形成された場合、母基板と格子状枠体との間に埋設しためっき用メタライズ層も同時に断線した状態となっているため、めっき用メタライズ層の他端部にめっき電極を電気的に接続して電解めっき法により被めっき用端子の一部にめっき層を被着しようとしても、被めっき用端子には電気的導通がされないため、めっき層が被着されないこととなる。したがって、被めっき用端子へのめっき層の被着の有無を調べることにより、異物の混入によるめっき用メタライズ層の断線の有無、すなわち母基板と格子状枠体との間に空隙部の有無を確認して、電子部品収納用パッケージ領域に対して凹部の気密性を確認することができる。
また、母基板と格子状枠体との間に埋設されためっき用メタライズ層の断線の有無を被めっき用端子へのめっき層の被着の有無により確認することができるので、各電子部品収納用パッケージ領域に対して凹部の気密性の確認を簡便に行うことができる。
本発明の複数個取り電子部品収納用パッケージは、電気絶縁性を有する母基板と、電気絶縁性を有し、母基板の少なくとも一方主面上に形成され、母基板とともに複数の凹部を形成する格子状枠体と、それぞれが凹部を有するように母基板および格子状枠体に形成される複数の電子部品収納用パッケージ領域にそれぞれ対応し、少なくとも一部が露出するように、母基板および格子状枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、複数の電子部品収納用パッケージ領域ごとに、隣接する層の間および母基板と格子状枠体との間の少なくともいずれか一方に埋設され、一端部が個別の前記被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、被めっき用端子および他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含んでいる。この場合も上述と同様に、被めっき用端子へのめっき層の被着の有無を調べることにより、異物の混入による空隙部の有無を確認して、各電子部品収納用パッケージ領域に対して凹部の気密性を確認することができる。
また、同様に、隣接する層の間または母基板と格子状枠体との間に埋設されためっき用メタライズ層の断線の有無を被めっき用端子へのめっき層の被着の有無により確認することができるので、各電子部品収納用パッケージ領域に対して凹部の気密性の確認を簡便に行うことができる。
また、好ましくは、格子状枠体は、3つ以上の層から成り、めっき用メタライズ層が、複数の層のうち、高さ位置の異なる層の間にそれぞれ埋設されていることから、複数の層の間にそれぞれにめっき用メタライズ層が埋設されているので、これらのめっき用メタライズ層の断線の有無によって各電子部品収納用パッケージ領域の高さ位置の異なる層の間における空隙部の有無を確認して、電子部品収納用パッケージ領域の凹部の気密性を確認することができるようになる。
また、好ましくは、各電子部品収納用パッケージ領域には、複数のめっき用メタライズ層が設けられ、各電子部品収納用パッケージ領域において、各めっき用メタライズ層は、一端部がそれぞれ異なる被めっき用端子に電気的に接続されることから、各電子部品収納用パッケージ領域において、それぞれの被めっき用端子によりそれぞれのめっき用メタライズ層の状態について個別に確認することができる。これにより、めっき用メタライズ層が断線し、被めっき用端子にめっき層が被着されておらず、凹部の気密性が低下していることが確認された際、凹部の周囲のどの領域において空隙部が形成されているかを容易に特定しやすくなる。
また、好ましくは、各電子部品収納用パッケージ領域には、複数のめっき用メタライズ層が設けられ、各電子部品収納用パッケージ領域において、各めっき用メタライズ層は、直列に接続されることから、各電子部品収納用パッケージ領域において、複数のめっき用メタライズ層に同時に電気を流すことができるので、各電子部品収納用パッケージ領域に対して凹部の気密性を簡便に確認することができる。
また、好ましくは、めっき用メタライズ層は、平面視において凹部を囲繞することから、被めっき用端子のめっき層の被着の有無を確認して、めっき用メタライズ層の状態を確認することにより、各電子部品収納用パッケージの凹部の周囲領域の広範囲にわたって空隙部の有無を確認することができる。これにより、各電子部品収納用パッケージ領域に対して凹部の気密性をより良好に確認することができる。
また、好ましくは、めっき用メタライズ層の他端部が、共通に電気的に接続される電解めっき用導体部をさらに含むことから、電解めっき用導体部により複数の電子部品収納用パッケージ領域のめっき用メタライズ層に電気を流すことができるので、複数の電子部品収納用パッケージ領域に対して凹部の気密性を効率良く確認することができる。
本発明の電子部品収納用パッケージは、本発明の複数個取り電子部品収納用パッケージを、各電子部品収納用パッケージ領域ごとに分割して得られることから、各電子部品収納用パッケージ領域の凹部の気密性に優れていることが確認された電子部品収納用パッケージとなる。
本発明の電子装置は、本発明の電子部品収納用パッケージと、電子部品収納用パッケージの凹部に収納される電子部品とを含むことから、凹部の気密性に優れていることが確認された電子部品収納用パッケージに電子部品を搭載することができるので、信頼性に優れた電子装置とすることができる。
本発明の電子部品収納用パッケージの気密性判定方法は、本発明の電子部品収納用パッケージのめっき用メタライズ層の他端部にめっき電極を電気的に接続し、少なくとも被めっき用端子をめっき液に浸漬させて電解めっきを行い、被めっき用端子のめっき状態を確認することによって凹部の気密性を検査することにより行われる。電解めっきを行った際、めっき用メタライズ層の状態によって被めっき用端子に対してめっき層の被着の有無が発生する。これにより、被めっき用端子のめっき状態を確認することによりめっき用メタライズ層の状態を確認することができ、電子部品収納用パッケージの凹部の気密性を確認することができる。
本発明の複数個取り電子部品収納用パッケージの気密性判定方法は、本発明の複数個取り電子部品収納用パッケージのめっき用メタライズ層の他端部にめっき電極を電気的に接続し、少なくとも被めっき用端子をめっき液に浸漬させて電解めっきを行い、被めっき用端子のめっき状態を確認することによって凹部の気密性を検査することにより行われる。電解めっきを行った際、めっき用メタライズ層の状態によって被めっき用端子に対してめっき層の被着の有無が発生する。これにより、被めっき用端子のめっき状態を確認することによりめっき用メタライズ層の状態を確認することができ、各電子部品収納用パッケージ領域の凹部の気密性を確認することができる。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の複数個取り電子部品収納用パッケージの実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の一形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ10の構成を示す平面図であり、図2は、図1の複数個取り電子部品収納用パッケージ10の母基板1における分解平面図である。図3(a)は、図1の切断面線A−Aから見た断面図であり、図3(b)は、図1の切断面線B−Bから見た断面図であり、図3(c)は、図1の切断面線C−Cから見た断面図である。
複数個取り電子部品収納用パッケージ10は、電気絶縁性を有する母基板1と、電気絶縁性を有し、母基板1の少なくとも一方主面1a上に形成され、母基板1とともに複数の凹部5を形成する格子状枠体2と、それぞれが凹部5を有するように母基板1および格子状枠体2に形成される複数の電子部品収納用パッケージ領域6にそれぞれ対応し、少なくとも一部が露出するように、母基板1および格子状枠体2の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子4と、複数の電子部品収納用パッケージ領域6ごとに、母基板1および格子状枠体2の間に埋設され、一端部3aが個別の被めっき用端子4に電気的に接続され、かつ他端部3bがめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、被めっき用端子4および他端部3b間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層3とを含んで構成される。母基板1の一方主面は、母基板1の厚み方向の一方表面である。
さらに複数個取り電子部品収納用パッケージ10は、配線導体7と、複数のめっき用メタライズ層3の他端部3bに電気的に共通に接続されるめっき用配線9とを含んで構成される。
母基板1および格子状枠体2は、酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体等の電気絶縁性材料から成り、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合には、アルミナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)、カルシア(CaO)、マグネシア(MgO)等の原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して泥漿状となすとともにこれを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用し、シート状に成形することによってセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を得、次にセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに、必要に応じて複数枚積層し、高温(約1500℃〜約1800℃)で焼成することによって製作される。
なお、格子状枠体2用のセラミックグリーンシートの所定の領域に、金型やパンチングマシンによる打ち抜き方法またはレーザ加工等の加工方法により凹部5となる複数の貫通部を形成しておき、格子状枠体2用のセラミックグリーンシートを母基板1用のセラミックグリーンシートの一方主面1aに積層して搭載することにより複数の凹部5が形成される。そして、母基板1用のセラミックグリーンシートと格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとを高温で焼成することにより、母基板1と格子状枠体2とが焼結一体化される。なお、図2においては、母基板1と格子状枠体2とが積層により当接される領域のうち、格子状枠体2の貫通穴の内周面(凹部5となる内周面)と重なる領域を点線により示している。
複数の電子部品収納用パッケージ領域6は、母基板1および格子状枠体2を母基板1の厚み方向の一方から見て、母基板1および格子状枠体2の外周部を除く領域にマトリクス状に形成されている。各電子部品収納用パッケージ領域6には凹部5と配線導体7とがそれぞれ形成されている。なお、図1においては、各電子部品収納用パッケージ領域6の外縁に沿って形成される分割予定面8を仮想線(二点鎖線)により示しており、複数個取り電子部品収納用パッケージ10をこの分割予定面8に沿って電子部品収納用パッケージ領域6毎に分割することにより、多数の電子部品収納用パッケージを形成することができる。また、複数個取り電子部品収納用パッケージ10を各電子部品収納用パッケージ領域6毎に分割する方法としては、複数個取り電子部品収納用パッケージ10の分割予定面8上に予め分割溝を形成しておき、この分割溝に沿って撓折して分割する方法、またはスライシング法等により電子部品収納用パッケージ領域6毎に切断する方法等がある。配線導体7は、各電子部品収納用パッケージ領域6の各凹部5内に収容される電子部品を外部電気回路基板に電気的に接続するための導電路として機能する。配線導体7は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、銅(Cu)、銀(Ag)等の金属粉末メタライズから成り、母基板1用のセラミックグリーンシートまたは格子状枠体2用のセラミックグリーンシートにスクリーン印刷法等により配線導体7用のメタライズペーストを印刷塗布し、そのメタライズペーストを母基板1用のセラミックグリーンシートおよび格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによって所定の領域に被着形成される。
配線導体7用のメタライズペーストは、主成分の金属粉末に有機バインダーと、有機溶剤と、必要に応じて分散剤等とを加えてボールミル、三本ロールミル、プラネタリーミキサー等の混練手段により混合および混練することで製作される。セラミックグリーンシートの焼結挙動に合わせたり、焼結後の積層基板との接合強度を高めたりするためにガラスやセラミックスの粉末を添加しても良い。
また、配線導体7は、電子部品接触部分7aと、貫通導体7bと、外部接続部分7cとを含む。電子部品接触部分7aは、例えば、凹部5の内周面上に形成され、ここでは母基板1の主面1aのうち凹部5の底面5bに形成される。外部接続部分7cは、凹部の内周面部を除く外表面部に形成され、ここでは母基板1bの厚み方向の他方表面1bに形成される。貫通導体7bは、母基板1および格子状枠体2の少なくともいずれかに設けられて、電子部品接触部分7aと外部接続部分7cとを電気的に接続し、ここでは母基板1を厚み方向に貫通して設けられる。
このような貫通導体7bは、この貫通導体7bを形成するためのメタライズペーストの印刷塗布に先立って母基板1用のセラミックグリーンシートおよび格子状枠体2用のセラミックグリーンシートの少なくともいずれかに金型やパンチングによる打ち抜き方法またはレーザ加工等の加工方法により貫通導体7b用の貫通孔を形成し、この貫通孔に貫通導体7b用のメタライズペーストをスクリーン印刷法等の印刷手段により充填しておき、これを母基板1用のセラミックグリーンシートおよび格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによって各領域に形成される。貫通導体7b用のメタライズペーストは配線導体7用のメタライズペーストと同様にして作製されるが、有機バインダーや有機溶剤の量により充填に適した粘度に調製される。
また、配線導体7の母基板1および格子状枠体2の外表面に露出する部分、すなわち電子部品接触部分7aおよび外部接続部分7cは、ニッケル(Ni)、金(Au)等の耐蝕性に優れる金属を被着させておくと、配線導体7が酸化腐食するのを有効に防止できるとともに、配線導体7と電子部品との接合、および配線導体7とAuワイヤや半田バンプ等の電気的接続、および配線導体7と外部の回路基板との接合を強固なものとすることができる。したがって、配線導体7が母基板1および格子状枠体2の外表面に露出する部分には、厚み1μm〜10μm程度のニッケル(Ni)めっき層と厚み0.1μm〜3μm程度の金(Au)めっき層とが電解めっき法や無電解めっき法により順次被着されている。
めっき用メタライズ層3は、各電子部品収納用パッケージ領域6毎の凹部5と各電子部品収納用パッケージ領域6の外縁(分割予定面8)との間で、かつ母基板1と格子状枠体2との間に埋設されている。めっき用メタライズ層3は、タングステンやモリブデン、銅、銀等の金属粉末メタライズから成り、母基板1用のセラミックグリーンシートまたは格子状枠体2用のセラミックグリーンシートの所定の領域(母基板1用のセラミックグリーンシートと格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとが積層により当接する領域)にスクリーン印刷法等によりめっき用メタライズ層3用のメタライズペーストを印刷塗布し、母基板1用のセラミックグリーンシートと格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとを積層した後、そのメタライズペーストを母基板1用のセラミックグリーンシートおよび格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによって母基板1と格子状枠体2との間に埋設されて形成される。
めっきメタライズ層3用のメタライズペーストは、配線導体7用のメタライズペーストと同様な手法により製作することができ、このめっきメタライズ層3用のメタライズペーストは配線導体7用のメタライズペーストと同様にして作製されるが、有機バインダーや有機溶剤の量により印刷に適した粘度に調整される。
なお、母基板1と格子状枠体2とを積層することにより形成される複数の凹部5の気密性をより良好に確認することができるようにするため、各電子部品収納用パッケージ領域6の外縁と凹部5の内壁面5aとの間に形成されるめっき用メタライズ層3の長さW1はそれぞれの凹部5よりも長くなるように形成しておくことが好ましい。ここで、めっき用メタライズ層3の長さとは、前記内壁面5aに沿っためっき用メタライズ層3の長さをいう。たとえば、母基板1の厚み方向から見た凹所の形状が多角形である場合、めっき用メタライズ層3の長さW1は、前記多角形の一辺W2よりも長くなるように形成され、母基板1の厚み方向から見た凹所の形状が四角形である場合、めっき用メタライズ層3の長さW1は、凹部5によって形成される凹所の幅よりも長くなるように形成される。本実施の形態では、凹所が略直方体形状となるように凹部5によって形成されるが、凹所が、たとえば多角柱状または円柱状あるいは不定形状となるように凹部5が形成されてもよい。
めっき用メタライズ層3の幅W3は、各電子部品収納用パッケージ領域6の外縁と凹部5の内壁面5aとの間の間隔W4よりも狭く形成される。めっき用メタライズ層3の幅W3は、母基板1および格子状枠体2の材質や形状により異なるが、0.05mm以上となるように形成されることが好ましい。0.05mm未満であると、母基板1用のセラミックグリーンシートまたは格子状枠体2用のセラミックグリーンシートに、スクリーン印刷法等の印刷手段によりめっき用メタライズ層3のメタライズペーストを印刷塗布する際、印刷時のかすれ等により良好に形成することができなくなり、めっき用メタライズ層3が断線してしまう可能性がある。
また、めっき用メタライズ層3の一端部3aには、被めっき用端子4が電気的に接続されている。この被めっき用端子4は、タングステンやモリブデン、銅、銀等の金属粉末メタライズから成り、母基板1用のセラミックグリーンシートおよび格子状枠体2用のセラミックグリーンシートのうちの少なくともいずれか一方の所定の領域にスクリーン印刷法等の印刷手段により被めっき用端子4用のメタライズペーストを印刷塗布し、母基板1用のセラミックグリーンシートと格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとを積層した後、そのメタライズペーストを母基板1用のセラミックグリーンシートおよび格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによってめっき用メタライズ層3の一端部3aに電気的に接続される。被めっき用端子4用のメタライズペーストは、配線導体7用のメタライズペーストと同様な手法により製作することができ、このメタライズペーストは配線導体7用のメタライズペーストと同様にして作製されるが、有機バインダーや有機溶剤の量により印刷に適した粘度に調製される。
また、この被めっき用端子4は、その少なくとも一部が露出するように形成されている。このような被めっき用端子4は、例えば、めっき用メタライズ層3の一端部3aから母基板1および格子状枠体2の少なくともいずれか一方を貫通する貫通導体として形成され、母基板1の他方表面1bおよび格子状枠体2の主面2αのうち少なくともいずれか一方において露出する。本実施の形態では、被めっき用端子4は、格子状枠体2を貫通する貫通導体として形成され、格子状枠体2の主面2αにおいて露出する。
また、本発明の他の実施の形態では被めっき用端子4を、めっき用メタライズ層3の一端部3aから母基板1および格子状枠体2の少なくともいずれか一方の側面方向に導出させて露出しても良い。この場合、母基板1または格子状枠体2の外側面に露出しても良いし、凹部5の方向に導出して凹部5の底面または側面(内壁面5a)から露出するようにしても構わない。また、被めっき用端子4を露出させる方法としては、母基板1および格子状枠体2の少なくとも一方に被めっき用端子4が露出するような穴を設けても構わない。なお、これらの貫通導体および穴は、電子部品収納用パッケージ領域6内に設けても良いし、電子部品収納用パッケージ領域6外の領域、すなわち、電子部品収納用パッケージ領域6よりも複数個取り電子部品収納用パッケージの外周寄りに設けられたダミー領域(以下、外側ダミー領域という)、および隣接する電子部品収納用パッケージ領域6の間に設けられたダミー領域(以下、中間ダミー領域という)の少なくともいずれか一方に設けても構わない。なお、外側ダミー領域または中間ダミー領域おいて貫通導体および穴を設ける場合には、被めっき用端子4をめっき用メタライズ層3の一端部3aから側面方向に向けて外側ダミー領域または中間ダミー領域にまで導出させて、この外側ダミー領域または中間ダミー領域において、被めっき用端子4が露出するようにすれば良い。電子部品収納用パッケージ領域6内に穴を設ける場合は、前述しためっき用メタライズ層3の一端部3aを被めっき用端子4の一部と見なしても構わない。
なお、上述の外側ダミー領域は、電子部品収納用パッケージ領域6よりも複数個取り電子部品収納用パッケージの外周の領域に非製品部として形成され、母基板1の製造や搬送を容易にするための領域として用いることができ、母基板1を加工もしくは搬送する際の位置決め用および固定用として用いることができる。また、外側ダミー領域には、必要に応じて、導電性材料から成り、かつ配線導体7にめっき層を被着するためのめっき導通パターン層や、電子部品収納用パッケージとなる部分の側面に外部回路基板に接続するための配線導体7を形成するための貫通孔が形成される。
また、上述の中間ダミー領域は、隣接する電子部品収納用パッケージ領域6の間の領域に非製品部として形成され、必要に応じて、配線導体7にめっき層を被着するためのめっき導通パターンや、電子部品収納用パッケージとなる部分の側面に外部回路基板に接続するための配線導体7を形成するための貫通孔が形成される。
また、めっき用メタライズ層3の他端部3bは、めっき用配線9を介してめっき電極に電気的に接続されている。このめっき用配線9は、めっき用メタライズ層3とともに、被めっき用端子4にめっき電極からの電力を供給し、被めっき用端子4にめっき層を被着させるための導電路として機能する。めっき用配線9は、タングステンやモリブデン、銅、銀等の金属粉末メタライズから成り、母基板1用のセラミックグリーンシートまたは格子状枠体2用のセラミックグリーンシートの所定の領域にスクリーン印刷法等の印刷手段によりめっき用配線9用のメタライズペーストを印刷塗布し、母基板1用のセラミックグリーンシートと格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとを積層した後、そのメタライズペーストを母基板1用のセラミックグリーンシートおよび格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによってめっき用メタライズ層3の他端部3bに電気的に接続される。めっき用配線9用のメタライズペーストは、配線導体7用のメタライズペーストと同様な手法により製作することができ、このメタライズペーストは配線導体7用のメタライズペーストと同様にして作製されるが、有機バインダーや有機溶剤の量により印刷に適した粘度に調製される。
なお、図1〜図3に示されるようにめっき用配線9は、母基板1と格子状枠体2との間に配設しているが、本発明の他の実施の形態では、めっき用配線9を、めっき用メタライズ層3とは異なる層、例えば、母基板1または格子状枠体2の表面等に配設しておいても構わない。めっき用配線9の一部分は複数の電子部品収納用パッケージ領域6を外囲するように母基板1および格子状枠体2の周縁部に設けられる。複数の電子部品収納用パッケージ領域6を外囲するように母基板1および格子状枠体2の周縁部に設けられるめっき用配線9の一部分を電解めっき用導体部9bという。母基板1および格子状枠体2には、その側面部に切欠き14が形成されており、この切欠き14が形成される部分で前記電界めっき用導体部9bが、母基板1および格子状枠体2の側面に露出する。切欠き14は、複数個取り電子部品収納用パッケージ10の外周部に複数形成されており、電解めっきを行うときにめっき電極に、複数個取り電子部品収納用パッケージ10を位置決めして保持させるために形成される。
前述しためっき用メタライズ層3と被めっき用端子4とは、直列回路を形成している。これにより、本発明の複数個取り配線基板をめっき液に浸漬し、めっき用配線9の端部9a、すなわち電解めっき用導体部9bのうち前記上述した切欠き14で露出する部分をめっき電極に電気的に接続して電解めっきを行うことにより、めっき用メタライズ層3と被めっき用端子4とが通電するとともに、被めっき用端子4の露出した一部には、めっき層を被着することができる。しかしながらめっき用メタライズ層3は、その製作工程中に母基板1と格子状枠体2との間に異物が入り込んだ際、異物の影響により、印刷工程時の塗布形成不具合または積層工程時の分断等が発生して断線しやすくなる。すなわち、めっき用メタライズ層3用のメタライズペーストを母基板1用のセラミックグリーンシートまたは格子状枠体2用のセラミックグリーンシートに印刷塗布する際に、印刷面に異物が付着していると、この異物上にはメタライズペーストを良好に印刷しにくく、めっき用メタライズ層3のメタライズペーストは分断されやすくなる。また、母基板1用のセラミックグリーンシートと格子状枠体2用のセラミックグリーンシートを積層する際、積層面に異物が付着していると、この異物によりめっき用メタライズ層3用のメタライズペーストは分断される。これにより、母基板1用のセラミックグリーンシートと格子状枠体2との間に異物が入り込んだ状態のものを焼成すると、異物が焼失することにより、母基板1と格子状枠体2との間に凹部5の気密性を低下させる空隙部が形成されると同時に、母基板1と格子状枠体2との間のめっき用メタライズ層3が断線した状態で形成される。
このため、母基板1と格子状枠体2との間に空隙部が形成され、めっき用メタライズ層3が断線している場合には、被めっき用端子4のうちの前述した露出している部分に電解めっき法によりめっき層を被着しようとしても、被めっき用端子4にはめっき層が被着されないこととなる。したがって、被めっき用端子4へのめっき層の被着の有無を調べることにより、異物の混入によるめっき用メタライズ層3の断線の有無、すなわち母基板1と格子状枠体2との間に空隙部の有無を確認して、各電子部品収納用パッケージ領域6に対して凹部5の気密性を確認することができる。
また、母基板1と格子状枠体2との間に埋設されためっき用メタライズ層3の断線の有無を被めっき用端子4へのめっき層の被着の有無により確認することができるので、各電子部品収納用パッケージ領域6に対して凹部5の気密性の確認を簡便に行うことができる。
まためっき用配線9には、複数のめっき用メタライズ層3の他端部3bが共通に電気的に接続される。このことから、めっき用配線9によって複数の電子部品収納用パッケージ領域6のめっき用メタライズ層3に電気を流すことができるので、複数の電子部品収納用パッケージ領域6に対して凹部5の気密性を効率良く確認することができる。
本発明の他の実施の形態では、前記複数のめっき用メタライズ層3の他端部3bは、めっき用配線9に共通に電気的に接続されずに、各めっき用メタライズ層3に対応して設けられるめっき用配線9に個別に電気的に接続されてもよい。
図4は、本発明の実施の他の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ20の構成を示す平面図である。図5は、図4の複数個取り電子部品収納用パッケージ20の分解平面図であり、格子状枠体2を分解して示す。図6(a)は、図4の切断面線D−Dから見た断面図であり、図6(b)は、図4の切断面線E−Eから見た断面図であり、図6(c)は、図4の切断面線F−Fから見た断面図である。なお、図5において、格子状枠体2の第1絶縁層2aと第2絶縁層2bとが積層により当接される領域のうち、第2絶縁層2bの貫通穴の内周面(凹部5となる内周面)と重なる領域を点線により示している。本実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ20は、前述した図1に示す実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ10に類似するので、同様な構成には同様の参照符号を付して、その説明を省略する場合がある。複数個取り電子部品収納用パッケージ10の格子状枠体2が単層で形成され、かつ母基板1と格子状枠体2との間にめっき用メタライズ層3が設けられるのに対して、複数個取り電子部品収納用パッケージ20では、図4〜図6に示すように、格子状枠体2が複数の層が積層されて形成され、めっき用メタライズ層3は、複数層からなる格子状枠体2の層の間に埋設して設けられる点が基本的に異なる。本実施の形態では、格子状枠体2は、母基板1の主面1aに第1および第2絶縁層2a,2bがこの順番に積層されて形成される。
また本実施の形態では、凹部5において第1絶縁層2aの厚み方向の一表面が露出するように、第2絶縁層2bが第1絶縁層2aに積層され、電子部品接触部分7aは、第1絶縁層2aの一表面上に形成されて、貫通導体7bは、第1絶縁層2aおよび母基板1を貫通して設けられる。また被めっき用端子4は、第2絶縁層2aに設けられてその一部が露出し、めっき用配線9は、第1および第2絶縁層2a,2bの間に配設している。
本実施の形態における格子状枠体2およびめっき用メタライズ層3は、以下のように形成される。まず第1絶縁層2a用のセラミックグリーンシートまたは第2絶縁層2b用のセラミックグリーンシートの所定の領域(第1絶縁層2a用のセラミックグリーンシートと第2絶縁層2b用のセラミックグリーンシートとが積層により当接する領域)にスクリーン印刷法等によりめっき用メタライズ層3用のメタライズペーストを印刷塗布する。次に母基板1用のセラミックグリーンシートと格子状枠体2(第1および第2絶縁層2a,2b)用のセラミックグリーンシートとを積層する。その後、そのメタライズペーストを母基板1用のセラミックグリーンシートおよび格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによって格子状枠体2の層の間にめっき用メタライズ層3を埋設して形成される。
上述の母基板1と格子状枠体2との間に形成されためっき用メタライズ層3と同様に、その製作工程中に複数層からなる格子状枠体2の層の間に異物が入り込んだ際、めっき用メタライズ層3は、異物の影響により印刷工程時の塗布形成不具合または積層工程時の分断等が発生して断線する。これにより、上述の場合と同様に、被めっき用端子4へのめっき層の被着の有無を調べることにより、異物の混入による空隙部の有無を確認して、各電子部品収納用パッケージ領域6の凹部5の気密性を確認することができる。
また、同様に、隣接する層の間に埋設されためっき用メタライズ層3の断線の有無を被めっき用端子4へのめっき層の被着の有無により確認することができるので、各電子部品収納用パッケージ領域6に対して凹部5の気密性の確認を簡便に行うことができる。
本実施の形態では格子状枠体2は、第1および第2絶縁層2a,2bの2層から形成されているが、これに限らず、格子状枠体2が3層以上から形成されていても良い。
図7は、本発明の実施のさらに他の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ30の構成を示す断面図である。本実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ30は、前述した図1および図4に示す実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ10,20に類似するので、同様な構成には同様の参照符号を付して、その説明を省略する場合がある。複数個取り電子部品収納用パッケージ20では、格子状枠体2の層間にめっき用メタライズ層3が設けられるのに対して、複数個取り電子部品収納用パッケージ30では、図7に示すように、格子状枠体2が3つ以上の層が積層されて形成され、めっき用メタライズ層3が、格子状枠体2の高さ位置の異なる層の間にそれぞれ埋設して設けられる点が基本的に異なる。
さらに複数個取り電子部品収納用パッケージ30では、めっき用メタライズ層3は、母基板1と格子状枠体2との間にも埋設して設けられる。本実施の形態では、格子状枠体2は、母基板1の主面1aに第1、第2および第3絶縁層2a,2b,2bがこの順番に積層されて形成される。
また本実施の形態では、凹部5において第1絶縁層2aの厚み方向の一表面が露出するように、第2および第3絶縁層2b,2cが第1絶縁層2aに積層され、電子部品接触部分7aは、第1絶縁層2aの一表面上に形成されて、貫通導体7bは、第1絶縁層2aおよび母基板1を貫通して設けられる。また被めっき用端子4は、第2絶縁層2aに設けられてその一部が露出し、めっき用配線9は、母基板1および第1絶縁層2aの間、第1および第2絶縁層2a,2bの間、および第2および第3絶縁層2b,2cの間にそれぞれ配設している。
各電子部品収納用パッケージ領域6の母基板1および格子状枠体2間の各層のめっき用メタライズ層3は、それぞれ個別の被めっき用端子4に電気的に接続される。各めっき用メタライズ層3に個別に接続される被めっき用端子4は、母基板1および第1〜第3絶縁層2a〜2cの少なくともいずれかを貫通する貫通孔に形成される。
たとえば母基板1と格子状枠体2との間に埋設されるめっき用メタライズ層3に接続される被めっき用端子4(以下、第1被めっき用端子という場合がある)は、母基板1に形成される貫通孔に設けて露出させる。またたとえば、第1および第2絶縁層2a,2bの間に埋設されるめっき用メタライズ層3に接続される被めっき用端子4(以下、第2被めっき用端子という場合がある)は、第2および第3絶縁層2b,2cを貫通して形成される貫通孔に設けて、格子状枠体2の厚み方向一表面側に露出させる。またたとえば、第2および第3絶縁層2b,2cの間に埋設されるめっき用メタライズ層3に接続される被めっき用端子4(以下、第3被めっき用端子という場合がある)は、第3絶縁層2cを貫通して形成される貫通孔に設けて、格子状枠体2の厚み方向一表面側に露出させる。
複数個取り電子部品収納用パッケージ30の構成とすることにより、凹部5の気密性が低下する可能性のある格子状枠体2を形成する全ての層の間にめっき用メタライズ層3が形成され、さらに母基板1と格子状枠体2との間にもめっき用メタライズ層3が形成されるので、これらのめっき用メタライズ層3の断線の有無によって各電子部品収納用パッケージ領域6の高さ位置の異なる層の間における空隙部の有無を確認して、電子部品収納用パッケージ領域6の凹部5の気密性を確認することができるようになる。
本実施の形態のように、各電子部品収納用パッケージ領域6における複数のめっき用メタライズ層3の一端部3aが、それぞれ異なる被めっき用端子4に電気的に接続されることによって、めっき用メタライズ層3が断線し、被めっき用端子4のめっき層が被着されておらず、凹部5の気密性が低下していることが確認された際、凹部5の周囲のどの領域において空隙部が形成されているかを容易に特定しやすくなる。
前述した第1〜第3被めっき用端子4は、それぞれが母基板1の他方表面1b側に露出するように形成してもよいし、それぞれが格子状枠体2の厚み方向一表面側に露出するように形成してもよい。このように母基板1の他方表面1b側または格子状枠体2の厚み方向一表面側に第1〜第3被めっき用端子4を露出させる場合には、厚み方向から見て少なくとも一部が相互に重ならないように各めっき用メタライズ層3を形成しておき、各めっき用メタライズ層3が相互に重ならないように形成される部分で、第1〜第3被めっき用端子4を接続すべきめっき用メタライズ層3に接続すればよい。また母基板1の他方表面1b側または格子状枠体2の厚み方向一表面側に各めっき用端子をまとめて露出させると、めっき層が付着しているか否かを一方向から見て確認することができるので、気密性を判定する効率を向上させることができる。
図8は、本発明の実施のさらに他の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ40の構成を示す断面図である。本実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ40は、前述した図1、図4および図7に示す実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ10,20,30に類似するので、同様な構成には同様の参照符号を付して、その説明を省略する場合がある。複数個取り電子部品収納用パッケージ30では、各めっき用メタライズ層3が個別の被めっき用端子4に接続されるのに対して、複数個取り電子部品収納用パッケージ40では、図8の断面図に示すように、各電子部品収納用パッケージ領域6には、複数のめっき用メタライズ層3が設けられ、各電子部品収納用パッケージ領域6において、複数のめっき用メタライズ層3が、直列に電気的に接続される点が異なる。
本実施の形態では、第1および第2絶縁層2a,2b間に第2のめっき用メタライズ層3が埋設され、第2および第3絶縁層2b,2c間に第3のめっき用メタライズ層3が埋設されて、これら第2および第3のめっき用メタライズ層3が接続導体13により直列に接続される。なお、複数のめっき用メタライズ層3を直列に接続する場合、これらの複数のめっき用メタライズ層3の直列した回路の一端部に被めっき用端子4を電気的に接続し、他端部をめっき用配線9に電気的に接続しておけば良い。すなわち、複数のめっき用メタライズ層3の全てに個別に対応する被めっき用端子4を設ける必要はないので、各めっき用メタライズ層3に個別に被めっき用端子4を形成する場合と比較して、被めっき用端子4の引廻しが容易となる。また直列に接続されるめっき用メタライズ層3で、めっき用配線9を共用することができる。
接続導体13は、タングステンやモリブデン、銅、銀等の金属粉末メタライズから成り、めっき用メタライズ層3を形成するためのメタライズペーストの印刷塗布に先立って格子状枠体2の絶縁体層用のセラミックグリーンシートに金型やパンチングによる打ち抜き方法またはレーザ加工等の加工方法により貫通導体用の貫通孔を形成し、この貫通孔に接続導体13用のメタライズペーストをスクリーン印刷法等の印刷手段により充填しておき、これを母基板1用のセラミックグリーンシートおよび格子状枠体2用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによって各領域に形成される。接続導体13用のメタライズペーストは配線導体7用のメタライズペーストと同様にして作製されるが、有機バインダーや有機溶剤の量により印刷や充填に適した粘度に調製される。
本実施の形態では、複数層からなる格子状枠体2の高さ位置の異なる層の間に埋設されためっき用メタライズ層3同士を直列に接続しているが、本発明の実施のさらに他の形態では、母基板1と格子状枠体2との間にもめっき用メタライズ層3を埋設し、このめっき用メタライズ層3と、格子状枠体2の層の間に形成されためっき用メタライズ層3とを直列に電気的に接続してもよい。この場合においても、同様の効果を得ることができる。
また複数層からなる格子状枠体2の高さ位置の異なる層の間、および母基板1と格子状枠体2との間の少なくともいずれか2箇所以上に埋設されためっき用メタライズ層3を直列に接続する場合、各めっき用メタライズ層3の一端部3aに、それぞれ被めっき用端子4を個別に接続してもよい。これによって、複数のめっき用メタライズ層3のうちいずれが断線しているのかを特定することができるようになる。また母基板1および格子状枠体2の厚み方向に複数のめっき用メタライズ層3を直列に接続したもの以外に、さらに本発明の実施のさらに他の形態では、電子部品収納用パッケージ領域6内において同じ高さ位置で複数のめっき用メタライズ層3を埋設して、厚み方向に垂直な平面方向で複数のめっき用メタライズ層3を直列に接続してもよい。例えば、電子部品収納用パッケージ領域6の凹部5の周りで2つの方向にめっき用メタライズ層3を埋設して、これらのめっき用メタライズ層3を直列に電気的に接続しても良い。これにより、各電子部品収納用パッケージ領域6において、複数のめっき用メタライズ層3に同時に電気を流すことができるので、電子部品収納用パッケージ領域6に対して凹部5の気密性を簡便に確認することができる。
図9は、本発明の実施のさらに他の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ50の構成を示す平面図であり、図10は、図9の複数個取り電子部品収納用パッケージ59の母基板1における分解平面図である。本実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ50は、前述した図1に示す実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ10に類似し、複数個取り電子部品収納用パッケージ10とは、基本的にめっき用メタライズ層3の形状が異なるのみであるので、同様な構成には同様の参照符号を付して、その説明を省略する場合がある。なお、図10においては、母基板1と格子状枠体2とが積層により当接される領域のうち、格子状枠体2の貫通穴の内周面(凹部5となる内周面)と重なる領域を点線により示している。
図10に示すように、複数個取り電子部品収納用パッケージ50では、めっき用メタライズ層3が、平面視において凹部5を囲繞するように形成される。この構成により、各電子部品収納用パッケージ領域6の凹部5の周囲領域の広範囲にわたって空隙部の有無を確認することができる。これにより、各電子部品収納用パッケージ領域6に対して凹部5の気密性をより良好に確認することができる。
めっき用メタライズ層3の一端部3aおよび他端部3bは、電気的絶縁性が確保される程度に離間し、最短距離で、たとえば数μm程度離間するように設けられる。めっき用メタライズ層3の一端部3aおよび他端部3bは、離間させなければならないが、離間する距離が短いのでこの部分で異物が入り込んだ場合であっても、めっき用メタライズ層3の断線に繋がりやすく、凹部5の気密性を精度よく確認することができる。
めっき用メタライズ層3の一端部3aおよび他端部3bは、電子部品収納用パッケージ領域6において、格子状枠体2の角部に設けられるのが好ましい。格子状枠体2の角部は凹部5の内壁面5aと外表面との距離が長くなり、残余の部分と比較して空隙が形成されにくいので、めっき用メタライズ層3の一端部3aおよび他端部3bを離間して配置したとき、たとえ、めっき用メタライズ層3が断線しない状態で空隙部が形成されてしまったとしても、凹部5の内周面と外部との間で空隙部が導通することを抑制することができる。
本発明の実施のさらに他の形態では、めっき用メタライズ層3は、平面視において渦巻状に形成されてもよい。この場合には、凹部5を完全に囲むことができるので、各電子部品収納用パッケージ領域6に対して凹部5の気密性をより良好に確認することができる。
また複数個取り電子部品収納用パッケージ50では、各電子部品収納用パッケージ領域6のうち隣接する電子部品収納用パッケージ領域6のめっき用メタライズ層3同士を電気的に接続するように構成される。例えば、母基板1および格子状枠体2に配列されている各電子部品収納用パッケージ領域6を列毎もしくは行毎に隣接するめっき用メタライズ層3同士をめっき用配線9により電気的に接続し、列毎もしくは行毎に配列した複数の電子部品収納用パッケージ領域6のめっき用メタライズ層3が電気的に接続する。
また複数個取り電子部品収納用パッケージ50では、各めっき用メタライズ層3の他端部3bは、電解めっき用導体部9に、共通に電気的に接続される。このことから、電解めっき用導体部9bにより複数の電子部品収納用パッケージ領域6のめっき用メタライズ層3に電気を流すことができるので、複数の電子部品収納用パッケージ領域6に対して凹部5の気密性を効率良く確認することができる。
上述した各実施の形態における複数個取り電子部品収納用パッケージの気密性の判定は、まず複数個取り電子部品収納用パッケージのめっき用メタライズ層3の他端部3bにめっき電極を電気的に接続し、すなわちめっき用配線9にめっき電極を接続するとともに、少なくとも前記被めっき用端子4の露出する部分をめっき液に浸漬させて電解めっきを行う。次に、被めっき用端子4のめっき状態を確認することによって凹部5の気密性を検査する。被めっき用端子4のめっき状態とは、被めっき用端子4へのめっき層の被着の有無をいう。被めっき用端子4のめっき状態を確認することにより、前述したようにめっき用メタライズ層3の状態を確認することができ、複数個取り電子部品収納用パッケージの凹部の気密性を確認することができる。
なお、上述の各実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージにおいて、配線導体7の露出する表面に電解めっき法によりめっき層を被着する場合には、この電解めっきを行うのと同時に、被めっき用端子4の露出する部分にめっき層が被着される電解めっきを行っても構わない。これにより、被めっき用端子4の一部に効率良くめっき層を被着することができる。
なお、本発明は、上述のような複数個取り電子部品収納用パッケージに限って適用されるものではなく、個々の電子部品収納用パッケージの場合において適用しても良い。次に、添付の図面を参照して、本発明の電子部品収納用パッケージの実施の形態について説明する。
図11(a)は、本発明の実施の一形態の電子部品収納用パッケージ60の構成を示す平面図であり、図11(b)は、図11(a)の電子部品収納用パッケージ60の基板11における分解平面図である。図12(a)は、図11(a)の切断面線G−Gから見た断面図であり、図12(b)は、図11(a)の切断面線H−Hから見た断面図であり、図12(c)は、図11(a)の切断面線I−Iから見た断面図である。
電子部品収納用パッケージ60は、前述した実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ10を各電子部品収納用パッケージ領域6ごとに個片化することによって実現することもできるので、基板11と枠体12とを除いて、上述の複数個取り電子部品収納用パッケージと同様の参照符号を付して、その説明を省略する場合がある。
本実施の形態の電子部品収納用パッケージ60は、電気絶縁性を有する基板11と、電気絶縁性を有し、基板11の少なくとも一方主面11a上に設けられて、基板11とともに凹部5を形成する枠体12と、少なくとも一部が露出するように、基板1および枠体2の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子4と、基板11および枠体12の間に埋設され、一端部3aが被めっき用端子4に電気的に接続され、かつ他端部3bがめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、被めっき用端子4および他端部3b間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層3とを含んでいる。
さらに電子部品収納用パッケージ60は、配線導体7と、めっき用メタライズ層3の他端部3bに接続されるめっき用配線9とを含んで構成される。
基板11および枠体12は、酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体等の電気絶縁材料から成り、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合には、アルミナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)、カルシア(CaO)、マグネシア(MgO)等の原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して泥漿状となすとともにこれを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用し、シート状に成形することによってセラミックグリーンシートを得、次にセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに必要に応じて複数枚積層し、高温(約1500℃〜約1800℃)で焼成することによって製作される。
なお、枠体12用のセラミックグリーンシートの所定の領域に、金型やパンチングマシンによる打ち抜き方法またはレーザ加工等の加工方法により凹部5となる貫通孔を形成しておき、枠体12用のセラミックグリーンシートを基板11用のセラミックグリーンシートの一方主面に積層して搭載することにより凹部5が形成される。そして、基板11用のセラミックグリーンシートと枠体12用のセラミックグリーンシートとをともに高温で焼成することにより、基板11と枠体12とが焼結一体化される。なお、図11においては、基板11と枠体12とが積層により当接される領域のうち、枠体12の貫通穴の内周面(凹部5となる内周面)と重なる領域を点線により示している。
基板11および枠体12の少なくともいずれか一方には、配線導体7が形成されている。配線導体7は、凹部5内に収容される電子部品を外部電気回路基板に電気的に接続するための導電路として機能する。配線導体7は、電子部品接触部分7aと、貫通導体7bと、外部接続部分7cとを含む。電子部品接触部分7aは、例えば、凹部5の内周面に形成され、ここでは母基板1の主面1aのうち凹部5の底面に形成される。外部接続部分7cは、凹部を除く外表面部に形成され、ここでは母基板1bの厚み方向の他方表面1bに形成される。貫通導体7bは、基板1および枠体2の少なくともいずれかに設けられて、電子部品接触部分7aと外部接続部分7cとを電気的に接続し、ここでは基板1を貫通して設けられる。このような貫通導体7bは、配線導体7を形成するためのメタライズペーストの印刷塗布に先立って基板11用のセラミックグリーンシートまたは枠体12用のセラミックグリーンシートに金型やパンチングによる打ち抜き方法またはレーザ加工等の加工方法により貫通導体7b用の貫通孔を形成し、この貫通導体7b用の貫通孔に貫通導体7b用のメタライズペーストをスクリーン印刷法等の印刷手段により充填しておき、これを基板11用のセラミックグリーンシートおよび枠体12用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによって各領域に形成される。配線導体7b用のメタライズペーストおよび貫通導体7b用のメタライズペーストは有機バインダーや有機溶剤の量により充填に適した粘度に調製される。
また、配線導体7の基板11および枠体12の外表面に露出する部分、すなわち電子部品接触部分7aおよび外部接続部分7cは、ニッケル(Ni)、金(Au)等の耐蝕性に優れる金属を被着させておくと、配線導体7が酸化腐食することを有効に防止できるとともに、配線導体7と電子部品との接合、および配線導体7とAuワイヤや半田バンプ等の電気的接続、および配線導体7と外部の回路基板との接合を強固なものとすることができる。従って、配線導体7が基板11および枠体12の外表面に露出する部分には、厚み1〜10μm程度のNiめっき層と厚み0.1〜3μm程度の金(Au)めっき層とが電解めっき法や無電解めっき法により順次被着されている。
この場合のめっき用メタライズ層3は、凹部5の周囲、すなわち凹部5と電子部品収納用パッケージの外縁との間で、かつ基板11と枠体12との間に埋設され、電子部品収納用パッケージの凹部5の気密性の状態を確認するためのものとして機能する。めっき用メタライズ層3は、タングステンやモリブデン、銅、銀等の金属粉末メタライズから成り、基板11用のセラミックグリーンシートまたは枠体12用のセラミックグリーンシートの所定の領域(基板11用のセラミックグリーンシートと枠体12用のセラミックグリーンシートとが積層される領域)にスクリーン印刷法等によりめっき用メタライズ層3用のメタライズペーストを印刷塗布し、基板11用のセラミックグリーンシートと枠体12用のセラミックグリーンシートとを積層した後、そのメタライズペーストを基板11用のセラミックグリーンシートおよび枠体12用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによって基板11と枠体12との間に埋設されて形成される。
本実施の形態では、基板11と枠体12とを積層することにより形成される凹部5の気密性をより良好に確認することができるようにするため、めっき用メタライズ層3の前記内壁面5aに沿う方向の長さW1は、それぞれの凹部5の内壁面5aの前記めっき用メタライズ層3に沿う方向の辺の長さW2よりも長くなるように形成しておくことが好ましい。本実施の形態では、凹所が略直方体形状となるように凹部5によって形成されるが、凹所が、たとえば多角柱状または円柱状となるように凹部5が形成されてもよい。
そして、めっき用メタライズ層3の幅W3は、枠体12の幅W4よりも狭く形成される。なお、めっき用メタライズ層3の幅W3は、基板11および枠体12の材質や形状により異なるが、0.05mm以上となるように形成されることが好ましい。0.05mm未満であると、基板11用のセラミックグリーンシートまたは枠体12用のセラミックグリーンシートに、めっき用メタライズ層3のメタライズペーストを印刷塗布する際、印刷時のかすれ等により良好に形成することができなくなり、めっき用メタライズ層3が断線してしまう可能性がある。
また、めっき用メタライズ層3の一端部3aには、複数個取り電子部品収納用パッケージの場合と同様に、被めっき用端子4が電気的に接続されている。この被めっき用端子4は、タングステンやモリブデン、銅、銀等の金属粉末メタライズから成り、基板11用のセラミックグリーンシートおよび枠体12用のセラミックグリーンシートのうちの少なくともいずれか一方の所定の領域にスクリーン印刷法等の印刷手段により被めっき用端子4用のメタライズペーストを印刷塗布し、基板11用のセラミックグリーンシートと枠体12用のセラミックグリーンシートとを積層した後、そのメタライズペーストを基板11用のセラミックグリーンシートおよび枠体12用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによってめっき用メタライズ層3の一端部に電気的に接続される。
また、この被めっき用端子4は、その一部が露出するように形成されている。このような被めっき用端子4は、例えば、めっき用メタライズ層3の一端部3aから基板11および枠体2のうち少なくともいずれか一方を貫通する貫通導体として形成され、基板11の他方表面1bおよび枠体12の主面12αのうち少なくともいずれか一方において露出する。本実施の形態では、被めっき用端子4は、枠体12を貫通する貫通導体として形成され、枠体12の主面12αにおいて露出する。めっき用メタライズ層3と被めっき用端子4とは、直列回路を形成している。
また、本発明の他の実施の形態では被めっき用端子4を、めっき用メタライズ層3の一端部3aから基板11および枠体12のうち少なくともいずれか一方の側面方向に導出させて露出しても良い。この場合、基板11または枠体12の外側面に露出しても良いし、凹部5の方向に導出して凹部5の底面または側面(内壁面5a)に露出するようにしても構わない。また、被めっき用端子4を露出させる方法としては、基板11および枠体12のうち少なくともいずれか一方に被めっき用端子4が露出するような穴を設けても構わない。なお、これらの被めっき用端子4となる貫通導体および穴は、電子部品収納用パッケージ60のように製品となるべき部分に設けても良いし、電子部品収納用パッケージに、製品となるべき領域と、この製品となるべき領域よりも外側にダミー領域とを設けて基板11および枠体12を形成しておき、このダミー領域に配設しても構わない。なお、被めっき用端子4となる貫通導体および穴をダミー領域に配置する場合は、被めっき用端子4へのめっき層の被着の有無を確認した後、電子部品収納用パッケージのうち製品となるべき領域の外縁に沿ってこのダミー領域を切断することで、製品パッケージとなる。また、電子部品収納用パッケージに穴を設ける場合は、前述しためっき用メタライズ層3の一端部を被めっき用端子4の一部と見なしても構わない。
めっき用メタライズ層3の他端部3bは、めっき用配線9を介してめっき電極に電気的に接続されている。このめっき用配線9は、めっき用メタライズ層3とともに、被めっき用端子4にめっき電極からの電力を供給し、被めっき用端子4にめっき層を被着させるための導電路として機能する。めっき用配線9は、電子部品収納用パッケージ60の側面に露出する。
電子部品収納用パッケージ60の場合においても、上述の各実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージの場合と同様に、印刷工程時の塗布形成不具合または積層工程時の切断等が発生するとめっき用メタライズ層3が断線される。この場合、めっき用配線9にめっき電極を接続して、電解めっき法により被めっき用端子4の一部にめっき層を被着しようとしても、被めっき用端子4には電気的導通がされないためにめっき層が被着されないこととなる。したがって、被めっき用端子4へのめっき層の被着の有無を調べることにより、異物の混入によるめっき用メタライズ層3の断線の有無、すなわち基板11と枠体12との間における空隙部の有無を確認して、電子部品収納用パッケージの凹部5の気密性を確認することができる。
また、基板11と枠体12との間に埋設されためっき用メタライズ層3の断線の有無を被めっき用端子4へのめっき層の被着の有無により確認するので、電子部品収納用パッケージに対して凹部5の気密性の確認を簡便に行うことができる。
図13(a)は、本発明の実施の一形態の電子部品収納用パッケージ70の構成を示す平面図であり、図13(b)は、図13(a)の電子部品収納用パッケージ60の分解平面図である。図14(a)は、図13(a)の切断面線L−Lから見た断面図であり、図14(b)は、図13(a)の切断面線J−Jから見た断面図であり、図14(c)は、図13(a)の切断面線K−Kから見た断面図である。なお、図13(b)において、枠体12の第1絶縁層12aと第2絶縁層12bとが積層により当接される領域のうち、第2絶縁層12bの貫通穴の内周面(凹部5となる内周面)と重なる領域を点線により示している。
電子部品収納用パッケージ70は、前述した実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ20を各電子部品収納用パッケージ領域6ごと個片化することによって実現されるので、基板11と枠体12とを除いて、上述の複数個取り電子部品収納用パッケージと同様の参照符号を付して、その説明を省略する場合がある。
電子部品収納用パッケージ60の枠体12が単層で形成され、かつ母基板1と枠体12との間にめっき用メタライズ層3が設けられるのに対して、電子部品収納用パッケージ70では、図13および図14に示すように、枠体2が複数の層が積層されて形成され、めっき用メタライズ層3は、複数層からなる枠体2の層の間に埋設して設けられる点が基本的に異なる。本実施の形態では、枠体2は、母基板1の主面1aに第1および第2絶縁層2a,2bがこの順番に積層されて形成される。
また本実施の形態では、凹部5において第1絶縁層2aの厚み方向の一表面が露出するように、第2絶縁層2bが第1絶縁層2aに積層され、電子部品接触部分7aが、第1絶縁層2aの一表面上に形成されて、貫通導体7bが、第1絶縁層2aおよび母基板1を貫通して設けられる。また被めっき用端子4は、第2絶縁層2aに設けられてその一部が露出し、めっき用配線9は、第1および第2絶縁層2a,2bの間に配設している。
本実施の形態における枠体12およびめっき用メタライズ層3は、以下のように形成される。まず第1絶縁層12a用のセラミックグリーンシートまたは絶縁層12b用のセラミックグリーンシートの所定の領域(第1絶縁層12a用のセラミックグリーンシートと第2絶縁層12b用のセラミックグリーンシートとが積層される領域)にスクリーン印刷法等によりめっき用メタライズ層3用のメタライズペーストを印刷塗布し、基板11用のセラミックグリーンシートと枠体12(第1および第2絶縁層12a,12b)用のセラミックグリーンシートとを積層する。その後、そのメタライズペーストを基板11用のセラミックグリーンシートおよび枠体12用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによって枠体12の層の間にめっき用メタライズ層3が埋設して形成される。
上述の基板11と枠体12との間に形成されためっき用メタライズ層3と同様に、電子部品収納用パッケージの製作工程中に、複数層からなる枠体12の層の間に異物が入り込んだ場合、上述と同様に、めっき用メタライズ層3は、異物の影響により印刷工程時の塗布形成不具合または積層工程時切断等が発生して断線する。これにより、被めっき用端子4へのめっき層の被着の有無を調べることにより、異物の混入による空隙部の有無を確認して、電子部品収納用パッケージの凹部5の気密性を確認することができる。
また、同様に、隣接する層の間に埋設されためっき用メタライズ層3の断線の有無を被めっき用端子4へのめっき層の被着の有無により確認することができるので、電子部品収納用パッケージの凹部5の気密性の確認を簡便に行うことができる。
本実施の形態では枠体12は、第1および第2絶縁層12a,12bの2層から形成されているが、これに限らず、枠体12が3層以上から形成されていても良い。
図15は、本発明の実施のさらに他の形態の電子部品収納用パッケージ80の構成を示す断面図である。本実施の形態の電子部品収納用パッケージ80は、前述した図11および図13に示す実施の形態の電子部品収納用パッケージ60,70に類似するので、同様な構成には同様の参照符号を付して、その説明を省略する場合がある。電子部品収納用パッケージ70では、枠体2の層間にめっき用メタライズ層3が設けられるのに対して、電子部品収納用パッケージ80では、図15に示すように、枠体12が3つ以上の層が積層されて形成され、めっき用メタライズ層3が、枠体12の高さ位置の異なる層の間にそれぞれ埋設して設けられる点が基本的に異なる。
さらに電子部品収納用パッケージ80では、めっき用メタライズ層3は、基板11と枠体12との間にも埋設して設けられる。本実施の形態では、枠体12は、基板11の主面11aに第1、第2および第3絶縁層12a,12b,12bがこの順番に積層されて形成される。
また本実施の形態では、凹部5において第1絶縁層12aの厚み方向の一表面が露出するように、第2および第3絶縁層12b,12cが第1絶縁層12aに積層され、電子部品接触部分7aは、第1絶縁層12aの一表面上に形成されて、貫通導体7bは、第1絶縁層12aおよび基板11を貫通して設けられる。また被めっき用端子4は、第2絶縁層12aに設けられてその一部が露出し、めっき用配線9は、基板11および第1絶縁層12aの間、第1および第2絶縁層12a,12bの間、および第2および第3絶縁層12b,12cの間にそれぞれ配設している。
基板11および枠体12間の各層のめっき用メタライズ層3は、それぞれ個別の被めっき用端子4に電気的に接続される。各めっき用メタライズ層3に個別に接続される被めっき用端子4は、基板11および第1〜第3絶縁層12a〜12cの少なくともいずれかを貫通する貫通孔に形成される。
たとえば基板11と枠体12との間に埋設されるめっき用メタライズ層3に接続される第1被めっき用端子は、基板11に形成される貫通孔に設けて露出させる。またたとえば、第1および第2絶縁層12a,12bの間に埋設されるめっき用メタライズ層3に接続される第2被めっき用端子は、第2および第3絶縁層12b,12cを貫通して形成される貫通孔に設けて、枠体2の厚み方向一表面側に露出させる。またたとえば、第2および第3絶縁層12b,12cの間に埋設されるめっき用メタライズ層3に接続される第3被めっき用端子は、第3絶縁層2cを貫通して形成される貫通孔に設けて、枠体12の厚み方向一表面側に露出させる。
図15に示すように、枠体12が第1〜第3絶縁層12a,12b,12cの3層から形成されているような場合、めっきメタライズ層3が、枠体2の高さ位置の異なる層間のそれぞれに埋設されている構成とすることにより、これらのめっき用メタライズ層3の断線の有無によって電子部品収納用パッケージ80の高さ位置の異なる層の間における空隙部の有無を確認して、凹部5の周囲のどの領域において空隙部が形成されているかを容易に特定しやすくなる。
前述した第1〜第3被めっき用端子4は、それぞれが基板11の他表面11b側に露出するように形成してもよいし、それぞれが枠体12の厚み方向一表面側に露出するように形成してもよい。このように基板11の他表面11b側または枠体12の厚み方向一表面側に第1〜第3被めっき用端子4を露出させる場合には、厚み方向から見て少なくとも一部が相互に重ならないように各めっき用メタライズ層3を形成しておき、各めっき用メタライズ層3が相互に重ならないように形成される部分で、第1〜第3被めっき用端子4を接続すべきめっき用メタライズ層3に接続すればよい。また基板11の他表面11b側または枠体12の厚み方向一表面側に各被めっき用端子4をまとめて露出させると、めっき層が付着しているか否かを一方向から見て確認することができるので、気密性を判定する効率を向上させることができる。
図16は、本発明の実施のさらに他の形態の電子部品収納用パッケージ90の構成を示す断面図である。本実施の形態の電子部品収納用パッケージ90は、前述した図11、図13および図15に示す実施の形態の複数個取り電子部品収納用パッケージ60,70,80に類似するので、同様な構成には同様の参照符号を付して、その説明を省略する場合がある。電子部品収納用パッケージ80では、各めっき用メタライズ層3が個別の被めっき用端子4に接続されるのに対して、電子部品収納用パッケージ90では、図16の断面図に示すように、複数のめっき用メタライズ層3が設けられ、各めっき用メタライズ層3は、直列に電気的に接続される点が異なる。
本実施の形態では、第1および第2絶縁層12a,12b間に第2のめっき用メタライズ層3が埋設され、第2および第3絶縁層12b,12c間に第3のめっき用メタライズ層3が埋設されて、これら第2および第3のめっき用メタライズ層3が接続導体13により直列に接続される。なお、複数のめっき用メタライズ層3を直列に接続する場合、これらの複数のめっき用メタライズ層3の直列した回路の一端部に被めっき用端子4を電気的に接続し、他端部をめっき用配線9に電気的に接続しておけば良い。すなわち、複数のめっき用メタライズ層3の全てに個別に対応する被めっき用端子4を設ける必要はないので、各めっき用メタライズ層3に個別に被めっき用端子4を形成する場合と比較して、被めっき用端子4の引廻しが容易となる。また直列に接続されるめっき用メタライズ層3で、めっき用配線9を共用することができる。
接続導体13は、タングステンやモリブデン、銅、銀等の金属粉末メタライズから成り、めっき用メタライズ層3を形成するためのメタライズペーストの印刷塗布に先立って基板1用のセラミックグリーンシートまたは枠体2用のセラミックグリーンシートに金型やパンチングによる打ち抜き方法またはレーザ加工等の加工方法により貫通導体用の貫通孔を形成し、この貫通孔に接続導体13用のメタライズペーストをスクリーン印刷法等の印刷手段により充填しておき、これを基板1用のセラミックグリーンシートおよび状枠体2用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによって各領域に形成される。
本実施の形態では、複数層からなる枠体12の高さ位置の異なる層の間に埋設されためっき用メタライズ層3同士を直列に接続しているが、本発明の実施のさらに他の形態では、基板11と枠体12との間にもめっき用メタライズ層3を埋設し、このめっき用メタライズ層3と、枠体12の層の間に形成されためっき用メタライズ層3とを直列に電気的に接続してもよい。この場合においても、同様の効果を得ることができる。
また基板11および枠体12の厚み方向に複数のめっき用メタライズ層3を直列に接続したもの以外に、さらに本発明の実施のさらに他の形態では、同じ高さ位置で複数のめっき用メタライズ層3を埋設して、厚み方向に垂直な平面方向に複数のめっき用メタライズ層3を直列に接続してもよい。例えば、電子部品収納用パッケージ90の凹部5の周りで2つの方向にめっき用メタライズ層3を埋設して、これらのめっき用メタライズ層3を直列に電気的に接続しても良い。これにより、複数のめっき用メタライズ層3に同時に電気を流すことができるので、電子部品収納用パッケージの凹部5の気密性を簡便に確認することができる。
図17(a)は、本発明の実施のさらに他の形態の電子部品収納用パッケージ90の構成を示す平面図であり、図17(b)は、図17(a)の電子部品収納用パッケージ90の基板1における分解平面図である。なお、図17(b)において、基板11と枠体12とが積層により当接される領域のうち、枠体12の貫通穴の内周面(凹部5となる内周面)と重なる領域を点線により示している。本実施の形態の電子部品収納用パッケージ90は、前述した図11に示す実施の形態の電子部品収納用パッケージ60に類似し、電子部品収納用パッケージ60とは、基本的にめっき用メタライズ層3の形状が異なるのみであるので、同様な構成には同様の参照符号を付して、その説明を省略する場合がある。
図17(b)に示すように、電子部品収納用パッケージ90では、めっき用メタライズ層3は、平面視において凹部5を囲繞するように形成される。これにより、凹部5の気密性をより良好に確認することができる。
めっき用メタライズ層3の一端部3aおよび他端部3bは、電気的絶縁性が確保される程度に離間し、最短距離で、たとえば数μm程度離間するように設けられる。めっき用メタライズ層3の一端部3aおよび他端部3bは、離間させなければならないが、離間する距離が短いのでこの部分で異物が入り込んだ場合であっても、めっき用メタライズ層3の断線に繋がりやすく、凹部5の気密性を精度よく確認することができる。
めっき用メタライズ層3の一端部3aおよび他端部3bは、格子状枠体2の角部に設けられるのが好ましく。格子状枠体2の角部は幅が厚くなるので、めっき用メタライズ層3の一端部3aおよび他端部3bを離間して配置したとき、たとえ、めっき用メタライズ層3が断線しない状態で空隙部が形成されてしまったとしても、凹部5の内周面と外部との間で空隙部が導通することを抑制することができる。
本発明の実施のさらに他の形態では、めっき用メタライズ層3は、平面視において渦巻状に形成されてもよい。この場合には、凹部5を完全に囲むことができるので、各電子部品収納用パッケージ領域6に対して凹部5の気密性をより良好に確認することができる。
上述した各実施の形態における電子部品収納用パッケージの気密性の判定は、まず電子部品収納用パッケージの前記めっき用メタライズ層3の他端部3bにめっき電極を電気的に接続し、すなわちめっき用配線9にめっき電極を接続するとともに、少なくとも前記被めっき用端子4の露出する部分をめっき液に浸漬させて電解めっきを行う。次に、被めっき用端子4のめっき状態を確認することによって凹部5の気密性を検査する。被めっき用端子4のめっき状態とは、被めっき用端子4へのめっき層の被着の有無をいう。被めっき用端子4のめっき状態を確認することにより、前述したようにめっき用メタライズ層3の状態を確認することができ、電子部品収納用パッケージの凹部の気密性を確認することができる。
図18は、本発明の実施の一形態の電子装置100の断面図である。電子装置100は、上述の電子部品収納用パッケージ60と、電子部品収納用パッケージ60に搭載される電子部品111と、蓋体132とを備えている。電子部品111は、IC(Integrated Circuit)チップやLSI(Large Scale Integration)チップ等の半導体素子、水晶振動子や圧電振動子等の圧電素子、各種センサ等によって実現される。
電子部品収納用パッケージ60の凹部5には、電子部品111が設けられる。電子部品111の搭載は、電子部品111がフリップチップ型の半導体素子である場合には、はんだバンプや金バンプ、または導電性樹脂(異方性導電樹脂等)を介して、半導体素子の電極と配線導体7とを電気的に接続することにより行なわれ、また、電子部品111がワイヤボンディング型の半導体素子である場合には、ガラス、樹脂、ろう材等の接合材により固定した後、ボンディングワイヤを介して半導体素子の電極と配線導体7とを電気的に接続することにより行なわれる。また、電子部品111が水晶振動子等の圧電素子である場合には、導電性樹脂により圧電素子の固定と圧電素子の電極と配線導体7の電気的な接続を行なう。
蓋体112は、枠体2の厚み方向一表面に接着して設けられ、電子部品収納用パッケージ60とともに凹部5によって形成される空間を密閉して、電子部品111を封止する。蓋体112は、樹脂や金属、セラミックス等から成り、ガラス、樹脂、ろう材等の接着剤によって電子部品収納用パッケージ60に取着される。本実施の形態では、電子部品111の封止を、蓋体112によって行っているが、本発明のさらに他の実施の形態では、電子部品111の封止は、エポキシ樹脂等の封止樹脂により電子部品111を覆うことにより行なってもよい。
電子部品収納用パッケージ60を用いることによって、凹部5内の気密性が良好であることが確認された信頼性に優れた電子部品収納用パッケージ60に対して電子部品を搭載することが可能となり、信頼性の高い電子装置を実現することができる。
また実際には凹部の気密性を低下させない程度に電子部品収納用パッケージに空隙部が形成されているとしても、前述のようにしてめっき用メタライズ層3が断線していることが確認される電子部品収納用パッケージについては排除して電子装置を製造することによって、信頼性の高い電子装置のみを効率よく製造することができる。
本発明の実施の他の形態では、電子部品収納用パッケージ60に代えて、前述した実施の形態のいずれかの電子部品収納用パッケージを用いて電子装置を形成してもよい。このような構成としても、同様の効果を得ることができる。また前述した各電子部品収納用パッケージを用いて作製された電子装置は、めっき用メタライズ層3と、被めっき端子4と、めっき用配線9との少なくとも一部分を有することとなるが、これらは導電体から成るので、たとえば電子部品として高周波回路を搭載するときに高周波の遮蔽を行うことができ、またたとえば、これらをグランドに接続して、電子装置の動作の安定化を図ることができる。
なお、前述した各複数個取り電子部品収納用パッケージを用いて電子装置を製造する場合においては、複数個取り電子部品収納用パッケージを分割予定面8に沿って分割した後、分割して得られた電子部品収納用パッケージに電子部品を搭載してもよいし、複数個取り電子部品収納用パッケージの各電子部品収納用パッケージ領域6に、それぞれ電子部品を搭載して複数個取り電子装置とした後に分割し、複数の電子装置を形成しても構わない。なお、複数個取り電子部品収納用パッケージの各電子部品収納用パッケージ領域6のそれぞれに電子部品を搭載した後に分割する場合には、凹部5の気密性が良好であることが確認された電子部品収納用パッケージ領域6にのみ電子部品を搭載すれば良く、気密性が良好であることが確認された電子部品収納用パッケージ領域6に電子部品を搭載した後に電子部品収納用パッケージ領域6ごとに分割することにより、複数の信頼性に優れた電子装置を効率良く製作することができる。
なお、本発明は上述の各実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何ら差し支えない。例えば、複数個取り電子部品収納用パッケージは、母基板1の両主面、すなわち厚み方向の両表面上に格子状枠体2を搭載し、両主面上に凹部5を形成したものであっても構わない。また、凹部5は、各電子部品収納用パッケージ領域6に一つ以上、すなわち複数の凹部5を形成したものであっても構わない。上述のような場合、それぞれの凹部5の周囲にめっき用メタライズ層3を形成し、このめっき用メタライズ層3の一端部3aに電気的に接続される被めっき用端子4を形成しておけば良い。また、高さ位置の異なる層にめっき用メタライズ層3を設ける場合、めっき用メタライズ層3が形成された領域が厚み方向で厚くなるのを抑制するために、これらのめっき用メタライズ層3が平面視で重ならないようにして形成しても構わない。なお、上述のような例は、複数個取り電子部品収納用パッケージに限って適用されるものではなく、電子部品収納用パッケージに対しても適用することができる。
1 母基板
2 格子状枠体
3 めっき用メタライズ層
4 被めっき用端子
5 凹部
6 電子部品収納用パッケージ領域
7 配線導体
8 分割予定面
9 めっき用配線
9a めっき用配線の端部
9b 電解めっき用導体部
10 電子部品収納用パッケージ
11 基板
12 枠体
13 接続導体
14 切欠き
2 格子状枠体
3 めっき用メタライズ層
4 被めっき用端子
5 凹部
6 電子部品収納用パッケージ領域
7 配線導体
8 分割予定面
9 めっき用配線
9a めっき用配線の端部
9b 電解めっき用導体部
10 電子部品収納用パッケージ
11 基板
12 枠体
13 接続導体
14 切欠き
Claims (17)
- 電気絶縁性を有する基板と、
電気絶縁性を有し、前記基板の少なくとも一方主面上に設けられて、前記基板とともに凹部を形成する枠体と、
少なくとも一部が露出するように、前記基板および枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、
前記基板および前記枠体の間に埋設され、一端部が前記被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、前記被めっき用端子および前記他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含むことを特徴とする電子部品収納用パッケージ。 - 電気絶縁性を有する基板と、
電気絶縁性を有し、前記基板の少なくとも一方主面上に複数の層が積層されて形成され、前記基板とともに凹部を形成する枠体と、
少なくとも一部が露出するように、前記基板および前記枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、
前記隣接する前記層の間および前記基板と前記枠体との間の少なくともいずれか一方に埋設され、一端部が前記被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、前記被めっき用端子および前記他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含むことを特徴とする電子部品収納用パッケージ。 - 前記枠体は、3つ以上の層から成り、
前記めっき用メタライズ層が、複数の層のうち、高さ位置の異なる前記層の間にそれぞれ埋設されていることを特徴とする請求項2に記載の電子部品収納用パッケージ。 - 複数の前記めっき用メタライズ層を有し、
各めっき用メタライズ層は、一端部がそれぞれ異なる被めっき用端子に電気的に接続されることを特徴とする請求項2または3記載の電子部品収納用パッケージ。 - 複数の前記めっき用メタライズ層を有し、
各めっき用メタライズ層は、直列に接続されることを特徴とする請求項2または3記載の電子部品収納用パッケージ。 - 前記めっき用メタライズ層は、平面視において前記凹部を囲繞することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の電子部品収納用パッケージ。
- 電気絶縁性を有する母基板と、
電気絶縁性を有し、前記母基板の少なくとも一方主面上に形成され、前記母基板とともに複数の凹部を形成する格子状枠体と、
それぞれが凹部を有するように前記母基板および前記格子状枠体に形成される複数の電子部品収納用パッケージ領域にそれぞれ対応し、少なくとも一部が露出するように、前記母基板および前記格子状枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、
複数の前記電子部品収納用パッケージ領域ごとに、前記母基板および前記格子状枠体の間に埋設され、一端部が個別の前記被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、前記被めっき用端子および前記他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含むことを特徴とする複数個取り電子部品収納用パッケージ。 - 電気絶縁性を有する母基板と、
電気絶縁性を有し、前記母基板の少なくとも一方主面上に形成され、前記母基板とともに複数の凹部を形成する格子状枠体と、
それぞれが凹部を有するように前記母基板および前記格子状枠体に形成される複数の電子部品収納用パッケージ領域にそれぞれ対応し、少なくとも一部が露出するように、前記母基板および前記格子状枠体の少なくともいずれか一方に設けられる被めっき用端子と、
複数の前記電子部品収納用パッケージ領域ごとに、前記隣接する前記層の間および前記母基板と前記格子状枠体との間の少なくともいずれか一方に埋設され、一端部が個別の前記被めっき用端子に電気的に接続され、かつ他端部がめっき電極に電気的に接続可能に形成されて、前記被めっき用端子および前記他端部間で直列回路を形成するめっき用メタライズ層とを含むことを特徴とする複数個取り電子部品収納用パッケージ。 - 前記格子状枠体は、3つ以上の層から成り、
前記めっき用メタライズ層が、複数の層のうち、高さ位置の異なる前記層の間にそれぞれ埋設されていることを特徴とする請求項8に記載の複数個取り電子部品収納用パッケージ。 - 各電子部品収納用パッケージ領域には、複数の前記めっき用メタライズ層が設けられ、
各電子部品収納用パッケージ領域において、前記各めっき用メタライズ層は、一端部がそれぞれ異なる被めっき用端子に電気的に接続されることを特徴とする請求項8または9記載の複数個取り電子部品収納用パッケージ。 - 各電子部品収納用パッケージ領域には、複数の前記めっき用メタライズ層が設けられ、
各電子部品収納用パッケージ領域において、前記各めっき用メタライズ層は、直列に接続されることを特徴とする請求項8または9記載の複数個取り電子部品収納用パッケージ。 - 前記めっき用メタライズ層は、平面視において前記凹部を囲繞することを特徴とする請求項7〜11のいずれか1つに記載の複数個取り電子部品収納用パッケージ。
- 前記めっき用メタライズ層の他端部が、共通に電気的に接続される電解めっき用導体部をさらに含むことを特徴とする請求項7〜12のいずれか1つに記載の複数個取り電子部品収納用パッケージ。
- 請求項7〜13のいずれか1つに記載の複数個取り電子部品収納用パッケージを、各電子部品収納用パッケージ領域ごとに分割して得られることを特徴とする電子部品収納用パッケージ。
- 請求項1〜6および14のいずれか1つに記載の電子部品収納用パッケージと、
前記電子部品収納用パッケージの凹部に収納される電子部品とを含むことを特徴とする電子装置。 - 請求項1〜6のいずれか1つに記載の電子部品収納用パッケージの前記めっき用メタライズ層の他端部にめっき電極を電気的に接続し、少なくとも前記被めっき用端子をめっき液に浸漬させて電解めっきを行い、
前記被めっき用端子のめっき状態を確認することによって前記凹部の気密性を検査することを特徴とする電子部品収納用パッケージの気密性判定方法。 - 請求項7〜13のいずれか1つに記載の複数個取り電子部品収納用パッケージの前記めっき用メタライズ層の他端部にめっき電極を電気的に接続し、少なくとも前記被めっき用端子をめっき液に浸漬させて電解めっきを行い、
前記被めっき用端子のめっき状態を確認することによって前記凹部の気密性を検査することを特徴とする複数個取り電子部品収納用パッケージの気密性判定方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007022429A JP2008192654A (ja) | 2007-01-31 | 2007-01-31 | 電子部品収納用パッケージ、複数個取り電子部品収納用パッケージおよび電子装置、ならびにこれらの気密性判定方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012515446A (ja) * | 2009-01-14 | 2012-07-05 | 台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司 | サブマウント及びサブマウントの形成方法 |
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2007
- 2007-01-31 JP JP2007022429A patent/JP2008192654A/ja active Pending
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