JP2008191282A - 手ぶれ補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カメラの手ぶれ補正装置において、補正用レンズのアクチュエータ側の機械的な精度を緩和しつつ、機械的な誤差を吸収可能な電気補正を実現する。
【解決手段】第1位置センサー53と第2位置センサー63の出力にはアクチュエータの機械的な誤差に起因する相関がある。あらかじめ第1方向に沿って補正レンズを駆動したとき、これに相関して第2位置センサー63から出力される誤差情報を記憶しておく記憶回路7を有する。駆動演算回路9は、カメラの移動情報に基づいて第2方向に沿った補正レンズの第2移動量を求めるとき、第1方向に沿った補正レンズの移動量に応じて記憶回路7から誤差量を読み出し、読み出した誤差量を補償するように第2移動量を調整する。
【選択図】図6

Description

本発明は、カメラの撮影操作時手がぶれたことにより生じる撮影画像の乱れ(以下本明細書ではこの現象を手ぶれと呼ぶ場合がある)を補正するための手ぶれ補正装置に関する。より詳しくは、この手ぶれ補正装置に組み込まれているレンズ位置検出用のホールセンサーの較正(キャリブレーション)技術に関する。
従来からカメラに組み込まれた手ぶれ補正装置が知られており、例えば特許文献1に開示がある。従来の手ぶれ補正装置は、手ぶれセンサーと補正レンズとアクチュエータと位置センサーと制御部とで構成されている。手ぶれセンサーは例えば加速度や回転変位を検出するジャイロセンサーなどからなり、カメラに装着され撮影操作時手ぶれにより生じるカメラの移動を検出する。補正レンズは手ぶれを補正するためにカメラの鏡銅に装着されている。アクチュエータは例えば磁石とコイルの組み合わせからなり、鏡銅の光軸と交差する面内で互いに直交する第1方向及び第2方向(x軸方向及びy軸方向)に補正レンズを駆動する。位置センサーは例えば磁石に対向配置されたホールセンサーからなり、第1方向及び第2方向(x軸方向及びy軸方向)に沿った補正レンズの位置を検出して、第1位置情報及び第2位置情報を出力する第1位置センサー及び第2位置センサーに分かれている。制御部は、手ぶれセンサーにより検出されたカメラの移動情報に基づいて補正レンズの第1方向に沿った第1移動量及び第2方向に沿った第2移動量を含む駆動データを求め、且つ第1位置センサー及び第2位置センサーから出力される第1位置情報及び第2位置情報をモニタしながら駆動データに基づいてアクチュエータを制御する。
特開平11‐326978公報
従来の手ぶれ補正装置は手ぶれセンサー(ジャイロセンサー)でカメラの移動を検出し、その検出結果に応じてアクチュエータを起動し、手ぶれを打ち消すように補正レンズを第1方向及び第2方向に動かす。その際第1位置センサー及び第2位置センサー(x軸方向及びy軸方向に感度を有する一対のホールセンサー)でアクチュエータの動作をフィードバック制御して補正レンズを正しく目標位置に駆動するようにしている。
手振れを正確にキャンセルするため補正レンズを目標位置に正しく移動することが重要であり、この目的で一対の位置センサーが使われている。第1位置センサーと第2位置センサーは互いに直交する方向(x軸方向とy軸方向)に感度を有するため、理論的には両者の出力は互いに干渉することは無く相関が無い。しかしながら補正レンズを搭載したアクチュエータ側に機械的な「がた」や「遊び」があるため、両位置センサーの間に相関が生じてしまい、補正レンズの正確な位置制御が難しい。例えば手ぶれが第1方向に起きた場合、補正レンズは第1方向に沿って駆動することになるが、この時第1位置センサーと第2位置センサーの出力に相関があるため、第2位置センサーからも第2位置情報が出てしまい、これに応じて補正レンズに不要な第2方向への駆動がかかり、撮影画像に乱れが生じるという課題がある。
アクチュエータの機械的な精度を高めれば、第1位置センサーと第2位置センサー間の出力相関は取り除くことも可能である。しかしながらアクチュエータの機械的な精度を高めると部品コストが高くなり問題である。そこで本発明は、アクチュエータ側の機械的な精度を緩和しつつ、機械的な誤差を吸収可能な電気補正を実現することを目的とする。
上述した従来の技術の課題を解決し且つ本発明の目的を達成するために以下の手段を講じた。即ち本発明は、カメラに装着され、撮影操作時手ぶれにより生じるカメラの移動を検出する手ぶれセンサーと、手ぶれを補正するため、カメラの鏡銅に装着された補正レンズと、該鏡胴の光軸と交差する面内で互いに直交する第1方向及び第2方向に該補正レンズを駆動するためのアクチュエータと、第1方向及び第2方向に沿った該補正レンズの位置を検出して、第1位置情報及び第2位置情報を出力する第1位置センサー及び第2位置センサーと、該手ぶれセンサーにより検出されたカメラの移動情報に基づいて補正レンズの第1方向に沿った第1移動量及び第2方向に沿った第2移動量をを含む駆動データを求め、且つ該第1位置センサー及び第2位置センサーから出力される第1位置情報及び第2位置情報をモニターしながら該求めた駆動データに基づき該アクチュエータを制御する制御部とを備えた手ぶれ補正装置において、第1位置センサーと第2位置センサーの出力には該アクチュエータの機械的な誤差に起因する相関があり、あらかじめ該第1方向に沿って該補正レンズを駆動したとき、これに相関して第2位置センサーから出力される誤差情報を記憶しておく記憶手段を有し、前記制御部は、カメラの移動情報に基づいて該第2方向に沿った補正レンズの第2移動量を求めるとき、該第1方向に沿った該補正レンズの移動量に応じて該記憶手段から誤差量を読み出し、該読み出した誤差量を補償するように該第2移動量を調整することを特徴とする。
好ましくは、前記第1移動量と前記誤差量にはリニアな関係があり、前記制御部はカメラの移動情報に基づいて仮に求めた第2移動量から該誤差量を差し引いて調整した第2駆動量を求める。
本発明にかかる手ぶれ補正装置は制御部を構成するコントローラに加え、記憶手段となるメモリを備えている。このメモリは予め第1方向(例えばx軸方向)に沿って補正レンズを駆動したとき、これに相関して第2位置センサーから出力される誤差情報を記憶していく。本来第1位置センサーと第2位置センサーの出力には相関が無いはずであるが、アクチュエータ側の機械的な誤差をある程度許容しているため、補正レンズをx軸方向に動かした場合でも、y軸方向に出力が生じてしまう。この出力を誤差情報として電気的な補正に利用するためメモリに記憶しておく。制御部(コントローラ)はカメラの移動情報に基づいてy軸方向に沿った補正レンズの移動量を求めるとき、x軸方向に沿った補正レンズの移動量に応じてメモリから誤差量を読み出し、読み出した誤差量を補償するようにy軸方向の沿った移動量を調整している。この様にすることで、アクチュエータの機械的な誤差を電気的に補正することが可能となり、アクチュエータの機械的な誤差をある程度許容できるため、部品コストの削減に効果がある。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明にかかる手ぶれ補正装置を組み込んだカメラ用鏡銅を示す模式図である。この模式図を参照して、本発明にかかるカメラ用手ぶれ補正装置の基本的な原理を説明する。(A)に示すように、カメラ用の鏡銅は、AFレンズ1、ズームレンズ2及びその間に装着された手ぶれ補正レンズ3とからなり、光軸に沿って配列されている。被写体から発した光は、矢印で示すようにAFレンズ1、手ぶれ補正レンズ3及びズームレンズ2を通って、倒立像として撮像面に結像する。この撮像面は、デジタルカメラの場合撮像素子の受光面であり、銀塩カメラの場合フィルムである。
(B)は撮影操作時に手ぶれが生じた場合の状態を表している。手ぶれがあると、被写体から発した光が鏡銅の光軸方向からずれるため、撮像面に結像した倒立像が、(A)に示した本来の到達点からずれてしまう。矢印で示す様にこのずれが手ぶれになる。露光動作中に現れる倒立像のずれが結果的に撮像されてしまうため、画質に乱れが生じる。
(C)は、この手ぶれを補正するために、手ぶれ補正レンズ3を駆動した結果を表している。手ぶれ補正装置は、予め手ぶれセンサーにより検出したカメラの移動情報に基づいて手ぶれ補正レンズ3の駆動方向及び駆動速度を含む駆動データを求める。手ぶれ補正装置のコントローラは、この求めた駆動データに基づいてアクチュエータを制御し、手ぶれ補正レンズ3をシフト移動して、手ぶれの影響を除いている。図示する様に、手ぶれ補正レンズ3を所定の方向にシフト移動することで、被写体から発した光が折れ曲がり、本来の到達点に光が届くようにしている。これにより露光動作中手ぶれがあっても、撮像面上の倒立像の位置にずれが生じないため、クリアな画像が得られる。
図2は、本発明にかかる手ぶれ補正装置の全体的な構成を示す平面図及び側面図である。図示するように本手ぶれ補正装置は、ベース板4を用いて組み立てられており、その上にアクチュエータを介して補正レンズ3が搭載されている。ベース板4は基本的に円盤型であり、カメラの光軸と直交した状態で、鏡銅内に装着されている。ベース板4にはx磁石51とy磁石61が埋め込まれている。一対のx磁石及びy磁石はアクチュエータの一部を構成すると共に、ホールセンサーに対する磁場を与えている。
ベース板4の上にはx(左右)ステージ5が搭載されている。このxステージ5はベース板4の上で一対のx1軸及びx2軸によって支持されており、x方向(図面では左右方向)に移動可能となっている。基本的にはベース板4に対してxステージ5はx1軸及びx2軸により水平に支持されているが、ある程度の誤差は許容されている。したがってxステージ5はベース板4に対して水平ではなくわずかに傾いている場合がある。よってベース板4に組み込まれたx磁石51やy磁石61に対する間隙寸法(ギャップ寸法)が一定にならない場合がある。
このxステージ5にはx磁石51と対向するようにxホールセンサー53が取り付けられている。xホールセンサー53はxステージ5の移動に伴ってx磁石51の上を相対的に移動する。この時xホールセンサー53を横切る磁束に変化が生じるため、xホールセンサー53はxステージ5のx軸方向に沿った移動を検出している。
xステージ5にはxコイル52もx磁石51と対向するように配されている。このxコイル52はx磁石51と組み合わせることでアクチュエータを構成しており、xステージ5をx軸方向に駆動する。具体的にはxコイル52に通電すると磁束が生じx磁石51との間で磁力が現れ、これによりxステージ5がx軸方向に移動する。
xステージ5の上にy(上下)ステージ6が搭載されている。具体的にはxステージ5に取り付けられた一対のy1軸及びy2軸に対して摺動可能にyステージ6が取り付けられている。これによりyステージ6は上下方向(y軸方向)に移動可能となっている。ここでもyステージ6は基本的にxステージ5に対して平行で且つベース板4にも平行に組み付けられるべきである。しかし実際にはある程度の機械的な誤差が許容されているため、yステージ6はxステージ5やベース板4に対して若干傾いている場合が多い。この様にベース板4、xステージ5及びyステージ6間の平行度に関する精度をある程度緩和することで、部品コストを低く抑えることが可能である。
yステージ6にはyホールセンサー63が搭載されており、ベース板4側のy磁石61と対向配置している。これによりyホールセンサー63はyステージ6のy軸方向に沿った位置を検出できる。加えてyコイル62がyステージ6に搭載されており、ベース板4側のy磁石61と対向配置している。一対のyコイル62とy磁石61とでアクチュエータを構成しており、yコイル62に通電することでyステージ6はy軸方向に沿って移動可能である。
補正レンズ3はyステージ6に搭載されている。前述したようにこのyステージ6はxステージ5に対してy1軸及びy2軸によって取り付けられており、y方向に移動可能となっている。またxステージ5はベース板4に対してx1軸及びx2軸によって取り付けられており、x方向に移動可能となっている。yステージ6にはアクチュエータとなるyコイル62と位置センサーとなるyホールセンサー63が取り付けられている。xステージ5には同じくアクチュエータとなるxコイル52と位置センサーとなるxホールセンサー53が取り付けられている。ベース板4には一対のx磁石51とy磁石61が組み込まれている。xコイル52に通電することでx軸方向(左右方向)に補正レンズ3を所定の速度及び所定の位置に移動させることが出来る。またyコイル62に通電することで補正レンズ3をy方向(上下方向)に沿って所定の速度で所定の位置に移動させることが出来る。手ぶれセンサーで検出した手ぶれをキャンセルするように、補正レンズ3をx軸方向及びy軸方向に駆動することで、手ぶれ補正を行うようになっている。
この時補正レンズ3の駆動をサーボコントロールするため、レンズ位置を検出している。補正レンズ3のy方向位置はyホールセンサー63で検出し、x方向位置はxホールセンサー53で検出している。yステージ6に搭載されたyホールセンサー63は移動中y磁石61の磁束密度の変化を検知することで補正レンズ3のy方向位置をモニタしている。同様にxホールセンサー53はxステージ5に搭載された状態で移動中x磁石51が発生する磁束密度の変化を検知することで補正レンズ3のx方向位置をモニタしている。
図3はx磁石51とxホールセンサー53の相対的な位置関係を示す模式図である。図示を省略しているが、x磁石51はベース板4に埋め込まれており、xホールセンサー53はxステージ5に搭載されている。xステージがx方向に移動するとxホールセンサー53がx磁石51の着磁方向に沿って移動するため、磁束が変化し所定の出力が得られる。その際x磁石51とxホールセンサー53の隙間Gはほぼ一定に保たれている。但しx磁石51を埋め込んだベース板4とxホールセンサー53を取り付けたxステージ5の平行度はある程度の誤差が許容されているため、完全に一定ではない。
ここでyホールセンサーについて考察する。yホールセンサーはyステージ6に搭載されているが、これはxステージ5の上に乗っている。従ってxステージ5をx方向に移動すると、必然的にyホールセンサーもx方向に移動する。yホールセンサーに対向配置したy磁石はy軸方向に着磁されている。したがってyホールセンサーはx方向に移動しても磁束に変化は無い。但しy磁石に対するyホールセンサーの隙間は必ずしも一定ではないため、この分の出力変動が生じる。即ちyホールセンサーは補正レンズがx方向に移動した場合でも機械的な誤差により出力が生じてしまう。
図2の例で見ると、補正レンズ3がx方向に移動する場合、yホールセンサー63とy磁石61の隙間Gが変化するため、yホールセンサー63に出力が生じる。制御部(コントローラ)側はyホールセンサー63からの出力により補正レンズ3がy方向に移動したものと誤認識し、これにより誤動作が生じる。
この様な誤動作が生じないためには、補正レンズがx方向あるいはy方向に移動しても、ホールセンサーと対応する磁石の隙間Gは常に一定にしなければならない。このためにはステージ5,6を支持するスライド機構は精度を高める必要があり且つ「がた」を可能な限り少なくしなければならない。この様に遊びをなくして精度を高くすると、その副作用として大きな駆動力が必要になったり、機構自体が複雑化し、さらに部品精度が厳しくなる。これらの要因が重なってコストアップをもたらすことになる。逆に隙間Gの若干の変動を許容すれば、機械的な精度を高める必要がなくなり、コストの面で有利である。但し第1位置センサーと第2位置センサーの出力にはアクチュエータの機械的な誤差に起因する相関が現れるため、例えば補正レンズを第1方向に沿って駆動したとき、理論的には第2方向の位置センサーに出力が生じないにもかかわらず、相関があるため第2位置センサーから出力が生じ制御部側は補正レンズが第2方向に移動したと誤認識して誤動作を起こしてしまう。
図4は、磁石と距離の関係を示すグラフである。横軸に磁石との距離(隙間)Gを取り、縦軸に磁束密度をとってある。この磁束密度はホールセンサーが検出する量である。グラフから明らかなように、磁石に対する距離Gが大きくなると磁束密度が低下し、ホールセンサーの出力に変化が現れる。この変化が誤動作の要因となる。磁束密度の変化を防ぐためには隙間Gを精密に一定値に固定する必要があるが、これでは機械部品のコストが高くなってしまう。
図5は、レンズの移動量とホールセンサーの出力との関係を示すグラフである。(A)はレンズがx方向に移動した場合に現れるxホールセンサーの出力特性を示す。(B)は補正レンズがx方向に移動した場合に現れるyホールセンサーの出力を示している。(C)は補正レンズがy方向に移動した場合、xホールセンサーに現れる出力を表している。(D)は補正レンズがy方向に移動した場合、yホールセンサーに生じる出力を表している。
(A)に示すように、補正レンズがx方向に移動した場合、これに比例してxホールセンサーの出力が上昇していく。この時(B)に示すように、補正レンズがx方向に移動した場合でも、yホールセンサーに出力が生じる。これはアクチュエータの機械的な誤差に起因してxホールセンサーとyホールセンサーの出力に相関があるためである。(B)の例では、光軸を基準にして補正レンズがx方向プラスに移動すると、yホールセンサーの出力にも+Δyの誤差が生じる。逆に補正レンズがx方向マイナスに移動すると、yホールセンサーの出力には−Δyの誤差が現れる。
一方(D)に示すように補正レンズがy方向に移動すると、これに伴ってyホールセンサーの出力は上昇していく。一般にはy方向移動量とyホールセンサーとの間にはリニアな関係がある。このとき(C)で示すように、yホールセンサーとxホールセンサーの出力に相関があるため、補正レンズがy方向に移動しても、xホールセンサーに若干の出力が現れる。(C)の例では、光軸を基準にして補正レンズがy方向プラスに移動すると、xホールセンサーの出力には+Δxの出力が現れる。一方補正レンズが光軸を基準にしてy方向マイナスに移動すると、xホールセンサーには−Δxの誤差が現れる。
図6は、本発明にかかる手ぶれ補正装置の電気的な構成を示す回路図である。図示するように本手ぶれ補正装置の回路は、x方向の制御を行うx系とy方向に沿った制御を行うy系とに分かれている。図6では各回路要素の参照番号にxまたはyの添え字を付けて、x系とy系とを区別している。
本手ぶれ補正装置は手ぶれセンサー(図示せず)からの入力を受け入れるカメラx,y角速度検出回路8を備えている。このカメラx,y角速度検出回路8には駆動演算回路9が接続されている。この駆動演算回路9はCPUもしくはマイクロコンピュータ(マイコン)からなり、手ぶれ補正装置の制御部もしくはコントローラの主要部を構成している。駆動演算回路9には記憶回路7が接続しており、手ぶれ補正装置の制御に必要な各種のデータを格納している。
この駆動演算回路9にはy系とx系に分かれたサーボ回路が接続している。まずyサーボ系であるが、y駆動指示回路10yとy差動回路11yとy増幅回路12yとyアクチュエータ駆動回路13yとyコイル62とyホールセンサー63とy検出回路14yとで構成されている。図示しないがyコイル62には磁石が対向配置している。yアクチュエータ駆動回路13yはyコイル62に通電することで、補正レンズをy方向に駆動する。またyホールセンサー63もベース板に埋め込まれた磁石に対向配置しており、補正レンズのy方向に沿った移動に応じて検出出力をy検出回路14y側に出力する。
かかる構成において、駆動演算回路9はy駆動指示回路10yに対してy方向に沿った補正レンズの移動量を指示する。y差動回路11yはy駆動指示回路10yから出力されるy方向移動量とy検出回路14yから出力される検出結果が一致するまでyアクチュエータ駆動回路13y側に駆動信号を供給する。実際にはこの駆動信号はy増幅回路12yを介してyアクチュエータ駆動回路13yに供給される。この様なサーボ回路もしくはフィードバック回路により、駆動演算回路9で演算したy方向位置に到達するまで補正レンズをy方向に駆動する。
xサーボ系も同様な構成となっており、x駆動指示回路10x、x差動回路11x、x増幅回路12x、xアクチュエータ駆動回路13x、xコイル52、xホールセンサー53及びx検出回路14xとで構成されている。駆動演算回路9はカメラx,y角速度検出回路8からの出力及び記憶回路7に記憶されたデータに基づいてx方向の補正レンズ移動量を算出し、x駆動指示回路10xに対応する指示を出す。x差動回路11xはx駆動指示回路10x側からの出力とx検出回路14x側からの出力が一致するまで駆動信号をx増幅回路12xを介してxアクチュエータ駆動回路13xに供給する。xコイル52はxアクチュエータ駆動回路13xから通電を受け、xステージをx方向に沿って移動する。xホールセンサー53はxステージの位置をモニタしx検出回路14xはそのモニタ結果をx差動回路11xにフィードバックしている。
特に本発明では記憶回路(メモリ)7は、予め第1方向(例えばx軸方向)に沿って補正レンズを駆動したとき、これに相関して第2位置センサー(yホールセンサー)から出力される誤差情報Δyを記憶しておく。制御部の主要部となる駆動演算回路9はカメラx,y角速度検出回路8から出力されるカメラの移動情報に基づいて第2方向(y軸方向)に沿った補正レンズ3の第2移動量を求めるとき、第1方向(x軸方向)に沿った補正レンズ3の移動量xに応じて記憶回路7から誤差量Δyを読み出し、読み出した誤差量Δyを補償するように第2移動量yを調整している。具体的には、第1移動量xと誤差量Δyにはリニアな関係があり、駆動演算回路9はカメラの移動情報に基づいて仮に求めた第2移動量y´から誤差量Δyを差し引いて調整した第2駆動量yを求めている。
以上の説明から明らかなように、本発明にかかる手ぶれ補正装置では、カメラ角速度検出回路8から出力されたx方向及びy方向の角速度(カメラの移動情報)を駆動演算回路9に入力している。駆動演算回路9は予めキャリブレーション時に記憶回路7に格納されたx方向のメカ補正データΔx及びy方向のメカ補正データΔyを用い、実際の角速度指示値に対してメカ補正を行うような指示値を加算して、差動回路11y及び11xに入力する。このとき差動回路11y及び11xのもう一方の入力端子(負入力端子)にはyホールセンサー及びxホールセンサーの位置情報を検出回路14y,14xを通して入力しており、y差動回路及びx差動回路において正入力端子及び負入力端子の値が等しくなるようにy増幅回路12y及びx増幅回路12xからアクチュエータ駆動回路13y,13xに駆動信号を出力している。この出力によりyコイル62及びxコイル52にそれぞれ駆動電流が流れ、xステージ及びyステージを所定量だけ駆動して、手ぶれ補正を行う。この様に本発明では、補正レンズを一方向に駆動するとき他方向の位置センサーの出力変動による誤差を電気的に補正することで、補正レンズ駆動用のアクチュエータの機械的な精度は緩和している。これによりアクチュエータに対する力量的負荷を軽減可能となり、且つベース板やステージに対する機械部品の組み付けも簡単になる。
本発明にかかる手ぶれ補正装置の原理を示す模式図である。 本発明にかかる手ぶれ補正装置の機械的な構成を示す平面図及び側面図である。 本発明にかかる手ぶれ補正装置に組み込まれる磁石とホールセンサーの位置関係を示す模式図である。 ホールセンサーの出力特性を示すグラフである。 ホールセンサーと補正レンズ移動量との関係を示すグラフである。 本発明にかかる手ぶれ補正装置の電気的な構成を示す回路図である。
符号の説明
1・・・AFレンズ、2・・・ズームレンズ、3・・・手ぶれ補正レンズ、4・・・ベース板、5・・・xステージ、6・・・yステージ、7・・・記憶回路、8・・・カメラ角速度検出回路、11x・・・x差動回路、11y・・・y差動回路、51・・・x磁石、52・・・xコイル、53・・・xホールセンサー、61・・・y磁石、62・・・yコイル、63・・・yホールセンサー

Claims (2)

  1. カメラに装着され、撮影操作時手ぶれにより生じるカメラの移動を検出する手ぶれセンサーと、
    手ぶれを補正するため、カメラの鏡銅に装着された補正レンズと、
    該鏡胴の光軸と交差する面内で互いに直交する第1方向及び第2方向に該補正レンズを駆動するためのアクチュエータと、
    第1方向及び第2方向に沿った該補正レンズの位置を検出して、第1位置情報及び第2位置情報を出力する第1位置センサー及び第2位置センサーと、
    該手ぶれセンサーにより検出されたカメラの移動情報に基づいて補正レンズの第1方向に沿った第1移動量及び第2方向に沿った第2移動量をを含む駆動データを求め、且つ該第1位置センサー及び第2位置センサーから出力される第1位置情報及び第2位置情報をモニターしながら該求めた駆動データに基づき該アクチュエータを制御する制御部とを備えた手ぶれ補正装置において、
    第1位置センサーと第2位置センサーの出力には該アクチュエータの機械的な誤差に起因する相関があり、
    あらかじめ該第1方向に沿って該補正レンズを駆動したとき、これに相関して第2位置センサーから出力される誤差情報を記憶しておく記憶手段を有し、
    前記制御部は、カメラの移動情報に基づいて該第2方向に沿った補正レンズの第2移動量を求めるとき、該第1方向に沿った該補正レンズの移動量に応じて該記憶手段から誤差量を読み出し、該読み出した誤差量を補償するように該第2移動量を調整することを特徴とする手ぶれ補正装置。
  2. 前記第1移動量と前記誤差量にはリニアな関係があり、前記制御部はカメラの移動情報に基づいて仮に求めた第2移動量から該誤差量を差し引いて調整した第2駆動量を求めることを特徴とする請求項1記載の手ぶれ補正装置。
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