JP2008190732A - 焼成炉での廃プラスチックの利用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃プラスチックをロータリーキルン等の焼成炉の燃料として用いて、生石灰または焼成ドロマイト等の焼成品を製造する際に、廃プラスチックに塩素含有合成樹脂が含まれている場合であっても、焼成品の塩素濃度を低位に制御可能な、焼成炉での廃プラスチックの利用方法を提供すること。
【解決手段】焼成炉1内の原料3を燃料Aの燃焼により加熱して焼成品を製造する際に、前記燃料Aの一部として、塩素含有樹脂を含む廃プラスチックCと水素含有率12mass%以上の水素含有燃料とを用いることを特徴とする焼成炉での廃プラスチックの利用方法を用いる。水素含有燃料として、液化天然ガスおよび/またはコークス炉ガスを用いることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、従来あまり燃料として使用されてない廃プラスチックを、生石灰、焼成ドロマイト、ポルトランドセメント等の焼成品を製造するロータリーキルン等の焼成炉に吹き込むことにより燃焼させて、燃料として利用する方法に関する。
使用済みのプラスチックである廃プラスチックは高い熱量を有する熱源として使用可能であるが、従来埋め立て処理および焼却処理されていた。しかしながら、廃プラスチックは嵩密度が小さいため埋め立て処分場が早期に逼迫してくる問題、あるいは廃プラスチックを焼却した際の有害成分の発生等による環境上の問題が発生してきている。そこで、廃プラスチックのリサイクル利用の要請が高まり、例えば鉄鋼業においては、高炉、コークス炉で廃プラスチックを炭材として使用することにより、廃プラスチックの大量リサイクルを行なっている。
廃プラスチックが高い熱量を有する熱源として使用可能なことに着目した技術としては、廃プラスチックを利用したセメントクリンカーの製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の技術では、廃プラスチックを、セメントクリンカーを製造するロータリーキルン内の原料に添加することによって安価にセメントクリンカーを製造できるとしているが、具体的な廃プラスチックの添加方法は不明である。
従来、生石灰、焼成ドロマイト、ポルトランドセメント等がロータリーキルンを用いて製造されていることは良く知られている。ロータリーキルンは装入物に対して燃焼ガスの通過する空間が比較的大きいため、種々の燃料を燃焼するために好都合である。
ロータリーキルンにおいて、生石灰、焼成ドロマイトは、石灰石、ドロマイト原石をサイロから原石を予熱するためのグレートプレヒーターに供給し、予めロータリーキルンからの排ガスによって予熱し、その後、ロータリーキルンに装入して製造される。ロータリーキルンは円形の鉄皮に耐火物が内張りされた円筒状の加熱炉であって、一定の速度で円筒の軸の回りに回転している。装入された石灰石等は回転した炉内を通過し、出口方向へ移動する。原料の装入口は出口方向に対して3/100〜4/100上向きに傾斜しており、装入された石灰石等は焼成されながら炉内を回転しつつ、出口方向に移動する。
出口においては、燃料を供給する装置が備えられており、ノズルを介して炉内に吹き込まれ、空気により燃焼して、炉内を1000℃以上の高温に保持する。この燃焼熱により石灰石、ドロマイト原石は焼成されて生石灰または焼成ドロマイトに変化する。
燃料燃焼のための空気は生石灰、焼成ドロマイトと熱交換を行い、高温空気としてロータリーキルンの中に吹き込まれ、燃料を燃焼する。ロータリーキルン内の温度は出口側が約600℃前後、燃料が燃焼する火炎のある部分は部分的には1500℃以上となり、石灰石、ドロマイトの分解反応に伴って温度が低下し、ガスの排出口側においては1000℃程度まで温度が低下する。この1000℃程度の高温排ガスは石灰石、ドロマイトの予熱に使用される。
以上が生石灰または焼成ドロマイトを製造する場合のロータリーキルン設備の概要である。従来、ロータリーキルンでは燃料として主に微粉炭を利用し、一部として重油も利用している。しかしながら、これらの燃料は何れもコスト高である。高発熱量を有する廃プラスチックを燃料として利用することで、生石灰または焼成ドロマイトをより安価に製造することができ、燃料削減ならびに環境問題の解決につながることが期待される。
ロータリーキルンにおいて、廃プラスチックを主燃料と共にロータリーキルン内に吹き込み、燃焼させることを目的とし、(a)廃プラスチック粒子を細束流とする工程と、(b)前記廃プラスチック粒子の細束流を主燃料の吹き込み位置の上側から前記ロータリーキルン内に燃料として吹き込み、燃焼させる工程、を有するロータリーキルンにおける廃プラスチックの燃焼方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2においては、ロータリーキルン内に細束流として吹き込んだ廃プラスチック粒子の炉内における着地範囲が、主燃料の火炎長さの1/10〜2/3の範囲にあるように吹き込むことが好ましいとされている。
特開昭47−39124号公報 特開平8−283053号公報
特許文献2においては、廃プラスチック粒子をロータリーキルンの中で完全に燃焼させるために、吹込み方法、粒径の規定がなされているが、廃プラスチックには多くの場合、塩素含有合成樹脂が含まれているという問題がある。
廃プラスチックに含まれている塩素含有合成樹脂はロータリーキルン内の250℃以上の雰囲気で、脱塩化水素反応により塩化水素を生成する。生成した塩化水素は石灰石、生石灰、ドロマイト、焼成ドロマイトと反応し、塩化カルシウム(CaCl2)や塩化マグネシウム(MgCl2)となり、製品に混入する。これらハロゲン化物の混入した生石灰、焼成ドロマイトは塩素含有濃度により、利用方法が限定される。生石灰は製鉄所において製銑用原料、製鋼用原料として利用されており、塩素の混入は使用過程において設備腐食をもたらす可能性がある。従って、用途によっては、事前に廃プラスチックより、塩素含有合成樹脂等を除去する必要が生じる。
また、その他の焼成品を製造する場合にも、塩化物は蒸気圧が高いため揮発による製品歩留の低下や、ダストが増加するという問題がある。
したがって本発明の目的は、廃プラスチックをロータリーキルン等の焼成炉の燃料として用いて、生石灰または焼成ドロマイト等の焼成品を製造する際に、廃プラスチックに塩素含有合成樹脂が含まれている場合であっても、焼成品の塩素濃度を低位に制御可能な、焼成炉での廃プラスチックの利用方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)焼成炉内の原料を燃料の燃焼により加熱して焼成品を製造する際に、前記燃料の一部として、塩素含有樹脂を含む廃プラスチックと水素含有率12mass%以上の水素含有燃料とを用いることを特徴とする焼成炉での廃プラスチックの利用方法。
(2)水素含有燃料として、液化天然ガスおよび/またはコークス炉ガスを用いることを特徴とする(1)に記載の焼成炉での廃プラスチックの利用方法。
本発明によれば、焼成炉の燃料として廃プラスチックを用いる際に、廃プラスチックに塩素含有合成樹脂が含まれている場合であっても、生石灰または焼成ドロマイト等の焼成品の塩素濃度を極めて低位に制御することができる。このため、焼成品の用途を限定することなく、焼成品を安価に製造することができる。
本発明において使用する焼成炉とは、原料と燃料とを容器内で加熱することにより原料を焼成する炉であり、具体的にはロータリーキルンやメルツ炉等があげられる。以下、ロータリーキルンを用いて本発明を説明する。また、焼成炉の燃料の一部として使用する廃プラスチックとは、使用済みプラスチックであり、通常異物や複数種類のプラスチックの混合状態からなるものである。一般家庭からの廃棄物である一般廃棄物プラスチックは異物の混入が多く、通常リサイクルに用いる際に前処理が必要であるが、産業廃棄物プラスチックは一般には異物の混入が少なく、多種類のプラスチックの混合状態ではない場合もある。塩素含有合成樹脂とは、PVC(ポリ塩化ビニル)及びPVDC(ポリ塩化ビニリデン)等であり、本発明で用いる廃プラスチックは、このような塩素含有合成樹脂が含まれている廃プラスチックである。
本発明を、焼成品として石灰石または焼成ドロマイトを製造する場合として、図1を用いて説明する。図1は、ロータリーキルン内の状況を示す説明図であり、ロータリーキルン1に入口2から供給された原料3(石灰石またはドロマイト原石)はロータリーキルン出口4側の吹き込み口5より吹き込まれた主燃料Aと燃焼用空気Bの反応により生成した燃焼ガスにより加熱され、生石灰あるいは焼成ドロマイトとなり、出口4に移動する。原料の滞留時間は一般的に約60分である。図1においては、廃プラスチック吹き込み口6より燃料としてロータリーキルン1内に吹き込まれた廃プラスチックCの、ロータリーキルン内(炉内)における着地範囲Eは、燃焼性をよくするためにロータリーキルンの出口から見て主燃料の火炎7長さの1/2〜2/3の範囲としているが、塩化水素の生成範囲Eも廃プラスチックの着地範囲と同じと推定される。CaCl2は廃プラスチックから塩化水素が生成した位置より生成し、生成したCaCl2はロータリーキルン1の転動により出口4に移動する。ロータリーキルン1内のガス組成は図1上側のグラフに示すように出口側で若干のCO2を含む空気と同様の組成であり、入口側に進むに従い、燃料の燃焼に伴い、O2濃度が低下し、CO2、H2O濃度が増加する。CO2は石灰石等の分解によっても生成する。さらに燃料の燃焼に伴い、ロータリーキルン入口2ではO2は減少し、CO2、H2O、N2からなる排ガスとなる。主燃料の火炎7長さは通常、キルン出口からキルン長さの1/4〜1/3の位置までの長さとなることから、HClの生成位置およびCaCl2の生成位置はキルン出口より、キルン長さの1/8〜2/9の位置までと推定される。ロータリーキルン1内の固体(原料)およびガスの温度を図1下側のグラフに示す。一旦生成したCaCl2は高温、空気雰囲気において熱力学的にはCaO相で安定となるが(CaCl2分解優先領域F)、キルン出口4からHCl生成位置Eまでの滞留時間は短時間であり、CaCl2が全てCaOに変換するためには不充分である。また、ロータリーキルン出口4より排出された、CaCl2が混入した生石灰または焼成ドロマイトは、クーラー8にて燃料燃焼用空気Dと熱交換を受けることから急冷され、CaOへは変換されにくい。
本発明者らは生成したCaCl2をCaOに変換する方法について鋭意検討を重ね、ロータリーキルンに、水素含有率の高い水素含有燃料を吹き込むことで生成したCaCl2をCaOに変換させて、生石灰へのCaCl2の混入を防止できることを見出して、本発明を完成した。水素含有燃料は、燃料の燃焼用空気とともに吹き込むことが好ましい。水素含有燃料をともに吹き込む燃焼用空気としては、ロータリーキルン内に直接吹き込むもの(B)でも、生石灰または焼成ドロマイトの冷却用熱交換機であるクーラー8内を介してロータリーキルンに吹き込むもの(D)でもよい。水素含有燃料として水素100%のガスを用いることもできるが、水素含有率の高い燃料、例えばLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)等を用いれば十分な効果を得ることができる。水素含有ガスの水素含有率は高いことが好ましいが、H成分を12mass%以上含有する燃料であれば効果がある。水素含有燃料がガスである場合、容易に吹込み可能であって燃焼性が良いので好ましいが、液体の燃料を用いることもできる。なお、水素含有燃料の水素含有率が12mass%以上とは、燃料が複数種類の物質で構成される場合でも、その全体の平均水素含有率が12mass%以上であれば良い。
次に、図2を用いて、具体的な廃プラスチックのロータリーキルンでの利用方法を説明する。廃プラスチックは造粒して用いることが好ましく、以下においては、廃プラスチックの造粒方法についても詳しく説明する。
図2に示すフローに従い、廃プラスチックを破砕工程21で破砕後、異物除去工程22において予め磁選、風選等を用いた異物除去と水による洗浄等を行ない、プラスチック以外の異物を可能な限り除去した後に、造粒工程23に供給し、造粒物に加工する。造粒物は、造粒物をロータリーキルン内に吹き込む吹き込み工程24により、ロータリーキルン25内に吹き込まれる。造粒工程23では異物を除去した破砕物を円柱形状に押出し造粒して造粒物を得る。このようにして得られた造粒物は、プラスチック以外の異物が除去されており、性状が一定(粒径範囲が狭く、品質も安定)であり、ロータリーキルンへの吹込み燃料として好適である。
造粒工程は通常の廃プラスチックを造粒する際に用いる公知の方法を用いれば良く、例えば以下に示す圧縮成型造粒方法のような造粒方法を用いることができる。圧縮成型造粒方法は、特にフィルム状の廃プラスチックの造粒に好適である。
圧縮成型造粒方法では、廃プラスチックを、全周に複数のダイス孔が貫設されたリングダイの孔から圧縮押出しして造粒する。たとえば、全周に複数のダイス孔が貫設されたリングダイと、このリングダイの内側にリングダイ内周面と接するようにして回転自在に配置された転動ローラとを備えた圧縮成型装置を用いるものであり、リングダイの内部に投入された廃プラスチックを、転動ローラによってリングダイ内周面との間で圧縮・圧潰しつつリングダイのダイス孔に押し込み、ダイス孔内を通過してリングダイ外面側に押し出されたプラスチック成型物を切断又はリングダイ外面から掻き落とすことにより、炉吹き込み原料となる粒状プラスチック成型物を得るものである。主としてダイス孔内において廃プラスチックの少なくとも一部が摩擦熱によって半溶融又は溶融化し、その後固化することによりプラスチック成型物(造粒物)が得られる。
圧縮成型造粒方法で用いる造粒装置としては、たとえば、全周に複数のダイス孔が貫設され、装置本体に回転可能に支持されるとともに駆動装置により回転駆動するリングダイと、装置本体に回転自在に支持されるとともに、前記リングダイの内側にリングダイ内周面と接するようにして配置される1又は2以上の転動ローラとを備えたものが知られており、廃プラスチックを、前記転動ローラによってリングダイ内周面との間で圧縮・圧潰しつつリングダイのダイス孔内に押し込み造粒する。
圧縮成型造粒方法で用いる造粒装置の一例の概略図を図3に示す。このプラスチック圧縮成型装置は、全周に複数のダイス孔10が貫設されたリングダイ11と、このリングダイ11の内側にリングダイ内周面と接するようにして回転自在に配置された転動ローラ12a、12bと、リングダイ11の外側に配置されたカッター13とを備えている。
前記リングダイ11は適当な幅を有するリング体により構成され、図示しない装置本体に回転可能に支持されるとともに、同じく図示しない駆動装置により回転駆動する。このリングダイ11の周方向及び幅方向には複数のダイス孔10が設けられている。これらのダイス孔10は、リングダイ11の径方向に沿ってリングダイ11の内側(内周面)と外側(外周面)間を貫通して設けられている。ダイス孔10の孔径(直径)は造粒すべき粒状プラスチック成型物の大きさ(径)に応じて決められるが、通常2〜15mm程度である。また、ダイス孔10の長さ(リングタイ5の厚さ)は通常30〜150mm程度である。
前記転動ローラ12a、12bは装置本体に回転自在に支持されるとともに、リングダイ11の内側に180°対向した状態に配置されている。これら転動ローラ12a、12bは無駆動のフリーのローラ体であり、リングダイ11の内周面と接しているためその内周面との摩擦によりリングダイ11の回転に伴って回転する。なお、この転動ローラ12の数は任意であり、1個又は3個以上設けてもよい。
前記カッター13は、その刃先がリングダイ11の外周面に接するか又は外周面の近傍に位置するように設けられ、前記ダイス孔10からリングダイ11の外側に棒状に押し出されるプラスチック成型物を適当な長さに切断する(又はリングダイ外周面から掻き落す)ものである。
以上のようなプラスチック圧縮成型装置では、リングダイ11が図中矢印方向に回転駆動し、これに随伴して転動ローラ12a、12bも回転している状態で、投入口14からリングダイ11の内部に廃プラスチック2が投入され、この投入された廃プラスチックは、リングダイ11内で混合され、転動ローラ12a、12bによってリングダイ11内周面との間で圧縮・圧潰されつつリングダイ11のダイス孔10内に押し込まれる。ダイス孔10内に押し込まれた廃プラスチックは、ダイス孔内を通過してリングダイ11の外面側に棒状に成型された状態で順次押し出され、このプラスチック成型物が前記カッター13により適当な長さに切断されることにより、円柱形状のプラスチック造粒物15が得られる。16は排出口である。
上記のような方法により製造した廃プラスチックの造粒物を、生石灰または焼成ドロマイト製造用ロータリーキルンで燃料の一部として利用する。燃料として利用する方法としては、通常の気流輸送方式により、ランスあるいは専用バーナーを用いてロータリーキルン内に廃プラスチックを吹き込めばよい。
上記のように廃プラスチックをロータリーキルンの燃料の一部として吹き込み利用する際に、塩化カルシウム(CaCl2)の生成を抑制する方法を説明する。CaCl2は以下の反応式(c)、(d)により生成する。
CaCO3+2HCl=CaCl2+CO2+H2O・・・(c)
CaO+2HCl=CaCl2+H2O・・・(d)
従って、系内に水あるいは水蒸気が共存すれば、CaCl2の脱塩素反応が進行し、生石灰中へのCaCl2の混入を極めて低く抑えることが可能である。しかしながら、ロータリーキルン内の塩化水素生成領域〜キルン出口間のガス中の水分濃度は極めて低いことから、ロータリーキルン内に水素含有燃料を吹込むことで、水素の燃焼により水を生成させて燃焼ガス中の水蒸気分圧を高め、これにより塩化カルシウムの脱塩素反応を促進することができる。水を焼成炉内に吹き込むことで水分濃度を高め、CaCl2の生成を抑制することも効果的であるが、水素含有燃料の吹き込みの場合は、炉内温度の低下による未焼成の製品が製造される怖れがほとんどないため、吹き込みの実施が容易である。
本発明における水素含有燃料とは、従来、焼成炉の燃料として用いられている燃料よりも水素含有率の高い燃料を意味するものである。従来燃料としては重油(水素含有率11.5mass%)の使用が一般的であり、本発明で用いる水素含有燃料とは、水素含有率12mass%以上の燃料である。水素含有燃料としては、水素含有率20mass%以上の燃料を用いることが好ましく、LNG(水素含有率23.4mass%)、コークス炉ガス(水素含有率24.6mass%)等の使用が好適である。
水素含有燃料は、ロータリーキルンの主燃料の燃焼用空気とともに吹き込むことが好ましい。または、ロータリーキルン出口に水素含有燃料吹込み用ランスを設置し、ロータリーキルン内に水素含有燃料を吹き込むことが好ましい。水素含有燃料の吹き込み位置は、塩化水素が生成する位置より出口側であること、廃プラスチック吹込みランスあるいはバーナーより入口側であることが好ましい。炉内に吹き込まれた水素含有燃料は、CaCl2をCaOへ変換するため、製造された生石灰または焼成ドロマイトの塩素含有量が低下する。水素含有燃料は、ロータリーキルン内を転動する生石灰または焼成ドロマイトに直接吹き付けることがより効果的である。
水素含有燃料の吹き込み量は、廃プラスチック中の塩素濃度を事前に測定することで決定することが好ましい。
図2のフローに従い図3に示したものと同様の造粒装置(リングダイ造粒装置)を用いて廃プラスチックを造粒し、プラスチック成型物(造粒物)を得た。
使用した廃プラスチックは一般家庭からの廃棄物であり、複数種類のプラスチックと異物とが混合された状態で、ポリエチレン32mass%、ポリプロピレン31mass%、ポリスチレン22mass%、ポリ塩化ビニル4mass%、その他(紙など)11mass%であり、塩素を1.32mass%含有するものであった。表1に廃プラスチックの化学組成を示す。
Figure 2008190732
廃プラスチックを1.0t/hの条件で造粒装置に供給して造粒した。造粒装置はリングダイ内径840mm、幅240mm、リングダイ厚み(ダイス長さ)60mm、転動ローラ径405mmで、ダイス径6mmの穴1万個であり、直径約6mm、長さ約10〜20mmの円筒形の粒状物を製造した。
このプラスチック造粒物を、ロータリーキルン出口の主燃料バーナー上部に設置した吹き込みランスから、500t/日の生石灰生産量の石灰焼成ロータリーキルンに吹き込んだ。プラスチック造粒物の落下位置の制御は搬送ガス速度を調整して行った。ロータリーキルンの主燃料は重油(発熱量:9800kcal/kg)を用い、プラスチック造粒物の吹き込みを行なわない場合の吹き込み量を2.65t/hとし、プラスチック造粒物の発熱量を9130kcal/kgとして熱量代替で重油の20%を代替させた。プラスチック造粒物を吹込んだ場合の、焼成された生石灰中の塩素濃度は151ppmとなり、ロータリーキルン内に投入した塩素量の約40%が生石灰に移行した。
次に、重油の10、20、30mass%を熱量代替でLNGに置換して同様の試験を行なった。LNGの吹込み量はそれぞれ、0.21、0.41、0.62t/hであり、生石灰中の塩素濃度はそれぞれ、114、76、57ppmと低下した。
本発明方法を用いることで、生石灰の塩素含有濃度が低下し、廃プラスチック中に含まれる塩素濃度の制約を受けず、生石灰を様々な用途に使用することが可能となった。
ロータリーキルン内の状況を示す説明図。 ロータリーキルンに用いる廃プラスチックの処理フロー。 圧縮成型造粒方法で用いる造粒装置の一例の概略図(リングダイ造粒装置)。
符号の説明
1 ロータリーキルン
2 入口
3 原料
4 出口
5 吹き込み口
6 廃プラスチック吹き込み口
7 主燃料の火炎
10 ダイス孔
11 リングダイ
12(12a、12b) 転動ローラ
13 カッター
14 投入口
15 プラスチック造粒物
16 排出口
21 破砕工程
22 異物除去工程
23 造粒工程
24 吹き込み工程
25 ロータリーキルン
A 主燃料
B 燃焼用空気
C 廃プラスチック
D 燃焼用空気
E HCl生成領域
F CaCl2分解優先領域
G CaCl2生成優先領域

Claims (2)

  1. 焼成炉内の原料を燃料の燃焼により加熱して焼成品を製造する際に、前記燃料の一部として、塩素含有樹脂を含む廃プラスチックと水素含有率12mass%以上の水素含有燃料とを用いることを特徴とする焼成炉での廃プラスチックの利用方法。
  2. 水素含有燃料として、液化天然ガスおよび/またはコークス炉ガスを用いることを特徴とする請求項1に記載の焼成炉での廃プラスチックの利用方法。
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