JP2008189487A - 誘電体セラミック組成物及び積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 積層セラミックコンデンサに用いられる誘電体セラミック材料であって、1100℃以下の温度にてNi内部電極と共焼成可能であり、かつ、150℃の高温における抵抗率が高い誘電体セラミック組成物を提供する。
【解決手段】 組成式(K1-xNax)Sr2Nb515(但し、0≦x<0.2)で表されるタングステンブロンズ型複合酸化物を主成分とし、上記主成分100モル部に対して0.05〜20モル部のMnと、0.25〜30モル部のLiとを、副成分として含む誘電体セラミック組成物を用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、誘電体セラミック組成物及び積層コンデンサに関し、更に詳しくは、タングステンブロンズ構造を有するKSr2Nb515を基本組成とする誘電体セラミック組成物及びこの誘電体セラミック組成物を用いた積層セラミックコンデンサに関する。
この発明の主用途である積層セラミックコンデンサは、以下のようにして製造されるのが一般的である。
まず、その表面に、所望のパターンをもって内部電極となる導電材料を付与した、誘電体セラミック原料を含むセラミックグリーンシートが用意される。
次に、上述した導電材料を付与したセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートが積層され、熱圧着され、それによって一体化された生の積層体が作製される。
次に、この生の積層体は焼成され、それによって、焼結後の積層体が得られる。この積層体の内部には、上述した導電材料をもって構成された内部電極が形成されている。
次いで、積層体の外表面上に、内部電極の特定のものに電気的に接続されるように、外部電極が形成される。外部電極は、たとえば、導電性金属粉末およびガラスフリットを含む導電性ペーストを積層体の外表面上に付与し、焼き付けることによって形成される。このようにして、積層セラミックコンデンサが完成される。
積層セラミックコンデンサは、製造原価を下げるために、その内部電極に価格の安いNiが用いられることが望まれる。このとき、Niは卑金属であることから、積層体の焼成時におけるNiの酸化を防ぐため、焼成時の雰囲気を還元雰囲気にする必要がある。
還元雰囲気にて焼成するためには、誘電体セラミック材料に耐還元性が求められる。耐還元性を有し、かつ優れた電気特性を有する材料として、特許文献1には、KSr2Nb515系セラミック組成物が開示されている。これは、結晶構造がタングステンブロンズ構造であり、ペロブスカイト構造を有するチタン酸バリウムとは全く異なるものである。
WO2006/114914A1号公報(全文)
特許文献1のKSr2Nb515系セラミック組成物は、Ni内部電極を有する積層セラミックコンデンサにおいて、優れた誘電率を示している。
しかしながら、特許文献1のKSr2Nb515系セラミック組成物は、常温では十分な抵抗率を有するものの、150℃以上の高温では、若干抵抗率が不十分であった。このため、自動車用途などの高温下に環境においては、動作が不安定になることが懸念された。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであって、150℃以上の高い温度においても十分な抵抗率を示す誘電体セラミック組成物、およびそれを用いた積層セラミックコンデンサを提供することを目的としている。
すなわち、本発明の誘電体セラミック組成物は、組成式(K1-xNax)Sr2Nb515(但し、0≦x<0.2)で表されるタングステンブロンズ型複合酸化物を主成分として含む誘電体セラミック組成物であって、上記主成分100モル部に対して0.05〜20モル部のMnと、0.25〜30モル部のLiとを、副成分として含むことを特徴とする。
また、本発明の誘電体セラミック組成物は、Cr、Co、Fe、Ni、Zn、Mg、Siから選択される少なくとも一種を副成分として含むことも好ましい。副成分の含有量は、上記主成分100重量部に対して、5.0重量部以下であることが望ましい。
また、本発明の誘電体セラミック組成物は、主成分におけるSrのうち一部が、Ba、Caから選ばれる少なくとも1種により置換されていてもよい。
そして、本発明の誘電体セラミック組成物は、本発明の積層された複数の誘電体セラミック層と、これらの誘電体セラミック層間に配置された内部電極と、これらの内部電極に電気的に接続された外部電極と、を備えた積層セラミックコンデンサにも向けられ、特に、内部電極の主成分がNiである積層セラミックコンデンサに向けられる。
本発明の誘電体セラミック組成物によれば、副成分であるMnとLiとの相乗作用により、高温においても十分に高い抵抗率を得ることができる。したがって、自動車用途などの高温においても安定した特性を有する積層セラミックコンデンサを得ることができる。
まず、本発明の誘電体セラミックの主要な用途である、積層セラミックコンデンサについて説明する。図1は一般的な積層セラミックコンデンサ1を示す断面図である。
積層セラミックコンデンサ1は、直方体状のセラミック積層体2を備えている。セラミック積層体2は、複数の積層された誘電体セラミック層3と、複数の誘電体セラミック層3間の界面に沿って形成された複数の内部電極4および5とを備えている。内部電極4および5は、セラミック積層体2の外表面にまで到達するように形成されるが、セラミック積層体2の一方の端面6にまで引き出される内部電極4と他方の端面7にまで引き出される内部電極5とが、セラミック積層体2の内部において、誘電体セラミック層3を介して静電容量を取得できるように交互に配置されている。
内部電極4および5の導電材料は、低コストであるニッケルもしくはニッケル合金が好ましい。
前述した静電容量を取り出すため、セラミック積層体2の外表面上であって、端面6および7上には、内部電極4および5のいずれか特定のものに電気的に接続されるように、外部電極8および9がそれぞれ形成されている。外部電極8および9に含まれる導電材料としては、内部電極4および5の場合と同じ導電材料を用いることができ、さらに、銀、パラジウム、銀−パラジウム合金なども用いることができる。外部電極8および9は、このような金属粉末にガラスフリットを添加して得られた導電性ペーストを付与し、焼き付けることによって形成される。
また、外部電極8および9上には、必要に応じて、ニッケル、銅などからなる第1のめっき層10および11がそれぞれ形成され、さらにその上には、半田、錫などからなる第2のめっき層12および13がそれぞれ形成される。
次に、本発明の誘電体セラミックの詳細について説明する。
主成分である(K1-xNax)Sr2Nb515(但し、0≦x<0.2)は、タングステンブロンズ型の結晶構造を有し、これはチタン酸バリウムに代表されるペロブスカイト構造とは全く異なるものである。
主成分における各Kサイト、Srサイト、Nbサイト、Oサイトのモル比は、基本的に1:2:5:15であるが、タングステンブロンズ構造を保持できる限りは、多少増減しても構わない。ただし、組成式を(KSr2mNb515とするとき、mが1.16より大きくなるか、または0.96より小さくなると、焼結性が悪くなるため好ましくない。
副成分であるMn、およびLiは、主成分100モル部に対し、それぞれ0.05〜20モル部、および0.25〜30モル部含有される。Mn、Liのそれぞれの含有量のいずれかが、前記の本発明の範囲外になる場合は、高温における抵抗率が低くなる。
なお、主成分におけるKサイトは、Naで置換されないことが望ましいが、置換量が20モル%未満であれば構わない。仮にNaの置換量が20モル%以上となると、誘電率が下がるばかりか、MnとLiとの相乗作用による高温抵抗率向上の効果が抑制される。
主成分におけるSrサイトは、その一部がBaおよび/またはCaで置換されても構わない。置換の許容量は要求特性に応じて適宜設計できるものであるが、許容量の上限は、BaとCaとの合計で70モル%程度である。
さらに、本発明の誘電体セラミック組成物は、Mn、Liに加えて、副成分としてCr、Co、Fe、Ni、Zn、Mg、Siから選択される少なくとも一種を含んでいることが好ましい。これらの副成分は、誘電体セラミック組成物の誘電損失を小さくする効果がある。これらの含有量は、主成分100重量部に対して5.0重量部以下であることが好ましい。含有量が5.0重量部を超えると、誘電損失が大きくなると共に、高温における抵抗率が低下する。
本発明の誘電体セラミック組成物の製法であるが、これは従来から存在する方法で構わない。例えば、酸化物粉末や炭酸化物等の出発原料を混合し、得られた混合粉体を熱処理合成する固相法により得られる。また、蓚酸法、水熱合成法、加水分解法などの湿式合成法でも構わない。一般的には、まずタングステンブロンズ型化合物KSr2Nb515の粉末を合成し、この主成分粉末にMnO、Li2CO3等の副成分を混合させ、成形し、焼成する方法がとられる。ただ、KSr2Nb515の粉末を合成する際に、予め主成分の素原料に対して副成分の素原料を混合させておくことにより、副成分で変性されたKSr2Nb515の粉末を得て、これをセラミック原料粉末としても構わない。
[実験例1]本実験例は、主成分(KSr2Nb515)に対して、副成分のMnおよびLiの含有量を変化させ、電気特性への影響を調べたものである。試料番号は1〜18であり、組成と電気特性の結果を表1に示す。以下、詳細に説明する。
主成分の出発原料として、K2CO3、SrCO3、Nb25を、表1の試料番号1〜18のmを満足する(KSr2mNb515となるよう秤量し、溶媒中でボールミル混合したうえで、乾燥後、1000℃にて2時間熱処理合成し、(KSr2mNb515からなる主成分粉末を得た。
この表1の試料番号1〜18の主成分粉末に対し、主成分100モル部に対してMn、Liが対応する試料番号のモル部になるよう、MnO、Li2CO3を秤量した。これらを溶媒中にてボールミルにて混合した後、乾燥して、試料番号1〜18のセラミック原料粉末を得た。
次いで、試料番号1〜18のセラミック原料粉末に、ポリビニルブチラール系バインダ及びエタノールを添加した後、ボールミルによって湿式混合してセラミックスラリーをそれぞれ調製した。そして、それぞれのセラミックスラリーをドクターブレード法によりシート状に成形し、厚み8μmの矩形状のセラミックグリーンシートを得た後、試料毎にセラミックグリーンシート上に、Niを主成分とする導電性ペーストを印刷し、内部電極用の導電性ペースト膜を形成した。
引き続き、各試料のセラミックグリーンシートそれぞれについて、図1に示すように導電性ペースト膜が引き出されている端部を互い違いになるように複数枚積層し、生の積層体を得た。これらの生の積層体を、N2ガス雰囲気において350℃の温度に加熱し、バインダを分解、燃焼させた後、酸素分圧10-9〜10-12MPaのH2−N2−H2Oガスからなる還元性雰囲気中において表1に示す温度で2時間焼成して、セラミック積層体を得た。その後、各試料の積層体の両端面にB23−SiO2−BaO系のガラスフリットを含有するAgペーストをそれぞれ塗布し、N2ガス雰囲気において800℃の温度で焼き付け、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成した。
このようにして、試料番号1〜18の積層セラミックコンデンサの試料を得た。これらの積層セラミックコンデンサの外径寸法は、幅が3.2mm、長さが4.5mm、厚さが0.5mmであり、内部電極間に介在する誘電体セラミック層の厚みは6μmであった。また、有効誘電体セラミック層の層数は5であり、一層当たりの対向電極の面積は2.5×10-62であった。
上記各試料について、自動ブリッジ式測定器を用い、25℃、周波数1kHz、1Vrmsの条件下で静電容量C及び誘電損失D.F.をそれぞれ測定し、得られた静電容量Cから誘電率εを算出した。また、各試料について、絶縁抵抗計用い、25℃および150℃において30Vの直流電圧を1分間印加し、絶縁抵抗Rを測定し、得られた絶縁抵抗Rから抵抗率ρを算出した。この結果を表1に示した。
表1に示す結果によれば、試料番号1〜18のうち、MnおよびLiの含有量ならびにmが本発明の範囲内にある試料は、還元性雰囲気中1100℃以下の温度でNiを主成分とする内部電極と誘電体セラミック層とを同時に焼成することができ、高い誘電率εおよび抵抗率ρが得られ、特に150℃の高温における抵抗率ρのlogρ(ρ/Ω・m)値が8.0以上となった。
これに対し、Mn、Liの含有量のうちいずれかが本発明の範囲外である試料番号1および9は、150℃の高温における抵抗率ρのlogρ(ρ/Ω・m)値が8.0未満と低い値になった。
また、mの値が本発明の範囲より小さかった試料番号18は、1100℃の焼成温度では十分に焼結せず、所望の特性を測定するにも至らなかった。
[実験例2]本実験例は、主成分(KSr2Nb515)に対して副成分のMnおよびLiを含有させた組成に対し、さらにCr、Co、Fe、Ni、Zn、Mg、Siから選択される少なくとも一種を副成分として含有させた影響をみたものである。試料番号は101〜118であり、組成と電気特性の結果を表2に示す。以下、詳細に説明する。
主成分の出発原料として、K2CO3、SrCO3、Nb25を、表2の試料番号101〜118のmを満足する(KSr2mNb515となるよう秤量し、溶媒中でボールミル混合したうえで、乾燥後、1100℃にて2時間熱処理合成し、(KSr2mNb515からなる主成分粉末を得た。
前記、表2の試料番号101〜118の主成分粉末に対し、主成分100モル部に対してMn、Liが対応する試料番号のモル部になるよう、MnO、Li2CO3を秤量した。さらに、主成分100重量部に対し、Cr、Co、Fe、Ni、Zn、Mg、Siから選ばれる少なくとも1種が対応する試料番号の重量部になるよう、Cr23、Co23、Fe23、NiO、ZnO、MgO、SiO2を秤量した。これらを溶媒中にてボールミルにて混合した後、乾燥して、試料番号101〜118のセラミック原料粉末を得た。
次いで、試料番号101〜118のセラミック原料粉末を用いて、実験例1と同じ工程を経て、生の積層体を得た。この生の積層体を、N2ガス雰囲気において350℃の温度に加熱し、バインダを分解、燃焼させた後、酸素分圧10-9〜10-12MPaのH2−N2−H2Oガスからなる還元性雰囲気中において表2に示す温度で2時間焼成して、セラミック積層体を得た。
得られたセラミック積層体に、実験例1と同じ工程を経て、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成した。こうして、試料番号101〜118の積層セラミックコンデンサの試料を得た。
上記各試料について、実験例1と同じ方法にて、誘電率ε、誘電損失D.F.、25℃および150℃における抵抗率ρを評価した。この結果を表2に示した。
表2に示す結果によれば、本発明の組成範囲内にある試料番号101〜103、105〜113、115〜117は、還元性雰囲気中1100℃以下の温度でNiを主成分とする内部電極と誘電体セラミック層とを同時に焼成することができ、高い誘電率εおよびひ抵抗率ρが得られ、特に150℃の高温における抵抗率ρのlogρ(ρ/Ω・m)値が8.0以上となった。さらに、Cr、Co、Fe、Ni、Zn、Mg、Siから選ばれる少なくとも1種が含有されているため、実験例1の試料と比較して全体的に誘電損失D.F.が下がる傾向がみられた。
これに対し、Cr、Co、Fe、Ni、Zn、Mg、Siから選ばれる少なくとも1種の含有量が主成分100重量部に対して5.0重量部を超えた、試料番号104、114、118は、誘電損失D.F.が10%以上と高くなり、かつ、150℃の高温における抵抗率ρのlogρ(ρ/Ω・m)値が8.0未満と低い値になった。
[実験例3]本実験例は、主成分(KSr2Nb515)に対して副成分のMnおよびLiを含有させた組成の、Kサイトの一部をNaで置換した影響をみたものである。試料番号は201〜224であり、組成と電気特性の結果を表3に示す。以下、詳細に説明する。
出発原料として、K2CO3、Na2CO3、SrCO3、Nb25を、表2の試料番号201〜224のxおよびmを満足する{(K1-xNax)Sr2mNb515となるよう秤量し、さらに、主成分100モル部に対してMn、Liが対応する試料番号のモル部になるよう、MnO、Li2CO3を秤量した。これらを溶媒中でボールミル混合したうえで、乾燥後、1000℃にて2時間熱処理合成し、MnおよびLiで変性された(KSr2mNb515の主成分粉末を得た。
この表3の試料番号201〜224の主成分粉末に対し、主成分100モル部に対して、主成分100重量部に対し、Cr、Co、Fe、Ni、Zn、Mg、Siから選ばれる少なくとも1種が対応する試料番号の重量部になるよう、Cr23、Co23、Fe23、NiO、ZnO、MgO、SiO2を秤量した。これらを溶媒中にてボールミルにて混合した後、乾燥して、試料番号201〜224のセラミック原料粉末を得た。
次いで、試料番号201〜224のセラミック原料粉末を用いて、実験例1と同じ工程を経て、生の積層体を得た。この生の積層体を、N2ガス雰囲気において350℃の温度に加熱し、バインダを分解、燃焼させた後、酸素分圧10-9〜10-12MPaのH2−N2−H2Oガスからなる還元性雰囲気中において表3に示す温度で2時間焼成して、セラミック積層体を得た。
得られたセラミック積層体に、実験例1と同じ工程を経て、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成した。こうして、試料番号201〜224の積層セラミックコンデンサの試料を得た。
上記各試料について、実験例1と同じ方法にて、誘電率ε、誘電損失D.F.、25℃および150℃における抵抗率ρを評価した。この結果を表2に示した。
表3に示す結果によれば、本発明の組成範囲内にある試料番号201〜203、205〜208、210〜217は、還元性雰囲気中1100℃以下の温度でNiを主成分とする内部電極と誘電体セラミック層とを同時に焼成することができ、高い誘電率εおよび抵抗率ρが得られ、特に150℃の高温における抵抗率ρのlogρ(ρ/Ω・m)値が8.0以上となった。
これに対し、Na置換量xが0.2以上である、試料番号204、209、218〜224は、MnおよびLiの含有量が本発明の範囲内にもかかわらず、150℃の高温における抵抗率ρのlogρ(ρ/Ω・m)値が8.0未満と低い値になった。
本発明の一実施形態による積層セラミックコンデンサ1を図解的に示す断面図である。
符号の説明
1 積層セラミックコンデンサ
2 セラミック積層体
3 誘電体セラミック層
4,5 内部電極
8,9 外部電極

Claims (4)

  1. 組成式(K1-xNax)Sr2Nb515(但し、0≦x<0.2)で表されるタングステンブロンズ型複合酸化物を主成分として含む誘電体セラミック組成物であって、上記主成分100モル部に対して0.05〜20モル部のMnと、0.25〜30モル部のLiとを、副成分として含むことを特徴とする誘電体セラミック組成物。
  2. Cr、Co、Fe、Ni、Zn、Mg、Siから選択される少なくとも一種を副成分として含み、その含有量は、上記主成分100重量部に対して、5.0重量部以下であることを特徴とする請求項1に記載の誘電体セラミック組成物。
  3. 前記主成分におけるSrのうち一部が、Ba、Caから選ばれる少なくとも1種により置換されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の誘電体セラミック組成物。
  4. 積層された複数の誘電体セラミック層と、これらの誘電体セラミック層間に配置された内部電極と、これらの内部電極に電気的に接続された外部電極と、を備え、上記誘電体セラミック層は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の誘電体セラミック組成物によって形成され、また、上記内部電極は、Niを主成分として形成されていることを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
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