以下、図面を用いて、本発明の実施の形態に係るスロットマシン(遊技台)について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
<全体構成>
スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄(「ベル」、「リプレイ」、「チェリー」等:図示省略)が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組合せが変動することとなる。なお、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。
なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間を、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。スロットマシン100は、このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン114上に表示すようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
告知ランプ121は、後述する内部抽選において、特定の入賞役(例えば、ボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。スタートランプ122は、リール110〜112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ123は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要)を遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。リールパネルランプ125は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン132、133は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン132が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン133が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口160は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン132又は133により電子的に投入することもできるし、メダル投入口160から実際のメダルを投入することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器126は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。表示器127は、各種の内部情報を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器128は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。
スタートレバー130は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口160に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン132、133を操作して、スタートレバー130を操作すると、これを契機としてリール110〜112が回転を開始し、遊技が開始される。ストップボタンユニット131には、ストップボタン131a〜131cが設けられている。ストップボタン131a〜131cは、スタートレバー130の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチである。なお、各ストップボタン131a〜131cの内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン131a〜131cの操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン134は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン135は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口161よりメダル受皿156に排出するためのボタンである。ドアキー136は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。操作ボタン137は、遊技者が各種の選択操作を行う際に用いるボタンである。メダル払出口161は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿156は、メダル払出口161から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿156は、本実施形態では発光可能な受皿を採用しており、以下受け皿ランプ156と呼ぶこともある。
灰皿部170は、煙草の吸殻を入れるための容器であり、メダル受皿156の内側にネジ止めされている。音孔171はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。上部ランプ151、サイドランプ152、中央ランプ153、腰部ランプ154、下部ランプ155、受皿ランプ156は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプであり、遊技状態に応じて点灯/消灯/点滅する。タイトルパネル140はそのスロットマシンの機種名や各種のデザインが描かれるパネルであり、リールパネル141は図柄表示窓113を有するパネルである。スロットマシン100の上部には演出ユニットAが設けられている。演出ユニットAの正面には演出ユニットAを保護するパネル180が設けられている。以下、演出ユニットAの構成について説明する。
<演出ユニット>
次に、演出ユニットAの構成について説明する。図2は演出ユニットAの外観図、図3は演出ユニットAの分解斜視図である。演出ユニットAは画像表示ユニット1と、画像表示ユニット1の正面に着脱自在に装着されるシャッタユニット50とを備え、一種の情報表示ユニットを構成している。演出ユニットAは前面扉102に固定されるパネル180に係合することで前面扉102の裏側に着脱自在に装着される。図2に示すようにパネル180は枠体180aに透明板180bを固定してなり、枠体180aの上部にはシャッタユニット50に形成されたフック状の係合部52が係合する係合片が左右方向に略一様に形成されている。係合部52をこの係合片に係合することで演出ユニットAはパネル180にぶら下がり状態で取付けられ前面扉102の裏側に装着されることになる。
その後、シャッタユニット50の四隅に設けた穴にネジを通して枠体180aの四隅に設けられたネジ穴付きのボス部に螺合することで演出ユニットAがパネル180に固定され、よって前面扉102の裏側に固定されることになる。また、図3に示すように画像表示ユニット1はフック状の係合部1b"及び1c"を有しており、これがシャッタユニット50の裏側に係合することでシャッタユニット50が画像表示ユニット1に対して装着される。その後、画像表示ユニット1の四隅に設けた穴(各曲折部1b'及び1c'にそれぞれ2つ)にネジを通してシャッタユニット50のフレーム53に設けられた4箇所のネジ穴にそれぞれ螺合することでシャッタユニット50と画像表示ユニット1とが固定されることになる。
<画像表示ユニット>
次に、画像表示ユニット1の構成について説明する。画像表示ユニット1は画像表示装置である液晶表示装置(以下、LCDという)10と、ハーフミラー20と、を備える。後述するようにLCD10とハーフミラー20とは連動して移動可能になっており、図3では画像表示ユニット1の正面にLCD10の表示画面11が露出する場合の状態を示しており、図2では画像表示ユニット1の正面にハーフミラー20の一部が露出する場合の状態を示している。
LCD10は表示画面11に電子画像を表示可能な画像表示装置である。本実施形態ではLCDを採用するが他の種類の画像表示装置でもよい。LCD10の制御回路等は天板1aの上方に配置され、カバー部材1a'で覆われて保護される。ハーフミラー20は例えば光の透過率が50%程度のミラーである。
画像表示ユニット1は、天板1aと、一対の側板1b及び1cと、背部カバー1dと、底板1eと、からなる正面が開放した中空の略直方体形状の収容部を有しており、その内部にLCD10やハーフミラー20等が収納されている。シャッタユニット50は収容部の正面から見えるLCD10及びハーフミラー20による表示画像を視認者から遮蔽可能な遮蔽手段として機能する。図3に示すように各側板1b、1cはその正面側の端部が90度曲折されて曲折部1b'及び1c'を構成しており、その一部分を曲折させずに突出状態とすることでフック状の係合部1b"及び1c"が形成されている。
<駆動機構>
次にLCD10とハーフミラー20とを連動して移動させる駆動機構について説明する。図4(a)は画像表示ユニット1の右側面図である。側板1bには駆動源ユニット31が取付けられている。駆動源ユニット31は駆動源ユニット31を側板1bに固定するための固定用プレート31aを有しており、この固定用プレート31aには、LCD10とハーフミラー20とを連動して移動させる駆動機構の駆動源となるモータ32が支持されている。モータ32は例えばDCモータであり、本実施形態ではこのモータ32を単一の駆動源として駆動機構を駆動する。LCD10とハーフミラー20という2つの構成を移動させるにも関わらず、駆動源を単一とすることにより、低コスト化が図れると共にLCD10とハーフミラー20との制御が容易化する。
モータ32の出力軸には固定用プレート31aに支持されたウォームギヤ33が接続されており、モータ32の回転に伴って回転する。側板1bには軸34a回りに回転可能にウォームホイール34が取付けられており、ウォームホイール34はウォームギヤ33と噛み合うことで、ウォームギヤ33の回転に伴って軸34a回りに回転する。ウォームホイール34の内側側面には小径の平歯車34bが一体に設けられており、平歯車34bは軸34a回りにウォームホイール34と共に回転する。
側板1bの略中央部分には平歯車である回転板30が配設されており、この回転板30は側板1bに支持された軸30a回りに回転可能に取付けられている。回転板30は平歯車34bと噛み合うことで平歯車34bの回転に伴って回転する。つまり、回転板30は平歯車34b、ウォームホイール34及びウォームギヤ33を介してモータ32の駆動力によって回転することになる。この回転板30はLCD10及びハーフミラー20を移動させる駆動機構の主たる構成であり、モータ32の回転力を回転板30に伝達するために上述のウォームギア機構を用いたことにより、コンパクトな構成でギヤ比を大きくとれると共に低出力のモータであってもより大きなトルクを得られる。また、モータ32がウォームホイール34の接線方向に配置され、モータ32とウォームギア機構との幅が小さくできるので、平歯車によるギア機構を採用した場合と比べて、本実施形態のように側板1bに沿って余り出っ張らずに配設することができる。
回転板30の外側側面にはカム溝30bが刻設されている。このカム溝30bは回転板30の回転位置を検出するためのカム溝である。詳細には駆動源ユニット31の固定用プレート31aには一対のセンサ41a、41bが配設されている。本実施形態の場合、このセンサ41a、41bは光センサであり、センサアーム40の一端部に設けられた被検知片40bの存在の有無を検出する。センサアーム40は軸34aに回動自在に支持された板状の部材であり、その他方の端部にはピン状の摺動部40aが設けられている。回転板30が回転すると摺動部40aがカム溝30bを摺動し、カム溝30bに案内されてセンサアーム40が軸34a回りに回動する。センサ41a、41bはそれぞれLCD10の2つの位置(後述する第1及び第2の位置)に対応するように配設されており、センサアーム40の回動により被検知片40bの位置が移動してセンサ41aに検知されるとLCD10が第2の位置に存在していることが、センサ41bに検知されるとLCD10が第1の位置に存在していることが、検知されることになる。つまり、センサ41a、41bはLCD10の位置を検知するセンサとして機能する。
次に、側板1b上には回転板30と噛み合う平歯車35が設けられている。この平歯車35は側板1b−1c間を貫通する軸35aに固定されている。軸35aは側板1b及び1cに回転自在に支持され略水平に配設されている。この平歯車35と軸35aとはモータ32の駆動力を側板1c側の駆動機構に伝達するためのものである。図4(b)は画像表示ユニット1の左側面図である。側板1c側には駆動源ユニット31を除いて側板1b側と同じ機構が設けられており、軸35aの回転力は側板1c側の平歯車35を介して側板1c側の回転板30に伝達されることになる。図4(b)では図4(a)の構成に対応する構成に同じ符号を付している。本実施形態ではこのように駆動源ユニット31を除いて両側板側で同じ構成を採用することで設計負担軽減及び部品の種類の減少を図っている。なお、両側板側では同じ構成であるので、以下、側板1b側の構成で駆動機構を説明する。
図4(a)に戻り、側板1bにはアーム部材22が回動自在に取付けられている。このアーム部材22はハーフミラー20を移動させる機構の一部を構成するものである。また、側板1bにはアーム部材14が回動自在に取付けられている。このアーム部材14はLCD10を移動させる機構の一部を構成するものである。アーム部材14はスプリング15の一端が係止される係止部14bを有し、スプリング15の他端は天板1aに形成された係止部1a"に係止される。このスプリング15はアーム部材14が一方の方向に回動する場合には当該回動を補助し、他方の方向に回動する場合には当該回動に抵抗する弾性部材として機能する。後述するように本実施形態ではLCD10が第1の位置と第2の位置との間で移動(回動)するが、その際、LCD10の自重によりモータ32の負荷が高くなる、第1の位置から第2の位置への移動の場合にはスプリング15はアーム部材14の回動を補助し、LCD10の第2の位置から第1の位置への移動の場合にはスプリング15はアーム部材14の回動に抵抗することになる。これによりモータ32の負荷を調整することが可能となる。
次に、図4(a)に加えて図5(a)を参照して駆動機構について説明する。図5(a)は側板1bから駆動ユニット31を取り去った態様を示す図である。また、同図では回転板30を破線で示すと共にその内側側面に刻設されたカム溝30c及び30dを示す。つまり、回転板30の外側側面にはカム溝30bが、内側側面にはカム溝30c及び30dがそれぞれ刻設されていることになる。カム溝30cはLCD10の移動を案内するためのカム溝であり、カム溝30dはハーフミラー20の移動を案内するためのカム溝である。
アーム部材14は側板1bに支持された軸14a回りに回動自在に配設されており、軸14aから見て一方の端部にはカム溝30cを摺動する摺動部14dが、他方の端部には摺動部14cが設けられている。摺動部14dは軸体でありアーム部材14から回転板30側に突出している。アーム部材14は回転板30が回転するとカム溝30cを摺動部14dが摺動することで、カム溝30cに案内されて軸14a回りに回動することになる。摺動部14cは側板1b側に突出しており、側板1bに設けられた円弧状の案内孔16を摺動する。
アーム部材22は側板1bに支持された軸22a回りに回動自在に配設されており、軸22aから見て一方の端部にはカム溝30dを摺動する摺動部22cが、他方の端部には係合部22bが設けられている。摺動部22cは軸体でありアーム部材22から回転板30側に突出している。アーム部材22は回転板30が回転するとカム溝30dを摺動部22cが摺動することで、カム溝30dに案内されて軸22a回りに回動することになる。係合部22bは補助板23の一方端部に支持された軸体23aと係合する。係合部22bはアーム部材22を軸体23a回りに回転可能とすると共に係合部22b内での軸体23aの平行移動を許容するように端部が開放した長孔状に形成されている。
補助板23の他方の端部には軸体23bが支持されており、補助板23はその両端部にて軸体23a、23bをそれぞれ支持する板状の部材である。各軸体23a及び23bは側板1bに設けられた案内孔24a、24bを摺動する。また、各軸体23a及び23bの先端は小径に形成され、その先端部分は後述するハーフミラー20の支持枠21の穴に差し込まれる。
図5(b)は側板1b上の機構を取り外した態様を示す図である。同図ではアーム部材14及び22、補助板23を破線で示しており、各案内孔16、24a、24bの形状、アーム部材14及び22、補助板23との位置関係を示す。孔14a'、22a'、30a'、35a'はそれぞれ軸14a、22a、30a、35aのための孔を示す。
図6は側板1bを取り外した態様を示す図であり、画像表示ユニット1の内部の右側面図となる。同図に示すように、LCD10はブラケット13により支持されている。ブラケット13はLCD10の背面が装着される背板部13bと、背板部13bと一体に形成され、LCD10の側面から離間した側板部13aとを備えた枠部材である。側板部13aの上方にはLCD10の回動中心となる軸12が取付けられている。この軸12は側板1bに支持されており、側板1bを通過して側板1bの外部に設けられた止め具12a(図4、図5参照)にその端部が接続されている。軸12はその軸方向が水平方向に設定されており、LCD10は軸12により規定される水平軸回りに回動自在に支持されていることになる。
側板部13aには上下に延びる長孔状の案内部13cが設けられている。案内部13cはLCD10の移動を案内するためのもので、アーム部材14の摺動部14cは、側板1bの案内部16に加えてこの案内部13cも摺動する。つまり、摺動部14cは案内部16及13cを通過し、側板1bと側板部13aとを貫通していることになる。
次に、LCD10の背後にはハーフミラー20が配設されている。ハーフミラー20の両側部にはそれぞれハーフミラー20を支持する支持枠21が取付けられている。支持枠21は4つの穴が設けられている。この4つの穴のいずれか2つに補助板23の各軸体23a及び23bの先端が差し込まれ、側板1bを挟んで支持枠21と補助板23とが一体的に装着されることになる。
<移動動作>
次に、上記の駆動機構によるLCD10とハーフミラー20との移動態様について説明する。
上記図6ではLCD10の表示画面11が略垂直な状態にあり、画像表示ユニット1の正面に露出した状態にある。これを第1の位置という。この第1の位置は画像表示ユニット1を正面視するとハーフミラー20がLCD10の背後に隠れる位置であり、画像表示ユニット1の表示面はLCD10の表示画面11となる。換言すれば、LCD10が直接的な表示主体となる。LCD10はこれから説明するように背後方向に軸12回りに約90度回動する。このため、図6の状態ではLCD10との干渉を避けるべく、ハーフミラー20は画像表示ユニット1のより奥手側の位置(退避位置)に位置している。
次に、回転板30を略90度反時計回りに回転させると、この回転板30の回転によりカム溝30cを摺動部14dが摺動し、カム溝30cの案内によりアーム部材14が軸14aを回動中心として時計回りに回動する。アーム部材14の回動により摺動部14cの位置が移動し、側板1bの案内部16及びブラケット13の案内部13cを摺動部14cが摺動する。摺動部14cは軸14a回りに弧状に移動するのでブラケット13の案内部13cへの摺動によりブラケット13は軸12を回動中心として反時計回りに回動する。この結果、ブラケット13に支持されたLCD10も反時計回りに回動する。
次に、回転板30を更に略90度反時計回りに回転させると、アーム部材14の時計回りの回動が更に進んでLCD10の向きがかなり水平に近いところまでLCD10が回動する。また、LCD10の回動と共に、ハーフミラー20の移動が進み、その姿勢が変化する。
次に、回転板30を更に略90度反時計回りに回転させると、LCD10の表示画面の下端部が後方上方へ略90度移動して、略水平となる。LCD10のこの位置を第2の位置という。LCD10の表示画面は略水平であり、真下を向くことになる。また、ハーフミラー20は退避位置よりも大きく画像表示ユニット1の正面側に移動し、LCD10の略真下に位置する。また、退避位置の場合よりも姿勢が寝た状態となり、水平面に対して略45度の傾斜を有することになる。このハーフミラー20の位置を表示位置という。この表示位置にある場合、ハーフミラー20は画像表示ユニット1の正面に露出した状態にある。また、第2の位置にあるLCD10はハーフミラー20に画像を投影し、ハーフミラー20が画像表示ユニット1の表示面となる。換言すれば、LCD10は間接的な表示主体となり、ハーフミラー20が直接的な表示主体となる。
このようにして、LCD10が第1の位置にある時はハーフミラー20が退避位置に、LCD10が第2の位置にある時はハーフミラー20が表示位置に、両者が連動して移動することになる。また、モータ32を逆転させて回転板30を逆方向(時計回り)に回転させることになり、LCD10が第2の位置から第1の位置へ、ハーフミラー20が表示位置から退避位置へ、それぞれ連動して移動することになる。また、本実施形態ではハーフミラー20は、表示位置から退避位置へ移動するにつれて、その姿勢が立つように(傾斜角度が大きくなるように)移動されることになる(逆に表示位置から退避位置へ移動するにつれて、その姿勢が寝るように(傾斜角度が小さくなるように)移動されることになる)。ハーフミラー20は平行移動としてもよいが退避位置でその傾斜が立つようにすることで、画像表示ユニット1の奥行き方向の長さをより短くできると共に、LCD10とハーフミラー20との干渉防止にも効果があり、ハーフミラー20の奥行き方向の移動量を小さくすることができる。
<制御部>
次に、図7〜図9を参照してスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。スロットマシン100は、遊技の中枢部分の制御、すなわち、スロットマシン100の遊技進行に関する処理を実行する主制御部300と、主制御部300より送信された信号(制御コマンド)に応じて各種機器を制御する副制御部400と、副制御部400から送信された信号に応じて演出ユニットAを制御する演出ユニット制御部500と、から構成されている。副制御部400と演出ユニット制御部500とは、演出に関する処理を実行する。
なお、本実施形態では、副制御部400から主制御部300へ、制御コマンド等を送信する構成は存在せず、主制御部300と副制御部400とのデータ通信は、主制御部300から副制御部400へのみデータが送信される一方向通信である。同様に演出ユニット制御部500から副制御部400へ、制御コマンド等を送信する構成は存在せず、副制御部400と演出ユニット制御部500とのデータ通信は、副制御部400から演出ユニット制御部500へのみデータが送信される一方向通信である。
<主制御部>
まず、図7を参照して、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
また、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400、演出ユニット制御部500においても同様である。なお、RAM313は不図示のバッテリバックアップ回路によりスロットマシン100の電源断時においても、記憶内容が消失しないようにされている。
また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル受付センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチ324、リセットスイッチ326、及び電源電圧監視回路327の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル受付センサ320は、メダル投入口160の内部の通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバーセンサ321はスタートレバー130に設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタンセンサ322は、各々のストップボタン131a〜131cに設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。メダル投入ボタンセンサ323はメダル投入ボタン132、133のそれぞれに設置されており、RAM313に電子的に貯留されているメダルを遊技用のメダルとして投入する場合の投入操作を検出する。
精算スイッチ324は、精算ボタン135に対する操作を検出し、精算ボタン135が一回押されると、精算可能なメダルが払い出されることになる。本実施形態では、精算可能なメダルとは貯留されているメダルとベットされているメダルの双方であるが、貯留されているメダルのみとしてもよい。
リセットスイッチ326は、RAM313の記憶されている各種の情報を初期化するためのものである。電源電圧監視回路327は、スロットマシン100の電源電圧を監視し、一定の電圧以下に下がると信号を出力する。電源電圧監視回路327はスロットマシン100の電源を落とした時に、電圧が完全に落ちきる前にRAM313等の情報をバックアップするための処理を行なうためのものである。
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにHレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口161から払出すための装置。図示せず。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ121、スタートランプ122、再遊技ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント(SEG)表示器341(貯留枚数表示器126、表示器127、払出枚数表示器128等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本発実施形態における乱数発生回路317は、2つの乱数カウンタを備えている。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。
<副制御部>
次に、図8を参照してスロットマシン100の副制御部400について説明する。副制御部400は、主制御部300より送信された制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。 また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。なお、RAM413は不図示のバッテリバックアップ回路によりスロットマシン100の電源断時においても、記憶内容が消失しないようにされている。
また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110〜112の図柄を背面より照明するためのバックライト420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413に記憶されている情報を初期化するためのリセットスイッチ422、電源電圧監視回路423が接続されている。電源電圧監視回路423は上述した電源電圧監視回路327と同様のものであり、スロットマシン100の電源電圧を監視し、一定の電圧以下に下がると信号を出力する。電源電圧監視回路423はスロットマシン100の電源を落とした時に、電圧が完全に落ちきる前にRAM413等の情報をバックアップするための処理を行なうためのものである。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信した制御コマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。
CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からの制御コマンドを受信するための入力インタフェース461、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、例えば、副制御部400に設定された所定の情報を店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。すなわち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ151、サイドランプ152、中央ランプ153、腰部ランプ154、下部ランプ155、リールパネルランプ125、メダル払出口161を内側から閃光にて照明する払出口ストロボ159、受皿ランプ156を制御する。なお、CPU410は、演出ユニット制御部500への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。
<演出ユニット制御部>
次に、図9を参照してスロットマシン100の演出ユニット制御部500について説明する。演出ユニット制御部500は、演算処理装置であるCPU510や、各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路514は、水晶発振器511から発振されたクロックを補正して、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU510に供給する回路である。
また、CPU510にはタイマ回路515がバスを介して接続されている。CPU510は、所定のタイミングでデータバスを介してROM512の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路515に送信する。タイマ回路515は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU510に送信する。CPU510は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。CPU510は、副制御部400の出力インタフェース470、デマルチプレクサ419を介して出力されたCPU410からの信号を、入力インタフェース520およびバスを介して受信し、演出ユニット制御部500全体を制御する。
ROM512には、演出ユニット制御部500全体を制御するためのプログラムやデータが記憶されている。RAM513は、CPU510で処理されるプログラムのワークエリア等を有する。ROM512やRAM513は、バスを介してCPU510に接続されている。また、CPU510には、バスを介して、CPU530、モータ32を駆動するためのモータドライバ562、モータ54aを駆動するためのモータドライバ542、モータ54bを駆動するためのモータドライバ552、センサ57a'、57b'、41a及び41bが接続されている。なお、図示省略しているが、センサ57a'及び57b'はそれぞれ2つずつ設けられている。更に、CPU530には、バスを介して、ROM531、RAM532、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)534が接続されている。
一方、ROM531には、CPU530で処理されるプログラムが格納されている。RAM532は、CPU530で処理されるプログラムのワークエリア等を有する。VDP534には、水晶発振器533が接続され、さらに、バスを介して、ROM535、RAM536が接続されている。ROM535には、LCD10の画像データが複数種類格納されている。そして、CPU530は、CPU510からの信号をもとにROM535の画像データを読み出し、RAM536のワークエリアを使用して画像信号を生成し、D/Aコンバータ537を介して、LCD10の表示画面に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図10を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110〜112には、複数種類の図柄が所定コマ数(本実施形態では、配置番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した配置番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号2のコマには「白7」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号3のコマには「リプレイ」の図柄、がそれぞれ配置されている。なお、他の図柄の名称は、同図の右側の表に示す通りである。
<入賞役の種類>
次に、図11を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示した図である。
本明細書における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1〜BB4)、レギュラーボーナス(RB1、RB2)、およびシフトレギュラーボーナス(SRB)はボーナス遊技に移行する図柄として、また、再遊技(リプレイ)1〜4は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる図柄として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本明細書における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、シフトレギュラーボーナス、再遊技が含まれる。
また、本明細書における「入賞」には、メダルの配当を伴わない作動役の図柄組合せが、有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、シフトレギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
入賞役には、1つの入賞役によって構成される単独役と、複数の入賞役に同時に内部当選することが可能な同時当選役がある。
本実施形態の単独役には、ビッグボーナス(BB1〜BB4)と、レギュラーボーナス(RB1、RB2)と、シフトレギュラーボーナス(SRB)と、小役(ベル1、ベル2、スイカ、チェリー)と、再遊技(リプレイ)1〜4がある。
「ビッグボーナス(BB1〜BB4)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する入賞図柄組合せは、本実施形態の場合、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「ボーナス−ボーナス−ボーナス」、BB3が「白7−白7−ボーナス」、BB4が「ボーナス−ボーナス−白7」である。また、本実施形態ではBB1〜BB4についてフラグ持越しを行う。すなわち、BB1〜BB4に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM313の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1〜BB4に入賞しなかったとしても、入賞するまでフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1〜BB4に内部当選中とする。
「レギュラーボーナス(RB1、RB2)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する入賞図柄組合せは、本実施形態の場合、RB1が「青7−青7−スイカ」、RB2が「青7−スイカ−スイカ」である。なお、本実施形態ではRBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。
「シフトレギュラーボーナス(SRB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する入賞図柄組合せは、本実施形態の場合、「リプレイ−ベル−リプレイ」である。なお、SRBは、RB遊技を作動させる点でRB1、RB2と同じであるが、BB中に内部当選する確率がRB1、RB2よりも高く、且つ、対応する入賞図柄(本実施形態では、リプレイとベル)が各リール110〜112に分散して配置されているので(図10参照)、遊技者による目押し操作が容易となっている。なお、RB1、RB2、SRBともにRB遊技が12ゲーム間実施され、8回の入賞によりRB遊技が終了する。
「小役(ベル1、ベル2、スイカ、チェリー)」(以下、単に、ベル、スイカ、チェリーという場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する入賞図柄組合せは、本実施形態の場合、ベル1が「ベル−ベル−ベル」、ベル2が「スイカ−ベル−ベル」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」である。また、対応する払出枚数は、同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)1〜4」は、入賞により、次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行わない。なお、対応する入賞図柄組合せは、本実施形態の場合、再遊技1が「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、再遊技2が「リプレイ−リプレイ−ベル」、再遊技3が「リプレイ−ベル−ベル」、再遊技4が「リプレイ−チェリー−リプレイ」である。
なお、入賞役の種類は、本実施形態で示す入賞役に限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技(BB内部当選時を含む)と、再遊技高確率状態と、BB遊技(RB内部当選時を含む)と、RB遊技に大別され、スロットマシン100では、遊技状態毎に、上述の入賞役が採用されている。
<通常遊技>
図12は、通常遊技における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図であり、図13は、再遊技1〜4に対応する内部当選確率とその合成確率をRT状態ごとに示した図である。
なお、同図における入賞役の内部当選確率の分子の値は、所定の遊技回数における各入賞役の出現回数を示す数値(抽選データ)であり、分母の値は、入賞役の内部抽選時に取得される乱数値の範囲の大きさ(本実施形態では65536)である。この内部当選確率は、設定1〜設定6まで存在し、遊技店の係員等はいずれかを任意に選択し、設定することができる。また、図13の合成確率は、再遊技1〜4に対応する内部当選確率を合算した数値を示している。
通常遊技の入賞役には、上述の単独役である、ビッグボーナス(BB1〜BB4)、小役(スイカ、ベル(ベル1、ベル2)、チェリー)、再遊技1〜4に加え、同時当選役がある。
同時当選役は、複数の入賞役に同時に内部当選することが可能な入賞役であり、本実施形態では、同時当選役(BB1&再遊技1、BB1&再遊技2、BB2&再遊技2、BB3&再遊技2、BB4&再遊技2、BB1&スイカ、BB2&スイカ、BB3&スイカ、BB4&スイカ、BB1&チェリー、BB2&チェリー、BB3&チェリー、BB4&チェリー)がある。例えば、同時当選役(BB1&再遊技1)は、BB1と再遊技1に同時に内部当選することが可能な入賞役であり、BB1に対応する入賞図柄組合せ「白7−白7−白7」が揃った場合には、BB遊技に移行し、再遊技1に対応する入賞図柄組合せ「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃った場合には、次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる。
また、通常遊技には、再遊技1〜4の内部当選確率が異なるRT0、RT1、RT4〜RT9の8種類のRTモードが設定されている。図13に示すように、本実施形態では、8種類のRTモードのうち、RT0モードの再遊技1〜4の内部当選確率が1/7.3で一番低く、RT5モードおよびRT7モードの再遊技1〜4の内部当選確率が1/1.2で一番高く設定されている。
<BB内部当選時>
図14はBB内部当選時における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図である。
BB内部当選時とは、BB1〜BB4のいずれかの入賞役に内部当選し(同時当選役による内部当選も含む)、BB1〜BB4に入賞していない(BB1〜BB4に対応する入賞図柄組合せが揃っていない)遊技状態をいう。
このBB内部当選時の入賞役には、上述の単独役である、小役(スイカ、ベル(ベル1、ベル2)、チェリー)、再遊技1〜4がある。また、BB内部当選時には、再遊技1〜4の内部当選確率が異なるRT2、RT3の2種類のRTモードが設定されている。上記図13に示すように、本実施形態では、RT3モードの再遊技1〜4の内部当選確率は1/2.1で、RT2モードの再遊技1〜4の内部当選確率である1/3.3よりも高く設定されている。
なお、ボーナスの内部当選を契機にして再遊技役の確率を向上させた再遊技確率変動状態は、ボーナスの入賞までその状態が継続することから、この状態では、メダル等の遊技媒体を獲得する期待値が1以下、つまり、遊技媒体を総じて減少する程度の確率に設定することが望ましい。本実施形態では、後述するボーナス確定演出中において、遊技媒体の獲得期待値が1ゲームに対して少なくとも1以下となるように、抽選データの再遊技確率が設定されている。
<BB遊技>
図15(a)は、BB1入賞によるBB遊技(SuperBB)時における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図である。
SuperBB中の入賞役には、上述の単独役である、小役(スイカ、ベル(ベル1、ベル2)、チェリー)、再遊技1〜4と、RB(RB1〜RB5)と、SRBがある。
図15(b)は、BB2〜4入賞によるBB遊技(NormalBB)時における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図である。
NormalBB中の入賞役は、BB1入賞によるBB遊技中の入賞役と同じであるが、RB1、RB1、SRBの内部当選確率が異なっている。すなわち、RB1、RB2の内部当選確率は、NormalBB中よりも、SuperBB中の方が高くなっているのに対して、SRBの内部当選確率は、NormalBB中よりも、SuperBB中の方が低くなっている。なお、本実施形態では、メダルの払出枚数が465枚を超えた場合にBB遊技が終了する。
また、SuperBBでは、SuperBB一般遊技RT0モードに移行し、NormalBBでは、NormalBB一般遊技RT0に移行する。
<RB内部当選時>
図16(a)はRB1内部当選時における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図であり、同図(b)はRB2内部当選時における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図である。
RB1(またはRB2)内部当選時とは、BB遊技中にRB1(またはRB2)に内部当選し、RB1(またはRB2)に入賞していない(RB1(またはRB2)に対応する入賞図柄組合せが揃っていない)遊技状態をいう。
RB内部当選時の入賞役には、上述の単独役である、小役(スイカ、ベル(ベル1、ベル2)、チェリー)と、再遊技1〜4がある。また、RB1、RB2内部当選時にはRTモードの移行はないが、RB2内部当選時には、BB一般遊技RT6モードに移行する。
<RB遊技、SRB遊技>
図16(c)は、RB1入賞によるRB遊技(RB1遊技)、SRB遊技における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図である。
RB1遊技、SRB遊技の入賞役には、上述の単独役である、小役(スイカ、ベル(ベル1、ベル2)、チェリー)がある。また、RB1遊技、およびSRB遊技では、RTモードの移行はない。
図16(d)は、RB2入賞によるRB遊技(RB2遊技)における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図である。
RB2遊技の入賞役は、RB1遊技中の入賞役と同じであるが、小役(ベル)の内部当選確率が異なっている。すなわち、小役(ベル)の内部当選確率は、RB2遊技よりも、RB1遊技の方が高くなっている。また、RB2遊技では、RB遊技RT6モードに移行する。
本実施形態では、RB1、RB2遊技は、12回の遊技が行われた場合、または、入賞役に8回入賞した場合に終了する。そして、SuperBB中にRB1遊技に入賞した場合には、RB1終了後にBB一般遊技RT4モード(SuperBB中)に移行する。図17(a)は、BB一般遊技RT4モード(SuperBB中)における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図である。
また、NormalBB中にRB1遊技に入賞した場合には、RB1終了後にBB一般遊技RT4モード(NormalBB中)に移行する。図17(b)は、BB一般遊技RT4モード(NormalBB中)における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図である。
また、SuperBB中にRB2遊技に入賞した場合には、RB2終了後にBB一般遊技RT8モード(SuperBB中)に移行する。図17(c)は、BB一般遊技RT8モード(SuperBB中)における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図である。
また、NormalBB中にRB2遊技に入賞した場合には、RB2終了後にBB一般遊技RT8モード(NormalBB中)に移行する。図17(d)は、BB一般遊技RT8モード(NormalBB中)における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)を示した図である。
次に、図18および図19を用いて、遊技状態の種類について詳細に説明する。なお、図18はRT状態の種類と、各RT状態への移行契機と、対応する遊技状態と、を示した図であり、図19は、遊技状態の遷移の様子を示した状態遷移図である。
通常遊技には、通常遊技RT0モード、通常遊技RT1モード、通常遊技RT4〜RT9モードの8種類のRTモードが存在する。
通常遊技RT0モードは、通常遊技の開始時に最初に設定される遊技状態である。通常遊技RT1モードは、再遊技2に対応する図柄組合せ「リプレイ−リプレイ−ベル」が有効ライン上に表示された場合に移行し、移行後7ゲーム間は、通常遊技RT1モードが継続される。上記図13に示すように、この通常遊技RT1モードの再遊技合成確率は1/2.1であり、通常遊技RT0モードの再遊技合成確率1/7.3よりも高くなっている。
通常遊技RT4モードは、BB一般遊技RT4モード(SuperBB中またはNormalBB中)時にBB遊技が終了した場合に移行し、通常遊技RT6モードは、BB一般遊技RT6モード時またはRB遊技RT6モード時にBB遊技が終了し、通常遊技となった場合に移行する。これら通常遊技RT4モードおよび通常遊技RT6モードは、上記図13に示すように、再遊技3に対応する図柄組合せ「リプレイーベルーベル」が入賞ライン上に表示可能となる割合が、それまでに設定される割合よりも高い割合となる特殊役高確率遊技である(この例では、再遊技3の内部当選確率が1/65536から6855/65536(または6555/65536)になる)。
また、通常遊技RT5モードは、これら通常遊技RT4モードまたは通常遊技RT6モードにおいて、再遊技3に対応する図柄組合せ「リプレイ−ベル−ベル」が有効ライン上に表示された場合に移行し、移行後100ゲーム間は、通常遊技RT5モードが継続される。上記図13に示すように、この通常遊技RT5モードの再遊技合成確率は1/1.2であり、通常遊技RT4モードおよびRT6モードの再遊技合成確率1/7.2よりも高くなっている。
通常遊技RT8モードは、BB一般遊技RT8モード(SuperBB中またはNormalBB中)時にBB遊技が終了し、通常遊技となった場合に移行する。この通常遊技RT8モードは、上記図13に示すように、再遊技4に対応する図柄組合せ「リプレイ−チェリー−リプレイ」が入賞ライン上に表示可能となる割合が、それまでに設定される割合よりも高い割合となる特殊役高確率遊技である(この例では、再遊技4の内部当選確率が1/65536から6855/65536になる)。
また、通常遊技RT7モードは、この通常遊技RT8モードにおいて、再遊技4に対応する図柄組合せ「リプレイ−チェリー−リプレイ」が有効ライン上に表示された場合に移行し、移行後1000ゲーム間は、通常遊技RT7モードが継続される。上記図13に示すように、この通常遊技RT7モードの再遊技合成確率は1/1.2であり、通常遊技RT8モードの再遊技合成確率1/7.2よりも高くなっている。
通常遊技RT9モードは、BB一般遊技RT9モード(SuperBB中またはNormalBB中)時にBB遊技が終了し、通常遊技となった場合に移行する。この通常遊技RT9モードは、上記図13に示すように、再遊技4に対応する図柄組合せ「リプレイ−チェリー−リプレイ」が入賞ライン上に表示可能となる割合が、RT0〜RT7モードの割合よりも高い割合となる特殊役高確率遊技である(この例では、再遊技4の内部当選確率は3427/65536である)。
BB内部当選時には、BB内部当選時RT2モードとBB内部当選時RT3モードが存在する。
BB内部当選時RT2モードは、ボーナス内部当選時(BB1内部当選時)に図柄表示窓113上にリーチ目が表示された場合に移行し、BB内部当選時RT3モードは、ボーナス内部当選時(BB2〜BB4内部当選時)に図柄表示窓113上に通常ハズレ目が表示された場合に移行する。なお、「リーチ目」とは、特別役に内部当選した場合にのみ表示される表示結果をいい、本実施形態では、BB1に内部当選した場合にのみ表示される表示結果である。また、「通常ハズレ目」とは、いずれの入賞役にも対応しない図柄組合せが表示される表示結果である。
BB遊技には、NormalBB一般遊技RT0モード、SuperBB一般遊技RT0モード、BB一般遊技RT4モード(SuperBB中またはNormalBB中)、BB一般遊技RT6モード、BB一般遊技RT8モード(SuperBB中またはNormalBB中)、RB遊技RT6モード、BB一般遊技RT9モードが存在する。
NormalBB一般遊技RT0モードは、BB2に対応する図柄組合せ「ボーナス−ボーナス−ボーナス」、BB3に対応する図柄組合せ「白7−白7−ボーナス」、またはBB4に対応する図柄組合せ「ボーナス−ボーナス−白7」が有効ライン上に表示された場合(BB2〜BB4のいずれかに入賞した場合)に移行する。SuperBB一般遊技RT0モードは、BB1に対応する図柄組合せ「白7−白7−白7」が有効ライン上に表示された場合(BB1に入賞した場合)に移行する。
上記図15(a)および(b)に示すように、このSuperBB一般遊技RT0モードにおけるRB1の内部当選確率は1310/65536(=約1/50)、RB2の内部当選確率は655/65536(=約1/100)であり、NormalBB一般遊技RT0モードのRB1の内部当選確率819/65536(=約1/80)、RB2の内部当選確率164/65536(=約1/400)よりも高くなっている。また、SuperBB一般遊技RT0モードにおけるSRBの内部当選確率は6553/65536(=約1/10)であり、NormalBB一般遊技RT0モードのSRBの内部当選確率18724/65536(=約1/3.5)よりも低く設定されている。すなわち、SuperBB一般遊技RT0モードは、NormalBB一般遊技RT0モードよりも、RB1遊技およびRB2遊技に入賞する確率が高く、NormalBB一般遊技RT0モードは、SuperBB一般遊技RT0モードよりも、SRB遊技に入賞する確率が高い。
NormalBB一般遊技RT0モードやSuperBB一般遊技RT0モードにおいてRB1に内部当選し、且つ、RB1に対応する図柄組合せ「青7−青7−スイカ」が有効ライン114上に揃った場合(RB1に入賞した場合)には、RB1遊技に移行する(この場合、RTモードの移行はないため、RT0モードのままである)。そして、このRB1遊技が終了すると、BB一般遊技RT4モード(SuperBB中またはNormalBB中)に移行する。
また、NormalBB一般遊技RT0モードやSuperBB一般遊技RT0モードにおいてRB2に内部当選した場合には、BB一般遊技RT6モードに移行し、このBB一般遊技RT6モード中に、RB2に対応する図柄組合せ「青7−スイカ−スイカ」が有効ライン上に揃った場合(RB2に入賞した場合)には、RB2遊技RT6モードに移行する。そして、このRB2遊技が終了すると、100ゲーム間、BB一般遊技RT8モード(SuperBB中またはNormalBB中)に移行する。なお、BB一般遊技RT8モードが終了すると、SuperBB一般遊技RT0モードに移行する。
さらに、NormalBB一般遊技RT0モードやSuperBB一般遊技RT0モードにおいてSRBに内部当選し、且つ、SRBに対応する図柄組合せ「リプレイ−ベル−リプレイ」が有効ライン114上に揃った場合(SRBに入賞した場合)には、SRB遊技に移行する(この場合、RTモードの移行はないため、RT0モードのままである)。
また、BB遊技中に465枚を超えるメダルの払出しがあった場合には、通常遊技に移行する。
<メイン処理>
次に、図20を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
遊技の基本的制御は、主制御部300のMainCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、MainCPU310が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、各種の初期化処理が実行され、その後、主制御部メイン処理のステップS101では、メダル投入に関する投入処理を行う(詳細は後述する)。
ステップS102では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定する。また、副制御部400に対してスタートレバー受付コマンドを送信する。副制御部400は、このスタートレバー受付コマンドを受信することによって遊技の開始を把握する。
ステップS103では、有効な入賞ライン114を確定する。
ステップS104では、乱数発生器317で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、ステップS104で取得した乱数値と、ROM312に格納されている抽選データを用いて、入賞役の内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、その入賞役のフラグが内部的にONになる。なお、ステップS104で取得した乱数値は、入賞役内部抽選のほかにも、リール停止制御テーブルを選択するときの抽選等にも使用してもよい。また、このステップS105では、副制御部400に対して抽選結果コマンドを送信する。副制御部400は、この抽選結果コマンドを受信することによって内部抽選の結果を把握する。
ステップS106では、リール回転開始処理により、全リール110〜112の回転を開始させる。この際、ステップS105の内部抽選結果等に基づき、停止位置データ選択テーブルを参照し、いずれか一つのリール停止制御テーブルを選択する。
ステップS107では、演出用投入ボタン受付処理(詳細は後述)を行う。
ステップS108では、リール制御処理により、押されたストップボタン131a〜131cに対応するリール110〜112の回転を停止させる。この際、各リール110〜112を、ステップS106で選択したリール停止制御テーブルに基づいて停止させる。また、このステップS108では、副制御部400に対して停止位置図柄コマンドを送信する。副制御部400は、この停止位置図柄コマンドを受信することによって、各リール110〜112が、どの図柄位置で停止しているかを把握する。
ステップS109では、ストップボタン131a〜131cが押されることによって停止した図柄の入賞判定を行う。ここでは、有効ライン上に、内部当選した入賞役またはフラグ持越し中の入賞役に対応する入賞図柄組合せが揃った(表示された)場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効ライン上に、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃っていたならば再遊技1の入賞と判定する。また、ステップS109では、副制御部400に対して判定結果コマンドを送信する。副制御部400は、この判定結果コマンドを受信することによって入賞の結果を把握する。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出し(配当)のある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞やSRB入賞の場合に次回からBB遊技またはSRB遊技を開始できるよう準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるよう準備する。
ステップS112では、RT遊技更新処理を行う。このRT遊技更新処理では、RTモードの移行に関する処理が行われ、例えば、通常遊技RT0モードにおいて再遊技2に対応する入賞図柄組合せ「リプレイ−リプレイ−ベル」が有効ライン114上に表示された場合には、通常遊技RT1モードに移行できるよう準備する。
以上により1遊技が終了し、以降、主制御部メイン処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<投入処理>
次に、図21を用いて、上記メイン処理における投入処理(ステップS101)について説明する。なお、同図は、投入処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、演出用停止ボタン受付処理を行う(詳細は後述する)。
ステップS202では、遊技開始フラグの設定を行う。ここでは、遊技開始の条件が揃っている場合には遊技開始フラグをONに設定し、遊技開始の条件が揃っていない場合には遊技開始フラグをOFFに設定する。
ステップS203では、リプレイ作動中か否か、または、遊技開始フラグがONであるか否かを判断する。そして、リプレイ作動中、または、遊技開始フラグがONの場合にはステップS208に進み、リプレイ作動中ではなく、且つ、遊技開始フラグがONではない場合にはステップS204に進む。
ステップS204では、メダル受付センサ320によりメダルの通過の有無を検出するメダルセレクタ処理を行い、ステップS205では、メダルセレクタがメダルを受付中か否かを判断する。そして、メダルセレクタの受付中であればステップS208に進み、そうでなければステップS206に進む。
ステップS206では、メダルの精算受付処理を行い、ステップS207では、メダル投入ボタンセンサ323によりメダル投入ボタン132、133に対する操作を検出した場合にベットボタン受付処理を行う。
ステップS208では、メダル投入枚数を設定する。
ステップS209では、演出用停止ボタン受付情報がセットされているか否かを判断する。そして、演出用停止ボタン受付情報がセットされている場合にはステップS210に進み、演出用停止ボタン受付情報がセットされていない場合にはステップS212に進む。なお、この演出用停止ボタン受付情報は、ステップS201の後述する演出用停止ボタン受付処理においてセットされる。
ステップS210では、演出用停止ボタン受付情報をクリアし、ステップS211では、副制御部400に対して演出用停止ボタン受付コマンドを送信する。副制御部400は、この演出用停止ボタン受付コマンドを受信することによって、特定の停止ボタンの受付(本実施形態では、左停止ボタン131aと右停止ボタン131cの同時押し操作)があったことを把握する。
ステップS212では、精算スイッチ324により精算ボタン135に対する操作を検出したか否かを判断し、精算ボタン135の操作があった場合にはステップS213の精算処理を行い、精算ボタン135の操作が無い場合には精算処理を行うこと無くステップS214に進む。
ステップS214では、メダル投入受付情報があるか否かを判断し、メダル投入受付情報がある場合にはステップS215に進み、メダル投入受付情報が無い場合には処理を終了する。
ステップS215では、副制御部400に対してメダル投入コマンドを送信する。副制御部400は、このメダル投入コマンドを受信することによって、メダルが投入されたことを把握する。
ステップS216では、遊技前処理を行う。この遊技前処理では、遊技の開始に必要な各種の処理を行う。
<演出用停止ボタン受付処理>
次に、図22を用いて、上記投入処理における演出用停止ボタン受付処理(ステップS201)について説明する。なお、同図は、演出用停止ボタン受付処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301では、メダル投入枚数が0枚であるか否かを判断し、メダルの投入枚数が0枚の場合はステップS302に進み、そうでなければ処理を終了する。
ステップS302では、ボーナス遊技中であるか否かを判断し、ボーナス遊技中でなければステップS303に進み、ボーナス遊技中であれば処理を終了する。
ステップS303では、ストップボタンセンサ322により停止ボタン(ストップボタン)131a〜131cの受付の有無を検出し、停止ボタン131a〜131cの受付があった場合はステップS304に進み、停止ボタン131a〜131cの受付がない場合には処理を終了する。
ステップS304では、特定の停止ボタンの受付の有無、すなわち、左停止ボタン131aと右停止ボタン131cの同時押し操作があったか否かを判断し、左停止ボタン131aと右停止ボタン131cの同時押し操作があった場合はステップS304に進み、そうでなければ処理を終了する。
ステップS305では、演出用停止ボタン受付情報を設定して処理を終了する。
<演出用投入ボタン受付処理>
次に、図23を用いて、上記メイン処理における演出用投入ボタン受付処理(ステップS107)について説明する。なお、同図は、演出用投入ボタン受付処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401では、第3停止リールの停止受付待ち中か否か、すなわち、既に2つのリールが停止して残りの1つのリールのみが回転している状態か否かを判定する。そして、第3停止リールの停止受付待ち中である場合は何も処理をせずに終了し、そうでない場合はステップS402に進む。
ステップS402では、メダル投入ボタン(ベットボタン)130が押下されたか否かを判定する。そして、メダル投入ボタン130の押下を受け付けた場合はステップS403に進み、そうでない場合は何も処理をせずに終了する。
ステップS403では、副制御部400に対して、演出用投入ボタン受付コマンドを送信して、処理を終了する。副制御部400は、この演出用投入ボタン受付コマンドを受信することによって、メダル投入ボタン130が操作されたことを把握し、演出モードの選択処理を行う(詳細は後述する)。
<副制御部メイン処理>
次に、図24(a)を用いて、副制御部メイン処理について説明する。なお、同図は、副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、副制御部メイン処理のステップS501では、各種の初期化処理が実行される。
次に、ステップS502では、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判断する。そして、コマンドを受信した場合にはステップS503に進み、そうでない場合にはコマンドの受信待ちとなる。
ステップS503では、受信したコマンドの判定を行い、ステップS504では、演出処理を行う(詳細は後述する)。
以降、副制御部400は、電源の供給が遮断された場合などを除き、この副制御部メイン処理を繰り返し実行する。
<演出処理>
次に、図25を用いて、副制御部メイン処理における演出処理(ステップS504)について説明する。なお、同図は、演出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS601では、受信したコマンドが「抽選結果コマンド」であるか否かを判断する。そして、受信したコマンドが「抽選結果コマンド」である場合にはステップS602に進み、そうでない場合にはステップS603に進む。
ステップS602では、抽選結果コマンドに付随する内部抽選の結果に応じて、対応する演出を選択する。例えば、ボーナス役に内部当選した場合には、後述する「ボーナス確定演出」を選択し、演出を実行する準備を行う。
ステップS603では、ステップS602で選択した演出が「確定告知演出状態」であるか否かを判断する。そして、選択した演出が「確定告知演出状態」の場合にはステップS604に進み確定告知演出処理(詳細は後述する)を行い、選択した演出が「確定告知演出状態」でない場合にはステップS605に進む。例えば、ステップS602でボーナス確定演出を選択した場合には、ステップS604に進み確定告知演出処理を行う。
図26は副制御部400が主制御部300から受信するコマンドと、副制御部400が演出ユニット制御部500に送信するコマンドの流れを示した図である。本実施形態では、副制御部400は、主制御部300から受信した演出状態選択コマンドの内容に応じて、通常状態、3次元モード状態、連動演出状態、確定告知演出状態、BB中状態、RB中状態のいずれかの演出状態を選択する。このうち、確定告知演出状態は、所定の役(本実施例ではボーナス役(BB1〜BB4、RB1、RB2))に内部当選してボーナス役の入賞が可能となった旨(ボーナス役に対応する入賞図柄組合せを揃えることが可能となった旨)を遊技者に告知する「ボーナス確定演出」を演出ユニット制御部500に実行させる演出状態である。なお、同図に示す「コマンド内容」の項目は、副制御部400が主制御部300から受信する他のコマンドの一例であり、副制御部400は主制御部300から受信したコマンドの内容に応じて、効果音データやランプ点灯パターンデータなどの演出データを、スピーカ483や装飾ランプなどの各デバイスに設定すると共に、制御コマンドを演出ユニット制御部500に送信する。この制御コマンドを受信した演出ユニット制御部500は、副制御部400から受信した制御コマンドと、自身が有する、演出画像データや扉移動データなどの演出ユニット制御データに応じて、上述の演出ユニットAの制御を行う。
図25に戻って、ステップS605では、受信したコマンドが「判定結果コマンド」であるか否かを判断する。そして、受信したコマンドが「判定結果コマンド」である場合にはステップS606に進み、そうでない場合にはステップS607に進む。
ステップS606では、演出状態設定処理を行う。ここでは、判定結果コマンドに含まれる入賞役の情報に基づいて、上述の複数種類の演出状態から1つの演出状態を設定する。例えば、本実施例では、BB1〜BB4に入賞した場合には演出状態を「BB中状態」に設定し、RB1またはRB2に入賞した場合には演出状態を「RB中状態」に設定する。
ステップS607では、受信したコマンドが「演出用停止ボタン受付コマンド」であるか否かを判断する。そして、受信したコマンドが「演出用停止ボタン受付コマンド」である場合にはステップS608に進み、そうでない場合にはステップS609に進む。
ステップS608では、演出モード変更処理(詳細は後述する)を行った後、ステップS609に進む。
ステップS609では、その他の演出処理を行い、処理を終了する。
<演出モード変更処理>
次に、図27を用いて、演出処理における演出モード変更処理(ステップS608)について説明する。なお、同図は、演出モード変更処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS701では、現在の演出モード情報を取得する。
ステップS702では、演出ユニット制御部500に対して、ステップS701で取得した、現在の演出モード情報を含む「演出モード変更コマンド」を送信する。この「演出モード変更コマンド」を受信した演出ユニット制御部500は、演出モード情報に基づいて、後述する「ボーナス確定演出」を行う。
ステップS703では、ステップS702のコマンド送信から所定時間が経過したか否かを判断し、所定時間が経過している場合にはステップS705に進み、所定時間が経過していない場合にはステップS704に進む。
ステップS704では、主制御部300から「演出用投入ボタン受付コマンド」または「メダル投入コマンド」を受信しているか否か、すなわち、メダル投入ボタン130が押下されたか否か、または、メダルが投入されたか否かを判断する。そして、「演出用投入ボタン受付コマンド」または「メダル投入コマンド」を受信している場合(メダル投入ボタン130が押下された場合、または、メダルが投入された場合)にはステップS706に進み、受信していない場合にはステップS703に戻る。
ステップS705では、異なる演出モードの設定を行った後、ステップS702に戻り、演出モードを変更すべく、演出ユニット制御部500に対して「演出モード変更コマンド」を送信する。本実施形態では、副制御部400は、ボーナス確定演出を、所定時間が経過する度に演出モードA(殿モード)→演出モードB(爺モード)→演出モードC(姫モード)→演出モードA(殿モード)→演出モードB(爺モード)→・・・の順番で変更する。
ステップS706では、現在の演出モード情報をRAM413の所定記憶領域に記憶した後、演出ユニット制御部500に対して制御コマンドを送信して演出モード情報が確定した旨を報知する。
<確定告知演出処理>
次に、図28を用いて、演出処理における確定告知演出処理(ステップS604)について説明する。なお、同図は、確定告知演出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS801では、設定されている演出モード情報をRAM413から読み出して確認する。
図29は、ボーナス確定演出テーブルの一例を示した図である。このボーナス確定演出テーブルには、演出モードの種別ごとに、(確定告知の)告知態様、液晶モード、演出時間、垂れ流し祝福演出、ボーナス確定表示、演出の詳細が、それぞれ対応付けされて記憶されている。なお、「液晶モード」とは、演出ユニットAのLCD10の停止位置を示しており、LCD10が上述の「第1の位置」に停止している状態が「2次元モード」、LCD10が上述の「第2の位置」に停止している状態が「3次元モード」である。また、「垂れ流し祝福演出(本発明に係る動的演出)」とは、演出態様が切り替わる様々な一連の演出が展開される演出であり、例えば、キャラクタの動作などが完了しておらず、未だ動作中の態様を表示しておくことで、画像表示が動きのある態様で視認することができる演出を指し、総じて、キャラクタの動作がある、動的な、又は、ほぼ動的な演出態様を意味する。換言すれば、一度開始されると全ての演出が完了するまで継続して行われる演出であり、遊技台が演出を制御できない状況にある場合(例えば、遊技台に供給されている電源が遮断されている場合)などの特殊なケースを除き、主制御部300からの制御コマンド(例えば、抽選結果コマンド、リール停止コマンド、判定結果コマンドなど)の受信によっても再生が中断されたり、新たな演出に上書きされたりすることがなく、最後まで継続して実施される演出のことである。また、「ボーナス確定表示(本発明に係る静的演出)」とは、演出態様が一様な演出であり、例えば、キャラクタの動作などが完了し、画像表示が動きのない、静かな態様で視認することができる演出を指し、総じて、キャラクタの動作がない、固定的な、又は、ほぼ固定的な演出態様を意味する。また、「詳細」とは、垂れ流し祝福演出の内容を詳細に示したものである。
図28に戻って、ステップS802では、上述のボーナス確定演出テーブルを参照し、設定されている演出モード情報に基づいて、確定告知演出(告知態様)を選択する。例えば、演出モード情報が「演出モードA(殿モード)」の場合には、通常告知A〜E、レア告知1または2のいずれか一つを選択する。
ステップS803では、LCD10を用いて、ステップS802で選択した確定告知演出に対応する「垂れ流し祝福演出」を行い、ステップS804では「垂れ流し祝福演出」が終了するを待つ。そして、垂れ流し祝福演出が終了した場合にはステップS805に進む。
ステップS805では、LCD10を用いて、ボーナス確定を示す告知画像表示(ボーナス確定表示)を行う。
ステップS806では、ステップS805で表示したボーナス確定表示の上に、内部当選したボーナス役に対応する図柄組合せの表示を行う。例えば、BB1に内部当選した場合には、ボーナス確定表示の上に、BB1に対応する入賞図柄組合せ「白7−白7−白7」の表示を行う。なお、抽選結果に対応した報知は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、リプレイ1に内部当選した場合には、リプレイ1に対応する入賞図柄組合せ「リプレイ−リプレイ−リプレイ」を表示したり、「リプレイ1」という文字を表示したり、入賞図柄組合せ「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の一部を構成するリプレイ図柄(Repという文字が描かれた図形)を表示したり、スピーカ483からリプレイ1に対応させた効果音を出力したり、装飾ランプの点灯パターンを変えて報知することなどが考えられる。
ステップS807では、主制御部300から抽選結果コマンドを受信しているか否かを判断し、抽選結果コマンドを受信している場合にはステップS808に進み、抽選結果コマンドを受信していない場合にはステップS810に進む。
ステップS808では、内部抽選結果を確認し、内部当選した役が、ボーナス役よりもリール110〜112を優先させて停止すべき役(優先役)であるか否かを判断する。そして、優先役である場合にはステップS809に進み、そうでない場合にはステップS806に戻る。
ステップS809では、優先役に対応する図柄組合せを、ボーナス役に対応する図柄組合せよりも強調する態様でLCD10に表示する。なお、本発明はこれに限定されず、例えば、ボーナス役に対応する図柄組合せを消去して、優先役に対応する図柄組合せのみを表示するようにしてもよい。
ステップS810では、ボーナス役に入賞したか否かを判断し、ボーナス役に入賞した場合にはステップS811に進み、ボーナス役に入賞していない場合にはステップS806に戻る。
ステップS811では、「ボーナス入賞演出」を行い、ステップS812では、その他の演出処理を行う。
図30は、上述の「ボーナス確定演出」と「ボーナス入賞演出」の流れを示した図である。例えば、BB1に内部当選した場合には「ボーナス確定演出」を行うが、ボーナス確定演出中に、BB1に対応する図柄の組合せが図柄表示窓113の有効ライン上に停止表示されてボーナスに入賞した場合には「ボーナス確定演出」に代えて「ボーナス入賞演出」を行う。
次に、図31〜図34を用いて、「ボーナス確定演出」について説明する。
図31(a)は、ボーナス確定演出の演出構成、および演出の詳細を示した図である。本実施例に係るボーナス確定演出は、上述の「垂れ流し祝福演出」と「ボーナス確定表示」によって構成されており、垂れ流し祝福演出は、内部当選結果を報知(表示)しない演出であるのに対して、ボーナス確定演出は、内部当選結果を報知(表示)する演出である。
図31(b)は、演出モード情報ごとの演出態様を模式的に示した図である。
演出モード情報が演出モードA(殿モード)の場合、垂れ流し祝福演出として、後述する「動作演出」を行った後、ボーナス確定表示を行う。また、演出モード情報が演出モードB(爺モード)の場合、垂れ流し祝福演出として、後述する「祝福文字表示」を行った後、ボーナス確定表示を行う。また、演出モード情報が演出モードC(姫モード)の場合、垂れ流し祝福演出として、後述する「再変動演出」を行った後、ボーナス確定表示を行う。
図32は、演出モード情報が演出モードAの場合におけるボーナス確定演出の一例を示した図である。演出モード情報が演出モードAの場合には、キャラクタとして「殿」が選択され、垂れ流し祝福演出(動的演出)として「殿」がポーズを決める動画像からなる動作演出を行った後、ボーナス確定表示(静的演出)として、「殿」の静止画像と内部当選結果(この例では、ボーナスの内部当選)を報知する文字(この例では「ボーナス確定」といった文字)を表示する。
図33は、演出モード情報が演出モードBの場合におけるボーナス確定演出の一例を示した図である。演出モード情報が演出モードBの場合には、キャラクタとして「爺」が選択され、垂れ流し祝福演出(動的演出)として祝福文字(この例では、「嗚呼」、「極楽」といった文字)を所定時間毎に切り替えて表示する祝福文字表示を行った後、ボーナス確定表示(静的演出)として、「爺」の静止画像と内部当選結果(この例では、ボーナスの内部当選)を報知する文字(この例では「ボーナス確定」といった文字)を表示する。
図34は、演出モード情報が演出モードCの場合におけるボーナス確定演出の一例を示した図である。演出モード情報が演出モードCの場合には、キャラクタとして「姫」が選択され、垂れ流し祝福演出(動的演出)として、横3列に並んだ数字を所定時間毎に切り替えて表示する再変動表示を行った後、ボーナス確定表示(静的演出)として、「姫」の静止画像と内部当選結果(この例では、ボーナスの内部当選)を報知する文字(この例では「ボーナス確定」といった文字)を表示する。
次に、図35を用いて、「ボーナス入賞演出」について説明する。
図35は、ボーナス入賞演出の一例を示した図である。この例では、ボーナス役に対応する図柄組合せを表示した後、ボーナス入賞演出として、「SuperBB」といった文字の表示を行っている。本実施例では、全ての演出モードA〜Cおいて、このボーナス入賞演出を行う。
図36は、ボーナス確定表示中に再遊技役の内部当選を報知する一例を示した図であり、(a)は演出モードAのボーナス確定表示中の場合、(b)は演出モードBのボーナス確定表示中の場合、(c)は演出モードCのボーナス確定表示中の場合である。スロットマシン100は、ボーナス確定演出の垂れ流し祝福演出中に所定の入賞役に内部当選した場合には、垂れ流し祝福演出中(非報知区間中)は入賞役の内部当選結果の報知を行わず、垂れ流し祝福演出からボーナス確定表示に切り替わったタイミング(報知区間になったタイミング)で入賞役の内部当選結果の報知を行う。換言すれば、内部抽選結果が出た場合でも、垂れ流し祝福演出中(非報知区間)は、ボーナス確定表示中(報知区間)に移行するまで、抽選結果に対応した報知内容で報知を行わないように(または、いずれの情報の報知も行わないように)抽選結果に対応した報知内容の報知を遅延させる。また、再遊技役は、上述の優先役であるため、ボーナス役に対応する図柄組合せの表示よりも、再遊技役に対応する図柄を強調して表示する。
以上説明したように、本実施例1に係るスロットマシン100は、所定の抽選を行う抽選手段(本実施例では内部抽選処理)と、複数種類の演出の中から、いずれかの演出を選択する演出選択手段(本実施例では演出処理のステップS602)と、演出選択手段によって選択された演出の実行を制御する演出実行手段(本実施例では、主として確定告知演出処理のステップS601〜S605が該当)と、各種情報を報知可能な報知手段(本実施例ではLCD10やスピーカ483など)と、報知手段への報知内容を制御する報知制御手段(本実施例では、主として確定告知演出処理のステップS606、S609が該当)と、を備え、演出実行手段によって実行される複数種類の演出には、遊技の進行により途切れることがない所定の演出期間から成る特定演出(本実施例ではボーナス確定演出)が含まれ、報知制御手段は、特定演出の最終段階で抽選手段による抽選結果に対応した報知を行うように報知手段への報知内容を制御する。
本発明に係る遊技台によれば、特定演出の最終段階に至るまで抽選結果に対応した報知が行われることがないため、従来の遊技台のように報知によって演出が邪魔されるようなことがなく、遊技者は特定演出を十分に堪能することができる。そのため、遊技者の興趣の低下を防ぎ、遊技意欲を持続させることができる。
なお、本発明に係る遊技台はこれに限定されるものではなく、例えば、報知制御手段は、特定演出の最終段階で、該最終段階までの演出期間における抽選手段による抽選結果に対応した報知をまとめて行うように報知手段への報知内容を制御してもよい。
また、演出実行手段によって実行される特定演出は、所定の遊技の開始を契機として開始され、その遊技の終了、および次遊技の開始に係わらず、所定の終了条件が成立するまで継続して実行される演出であれば、複数回の遊技にわたるような長い演出が報知によって途中で遮られてしまうことがなく、遊技者の興趣の低下を防ぎ、遊技意欲を持続させることができる。
また、演出実行手段によって実行される特定演出は、演出態様が切り替わり様々な一連の演出が展開される動的演出(本実施例では垂れ流し祝福演出)と、演出態様が一様な静的演出(本実施例ではボーナス確定表示)と、で構成されていれば、多彩な演出が可能となる上に、そのような多彩な演出が報知によって途中で遮られてしまうことがなく、遊技者の興趣の低下を防ぎ、遊技意欲を持続させることができる。
また、報知制御手段は、演出実行手段によって動的演出が実行されている間は、抽選手段による抽選結果に対応した報知を行わないように、または、いずれの情報の報知も行わないように、報知内容を制御し、演出実行手段によって静的演出が実行されている間は、抽選手段による抽選結果に対応した報知を行うように報知内容を制御すれば、遊技者の興味を惹く動的演出が報知によって途中で遮られてしまうことがなく、遊技者の興趣の低下を防ぎ、遊技意欲を持続させることができると同時に、静的演出において遊技者に有用な情報を報知することができる。
また、演出実行手段によって実行される特定演出は、抽選手段によって複数種類の役のうちの所定役に内部当選したと判定され、その所定役に対応する図柄組合せを前記有効ライン上に表示させることが可能な許容状態となった場合に開始され、所定役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合(所定役に入賞した場合)に終了すれば、役に内部当選してから役に入賞するまでの遊技者の興趣の低下を防ぎ、遊技意欲を持続させることができる。
また、所定役は、遊技者にとって有利な特別遊技を開始させるための特別役(本実施例ではボーナス役)であれば、特別な利益を得ることが可能となってから特別な利益が得られることが確定するまでの遊技者の興趣の低下を防ぎ、遊技意欲を持続させることができる。
また、演出実行手段によって実行される特定演出における動的演出は、抽選手段によって特別役に内部当選したと判定された旨を示唆し、演出態様が切り替わる動的な祝福演出であり、演出実行手段によって実行される特定演出における静的演出は、抽選手段によって特別役に内部当選したと判定され、その特別役に対応する図柄組合せの報知がなされる祝福演出態様が一様の演出態様である静的な祝福演出であれば、特別な利益が得られるかもしれないといった遊技者の期待感を多彩な演出によって高めることができる上に、そのような多彩な演出が報知によって途中で遮られてしまうことがなく、遊技者の興趣の低下を防ぎ、遊技意欲を持続させることができる。
また、リール停止制御手段(本実施例ではリール制御処理)は、抽選手段によって複数の役に内部当選している状態の場合、いずれか1つの役が成立するように、その1つの役に対応する図柄を優先して有効ライン上に停止させるようにリールを停止させ、抽選手段によって複数種類の役のうちの特別役に対応する図柄よりも優先して有効ライン上に停止させる優先役(本実施例では再遊技役)が内部当選した場合には、その優先役を特別役よりも優先して有効ライン上に停止させるとともに、報知制御手段は、演出実行手段によって実行される特定演出において、優先役が報知対象となるように報知手段への報知内容を制御すれば、遊技者は有効ライン上に停止させるべき役を報知内容から容易に把握することができ、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。
また、報知制御手段は、演出実行手段によって実行される特定演出において、優先役を特別役よりも強調して報知するように報知手段への報知内容を制御すれば、遊技者は有効ライン上に停止させるべき役を報知内容から容易に把握することができ、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。
また、報知制御手段は、演出実行手段によって実行される特定演出において、優先役を報知する場合に特別役を報知しているときには、その特別役の報知を中止するように報知手段への報知内容を制御すれば、遊技者は有効ライン上に停止させるべき役を報知内容から容易に把握することができ、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。
また、演出モードごとに異なる演出を記憶した複数の演出テーブルと、演出モードを示す情報を記憶する演出モード情報記憶手段と、をさらに備え、演出実行手段は、演出モード情報記憶手段に記憶された演出モードを示す情報に基づいて、異なる演出態様の特定演出を実行すれば、多彩な演出が可能となり、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
なお、本発明は、複数種類の図柄が施された複数のリール110〜112と、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(上記実施例1では内部抽選処理)と、抽選手段の抽選結果に基づいて、リールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段(上記実施例1ではリール制御処理)と、抽選手段の抽選結果に基づいて、予め設定された有効ライン上において所定の図柄組合せが停止表示され、表示窓113上における停止時のリールに表示される図柄組合せが内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段(上記実施例1では入賞判定処理)と、を備えたスロットマシンに好適であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンやパチンコ遊技機などにも適用可能である。
ここで、本発明が適用されるパチンコ遊技機としては、リール(回転体)などの可動体を有し所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、始動口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置で図柄を変動させた後に図柄を停止表示し、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ遊技機が一例として挙げられる。
このようなパチンコ遊技機では、遊技球が始動口に入球すると、抽選を行い、この抽選結果が当りであるか否かを判定する。そして、この抽選で大当たりに当選すると、可変表示装置により、特定の図柄による組合せ(大当たり図柄;例えば、777など)を表示し、大当たり状態に移行する。大当たり状態では、大入賞口を、例えば、所定の時間または所定の回数、開放させ続けるので、遊技球は入球しやすい状態となり、遊技者にとって有利な状態が実現されるようになっている。また、特定の図柄による組合せ(大当たり図柄)が、確率変動を伴う大当たり図柄(確変図柄)である場合には、次に大当たりとなる確率を高く設定するため、遊技者にとってさらに有利な状態が実現される。
また、本発明に係る遊技台は、前述のスロットマシンやパチンコ遊技機等の実機の他、これらのスロットマシン等の実機の動作をアーケードゲーム機用、家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
また、上記実施形態に記載された作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、上記実施形態に記載されたものに限定されるものではない。