JP2008185588A - 多角形ベゼルを有する時計 - Google Patents

Abstract

【課題】 耐摩耗性のあるベゼルを有する時計を提供すること。
【解決手段】 本発明は、 第１材料製の多角形ベセル（１６）を収納するよう配置された上面（３２）を有する中間部品（１２）を有する時計において、前記ベセル（１６）のコーナーは、切り取られ、前記中間部品（１２）は、第２材料製の４個の角要素（４０ａ、ｂ、ｃ、ｄ）を有し、前記４個の角要素（４０ａ、ｂ、ｃ、ｄ）は、前記ベセル（１６）が中間部品（１２）に搭載された時に、前記ベセル（１６）の切り取られたコーナーに入ることを特徴とする。
【選択図】 図１

Description

本発明は、時計の技術分野に関し、特に、柔らかい材料製あるいは脆い材料製の多角形ベゼルが搭載される中間部品を含む時計に関する。

本明細書において「柔らかい材料」とは、ヴィッカース硬度が３０ＨＶ未満の材料、例えば木材、ある種のプラスティック、さらにはレザー（革）を意味する。「脆い材料」とは、塑性変形をしない材料、例えばセラミック、石、真珠層を意味する。より一般的には、「柔らかい材料」あるいは「脆い材料」のグループは、非金属材料からなる。

柔らかい材料（例、木材）から形成される外側を有する時計、特に装飾的外観を呈する時計は、公知である。従来の実施例においては、時計のケースは、全体が木材製、あるいは木材製カバーで被覆された金属ボディのいずれから構成される。このような実施例の一例は、特許文献１、２に記載されている。

ドイツ特許第２３３３０９号明細書 スイス特許第６６７１７７号明細書

柔らかい材料製の外側（表面）の欠点は、耐摩耗性がないことである。角の部品、例えばコーナーは特に摩耗にさらされ、従来の実施例では、角張っておらず丸みを帯びた形状をしている。このような時計は、従って円形あるいは楕円形の外形を有する。

脆い材料製の外側を有する時計も公知である。柔らかい材料とは異なり、脆い材料は、耐摩耗性は極めて大きいが、コーナーの部品は壊れやすい。このため、円形あるいは楕円形の形状が、脆い材料製の外部を有する時計には好ましい。

本発明の目的は、上記の欠点を解決することである。本発明は、柔らかい材料製または脆い材料製の多角形のベゼルを有し、そのコーナーは摩耗あるいは衝撃に耐えるような時計を提供する。

特に本発明においては、第１材料製の多角形ベセルを収納するよう配置された上面を有する中間部品を有する時計において、前記ベセルのコーナーは、切り取られ、前記中間部品は、第２材料製の４個の角要素を有し、前記４個の角要素は、前記ベセルが中間部品に搭載された時に、前記ベセルの切り取られたコーナーに入る、或いは嵌る。

本発明の好ましい実施例によれば、前記第２材料は、前記第１材料よりも耐衝撃性または耐摩耗性が高い。

耐衝撃性材料あるいは耐摩耗性材料から形成され、多角形のベゼルのコーナーを置換する角部の要素により、このようなベゼルの主要な欠点であるコーナーの摩耗あるいは破損は、大幅に低減できる。

図１、２、３に示す時計は、従来と同様、ケース１０を有する。このケース１０は、中間部品１２とバックカバー１４とベセル１６とから構成される。中間部品１２は、バックカバー１４と共にハウジング１８を構成する。ハウジング１８がムーブメント２０を収納する。ムーブメント２０は、電池（図示せず）によりパワーが加えられる電気機械式あるいは機械式である。この時計は、さらに中間部品１２に搭載されるガラス２２と、ムーブメント２０とガラス２２の間に挿入される文字版２４と、時間表示手段（例えばムーブメント２０に機構学的に接続される指針２６、２８）とを有する。巻き上げ軸に連結される竜頭３０は、中間部品１２の側面に配置されて、時間表示を修正したり、ゼンマイを巻き上げるためのものである。

中間部品１２とバックカバー１４とベセル１６は、ほぼ四角形の形状をしている。変形例として、中間部品１２とバックカバー１４とベセル１６は、他の多角形状、例えば四角形、六角形、三角形等でもよい。中間部品１２とバックカバー１４は、耐摩耗性と耐衝撃性の材料、金属例えばスチールから形成される。ベセル１６は、柔らかい材料あるいは脆い材料、例えば木材、セラミック、真珠層あるいは他の非金属材料から形成され、装飾的効果を呈する。

中間部品１２は、内側エッジ３６により規定される表面３４から構成される上面３２を有する。この内側エッジ３６は肩部３８を形成し、この肩部３８上にガラス２２が搭載される。当業者はガラス２２を防水性にすることもできる。例えばガラス２２と中間部品１２の間にシール用ガスケットを挿入して防水性にすることもできる。上面３２はさらに、４個の角要素４０ａ、ｂ、ｃ、ｄを有する。４個の角要素４０ａ、ｂ、ｃ、ｄは、表面３４から突出しており、ベゼルの４カ所のコーナーの配置される。４個の角要素４０ａ、ｂ、ｃ、ｄは、中間部品１２とともにモノブロック組立体を形成する。４個の角要素４０ａ、ｂ、ｃ、ｄは、上面３２を機械加工することにより、あるいは中間部品１２を打ち抜くことにより得られる。本発明の変形例として、４個の角要素４０ａ、ｂ、ｃ、ｄを、中間部品１２にろう付け、溶接、ボンディングあるいはネジ止めで接着・固定することもできる。

ベセル１６は、上面３２上に内側エッジ３６に沿って配置され、中間部品１２に４個のネジ部材を用いてネジ止めされて、表面３４に対し押しつけられる。本発明の変形例として、ベセル１６を表面３４に接着してもよい。ベセル１６の４個のコーナーは切り取られて、ベセル１６が中間部品１２の表面３４に配置されると、４個の角要素４０ａ、ｂ、ｃ、ｄは、ベゼル１６の４個のコーナーを占有する。この配置により、摩耗あるいは衝撃のいずれかにより損傷を受けることのあるベセル１６のコーナーを保護する。

上記した時計は多角形のベゼルを有し、そのコーナーは耐摩耗性あるいは耐衝撃性を有するように構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。

以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。

本発明の時計の斜視図。 図１の第１軸Ａ−Ａに沿ったケースの断面図。 図１の第２軸Ｂ−Ｂに沿ったケースの断面図。

符号の説明

１０ ケース
１２ 中間部品
１４ バックカバー
１６ ベセル
１８ ハウジング
２０ ムーブメント
２２ ガラス
２４ 文字版
２６，２８ 指針
３０ 竜頭
３２ 上面
３４ 表面
３６ 内側エッジ
３８ 肩部
４０ａ，ｂ，ｃ，ｄ ４個の角要素

Claims (7)

1. 第１材料製の多角形ベセル（１６）を収納するよう配置された上面（３２）を有する中間部品（１２）を有する時計において、
   前記ベセル（１６）のコーナーは、切り取られ、
   前記中間部品（１２）は、第２材料製の４個の角要素（４０ａ、ｂ、ｃ、ｄ）を有し、
   前記４個の角要素（４０ａ、ｂ、ｃ、ｄ）は、前記ベセル（１６）が中間部品（１２）に搭載された時に、前記ベセル（１６）の切り取られたコーナーに入る
   ことを特徴とする時計。
2. 前記第２材料は、前記第１材料よりも耐衝撃性または耐摩耗性が高い
   ことを特徴とする請求項１記載の時計。
3. 前記第１材料は非金属材料であり、第２材料は金属材料である
   ことを特徴とする請求項１又は２記載の時計。
4. 前記４個の角要素（４０ａ、ｂ、ｃ、ｄ）は、中間部品（１２）とともにモノブロック・ピースを構成する
   ことを特徴とする請求項１記載の時計。
5. 前記４個の角要素（４０ａ、ｂ、ｃ、ｄ）は、前記中間部品（１２）の上面を機械加工することにより得られる
   ことを特徴とする請求項２記載の時計。
6. 前記４個の角要素（４０ａ、ｂ、ｃ、ｄ）は、中間部品（１２）に接着される
   ことを特徴とする請求項１記載の時計。
7. 前記上面（３２）は、前記ベセル（１６）が搭載される表面（３４）を有し、
   前記４個の角要素（４０ａ、ｂ、ｃ、ｄ）は、前記表面（３４）から突出している
   ことを特徴とする請求項１−４のいずれかに記載の時計。

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