JP2008185074A - 高さ調整機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】調整対象物からの脚体の突き出し量の微調整および大幅調整を共に、一箇所の操作部の操作により行えるようにする。
【解決手段】調整対象物Pへの取り付けベース1と、取り付けベース1に上下方向のスライド移動可能に組み合わされる脚体2と、脚体2の外径よりも内径を大きくすると共に内周部に雌ネジ部30を有し外周部を操作部31として取り付けベース1に回転可能に組み合わされた回転操作体3と、回転操作体3の付勢体4とを備えている。脚体2は回転操作体3の内側に通されていると共に、脚体2は回転操作体3の雌ネジ部30に噛み合う雄ネジ部20aを有しており、この雌ネジ部30と雄ネジ部20aとが回転操作体3の回転操作により脚体2を上下方向に螺進退させるように付勢体4の付勢によって噛み合わされている。
【選択図】図2

Description

この発明は、調整対象物の脚部となる脚体を備え、調整対象物からの脚体の突き出し量を可変調整することで、この調整対象物の全部又は一部のレベルを調整できるように構成された高さ調整機構の改良に関する。
雄ネジを備えた脚部材と、この脚部材が貫通する筐体内にあって付勢部材によってこの脚部材の雌ネジに雄ネジを噛み合わせるロック部材とからなる上下調整機能付き脚がある。(特許文献1参照)この脚による上下調整は、微調整は脚部材を回転させての雌ネジと雄ネジの作用によりなされ、大幅な調整は筐体の外部に突出しているロック部材の一部を利用して付勢部材の付勢に抗してロック部材を移動させてなされる。すなわち、かかる脚にあっては、前記微調整と大幅調整とにおいて、操作すべき部分を異ならせるものであった。
特開2005−226739号公報
この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種の高さ調整機構において、調整対象物からの脚体の突き出し量の微調整および大幅調整を共に、一箇所の操作部の操作により行えるようにする点にある。
前記課題を達成するために、この発明にあっては、高さ調整機構をを、以下の(1)〜(5)の構成を備えたものとした。
(1)調整対象物への取り付けベースと、
(2)取り付けベースに上下方向のスライド移動可能に組み合わされる脚体と、
(3)脚体の外径よりも内径を大きくすると共に内周部に雌ネジ部を有し外周部を操作部として取り付けベースに回転可能に組み合わされた回転操作体と、
(4)回転操作体の付勢体とを備えており、
(5)脚体は回転操作体の内側に通されていると共に、脚体は回転操作体の雌ネジ部に噛み合う雄ネジ部を有しており、この雌ネジ部と雄ネジ部とが回転操作体の回転操作により脚体を上下方向に螺進退させるように付勢体の付勢によって噛み合わされている。
操作部を利用して回転操作体を回転させると、付勢体の付勢により回転操作体の雌ネジ部は脚体の雄ネジ部に噛み合わされており、しかも、回転操作体は取り付けベースに回転可能に組み合わされていることから、脚体が螺進退され、取り付けベースからの下方に向けた脚体の突き出し量を微調整することができる。これにより、調整対象物のレベルを微調整することが可能となる。回転操作体の内径は脚体の外径よりも大きいことから、操作部を利用して付勢体の付勢に抗する向きに回転操作体を押し込むと回転操作体の雌ネジ部と脚体の雄ネジ部との噛み合わせを解くことができる。この噛み合わせを解くと脚体は回転操作体からフリーになることから、回転操作体を押し込みながら調整対象物を上下動させることで取り付けベースからの下方に向けた脚体の突き出し量を大幅に調整することができる。大幅調整後の位置で回転操作体の押し込みを止めれば付勢体の付勢により回転操作体の雌ネジ部を再び脚体の雄ネジ部に噛み合わせてこの大幅調整後の状態を安定的に維持させることができる。
前記脚体における付勢体の付勢によって回転操作体と接する側と反対の側を無ネジ部とさせておけば、前記大幅調整を回転操作体の雌ネジ部が脚体の無ネジ部に押し当たる位置まで回転操作体を押し込むことで操作性良く、また、スムースになすことができる。
前記取り付けベースに脚体の通し部を形成させると共に、脚体に形成された上下方向に長く続く回り止め部への組み合わせ部をこの通し部に形成させておくこともある。このようにした場合、回転操作体を回転させたときに脚体を連れ回りさせることなく、取り付けベースに支持された回転操作体の内周部を通る脚体をスムースに上下方向に進退させることができる。
調整対象物に取り付けベースを内装させてこの調整対象物の底面から突き出される脚体によって調整対象物を支持するようにすると共に、調整対象物の側面に回転操作体の操作部の操作用開放部を形成させておくようにすれば、この操作用開放部に臨んだ回転操作体の操作部の一部を指などで押してこの回転操作体を回転させることで調整対象物の底面からの脚体の突き出し量を微調整でき、また、この回転操作体を内方に強く押し込むことで回転操作体の雌ネジ部と雄ネジ部との噛み合いを解いてかかる脚体の突き出し量を大幅調整することができる。
この発明にかかる高さ調整機構によれば、調整対象物からの脚体の突き出し量の微調整および大幅調整を共に、回転操作体の操作部の操作により行うことができる。すなわち、かかる微調整は回転操作体の回転操作により、また、大幅調整は回転操作体の押し込み操作により、なすことでがきる。
以下、図1〜図4に基づいて、この発明を実施するための最良の形態について説明する。
なお、ここで図1は実施の形態にかかる高さ調整機構Aを含んで構成されたプロジェクターの一例を示しており、図2はこのプロジェクターの要部をその左右方向に沿って断面にして示している。図3は高さ調整機構Aを、また、図4はこれを構成する脚体2と回転操作体3と付勢体4を、それぞれ示している。
この実施の形態にかかる高さ調整機構Aは、調整対象物Pの脚部Paとなる脚体2を備え、調整対象物Pからの脚体2の突き出し量を可変調整することで、この調整対象物Pの全部又は一部のレベルを調整できるようにするものである。
かかる調整機構Aは、調整対象物Pに一箇所あるいは複数箇所備えられる。例えば、かかる調整機構Aは、調整対象物Pの前側Pbの中程に一箇所あるいはこの前側Pbの左右に二箇所備えられ、このようにした場合、調整対象物Pの後側Pcの底部Pdを支点として調整対象物Pの前側Pbのレベルを変えてその傾斜角を可変させることができる。調整対象物Pに二箇所以上調整機構Aを備えさせた場合、こうした傾斜角のみならず調整対象物Pの水平調整も可能となる。より具体的には、かかる調整機構Aは、例えば、プロジェクター(映写機)の脚部Paとして用いられる。
かかる調整機構Aは、
(1)取り付けベース1
(2)脚体2
(3)回転操作体3
(4)回転操作体3の付勢体4
を備えてなる。
取り付けベース1は、脚体2と回転操作体3と付勢体4との連係状態を確保しながらこれら調整対象物Pに備え付け可能とするものである。取り付けベース1は調整対象物Pの一部として調整対象物Pの筐体やフレームなどに形成されていても良い。図示の例では、かかる取り付けベース1は、天板10と、底板11と、この天板10と底板11との間に亘る向かい合った一対の側板12、12とを備えると共に、この一対の側板12、12の一方に前記回転操作体3の一部を突き出させる窓穴13を備えたボックス状体として構成されている。かかる天板10と底板11とにはそれぞれ、貫通孔状をなす脚体2の通し部14が形成されている。そして、図示の例では、調整対象物Pとしてのプロジェクター本体の前側の左右両側に、脚体2の下端部をこのプロジェクター本体の底面から突き出させるようにした状態で取り付けベース1を内蔵させることで、このプロジェクター本体に調整機構Aを備えさせている。図示の例では、かかるプロジェクター本体の前側Pbの側面には取り付けベース1の窓穴13に連通する操作用開放部Pfが形成されており、この操作用開放部Pfから突き出される回転操作体3の操作部の一部を指などで押してこの回転操作体3を回転させることでプロジェクター本体の底面Peからの脚体2の突き出し量を微調整でき、また、この回転操作体3を内方に強く押し込むことで後述する回転操作体3の雌ネジ部30と脚体2の雄ネジ部20aとの噛み合いを解いてかかる脚体2の突き出し量を大幅調整できるようになっている。
脚体2は、取り付けベース1に上下方向のスライド移動可能に組み合わされている。図示の例では、かかる脚体2は、軸部20と、この軸部20の下端部に取り付けられた接地体21とから構成されている。接地体21は、下部を球面状に構成しており、その上部中央に軸部20の下端部が止め付けられている。
一方、回転操作体3は、脚体2の外径よりも内径を大きくすると共に内周部に雌ネジ部30を有し外周部を操作部31として取り付けベース1に回転可能に組み合わされている。図示の例では、かかる回転操作体3は、厚肉の筒状をなす主体部32と、この主体部32の上部筒口を巡る上側スリーブ部33と、この主体部32の下部筒口を巡る下側スリーブ部34とを備え、その筒軸を縦向きに配するようにして取り付けベース1の天板10と底板11の内面間に支持されている。
そして、前記脚体2はかかる回転操作体3の内側に通されていると共に、脚体2はその軸部20に回転操作体3の雌ネジ部30に噛み合う雄ネジ部20aを有しており、この雌ネジ部30と雄ネジ部20aとが回転操作体3の回転操作により脚体2を上下方向に螺進退させるように付勢体4の付勢によって噛み合わされている。
図示の例では、付勢体4は、取り付けベース1の窓穴13が設けられた側板12に向き合った側板12側から回転操作体3を常時この窓穴13が設けられた側板12側に向けて押し、この付勢体4の押圧によって回転操作体3はかかる窓穴13からその外周部の一部を外部に突き出させるようになっている。付勢体4は、図示の例では、上部巻回部41と下部巻回部42との間に亘る中間連接部43と、上部巻回部41から引き出されたバネ上端44と、下部巻回部42から引き出されたバネ下端45とを備えたダブルトーションスプリング40として構成されている。図示の例では、このスプリング40は、その中間連接部43を取り付けベース1の窓穴13が設けられた側板12に向き合った側板12の内面に押し当て、かつ、バネ上端44を回転操作体3の上側スリーブ部33の外側に形成させた周回溝33aに入れ込むと共に、バネ下端45を回転操作体3の下側スリーブ部34の外側に形成させた周回溝34aに入れ込ませた状態で、その上部巻回部41と下部巻回部42とを弾性変形させるようにして取り付けベース1に内蔵されている。これにより図示の例では、回転操作体3は、取り付けベース1における窓穴13が設けられた側板12に向き合った側板12の側からその雌ネジ部30を脚体2の軸部20の雄ネジ部20aに噛み合わすようになっている。回転操作体3の付勢体4は、回転操作体3をその回転妨げない態様でこのように脚体2に押し付けさせる付勢力を発揮させるものであればどのような構成のものであっても構わない。
操作部31を利用して回転操作体3を回転させると、付勢体4の付勢により回転操作体3の雌ネジ部30は脚体2の雄ネジ部20aに噛み合わされており、しかも、回転操作体3は取り付けベース1に回転可能に組み合わされていることから、脚体2が螺進退され、取り付けベース1からの下方に向けた脚体2の突き出し量を微調整することができる。これにより、調整対象物Pのレベルを微調整することが可能となる。回転操作体3の内径は脚体2の外径よりも大きいことから、操作部31を利用して付勢体4の付勢に抗する向きに回転操作体3を押し込むと回転操作体3の雌ネジ部30と脚体2の雄ネジ部20aとの噛み合わせを解くことができる。この噛み合わせを解くと脚体2は回転操作体3からフリーになることから、回転操作体3を押し込みながら調整対象物Pを上下動させることで取り付けベース1からの下方に向けた脚体2の突き出し量を大幅に調整することができる。大幅調整後の位置で回転操作体3の押し込みを止めれば付勢体4の付勢により回転操作体3の雌ネジ部30を再び脚体2の雄ネジ部20aに噛み合わせてこの大幅調整後の状態を安定的に維持させることができる。
この実施の形態にあっては、かかる脚体2の軸部20における付勢体4の付勢によって回転操作体3と接する側と反対の側は無ネジ部20cとなっている。図示の例では、前記雄ネジ部20aは、かかる軸部20における取り付けベース1における窓穴13が設けられた側板12に向き合った側板12側に向けられた側部に、雌ネジ部30に噛み合う雄ネジの一部20bとなる山部と谷部とを交互に上下方向に多段状をなすように形成させることで、脚体2に備えられている。
これにより、この実施の形態にあっては、前記大幅調整を回転操作体3の雌ネジ部30が脚体2の無ネジ部20cに押し当たる位置まで回転操作体3を押し込むことで操作性良く、また、スムースになすことができるようになっている。
また、この実施の形態にあっては、取り付けベース1に形成された脚体2の通し部14に、脚体2に形成された上下方向に長く続く回り止め部20dへの組み合わせ部14aが形成されている。図示の例では、脚体2の軸部20は前記雄ネジ部20aと雌ネジ部30との間において、その直径方向両側にそれぞれ、この軸部20の軸線方向に沿って長く延びるリブ状をなす回り止め部20dを備えている。一方、取り付けベース1の通し部14は、その直径方向両側にかかる回り止め部20dのはまり込む切り欠き状をなす組み合わせ部14aを備えている。
これにより、この実施の形態にあっては、回転操作体3を回転させたときに脚体2を連れ回りさせることなく、取り付けベース1に支持された回転操作体3の内周部を通る脚体2をスムースに上下方向に進退させることができる。
高さ調整機構Aの使用状態を示す斜視構成図 同断面構成図 高さ調整機構Aの斜視構成図 同要部斜視構成図
符号の説明
P 調整対象物
A 調整機構
1 取り付けベース
2 脚体
20 軸部
20a 雄ネジ部
3 回転操作体
30 雌ネジ部
31 操作部
4 付勢体

Claims (4)

  1. 調整対象物への取り付けベースと、
    取り付けベースに上下方向のスライド移動可能に組み合わされる脚体と、
    脚体の外径よりも内径を大きくすると共に内周部に雌ネジ部を有し外周部を操作部として取り付けベースに回転可能に組み合わされた回転操作体と、
    回転操作体の付勢体とを備えており、
    脚体は回転操作体の内側に通されていると共に、脚体は回転操作体の雌ネジ部に噛み合う雄ネジ部を有しており、この雌ネジ部と雄ネジ部とが回転操作体の回転操作により脚体を上下方向に螺進退させるように付勢体の付勢によって噛み合わされていることを特徴とする高さ調整機構。
  2. 脚体における付勢体の付勢によって回転操作体と接する側と反対の側は無ネジ部とされていることを特徴とする請求項1記載の高さ調整機構。
  3. 取り付けベースに脚体の通し部が形成されていると共に、脚体に形成された上下方向に長く続く回り止め部への組み合わせ部がこの通し部に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の高さ調整機構。
  4. 調整対象物に取り付けベースを内装させてこの調整対象物の底面から突き出される脚体によって調整対象物を支持するようにしてあると共に、
    調整対象物の側面に回転操作体の操作部の操作用開放部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の高さ調整機構。
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