JP2008184405A - 低温保存可能な高濃度過グルタル酸組成物 - Google Patents

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Yasunari Kawabata
康成 川端
Shoichi Hayakawa
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Abstract

【課題】殺菌、漂白、洗浄、エポキシ化剤などの用途に使用される、安定かつ低温保存可能な高濃度過グルタル酸組成物および、該過グルタル酸組成物を用いた殺菌方法を提供する。
【解決手段】10〜35重量%の過グルタル酸、1〜30重量%のグルタル酸および8〜35重量%の過酸化水素を含有し、且つ過酸化水素とペルオキシカルボキシ基の合計モル濃度が含有する水のモル濃度に対して0.01〜0.35の比率で調整したことを特徴とする平衡過グルタル酸組成物、および該平衡過グルタル酸組成物を希釈あるいは希釈せずに、被殺菌消毒物に、10〜60℃で1〜60分接触させる殺菌消毒方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、殺菌、漂白、洗浄、エポキシ化剤などの用途に使用される、安定かつ低温保存可能な高濃度過グルタル酸組成物および、該過グルタル酸組成物を用いた殺菌方法に関する。
通常、カルボン酸と過酸化水素との平衡反応や、カルボン酸無水物と過酸化水素との反応により合成される過カルボン酸(有機過酸)は、分子内にペルオキシカルボキシ基(―COOOH基)を有し、過酸化水素よりも強力な酸化剤として知られている(非特許文献1)。とくに過酢酸は産業上重要な組成物であり、殺菌剤、漂白剤、エポキシ化剤、有機合成試薬などの用途に広く用いられている。しかしながら過酢酸は、その特有の臭いのため、開放系や十分な換気設備が整っていない場所での使用は、作業従事者へ臭気もしくは安全性の面で負担をかける。この問題解決のため、特許文献1では、無臭性の過カルボン酸溶液である、8〜45重量%の過グルタル酸を含む安定な水溶性ペルオキシ含有濃厚液が提案されている。さらに特許文献2では過グルタル酸、過コハク酸、過アジピン酸からなる複合過ジカルボン酸が開示されている。
過グルタル酸組成物は原料であるグルタル酸および過酸化水素の濃度が高ければ高いほど、平衡反応により生成する過グルタル酸の転化率は高くなり、経済的に優位である。特にグルタル酸は高価であることから、この問題は顕著であり、原液配合時のグルタル酸および過酸化水素は高濃度であることが望ましい。また保存するにおいては、含有する金属などによる過酸化水素もしくは過カルボン酸の自己分解反応を抑制するために、低温での保存が望ましい。しかしながら特許文献1、2に記載される過グルタル酸溶液を長期間保存するに際し、高濃度の過グルタル酸溶液においては結晶の析出による安定性の喪失、特に低温で保存するに際し、結晶の析出が著しく保存安定性が保てないことが判明している。
特開昭53−81619号公報 特開平8−67667号公報 有機過酸化物 化学工業社 1972年
本発明の課題は、経済性に優れ、低温においても長期間保存可能な高濃度過グルタル酸組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、高濃度の過グルタル酸溶液においても、含有する過酸化水素とペルオキシカルボキシ基の合計モル濃度が、含有する水のモル濃度に対して、0.35未満の比率で調製することにより、長期間低温でも保存可能で、かつ高濃度な過グルタル酸組成物を得られることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、10〜35重量%の過グルタル酸、1〜30重量%のグルタル酸および8〜35重量%の過酸化水素を含有し、且つ過酸化水素と過グルタル酸の合計モル濃度が、水のモル濃度に対して、0.01〜0.35の範囲で、好ましくは0.1〜0.35の範囲で、さらに好ましくは0.2〜0.35の範囲で、規定される平衡過グルタル酸組成物に関するものである。
本発明の低温保存が可能な高濃度過グルタル酸組成物は、低温保存下においても長期間安定性があり、経済性に優れ、無臭性で、十分な水溶性を持っており、殺菌剤、漂白剤、エポキシ化剤、有機合成試薬などとして好適に用いられる。
本発明の低温保存が可能な高濃度の過グルタル酸組成物は、グルタル酸を10〜40重量%、過酸化水素を10〜35重量%の範囲で、かつ過酸化水素のモル濃度が水のモル濃度に対して、0.01〜0.35の範囲の比率で水を調製し、作用させて平衡に達するまで反応させることにより得られる。グルタル酸の代わりに無水グルタル酸を用いても良いが、この場合は加水分解により消費される分量の水を合わせて添加する必要がある。そのほかの成分として酸触媒、安定剤などを含むことができる。反応後の平衡組成物中の過グルタル酸濃度は10〜35重量%であり、過酸化水素濃度は8〜35重量%、残分は水である。
原料のグルタル酸が高価であることから、グルタル酸の過グルタル酸への転化率は高いほうが望ましい。しかしながら、転化率を高くしすぎると、最終的に平衡反応により得られる過グルタル酸濃度が低くなる。平衡到達時の過グルタル酸モル濃度の、過グルタル酸とグルタル酸の合計モル濃度に対する比率が0.1〜0.8の範囲で、好ましくは0.3〜0.8、さらに好ましくは0.5〜0.8の範囲であることが望ましい。
酸触媒としては、例えば、硫酸、リン酸などの鉱酸類を0.1〜5重量%添加することができる。また、安定剤としては、例えば、ピロリン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩(EDTA)、ピコリン酸、ジピコリン酸、ピリジン−2,6−ジメタノール、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)など、通常の過酸化水素水や過酢酸に用いられる安定剤が挙げられ、0.01〜3重量%で添加することができる。また、共存する過酸化水素、過カルボン酸の安定性を阻害する金属類を系内から除去するため、イオン交換樹脂に通液するなどの方法により、原料のグルタル酸や、もしくは混合後のグルタル酸溶液を精製することも同様に可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何らの制限を受けるものではない。
<過酸化水素および過カルボン酸濃度の定量>
過酸化水素濃度は過マンガン酸カリウム法で、過グルタル酸濃度はヨードメトリー法で算出する。試料を適量採取したのち、濃度測定中に過酸化水素と過グルタル酸の平衡が変化しないように、氷を加え試料を0℃付近に保つ。適量の硫酸を加え、液性を酸性にする。これに過マンガン酸カリウム溶液を滴下すると過マンガン酸の赤紫色が過酸化水素との反応により消えるので、赤紫色が消えなくなる滴下量を終点とし、過酸化水素濃度を求める。これにヨウ化カリウムを加え、過グルタル酸中のペルオキシカルボキシ基とヨウ化カリウムの反応によりヨウ素を遊離させ、チオ硫酸ナトリウム溶液で定量し、ペルオキシカルボキシ基の濃度を求める。過グルタル酸濃度はモノペルオキシグルタル酸(HOOCCHCHCHCOOOH、分子量148)に基づき算出する。
実施例1〜5および比較例1〜9
実施例1〜5および比較例1〜9の初期のグルタル酸、過酸化水素、水、硫酸、ジピコリン酸、60%HEDP溶液の配合を表1に、実施例1〜5および比較例1〜9の平衡到達時の各成分濃度、過酸化水素と過グルタル酸との混合モル濃度と水のモル濃度の比率、5℃保存条件における析出の有無を表2に記した。
Figure 2008184405
Figure 2008184405

Claims (2)

  1. 10〜35重量%の過グルタル酸、1〜30重量%のグルタル酸および8〜35重量%の過酸化水素を含有し、且つ過酸化水素と過グルタル酸の合計モル濃度が、水のモル濃度に対して、0.01〜0.35の範囲であることを特徴とする平衡過グルタル酸組成物。
  2. 請求項1記載の過グルタル酸組成物を希釈あるいは希釈せずに、被殺菌消毒物に、10〜60℃で1〜60分接触させる殺菌消毒方法。
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