JP2008182981A - 送風式薬剤放散装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ファン13と薬剤14を有し、そのファン13を駆動することで吸込口11から空気を吸い込んで薬剤を含有した空気として吐出口12から吐出する装置本体1と、流入口20と流出口21を有した長尺な扁平な筒形状の放出体2を、ヒンジ3で折り畳み状態と開き状態に回動自在に連結し、前記折り畳み状態の時には薬剤を含有した空気が吐出口12から外部に放出されると共に、コンパクトで全体処理による使用に適し、前記開き状態の時には薬剤を含有した空気が流入口20から放出体2内を流入して流出口21から外部に放出されて局所処理による使用に適するようにした送風式薬剤放散装置。
【選択図】図2
Description
例えば、特許文献1,2に記載された送風式薬剤放散装置が提案されている。
前述の特許文献1に記載された送風式薬剤放散装置は、チャンバ内に薬剤保持体とファンを設け、そのファンを駆動することで吸気口からチャンバ内に外気を取り入れ、薬剤(害虫防除成分)を含んだ空気を排気口から外部に放出するようにしてある。
前述の特許文献2に記載された送風式薬剤放散装置は、縦長で薄い扁平の容器内に、薬剤パネルとファンを設け、そのファンを駆動することで吸い込み口から空気を容器内に吸い込み、薬剤を含む空気を吹き出し口から容器外に放出するようにしてある。
前記局所処理場面として、害虫防除について、害虫が生息している場所、害虫による被害場所、例えばゴキブリ、アリなどの匍匐害虫の好む住処である暗くて湿気の多い場所(流しの排水溝など)、暗くて狭い場所(冷蔵庫、食器棚、レンジなどと床面との空間、壁面との空間、侵入口である穴など)などが挙げられる。
また、害虫個体や害虫集団、例えば蚊、ハエなどの飛翔害虫やゴキブリ、アリなどの匍匐害虫に向かって直接処理する、なども挙げられる。
すなわち、特許文献1に開示した送風式薬剤放散装置のチャンバは幅広く、高い大きさであるから、狭い空間に挿入することができないので、狭い空間に薬剤を効率良く放散することができない。
しかし、容器内に電池室、制御室、また薬剤パネル、ファンや外気通過路の空間を有し、その容器を薄くする(高さ寸法を小さくする)には限度があり、より狭い空間に容器を挿入できないので、局所処理による使用に十分対応できない。
また、薬剤を含む空気が縦長の容器内を流通するので、空気に含まれた薬剤が容器の内面等に付着し易く、外部に放散する薬剤の量が少なくなる恐れがあると共に、容器が縦長であるから細長い設置スペースが必要で、前述した全体処理による使用には適さない。
また、容器が縦長で大きいので持ち運びや保管が面倒である。
流入口20と流出口21を有した長尺で扁平な放出体2を備え、
前記装置本体1と放出体2はヒンジ3で折り畳み状態と、開き状態に回動自在に連結され、
前記装置本体1と放出体2が折り畳み状態の時には、装置本体1と放出体2が重なり合い、前記吐出口12と流入口20が離れて吐出口12が外部に開口し、
前記装置本体1と放出体2が開き状態の時には、前記吐出口12と流入口20が連通し、流出口21は装置本体1から離隔した位置となるようにしたことを特徴とする送風式薬剤放散装置である。
前記装置本体1と放出体2が折り畳み状態の時には、放出体2が装置本体1の下面1b側に重なり合うようにした送風式薬剤放散装置である。
前記装置本体1と放出体2が折り畳み状態の時には、放出体2が装置本体1の上面1a側に重なり合って吸込口11を覆うようにし、
この放出体2と装置本体1の上面1aとの間に、吸込口11を外部に連通する通気路40を形成した送風式薬剤放散装置である。
また、装置本体1と放出体2を開き状態とすれば、その放出体2を狭い空間に挿入して薬剤を効率良く放散できるので、局所処理による使用に適している。
また、放出体2を、狭い空間に対応して薄く(高さ寸法を小さく)できるので、局所処理による使用に十分に対応できる。
また、物の上面に装置本体1を置いて物の背面と壁との間の小さな空間に放出体2を挿入して薬剤を放散することができる。
装置本体1と放出体2をヒンジ3で図1、図2に示す折り畳み状態と図3、図4に示す開き状態とに亘って回動自在に連結してある。
前記装置本体1は空気流通路10を有し、その空気流通路10は吸込口11と吐出口12で外部に開口し、ファン13を駆動することで吸込口11から空気を吸い込み、吐出口12から吐出する。
前記装置本体1には薬剤14が設けてあり、前述のファン13を駆動することで空気流通路10を流通する空気が薬剤14に触れて薬剤(有効成分)を含有した空気として吐出口12から吐出する。
要するに、装置本体1にファン13と薬剤14を設けることで送風式の薬剤放散部としてある。
この放出体2が図1、図2に示す折り畳み状態であると、装置本体1と放出体2は重なり合い、その放出体2の流入口20は装置本体1の吐出口12と離れ、その吐出口12は外部に開口する。
前記放出体2が図3、図4に示すように開き状態であると、放出体2の流入口20と装置本体1の吐出口12が連通し、流出口21が装置本体1から離隔した位置となる。
しかも、装置本体1と放出体2が折り畳み状態で、全長が短く、設置スペースを小さくできる。
これらが相俟って、全体処理による使用に適する送風式薬剤放散装置である。
例えば、居室空間のテーブル等の上に置いて居室空間全体に薬剤を放散して居室空間の全体処理に使用する際に、その薬剤を居室空間の全体に効率良く放散することができる。
例えば、冷蔵庫、食器棚、レンジなどの物と床面との間の上下寸法の小さな狭い空間、前記物と壁面との間の左右寸法の小さな狭い空間に、放出体2を挿入して、その狭い空間の奥に向けて薬剤を含有した空気を放出することで、その狭い空間に薬剤を効率良く放散することができる。
また、放出体2は空気が流通するだけであるから、その放出体2を狭い空間に対応して薄く(高さ寸法を小さく)できるので、局所処理による使用に十分対応できる。
前記放出体2は装置本体1の下面1b側に重なり合うようにして折り畳み状態となるようにしてある。
このようであるから、装置本体1と放出体2が折り畳み状態の時に、吸込口11から空気を吸い込む際に放出体2が邪魔にならずに吸込口11からスムーズに空気を吸い込むことができる。
また、前述のように開口端面12a,20aが接した状態(開き状態)で装置本体1と放出体2を保持する手段が設けてある。
例えば、装置本体1の吐出口12の開口端面12aの上辺部に庇状の突片15を設け、放出体2の流入口20の開口端面20aの上辺部分22が突片15に接することで保持するようにしてある。
これに限ることはなく、一方の開口端面と他方の開口端面に相互に嵌まり合う突起と凹部を形成し、開き状態の時に突起と凹部が嵌まり合うようにしても良い。
前記第1突出部30は装置本体1の下面1bよりも下方に突出し、第2突出部31は放出体2の上下いずれかの面よりも突出し、この第1・第2突出部30,31は前述の各端面12a,20aと上下方向に位置がずれていると共に、前記軸32の中心(ヒンジ3の回動中心)は前記各端面12a,20aと同一位置である。
これによって、装置本体1と放出体2を開き状態とすることで各端面12a,20aが接する。
前記装置本体1は、上面板16と下面板17と一対の側面板18と端面板19で他端が開口した扁平な矩形箱形状で、その他端の開口が吐出口12で、上面板16に吸込口11が形成してある。
前記装置本体1内は仕切壁1cでファン収容室1dと電池収容室1eに区画され、そのファン収容室1dにファン13と、そのファン13を駆動するモータ13aが設けてある。
前記電池収容室1eには電池1fが設けられ、この電池1fによってモータ13aが駆動される。
前記ファン収容室1dが吸込口11と吐出口12に開口連通して前述の空気流通路10を形成している。
前記上面板16の吸込口11の周囲に沿って薬剤取付部33が形成され、この薬剤取付部33に薬剤14を取付けてあると共に、カバー34を着脱自在に設け、このカバー34を外すことで薬剤14を交換できるようにしてある。
前記カバー34には空気取入口34aが形成してある。
例えば、放出体2は外側筒体23に内側筒体24をスライド自在に嵌合し、その内側筒体24をスライドすることで伸縮自在としてある。
前記外側筒体23がヒンジ3で装置本体1に連結される。
例えば、装置本体1の高さよりも放出体2の高さが小さくしても良い。
このようにすれば、より狭い隙間に放出体2を挿入できる。
この場合には、装置本体1の上面板16における吐出口12寄りを斜めとして吐出口12と流入口20の高さ寸法を同一とする。
また、放出体2の流入口20側部分の高さを装置本体1の高さと同一とし、流出口21側部分に向けて順次高さが小さくなった高さ方向に先細り形状としても良い。
また、放出体2の流入口20側部分の幅を大きく、流出口21側部分に向けて順次幅が小さくなった幅方向に先細り形状としても良い。
また、装置本体1の幅よりも放出体2の幅を小さくしても良い。この場合には吐出口12の開口幅を小さくして放出体2の流入口20の開口幅と同一とする。
前述のようにすることで、放出体2の流出口21の開口面積を流入口20の開口面積よりも小さくすれば、薬剤を含有した空気を1ヶ所に向けて集中的に放出することができる。
これによって、放出体2の流出口21から害虫個体などの標的に向けて薬剤を確率良く放散できる。
例えば、図5、図6に示すようにヒンジ3の第1・第2突出部30,31を装置本体1の側面、放出体2の側面に、その側方に張り出してそれぞれ取付け、その第1・第2突出部30,31を軸32で連結することで、折り畳み状態の時に装置本体1の下面1bと放出体2が接して空間が形成されないようにする。
また、折り曲げ自在な可撓性のプレートでヒンジとし、そのプレートの一端部、他側部を装置本体1、放出体2にビスで固着、または一体的に設けても良い。
これに限ることはなく、開き状態の時に装置本体1と放出体2は90度、60度など任意の角度とすることができる。
これによって、装置本体1の物Aの側面からの張り出し寸法を小さくできる。
また、図8(b)に示すように、装置本体1を物Aの上面Dに置き、物Aの背面と壁Eの間の左右方向寸法が小さな狭い空間Fに放出体2を挿入して薬剤を放散できる。
図9、図10、図11に示すように、この実施の形態は放出体2を装置本体1の上面1a側に接するように折り畳み状態とすることが前述の第1の実施の形態と相違し、他は同様である。
すなわち、装置本体1の上面1a(上面板16の吐出口12寄り)と放出体2の上下いずれかの面とに亘ってヒンジ3を取付けて装置本体1と放出体2を回動自在に連結している。
前記装置本体1と放出体2が折り畳み状態の時には、図11に示すように放出体2が装置本体1の上面1a側に接し、装置本体1の吐出口12の開口端面12aと放出体2の流入口20の開口端面20aが離隔して吐出口12には直接外部に開口する。
また、放出体2で薬剤14を保護することができる。
例えば、装置本体1の上面1aにおける吸込口11を境としてヒンジ3と反対側部分の上面1a−1(電池収容室1eの上面部分)を、他の部分の上面1a−2よりも高くする。
この他の部分の上面1a−2に、吸込口11と薬剤取付部33を形成し、その吸込口11を覆うように薬剤14を取付ける。
この薬剤14の上面14cは、前記反対側部分の上面1a−1よりも低く、他の部分の上面1a−2よりも高い。
前記放出体2は、その流入口20側の長手方向一端部分2aの高さ(上下寸法)が装置本体1の吐出口12側部分の高さと同一で、それ以外の部分の高さは長手方向一端部分2aの高さよりも低くする。
そして、折り畳み状態の時に放出体2の流出口21側の長手方向他端部分2bが装置本体1の反対側部分の上面1a−1に接し、薬剤14の上面14cと放出体2の間に隙間を形成し、その隙間を前述の通気路40とする。
これによって、装置本体1と放出体2が折り畳み状態の時に、一対のヒンジ3間における装置本体1の上面1aと放出体2との間に隙間があり、この隙間を前述の通気路40として利用できる。
また、前記放出体2は、開き状態の時に下の面となる上下一方の面2cが装置本体1の下面1bと一直線に連続する直線面としてあるので、開き状態の時に安定して設置できる。
また、ヒンジ3も第1の実施の形態と同様に種々のものを利用できる。
また、装置本体1の吐出口12の開口端面12aの角度、放出体2の流入口20の開口端面20aの角度を90度と異なる角度とすることで、装置本体1と放出体2の開き状態における角度を変更することができる。
例えば、装置本体1の吐出口12の開口端面12aの角度、放出体2の流入口20の開口端面20aの角度を45度とすれば、装置本体1と放出体2の開き状態における角度を90度として鉤形状とすることができる。
この場合に、装置本体1の上面1aにおける吐出口12の開口部分、つまり開口端面12aを斜めとすれば、装置本体1と放出体2を開き状態で90度より大きな角度、小さな角度とすることができる。
また、ヒンジ3は蝶番タイプとし、装置本体1の上面1aに凹部1gを形成し、この凹部1g内にヒンジ3を取付けて放出体2を折り畳み状態に回動できるようにしてある。
例えば、図12に示す装置本体1の上面1aを平坦面とし、その上面1aよりも薬剤14が上方に突出している場合、図12においては前述の第1の実施の形態と同様に薬剤14をカバー34で覆い、そのカバー34に空気取入口34aが形成してあり、このカバー34が最も上方に位置している。
前記放出体2に突片41を設け、図12に仮想線で示すように放出体2を折り畳み状態とした時に突片41が上面1aに当接してカバー34と放出体2との間に隙間が形成されるようにし、その隙間を前述の通気路40とする。
例えば、図14〜図16に示すように、装置本体1の上面1aを凹凸のない平坦な面とし、ファン13と対向した部分にスリット状の吸込口11を形成する。
前記放出体2の上下一方の面2dに凹溝42を形成し、装置本体1と放出体2を折り畳み状態とした時に図15、図16に示すように、装置本体1の上面1aと放出体2の面2dが接すると共に、前記凹溝42が前記吸込口11と対向するようにし、その吸込口11部分を前述の通気路40とする。
前記薬剤14のファン13への取付けとして、薬剤14をファン13の表面上に取付ける、薬剤14をファン13の内周面や外周面に取付ける、またはファン13をモータから取り外して、そのファン13に薬剤14を取付けて再びモータに取付ける、などが挙げられる。また、薬剤を含有したファンとしてモータに取付けるようにもできる。
また、装置本体1の上面1aにはファン収容室1dと電池収容室1eに開口した開口部43が形成され、この開口部43を蓋体44で開閉自在としてある。
これによって、蓋体44を外すことで薬剤14、電池1fを交換できる。
Claims (6)
- 吸込口11と吐出口12を有した装置本体1にファン13と薬剤14を設け、そのファン13を駆動することで薬剤を含有した空気を吐出口12から吐出する送風式の薬剤放散部と、
流入口20と流出口21を有した長尺で扁平な放出体2を備え、
前記装置本体1と放出体2はヒンジ3で折り畳み状態と、開き状態に回動自在に連結され、
前記装置本体1と放出体2が折り畳み状態の時には、装置本体1と放出体2が重なり合い、前記吐出口12と流入口20が離れて吐出口12が外部に開口し、
前記装置本体1と放出体2が開き状態の時には、前記吐出口12と流入口20が連通し、流出口21は装置本体1から離隔した位置となるようにしたことを特徴とする送風式薬剤放散装置。 - 装置本体1の上面1aに吸込口11が開口して上面側から空気を吸い込むようにし、
前記装置本体1と放出体2が折り畳み状態の時には、放出体2が装置本体1の下面1b側に重なり合うようにした請求項1記載の送風式薬剤放散装置。 - 装置本体1の上面1aに吸込口11が開口して薬剤14が上面1a側に設けられ、
前記装置本体1と放出体2が折り畳み状態の時には、放出体2が装置本体1の上面1a側に重なり合って吸込口11を覆うようにし、
この放出体2と装置本体1の上面1aとの間に、吸込口11を外部に連通する通気路40を形成した請求項1記載の送風式薬剤放散装置。 - 装置本体1と放出体2が開き状態の時に、その装置本体1の吐出口12の開口端面12aと放出体2の流入口20の開口端面20aが接して吐出口12と流入口20が連通するようにした請求項1〜3いずれか1項に記載の送風式薬剤放散装置。
- 装置本体1と放出体2が開き状態の時に、その装置本体1と放出体2が一直線状となるようにした請求項1〜4いずれか1項に記載の送風式薬剤放散装置。
- 装置本体1と放出体2が開き状態の時に、その装置本体1と放出体2が鉤形状となるようにした請求項1〜4いずれか1項に記載の送風式薬剤放散装置。
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