JP4126587B2 - 送風式薬剤放散装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、快適な生活空間をえる為に、芳香、消臭、除菌、殺虫、害虫忌避などの目的に供する揮散性薬剤を放散する装置に関し、さらに詳しくは、複数の目的を達成する為に複数の揮散性薬剤を同時に放散することができるようにした送風式薬剤放散装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から快適な生活空間を得るために、各目的に応じて芳香剤、消臭剤、除菌剤、殺虫剤、害虫忌避剤等の揮散性薬剤を気中に放散させ、香りを楽しんだり、ニオイを消したり、或いは、害虫を防除する等している。
これら揮散性薬剤を気中に放散させるものとしては、昨今、ファンを用いた送風式薬剤放散装置が、芳香剤等の揮散性薬剤を短時間で拡散できる便利性から多くの提案がされている。
この送風式薬剤放散装置は、装置内に形成した吸い込み口と吐き出し口との気流通路にファンを具備したものであって、その吸い込み口、又は吐き出し口に揮散性薬剤を保持した薬剤保持体を配設し、ファンの回転により発生する気流に揮散性薬剤を乗せ、吐き出し口から気中へ放散するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述の送風式薬剤放散装置は、個々の目的に応じた単一薬剤を利用したものであり、例えば、芳香用、消臭用、又は飛翔害虫用、匍匐害虫用等とそれぞれ専用の送風式薬剤放散装置である。
このために、それぞれの目的に応じた送風式薬剤放散装置を準備する必要がある。もし、1台の送風式薬剤放散装置で、複数の目的に使用することができれば便利である。
【0004】
本発明は、前述の課題に鑑みなされたものであって、同時に複数の目的を達成すべく複数の揮散性薬剤を同時に気中に放散できる送風式薬剤放散装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、吸い込み口2と吐き出し口3を備えた装置本体1と、
この装置本体1内に設けた送風機8と、
前記装置本体1の吸い込み口2に取付けた吸い込み側薬剤保持体6と、
前記装置本体1の吐き出し口3に取付けた吐き出し側薬剤保持体7と、
前記装置本体1内の空気の一部が吐き出し側薬剤保持体7の揮散性薬剤と触れずに直接気中に流出する気流通過部30を備えていることを特徴とする送風式薬剤放散装置である。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において吐き出し側薬剤保持体7に気流通過部30を形成した送風式薬剤放散装置である。
【0008】
第3の発明は、第1の発明において装置本体1に気流通過部30を形成した送風式薬剤放散装置である。
【0009】
第4の発明は、第1の発明において装置本体1と吐き出し側薬剤保持体7との間に気流通過部30を設けた送風式薬剤放散装置である。
【0010】
第5の発明は、第1〜第4いずれか1つの発明において装置本体1は電池収納部1cを有し、この電池収納部1cに設けた電池9で送風機8を駆動するようにした送風式薬剤放散装置である。
【0011】
【作 用】
第1の発明によれば、装置本体1が吸い込み側設置部4と吐き出し側設置部5を有するので、その各設置部に吸い込み側薬剤保持体6、吐き出し側薬剤保持体7をそれぞれ取付けることで、各薬剤保持体の揮散性薬剤を同時に気中に放散できる。
したがって、吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤と吐き出し側薬剤保持体7の揮散性薬剤を目的の異なるものとすることで、同時に複数の目的を達成すべく複数の揮散性薬剤を同時に気中に放散できる。
【0013】
また、吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤とともに装置本体1内に吸い込まれた揮散性薬剤を含有した空気は、その一部が気流通過部30から直接気中に放散され、残りの空気が吐き出し側薬剤保持体7に触れながら気中に放散される。
したがって、吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤がスムーズに気中に放散すると共に、吐き出し側薬剤保持体7の揮散性薬剤に前述の揮散性薬剤が付着、蓄積することが低減する。
【0014】
第2の発明によれば、気流通過部30のために装置本体1に何らの加工が不要である。
【0015】
第3の発明によれば、気流通過部30のために装置本体1に加工すれば良く、吐き出し側薬剤保持体7は通常一般の形態の薬剤保持体を使用できる。
【0016】
第5の発明によれば、装置本体1が小型で持ち運びが容易で、屋内や屋外など任意の場所で使用でき、汎用性が優れている。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1、図2、図3に基づいて説明する。
装置本体1は、吸い込み口2と吐き出し口3及び吸い込み側設置部4と吐き出し側設置部5を有する。
前記吸い込み側設置部4と吐き出し側設置部5には吸い込み側薬剤保持体6と吐き出し側薬剤保持体7がそれぞれ取付けられる。
この吸い込み側薬剤保持体6、吐き出し側薬剤保持体7は、揮散性薬剤を有する。
前記装置本体1内には送風機8と、この送風機8を駆動する電池9が設けてある。
例えば、送風機8は電動モータ8aでファン8bを回転するもので、その電動モータ8aは電池9によって駆動される。
【0018】
前記送風機8を駆動すると、図2で矢印aで示すように空気が吸い込み側薬剤保持体6を通って吸い込み口2から装置本体1内に吸い込まれる。この吸い込まれた空気に吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤が含有する。
前記揮散性薬剤を含有した空気は装置本体1内を矢印bで示すように流れ、吐き出し口3、吐き出し側薬剤保持体7を通って矢印cで示すように装置本体1の外部に流出する。
この流出した空気には前述の揮散性薬剤とともに吐き出し側薬剤保持体7の揮散性薬剤が含有している。
【0019】
前述の送風式薬剤放散装置は、薬剤揮散のために装置本体1の吸い込み口2、吐き出し口3の2箇所を利用していることで簡単な構造からなる薬剤放散装置が設計でき、薬剤放散装置の小型化を可能とし、さらに薬剤放散装置の価格高を抑制することができた。
【0020】
また、薬剤保持体の設置箇所が複数になることで異なった揮散性薬剤の使用ができ、複数の目的を同時に発揮することが可能である。
例えば、吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤と吐き出し側薬剤保持体7の揮散性薬剤が気中に放散される。
したがって、前述の各揮散性薬剤を目的の異なるものとすることで、同時に複数の目的を達成すべく複数の揮散性薬剤を同時に気中に放散できる。
【0021】
また、揮散性薬剤を保持した薬剤保持体を少なくとも2箇所に使用できるようにしたことで、今まで混合することができなかった薬剤の使用、揮散速度の違う薬剤の使用、効能の異なる薬剤の使用、薬剤の使用量の増量、使用薬剤の種類による使い分け、等が可能となり、例えば、日常生活で、生活廃棄物やトイレ等から発生する種々の悪臭成分の混ざったニオイの問題、多湿での押入れや台所収納場所等から発生するカビやニオイの問題、又は、蚊や蛾等の飛翔害虫、ゴキブリ、アリ等の匍匐害虫による衛生上の被害等に対して、或いは、香り等による安らげる環境作り、除菌や消臭等による衛生的な環境作りなどに対して、それぞれに適した揮散性薬剤を選択し、同時に準備することができることから、快適な生活空間を得ることができる。
【0022】
また、送風機8は電池9を電源とするので、装置本体1が小型で持ち運びが容易で、屋外や屋内など任意の場所で使用でき、汎用性が優れている。
特に、送風機8としてシロッコファンを用いることで、使用電力が少なくなるから、電池9で長期間に亘って駆動でき、しかも送風音が小さい。
【0023】
次に各部材の具体形状を説明する。
前記装置本体1は、上面板10と下面板11と周面板12で矩形箱形状で、その上面板10の左右に吸い込み口2と吐き出し口3が形成されている。つまり、吸い込み口2と吐き出し口3は同一面に形成してある。
前記装置本体1内は第1仕切壁13と第2仕切壁14で吸い込み側室1aと吐き出し側室1bと電池収納室1cに区画され、その吸い込み側室1aに送風機8が設けてあると共に、吸い込み口2に開口し、この吸い込み側室1aは第1仕切壁13に形成した開口部15で吐き出し側室1bに連通して、装置本体1内に吸い込み口2と吐き出し口3を連通する気流流路を形成している。前記吐き出し側室1bは吐き出し口3に開口している。
前記第2仕切壁14は開口部15から吐き出し口3に向けて斜めの上向きに傾斜し、開口部15から吐き出し口3に向けて空気がスムーズに流通するようにしてある。
【0024】
つまり、この実施の形態では装置本体1の同一面に吸い込み口2と吐き出し口3が形成され、吸い込み口2と吐き出し口3とを連通する気流流路を、第1仕切壁13の開口部15を介して吸い込み口2と吐き出し口3の開口方向に略交差方向に形成している。
【0025】
前記上面板10における吸い込み口2、吐き出し口3よりも外周寄りに環状の凹陥部16をそれぞれ形成し、この凹陥部16で前記各設置部4,5としてある。
つまり、この実施の形態では各設置部4,5は、各薬剤保持体6,7が嵌合して取付けられる形状で、装置本体1に薬剤保持体6,7が脱着自在であると共に、その脱着操作が容易である。
【0026】
前記各薬剤保持体6,7は、通気性を有する容器20内に揮散性薬剤を含浸した粒剤21を所定量収納した形態で、その容器20が前記凹陥部16(設置部4,5)に嵌合して取付けられる。
例えば、前記容器20は上下面20a,20bに細長形状の通気孔22を複数形成した形状で、その通気孔22を通って空気が流通する。
【0027】
前記吸い込み側薬剤保持体6と吐き出し側薬剤保持体7に用いる前記揮散性薬剤の組合せとしては、例えば、消臭剤と芳香剤との組み合わせ、消臭剤と除菌剤との組み合わせ、異なる香りの組み合わせ、或いは蚊など飛翔侵入害虫に対する忌避剤と殺虫剤の組合せ、ゴキブリなど匍匐棲息害虫に対する成長阻害剤と殺虫剤との組み合わせ、などが挙げられる。使用目的に応じて最適な揮散性薬剤を選択し、各薬剤保持体に供することができる。
【0028】
前記各設置部4,5に各薬剤保持体6,7を取付けるには、前述の容器20に止め部を設けて設置部4,5にハメ込んだり、ねじ止めしたり、ロック止めなど任意の手段を用いることができる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施の形態を図4〜図17に基づいて説明する。
この実施の形態は、吐き出し側薬剤保持体7又は、吐き出し側薬剤保持体7と装置本体1との間又は、装置本体1に気流通過部30を設けたことが第1の実施の形態と異なり、他は同一である。
前記気流通過部30とは、装置本体1内の揮散性薬剤を含有した空気の一部を、吐き出し側薬剤保持体7の揮散性薬剤と触れずに直接気中に流出するものである。
このようにすることで、吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤が気中にスムーズに放散すると共に、吐き出し側薬剤保持体7の揮散性薬剤に前述の揮散性薬剤が付着、蓄積することが減少する。
【0030】
すなわち、前述のように吸い込み口2と吐き出し口3に薬剤保持体をそれぞれ設置した場合、吸い込み口2に設置した吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤を吐き出し口3から放散するには、吐き出し口3側に設置した吐き出し側薬剤保持体7が吸い込み側薬剤保持体6からの揮散性薬剤の通過を妨げないことが重要である。そのためには、吐き出し口3側の通気性を大きくすることが望ましい。
特には、使用する揮散性薬剤の性状や、その組み合わせによっては、より大きな通気性を必要とする。
このように、通気性を大きくするには薬剤保持体自体の通気性を高くすることが考えられるが、このようにすると、薬剤の保持量の問題や、薬剤保持体の価格アップ、また、実用面で使用できる保持体材料が少ないことがあって、実現性に問題がある。
【0031】
このために、前述した機能を有する気流通過部30を設けることで、その吐き出し側薬剤保持体7による空気通過の抑制を補い、吸い込み側薬剤保持体6からの揮散性薬剤を吐き出し口3から気流通過部30を通ってスムーズに放散することができる。一方、吐き出し側薬剤保持体7は吸い込み側薬剤保持体6からの揮散性薬剤の付着、蓄積などが減少すると共に、その揮散性薬剤を吐き出し口3からスムーズに放散することができる。
【0032】
前記気流通過部30の形成位置、形状、大きさ等は、特に限定されず、吐き出し側薬剤保持体7、吐き出し側設置部5の形態や使用する揮散性薬剤に応じて設定すればよい。例えば、吐き出し側薬剤保持体7が、収納容器形態ではその中央1箇所に孔部、その周辺数箇所に凹部など、直接保持形態では数箇所に細孔や切れ目などを形成したものが挙げられる。また、吐き出し側設置部5は、吐き出し側薬剤保持体7の設置状態においてその周囲位置に気流通過口を全面、或いは数箇所に設けるなどが挙げられる。さらに、吐き出し側薬剤保持体7や吐き出し側設置部5に段差部分を設けることで隙間を形成することもできる。
気流通過部30を複数箇所設ける場合、吐き出し側薬剤保持体7への気流の方向、風圧などが気流通過部30によって変わらないことが望ましく、その形成位置を均等配分、均等間隔にする、また形成形状が同じであることが好ましい。
【0033】
前記気流通過部30を設けた時、吐き出し口3における、吐き出し側薬剤保持体7の設置前と設置後との排出風量の比率が、ほぼ100〜60%範囲であり、吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤を吐き出し口3から効率的に放散することができる。前記比率が60%未満の場合、吐き出し側薬剤保持体7内の通過力が弱まり吐き出し口3からの放散量が減少する。好ましくは、ほぼ100〜70%の範囲である。
【0034】
この場合、吐き出し側薬剤保持体7を設置していない時の吐き出し口3の排出風量は、0.08〜2.0L/secの範囲である。該範囲であれば広範囲の揮散性薬剤を吸込み放散、送風し放散するには充分である。好ましくは0.13〜1.0L/secの範囲である。前記排出風量が0.08L/sec未満の場合、風量が弱く吸い込み側薬剤保持体6及び吐き出し側薬剤保持体7からの揮散性薬剤の吐き出し口3からの放散量が減少する。2.0L/sec以上の場合は放散時間の短縮など問題が生じる。
【0035】
次に、吐き出し側薬剤保持体7に気流通過部30を形成した例を説明する。
第1の例は、図4と図5に示すように、吐き出し側薬剤保持体7の容器20に上下面20a,20bに貫通した小孔23を形成し、装置本体1の吐き出し口3を直接気中に開口する気流通過部30とする。
この小孔23の断面形状は円形、星形、矩形など任意である。
【0036】
第2の例は、図6と図7に示すように、吐き出し側薬剤保持体7の容器20を上部にフランジ24を有する形状とし、そのフランジ24に複数の孔25を形成する。
前記フランジ24を凹陥部16に嵌合して取付け、その孔25を吐き出し口3を直接気中に開口する気流通過部30とする。
【0037】
次に、吐き出し側薬剤保持体7と装置本体1との間に気流通過部30を形成した例を説明する。
第1の例は、図8と図9に示すように吐き出し側薬剤保持体7の容器20の外周面に複数の切欠部26を形成し、この切欠部26と吐き出し口3との間に気流通過部30を形成する。この場合には吐き出し側設置部5と吐き出し口3が兼用で、容器20が吐き出し口3に嵌合して取付けられる。
【0038】
第2の例は、前記容器20の切欠部26の代りに図10に示すように容器20の外周面に複数の突起27を形成し、この突起27を吐き出し口3に嵌合し、容器20の外周面と吐き出し口3との間に気流通過部30を形成する。
【0039】
第3の例は、図11に示すように容器20のフランジ24に切欠部24aを形成し、この切欠部24aと吐き出し口3との間に気流通過部30を形成する。
【0040】
第4の例は、図12と図13に示すように容器20の下面20bに複数の突起28を形成し、この突起28を装置本体1の上面板10に、凹陥部16に嵌合するように載置することで、その下面20bと上面板10との間に吐き出し口3を気中に直接開口する気流通過部30を形成する。前記凹陥部16を形成せずに突起28を上面板10に載置しても良い。この場合に突起28を下向き鉤形状とし、その突起28の一部を吐き出し口3に嵌合するようにしても良い。
なお、図示は省略するが突起28を装置本体1の上面板10に形成しても良い。
【0041】
次に、装置本体1に気流通過部30を形成した例を説明する。
第1の例は、図14に示すように吐き出し口3を吐き出し側薬剤保持体7(容器20)よりも大径とし、その吐き出し口3に載置部、例えば十文字片31を一体的に設け、その吐き出し口3の内周縁寄り部分(容器20の外周面よりも内周寄り部分)を気流通過部30とする。
【0042】
第2の例は、図15に示すように前述の載置部を複数の突出片32としたものである。
【0043】
第3の例は、図16に示すように吐き出し口3を吐き出し側薬剤保持体7(容器20)よりも小径とし、装置本体1の上面板10における吐き出し口3の周囲にスリット状の孔33を複数形成し、この各孔33で気流通過部30とする。
【0044】
第4の例は、図17に示すように吐き出し口3を吐き出し側薬剤保持体7(容器20)よりも大径とし、その吐き出し口3に網体34を張設して吐き出し側設置部5とする。
これによって、網体34の内周寄り部分(容器20の外周面よりも内周寄り部分)が気流通過部30となる。
【0045】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
この実施の形態は装置本体1の形状が第1の実施の形態と異なる。つまり、装置本体1は送風容器体とカバー体を有し、そのカバー体に各薬剤保持体6,7を取付けした形態としたものである。
このようにすることで、薬剤保持体をしっかりと取付け固定できる、薬剤保持体取付け箇所の確定、簡便に保管できる等の利点を有する。
【0046】
第1の例を図18と図19に基づいて説明する。
装置本体1は送風容器体40とカバー体50を有する。
前記送風容器体40は吸い込み口2と吐き出し口3を有すると共に、送風機8が内蔵してある。
前記カバー体50は吸い込み側設置部4と吐き出し側設置部5と電池収納室1cを有し、このカバー体50は送風容器体40に着脱自在に取付けられ、その吸い込み側設置部4が吸い込み口2と対向し、吐き出し側設置部5が吐き出し口3と対向する。
【0047】
前記送風容器体40は、底面板41と一対の側面縦板42と端面縦板43と上下中間の中間横板44と左右中間の中間縦板45でカバー体取付用の凹部と中空部を有するほぼ箱形状で、その中間横板44に吸い込み口2と吐き出し口3が形成され、内部に送風機8が設けてある。つまり、中間横板44が前述の上面板10に相当する。
前記カバー体取付用の凹部は、上向き凹部46と横向き凹部47でほぼL字形状である。
前記一対の側面縦板42の内面における中間縦板44よりも上方寄りにガイド部、例えば突片48が左右方向に連続して有する。
【0048】
前記カバー体50は、前記送風容器体40のカバー体取付用の凹部に嵌め込んで着脱自在に取付けられる。
例えば、前記上向き凹部46に嵌まり込む横向部51と前記横向き凹部47に嵌まり込む縦向部52でほぼL字形状である。
前記横向部51は第1・第2下向凹陥部53,54を有するへん平なほぼ箱形状で、その上面板51aに第1・第2凹陥部53,54に開口した2つの孔55がそれぞれ形成され、その各孔55が前記各設置部4,5を形成する。この第1・第2凹陥部53,54は下向きである。
この横向部51の2つの側面51bにはガイド部、例えば溝56が形成され、この溝56が前記突片48にスライド自在に嵌合する。
前記縦向部52は中空形状で、電池収納室1cを有する。この縦向部52の一部は着脱自在で、電池収納室1cに電池9を出し入れできる。
【0049】
前記各薬剤保持体6,7の容器20は、前記孔55に嵌合する形状・大きさで、その外周面にフランジ20dを有し、その容器20を孔55に下から上向に向けて嵌合することでフランジ20dが上面板51aの下面に接して取付けられ、各薬剤保持体6,7は第1・第2凹陥部53,54内に収納される。
【0050】
各薬剤保持体6,7を取付けた状態でカバー体50を図19で矢印dで示すように送風容器体40に、溝56と突片48を嵌合してスライドさせながら押し込むことで、カバー体50が取付けられる。
これによって、横向部51の下端面51cが送風容器体40の中間横板44の上面に接し、第1凹陥部53が吸い込み口2の周囲をカバーして空間を形成し、第2凹陥部54が吐き出し口3の周囲をカバーして空間を形成する。
【0051】
図19において、符号57は蓋で、図18に仮想線で示すように各薬剤保持体6,7の容器20における横向部51の上面51aから突出した部分に嵌合して着脱自在に取付けられる。
このように、未使用時に蓋57を取付けることで揮散性薬剤が気中に放出されなくなり、その揮散性薬剤の放出ロスをなくする。
【0052】
この送風式薬剤放散装置は前述の図2に示したものと同様にして吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤と吐き出し側薬剤保持体7の揮散性薬剤を気中に放散することができる。
【0053】
第2の例としては、図20に示すように送風容器体40は、その中間横板44に吸い込み口2を形成し、中間縦板45に吐き出し口3を形成すると共に、中空部の下方に電池収納室1cを形成したことが第1の例の送風容器体40と異なり、他の形態は同様である。
カバー体50は、第1の例における横向部51を横向き部51−1と縦向き部51−2でL字形状とした形態で、第1凹陥部53が下向き、第2凹陥部54が横向きである。
【0054】
カバー体50を送風容器体40のカバー体取付用の凹部に第1の例と同様に取付けられ、カバー体50の横向き部51−1が上向き凹部46に嵌合し、縦向き部51−2が横向き凹部47に嵌合する。
カバー体50の第1凹陥部53が吸い込み口2の周囲をカバーして空間を形成し、第2凹陥部54が吐き出し口3の周囲をカバーして空間を形成する。
【0055】
このように、送風容器体40の中間横板44(上面)と中間縦板45(側面)に吸い込み口2、吐き出し口3を形成したことによって、その送風容器体40の左右方向の大きさが図18に示すものよりも小さく、全体がより小型となる。
なお、カバー体50の代わりに、2つの収容部を有する一体成形体とからなる薬剤保持体、或いは2個の薬剤保持体の連結用具を使用することもできる。
【0056】
前述の第2の例のように、上面と側面に吸い込み口2と吐き出し口3を形成することは、図2に示す装置本体1が一体形状の場合にも応用でき、それによって装置本体1を小さくして全体をより小型とすることができる。
すなわち、図2に示すように上面に吸い込み口2と吐き出し口3を形成した場合には装置本体1が送風機8を設ける吸い込み側室1aと吐き出し側室1bを有する形状となるので、その左右方向の寸法が大きくなるが、上面と側面に吹き出し口2と吐き出し口3を形成すれば、装置本体1は1つの室を有する形状で良く、その左右方向の寸法が小さい。
【0057】
前述の第1の例、第2の例においてカバー体50は側方からスライドして取付けしたが、上方からスライドして取付けても良いし、スライドさせずに直接嵌め込むようにしても良い。
【0058】
前述の第3の実施の形態においても第2の実施の形態と同様に気流通過部30を設けることができる。
例えば、図18、図20においてカバー体50の孔55、容器20のフランジ20dに切欠きや孔を形成して気流通過部30を形成する。
【0059】
次に、本発明の第4の実施の形態を図21と図22に基づいて説明する。
この実施の形態は、吸い込み側設置部4及び/又は吐き出し側設置部5を収納室の形態とし、容器を用いずに揮散性薬剤を含有した薬剤保持体を収納して設置できるようにしたことが、前述の第1の実施の形態と大きく異なる。
【0060】
例えば、装置本体1を、その底部に空洞部60を有する二重底で、中空部61と上面に開口した凹部62を有するほぼ箱形状で、前記中空部61を形成する上面板63に吸い込み口2が形成され、中空部61と凹部62を区画する縦仕切り板64に吐き出し口3が形成された形態とする。
前記空洞部60が前述の電池収納室1cを形成し、中空部61に送風機8を設ける。
前記上面板63の吸い込み口2周縁部分が吸い込み側設置部4を形成し、前記凹部62が吐き出し側設置部5となる収納室を形成する。
【0061】
吸い込み側薬剤保持体6は、前述と同様に容器20内に揮散性薬剤を含浸した粒剤21を充填した形態で、その容器20の下面20bに形成したリング状の突起65を吸い込み口2に嵌合して着脱自在に取付けられる。
吐き出し側薬剤保持体7は、揮散性薬剤を含有した薬剤保持体、例えば球状成形物66で、この球状成形物66を凹部62内に複数充填して取付ける。
【0062】
送風機8を駆動することで、空気が矢印a,b,cで示すように流通し、各薬剤保持体の揮散性薬剤が同時に気中に放散される。
また、吐き出し側設置部5が収納室であるから、球状成形物66を直接充填することが可能であり、容器20が不要となる。
【0063】
前記球状成形物66の代りに、通気性袋に揮散性薬剤を収納したもの、カード状のものに揮散性薬剤を含浸したカードタイプのものを用いることができる。
前記凹部62は1つに限ることはなく、中空部61の周囲に2つ又は3つ以上形成しても良いし、中空部61の全周に亘ってリング形状に凹部62を形成しても良い。
【0064】
この実施の形態でも前述の第2の実施の形態と同様に気流通過部30を形成することができる。
例えば、図21において凹部62にL字形状のパイプを設け、吐き出し口3より凹部62に流れる空気の一部がパイプを通して気中に直接流出するようにする。
【0065】
本発明の薬剤保持体に用いる揮散性薬剤としては、常温、送風などの条件で揮散する殺虫剤、忌避剤、害虫成長制御剤、芳香消臭剤、消臭剤、防カビ剤、防菌剤などが挙げられる。
【0066】
本発明の薬剤保持体は、前記揮散性薬剤を含有する担持体(粉剤、粒剤など)や担持体の成形体(ネット、シート、プレート、多孔体、繊維体、綿体、スポンジ体など)、またはそれらの収納体(通気性容器、通気性袋など)である。また、薬剤保持体は、その形態、材質を任意に設定することができる。簡単な構造で、通気性の大きいものが好ましい。
例えば、通気孔容器形状、網形状、ハニカム形状、すのこ形状、格子形状、開孔形状などの構造が挙げられる。材質は、例えば、紙、合成樹脂、セラミック、繊維など公知のものが使用できる。
また、容器を使用しない網目状プレート、多孔質プレートなどの薬剤保持体、又はこれらプレートタイプの薬剤保持体と容器を使用した薬剤保持体を組み合せて使用することもできる。
【0067】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、装置本体1が吸い込み側設置部4と吐き出し側設置部5を有するので、その各設置部に吸い込み側薬剤保持体6、吐き出し側薬剤保持体7をそれぞれ取付けることで、各薬剤保持体の揮散性薬剤を同時に気中に放散できる。
したがって、吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤と吐き出し側薬剤保持体7の揮散性薬剤を目的の異なるものとすることで、同時に複数の目的を達成すべく複数の揮散性薬剤を同時に気中に放散できる。
【0069】
また、吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤とともに装置本体1内に吸い込まれた揮散性薬剤を含有した空気は、その一部が気流通過部30から直接気中に放散され、残りの空気が吐き出し側薬剤保持体7に触れながら気中に放散される。
したがって、吸い込み側薬剤保持体6の揮散性薬剤がスムーズに気中に放散すると共に、吐き出し側薬剤保持体7の揮散性薬剤に前述の揮散性薬剤が付着、蓄積することが減少する。
【0070】
請求項2に係る発明によれば、気流通過部30のために装置本体1に何らの加工が不要である。
【0071】
請求項3に係る発明によれば、気流通過部30のために装置本体1に加工すれば良く、吐き出し側薬剤保持体7は通常一般の形態の薬剤保持体を使用できる。
【0072】
請求項5に係る発明によれば、装置本体1が小型で持ち運びが容易で、屋内や屋外など任意の場所で使用でき、汎用性が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す送風式薬剤放散装置の平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】装置本体と薬剤保持体の斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態における吐き出し側薬剤保持体に気流通過部を形成した第1の例を示す吐き出し口部分の断面図である。
【図5】第1の例の吐き出し側薬剤保持体の斜視図である。
【図6】第2の例を示す吐き出し口部分の断面図である。
【図7】第2の例の吐き出し側薬剤保持体の斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における吐き出し側薬剤保持体と装置本体との間に気流通過部を形成した第1の例を示す吐き出し口部分の断面図である。
【図9】第1の例の吐き出し側薬剤保持体の斜視図である。
【図10】第2の例における吐き出し側薬剤保持体の斜視図である。
【図11】第3の例における吐き出し側薬剤保持体の斜視図である。
【図12】第4の例を示す吐き出し口部分の断面図である。
【図13】第4の例の吐き出し側薬剤保持体の斜視図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態における装置本体に気流通過部を形成した第1の例を示す吐き出し口部分の平面図である。
【図15】第2の例を示す吐き出し口部分の平面図である。
【図16】第3の例を示す吐き出し口部分の平面図である。
【図17】第4の例を示す吐き出し口部分の平面図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態における第1の例を示す全体断面図である。
【図19】第1の例の分解斜視図である。
【図20】第2の例の全体断面図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態を示す全体断面図である。
【図22】装置本体の斜視図である。
【符号の説明】
1…装置本体、1c…電池収納室、2…吸い込み口、3…吐き出し口、4…吸い込み側設置部、5…吐き出し側設置部、6…吸い込み側薬剤保持体、7…吐き出し側薬剤保持体、8…送風機、9…電池、20…容器、21…粒剤、22…通気孔、30…気流通過部、40…送風容器体、50…カバー体、57…蓋、62…凹部(収納部)。
Claims (5)
- 吸い込み口2と吐き出し口3を備えた装置本体1と、
この装置本体1内に設けた送風機8と、
前記装置本体1の吸い込み口2に取付けた吸い込み側薬剤保持体6と、
前記装置本体1の吐き出し口3に取付けた吐き出し側薬剤保持体7と、
前記装置本体1内の空気の一部が吐き出し側薬剤保持体7の揮散性薬剤と触れずに直接気中に流出する気流通過部30を備えていることを特徴とする送風式薬剤放散装置。 - 吐き出し側薬剤保持体7に気流通過部30を形成した請求項1記載の送風式薬剤放散装置。
- 装置本体1に気流通過部30を形成した請求項1記載の送風式薬剤放散装置。
- 装置本体1と吐き出し側薬剤保持体7との間に気流通過部30を設けた請求項1記載の送風式薬剤放散装置。
- 装置本体1は電池収納部1cを有し、この電池収納部1cに設けた電池9で送風機8を駆動するようにした請求項1〜4いずれか1項に記載の送風式薬剤放散装置。
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