JP2008182624A - 画像処理装置およびプログラム - Google Patents

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剛 齋藤
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Abstract

【課題】災害の発生の事実を確認した上で装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることができるようにする。
【解決手段】災害モードへのモード切り替え指示があると、周辺の装置または災害管理サーバに問い合わせることにより災害の発生の事実を認識する災害認識部12と、災害認識部12により取得された災害に関する情報に応じて、画像処理装置10の自己診断とネットワーク環境の診断とを実行する診断実行部13と、診断実行部13により実行された診断結果に応じて、画像処理装置10の動作モードを災害モードに切り替えるモード切り替え部14と、モード切り替え部14により切り替えられた災害モードによって画像処理を実行する画像取得部17、画像処理部18、および画像形成部19とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置、プログラムに関する。
近年、災害に対する危機管理の必要性が強く叫ばれている。災害としては、例えば、火災、気象災害(豪雨・雷・雪等)、地震・噴火・津波・台風等の大災害などがある。例えば記録媒体に出力する画像を処理する画像処理装置などの各種機器においても、これらの災害発生時の対応が従来から検討されている。
ここで、従来、画像処理装置における災害発生時の対策としては、安全確保を目的とするものが存在する。公報記載の従来技術として、例えば、装置の電圧の振幅、周期の変動等から地震や装置の落下等を異常振動判定機能手段を介して確認し、定着ヒータの電力供給を強制的に停止する技術が存在する(例えば、特許文献1参照。)。
また他の公報記載の技術として、ネットワークや電話回線に接続された複写機やプリンタに、信号発信基からの災害信号を受信する機能を備え、災害信号を受信したときには、その災害データを用紙にプリントアウト出力し、その後電源を遮断する技術が存在する(例えば、特許文献2参照。)。
更に、複写機等の画像形成装置において、地震など災害発生時の2次的災害を防止し、また元の状態への復帰を容易にするために、地震などの災害発生時に送信される緊急警報放送を受信する緊急放送受信機を備え、その緊急放送に連動させて複写機本体を作動させ、定着器のヒータなど熱源部への通過を停止したり、実行中のジョブは中断して待機状態にしてから主電源を遮断する技術が存在する(例えば、特許文献3参照。)。
特開平11−184327号公報 特開2001−023060号公報 特開平10−143029号公報
災害の発生の事実を確認した上で装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることができるようにすることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、
装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることを指示するモード切り替え指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記モード切り替え指示を受け付けると、他の装置から災害の発生の事実に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段による前記災害の発生の事実に関する情報の取得に応じて、前記装置の動作モードを前記災害対応の動作モードに切り替える切り替え手段と、
前記切り替え手段により切り替えられた前記災害対応の動作モードにて画像処理を行う画像処理手段と
を備えたことを特徴とする画像処理装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記取得手段は、前記他の装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることが指示された旨の情報、および、前記他の装置の動作モードが災害対応の動作モードに切り替えられた旨の情報の少なくともいずれか一方を、前記災害の発生の事実に関する情報として取得することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置である。
請求項3に記載の発明は、
実際に災害が発生したかどうかの問い合わせを所定の装置から受けると、前記受付手段が前記モード切り替え指示を受け付けた旨の情報、および、前記切り替え手段が前記装置の動作モードを前記災害対応の動作モードに切り替えた旨の情報の少なくともいずれか一方を、当該所定の装置に応答する応答手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記取得手段は、前記他の装置が管理している前記災害の発生の事実に関する情報を取得することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置である。
請求項5に記載の発明は、
前記取得手段が前記災害の発生の事実に関する情報を取得できなかった場合に、所定の警告を発する警告手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置である。
請求項6に記載の発明は、
前記受付手段が前記モード切り替え指示を受け付けたにも関わらず、前記取得手段が前記災害の発生の事実に関する情報を取得できない、という事象の発生頻度が所定の基準を超えた場合に、所定の警告を発する警告手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置である。
請求項7に記載の発明は、
前記受付手段は、前記装置の動作モードを通常の動作モードに復帰することを指示するモード復帰指示を受け付け、
前記取得手段は、前記受付手段が前記モード復帰指示を受け付けると、前記他の装置から災害の沈静化の事実に関する情報を取得し、
前記切り替え手段は、前記取得手段による前記災害の沈静化の事実に関する情報の取得に応じて、前記装置の動作モードを前記通常の動作モードに復帰することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置である。
請求項8に記載の発明は、
コンピュータに、
装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることを指示するモード切り替え指示を受け付ける機能と、
前記モード切り替え指示を受け付けると、他の装置から災害の発生の事実に関する情報を取得する機能と、
前記災害の発生の事実に関する情報の取得に応じて、前記装置の動作モードを前記災害対応の動作モードに切り替える機能と
を実現させるためのプログラムである。
請求項9に記載の発明は、
前記取得する機能では、前記他の装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることが指示された旨の情報、および、前記他の装置の動作モードが災害対応の動作モードに切り替えられた旨の情報の少なくともいずれか一方を、前記災害の発生の事実に関する情報として取得することを特徴とする請求項8記載のプログラムである。
請求項1の発明は、災害の発生の事実を確認した上で装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることができるという効果を有する。
請求項2の発明は、災害対応の動作モードを有する他の装置を利用して災害の発生の事実を確認することができるという効果を有する。
請求項3の発明は、他の装置が本発明の装置を利用して災害の発生の事実を確認することができるという効果を有する。
請求項4の発明は、災害の発生の事実を管理する他の装置を利用して災害の発生の事実を確認することができるという効果を有する。
請求項5の発明は、災害の発生の事実がないのに装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替える指示がなされたことが分かるという効果を有する。
請求項6の発明は、災害の発生の事実がないのに例えばいたずらにより装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替える指示がなされたことが分かるという効果を有する。
請求項7の発明は、災害の沈静化の事実を確認した上で装置の動作モードを通常の動作モードに復帰させることができるという効果を有する。
請求項8の発明は、災害の発生の事実を確認した上で装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることができるという効果を有する。
請求項9の発明は、災害対応の動作モードを有する他の装置を利用して災害の発生の事実を確認することができるという効果を有する。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像処理装置10の構成例を示す機能ブロック図である。画像処理装置10は、プリンタやファクシミリ、複写機などとして機能する画像形成装置と一体となった組み込みコンピュータ等のコンピュータ装置や、画像形成装置に外部接続されるパーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置、またはスキャナなどとして機能する画像入力装置と一体となった組み込みコンピュータ等のコンピュータ装置や、画像入力装置に外部接続されるパーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置などによって実現される。この画像処理装置10は、例えば、小さなスペースにて多数の品種を扱う形態の小売店である所謂コンビニエンスストアなどに設置される。この所謂コンビニエンスストアなどに設置される画像処理装置10は、通常の動作時には、例えばプリンタやファクシミリ、複写機、スキャナとして、また、デジタルカメラで撮影した写真をプリントアウトする装置等として利用される場合がある。
また、この画像処理装置10は、画像処理装置10をネットワークを介して集中管理する集中管理サーバ(図示せず)から各種情報を取得する等、外部機器との通信を実行する外部IF(インタフェース)11を備えている。外部IF11は、例えば社内ネットワークやインターネット、サーバと接続するための専用線やVPN(バーチャルプライベートネットワーク)等に接続される。また、画像処理装置10は、災害の発生を認識する災害認識部12と、この災害認識部12から出力される災害影響度などの情報(災害情報)を用いて診断を実行する診断実行部13とを備えている。また、診断実行部13から出力される診断結果から使用するモード候補を決定して切り替えるモード切り替え部14を備えている。
また、画像処理装置10は、ユーザに対する情報提示を行う提示部と、例えばマウスおよびタッチパネルなどの位置指示装置またはキーボードなどの入力装置で構成されてユーザの操作を受け付ける受付部と、この受付部により受け付けた操作に基づき画像処理に関する指示を特定する指示特定部を備えたユーザインタフェース部(UI部)15を備えている。このUI部15は、各種ユーザインタフェース情報が記憶されているUI情報記憶部(図示せず)から所定のUI情報を読み出して展開している。
このUI部15が備える提示部は、例えばディスプレイなどの表示機能を用いて、画像処理装置10を利用するユーザ(利用者、作業者、オペレータ等、また小売店の店員等をも含む)に対して、所定の情報を視覚提示する。ディスプレイは必要に応じて各種解像度のVFD(蛍光表示管)や液晶ディスプレイなどで実現される。また視覚提示する他に、例えばスピーカなどの音声発生器を用いた音声での提示、ランプなどを用いた光の点滅による提示、バイブレータなどの振動を発する素子を用いた振動による提示でも良い。
受付部は、例えばディスプレイに表示されたボタン等の仮想的なスイッチ類に対する操作を検出するディスプレイに設けられたセンサや、ハードウェアのスイッチなどで実現され、画像処理装置10を利用するユーザから操作を受け付ける。また受付部は音声入力を行うマイクなどを用いて音声による操作を受け付けるようにしてもよい。
指示特定部は、例えばメモリ上に保持されたプログラムをCPUが実行することによって実現され、受け付けた操作から画像処理に関する指示を特定する。
このような機能を有するUI部15は、画像処理装置10自体に設ける他、例えば携帯電話やPDA(パーソナルデジタルアシスタンス)、電子手帳、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置を有線または無線で接続して用いてもよい。また、場合によっては、各種入力機能を用いて災害情報などのユーザからの情報入力を認識する場合もある。
更に、図1に示す画像処理装置10は、画像処理装置10の全体を制御する装置制御部16を備えている。また、画像処理に携わる各種機能として、例えば、スキャナや電話回線、外部接続されたPC(パーソナルコンピュータ)などのコンピュータ等から、処理すべき画像データを取得する画像取得部17と、取得された画像データを処理する画像処理部18と、処理された画像データを出力する画像形成部19とを備えている。ここで、この画像形成部19は、例えば電子写真方式によってトナー像を用紙上に形成する画像形成方式や、例えばインクを用紙上に吐出して像を形成するインクジェット方式などを採用した画像形成装置を含むものとするとよい。尚、画像形成部19としては、実際に用紙上に画像を形成するところまでは実行せず、所定のラインを介して接続された画像形成装置に対して画像データを出力するまでの構成としてもよい。
本実施の形態では、モード切り替え部14によって切り替えられた後の動作モードが装置制御部16が利用するメモリに格納され、装置制御部16は、このメモリに格納された動作モードに従って、画像取得部17、画像処理部18、画像形成部19の動作を制御する。
図2は、図1に示す災害認識部12、診断実行部13、およびモード切り替え部14の各種機能を詳述するためのブロック図である。これらの機能ブロックを含んで情報処理装置として実現される場合がある。
災害認識部12は、装置の動作モードを通常の動作モード(通常モード)から災害対応の動作モード(災害モード)に切り替える切り替え指示を受け付ける切り替え指示受付部21と、災害情報を出力する災害判定部22とを含んで構成される。切り替え指示受付部21では、例えば、災害時のユーザ操作による情報、地震の揺れを検知する地震センサ、浸水を検知する浸水センサなどから、動作モードの切り替え指示を受け付ける。尚、ユーザ操作により情報を入力する場合は、災害の種類を指定するようにしてもよい。ここでの災害の種類とは、地震、水害、火災、火山、大雨、台風などの気象、停電などである。
災害判定部22では、切り替え指示受付部21からの情報から、次の診断の動作と災害モードへ移行するための判定を行う。この判定としては、災害発生を知らせるユーザ操作、地震センサによる揺れの検知、浸水センサによる浸水の検知などが、実際に災害が発生したことによるものか、いたずら等によるものか、を判定する。災害モードでは、緊急事態への対応として、通常は有料で提供する機能を無料で提供する等の特別なサービスを行う場合がある。しかしながら、災害時に無料で機能を利用できることが分かると、災害が発生していないにも関わらず災害発生を知らせる操作を行ったり、あるいは、装置を揺らしたり装置に水をかけたりして災害発生を誤認させ、災害時の特別なサービスを受けるいたずら等が懸念される。そこで、本実施の形態では、いたずら等で災害時の特別なサービスが利用されることのないように、災害モードへの切り替えの前に、実際に災害が発生したのかどうかを判定しているのである。この判定の結果に基づき、診断実行部13やモード切り替え部14では、次の診断の動作と災害モードへの移行処理が実行される。
次に、災害発生時のユーザ操作、地震センサ、浸水センサのうち、ユーザ操作に基づく災害認識部12の第1の動作例について述べる。この第1の動作例において、災害認識部12は、ユーザによる災害発生の入力があった場合に、周辺の機器に問い合わせを行う。そして、災害の発生の事実に関する情報を取得し、災害発生の認識を行う。
図3は、ユーザが災害発生を知らせるために操作するUI画面50の例である。図に示すように、このUI画面50では、画像処理装置10が実行可能な各種機能が選択できるようになっている。勿論、画像処理装置10の種類によって、実行可能な基本機能が異なる。また、一般的には、この図3に示すような表示から所定の機能を選択した後、機能ごとの詳細なUI画面に移行する。ここで、例えばオフィスに配置されるファクシミリやプリンタ、複写機などの各種機能を有する画像処理装置10では、オフィスでの各種業務やオフィスでのサービスの利便性を向上させるためのUI画面が採用されている。また、例えばコンビニエンスストアなどに配置された画像処理装置は、コンビニエンスストアの利用客に対する利便性を考慮したUI画面が採用されている。
本実施の形態では、このUI画面50に、災害発生ボタン51を設けている。ユーザは、この災害発生ボタン51を押すことにより、災害発生を画像処理装置10に伝える。
図4に、災害発生ボタン51が押された後の災害認識部12のフローチャートを示す。災害発生ボタン51が押されると、切り替え指示受付部21は、ボタンが押されたことを記録するモード切り替え指示記録手段に、モード切り替えの指示があった時刻を含むモード切り替え指示情報を記録する(ステップ101)。
続いて、災害判定部22は、周辺地域に設置されている他の画像形成装置に同じくモード切り替え指示が入力されていないか、もしくは災害モードに移行していないかの問い合わせを行う(ステップ102)。そして、問い合わせた結果に基づいて、災害発生、操作ミス、故意のいたずら、のいずれかであるかの判断を行う。
まず、災害発生の問い合わせ方法と災害発生の判定方法について説明する。
災害発生の問い合わせは、災害判定部22に予め記録されている問い合わせリストを用いて行う。このリストには、周辺に設置されている例えば5〜20台分の他の画像処理装置(図示せず)のIPアドレスやMACアドレス、使用するポートの情報、電話番号などのアクセスに必要な情報が、例えば、画像処理装置10からの距離の順番でソートされて格納されている。尚、このリストは、所定の管理サーバ(図示せず)からの更新情報に基づいて適時更新されることが望ましい。問い合わせは、このリストを用いて距離が近い装置から順番に行う。すなわち、最初のステップ102では、このリストの最も上に記録されている画像処理装置に対して問い合わせを行う。
また、問い合わせは、初めにインターネット回線により行い、インターネット回線でアクセス不可となった場合に電話回線に切り替えて行うようにすればよい。
更に、問い合わせる機器の範囲や台数は、災害の種類に応じて予め決めておく。そして、例えば災害発生を知らせる際にユーザが指定した災害の種類に応じた範囲にある装置、または、その災害の種類に応じた台数の装置に対して問い合わせを行い、1台でもモード切り替え指示や災害モードへの移行が発生している場合に災害発生と判断する。すなわち、今回問い合わせた画像処理装置から、災害の発生の事実に関する情報の一例として、モード切り替え指示情報が記録された旨の情報、または、災害モードへの移行が行われた旨の情報を取得したかを判定し(ステップ103)、そのどちらかを取得していれば、災害発生時の処理へと移行する。
但し、このように1台でもモード切り替え指示や災害モードへの移行が発生している装置があるかに基づいて災害の発生を判定するのではなく、問い合わせた装置のうちのどの程度の台数でモード切り替え指示や災害モードへの移行が発生しているかによって災害の発生を判定してもよい。
また、災害の判定に判定条件のテーブルを用いる方法もある。例えば、モード切り替え指示がなされた装置の台数が何台以上、災害モードへ移行済の装置の台数が何台以上あれば災害発生と判断するかの条件を、災害の種類ごとに条件テーブルに記憶しておき判定を行う。尚、この場合は、災害の種類が分からなかった場合の条件も必要である。
もしくは、判定条件のテーブルではなく、判定式を用いる方法もある。モード切り替え指示がなされた装置の台数(モード切り替え指示台数)と、それに対する重み係数(Wa)と、災害モードへ移行済の装置の台数(モード移行済み台数)と、それに対する重み係数(Wb)と、判定の閾値(Th)とから、判定値を次のように算出する。
判定値 = Wa ×(モード切り替え指示台数)+ Wb ×(モード移行済み台数)− Th
そして、この判定値が正になる場合に、災害発生と判断する。
この場合、Wa、Wb、Thは予め設定した一定の値でもよいが、Thを災害の種類によって、Wa、Wbを画像処理装置10からの距離によって変更するようにしてもよい。
ステップ103でモード切り替え指示情報の記録も災害モードへの移行も行われていないと判定されれば、今回の問い合わせの結果を記録し(ステップ104)、問い合わせていない画像処理装置が周辺地域にまだあるかどうかを判定する(ステップ105)。問い合わせていない画像処理装置があれば、ステップ102に戻り、その画像処理装置に問い合わせを行う。このときは、前述したリストの上から2番目に記録された画像処理装置に対して問い合わせを行うことになる。
このような問い合わせを、問い合わせていない周辺地域の装置がなくなるまで、すなわち、ステップ105での判断が「No」となるまで繰り返す。
次に、操作ミスか、故意のいたずらか、の判定方法について説明する。
ステップ105の処理が完了すると、災害判定部22は、モード切り替え指示があったものの問い合わせにより災害発生ではないと判定された事象の発生頻度を用いて、いたずらの判定を行う。すなわち、例えば、時間と発生回数を予め設定しておき、設定された時間内における上記事象の発生回数が、閾値を超えているかどうかを判定する(ステップ106)。ステップ101で記録したモード切り替え指示情報と、ステップ104で記録された問い合わせ結果とを組み合わせれば、モード切り替え指示はあったが災害は発生していないと判断された事象が発生した時刻が分かる。そこで、そのような事象が予め設定した時間内に何回起きているかを計測することで、ステップ106での判定は行われる。
ステップ106で閾値を超えている(いたずらである)と判断されれば、ユーザもしくは管理者に対して、いたずらである旨の警告を発する(ステップ107)。一方、ステップ106で閾値を超えていない(いたずらでない)と判断されれば、例えば、操作ミスとして、何もせずに処理を終了する。この場合、装置の動作モードは通常モードのままである。
尚、上記では、ステップ106の判定を行い、判定結果が「Yes」の場合に警告を発する構成としたが、ステップ106の判定を行わずに警告を行う構成を採用してもよい。
また、ここでは、ステップ106をいたずらであるか判断するステップとして説明したが、例えば、画像処理装置10の設置場所が、地震が発生したと誤認させる揺れを頻繁に感じるような場所であることを判断するステップと考えてもよい。こうすることで、画像処理装置10を設置している場所が災害対応の装置を設置するのに相応しい場所であるかどうかを検討する際の一助ともなる。
ところで、画像処理装置10は、他の画像処理装置から災害が発生したかどうかの問い合わせを受けると、モード切り替え指示記録手段に記録されているモード切り替え指示情報と現在の動作モードの情報とに基づいて回答を行う。
ここでは、そのような動作を災害認識部12が行うものとして説明する。すなわち、本実施例では、災害認識部12を、切り替え指示受付部21がモード切り替え指示を受け付けた旨の情報、および、モード切り替え部14が装置の動作モードを災害モードに切り替えた旨の情報の少なくともいずれか一方を問い合わせ元の画像処理装置に応答する応答手段の一例と考えている。
図5は、このときの処理(災害応答処理)の流れを示すフローチャートである。最初、災害認識部12は、周辺地域の画像処理装置から問い合わせがあったかどうかを判定する(ステップ121)。そして、問い合わせがなければ、ステップ121を繰り返し、問い合わせがあれば、モード切り替え指示記録手段にモード切り替え指示情報が記録されているかどうかを判定する(ステップ122)。モード切り替え指示情報が記録されていなければ、災害モードに移行していることもない。そこで、災害認識部12は、モード切り替え指示が入力されておらず、災害モードにも移行していない旨を問い合わせ元の画像処理装置へ応答するメッセージにセットする(ステップ124)。
また、モード切り替え指示情報が記録されていれば、モード切り替え指示が入力された旨を問い合わせ元の画像処理装置へ応答するメッセージにセットする(ステップ123)。そして、この場合は、災害モードに移行している可能性があるので、装置制御部16が利用するメモリに格納されたモードの情報を参照し、現在の動作モードが災害モードであるかどうかを判定する(ステップ125)。現在の動作モードが災害モードであれば、災害モードに移行した旨を問い合わせ元の画像処理装置へ応答するメッセージに追加する(ステップ126)。また、現在の動作モードが災害モードでなければ、災害モードに移行していない旨を問い合わせ元の画像処理装置へ応答するメッセージに追加する(ステップ127)。
このようにして応答メッセージに情報がセットされると、災害認識部12は、問い合わせ元の画像処理装置に対してそのメッセージを送信する(ステップ128)。
次に、災害発生時のユーザ操作、地震センサ、浸水センサのうち、ユーザ操作に基づく災害認識部12の第2の動作例について述べる。この第2の動作例において、災害認識部12は、ユーザによる災害発生の入力があった場合に、災害管理サーバ(図示せず)に問い合わせを行う。そして、災害の発生の事実に関する情報を取得し、災害発生の認識を行う。ここで、災害管理サーバとは、災害の発生の事実に関する情報(災害が発生した時刻、災害の規模等の詳細な情報を含む)を集中的に管理するサーバである。例えば気象庁がホームページにて提供する災害の発生状況を管理するサーバなどが考えられる。
図6に、第1の動作例と同様に災害発生ボタン51(図3参照)が押された後の災害認識部12のフローチャートを示す。災害発生ボタン51が押されると、切り替え指示受付部21は、ボタンが押されたことを記録するモード切り替え指示記録手段に、モード切り替えの指示があった時刻を含むモード切り替え指示情報を記録する(ステップ151)。
続いて、災害判定部22は、実際に災害が発生しているかを災害管理サーバに問い合わせる(ステップ152)。そして、問い合わせた結果に基づいて、災害発生、操作ミス、故意のいたずら、のいずれかであるかの判断を行う。
まず、災害発生の問い合わせ方法と災害発生の判定方法について説明する。
災害管理サーバへの問い合わせは、災害判定部22に予め記録されている、災害管理サーバのIPアドレスやMACアドレス、使用するポートの情報、電話番号などの情報を用いて行われる。
この問い合わせに対して、災害管理サーバが、災害が発生しているかどうかの情報を送信すると、災害判定部22は、その情報に基づいて実際に災害が発生しているかどうかを判定する。すなわち、災害の発生の事実に関する情報の一例として、災害管理サーバが管理している実際に災害が発生したことを示す情報を取得したかを判定し(ステップ153)、その情報を取得していれば、災害発生時の処理へと移行する。
ステップ153で災害が発生していないと判定されれば、今回の問い合わせの結果を記録する(ステップ154)。
次に、操作ミスか、故意のいたずらか、の判定方法について説明する。
ステップ154の処理が完了すると、災害判定部22は、モード切り替え指示があったものの問い合わせにより災害発生ではないと判定された事象の発生頻度を用いて、いたずらの判定を行う。すなわち、例えば、時間と発生回数を予め設定しておき、設定された時間内における上記事象の発生回数が、閾値を超えているかどうかを判定する(ステップ155)。ステップ151で記録したモード切り替え指示情報と、ステップ154で記録された問い合わせ結果とを組み合わせれば、モード切り替え指示はあったが災害は発生していないと判断された事象が発生した時刻が分かる。そこで、そのような事象が予め設定した時間内に何回起きているかを計測することで、ステップ155での判定は行われる。
ステップ155で閾値を超えている(いたずらである)と判断されれば、ユーザもしくは管理者に対して、いたずらである旨の警告を発する(ステップ156)。一方、ステップ155で閾値を超えていない(いたずらでない)と判断されれば、例えば、操作ミスとして、何もせずに処理を終了する。この場合、装置の動作モードは通常モードのままである。
尚、上記では、ステップ155の判定を行い、判定結果が「Yes」の場合に警告を発する構成としたが、ステップ155の判定を行わずに警告を行う構成を採用してもよい。
また、ここでは、ステップ155をいたずらであるか判断するステップとして説明したが、例えば、画像処理装置10の設置場所が、地震が発生したと誤認させる揺れを頻繁に感じるような場所であることを判断するステップと考えてもよい。こうすることで、画像処理装置10を設置している場所が災害対応の装置を設置するのに相応しい場所であるかどうかを検討する際の一助ともなる。
以上、ユーザが災害発生ボタン51を操作することによりモード切り替え指示を行う場合について説明したが、例えば、地震センサや浸水センサからの入力が閾値以上となったことをモード切り替え指示とすることで同様の機能を実現するようにしてもよい。また、ユーザによる操作とセンサからの入力の両方を組み合わせて同様の機能を実現することも考えられる。
加えて、災害モードから通常モードへの復帰において、同様の構成を採用してもよい。すなわち、モード切り替え指示に応じて、周辺地域の画像処理装置または災害管理サーバに問い合わせ、例えば災害の沈静化の事実に関する情報が得られた場合に復帰可能と判断することで、いたずらによる復帰を防ぐようにしてもよい。
災害認識部12は、このような処理により災害と判断した場合、ユーザに対して災害情報の入力を促す画面を提示し、診断およびモード切り替え動作を開始する。
図7に災害発生と判断された後にユーザに災害情報の入力を要求する画面の例を示す。
この画面例では、災害種別ごとに、評価項目(判断項目)とその程度とが定められ、それによって災害レベル(災害の段階)が決定されるように設定されている。災害種別としては、地震災害、風水害災害、火山災害、原子力災害、雪害災害、事故災害、および、その他災害がある。図7では、地震災害が選定されている。
この図7では、地震災害の評価項目として、自装置の震度、自装置から震源地までの距離、震源地のマグニチュード、近隣情報、経過時間が列挙されている。また、図7では、決定される災害レベルとして、第1の災害レベルである災害レベルLV1、第2の災害レベルである災害レベルLV2、第3の災害レベルである災害レベルLV3が示されている。評価項目である自装置の震度については、例えば、基準値として震度5弱まで災害レベルLV1、震度5強から震度7まで災害レベルLV2、震度8以上で災害レベルLV3とされている。
同様に、自装置から震源地までの距離については、例えば、基準値として50kmよりも離れているときには災害レベルLV1、50km〜20kmのときには災害レベルLV2、20kmよりも近いときには災害レベルLV3とされている。また、震源地のマグニチュードについては、例えば、基準値としてマグニチュード4.0よりも小さいときには災害レベルLV1、マグニチュード4.1〜7.0のときには災害レベルLV2、マグニチュード7.1を超えるときには災害レベルLV3とされている。
また、近隣情報としては、例えば、『要救助』で災害レベルLV2、『音信不通』で災害レベルLV3とされている。更に、経過時間については、基準値として、例えば1日以上で災害レベルLV1、4時間以内で災害レベルLV2、2時間以内で災害レベルLV3とされている。
この図7に示すような画面からユーザが災害に関する各種情報を選択入力すると、その情報に基づいて災害レベルLV1〜災害レベルLV3が決定され、その災害レベルが災害情報として診断実行部13に伝えられる。尚、この災害レベルの決定は、災害情報の評価項目の中で、例えば最も高いレベルを用いて決定するようにしてもよい。また、例えば平均的なレベルを災害レベルとして決定するようにしてもよい。あるいは、ユーザが図7の画面から入力した情報をそのまま災害情報として診断実行部13に伝えるようにしてもよい。
次に、診断実行部13について説明する。図2に示すように、診断実行部13は、災害認識部12からの災害情報を用いて行うべき診断を決定する診断シーケンス決定部31と、画像処理装置10本体の診断を行う自己診断部32とを備えている。また、インターネット回線や電話回線などの外部通信ネットワークの診断を行うネットワーク診断部33と、ネットワークおよび画像処理装置10の診断結果をメモリに記録する診断結果記録部34とを備えている。尚、この診断結果記録部34は、モード切り替え部14に設けてもよい。
この診断実行部13では、通常、画像処理装置10の電源投入時に本体の診断が行われる。本実施の形態では、これに加え、災害認識部12から出力された災害情報をもとに、診断内容を変更している。
すなわち、診断シーケンス決定部31には複数の診断シーケンス(予め定められた診断のための動作の順序)が用意されており、災害の種類、災害発生場所から距離、災害の影響度に応じてシーケンスを決定する。例えば、水害の場合、全ての用紙トレイに対して、紙送りが可能かどうかの診断を行う。また例えば、大規模停電が発生している場合、供給電源の安定性の確認と、外部サーバとの通信が可能かどうかネットワークの診断を適時行う。このように、例えば診断の適正化および/または診断の迅速化などをより良好に実現するために、取得された災害に関する情報に応じて自己診断とネットワーク環境の診断とを実行している。即ち、例えば診断箇所のピックアップや、診断箇所の重点化、通常モード時の診断では行わない特有な箇所の診断など、災害に関する情報に対応させた診断実行を実現している。
自己診断部32では、画像処理装置10が有する、画像取得部17、画像処理部18、画像形成部19などのそれぞれのサブシステムに対する診断を行う。例えば画像取得部17は、照明系、結像光学系、光電変換素子、自動原稿送り部等のサブシステムを有しており、これらについての診断が行われる。また画像処理部18は、HDDなどのサブシステムを有しており、これらについての診断が行われる。更に画像形成部19に対しては、帯電部、露光部、現像部(カラー画像を形成する装置の場合には、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック))、転写部、定着部、紙送り部(用紙トレイ)などのサブシステムについて診断が行われる。
図8は、自己診断部32にて実行される災害発生時に固有の自己診断処理の流れを示すフローチャートである。自己診断部32による災害発生時の自己診断処理としては、共通処理と、災害種別毎に行われる処理とがある。まず、共通処理として、供給電源の安定度を診断する(ステップ201)。すなわち、供給電源の電圧電流が安定しているかの診断を行う。次に、供給電源に瞬電(瞬間の停電)の発生頻度の診断を行い、多発している場合には、瞬電に弱い部品を停止する処理が実行される(ステップ202)。瞬電に弱い部品としては、例えばHDDがある。次に、HDDや不揮発性メモリ等の記憶装置の診断を行う(ステップ203)。すなわち、ここでは、例えばHDDなどの顧客の重要情報が保持されている記憶装置の診断を行う。さらに具体的には、リード(Read)/ライト(Write)テストに加えて、HDDが保持しているエラーレート(リトライ回数)を読み出し、ある基準値以下かどうかの判定を行う。そして、このステップ203までの共通処理の診断結果をモード切り替え部14に出力する(ステップ204)。
次に、自己診断部32では、診断シーケンス決定部31により決定された災害種別を認識し(ステップ205)、災害種別毎の診断処理を実施する(ステップ206)。そして、この診断処理の結果をモード切り替え部14に出力して(ステップ207)、処理を終了する。
このステップ205以下の災害種別毎に行う診断処理として、例えば地震発生時には、例えば、揺れの影響を受け易い、装置上部に配置されているモジュールの診断を重点的に行う。例えば、画像読み取り部(スキャナ)は、一般に装置の上部に設置され、かつ、ミラーやレンズやCCDなどの取り付け精度が重要で揺れの影響を受け易い光学部が多く用いられている。そこで、例えば地震発生時には、この画像読み取り部の診断をより細かく、より重点的に行う。また、地震発生時には、装置が転倒していないかどうかの診断処理が実行される。
また、洪水や水害の発生時には、冠水の影響を受け易い機械下部に配置されているモジュールの診断を重点的に行う。例えば、画像が形成される用紙を収納する用紙トレイが冠水の影響を受けていないかどうかの診断を行う。より具体的には、この用紙トレイから実際に用紙を搬送して、異常が発生しないかどうかを判定する。
このように、ステップ205以下では、災害種別毎に、その災害に応じて必要な診断処理が実行される。
次に、ネットワーク診断部33は、外部ネットワークとの通信など、他装置との通信の診断を行う。具体的には、インターネット回線(LAN)や電話回線など画像処理装置10に接続されている通信回線の状態を、集中管理サーバとの通信が可能か、周辺の画像処理装置との通信が可能かどうか等を、試験(テスト)して調べる。診断結果記録部34では、自己診断部32とネットワーク診断部33による診断結果を所定のメモリに記録し、モード切り替え部14に出力する。
図9は、ネットワーク診断部33にて災害発生時に実行されるネットワーク診断処理の流れを示すフローチャートである。ネットワーク診断部33では、災害発生時に固有な処理として、まず、集中管理サーバの情報を読み出し、通信が可能かどうかの診断が行われる(ステップ301)。例えば、集中管理サーバへのアクセスが可能という場合を“レベル1”とする。次に、自らの設置場所の周囲(例えば、同地区の同丁目等)に設置されているデジタル複合機などの情報を読み出して、これらとの通信が可能かどうかを診断する(ステップ302)。例えば、周囲に配置されている、例えば同一会社が提供する複数の画像処理装置との通信が可能で小規模なネットワークが構成できると判断できる場合を“レベル2”とする。また、例えば、周囲の画像処理装置とは通信が可能だが、ネットワークの構成は不可能なレベルを“レベル3”とする。次に、他の外部装置(特定のサーバ(サイト)など)と通信が可能かどうかを診断する(ステップ303)。例えば、外部との通信不可の場合には“レベル0”とする。
そして、ネットワーク診断部33は、全ての外部通信手段を用いた診断が終了したか否かを判断する(ステップ304)。全てを終了していない場合には、ステップ301へ戻って処理が繰り返される。全てを終了した場合には、診断結果を診断結果記録部34に出力して(ステップ305)、処理が終了する。このように、ネットワーク診断部33では、インターネットと電話回線など、複数の外部通信手段を持つ場合に、全ての外部通信手段に対して診断を行う。そして、災害発生時に固有な処理としては、正常か異常かの2者択一ではなく、複数レベルの診断を行い、これらの結果が所定のメモリに記録される。
次に、モード切り替え部14について説明する。図2に示すように、モード切り替え部14は、診断実行部13および災害認識部12からの出力結果から使用するモード候補を決定するモード決定部41と、通常モードへの復帰の判断を行う通常モード復帰判断部42とを備えている。即ち、診断実行部13からの診断結果に加え、災害認識部12で判定された災害影響度の情報をもとに、モード候補の決定等を行っている。このモード切り替え部14では災害認識部12で判定された災害影響度が予め定められた閾値よりも大きいか否かを判断する。この「予め定められた閾値」は、動作モードの切り替えを行うか否かの判断の一つとして用いられる。例えば災害影響度が非常に小さい場合には通常と異なるモードにする必要がないことから、この「予め定められた閾値」は、通常のモードのまま維持するか、通常と異なるモードにするか、を判断するのに好ましいものとして予め定められ、その値がメモリに保存される。取得される災害影響度の値が「予め定められた閾値」よりも大きい場合には、災害対応が必要であるとして、災害モードへ移行する。
モード決定部41にて決定される動作モードは、災害モードとして、(i)セーフティモード、(ii)機能限定モード、がある。また、災害が発生していない、通常時の動作モードとして(iii)通常モード、がある。
災害モードの一つであるセーフティモードは、画像処理装置10のサービスをできるだけ長く継続するための動作モードである。具体的な動作としては、情報保護のためのHDDへの電源供給停止やアクセス禁止、トナー消費量抑制、省エネのためのカラー画像形成の抑制、定着温度を下げる、帯電用の電圧を下げる、液晶バックライト輝度を下げるなどである。また、セーフティモード移行後の、処理ドキュメント数を記録するカウンタは、通常モードとは異なるカウンタによって記録される。
災害モードの他の一つである機能限定モードは、一部のサブシステムに故障が発生していると診断された場合の動作モードで、一部のエラーで全ての動作を停止することなく、被害を受けていない部分で動作を行うモードである。例えば、画像読み取り部に故障が発生し画像読み取りができない場合でも、プリンタ出力のみに動作を限定することで動作を行う等である。また逆に、用紙搬送系に故障があった場合でも、画像読み取り部を用いたファクシミリ送信や、データ通信は行う、というものでもよい。更に、外部ネットワークとの通信は不可であっても、スタンドアローンの装置としての利用を可能にしてもよい。
災害モードの共通動作としては、例えば、災害モードであることの表示やプリント出力が行われる。例えば、使用する災害モードの候補(複数のモード)をUI部15によってディスプレイに表示し、ユーザに何れかのモードを選択させるように構成するとよい。また、前述のように、料金の換算に用いられるカウンタを専用カウンタに切り替えることも有効である。
更に他の共通動作として、集中管理サーバまたは周辺のデジタル複合機と通信し、自己診断結果と災害情報を送信して、入力された災害情報が正しいか否かを確認することも有効である。尚、上記のネットワーク診断部33による診断結果を利用した動作も好ましい。例えば、HDD内の重要情報のバックアップをとる動作を加え、診断結果のレベルに応じて、バックアップ先を集中管理サーバか周辺の装置かに切り替えることも有効である。
通常モード復帰判断部42による通常モードへの復帰は、災害発生からの経過時間が、先に求めた災害影響度により一意に求められた復帰必要時間以上経過した場合に通常モードに復帰する。例えば、災害影響度が小さい場合には復帰必要時間を短くし、災害影響度が大きい場合には、復帰に時間がかかることを考慮して自動復帰時間を長く設定する。また、災害の種類に応じて復帰時間を変えてもよい。このように、災害に応じて(災害影響度や災害の種類などに応じて)復帰時間を変えて復帰するように構成してもよい。
図10は、モード決定部41にてモード選択が実行される際に用いられる、故障個所と災害モードとの関係を対応づけたマッチングテーブル(対応情報)の例を示した図である。このマッチングテーブルは、対応情報保持部である例えば不揮発性メモリ(ROM)に保存され、CPUの実行するソフトウェアによって読み出されて揮発性メモリ(RAM)に記憶され、このCPUの決定処理に用いられる。図10に示す例では、モードとして、セーフティモードと機能限定モードが示され、それぞれの機能が示されている。診断実行部13による診断の結果、画像入力部と画像形成部、およびネットワークが全て良好である場合には、セーフティモードの“機能1”がモード選択される。一方、画像入力部と画像形成部の全ての機能が良好であるが、ネットワーク接続ができない場合には、セーフティモードの“機能2”が選択される。
また、図10に示す例では、機能限定モードとして、複写、プリント、ファクシミリ(FAX)、画像読み取り(スキャン)、ブラウザの各機能が選択可能となっている。例えば複写の機能では、画像入力部が全て良好であり、一方、画像形成部の一部に故障がある場合に、その故障があっても問題のない複写機能が選択される。また、画像入力部が故障している場合には、プリントの各機能が選択される。一方、画像形成部が故障している場合には、画像形成部を用いない処理、例えば、FAXの送信機能、画像読み取り(スキャン)機能が選択される。また、画像入力部および画像形成部に故障がある場合には、通信だけを行うブラウザ機能が選択される。
最後に、画像処理装置10の、コンピュータとして機能する部分についてのハードウェア構成について説明する。
図11は、例えば画像処理装置10のコンピュータとして機能する部分におけるハードウェア構成を示した図である。図11に示すコンピュータは、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)201と、 マザーボード(M/B)チップセット202と、CPUバスを介してCPU201に接続されたメインメモリ203とを備えている。また、M/Bチップセット202を介して例えばビデオカード等のディスプレイインタフェース204とディスプレイ210とがCPU201に接続されている。また、例えばPCI(Peripheral Component Interconnect)バス等を介してM/Bチップセット202に接続された磁気ディスク装置(HDD)205および通信インタフェース206を備えている。更にこのPCIバスからブリッジ回路207およびISA(Industry Standard Architecture)バス等の低速なバスを介してM/Bチップセット202に接続されたキーボード/ポインティングデバイス209を備える。
ここで、CPU201は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、上述した各種機能を実現する。また、作業用メモリとして機能するメインメモリ203は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域を有している。更に、磁気ディスク装置205は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域を備えたメモリである。尚、磁気ディスク装置205の代わりに、フラッシュメモリに代表される半導体メモリ等が用いられる場合がある。
このように、本実施の形態に示す各種処理は、作業用のメモリであるメインメモリ203を用いて、CPU201にて実行されるアプリケーションプログラムで実現される。このアプリケーションプログラムは、コンピュータである画像処理装置10を顧客(ユーザを含む)に対して提供する際に、装置の中にインストールされた状態にて提供される場合の他、コンピュータに実行させるプログラムをコンピュータが読取可能に記憶した記憶媒体等にて提供する形態が考えられる。また、これらのプログラムは、例えば集中管理サーバなどのプログラム伝送装置によってネットワークを介し、通信インタフェース206を経由して提供される形態がある。
本実施の形態が適用される画像処理装置の構成例を示す機能ブロック図である。 図1に示す災害認識部、診断実行部、およびモード切り替え部の各種機能を詳述するためのブロック図である。 災害発生時にユーザが操作するUI画面の例を示した図である。 災害認識部にて実行される、モード切り替え指示が災害発生によるものかいたずらかを周辺の装置に問い合わせて判断する処理の流れを示すフローチャートである。 災害認識部にて実行される、他の装置からの問い合わせに応じてモード切り替え指示やモード移行の情報を応答する処理の流れを示すフローチャートである。 災害認識部にて実行される、モード切り替え指示が災害発生によるものかいたずらかを災害管理サーバに問い合わせて判断する処理の流れを示すフローチャートである。 災害発生と認識された場合にユーザが災害に関する各種情報を入力するためのUI画面の例を示した図である。 自己診断部にて実行される災害発生時に固有の自己診断処理の流れを示すフローチャートである。 ネットワーク診断部にて災害発生時に実行されるネットワーク診断処理の流れを示すフローチャートである。 モード決定部にてモード選択が実行される際に用いられる、故障個所と災害モードとの関係を対応づけたマッチングテーブル(対応情報)の例を示した図である。 例えば画像処理装置のコンピュータとして機能する部分におけるハードウェア構成を示した図である。
符号の説明
10…画像処理装置、11…外部IF(インタフェース)、12…災害認識部、13…診断実行部、14…モード切り替え部、15…ユーザインタフェース部(UI部)、16…装置制御部、17…画像取得部、18…画像処理部、19…画像形成部

Claims (9)

  1. 装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることを指示するモード切り替え指示を受け付ける受付手段と、
    前記受付手段が前記モード切り替え指示を受け付けると、他の装置から災害の発生の事実に関する情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段による前記災害の発生の事実に関する情報の取得に応じて、前記装置の動作モードを前記災害対応の動作モードに切り替える切り替え手段と、
    前記切り替え手段により切り替えられた前記災害対応の動作モードにて画像処理を行う画像処理手段と
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記取得手段は、前記他の装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることが指示された旨の情報、および、前記他の装置の動作モードが災害対応の動作モードに切り替えられた旨の情報の少なくともいずれか一方を、前記災害の発生の事実に関する情報として取得することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 実際に災害が発生したかどうかの問い合わせを所定の装置から受けると、前記受付手段が前記モード切り替え指示を受け付けた旨の情報、および、前記切り替え手段が前記装置の動作モードを前記災害対応の動作モードに切り替えた旨の情報の少なくともいずれか一方を、当該所定の装置に応答する応答手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記取得手段は、前記他の装置が管理している前記災害の発生の事実に関する情報を取得することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記取得手段が前記災害の発生の事実に関する情報を取得できなかった場合に、所定の警告を発する警告手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 前記受付手段が前記モード切り替え指示を受け付けたにも関わらず、前記取得手段が前記災害の発生の事実に関する情報を取得できない、という事象の発生頻度が所定の基準を超えた場合に、所定の警告を発する警告手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 前記受付手段は、前記装置の動作モードを通常の動作モードに復帰することを指示するモード復帰指示を受け付け、
    前記取得手段は、前記受付手段が前記モード復帰指示を受け付けると、前記他の装置から災害の沈静化の事実に関する情報を取得し、
    前記切り替え手段は、前記取得手段による前記災害の沈静化の事実に関する情報の取得に応じて、前記装置の動作モードを前記通常の動作モードに復帰することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  8. コンピュータに、
    装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることを指示するモード切り替え指示を受け付ける機能と、
    前記モード切り替え指示を受け付けると、他の装置から災害の発生の事実に関する情報を取得する機能と、
    前記災害の発生の事実に関する情報の取得に応じて、前記装置の動作モードを前記災害対応の動作モードに切り替える機能と
    を実現させるためのプログラム。
  9. 前記取得する機能では、前記他の装置の動作モードを災害対応の動作モードに切り替えることが指示された旨の情報、および、前記他の装置の動作モードが災害対応の動作モードに切り替えられた旨の情報の少なくともいずれか一方を、前記災害の発生の事実に関する情報として取得することを特徴とする請求項8記載のプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015139989A (ja) * 2014-01-30 2015-08-03 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置及び災害時支援システム
JP2020052615A (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 大日本印刷株式会社 写真撮影装置、災害支援方法、及びプログラム

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