JP2008181871A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】水溶液保持手段と循環手段と液位調整手段とのいずれかに異常が発生していることを簡単に検出できる、燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システム100は、メタノール水溶液を保持する水溶液タンク116、水溶液タンク116内の液位に応じて検出信号HIGHとLOWとのいずれか一方を出力するレベルセンサ122、メタノール水溶液をセルスタック102に循環供給するための水溶液ポンプ132、水溶液タンク116に水を供給するための水ポンプ140、および燃料電池システム100の動作を制御するCPU152を含む。CPU152は、検出信号がLOWからHIGHに切り替えられるまでの所要時間(LOW時間)と第1所定時間との比較結果や検出信号がHIGHからLOWに切り替えられるまでの所要時間(HIGH時間)と第2所定時間との比較結果に基づいて、異常が発生していることを検出する。
【選択図】図5

Description

この発明は燃料電池システムに関し、より特定的には、燃料水溶液を燃料電池に循環供給する燃料電池システムに関する。
一般に、水溶液保持手段に保持される燃料水溶液を循環手段によって燃料電池に循環供給するとともに酸素を含む空気を燃料電池に供給する燃料電池システムが知られている。このような燃料電池システムの燃料電池は、発電中に循環手段の異常によって燃料水溶液の循環供給が停止されるとその内部に残った燃料水溶液を用いてしばらく発電を継続した後に発電を停止する。燃料電池のカソード(空気極)には酸素が不均一に供給されるので、燃料電池のアノード(燃料極)ではカソードの酸素が供給されやすい部分に対応する部分で燃料の消費が進む。したがって、燃料水溶液の循環供給を停止した状態で発電が継続されると燃料が燃料電池に偏在した状態となる。このように燃料が偏在した状態となると燃料電池の劣化が進み、燃料電池の寿命が短くなってしまう。
また、燃料水溶液を循環供給する燃料電池システムでは、液位調整手段によって水溶液保持手段の液位を所定範囲に保つことが知られている。燃料水溶液は燃料電池で消費されるので、液位調整手段の異常によって水溶液保持手段に水や燃料を供給(補給)できなくなると、水溶液保持手段の液位が所定範囲よりも低下する。通常、燃料水溶液の濃度調整は、その液位が所定範囲であるものとして水溶液保持手段に燃料を供給することによって行われる。このために、水溶液保持手段に水を供給できなくなると、水溶液保持手段の液位が所定範囲よりも低下しているにもかかわらず液位が所定範囲であるものとして燃料が供給される。したがって、水溶液保持手段の燃料水溶液の濃度が上昇し過ぎて、燃料電池の出力が不安定になってしまう。また、液位調整手段の異常によって水溶液保持手段に燃料を供給できなくなると、燃料電池の発電に伴って燃料水溶液の濃度が低下し、燃料電池の出力が低下してしまう。このように液位調整手段に異常が発生すると適切な濃度調整ができなくなり、正常な発電を継続できなくなる。
さらに、液位調整手段の異常によって水溶液保持手段に水や燃料を供給できなくなると、水溶液保持手段が空になるおそれがある。水溶液保持手段に破損等の異常が発生した場合も同様である。水溶液保持手段が空になると燃料水溶液を循環供給できなくなり、発電停止や燃料電池の劣化を招く。
特許文献1には、凝縮器で排気から回収した水を回収ポンプによってタンクに供給するとともにタンクに保持される水を供給ポンプによって燃料電池に供給する燃料電池システムが開示されている。特許文献1の燃料電池システムでは、回収ポンプを停止させかつ供給ポンプを動作させた状態でタンクに保持される水の変化量を測定し、測定した変化量に基づいて供給ポンプの異常を検出する。
特開2006−128012号公報
しかし、特許文献1の技術では、供給ポンプと燃料電池との間に発生している異常(たとえば流路の破損による水漏れ等)を検出できない。このような特許文献1の技術を、燃料水溶液を循環供給する燃料電池システムに適用しても、循環手段に異常が発生していることを検出できないおそれがある。
燃料水溶液を循環供給する燃料電池システムでは、水溶液保持手段、循環手段および液位調整手段の異常を検出するために燃料水溶液の流量や流圧を検出する検出手段を複数設ける必要があった。このために、システムの構成が複雑になってしまうという問題があった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、水溶液保持手段と循環手段と液位調整手段とのいずれかに異常が発生していることを簡単に検出できる、燃料電池システムを提供することである。
上述の目的を達成するために、燃料電池、燃料電池に供給すべき燃料水溶液を保持する水溶液保持手段、水溶液保持手段に保持される燃料水溶液を燃料電池に循環供給する循環手段、水溶液保持手段の液位を検出する液位検出手段、液位検出手段の検出結果に基づいて水溶液保持手段の液位を所定範囲に保つように調整する液位調整手段、および液位検出手段の検出結果の推移に基づいて水溶液保持手段と循環手段と液位調整手段とのいずれかに異常が発生していることを検出する異常検出手段を備える、燃料電池システムが提供される。
この発明では、現在までの水溶液保持手段の液位の推移と正常な場合の水溶液保持手段の液位の推移とを比較する。水溶液保持手段と循環手段と液位調整手段とが正常な場合、水溶液保持手段では、燃料電池での燃料水溶液の消費に伴う液位低下と液位調整手段による水や燃料の供給に伴う液位上昇とが繰り返される。これによって、正常な場合の水溶液保持手段の液位は所定範囲を周期的に変動する。したがって、現在までの液位の推移と正常な場合の液位の推移とを比較することによって、水溶液保持手段と循環手段と液位調整手段とのいずれかに異常が発生していることを簡単に検出できる。
なお、この発明において「燃料電池に燃料水溶液を循環供給する」とは、燃料電池からの燃料水溶液をも含む燃料水溶液を燃料電池に供給することをいう。
好ましくは、液位検出手段は、水溶液保持手段の液位が所定範囲の上限と下限とのいずれか一方に達したことを検出し、異常検出手段は、液位検出手段の検出結果が所定範囲の上限と下限との一方から他方に変わるまでの所要時間と所定時間との比較結果に基づいて異常が発生していることを検出する。正常な場合の水溶液保持手段の液位は所定範囲を周期的に上下動するので、水溶液保持手段の液位が所定範囲の上限と下限との一方から他方に変わるまでの所要時間と正常な場合の推移に基づく所定時間とを比較することによって異常が発生していることを検出できる。このようにして異常が発生していることを検出する場合、水溶液保持手段の液位が所定範囲の上限と下限とのいずれか一方に達したことのみを検出する簡単な液位検出手段を用いればよく、システムのコストを抑えることができる。
好ましくは、異常検出手段は、水溶液保持手段の液位が所定範囲の上限と下限との一方から他方に変わるまでの所要時間が所定時間を経過した場合に異常が発生しているものとする。この場合、異常検出手段は、所要時間が所定時間を経過したか否かのみを判定すればよく、簡単に異常を検出できる。
また、燃料電池、燃料電池に供給すべき燃料水溶液を保持する水溶液保持手段、水溶液保持手段に保持される燃料水溶液を燃料電池に循環供給する循環手段、水溶液保持手段の液位を検出する液位検出手段、液位検出手段の検出結果に基づいて水溶液保持手段の液位を所定範囲に保つように調整する液位調整手段、および液位検出手段の検出結果の推移に基づいて燃料電池の発電を停止させる停止手段を備える、燃料電池システムが提供される。
この発明では、現在までの液位の推移が正常な場合の液位の推移と異なる場合、燃料電池の発電を停止させる。つまり、水溶液保持手段と循環手段と液位調整手段とのいずれかに異常が発生しており、燃料電池が正常な発電を継続できない場合、燃料電池の発電を停止させる。これによって、燃料電池ひいては当該燃料電池システムを保護できる。
さらに、燃料電池、燃料電池に供給すべき燃料水溶液を保持する水溶液保持手段、水溶液保持手段に保持される燃料水溶液を燃料電池に循環供給する循環手段、水溶液保持手段の液位を検出する液位検出手段、液位検出手段の検出結果に基づいて水溶液保持手段の液位を所定範囲に保つように調整する液位調整手段、および液位検出手段の検出結果の推移に基づいて水溶液保持手段と循環手段と液位調整手段とのいずれかに異常が発生していることを報知する報知手段を備える、燃料電池システムが提供される。
この発明では、現在までの液位の推移が正常な場合の液位の推移と異なる場合、水溶液保持手段と循環手段と液位調整手段とのいずれかに異常が発生していることを燃料電池システムの使用者に報知できる。これによって、正常な発電を継続できない場合に、使用者がたとえば発電を停止させる等の何らかの対処をすることができるようになり、燃料電池ひいては燃料電池システムを保護できる。
輸送機器に用いられる燃料電池システムでは、据え置き型の機器に用いられる燃料電池システムに比べて、輸送機器の駆動に伴う振動の影響等によって水溶液保持手段と循環手段と液位調整手段とに異常が発生しやすい。この発明の燃料電池システムによれば、水溶液保持手段と循環手段と液位調整手段とのいずれかに異常が発生していることを簡単に検出でき、システムを確実に保護できる。したがって、この発明の燃料電池システムは、輸送機器に好適に用いられる。
この発明によれば、水溶液保持手段と循環供給手段と液位調整手段とのいずれかに異常が発生していることを簡単に検出できる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
ここでは、この発明の燃料電池システム100を、輸送機器の一例である自動二輪車10に搭載した場合について説明する。
まず、自動二輪車10について説明する。この発明の実施の形態における左右、前後、上下とは、自動二輪車10のシートにドライバがそのハンドル24に向かって着座した状態を基準とした左右、前後、上下を意味する。
図1を参照して、自動二輪車10は車体フレーム12を有する。車体フレーム12は、ヘッドパイプ14、ヘッドパイプ14から後方へ斜め下方に延びる縦断面I字型のフロントフレーム16、およびフロントフレーム16の後端部に連結されかつ後方へ斜め上方に立ち上がるリヤフレーム18を備えている。
フロントフレーム16は、上下方向に幅を有して後方へ斜め下方に延びかつ左右方向に対して直交する板状部材16aと、それぞれ板状部材16aの上端縁および下端縁に形成されかつ左右方向に幅を有して後方へ斜め下方に延びるフランジ部16bおよび16cと、板状部材16aの両表面に突設される補強リブ16dとを備えている。補強リブ16dは、フランジ部16bおよび16cとともに板状部材16aの両表面を区画して、後述する燃料電池システム100の構成部材を収納する収納スペースを形成している。
一方、リヤフレーム18は、それぞれ前後方向に幅を有して後方へ斜め上方に延びかつフロントフレーム16の後端部を挟むように左右に配置される一対の板状部材を含む。リヤフレーム18の一対の板状部材の上端部には、図示しないシートを設けるためのシートレール20が固設されている。なお、図1には、リヤフレーム18の左側の板状部材が示されている。
ヘッドパイプ14内には、ステアリング軸22が回動自在に挿通されている。ステアリング軸22の上端にはハンドル24が固定されたハンドル支持部26が取り付けられている。ハンドル支持部26の上端には表示操作部28が配置されている。
図3をも参照して、表示操作部28は、電動モータ40(後述)の各種データを計測表示するためのメータ28a、走行状態等の各種情報提供用のたとえば液晶ディスプレイ等で構成される表示部28b、および各種指示や各種情報入力用の入力部28cを一体的に設けたものである。入力部28cは、燃料電池セルスタック(以下、単にセルスタックという)102の発電開始を指示するための開始ボタン30a、およびセルスタック102の発電停止を指示するための停止ボタン30bを含む。
また、図1に示すように、ステアリング軸22の下端には左右一対のフロントフォーク32が取り付けられており、フロントフォーク32それぞれの下端には前輪34が回転自在に取り付けられている。
また、リヤフレーム18の下端部には、スイングアーム(リヤアーム)36が揺動自在に取り付けられている。スイングアーム36の後端部36aには、後輪38に連結されかつ後輪38を回転駆動させるためのたとえばアキシャルギャップ型の電動モータ40が内蔵されている。また、スイングアーム36には、電動モータ40に電気的に接続される駆動ユニット42が内蔵されている。駆動ユニット42は、電動モータ40の回転駆動を制御するためのモータコントローラ44、および二次電池126(後述)の蓄電量を検出する蓄電量検出器46を含む。
このような自動二輪車10には、車体フレーム12に沿って燃料電池システム100の構成部材が配置されている。燃料電池システム100は、電動モータ40や補機類等を駆動するための電気エネルギを生成する。
以下、図1および図2を参照して、燃料電池システム100について説明する。
燃料電池システム100は、メタノール(メタノール水溶液)を改質せずにダイレクトに電気エネルギの生成(発電)に利用する直接メタノール型燃料電池システムである。
燃料電池システム100は、セルスタック102を含む。図1に示すように、セルスタック102は、フランジ部16cから吊るされ、フロントフレーム16の下方に配置されている。
図2に示すように、セルスタック102は、メタノールに基づく水素イオンと酸素との電気化学反応によって発電できる燃料電池(燃料電池セル)104を、セパレータ106を挟んで複数個積層(スタック)して構成されている。セルスタック102を構成する各燃料電池104は、固体高分子膜等から構成される電解質膜104aと、電解質膜104aを挟んで互いに対向するアノード(燃料極)104bおよびカソード(空気極)104cとを含む。アノード104bおよびカソード104cはそれぞれ電解質膜104aに接合され、電解質膜104aとアノード104bとカソード104cとで膜・電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を構成している。アノード104bおよびカソード104cはそれぞれ、電解質膜104a側に設けられる白金触媒層を含む。
また、図1に示すように、フロントフレーム16の下方でありかつセルスタック102の上方には、ラジエータユニット108が配置されている。
図2に示すように、ラジエータユニット108は、水溶液用のラジエータ108aと気液分離用のラジエータ108bとを一体的に設けたものである。ラジエータユニット108の裏面側には、ラジエータ108aを冷却するためのファン110と、ラジエータ108bを冷却するためのファン112(図3参照)とが設けられている。なお、図1においては、ラジエータ108aと108bとが左右に配置されているものとし、左側のラジエータ108aを冷却するためのファン110が示されている。
また、リヤフレーム18の一対の板状部材の間には、上方から順に燃料タンク114、水溶液タンク116および水タンク118が配置されている。
燃料タンク114は、セルスタック102の電気化学反応の燃料となる高濃度(たとえば、メタノールを約50wt%含む)のメタノール燃料(高濃度メタノール水溶液)を収容している。水溶液タンク116は、燃料タンク114からのメタノール燃料をセルスタック102の電気化学反応に適した濃度(たとえば、メタノールを約3wt%含む)に希釈したメタノール水溶液を収容している。水タンク118は、セルスタック102の電気化学反応に伴って生成される水を収容している。
燃料タンク114にはレベルセンサ120が装着され、水溶液タンク116にはレベルセンサ122が装着され、水タンク118にはレベルセンサ124が装着されている。レベルセンサ120,122および124は、それぞれたとえば図示しないフロートを有するフロートセンサであり、浮動するフロートの位置によってタンク内の液面の高さ(液位)を検出する。
また、燃料タンク114の前側でありかつフロントフレーム16の上側には、二次電池126が配置されている。二次電池126は、セルスタック102からの電力を蓄え、コントローラ138(後述)の指令に応じて電気構成部材に電力を供給する。二次電池126の上側には、燃料ポンプ128が配置されている。また、燃料タンク114の前側かつ二次電池126の後方斜め上側には、キャッチタンク130が配置されている。
また、フロントフレーム16の左側の収納スペースには、水溶液ポンプ132およびエアポンプ134が収納されている。エアポンプ134の左側にはエアチャンバ136が配置されている。また、フロントフレーム16の右側の収納スペースには、コントローラ138および水ポンプ140が配置されている。
さらに、フロントフレーム16には、フロントフレーム16の収納スペースを右側から左側に貫通するようにメインスイッチ142が設けられている。メインスイッチ142がオンされることによってコントローラ138に運転開始指示が与えられ、メインスイッチ142がオフされることによってコントローラ138に運転停止指示が与えられる。
図2に示すように、燃料タンク114と燃料ポンプ128とはパイプP1によって連通され、燃料ポンプ128と水溶液タンク116とはパイプP2によって連通され、水溶液タンク116と水溶液ポンプ132とはパイプP3によって連通され、水溶液ポンプ132とセルスタック102とはパイプP4によって連通されている。パイプP4はセルスタック102のアノード入口I1に接続されている。水溶液ポンプ132を駆動させることによってセルスタック102にメタノール水溶液が供給される。
セルスタック102のアノード入口I1付近には、セルスタック102に供給されたメタノール水溶液の濃度(メタノール水溶液におけるメタノールの割合)に対応する濃度情報をメタノール水溶液の電気化学的特性を利用して検出する電圧センサ144が設けられている。電圧センサ144は、燃料電池104の開回路電圧(Open Circuit Voltage)を検出し、その電圧値を電気化学的な濃度情報とする。コントローラ138は、その濃度情報に基づいて、セルスタック102に供給されたメタノール水溶液の濃度を検出する。また、セルスタック102のアノード入口I1付近には、セルスタック102に供給されたメタノール水溶液の温度を検出する温度センサ146が設けられている。
セルスタック102と水溶液用のラジエータ108aとはパイプP5によって連通され、ラジエータ108aと水溶液タンク116とはパイプP6によって連通されている。パイプP5はセルスタック102のアノード出口I2に接続されている。
上述したパイプP1〜P6は主として燃料の流路となる。
また、エアチャンバ136にはパイプP7が接続され、エアチャンバ136とエアポンプ134とはパイプP8によって連通され、エアポンプ134とセルスタック102とはパイプP9によって連通されている。パイプP9はセルスタック102のカソード入口I3に接続されている。エアポンプ134を駆動させることによってセルスタック102に外部からの空気(エア)が供給される。
セルスタック102と気液分離用のラジエータ108bとはパイプP10によって連通され、ラジエータ108bと水タンク118とはパイプP11によって連通され、水タンク118にはパイプ(排気管)P12が設けられている。パイプP12は水タンク118の排気口に設けられ、セルスタック102からの排気を外部に排出する。
上述したパイプP7〜P12は主として酸化剤の流路となる。
また、水タンク118と水ポンプ140とはパイプP13によって連通され、水ポンプ140と水溶液タンク116とはパイプP14によって連通されている。
上述したパイプP13,P14は水の流路となる。
また、パイプP4の分岐部Aには、パイプP4を流れるメタノール水溶液の一部が流入するようにパイプP15が接続されている。パイプP15には超音波センサ148が取り付けられている。超音波センサ148は、濃度に応じて超音波の伝播時間(伝播速度)が変化することを利用して、メタノール水溶液の濃度を検出するために用いられる。超音波センサ148は、発信部148aと受信部148bとを含み、発信部148aから発信した超音波を受信部148bで受信してパイプP15内での超音波伝播時間を検出し、その伝播時間に相当する電圧値を物理的な濃度情報とする。コントローラ138は、その濃度情報に基づいて、パイプP15内のメタノール水溶液の濃度を検出する。
パイプP15には検出用バルブ150が接続され、検出用バルブ150と水溶液タンク116とはパイプP16によって連通されている。濃度の検出時には検出用バルブ150が閉じられ、パイプP15内でのメタノール水溶液の流れが止められる。濃度の検出後、検出用バルブ150が開けられ、濃度検出済みのメタノール水溶液が水溶液タンク116に戻される。
上述したパイプP15,P16は濃度検出用の流路となる。
さらに、水溶液タンク116とキャッチタンク130とはパイプP17,P18によって連通され、キャッチタンク130とエアチャンバ136とはパイプP19によって連通されている。
上述したパイプP17〜P19は燃料処理用の流路となる。
ついで、図3を参照して、燃料電池システム100の電気的構成について説明する。
燃料電池システム100のコントローラ138は、必要な演算を行い燃料電池システム100の動作を制御するためのCPU152、CPU152に時間計測等に用いるクロック信号を与えるためのクロック回路154、燃料電池システム100の動作を制御するためのプログラムやデータおよび演算データ等を格納するための、たとえばEEPROMからなるメモリ156、自動二輪車10を駆動する電動モータ40にセルスタック102を接続するための電気回路158における電圧を検出するための電圧検出回路160、燃料電池104ひいてはセルスタック102を流れる電流を検出するための電流検出回路162、電気回路158を開閉するためのON/OFF回路164、電気回路158に設けられるダイオード166、ならびに電気回路158に所定の電圧を供給するための電源回路168を含む。
このようなコントローラ138のCPU152には、レベルセンサ120,122および124からの検出信号、ならびに電圧センサ144、温度センサ146、超音波センサ148および蓄電量検出器46からの検出信号が入力される。
図4(a)および(b)をも参照して、たとえばレベルセンサ122は、水溶液タンク116内の液位が所定範囲の上限(第1閾値)から下限(第2閾値)に低下するまではCPU152に検出信号HIGHを入力し、水溶液タンク116内の液位が第2閾値から第1閾値に上昇するまではCPU152に検出信号LOWを入力する。これによって、CPU152は、水溶液タンク116内の液位が第1閾値から第2閾値に達したことと水溶液タンク116内の液位が第2閾値から第1閾値に達したこととを検出する。
また、CPU152には、電源をオン/オフするためのメインスイッチ142からの入力信号や、入力部28cの開始ボタン30aおよび停止ボタン30bからの入力信号が入力される。
さらに、CPU152には電圧検出回路160からの電圧検出値および電流検出回路162からの電流検出値が入力される。CPU152は、電圧検出値と電流検出値とを用いてセルスタック102の出力を算出する。
また、CPU152によって、燃料ポンプ128、水溶液ポンプ132、エアポンプ134、水ポンプ140、検出用バルブ150およびファン110,112等の補機類が制御される。たとえば、水溶液ポンプ132および水ポンプ140はそれぞれ、出力(単位時間当たりの吐出量)が一定になるようにCPU152によって制御される。さらに、ドライバに各種情報を報知するための表示部28bがCPU152によって制御される。
セルスタック102には二次電池126および駆動ユニット42が接続される。二次電池126および駆動ユニット42は電動モータ40に接続される。二次電池126は、セルスタック102からの出力を補完するものであり、セルスタック102からの電力によって充電され、その放電によって電動モータ40や補機類等に電力を与える。
電動モータ40には、電動モータ40の各種データを計測するためのメータ28aが接続される。メータ28aによって計測されたデータや電動モータ40の状況は、インターフェイス回路170を介してCPU152に与えられる。
記憶手段であるメモリ156には、図5に示す動作を実行するためのプログラム、第1および第2所定時間、ならびに演算データ等が格納されている。
この実施形態では、水溶液タンク116が水溶液保持手段に相当する。液位検出手段はレベルセンサ122を含む。循環手段はラジエータ108aと水溶液ポンプ132とパイプP3〜P6とを含む。液位調整手段は水タンク118と水ポンプ140とCPU152とパイプP13,P14とを含む。報知手段は表示部28bとCPU152とを含む。CPU152は異常検出手段および停止手段としても機能する。
また、燃料保持手段である燃料タンク114から水溶液タンク116にメタノール燃料を供給するための燃料供給手段が燃料ポンプ128とパイプP1,P2とによって構成されている。水保持手段である水タンク118から水溶液タンク116に水を供給するための水供給手段が水ポンプ140とパイプP13,P14とによって構成されている。なお、燃料供給手段は少なくとも燃料ポンプ128を含み、水供給手段は少なくとも水ポンプ140を含む。さらに、レベルセンサ122の検出信号がLOWからHIGHに切り替わるまでの所要時間(LOW時間)、およびレベルセンサ122の検出信号がHIGHからLOWに切り替わるまでの所要時間(HIGH時間)を計測する計時手段がCPU152とクロック回路154とによって構成されている。
ついで、燃料電池システム100の基本的な動作について説明する。
燃料電池システム100は、メインスイッチ142がオンされることを契機として、コントローラ138を起動し、運転を開始する。そして、コントローラ138の起動後に開始ボタン30aが押されることを契機として、二次電池126からの電力によって水溶液ポンプ132やエアポンプ134等の補機類を駆動し、セルスタック102の発電を開始する。
図2を参照して、水溶液タンク116内のメタノール水溶液は、水溶液ポンプ132の駆動によってパイプP3,P4、図示しない水溶液フィルタおよびアノード入口I1を介してセルスタック102を構成する各燃料電池104のアノード104bにダイレクトに供給される。
また、水溶液タンク116内にある気体(主に、二酸化炭素、気化したメタノールおよび水蒸気)は、パイプP17を介してキャッチタンク130に与えられる。キャッチタンク130内では気化したメタノールと水蒸気とが冷却される。そして、キャッチタンク130内で得られたメタノール水溶液は、パイプP18を介して水溶液タンク116に戻される。また、キャッチタンク130内の気体(二酸化炭素、液化されなかったメタノールおよび水蒸気)は、パイプP19を介してエアチャンバ136に与えられる。
一方、エアポンプ134の駆動によってパイプP7および図示しないエアフィルタを介して吸入された空気(エア)は、エアチャンバ136に流入することによって消音される。そして、エアチャンバ136に与えられた空気およびキャッチタンク130からの気体が、パイプP8を介してエアポンプ134に流入し、さらに、パイプP9およびカソード入口I3を介してセルスタック102を構成する各燃料電池104のカソード104cに供給される。
各燃料電池104のアノード104bでは、供給されたメタノール水溶液におけるメタノールと水とが化学反応し、二酸化炭素および水素イオンが生成される。生成された水素イオンは、電解質膜104aを介してカソード104cに流入し、そのカソード104c側に供給された空気中の酸素と電気化学反応して水(水蒸気)および電気エネルギが生成される。つまり、セルスタック102において発電が行われる。セルスタック102からの電力は、二次電池126の充電や自動二輪車10の走行駆動等に利用される。セルスタック102は電気化学反応に伴って発生する熱によって温度上昇する。セルスタック102の出力は温度上昇に伴って上昇する。燃料電池システム100はセルスタック102が約50℃で定常的に発電可能な通常運転状態となる。セルスタック102の温度は、温度センサ146が検出したメタノール水溶液の温度によって確認できる。
各燃料電池104のアノード104bで生成された二酸化炭素および未反応メタノールを含むメタノール水溶液は、電気化学反応に伴う熱によって加熱される。当該二酸化炭素およびメタノール水溶液は、セルスタック102のアノード出口I2およびパイプP5を介してラジエータ108aに与えられ冷却される。ファン110の駆動によってその冷却動作が促進される。そして、パイプP6を介して水溶液タンク116に還流される。
つまり、水溶液タンク116に保持されるメタノール水溶液が水溶液ポンプ132の駆動によってセルスタック102に循環供給される。
発電中には、セルスタック102からのメタノール水溶液の還流、セルスタック102からの二酸化炭素の流入等によって水溶液タンク116内のメタノール水溶液に泡が発生し、当該泡の分だけレベルセンサ122のフロートが上昇する。
一方、各燃料電池104のカソード104cで生成された水蒸気の大部分は液化して水となってセルスタック102のカソード出口I4から排出されるが、飽和水蒸気分はガス状態で排出される。カソード出口I4から排出された水蒸気は、パイプP10を介してラジエータ108bに与えられて冷却され、その一部は温度が露点以下になることによって液化される。ラジエータ108bによる水蒸気の液化動作は、ファン112を動作させることによって促進される。水分(水および水蒸気)、二酸化炭素および未反応の空気を含むカソード出口I4からの排気は、パイプP10、ラジエータ108bおよびパイプP11を介して水タンク118に与えられ、水タンク118に水が回収された後にパイプP12を介して外部に排出される。
また、各燃料電池104のカソード104cでは、キャッチタンク130からの気化したメタノールおよびクロスオーバーによってカソード104cに移動したメタノールが白金触媒層で酸素と反応して無害な水分と二酸化炭素とに分解される。メタノールから分解された水分と二酸化炭素とは、カソード出口I4から排出されラジエータ108bを介して水タンク118に与えられる。さらに、水のクロスオーバーによって各燃料電池104のカソード104cに移動した水分が、カソード出口I4から排出されラジエータ108bを介して水タンク118に与えられる。
水タンク118内の水は、水ポンプ140の駆動によってパイプP13,P14を介して水溶液タンク116に適宜供給される。水ポンプ140は、水溶液タンク116内の液位を所定範囲に保つようにレベルセンサ122の検出信号に基づいてCPU152によって制御される。
なお、レベルセンサ122は、その動作の開始時(ここでは発電開始時)に水溶液タンク116内の液位が第1閾値(図4(a)参照)以上であれば、CPU152に初期値として検出信号HIGHを入力する。そして、水溶液タンク116内の液位が第2閾値(図4(a)参照)に低下すれば、レベルセンサ122はCPU152に入力している検出信号を初期値であるHIGHからLOWに切り替える。一方、レベルセンサ122は、その動作の開始時に水溶液タンク116内の液位が第1閾値未満であれば、CPU152に初期値として検出信号LOWを入力する。そして、水溶液タンク116内の液位が第1閾値に上昇すれば、レベルセンサ122はCPU152に入力している検出信号を初期値であるLOWからHIGHに切り替える。検出信号を初期値から変更した後には、レベルセンサ122は、上述のように水溶液タンク116内の液位の変化に応じて検出信号をHIGHおよびLOWの一方から他方に切り替える。
ここで、図4(a)および(b)を参照して、正常な場合の水溶液タンク116内の液位の推移、およびレベルセンサ122の検出信号の推移について説明する。ここでは、図4(c)に示すようにセルスタック102の出力が一定であるものとする。つまり、セルスタック102での単位時間当たりのメタノール水溶液の消費量が一定であり、水溶液タンク116内の液位の低下速度が一定であるものとする。
図4(a)に示すように、水溶液タンク116内の液位が第1閾値(所定範囲の上限)から第2閾値(所定範囲の下限)に低下すると、図4(b)に示すように、レベルセンサ122の検出信号がHIGHからLOWに切り替わる。これを契機として、CPU152は、水ポンプ140に水溶液タンク116への水の供給(補給)を開始させる。
水の供給開始後、図4(a)に示すように、水溶液タンク116内の液位が第2閾値から第1閾値に上昇すると、図4(b)に示すように、レベルセンサ122の検出信号がLOWからHIGHに切り替わる。これを契機として、CPU152は、水ポンプ140に水溶液タンク116への水の供給を停止させる。これによって、水溶液タンク116内の液位が再び第1閾値から低下し始める。このように水溶液タンク116内のメタノール水溶液が増加と減少とを繰り返すことによって、水溶液タンク116内の液位は第1閾値と第2閾値との間(所定範囲)を周期的に変動(上下動)する(図4(a)参照)。
セルスタック102でのメタノール水溶液の消費に伴って水溶液タンク116内の液位が第1閾値から第2閾値に低下するまでの所要時間は10秒程度である。つまり、CPU152に入力されている検出信号がHIGHからLOWに切り替えられるまでの所要時間(HIGH時間)は10秒程度である。
また、水の供給に伴って水溶液タンク116内の液位が第2閾値から第1閾値に上昇するまでの所要時間は2秒程度である。つまり、CPU152に入力されている検出信号がLOWからHIGHに切り替えられるまでの所要時間(LOW時間)は2秒程度である。水溶液ポンプ132ひいてはメタノール水溶液の循環供給を停止させると、水溶液タンク116内のメタノール水溶液に発生していた泡が消え、水溶液タンク116内の液位が低下する。このために循環供給停止時の液位が第2閾値であれば、循環供給停止後に液位が第2閾値から大きく低下し、次回の循環供給開始時(発電開始時)のLOW時間は通常想定される最長のLOW時間(6秒程度)になる。
なお、水溶液ポンプ132および水ポンプ140の出力が一定でありかつ運転状態(発電状態)によるメタノール水溶液の消費量の差は小さいので、運転状態にかかわらず液位および検出信号は略図4(a)および(b)に示すように推移する。
また、実際には、後述するように水溶液タンク116に所定間隔でメタノール燃料が供給される。しかし、メタノール燃料の供給量は微量であるので、メタノール燃料の供給が水溶液タンク116内の液位の推移に及ぼす影響は少なく、図4(a)ではこれを考慮していない。
図2に戻って、燃料タンク114内のメタノール燃料は、燃料ポンプ128の駆動によってパイプP1,P2を介して水溶液タンク116に適宜供給される。燃料ポンプ128は、電圧センサ144または超音波センサ148を用いて検出されるメタノール水溶液の濃度に基づいてCPU152によって制御される。詳しくは、CPU152は、液位がたとえば第2閾値であるものとして、濃度の検出結果に基づいて水溶液タンク116内のメタノール水溶液を発電に適した濃度(3wt%)にするように燃料ポンプ128にメタノール燃料を供給させる。つまり、CPU152は、水溶液タンク116内に所定量のメタノール水溶液が保持されているものとして、濃度の検出結果に基づいて燃料ポンプ128にメタノール燃料を供給させる。このような濃度調整はたとえば5秒毎に行われる。メタノール水溶液の目標濃度は3wt%であるので、濃度調整で水溶液タンク116に供給されるメタノール燃料は水溶液タンク116内の液量に対して微量である。
このような燃料電池システム100では、HIGH時間とLOW時間とに基づいて、水溶液保持手段である水溶液タンク116、ラジエータ108aと水溶液ポンプ132とパイプP3〜P6とを含む循環手段、および水タンク118と水ポンプ140とパイプP13,P14とを含む液位調整手段のいずれかに異常が発生していることを検出する。
ついで、図5を参照して、燃料電池システム100の動作の一例について説明する。
まず、開始ボタン30aが押されることによって、水溶液ポンプ132やエアポンプ134等の補機類が駆動され、発電が開始される。これとともにレベルセンサ122からのCPU152への検出信号の入力が開始される(ステップS1)。
ステップS1では、水溶液タンク116内の液位が第1閾値(図4(a)参照)未満であればCPU152に液位を上昇させる必要があることを示す検出信号LOWの入力が開始される。一方、水溶液タンク116内の液位が第1閾値以上であればCPU152に液位を上昇させる必要がないことを示す検出信号HIGHの入力が開始される。そして、ステップS3においてCPU152に検出信号LOWが入力されていれば、CPU152は、水ポンプ140の駆動を開始させるとともにクロック回路154からのクロック信号に基づいてLOW時間の計測を開始する(ステップS5)。
つづいて、CPU152によって、LOW時間と予めメモリ156に格納されている第1所定時間との比較が開始され、LOW時間が第1所定時間を経過したか否かが判定される(ステップS7)。第1所定時間は、正常な場合に想定される最長のLOW時間(6秒)よりも長く設定されている。ここでは第1所定時間が7秒に設定されている。
たとえば、水ポンプ140の故障や水タンク118およびパイプ13,P14の破損等によって水溶液タンク116に水を供給(補給)できなくなった場合、LOW時間は第1所定時間を経過する。上述のように、メタノール燃料は水溶液タンク116内の液位が第2閾値であるものとして水溶液タンク116に供給されるので、水溶液タンク116に水を補給できなくなると、メタノール水溶液の濃度が上昇し過ぎる。つまり、適切な濃度調整ができなくなる。また、水溶液タンク116がいずれ空になり、メタノール水溶液の循環供給を継続できなくなる。発電中(エアポンプ134の駆動中)にメタノール水溶液の循環供給が停止されると、セルスタック102の内部に残ったメタノール水溶液を用いてしばらく発電が継続される。しかし、循環供給停止から30秒程度経過すると、メタノールの消費が進み、セルスタック102の出力は低下し始める。そして、いずれ発電が停止される。1つの燃料電池104においてカソード104cには酸素が不均一に供給される。したがって、このようにメタノール水溶液の循環供給を停止した状態で発電が継続されると、アノード104bではカソード104cの酸素が供給されやすい部分に対応する部分でメタノールの消費が進む。そして、セルスタック102の出力が低下し始めたときには、メタノールが燃料電池104のMEAに偏在した状態となっている。メタノールが偏在した状態となるとMEAひいては燃料電池104の劣化が進み、セルスタック102の寿命が短くなってしまう。また、セルスタック102を構成する複数の燃料電池104においてもそれぞれのカソード104cに供給される酸素量は不均一である。したがって、燃料電池104毎に劣化の程度は異なる。
ステップS7においてLOW時間が第1所定時間を経過すれば、CPU152は、異常が発生していると判定し(ステップS9)、補機類への電力供給を停止する(ステップS11)。つまり、CPU152は、LOW時間と第1所定時間との比較結果に基づいてラジエータ108a、水溶液タンク116、水タンク118、水溶液ポンプ132、水ポンプ140およびパイプP3〜P6,P13,P14のいずれかに異常が発生していることを検出する。CPU152は、LOW時間が第1所定時間を経過すれば異常が発生しているものとする。この場合、CPU152は、通常の発電(正常な発電)を継続できなくなり燃料電池104を劣化させるおそれがあるとして、補機類の駆動を強制的に停止させる。これによって、セルスタック102の発電が強制的に停止され、燃料電池104の劣化を抑えることができる。ひいては燃料電池システム100を保護できる。
その後、CPU152が表示部28bにメッセージ等を表示させることによって、異常が発生していることを燃料電池システム100の使用者(ここでは自動二輪車10のドライバ)に報知し(ステップS13)、終了する。
一方、ステップS7においてLOW時間が第1所定時間を経過する前にステップS15においてCPU152に入力されている検出信号がLOWからHIGHに切り替えられれば、CPU152は、水ポンプ140の駆動を停止させるとともにLOW時間の計測を停止しかつLOW時間をクリアする(ステップ17)。そして、CPU152はHIGH時間の計測を開始する(ステップS19)。
つづいて、CPU152によって、HIGH時間と予めメモリ156に格納されている第2所定時間との比較が開始され、HIGH時間が第2所定時間を経過したか否かが判定される(ステップS21)。第2所定時間は、正常な場合のHIGH時間(10秒)よりも長く、発電中に循環供給が停止された場合に循環供給停止からセルスタック102の出力が低下するまでの時間(ここでは30秒)よりも短く設定されている。ここでは第2所定時間が11秒に設定されている。上述のように、循環供給停止後にセルスタック102の出力が低下し始めたときにはメタノールが燃料電池104のMEAに偏在した状態となっており、この状態では燃料電池104の劣化が進む。これを防止するために、第2所定時間は循環供給停止からセルスタック102の出力が低下するまでの時間よりも短く設定されている。
たとえば、発電中に水溶液ポンプ132の故障によってメタノール水溶液の循環供給が停止された場合、水溶液タンク116内の液位が低下しなくなり、HIGH時間は第2所定時間を経過する。この場合、メタノール水溶液の循環供給が停止されているので、発電停止や燃料電池104の劣化を招く。
したがって、ステップS21においてHIGH時間が第2所定時間を経過した場合も異常が発生しているものとしてステップS9に移り、補機類が強制的に停止される。
一方、ステップS21において第2所定時間を経過する前に、ステップS23においてCPU152に入力されている検出信号がHIGHからLOWに切り替えられれば、CPU152はHIGH時間の計測を停止しかつHIGH時間をクリアする(ステップS25)。その後、ステップS5に戻る。
また、ステップS15において検出信号がHIGHになるまではステップS7に戻る。ステップS23において検出信号がLOWになるまではステップS21に戻る。ステップS3においてCPU152に検出信号HIGHが入力されている場合はステップS19に移る。
なお、ステップS9の後、ステップS11とS13とのいずれか一方を行うようにしてもよい。つまり、正常な発電を継続できなくなるおそれがあると判定した後に、補機類への電力供給の停止とドライバへの異常報知とのいずれか一方を行うようにしてもよい。
ついで、図6(a)および(b)を参照して、LOW時間が第1所定時間を経過する場合の液位の推移および検出信号の推移の一例について説明する。図6(a)および(b)には、水ポンプ140が故障して、水溶液タンク116に水を供給できなくなった場合の推移が示されている。
図6(a)に示すように、水溶液タンク116に水を供給できなくなると、セルスタック102でのメタノール水溶液の消費に伴って水溶液タンク116内の液位が低下し続ける。その結果、図6(b)に示すように、LOW時間が第1所定時間を経過する。
このように水を供給できなくなると、上述のように適切な濃度調整ができなくなり、セルスタック102の出力が不安定になる。詳しくは、図6(c)を参照して、濃度調整でメタノール燃料が供給されることによって、メタノール水溶液の濃度が上昇し過ぎ、セルスタック102の出力が低下する。発電に伴ってメタノール水溶液の濃度が低下すれば(3wt%に近づけば)セルスタック102の出力は上昇する。しかし、水溶液タンク116に再びメタノール燃料が供給されるので、セルスタック102の出力は低下する。このように水溶液タンク116に水を供給できなくなると、セルスタック102の出力が不安定になる。
また、水溶液タンク116に水を供給できなくなると水溶液タンク116がいずれ空になり、メタノール水溶液の循環供給を継続できなくなる。発電中に循環供給が停止されると、各燃料電池104のアノード104bに存在するメタノール水溶液を用いてしばらくセルスタック102の発電が継続される。しかし、循環供給停止から30秒程度経過すると、アノード104bにおけるメタノールの消費が進み、セルスタック102の出力は低下し始める(図6(c)参照)。上述のように、セルスタック102の出力が低下し始めたときにはメタノールが燃料電池104のMEAに偏在した状態となっており、この状態では燃料電池104の劣化が進む。その結果、セルスタック102の寿命が短くなってしまう。
また、水タンク118、水ポンプ140およびパイプP13,P14が正常であってもLOW時間が第1所定時間を経過することも考えられる。たとえばラジエータ108a、水溶液タンク116、水溶液ポンプ132およびパイプP3〜P6の少なくともいずれか1つが破損してメタノール水溶液が外部に漏れている場合の液位の推移の一例を図6(a)に二点鎖線で示す。この場合、正常な場合よりも水溶液タンク116内の液位の低下速度が大きくなり、液位が第2閾値に達するまでの時間が短くなる。液位が第2閾値に達すれば、水の供給が開始されて液位の低下速度は小さくなる。しかし、メタノール水溶液の減少量が水の供給量よりも多ければ液位を上昇させることができず、LOW時間が第1所定時間を経過する。この場合も適切な濃度調整ができなくなる。さらに、水溶液タンク116がいずれ空になって循環供給が停止され、発電停止や燃料電池104の劣化を招く。
この他にも、たとえば、異常が発生していることによってメタノール水溶液の減少量と水の供給量とが略等しくなっているような場合も水溶液タンク116内の液位を第1閾値に到達させることができず、LOW時間が第1所定時間を経過する。
このようにLOW時間が第1所定時間を経過する様々な場合が考えられるが、いずれの場合であってもラジエータ108a、水溶液タンク116、水タンク118、水溶液ポンプ132、水ポンプ140およびパイプP3〜P6,P13,P14のいずれかに異常が発生している。
ついで、図7(a)および(b)を参照して、HIGH時間が第2所定時間を経過する場合の液位の推移および検出信号の推移の一例について説明する。図7(a)および(b)には、発電中に水溶液ポンプ132が故障してメタノール水溶液をセルスタック102に循環供給できなくなった場合の推移が示されている。
図7(a)に示すように、発電中に水溶液ポンプ132が故障してメタノール水溶液の循環供給が停止されると、水溶液タンク116内の泡が消え始め、第2閾値に達するまで急激に液位が低下する。液位が第2閾値に達すれば水の供給が開始される。しかし、泡の消滅による液位の低下速度は大きいので、水の供給前に比べて液位の低下速度は若干小さくなるものの液位を上昇させることはできず、泡が完全に消えるまで液位は低下する。そして、泡が完全に消えれば水の供給に伴って液位が上昇し、液位が第1閾値に達すれば水の供給が停止される。その後、循環供給が停止されているので液位が低下することはなく、図7(b)に示すようにHIGH時間が第2所定時間を経過する。このように水溶液ポンプ132が故障して循環供給が停止されれば、アノード104bにおけるメタノールの消費が進んでセルスタック102の出力が低下し始め(図7(c)参照)、発電停止や燃料電池104の劣化を招く。
なお、このように循環供給が停止して液位が第1閾値に達した場合であっても、第2所定時間が経過するまでに、自動二輪車10の振動や傾き等によって液位が第2閾値以下に低下し、CPU152に検出信号LOWが入力されることもある。このように誤検出によって検出信号LOWが入力されている場合も水溶液タンク116には水が供給されるので、いずれ振動や傾き等によって液位が第2閾値以下に低下することはなくなる。つまり、水溶液ポンプ132が故障(停止)して循環供給が停止されると、いずれCPU152には検出信号HIGHしか入力されなくなり、HIGH時間が第2所定時間を経過する。
この他にも、たとえば水ポンプ140の故障によって水の供給を停止できなくなった場合、図7(a)に二点鎖線で示すように、水溶液タンク116内の液位が上昇し続け、HIGH時間が第2所定時間を経過する。この場合、循環供給が継続されかつ濃度調整が所定間隔で行われるので発電が継続されるが、メタノール水溶液の濃度が低下するのでセルスタック102の出力が低下してしまう。また、水溶液タンク116からメタノール水溶液が溢れ出すおそれがある。
さらに、たとえばパイプP3〜P6等に異物が詰まり水溶液タンク116内の液位の低下速度が小さくなった場合もHIGH時間が第2所定時間を経過する。この場合、セルスタック102へのメタノール水溶液の供給量が減少するので、セルスタック102の出力低下や燃料電池104の劣化を招くおそれがある。
このようにHIGH時間が第2所定時間を経過する様々な場合が考えられるが、いずれの場合であってもラジエータ108a、水溶液タンク116、水溶液ポンプ132、水ポンプ140およびパイプP3〜P6のいずれかに異常が発生している。
なお、通常、自動二輪車10の駆動に伴う振動で水溶液タンク116内のメタノール水溶液に生じる揺らぎの周期は正常な場合のLOW時間(2秒:図4(b)参照)よりも大幅に短い。したがって、正常な場合のLOW時間のたとえば半分の間隔(ここでは1秒)以内で検出信号がLOWからHIGHまたはHIGHからLOWに切り替えられた場合、これを無視すればよい。これによって、誤検出しにくくなる。
このような燃料電池システム100によれば、LOW時間と第1所定時間との比較結果およびHIGH時間と第2所定時間との比較結果に基づいて、ラジエータ108a、水溶液タンク116、水タンク118、水溶液ポンプ132、水ポンプ140およびパイプP3〜P6,P13,P14のいずれかに異常が発生していることを簡単に検出できる。つまり、実質的に現在までの液位の推移と正常な場合の液位の推移とを比較することによって、異常が発生していることを簡単に検出できる。異常が発生していれば、補機類の駆動を強制的に停止させ、セルスタック102の発電を停止させる。これによって、燃料電池104の劣化を抑制でき、セルスタック102の寿命が短くなることを防止できる。また、水溶液タンク116内の液位が上昇し続ける場合は、水溶液タンク116からメタノール水溶液が溢れ出すことを防止できる。さらに、表示部28bを用いて異常が発生していることを報知することによって、燃料電池システム100の使用者が修理等の対処をすることができるようになる。このように異常が発生している場合は、セルスタック102の発電を停止させ、異常が発生していることを報知することによって、燃料電池システム100を保護できる。
水溶液タンク116内の液位が第1閾値と第2閾値とのいずれか一方に達したことのみを検出する簡単なレベルセンサ122を用いればよく、燃料電池システム100のコストを抑えることができる。
CPU152は、LOW時間が第1所定時間よりも長いか否かおよびHIGH時間が第2所定時間よりも長いか否かのみを判定すればよく、簡単に異常を検出できる。
自動二輪車10では、据え置き型の機器に比べて、走行に伴う振動の影響等によって燃料電池システム100の構成部材に異常が発生しやすい。燃料電池システム100では、異常が発生していることを簡単に検出でき、システムを確実に保護できる。したがって、燃料電池システム100は自動二輪車10のような輸送機器に好適に用いられる。
なお、第1所定時間は、正常な場合に想定される最長のLOW時間よりも長く、循環供給停止から出力低下までの時間よりも短ければ任意に設定できる。また、第2所定時間は、正常な場合のHIGH時間よりも長く、循環供給停止から出力低下までの時間よりも短ければ任意に設定できる。
また、第1および第2所定時間は可変であってよい。たとえば、セルスタック102の経時劣化に応じて第1所定時間を変更するようにしてもよい。具体的にはセルスタック102の総発電時間に応じて第1所定時間を変更するようにしてもよい。セルスタック102でのメタノール水溶液の消費量は、セルスタック102の経時劣化に伴って少なくなる。このことからセルスタック102の総発電時間に基づいて適切な第1所定時間を設定できる。また、水ポンプ140の性能(出力)の経時劣化に応じて第2所定時間を変更するようにしてもよい。具体的には、水ポンプ140の総駆動時間に応じて第2所定時間を変更するようにしてもよい。水溶液タンク116内の液位を第2閾値から第1閾値に上昇させるまでの所要時間は、水ポンプ140の性能の経時劣化に伴って長くなる。このことから水ポンプ140の総駆動時間に基づいて適切な第2所定時間を設定できる。この他にも、自動二輪車10の駆動(走行)状態や配置状態等に応じて第1および第2所定時間を変更するようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態では、水を供給することによって水溶液タンク116内の液位を第2閾値から第1閾値に上昇させる場合について説明したが、水溶液タンク116内の液位を上昇させる際に水とメタノール燃料とを供給(補給)するようにしてもよい。この場合、液位調整手段には、水タンク118、水ポンプ140、CPU152およびパイプP13,P14だけでなく、燃料保持手段である燃料タンク114、ならびに燃料供給手段である燃料ポンプ128およびパイプP1,P2も含まれる。この場合、メタノール燃料の供給量は、水とメタノール燃料との供給後に水溶液タンク116内のメタノール水溶液の濃度が発電に適した濃度(たとえば3wt%)になるように設定しておけばよい。このような液位調整手段において、燃料保持手段と燃料供給手段とのいずれかに異常が発生すれば適切な濃度調整をできなくなることはいうまでもない。
なお、上述の実施形態では、水溶液タンク116内の液位が第1閾値と第2閾値とのいずれか一方に達したことを検出する場合について説明したが、この発明はこれに限定されない。実際の液位の推移に基づいて異常が発生していることを検出するようにしてもよい。たとえば単位時間当たりの液位の変化量に基づいて異常を検出するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、表示部28bを用いて異常が発生していることを報知する場合について説明したが、報知手段はこれに限定されない。たとえば、スピーカ等を用いて音声や警告音等によって異常が発生していることを報知するように報知手段を構成してもよい。
さらに、上述の実施形態では、燃料としてメタノールを、燃料水溶液としてメタノール水溶液を用いたが、これに限定されず、燃料としてエタノール等のアルコール系燃料、燃料水溶液としてエタノール水溶液等のアルコール系水溶液を用いてもよい。
なお、この発明の燃料電池システムは、自動二輪車だけではなく、自動車、船舶等の任意の輸送機器に好適に用いることができる。
また、この発明は、液体燃料を用いるものであれば、据え付けタイプの燃料電池システムにも適用でき、さらに、パーソナルコンピュータ、携帯機器等の電子機器に搭載される可搬型の燃料電池システムにも適用できる。
この発明の一実施形態の自動二輪車を示す左側面図である。 この発明の一実施形態の燃料電池システムの配管を示すシステム図である。 この発明の一実施形態の燃料電池システムの電気的構成を示すブロック図である。 正常な場合の液位の推移、検出信号の推移および出力の推移を示すグラフである。 この発明の一実施形態の燃料電池システムの動作の一例を示すフロー図である。 LOW時間が第1所定時間を経過する場合の液位の推移、検出信号の推移および出力の推移の一例を示すグラフである。 HIGH時間が第2所定時間を経過する場合の液位の推移、検出信号の推移および出力の推移の一例を示すグラフである。
符号の説明
10 自動二輪車
28b 表示部
100 燃料電池システム
102 燃料電池セルスタック
104 燃料電池(燃料電池セル)
108a,108b ラジエータ
114 燃料タンク
116 水溶液タンク
118 水タンク
120,122,124 レベルセンサ
128 燃料ポンプ
132 水溶液ポンプ
138 コントローラ
140 水ポンプ
152 CPU
P1〜P19 パイプ

Claims (6)

  1. 燃料電池、
    前記燃料電池に供給すべき燃料水溶液を保持する水溶液保持手段、
    前記水溶液保持手段に保持される前記燃料水溶液を前記燃料電池に循環供給する循環手段、
    前記水溶液保持手段の液位を検出する液位検出手段、
    前記液位検出手段の検出結果に基づいて前記水溶液保持手段の液位を所定範囲に保つように調整する液位調整手段、および
    前記液位検出手段の検出結果の推移に基づいて前記水溶液保持手段と前記循環手段と前記液位調整手段とのいずれかに異常が発生していることを検出する異常検出手段を備える、燃料電池システム。
  2. 前記液位検出手段は、前記水溶液保持手段の液位が前記所定範囲の上限と下限とのいずれか一方に達したことを検出し、
    前記異常検出手段は、前記液位検出手段の検出結果が前記所定範囲の上限と下限との一方から他方に変わるまでの所要時間と所定時間との比較結果に基づいて異常が発生していることを検出する、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記異常検出手段は、前記所要時間が前記所定時間を経過した場合に異常が発生しているものとする、請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 燃料電池、
    前記燃料電池に供給すべき燃料水溶液を保持する水溶液保持手段、
    前記水溶液保持手段に保持される前記燃料水溶液を前記燃料電池に循環供給する循環手段、
    前記水溶液保持手段の液位を検出する液位検出手段、
    前記液位検出手段の検出結果に基づいて前記水溶液保持手段の液位を所定範囲に保つように調整する液位調整手段、および
    前記液位検出手段の検出結果の推移に基づいて前記燃料電池の発電を停止させる停止手段を備える、燃料電池システム。
  5. 燃料電池、
    前記燃料電池に供給すべき燃料水溶液を保持する水溶液保持手段、
    前記水溶液保持手段に保持される前記燃料水溶液を前記燃料電池に循環供給する循環手段、
    前記水溶液保持手段の液位を検出する液位検出手段、
    前記液位検出手段の検出結果に基づいて前記水溶液保持手段の液位を所定範囲に保つように調整する液位調整手段、および
    前記液位検出手段の検出結果の推移に基づいて前記水溶液保持手段と前記循環手段と前記液位調整手段とのいずれかに異常が発生していることを報知する報知手段を備える、燃料電池システム。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の燃料電池システムを含む、輸送機器。
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