JP2007115450A - 燃料電池システムおよびその燃料濃度検出方法。 - Google Patents

燃料電池システムおよびその燃料濃度検出方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】 燃料水溶液の濃度を正確に検出できる、燃料電池システムおよびその燃料濃度検出方法を提供する。
【解決手段】 燃料電池システム100は、電気化学反応によって電気エネルギーを生成する燃料電池104、燃料電池104にメタノール水溶液を導くための水溶液供給路、水溶液供給路からメタノール水溶液を取り出せるように水溶液供給路から分岐する分岐路、分岐路を流れるメタノール水溶液の濃度を検出するための超音波センサ164、超音波センサ164の発信部164aおよび受信部164bにそれぞれ設けられる第1温度センサ168および第2温度センサ170、ならびに第1温度センサ168および第2温度センサ170のそれぞれによって検出された温度に基づいて、メタノール水溶液の濃度検出動作を制御するCPU172を備える。
【選択図】 図10

Description

この発明は燃料電池システムおよびその燃料濃度検出方法に関し、より特定的には、燃料電池に燃料水溶液を導くための水溶液供給路から燃料水溶液を取り出し、当該燃料水溶液の濃度(燃料濃度)を検出する燃料電池システムおよびその燃料濃度検出方法に関する。
燃料電池に燃料水溶液を導くための水溶液パイプから燃料水溶液を取り出して燃料水溶液の濃度を検出する燃料電池システムの一例が、特許文献1において開示されている。
特開2004−95376号公報
しかし、特許文献1では、水溶液パイプから分岐した濃度検出領域内では燃料水溶液が円滑に流れずに滞るため、常に燃料水溶液が流れている場合とは異なり、濃度検出領域内の燃料水溶液の温度にばらつきが生じ、その結果、燃料水溶液の濃度を正確に検出できなくなるという問題があった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、燃料水溶液の濃度を正確に検出できる、燃料電池システムおよびその燃料濃度検出方法を提供することである。
上述の目的を達成するために、請求項1に記載の燃料電池システムは、電気化学反応によって電気エネルギーを生成する燃料電池、燃料電池に燃料水溶液を導くための水溶液供給路、水溶液供給路から燃料水溶液を取り出せるように水溶液供給路から分岐する分岐路、分岐路を流れる燃料水溶液の濃度を検出するための濃度検出手段、分岐路の上流側に設けられる第1温度検出手段と第1温度検出手段よりも分岐路の下流側に設けられる第2温度検出手段、ならびに第1温度検出手段および第2温度検出手段のそれぞれによって検出された温度に基づいて、濃度検出手段による燃料水溶液の濃度検出動作を制御する制御手段を備える。
請求項2に記載の燃料電池システムは、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、濃度検出手段は、燃料水溶液中の超音波の伝播速度に基づいて燃料水溶液の濃度を検出するために超音波を送信する送信部と超音波を受信する受信部とを有する超音波センサを含むことを特徴とする。
請求項3に記載の燃料電池システムは、請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、送信部および受信部は分岐路の液流方向に沿って設けられ、第1温度検出手段は送信部を流れる燃料水溶液の温度を検出するために送信部近傍に設けられ、第2温度検出手段は受信部を流れる燃料水溶液の温度を検出するために受信部近傍に設けられることを特徴とする。
請求項4に記載の燃料電池システムは、請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、送信部および受信部は分岐路を挟むように設けられ、第1温度検出手段は超音波センサの温度を検出するために超音波センサに設けられ、第2温度検出手段は分岐部を流れる燃料水溶液の温度を検出するために分岐路において超音波センサより液流方向下流側に設けられることを特徴とする。
請求項5に記載の燃料電池システムは、請求項4に記載の燃料電池システムにおいて、送信部と分岐路との間および受信部と分岐路との間には被覆部材が介挿されることを特徴とする。
請求項6に記載の自動二輪車は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃料電池システムを含むことを特徴とする。
請求項7に記載の輸送機器は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃料電池システムを含むことを特徴とする。
請求項8に記載の燃料電池システムの燃料濃度検出方法は、電気化学反応によって電気エネルギーを生成する燃料電池、燃料電池に燃料水溶液を導くための水溶液供給路、および水溶液供給路から取り出された燃料水溶液の濃度を検出するための濃度検出手段を備える燃料電池システムの燃料濃度検出方法であって、燃料水溶液について複数の箇所で温度を検出するステップ、および複数箇所で検出された温度に基づいて、濃度検出手段による燃料水溶液の濃度検出動作を制御するステップを備える。
請求項9に記載の燃料電池システムの燃料濃度検出方法は、電気化学反応によって電気エネルギーを生成する燃料電池、燃料電池に燃料水溶液を導くための水溶液供給路、および水溶液供給路から取り出された燃料水溶液の濃度を検出するための濃度検出手段を備える燃料電池システムの燃料濃度検出方法であって、水溶液供給路から取り出された燃料水溶液の温度を検出するステップ、濃度検出手段の温度を検出するステップ、および燃料水溶液の温度と濃度検出手段の温度とに基づいて、濃度検出手段による燃料水溶液の濃度検出動作を制御するステップを備える。
請求項1に記載の燃料電池システムでは、第1温度検出手段および第2温度検出手段のそれぞれによって検出された温度に基づいて、濃度検出手段による濃度検出動作が制御される。2つの温度検出手段によって検出された温度の差が所定範囲内でなければ濃度検出手段の濃度検出領域の温度は安定していないと判断され燃料水溶液の濃度は検出されない。一方、当該温度差が所定範囲内になれば濃度検出手段の濃度検出領域の温度は安定したと判断され燃料水溶液の濃度が検出される。このようにすれば、濃度検出領域の温度が安定した状態で燃料水溶液の濃度を検出できるので、正確に濃度を検出できる。
この発明では濃度検出領域の温度が安定した状態で燃料水溶液の濃度を検出できるので、請求項2に示すように、温度に応じて出力が変化しやすい超音波センサを用いる場合であっても燃料水溶液の濃度を精度よく検出できる。
請求項3に記載の燃料電池システムでは、第1温度検出手段によって超音波センサの送信部を流れる燃料水溶液の温度が検出され、第2温度検出手段によって超音波センサの受信部を流れる燃料水溶液の温度が検出される。したがって、両温度の比較に基づいて、超音波センサの発信部と受信部との間すなわち濃度検出領域を流れる燃料水溶液の温度が安定した後に、発信部と受信部との間を流れる燃料水溶液の濃度を超音波センサによって正確に検出できる。
請求項4に記載の燃料電池システムでは、第1温度検出手段によって超音波センサの温度が検出され、第2温度検出手段によって分岐部を流れる燃料水溶液の温度が検出される。両温度を比較することによって、超音波センサひいては発信部と受信部との間の温度が安定したことを検出できる。したがって、発信部と受信部との間の温度が安定した後に超音波センサによって正確に燃料水溶液の濃度を検出できる。
送信部と分岐路との間および受信部と分岐路との間に被覆部材が介挿されている場合には、被覆部材の温度が安定しなければ超音波センサによって正確に濃度検出できないが、この発明によれば、発信部と受信部との間の温度が安定したことを検出できるので、請求項5に記載のように被覆部材が介挿されている場合であっても、正確に濃度を検出できる。
一般に、燃料電池システムを含む自動二輪車ひいては輸送機器では、燃料電池システムを流れる燃料水溶液の温度が広範囲に変化しばらつきやすく、それに伴い濃度検出領域の温度が安定しないことによって燃料水溶液の濃度の検出精度が低下するおそれがある。しかし、この発明は、濃度検出領域の温度が安定した状態で燃料水溶液の濃度を精度よく検出できるので、請求項6や7に示すような燃料電池システムを含む自動二輪車ひいては輸送機器において好適に用いることができる。
請求項8に記載の燃料電池システムの燃料濃度検出方法では、複数箇所で検出された燃料水溶液の温度に基づいて、燃料水溶液の濃度検出動作が制御される。また、請求項9に記載の燃料電池システムの燃料濃度検出方法では、水溶液供給路から取り出された燃料水溶液の温度が検出されるとともに濃度検出手段の温度が検出され、検出された両温度に基づいて、燃料水溶液の濃度検出動作が制御される。これらの場合、たとえば、検出された温度の差が所定範囲内でなければ濃度検出手段の濃度検出領域の温度は安定していないと判断され燃料水溶液の濃度は検出されない。一方、温度差が所定範囲内になれば濃度検出手段による濃度検出領域の温度は安定したと判断され燃料水溶液の濃度が検出される。このようにすれば、濃度検出領域の温度が安定した状態で燃料水溶液の濃度を検出できるので、正確に濃度を検出できる。
この発明によれば、燃料水溶液の温度が安定した状態で燃料水溶液の濃度を検出できるので、正確に濃度を検出できる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。ここでは、この発明の燃料電池システム100を、輸送機器の一例である自動二輪車10に搭載した場合について説明する。
まず、自動二輪車10について説明する。この発明の実施の形態における左右、前後、上下とは、二輪車10のシートにドライバがそのハンドル24に向かって着座した状態を基準とした左右、前後、上下を意味する。
図1〜図7を参照して、自動二輪車10は車体11を含み、車体11は車体フレーム12を有する。車体フレーム12は、ヘッドパイプ14と、ヘッドパイプ14から後方へ斜め下方に延びる縦断面I字型のフロントフレーム16と、フロントフレーム16の後端部に連結されかつ後方へ斜め上方に立ち上がるリヤフレーム18と、リヤフレーム18の上端部に取り付けられるシートレール20とを備えている。フロントフレーム16の後端部はリヤフレーム18の中央部よりもやや下端部寄りの位置に接続され、フロントフレーム16およびリヤフレーム18全体で側面視略Y字状を呈している。
フロントフレーム16は、上下方向に幅を有して後方へ斜め下方に延びかつ左右方向に対して直交する板状部材16aと、それぞれ板状部材16aの上端縁および下端縁に形成されかつ後方へ斜め下方に延び左右方向に幅を有するフランジ部16bおよび16cと、板状部材16aの両表面に突設される補強リブ16dと、後端部に設けられたとえばボルト等によってリヤフレーム18が連結される連結部16eとを備えている。補強リブ16dは、フランジ部16bおよび16cと共に板状部材16aの両表面を区画して、後述する燃料電池システム100の構成部材を収納する収納スペースを形成している。
一方、リヤフレーム18は、それぞれ後方へ斜め上方に延び前後方向に幅を有しフロントフレーム16の連結部16eを挟むように配置される板状部材18aおよび18bと、板状部材18aと18bとを連結する板状部材(図示せず)とを備えている。
ヘッドパイプ14内には、図1に示すように、車体方向変更用のステアリング軸22が回動自在に挿通されている。ステアリング軸22の上端には、ハンドル24が固定されたハンドル支持部26が取り付けられており、ハンドル24の両端にはグリップ28が取り付けられている。右側のグリップ28は回動可能なスロットルグリップを構成している。
ハンドル支持部26のハンドル24の前方には表示操作部30が配置されている。表示操作部30は、電動モータ60(後述)の各種データを計測表示するためのメータ30a、走行状態等の各種情報提供用のたとえば液晶ディスプレイ等で構成された表示部30b、および各種情報入力用の入力部30c等が一体化されたものである。ハンドル支持部26における表示操作部30の下方には、ヘッドランプ32が固定されており、ヘッドランプ32の左右両側には、フラッシャランプ34がそれぞれ設けられている。
また、ステアリング軸22の下端には左右一対のフロントフォーク36が取り付けられており、フロントフォーク36それぞれの下端には、前輪38が前車軸40を介して取り付けられている。前輪38は、フロントフォーク36によって緩衝懸架された状態で前車軸40によって回転自在に軸支されている。
一方、リヤフレーム18の後端部には、フレーム状のシートレール20が取り付けられている。シートレール20は、リヤフレーム18の上端部にたとえば溶接によって固設され、略前後方向に配設されている。シートレール20上には図示しないシートが開閉自在に設けられている。シートレール20の後端部には取り付けブラケット42が固設されており、取り付けブラケット42にはテールランプ44および左右一対のフラッシャランプ46がそれぞれ取り付けられている。
また、リヤフレーム18の下端部には、スイングアーム(リヤアーム)48がピボット軸50を介して揺動自在に支持されており、スイングアーム48の後端部48aには電動モータ60(後述)を介して駆動輪である後輪52が回転自在に支持されており、スイングアーム48および後輪52は、図示しないリヤクッションによってリヤフレーム18に対して緩衝懸架されている。
さらに、リヤフレーム18の下端部の前側には、リヤフレーム18から左右方向に突出するようにフットレスト取付用バー54が固定され、フットレスト取付用バー54には図示しないフットレストが取り付けられる。フットレスト取付用バー54の後方には、メインスタンド56が回動可能にスイングアーム48に支持されており、メインスタンド56は、リターンスプリング58によって閉じ側に付勢されている。
この実施形態では、スイングアーム48には、後輪52に連結されかつ後輪52を回転駆動させるためのたとえばアキシャルギャップ型の電動モータ60と、電動モータ60に電気的に接続される駆動ユニット62とが内蔵されている。駆動ユニット62は、電動モータ60の回転駆動を制御するためのコントローラ64を含む。
このような自動二輪車10の車体11には、車体フレーム12に沿って燃料電池システム100が取り付けられている。燃料電池システム100は、電動モータ60やその他の構成部材を駆動するための電気エネルギーを生成する。
以下、燃料電池システム100について説明する。
燃料電池システム100は、メタノール(メタノール水溶液)を改質せずにダイレクトに発電に利用する直接メタノール型燃料電池システムである。
燃料電池システム100は、フロントフレーム16の下方に配置される燃料電池セルスタック(以下、単にセルスタックという)102を含む。
図8および図9に示すように、セルスタック102は、メタノールに基づく水素イオンと酸素との電気化学反応によって電気エネルギーを生成することができる燃料電池(燃料電池セル)104を、セパレータ106を挟んで複数個積層(スタック)して構成されている。セルスタック102を構成する各燃料電池セル104は、固体高分子膜等から構成される電解質(電解質膜)104aと、電解質104aを挟んで互いに対向するアノード(燃料極)104bおよびカソード(空気極)104cとを含む。アノード104bおよびカソード104cはそれぞれ、電解質104a側に設けられる白金触媒層を含む。
図4等に示すように、セルスタック102はスキッド108上に載せられ、スキッド108はフロントフレーム16のフランジ部16cから吊されるステースタック110によって支持されている。
図6に示すように、フロントフレーム16の下方でありかつセルスタック102の上方には、水溶液用のラジエータ112と気液分離用のラジエータ114とが配置されている。ラジエータ112と114とは一体的に構成され、その前面が車両の前方やや下向きに配置され、前面に対して直交するように設けられる複数の板状のフィン(図示せず)を有する。このようなラジエータ112および114は、走行時に風を十分に受けることができる。
図6等に示すように、ラジエータ112は、旋回するように形成されるラジエータパイプ116を含む。ラジエータパイプ116は、ステンレス等からなる直線状パイプとU字状の継手パイプとを溶接することによって、入口118a(図5参照)から出口118b(図3参照)までの1本の連続したパイプに形成されている。ラジエータ112の裏面側にはラジエータパイプ116と対向するようにラジエータ冷却用のファン120が設けられている。
同様に、ラジエータ114は、それぞれ蛇行するように形成される2本のラジエータパイプ122を含む。各ラジエータパイプ122は、ステンレス等からなる直線状パイプとU字状の継手パイプとを溶接することによって、入口124a(図3参照)から出口124b(図3参照)までの1本の連続したパイプに形成されている。ラジエータ114の裏面側にはラジエータパイプ122と対向するようにラジエータ冷却用のファン126が設けられている。
図1〜図7に戻り主に図3を参照して、フロントフレーム16の連結部16eの後側には、上方から順に燃料タンク128、水溶液タンク130および水タンク132が配置されている。燃料タンク128、水溶液タンク130および水タンク132は、たとえばPE(ポリエチレン)ブロー成型によって得られる。
燃料タンク128は、シートレール20の下側に配置され、シートレール20の後端部に取り付けられている。燃料タンク128は、セルスタック102の電気化学反応の燃料となる高濃度(たとえば、メタノールを約50wt%含む)のメタノール燃料(高濃度メタノール水溶液)を収容している。燃料タンク128はその上面に蓋128aを備え、蓋128aを取り外してメタノール燃料が供給される。
また、水溶液タンク130は、燃料タンク128の下側に設けられ、リヤフレーム18に取り付けられている。水溶液タンク130は、燃料タンク128からのメタノール燃料をセルスタック102の電気化学反応に適した濃度(たとえば、メタノールを約3wt%含む)に希釈したメタノール水溶液を収容している。つまり、水溶液タンク130は、水溶液ポンプ146(後述)によってセルスタック102に向けて送り出すべきメタノール水溶液を収容している。
燃料タンク128にはレベルセンサ129が装着され、燃料タンク128内のメタノール燃料の液面の高さが検出される。水溶液タンク130にはレベルセンサ131が装着され、水溶液タンク130内のメタノール水溶液の液面の高さが検出される。レベルセンサ129,131で液面高さを検出することによって、タンク内の液量を検出できる。水溶液タンク130内の液面は、たとえば図4においてAで示す範囲内にコントロールされる。
水タンク132は、リヤフレーム18の板状部材18aおよび18b間でありかつセルスタック102の後側に配置されている。水タンク132にはレベルセンサ133が装着され、水タンク132内の水面の高さが検出される。
また、燃料タンク128の前側でありかつフロントフレーム16のフランジ部16bの上側には、二次電池134が設けられている。二次電池134はリヤフレーム18の板状部材(図示せず)の上面に配置される。二次電池134は、セルスタック102で生成された電気エネルギーを蓄え、コントローラ156(後述)の指令に応じて電気エネルギーを対応する電気構成部材に供給する。たとえば、二次電池134は、補機類や駆動ユニット62に電気エネルギーを供給する。
二次電池134の上側かつシートレール20の下側には、燃料ポンプ136、検出用バルブ138が配置されている。また、水溶液タンク130の上側にはキャッチタンク140が配置されている。
キャッチタンク140はその上面に蓋140aを備え、たとえば燃料電池システム100を一度も起動したことがない状態(水溶液タンク130が空の状態)において、蓋140aを取り外してメタノール水溶液が供給される。キャッチタンク140は、たとえばPE(ポリエチレン)ブロー成型によって得られる。
また、フロントフレーム16とセルスタック102とラジエータ112,114とによって囲まれた空間には、気体に含まれる塵等の異物を除去するためのエアフィルタ142が配置され、エアフィルタ142の後方斜め下側には水溶液フィルタ144が配置されている。
また、図4に示すように、フロントフレーム16の左側の収納スペースには、水溶液ポンプ146およびエアポンプ148が収納されている。エアポンプ148の左側にはエアチャンバ150が配置されている。水溶液ポンプ146の駆動によってセルスタック102に向けてメタノール水溶液が送り出される。
さらに、図5に示すように、フロントフレーム16の右側の収納スペースには、前方から順にメインスイッチ152、DC−DCコンバータ154、コントローラ156、防錆用バルブ158および水ポンプ160が配置される。なお、メインスイッチ152はフロントフレーム16の収納スペースを右側から左側に貫通するように設けられている。セルスタック102の前面にはホーン162が設けられている。また、DC−DCコンバータ154は電圧を24Vから12Vに変換し、変換された12Vの電圧によってファン120,126が駆動される。
このように配置される燃料電池システム100の配管について、図4〜図7および図10を参照して説明する。
燃料タンク128と燃料ポンプ136とはパイプP1によって連通され、燃料ポンプ136と水溶液タンク130とはパイプP2によって連通されている。パイプP1は、燃料タンク128の左側面下端部と燃料ポンプ136の左側面下端部とを結び、パイプP2は、燃料ポンプ136の左側面下端部と水溶液タンク130の左側面下端部とを結ぶ。燃料ポンプ136を駆動させることによって、燃料タンク128内のメタノール燃料がパイプP1,P2を介して水溶液タンク130に与えられる。
水溶液タンク130と水溶液ポンプ146とはパイプP3によって連通され、水溶液ポンプ146と水溶液フィルタ144とはパイプP4によって連通され、水溶液フィルタ144とセルスタック102とはパイプP5によって連通されている。パイプP3は、水溶液タンク130の左側面下隅部と水溶液ポンプ146の後部とを結び、パイプP4は、水溶液ポンプ146の後部と水溶液フィルタ144の左側面とを結び、パイプP5は、水溶液フィルタ144の右側面とセルスタック102の前面右下隅部に位置するアノード入口I1とを結ぶ。水溶液ポンプ146を駆動させることによって、水溶液タンク130からのメタノール水溶液が、パイプP3側からパイプP4側へと送り出され、水溶液フィルタ144で不純物が除去された後、パイプP5を介してセルスタック102に与えられる。この実施形態では、水溶液供給路はパイプP3〜P5を含み、水溶液供給路の始端(最上流)はパイプP3の水溶液タンク130側端部であり、水溶液供給路の終端(最下流)はパイプP5のセルスタック102側端部である。
セルスタック102と水溶液用のラジエータ112とはパイプP6によって連通され、ラジエータ112と水溶液タンク130とはパイプP7によって連通されている。パイプP6は、セルスタック102の後面左上隅部に位置するアノード出口I2とラジエータ112の下面右側端部から引き出されるラジエータパイプ116の入口118a(図5参照)とを結び、パイプP7は、ラジエータ112の下面左側端部からやや中央寄りの位置から引き出されるラジエータパイプ116の出口118b(図3参照)と水溶液タンク130の左側面上隅部とを結ぶ。セルスタック102から排出される未反応メタノール水溶液および二酸化炭素はパイプP6を介してラジエータ112に与えられ温度が下げられて、パイプP7を介して水溶液タンク130に戻される。これによって水溶液タンク130内のメタノール水溶液の温度を下げることができる。
上述したパイプP1〜P7は主として燃料の流路となる。
また、エアフィルタ142とエアチャンバ150とはパイプP8によって連通され、エアチャンバ150とエアポンプ148とはパイプP9によって連通され、エアポンプ148と防錆用バルブ158とはパイプP10によって接続され、防錆用バルブ158とセルスタック102とはパイプP11によって接続されている。パイプP8は、エアフィルタ142の後部とエアチャンバ150の中央部よりもやや前方寄りの位置とを結び、パイプP9は、エアチャンバ150の中央部の下側とエアポンプ148の後部とを結び、パイプP10は、フロントフレーム16の板状部材16aの左側に位置するエアポンプ148と板状部材16aの右側に位置する防錆用バルブ158とを結び、パイプP11は、防錆用バルブ158とセルスタック102の後面右上端部に位置するカソード入口I3とを結ぶ。燃料電池システム100の運転時には防錆用バルブ158を開いておき、その状態でエアポンプ148を駆動させることによって、酸素を含む空気が外部から吸入される。吸入された空気は、エアフィルタ142で浄化された後、パイプP8、エアチャンバ150およびパイプP9を介してエアポンプ148に流入し、さらに、パイプP10、防錆用バルブ158およびパイプP11を介してセルスタック102に与えられる。防錆用バルブ158は、燃料電池システム100の停止時には閉じられており、エアポンプ148への水蒸気の逆流を防ぎエアポンプ148の錆を防止する。
セルスタック102と気液分離用のラジエータ114とは2本のパイプP12によって連通され、ラジエータ114と水タンク132とは2本のパイプP13によって連通され、水タンク132にはパイプ(排気管)P14が設けられている。各パイプP12は、セルスタック102の前面左下隅部に位置するカソード出口I4とラジエータ114の下面左側端部から引き出される各ラジエータパイプ122の入口124a(図3参照)とを結び、各パイプP13は、ラジエータ114の下面左側端部からやや中央寄りの位置から引き出される各ラジエータパイプ122の出口124b(図3参照)と水タンク132の前面上部とを結び、パイプP14は、水タンク132の後面上部に接続され、一旦上昇しその後下降するようにくの字状に形成されている。セルスタック102のカソード出口I4から排出される水分(水および水蒸気)や二酸化炭素を含む排気は、パイプP12を介してラジエータ114に与えられ、水蒸気が液化される。ラジエータ114からの排気は、パイプP13を介して水と共に水タンク132に与えられ、パイプP14を介して外部に排出される。
上述したパイプP8〜P14は、主として排気の流路となる。
さらに、水タンク132と水ポンプ160とはパイプP15によって連通され、水ポンプ160と水溶液タンク130とはパイプP16によって連通されている。パイプP15は、水タンク132の右側面下部と水ポンプ160の中央部とを結び、パイプP16は、水ポンプ160の中央部と水溶液タンク130の左側面上隅部とを結ぶ。水ポンプ160を駆動させることによって、水タンク132内の水がパイプP15,16を介して水溶液タンク130に戻される。
上述したパイプP15,16は水の流路となる。
また、パイプP4には、水溶液ポンプ146によって送り出されパイプP4を流れるメタノール水溶液の一部が流入するように、パイプP17が接続される。図4に示すように、パイプP17には、パイプP17内でのメタノール濃度を検出するための超音波センサ164が取り付けられている。超音波センサ164は、流入したメタノール水溶液のメタノール濃度(メタノール水溶液におけるメタノールの割合)に応じて超音波の伝播速度が変化することを利用してパイプP17内のメタノール水溶液のメタノール濃度を検出するために用いられる。
図4に示すように、超音波センサ164は、超音波を発生させる発信部164aと超音波を検出する受信部164bとを有する。発信部164aは、パイプP4に介挿される。発信部164aの分岐口166にはパイプP17の入口側端部が接続され、パイプP17内には分岐口166を介してメタノール水溶液が導入される。受信部164bは、パイプP17の出口側端部に接続され二次電池134の左側面に配置される。発信部164aと受信部164bとの間には、濃度測定のための十分な距離(たとえば20cm)が確保されている。
超音波センサ164では、発信部164aで超音波を発生させ、受信部164bで超音波を受信することによって、メタノール水溶液の濃度に対応する超音波の伝播速度(音速)を検出し、その伝播速度を電圧値に変換して物理的情報(濃度情報)とする。CPU172(後述)は、その物理的情報に基づいて、パイプP17内のメタノール水溶液のメタノール濃度を検出する。この実施形態では、濃度検出手段は超音波センサ164とCPU172とを含んで構成され、送信部164aと受信部164bとの間が濃度検出領域となり、略パイプP17内が濃度検出領域に相当する。
受信部164bと検出用バルブ138とはパイプP18によって連通されている。また、検出用バルブ138と水溶液タンク130とはパイプP19によって連通されている。パイプP18は、受信部164bの上面と検出用バルブ138の左側面とを結び、パイプP19は、検出用バルブ138の右側面と水溶液タンク130の上面とを結ぶ。
上述したパイプP17〜P19は、主として濃度検出用の流路となる。この実施形態では、分岐路はパイプP17〜P19を含み、分岐路の始端(最上流)は超音波センサ164の発信部164aが設けられた位置であり、分岐路の終端(最下流)はパイプP19の水溶液タンク130側端部である。
さらに、水溶液タンク130とキャッチタンク140とはパイプP20によって連通され、キャッチタンク140と水溶液タンク130とはパイプP21によって連通され、キャッチタンク140とエアチャンバ150とはパイプP22によって連通されている。パイプP20は、水溶液タンク130の左側面上隅部とキャッチタンク140の左側面上隅部とを結び、パイプP21は、キャッチタンク140の下端部と水溶液タンク130の左側面下隅部とを結び、パイプP22は、キャッチタンク140の左側面上部寄りの位置とエアチャンバ150の上端面とを結ぶ。水溶液タンク130内にある気体(主に、二酸化炭素、気化したメタノールおよび水蒸気)は、パイプP20を介してキャッチタンク140に与えられる。気化したメタノールと水蒸気とはキャッチタンク140で冷却、液化された後、パイプP21を介して水溶液タンク130に戻される。キャッチタンク140内の気体(二酸化炭素、液化されなかったメタノールおよび水蒸気)は、パイプP22を介してエアチャンバ150に与えられる。
上述したパイプP20〜P22は主として燃料処理用の流路となる。
また、図10に示すように、超音波センサ164の発信部164aには、発信部164aを通るメタノール水溶液の温度を検出するための第1温度センサ168が設けられ、超音波センサ164の受信部164bには、受信部164bを通るメタノール水溶液の温度を検出するための第2温度センサ170が設けられている。すなわち、第1温度センサ168は分岐部の液流方向上流側に設けられ、第2温度センサ170は分岐部の液流方向下流側に設けられている。なお、第1温度センサ168は発信部164aを通るメタノール水溶液の温度を検出できる限りにおいて、発信部164aの近くに設けられてもよい。同様に、第2温度センサ170は受信部164bを通るメタノール水溶液の温度を検出できる限りにおいて、受信部164bの近くに設けられてもよい。
また、エアフィルタ142付近には、外気温度を検出するための外気温度センサ171が設けられている。
このような燃料電池システム100の電気的構成について、図11を参照して説明する。
燃料電池システム100のコントローラ156は、必要な演算を行い燃料電池システム100の動作を制御するための制御手段であるCPU172、CPU172にクロックを与えるクロック回路174、燃料電池システム100の動作を制御するためのプログラムやデータおよび演算データ等を格納するための、たとえばEEPROMからなるメモリ176、燃料電池システム100の誤動作を防ぐためのリセットIC178、外部機器と接続するためのインターフェイス回路180、自動二輪車10を駆動する電動モータ60にセルスタック102を接続するための電気回路182における電圧を検出するための電圧検出回路184、電気回路182を流れる電流を検出するための電流検出回路186、電気回路182を開閉するためのON/OFF回路188、電気回路182の過電圧を防止するための電圧保護回路190、電気回路182に設けられるダイオード192、および電気回路182に所定の電圧を供給するための電源回路194を含む。
このようなコントローラ156のCPU172には、超音波センサ164、第1温度センサ168、第2温度センサ170および外気温度センサ171からの検出信号が入力される。また、CPU172には、転倒の有無を検知する転倒スイッチ196からの検知信号や、電源をオンオフするためのメインスイッチ152からの入力信号や、各種設定や情報入力のための入力部30cからの信号が与えられる。さらに、CPU172には、レベルセンサ129,131および133からの検出信号も与えられる。
メモリ176には、図12および図14に示す動作を実行するためのプログラムや、超音波センサ164によって得られた物理的情報(伝播速度に対応する電圧)を濃度に変換するための変換情報、演算データ等が格納される。変換情報は、たとえば、物理的情報としての電圧とそれが変換される濃度との対応関係を示すテーブルデータであり、この実施形態では物理的情報(伝播速度に対応する電圧)と濃度との対応関係を示すテーブルデータが用いられる。
また、CPU172によって、燃料ポンプ136、水溶液ポンプ146、エアポンプ148、水ポンプ160、冷却用ファン120,126、検出用バルブ138および防錆用バルブ158等の補機類が制御される。さらに、CPU172によって、各種情報を表示し自動二輪車の搭乗者に各種情報を報知するための表示部30bが制御される。
また、セルスタック102には二次電池134および駆動ユニット62が接続される。二次電池134および駆動ユニット62は電動モータ60に接続される。二次電池134は、セルスタック102からの出力を補完するものであり、セルスタック102からの電気エネルギーによって充電され、その放電によって電動モータ60や補機類に電気エネルギーを与える。
電動モータ60には、電動モータ60の各種データを計測するためのメータ30aが接続され、メータ30aによって計測されたデータや電動モータ60の状況は、インターフェイス回路198を介してCPU172に与えられる。
ついで、燃料電池システム100の運転時の主要動作について説明する。
燃料電池システム100は、メインスイッチ152がオンされることを契機として、水溶液ポンプ146やエアポンプ148等の補機類を駆動し、運転を開始する。
水溶液ポンプ146の駆動によって、水溶液タンク130に収容されるメタノール水溶液が、パイプP3側からパイプP4側へと送り出され、水溶液フィルタ144に供給される。そして、水溶液フィルタ144で不純物等が除去されたメタノール水溶液は、パイプP5、アノード入口I1を介してセルスタック102を構成する各燃料電池セル104のアノード104bにダイレクトに供給される。
一方、エアポンプ148の駆動によってエアフィルタ142から吸入された空気(エア)は、パイプP8を介してエアチャンバ150に流入することによって消音される。そして、吸入された空気およびエアチャンバ150に与えられたキャッチタンク140からの気体が、パイプP9〜P11、カソード入口I3を介してセルスタック102を構成する各燃料電池セル104のカソード104cに供給される。
各燃料電池セル104のアノード104bでは、供給されたメタノール水溶液におけるメタノールと水とが化学反応し、二酸化炭素および水素イオンが生成される。生成された水素イオンは、電解質104aを介してカソード104cに流入し、そのカソード104c側に供給された空気中の酸素と電気化学反応して水(水蒸気)および電気エネルギーが生成される。つまり、セルスタック102において発電が行われる。生成された電気エネルギーは、二次電池134に送られて蓄えられると共に、自動二輪車10の走行駆動等に利用される。
一方、各燃料電池セル104のアノード104bで生成された二酸化炭素および未反応メタノール水溶液は、上記電気化学反応によって発生する熱によって温度上昇し(たとえば約65℃〜70℃となる)、未反応メタノール水溶液の一部は気化される。二酸化炭素および未反応メタノール水溶液は、セルスタック102のアノード出口I2を介して水溶液用のラジエータ112内に流入し、ラジエータパイプ116を流れる間にファン120によって冷却される(たとえば約40℃となる)。冷却された二酸化炭素および未反応メタノール水溶液は、パイプP7を介して水溶液タンク130に戻される。
一方、各燃料電池セル104のカソード104cで生成された水蒸気の大部分は液化して水となってセルスタック102のカソード出口I4から排出されるが、飽和水蒸気分はガス状態で排出される。カソード出口I4から排出された水蒸気の一部は、ラジエータ114で冷却され露点を下げることによって液化される。ラジエータ114による水蒸気の液化動作は、ファン126を動作させることによって行われる。カソード出口I4からの水分(水および水蒸気)は未反応の空気と共にパイプP12,ラジエータ114およびパイプP13を介して水タンク132に与えられる。
また、各燃料電池セル104のカソード104cでは、キャッチタンク140からの気化したメタノールおよびクロスオーバーによってカソードに移動したメタノールが白金触媒層で酸素と反応して無害な水分と二酸化炭素とに分解される。メタノールから分解された水分と二酸化炭素とは、カソード出口I4から排出されラジエータ114を介して水タンク132に与えられる。さらに、水のクロスオーバーによって各燃料電池セル104のカソード104cに移動した水分が、カソード出口I4から排出されラジエータ114を介して水タンク132に与えられる。
水タンク132に回収された水は、水ポンプ160の駆動によってパイプP15,P16を介して水溶液タンク130に適宜還流され、メタノール水溶液の水として利用される。
運転中の燃料電池システム100では、各燃料電池セル104の劣化を防ぎつつ各燃料電池セル104に効率よく発電させるために、メタノール水溶液の濃度検出処理が実行される。そして、その検出結果に基づいてセルスタック102に供給すべきメタノール水溶液のメタノール濃度が調整される。具体的には、メタノール濃度の検出結果に基づいて、燃料タンク128内のメタノール燃料が水溶液タンク130へ供給され、水タンク132内の水が水溶液タンク130へ還流される。
このような燃料電池システム100の動作について、図12を参照して説明する。
まず、水溶液ポンプ146が駆動され(ステップS1)、たとえばソレノイドバルブからなる検出用バルブ138が開かれると(ステップS3)、メタノール水溶液がパイプP17に導入される。そして、メタノール水溶液の入れ替え時間として検出用バルブ138を開いてから5秒経過したか否かが判断され(ステップS5)、5秒経過するまでは待機する。検出用バルブ138を開いてから5秒経過すれば、第1温度センサ168によって超音波センサ164の送信部164aを流れるメタノール水溶液の温度が検出され(ステップS7)、第2温度センサ168によって超音波センサ164の受信部164bを流れるメタノール水溶液の温度が検出される(ステップS9)。そして、検出用バルブ138を開いてから1分経過したか否かが判断され(ステップS11)、1分経過していなければ、検出された送信部164aを流れるメタノール水溶液の温度と受信部164bを流れるメタノール水溶液の温度との差が所定範囲内(ここでは±1℃以内)か否かが判断される(ステップS13)。当該温度差が所定範囲内でなければステップS7に戻り、一方、当該温度差が所定範囲内になれば、検出用バルブ138が閉じられる(ステップS15)。このように検出用バルブ138を閉じるのは、検出対象が流れていれば濃度の検出精度が低下するからである。
そして、超音波センサ164によってパイプP17内のメタノール水溶液における超音波伝播速度が検出され、この伝播速度に対応する電圧値(物理的情報)が検出される(ステップS17)。そして、CPU172によって、メモリ176内に記憶されている変換情報が参照されてその物理的情報に対応する濃度が決定され、その濃度がメモリ176に記憶されて(ステップS19)、終了する。
一方、ステップS11において1分経過すれば、エラーが発生したと判断され、検出用バルブ138が閉じられ(ステップS21)、濃度を検出することなくエラー処理が施され(ステップS23)、終了する。
このような燃料電池システム100によれば、第1温度センサ168および第2温度センサ170によって検出された複数箇所の温度に基づいて、超音波センサ164による濃度検出動作が制御される。
具体的には、第1温度センサ168によって超音波センサ164の送信部164aを流れる(パイプP17の入口における)メタノール水溶液の温度が検出され、第2温度センサ170によって超音波センサ164の受信部164bを流れる(パイプP17の出口における)メタノール水溶液の温度が検出される。
そして、両温度センサ168および170によって検出された温度の差が所定範囲内になるまで、すなわち濃度検出領域の温度が安定したと判断できるまで、メタノール水溶液の濃度は検出されず、当該温度差が所定範囲内になればメタノール水溶液の濃度が検出される。
このようにすれば、超音波センサ164の送信部164aと受信部164bとの間である濃度検出領域の温度が安定した状態で、送信部164aと受信部164bとの間を流れるメタノール水溶液の濃度を検出できるので、正確にメタノール水溶液の濃度を検出できる。
燃料電池システム100によれば、濃度検出領域の温度が安定した状態でメタノール水溶液の濃度を検出できるので、温度に応じて出力が変化しやすい超音波センサを用いる場合であってもメタノール水溶液の濃度を精度よく検出できる。
ついで、図13を参照して、この発明の他の実施形態について説明する。
この実施形態では、パイプP4と検出用バルブ138とは、メタノール水溶液を冷却する冷却部200とパイプP17aとを介して連結されており、分岐路はパイプP17aとP9とを含んで構成される。分岐路の一部を構成するパイプP17aには超音波センサ202が設けられている。超音波センサ202の送信部202aおよび受信部202bは、パイプP17aを挟むように設けられ、送信部202aとパイプP17aとの間および受信部202bとパイプP17aとの間には、たとえば樹脂からなる被覆部材204が介挿されている。超音波センサ202は、パイプP17a内の液流方向に対して直交する方向に超音波を発し、その伝播速度を検出する。この実施形態では、送信部202aと受信部202bとの間が濃度検出領域となる。
そして、超音波センサ202には超音波センサ202の温度を検出するための第1温度センサ206が設けられ、パイプP17aにおいて超音波センサ202より液流方向下流側にはメタノール水溶液の温度を検出するための第2温度センサ208が設けられている。その他の構成については先の実施形態と同様であるので、その重複する説明は省略する。
このような燃料電池システム100の動作について、図14を参照して説明する。
まず、水溶液ポンプ146が駆動され(ステップS51)、検出用バルブ138が開かれると(ステップS51)、メタノール水溶液がパイプP17aに導入される。そして、検出用バルブ138を開いてから5秒経過したか否かが判断され(ステップS55)、5秒経過するまでは待機する。検出用バルブ138を開いてから5秒経過すれば、第1温度センサ206によって超音波センサ202の温度が検出され(ステップS57)、第2温度センサ208によってパイプP17aを流れるメタノール水溶液の温度が検出される(ステップS59)。そして、検出用バルブ138を開いてから1分経過したか否かが判断され(ステップS61)、1分経過していなければ、検出された超音波センサ202の温度とメタノール水溶液の温度との差が所定範囲内(ここでは±1℃以内)か否かが判断される(ステップS63)。当該温度差が所定範囲内でなければステップS57に戻り、一方、当該温度差が所定範囲内になれば、検出用バルブ138が閉じられる(ステップS65)。
そして、超音波センサ202によってパイプP17a内のメタノール水溶液における超音波伝播速度が検出され、この伝播速度に対応する電圧値(物理的情報)が検出される(ステップS67)。メモリ176内にはこの実施形態用の変換情報が格納されており、CPU172によって、当該変換情報が参照されて物理的情報に対応する濃度が決定され、その濃度がメモリ176に記憶されて(ステップS69)、終了する。
一方、ステップS61において1分経過すれば、エラーが発生したと判断され、検出用バルブ138が閉じられ(ステップS71)、濃度を検出することなくエラー処理が施され(ステップS73)、終了する。
この実施形態の燃料電池システムによれば、超音波センサ202の温度を第1温度センサ206によって検出でき、パイプP17aを流れるメタノール水溶液の温度を第2温度センサ208によって検出できる。両温度を比較することによって、超音波センサ202ひいては超音波センサ202の濃度検出領域である送信部202aと受信部202bとの間の温度が安定したことを検出できる。したがって、送信部202aと受信部202bとの間の温度が安定した後に超音波センサ202によって正確に濃度を検出できる。
また、送信部202aと受信部202bとの間の温度が安定したことを検出できるので、被覆部材204が介挿されている場合であっても、正確にメタノール水溶液の濃度を検出できる。
なお、超音波センサ202に第1温度センサ206が予め一体的に設けられている一体型センサを用いてもよい。この場合、温度センサとしては一体型センサよりも下流側に1つの第2温度センサ208を設けるだけでよい。
一般に、燃料電池システムを含む自動二輪車ひいては輸送機器では、燃料電池システムを流れるメタノール水溶液の温度が広範囲に変化しばらつきやすく、メタノール水溶液の濃度の検出精度が低下するおそれがある。しかし、この発明に係る燃料電池システムは、濃度検出領域の温度が安定した状態で濃度を精度よく検出できるので、燃料電池システムを含む自動二輪車ひいては自動車、船舶等の任意の輸送機器において好適に用いることができる。
また、上述の実施形態では、濃度検出手段を構成するセンサとして超音波センサ164が用いられたが、これに限定されない。
濃度検出手段を構成するセンサとしては、屈折率、誘電率、赤外線吸収率、粘度、比重、凝固点などのメタノール水溶液の物理的特性に基づいてメタノール水溶液の濃度を検出するためのセンサなど、任意のセンサを用いることができる。
また、変換情報は、物理的情報としての電圧を濃度に変換するための演算式であってもよい。
上述の実施形態では、燃料としてメタノールを、燃料水溶液としてメタノール水溶液を用いたが、これに限定されず、燃料としてエタノール等のアルコール系燃料、燃料水溶液としてエタノール水溶液等のアルコール系水溶液を用いてもよい。
この発明の一実施形態の自動二輪車を示す左側面図である。 自動二輪車の車体フレームに対する燃料電池システムの配置状態を左斜め前方からみた斜視図である。 自動二輪車の車体フレームに対する燃料電池システムの配置状態を左斜め後方からみた斜視図である。 燃料電池システムの配管状態を示す左側面図である。 燃料電池システムの配管状態を示す右側面図である。 燃料電池システムの配管状態を左斜め前方からみた斜視図である。 燃料電池システムの配管状態を右斜め前方からみた斜視図である。 燃料電池セルスタックを示す図解図である。 燃料電池セルを示す図解図である。 燃料電池システムの配管を示すシステム図である。 燃料電池システムの電気的構成を示すブロック図である。 メタノール水溶液の濃度検出動作の一例を示すフロー図である。 この発明の他の実施形態の要部を示す図解図である。 図13に示す実施形態におけるメタノール水溶液の濃度検出動作の一例を示すフロー図である。
符号の説明
10 自動二輪車
100 燃料電池システム
102 燃料電池セルスタック
104 燃料電池(燃料電池セル)
156 コントローラ
164,202 超音波センサ
164a,202a 送信部
164b,202b 受信部
168,206 第1温度センサ
170,208 第2温度センサ
172 CPU
176 メモリ
204 被覆部材
P1〜P22 パイプ



Claims (9)

  1. 電気化学反応によって電気エネルギーを生成する燃料電池、
    前記燃料電池に燃料水溶液を導くための水溶液供給路、
    前記水溶液供給路から前記燃料水溶液を取り出せるように前記水溶液供給路から分岐する分岐路、
    前記分岐路を流れる前記燃料水溶液の濃度を検出するための濃度検出手段、
    前記分岐路の上流側に設けられる第1温度検出手段と前記第1温度検出手段よりも前記分岐路の下流側に設けられる第2温度検出手段、ならびに
    前記第1温度検出手段および前記第2温度検出手段のそれぞれによって検出された温度に基づいて、前記濃度検出手段による前記燃料水溶液の濃度検出動作を制御する制御手段を備える、燃料電池システム。
  2. 前記濃度検出手段は、前記燃料水溶液中の超音波の伝播速度に基づいて前記燃料水溶液の濃度を検出するために超音波を送信する送信部と前記超音波を受信する受信部とを有する超音波センサを含む、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記送信部および前記受信部は前記分岐路の液流方向に沿って設けられ、
    前記第1温度検出手段は前記送信部を流れる前記燃料水溶液の温度を検出するために前記送信部近傍に設けられ、前記第2温度検出手段は前記受信部を流れる前記燃料水溶液の温度を検出するために前記受信部近傍に設けられる、請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記送信部および前記受信部は前記分岐路を挟むように設けられ、
    前記第1温度検出手段は前記超音波センサの温度を検出するために前記超音波センサに設けられ、前記第2温度検出手段は前記分岐部を流れる前記燃料水溶液の温度を検出するために前記分岐路において前記超音波センサより液流方向下流側に設けられる、請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. 前記送信部と前記分岐路との間および前記受信部と前記分岐路との間には被覆部材が介挿される、請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃料電池システムを含む、自動二輪車。
  7. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃料電池システムを含む、輸送機器。
  8. 電気化学反応によって電気エネルギーを生成する燃料電池、前記燃料電池に燃料水溶液を導くための水溶液供給路、および前記水溶液供給路から取り出された前記燃料水溶液の濃度を検出するための濃度検出手段を備える燃料電池システムの燃料濃度検出方法であって、
    前記燃料水溶液について複数の箇所で温度を検出するステップ、および
    前記複数箇所で検出された温度に基づいて、前記濃度検出手段による前記燃料水溶液の濃度検出動作を制御するステップを備える、燃料電池システムの燃料濃度検出方法。
  9. 電気化学反応によって電気エネルギーを生成する燃料電池、前記燃料電池に燃料水溶液を導くための水溶液供給路、および前記水溶液供給路から取り出された前記燃料水溶液の濃度を検出するための濃度検出手段を備える燃料電池システムの燃料濃度検出方法であって、
    前記水溶液供給路から取り出された前記燃料水溶液の温度を検出するステップ、
    前記濃度検出手段の温度を検出するステップ、および
    前記燃料水溶液の温度と前記濃度検出手段の温度とに基づいて、前記濃度検出手段による前記燃料水溶液の濃度検出動作を制御するステップを備える、燃料電池システムの燃料濃度検出方法。
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