JP2008180770A - 赤外線光学部品および赤外線光学部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コーティング費用を低減するとともに、環境負荷を低減できる赤外線光学部品および赤外線光学部品の製造方法を提供する。
【解決手段】赤外線光学部品10は、基材11と、皮膜12とを備えている。基材11は、硫化亜鉛を含む。皮膜12は、基材11上に形成され、亜鉛を含む酸化物からなる。赤外線光学部品10の製造方法は、硫化亜鉛を含む基材11を準備する工程と、酸素が1%以上98%以下含まれる酸化性雰囲気中で、500℃以上750℃以下の温度範囲で、0.1時間以上30時間以下の間で、基材を熱処理する工程とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】赤外線光学部品10は、基材11と、皮膜12とを備えている。基材11は、硫化亜鉛を含む。皮膜12は、基材11上に形成され、亜鉛を含む酸化物からなる。赤外線光学部品10の製造方法は、硫化亜鉛を含む基材11を準備する工程と、酸素が1%以上98%以下含まれる酸化性雰囲気中で、500℃以上750℃以下の温度範囲で、0.1時間以上30時間以下の間で、基材を熱処理する工程とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は赤外線光学部品および赤外線光学部品の製造方法に関する。
近年、物体から放射または放散される熱により赤外線を検知する各種の赤外線検出機器の開発が進められている。これらの赤外線検出機器の光学系を構成する赤外線光学部品は、必要な波長帯の赤外線を透過する材料で作成されることが要求されている。
このような赤外線透過材料として、たとえば硫化亜鉛(ZnS)が挙げられる。ZnSは、屈折率が2.2と高く、たとえば厚み5mmの硫化亜鉛基板の直線透過率は、最大70%程度を有している。しかし、ZnSは劇物指定であるため、ZnSを赤外線透過光学材料として用いる場合には、指定外物質でZnSを覆う必要がある。
このような赤外線透過材料を被覆した構造として、たとえば、特開昭64−56401号公報(特許文献1)には、赤外線透過材料表面にダイヤモンド薄膜またはダイヤモンド構造を含むカーボン膜が形成された赤外線透過光学素子が開示されている。また、特開昭59−176701号公報(特許文献2)には、赤外光透過体の屈折率の平方根に近い屈折率を有する材料からなる反射防止膜の上に、ダイヤモンド系薄膜を0.01μm〜0.5μmの厚さでコーティングしてなる反射防止膜が開示されている。また、特開平4−217202号公報(特許文献3)には、最外層に形成されたダイヤモンド層またはダイヤモンド状炭素層と、その層の内側に隣接させて形成したGe層とを備える多層コート膜を形成した赤外線光学部品が開示されている。また、特開昭64−15703号公報(特許文献4)には、弗化イットリウムからなる低屈折率層と、Ge、ZnS、セレン化亜鉛、またはセレン化砒素からなる高屈折率層との少なくとも2層からなる赤外光用光学薄膜が開示されている。また、特開平8−271701号公報(特許文献5)には、ZnS基板と、ZnS基板上に形成されたY2O3層と、Y2O3層上に形成されたYF3と、YF3層上に形成されたMgF3とを備えている赤外線透過構造体が開示されている。
特開昭64−56401号公報
特開昭59−176701号公報
特開平4−217202号公報
特開昭64−15703号公報
特開平8−271701号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示の構造では、被覆材料にダイヤモンド等を用いているため、コーティングに費用がかかるという問題がある。また、ダイヤモンドのZnSに対する密着力は非常に低いため、ダイヤモンドなどの膜を形成する場合には、ZnSからなる層の上にGeなどの下地コートを形成する必要が生じるので、コーティング費用がかかるという問題がある。また、上記特許文献4に開示の赤外線光学部品では、高屈折率層に用いられるセレン化亜鉛およびセレン化砒素は人体に有害であるという問題がある。また、上記特許文献5に開示の赤外線透過構造体では、コーティングを3層するので、コーティングに費用がかかるという問題がある。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、コーティング費用を低減するとともに、環境負荷を低減できる赤外線光学部品および赤外線光学部品の製造方法を提供することである。
本発明における赤外線光学部品は、基材と皮膜とを備えている。基材は、硫化亜鉛を含む。皮膜は、基材上に形成され、亜鉛を含む酸化物からなる。
本発明における赤外線光学部品によれば、硫化亜鉛を酸化性雰囲気中で熱処理することにより形成される亜鉛を含む酸化物からなる皮膜を備えているので、基材のコーティング費用を低減できる。また、劇物指定のZnSを毒性の無い亜鉛の酸化物で覆うことにより、環境負荷を低減できる。よって、コーティング費用を低減するとともに、環境負荷を低減できる赤外線光学部品となる。
上記赤外線光学部品において好ましくは、皮膜の厚みは20μm以下である。これにより、皮膜による赤外線透過率の低下を防止できるとともに、コーティング費用をより低減できる。
上記赤外線光学部品において好ましくは、皮膜は、前記基材のすべての外表面を覆っている。これにより、劇物指定のZnSが最表面に露出することを防止できる。そのため、劇物指定を外すことができる赤外線光学部品を得られる。
上記赤外線光学部品において好ましくは、皮膜の表面粗さRaは50nm以下である。これにより、赤外線透過率の低下をより防止できる。
上記赤外線光学部品において好ましくは、皮膜上に形成され、ダイヤモンドおよびダイヤモンド状炭素(ダイヤモンドライクカーボン:Diamondo−like−carbon)の少なくとも一方からなる膜をさらに備える。ダイヤモンドおよびダイヤモンド状炭素からなる膜は、ZnSに対する密着力は非常に低い一方、亜鉛の酸化物との密着力はZnSと比較すると高い。そのため、ダイヤモンドおよびダイヤモンド状炭素の少なくとも一方からなる膜をコーティングする場合であっても、その層の下に形成される下地コートが不要となるので、コーティング費用を低減できる。
上記赤外線光学部品において好ましくは、10μmの波長での赤外線透過率は60%以上である。これにより、赤外線透過光学材料としての性能を維持できる。
上記赤外線光学部品において好ましくは、皮膜の表面強度は、基材の表面強度よりも0.5N以上高い。これにより、赤外線透過率の低下を防止できるとともに、表面強度を向上できる。そのため、表面において皮膜の剥離や傷などが発生しにくく、過酷な環境下での使用が可能となる。
本発明の赤外線光学部品の製造方法は、上記赤外線光学部品の製造方法であって、硫化亜鉛を含む基材を準備する工程と、酸素が1%以上98%以下含まれる酸化性雰囲気中で、500℃以上750℃以下の温度範囲で、0.1時間以上30時間以下の間で、基材を熱処理する工程とを備える。
本発明の赤外線光学部品の製造方法によれば、熱処理する工程により、酸素を取り込んだ皮膜を形成できる。このようにして形成される亜鉛を含む酸化物からなる皮膜は人体に無害のものであり、無害の皮膜を劇物指定のZnS上に形成するので、環境負荷を低減できる。また、上記条件で熱処理することにより容易に皮膜を形成できるので、コーティング費用を低減できる。
本発明の赤外線光学部品によれば、基材上に亜鉛の酸化物からなる皮膜を備えているので、コーティング費用を低減するとともに、環境負荷を低減できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態および実施例を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付してその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における赤外線光学部品を示す概略断面図である。図1を参照して、本発明の実施の形態1における赤外線光学部品を説明する。図1に示すように、本発明の実施の形態1における赤外線光学部品10は、基材11と、皮膜12とを備えている。基材11は、硫化亜鉛を含む。皮膜12は、基材11上に形成され、亜鉛を含む酸化物からなる。
図1は、本発明の実施の形態1における赤外線光学部品を示す概略断面図である。図1を参照して、本発明の実施の形態1における赤外線光学部品を説明する。図1に示すように、本発明の実施の形態1における赤外線光学部品10は、基材11と、皮膜12とを備えている。基材11は、硫化亜鉛を含む。皮膜12は、基材11上に形成され、亜鉛を含む酸化物からなる。
詳細には、基材11は、たとえば、ZnSを主成分とし、残部が不可避的不純物からなる。ここで主成分とは、ZnSの割合が99.5質量%以上であることを意味し、好ましくはZnSの割合は99.8質量%以上である。また、基材11は、たとえば、ZnSを含み、残部が添加材および不可避的不純物からなる。
皮膜12は、基材11上に形成され、亜鉛を含む酸化物からなる。亜鉛を含む酸化物とは、たとえば酸化亜鉛(ZnO)、ZnO2、またはZn2Oなどを含む。
皮膜12の厚みは20μm以下であることが好ましく、5μm以下がより好ましく、0.5μm以下であることがもっとも好ましい。厚みを20μm以下とすることによって、基材11の赤外線透過率の低下を防止できるとともに、形成する皮膜12の厚みが小さいため、熱処理費用を低減できる。厚みを5μm以下とすることによって、基材11の赤外線透過率の低下をより防止できるとともに、熱処理費用をより低減できる。厚みを0.5μm以下とすることによって、基材11の赤外線透過率の低下をより一層防止できるとともに、熱処理費用をより一層低減できる。
皮膜12の表面粗さRaは50nm以下であることが好ましく、40nm以下がより好ましく、20nm以下がもっとも好ましい。表面粗さRaを50nm以下とすることによって、赤外線透過率に及ぼす影響は非常に軽微となる。表面粗さRaを40nm以下とすることによって、赤外線透過率の低下を防止できる。表面粗さRaを20nm以下とすることによって、赤外線透過率の低下をより防止できる。なお、「表面粗さRa」とは、JIS B 0601に準拠して測定される値である。
図1では、基材11において使用する側の面である一方面のみを覆っているが、基材11の他方面をさらに覆っていることが好ましく、基材11の側面を含めた外表面のすべてを覆っていることがもっとも好ましい。すなわち、皮膜12は、基材11のすべての外表面を覆っていることが好ましい。
赤外線光学部品10の10μmの波長での赤外線透過率は60%以上であることが好ましく、65.0%以上であることがより好ましい。赤外線透過率を60%以上とすることによって、皮膜12による低下を防止して、種々の用途に使うことができる。65.0%以上とすることによって、さらに多用途に使うことができる。
赤外線光学部品10の表面強度は、基材11の表面強度よりも0.5N以上向上することが好ましく、3.5N以上向上することがより好ましい。0.5N以上とすることによって、皮膜12の剥離や傷などが発生しにくく、過酷な環境下での使用が可能となる。3.5N以上とすることによって、過酷な環境下での使用がより可能となる。なお、表面強度とは、基材表面を触針を用いて0Nから50N/minの加圧速度で荷重を負荷しながら走査し、基材表面の酸化膜が剥離したときの荷重の値である。また、基材単体の場合には、基材表面の組織が破壊され、結晶粒子が脱落したときの荷重の値である。
次に、図1および図2を参照して、赤外線光学部品10の製造方法について説明する。なお、図2は、本発明の実施の形態1における赤外線光学部品の製造方法を示すフローチャートである。
図2に示すように、まず、硫化亜鉛を含む基材11を準備する工程(S10)を実施する。この工程(S10)では、たとえば平均粒径1〜2μm、純度98%以上のZnS粉末を準備して、非酸化性雰囲気中900〜1000℃の温度範囲内にて150〜800kg/cm2の圧力下で、熱間圧縮成形する。熱間圧縮成形を行なうと、多結晶ZnS焼結体および不可避的不純物からなる基材を得られる。これにより、原料粉末中の不純物成分が蒸発されやすくなり、良好な透光性の多結晶ZnS焼結体および不可避的不純物からなる基材11を得られる。なお、基材11は、添加材をさらに含んでいてもよい。
ZnS粉末の平均粒径(Fess法)を2μm以下とすることによって、可視光透過率の調整が容易になるとともに、焼結が均一に進んで気泡の残留が減少して、目的とする赤外線透過率を得ることができる。平均粒径を1μm以上とすることによって、製造が容易となり、コストが低減できる。また、純度を98%以上とすることによって、添加剤を用いない場合であっても、99.9質量%以上のZnSからなる基材11を得られるからである。
非酸化性雰囲気としては、真空またはアルゴンなどの不活性ガス、またはこれらの組み合わせが好ましい。なお、真空度としては、通常のロータリーポンプで得られる10-2Torr以上とすることが好ましい。
温度を900℃以上とすることによって、焼結が十分に進んで、必要な赤外線透過率を得ることができる。1000℃以下とすることによって、ZnS焼結体の結晶粒径が小さくなり、焼結体の機械的強度の低下を防止できる。
圧力を150kg/cm2以上とすることによって、焼結が十分に進んで、必要な赤外線透過率を得ることができる。800kg/cm2以下とすることによって、気孔の残留が過少となることを防止して、必要な可視光遮光性が得られる。
準備する工程(S10)では、基材11の表面の表面粗さRaを30nm以下にする工程を含むことが好ましい。基材11の表面粗さRaは、20nm以下にすることがより好ましい。表面粗さRaを30nm以下にするために、たとえば研磨などを行なう。
次に、基材11を酸素が1%以上98%以下含まれる酸化性雰囲気中で、500℃以上750℃以下の温度範囲で、0.1時間以上30時間以下の間で、熱処理する工程(S20)を実施する。この工程(S20)により、基材11を構成するZnSが酸素を取り込んで亜鉛を含む酸化物からなる皮膜12を形成できる。
熱処理を行なう温度は、500℃以上750℃以下であり、550℃以上700℃以下が好ましく、580℃以上630℃以下がより好ましい。500℃以上とすることによって、基材11の材質であるZnSの表面を酸化してなる皮膜12の形成速度を向上できる。550℃以上とすることによって、皮膜12の形成速度をより向上できる。580℃以上とすることによって、皮膜12の形成速度をより一層向上できる。一方、750℃以下とすることによって、基材11の材質であるZnSが昇華することを防止できる。700℃以下とすることによって、基材11の材質であるZnSが昇華することをより防止できる。630℃以下とすることによって、基材11の材質であるZnSが昇華することをより一層防止できる。
熱処理を行なう時間は、0.1時間以上30時間以下であり、0.5時間以上10時間以下が好ましく、0.8時間以上1.2時間以下がより好ましい。0.1時間以上とすることによって、皮膜12を容易に形成できる。0.5時間以上とすることによって、所望の膜厚の皮膜12を容易に形成できる。0.8時間以上とすることによって、所望の膜厚の皮膜12をより容易に形成できる。30時間以下とすることによって、皮膜12の形成に時間をかけすぎないのでコーティング費用の低減を図ることができ、ZnSの昇華も抑制できる。10時間以下とすることによって、コーティング費用のさらなる低減を図ることができ、ZnSの昇華もさらに抑制できる。1.2時間以下とすることによって、コーティング費用のさらに一層の低減を図ることができ、ZnSの昇華もさらに一層抑制できる。
なお、熱処理を行なう工程(S20)では、550℃以上700℃以下の温度範囲で、0.5時間以上10時間以下の時間範囲で熱処理を行なうことが好ましく、600℃で、1時間熱処理を行なうことがより好ましい。
また、熱処理を行なう雰囲気は、酸化性雰囲気であれば特に限定されず、たとえば大気中であってもよい。なお、酸素性雰囲気とは、酸素濃度が1%以上98%以下である雰囲気を規定し、酸素濃度が大気中と同じであることがより好ましい。このような雰囲気を得るために、たとえば熱処理を行なう加熱炉などにおいて、内部の一部を真空引きし、酸素ガスを投入する置換などを行ってもよい。
熱処理を行なう工程(S20)では、皮膜12の厚みが20μmとなるような条件で行なうことが好ましい。また、皮膜12の表面粗さRaは50nm以下となるように、研磨等を行なうことが好ましい。
上記工程(S10,S20)を実施することによって、図1に示す赤外線光学部品10を得ることができる。赤外線光学部品10は、10μmの波長での透過率が60%以上の優れた特性を有している。また、表面強度は、基材11の表面強度よりも0.5N以上高くなっている。なお、準備する工程(S10)で準備された基材11が添加材を含んでいても、ZnSからなる基材11と同様に皮膜12を形成できる。
以上説明したように、本発明の実施の形態1における赤外線光学部品10によれば、硫化亜鉛を含む基材11と、基材11上に形成され、亜鉛を含む酸化物からなる皮膜12とを備えている。赤外線光学部品10は、硫化亜鉛を含む基材11を準備する工程(S10)と、酸素が1%以上98%以下含まれる酸化性雰囲気中で、500℃以上750℃以下の温度範囲で、0.1時間以上30時間以下の間で、基材11を熱処理する工程(S20)とを実施することにより製造される。熱処理する工程(S20)により、基材11を構成するZnSが酸素を取り込んで亜鉛を含む酸化物からなる皮膜12を安価に形成できる。亜鉛を含む酸化物からなる皮膜12は、劇物指定のZnSの表面上に形成される人体に無害のものであるので、環境負荷を低減できる。また、基材11上に皮膜12を形成することによって、劇物指定の基材11を用いても、劇物指定を外すことのできる赤外線光学部品10を得ることができる。よって、赤外線光学部品10は、コーティング費用を低減するとともに、環境負荷を低減できる。
(実施の形態2)
図3を参照して、本発明の実施の形態2における赤外線光学部品について説明する。実施の形態2における赤外線光学部品20は、図3に示すように、皮膜12上に形成され、ダイヤモンドおよびダイヤモンドライクカーボンの少なくとも一方からなる膜21をさらに備えている。なお、図3は、本発明の実施の形態2における赤外線光学部品を示す概略断面図である。
図3を参照して、本発明の実施の形態2における赤外線光学部品について説明する。実施の形態2における赤外線光学部品20は、図3に示すように、皮膜12上に形成され、ダイヤモンドおよびダイヤモンドライクカーボンの少なくとも一方からなる膜21をさらに備えている。なお、図3は、本発明の実施の形態2における赤外線光学部品を示す概略断面図である。
図3に示すように、実施の形態2における赤外線光学部品20は、基材11と、基材11上に形成された皮膜12と、皮膜12上に形成された膜21とを備えている。基材11および皮膜12は、実施の形態1と同様であるのでその説明は繰り返さない。
膜21は、ダイヤモンドおよびダイヤモンド状炭素(ダイヤモンドライクカーボン)の少なくとも一方からなる。ダイヤモンドおよびダイヤモンドライクカーボンは、表面硬度がヌープ硬度で2000以上であり、化学的に安定で、可視から赤外の使用波長帯に合わせて、最適の膜厚を選択することができる。
膜21と皮膜12との密着強度は0.5N以上であることが好ましく、2N以上であることがより好ましい。0.5N以上とすることによって、膜21が皮膜12から剥離しにくいため、過酷な環境下での使用が可能となる。2N以上とすることによって、膜21が皮膜12からより剥離しにくくなる。なお、密着強度とは、基材11表面に貼付したテープ試験片を、基材11に対して垂直方向に50N/minの引っ張り荷重を負荷し、皮膜12がはく離した時の荷重を密着強度と規定する。
膜21の厚みは、0.01μm以上3.0μm以下であることが好ましく、0.1μm以上1.5μm以下であることがより好ましい。この範囲内の厚みとすることによって、反射防止効果を得ることができ、10nmの波長での赤外線透過率を向上できる。
次に、実施の形態2における赤外線光学部品20の製造方法について説明する。赤外線光学部品20の製造方法は、基本的には実施の形態1における赤外線光学部品10の製造方法と同様であるが、膜21を形成する工程をさらに備えている点においてのみ異なる。
まず、基材11を準備する工程(S10)を実施する。次に、熱処理を行なう工程(S20)を実施する。この工程(S10,S20)は、実施の形態1と同様であるので、その説明は繰り返さない。
次に、皮膜12上にダイヤモンドおよびダイヤモンド状炭素の少なくとも一方からなる膜21を形成する工程を実施する。この工程では、膜21は、任意の成膜方法により行なうことができる。たとえば、膜21は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法、またはプラズマCVD法により形成することができる。
以上の工程(S10,S20)を実施することにより、図3に示す赤外線光学部品20を製造することができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態2における赤外線光学部品20によれば、皮膜12上に形成され、ダイヤモンドおよびダイヤモンド状炭素の少なくとも一方からなる膜21をさらに備えている。ダイヤモンドおよびダイヤモンドライクカーボンからなる膜21は、ZnSに対する密着力と比較して、亜鉛の酸化物との密着力が高い。そのため、ダイヤモンドおよびダイヤモンドライクカーボンの少なくとも一方からなる膜21は、膜21と密着性のよい材質からなる下地コートなしに、皮膜12上に形成できる。そのため、コーティング費用を低減して、優れた特性の膜21を備えることができる。
[実施例]
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、実施の形態1における赤外線光学部品10の製造方法に基づいて、赤外線光学部品10を製造した。具体的には、まず、硫化亜鉛を含む基材を準備する工程(S10)を実施した。この工程(S10)では、原料粉末として純度99.8%でFess法による平均粒径が1.2μm、のZnS粉末を準備した。そして、そのZnS粉末をグラファイト製の熱間圧縮成形型に充填した。焼結雰囲気は、真空度10-2Torrの雰囲気で昇温して900℃で窒素ガスを導入し、温度950℃で、圧力35MPaで、時間1hrで行なった。そして、得られた基材の表面をバフ研磨して、表面粗さRaを8.5nmとした。これにより、表面粗さRaが8.5nmのZnSを主成分(99.8%)とし、残部が不可避的不純物からなる基材を準備した。
実施例1では、実施の形態1における赤外線光学部品10の製造方法に基づいて、赤外線光学部品10を製造した。具体的には、まず、硫化亜鉛を含む基材を準備する工程(S10)を実施した。この工程(S10)では、原料粉末として純度99.8%でFess法による平均粒径が1.2μm、のZnS粉末を準備した。そして、そのZnS粉末をグラファイト製の熱間圧縮成形型に充填した。焼結雰囲気は、真空度10-2Torrの雰囲気で昇温して900℃で窒素ガスを導入し、温度950℃で、圧力35MPaで、時間1hrで行なった。そして、得られた基材の表面をバフ研磨して、表面粗さRaを8.5nmとした。これにより、表面粗さRaが8.5nmのZnSを主成分(99.8%)とし、残部が不可避的不純物からなる基材を準備した。
次に、酸素が1%以上98%以下含まれる酸化性雰囲気中で、500℃以上750℃以下の温度範囲で、0.1時間以上30時間以下の間で、基材を熱処理する工程(S20)を実施した。この工程(S20)では、準備した基材をアルミナの坩堝に配置して、500℃で1hr、大気中で熱処理を行なった。これにより、基材と、基材上に0.1μmの膜厚の皮膜とを備える実施例1における赤外線光学部品を製造した。
(実施例2)
実施例2の赤外線光学部品は、基本的には実施例1の赤外線光学部品と同様であるが、熱処理を行なう工程(S20)において600℃で1時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に0.5μmの膜厚の皮膜とを備える実施例2における赤外線光学部品を製造した。
実施例2の赤外線光学部品は、基本的には実施例1の赤外線光学部品と同様であるが、熱処理を行なう工程(S20)において600℃で1時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に0.5μmの膜厚の皮膜とを備える実施例2における赤外線光学部品を製造した。
(実施例3)
実施例3の赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが、熱処理を行なう工程(S20)において600℃で10時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に5μmの膜厚の皮膜とを備える実施例3における赤外線光学部品を製造した。
実施例3の赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが、熱処理を行なう工程(S20)において600℃で10時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に5μmの膜厚の皮膜とを備える実施例3における赤外線光学部品を製造した。
(実施例4)
実施例4における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが,熱処理を行なう工程(S20)において615℃で30時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に20μmの膜厚の皮膜とを備える実施例4における赤外線光学部品を製造した。
実施例4における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが,熱処理を行なう工程(S20)において615℃で30時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に20μmの膜厚の皮膜とを備える実施例4における赤外線光学部品を製造した。
(実施例5)
実施例5における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが、熱処理を行なう工程(S20)において700℃で1時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に15μmの膜厚の皮膜とを備える実施例5における赤外線光学部品を製造した。
実施例5における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが、熱処理を行なう工程(S20)において700℃で1時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に15μmの膜厚の皮膜とを備える実施例5における赤外線光学部品を製造した。
(実施例6)
実施例6における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが,熱処理を行なう工程(S20)において750℃で0.1時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に2μmの膜厚の皮膜とを備える実施例6における赤外線光学部品を製造した。
実施例6における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが,熱処理を行なう工程(S20)において750℃で0.1時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に2μmの膜厚の皮膜とを備える実施例6における赤外線光学部品を製造した。
(実施例7)
実施例7における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが,熱処理を行なう工程(S20)において600℃で酸素濃度1%で15時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に0.2μmの膜厚の皮膜とを備える実施例7における赤外線光学部品を製造した。
実施例7における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが,熱処理を行なう工程(S20)において600℃で酸素濃度1%で15時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に0.2μmの膜厚の皮膜とを備える実施例7における赤外線光学部品を製造した。
(実施例8)
実施例8における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが,熱処理を行なう工程(S20)において600℃で酸素濃度98%で0.1時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に0.6μmの膜厚の皮膜とを備える実施例8における赤外線光学部品を製造した。
実施例8における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが,熱処理を行なう工程(S20)において600℃で酸素濃度98%で0.1時間熱処理を行なった点においてのみ異なる。これにより、基材と、基材上に0.6μmの膜厚の皮膜とを備える実施例8における赤外線光学部品を製造した。
(比較例1)
比較例1における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが、熱処理を行なう工程(S20)を実施しなかった点においてのみ異なる。これにより、表面粗さRaが8.5nmのZnSを主成分(99.8%)とし、残部が不可避的不純物からなる基材からなる赤外線光学部品を製造した。
比較例1における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが、熱処理を行なう工程(S20)を実施しなかった点においてのみ異なる。これにより、表面粗さRaが8.5nmのZnSを主成分(99.8%)とし、残部が不可避的不純物からなる基材からなる赤外線光学部品を製造した。
(比較例2)
比較例2における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが、熱処理を行なう工程(S20)において490℃で0.05時間熱処理を行った点のみ異なる。これにより、基材と、基材上に0.01μmの膜厚の皮膜とを備える比較例2における赤外線光学部品を製造した。
比較例2における赤外線光学部品は、基本的には実施例1と同様であるが、熱処理を行なう工程(S20)において490℃で0.05時間熱処理を行った点のみ異なる。これにより、基材と、基材上に0.01μmの膜厚の皮膜とを備える比較例2における赤外線光学部品を製造した。
(評価方法)
実施例1〜8および比較例1および2の赤外線光学部品について10μmの波長での赤外線透過率、表面強度、および表面粗さRaを測定した。赤外線透過率は、赤外分光測定装置(日本分光社製の「フーリエ変換赤外分光光度計」)により測定した。表面強度は、基材表面を触針を用いて0Nより序々に荷重を負荷しながら走査し、基材表面の酸化膜が剥離した荷重を表面強度として測定した。表面粗さRaは、赤外線光学部品における皮膜の最表面を、JIS B 0601に準拠して測定した。その結果を表1に示す。
実施例1〜8および比較例1および2の赤外線光学部品について10μmの波長での赤外線透過率、表面強度、および表面粗さRaを測定した。赤外線透過率は、赤外分光測定装置(日本分光社製の「フーリエ変換赤外分光光度計」)により測定した。表面強度は、基材表面を触針を用いて0Nより序々に荷重を負荷しながら走査し、基材表面の酸化膜が剥離した荷重を表面強度として測定した。表面粗さRaは、赤外線光学部品における皮膜の最表面を、JIS B 0601に準拠して測定した。その結果を表1に示す。
また、実施例2、3、5、および比較例2の赤外線光学部品について、最表面の元素分析を行なった。具体的には、ESCA(ULVAC−PHI社製の「X線光電子分光分析機」)を用いて、赤外線光学部品の皮膜上の最表面に存在する元素の割合を測定した。その結果を表2に示す。
(測定結果)
表1に示すように、実施例1〜8における赤外線光学部品は、熱処理を行なう工程(S20)を実施することによって、所定の厚みの皮膜を形成できた。また、実施例1〜8における赤外線光学部品の10μmの波長での赤外線透過率は、60%以上であり、皮膜を形成していない比較例1における赤外線光学部品の高い赤外線透過率をほぼ維持できた。また、実施例1〜8における赤外線光学部品の表面強度は、基材のみを備える比較例1の基材の表面強度より0.5N以上向上したことがわかった。また、実施例1〜8における赤外線光学部品の表面粗さRaは、50nm以下となり、比較例1および2の基材の表面粗さRaをほぼ維持できた。
表1に示すように、実施例1〜8における赤外線光学部品は、熱処理を行なう工程(S20)を実施することによって、所定の厚みの皮膜を形成できた。また、実施例1〜8における赤外線光学部品の10μmの波長での赤外線透過率は、60%以上であり、皮膜を形成していない比較例1における赤外線光学部品の高い赤外線透過率をほぼ維持できた。また、実施例1〜8における赤外線光学部品の表面強度は、基材のみを備える比較例1の基材の表面強度より0.5N以上向上したことがわかった。また、実施例1〜8における赤外線光学部品の表面粗さRaは、50nm以下となり、比較例1および2の基材の表面粗さRaをほぼ維持できた。
また、表2に示すように、実施例2、3、および5の赤外線光学部品の表面には、亜鉛の酸化物を構成するZnおよびOと、基材最表面の不可避的不純物であるCのみが存在していたことがわかった。また、Sなどの原子が存在していなかったことから、熱処理を行なう工程(S20)により、皮膜が基材の外表面を覆っていたことが確認できた。また、比較例2における赤外線光学部品の表面には、S原子が検出され、表面の一部に劇物指定の硫化亜鉛が残存していることが確認された。
以上説明したように、実施例によれば、基材を熱処理して亜鉛の酸化物からなる皮膜を形成することにより、コーティング費用を低減するとともに、環境負荷を低減できる赤外線光学部品を得られることが確認できた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
コーティング費用を低減するとともに、環境負荷を低減できる赤外線光学部品を製造できるので、赤外線センサー、赤外線画像処理装置、および赤外レーザ等の赤外光学系に用いられる光学部品などに好適に用いることができる。
10,20 赤外線光学部品、11 基材、12 皮膜、21 膜。
Claims (8)
- 硫化亜鉛を含む基材と、
前記基材上に形成され、亜鉛を含む酸化物からなる皮膜とを備える、赤外線光学部品。 - 前記皮膜の厚みは20μm以下である、請求項1に記載の赤外線光学部品。
- 前記皮膜は、前記基材のすべての外表面を覆っている、請求項1または2に記載の赤外線光学部品。
- 前記皮膜の表面粗さRaは50nm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の赤外線光学部品。
- 前記皮膜上に形成され、ダイヤモンドおよびダイヤモンド状炭素の少なくとも一方からなる膜をさらに備える、請求項1〜4のいずれかに記載の赤外線光学部品。
- 10μmの波長での赤外線透過率は60%以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の赤外線光学部品。
- 表面強度は、前記基材の表面強度よりも0.5N以上高い、請求項1〜6のいずれかに記載の赤外線光学部品。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の赤外線光学部品の製造方法であって、
硫化亜鉛を含む基材を準備する工程と、
酸素が1%以上98%以下含まれる酸化性雰囲気中で、500℃以上750℃以下の温度範囲で、0.1時間以上30時間以下の間で、前記基材を熱処理する工程とを備える、赤外線光学部品の製造方法。
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JP2015176904A (ja) * | 2014-03-13 | 2015-10-05 | 三菱電機株式会社 | 半導体受光素子 |
KR20160146888A (ko) | 2014-04-24 | 2016-12-21 | 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 | 광학 부재 및 그 제조 방법, 그리고 창재 및 건구 |
-
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