JP2008180163A - ポンプ装置とこれを用いた食器洗い機 - Google Patents

ポンプ装置とこれを用いた食器洗い機 Download PDF

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Abstract

【課題】誘導電動機を用い、低コストの泡噛み判定を行う。
【解決手段】進相コンデンサ12を直列接続した巻線31を含む複数の巻線を有する誘導電動機11を有し、泡噛み判定手段18は、電圧検知回路15に対して位相が変化する電流検知回路17からの信号を受けて泡噛みを判定することにより、回転センサが不要で、泡噛みが適切に検知できる低コストのポンプ装置を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水などの液体を移送するポンプ装置、およびこれを用いて業務用や一般家庭用や業務用などに使用される食器洗い機に関するものである。
従来、ポンプ装置を用いたこの種の食器洗い機は、回転センサによって検知される回転速度が、ポンプに気泡が吸入された時に、一時的に上昇することによって検知する(例えば、特許文献1参照)。
図12は、特許文献1に記載された従来の食器洗い機の断面図を示すものである。図12に示すように、DCブラシレスモータ1を使用したポンプ2は、ロータ3の位置検知を行うホールICを用いた回転センサ4を有しており、回転速度は別途設けられる制御装置から加減できるものとなっており、ロータ3に直結されたインペラ5の回転速度の値は、回転センサ4の出力から検知が可能なものとなっている。インペラ5から送り出された洗浄水は、ノズル6から庫内に噴き出されるものとなっているが、基準の水位Hよりも低い場合には、泡噛みが発生するものとなる。
図13は、特許文献1に記載された従来の食器洗い機の泡噛み時のポンプ回転速度グラフを示すものである。泡の発生が増加が始まった時点t1から、負荷のトルクが小さくなり、回転速度の上昇に、泡噛みなしのS0から、S1に達した時点t2で泡噛みを抑えるため速度の低下を図り、回転速度を落としたS2で運転することにより、泡噛みを防いだ運転を5分間継続した後、t3にて定常回転速度S0に戻すものとなっている。
特開2005−511号公報
しかしながら、前記従来の構成では、例えばホールICなどを用いた、回転センサ4が必要となるため装置が高価なものとなるという問題点を有していた。
従来の技術において、回転センサ4は、DCブラシレスモータ1を運転する上での永久磁石を有するロータ3の位置検知を行うものであるので、DCブラシレスモータ1という構成にした時点で存在しているものであるが、コスト的には高いものとなり、例えばセンサレスベクトル制御と呼ばれるような技術などを用いて、回転センサ4なしでのDCブラシレスモータ1運転を行う構成もある。
ただ、そのような構成にしたとしても、一般にインバータ回路などと呼ばれるような、高価な制御装置が必要なものとなるため、どうしてもコスト的には高いものとならざるを得ない面がある。
これに対して、コンデンサモータ(コンデンサランモータ)というような一種の誘導電動機(インダクションモータ)を用いたものとすることが、極めて有効に作用するものとなり、DCブラシレスモータという形式よりも、格段にコストが低減できるものとなる。
しかしながら、その場合には、泡噛み検知を行うために回転センサ4を改めて設けることは、コストの上昇につながるものとなり、泡噛み検知のためだけに回転センサ4を設け、なおかつ、その上に、マイクロコンピュータなどを用いる回路基板までの配線までも設けるとなると、せっかく低価格の誘導電動機を用いてもコスト面で優位性が小さいものとなるという課題を有したものとなっていた。
本発明は上記課題を解決するもので、低コストの誘導電動機を使用した上で、回転センサが不要であり、泡噛みが適切に検知できる低コストのポンプ装置、およびこれを用いた食器洗い機を実現することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のポンプ装置は、進相コンデンサと、前記進相コンデンサを直列接続した巻線を含む複数の巻線を有し、交流電源から電力が供給される誘導電動機と、少なくとも1つの巻線に流れる電流を検知する電流検知回路と、前記交流電源の電圧波形に同期した信号を出力する電圧検知回路と、泡噛み判定手段を有し、前記泡噛み判定手段は、前記電圧検知回路に対して位相が変化する前記電流検知回路からの信号を受け、泡噛みを判定するものである。
これによって、インバータ回路が不要で、低コストの誘導電動機を使用し、回転センサが無い構成でありながら、比較的簡単な構成で泡噛みの判定が可能なポンプ装置を実現することができるものとなる。
本発明は、誘導電動機を用い、回転センサの無い低コストの構成でありながら、泡噛みの判定が可能なポンプ装置を実現することができるものとなる。
第1の発明は、進相コンデンサと、前記進相コンデンサを直列接続した巻線を含む複数の巻線を有し、交流電源から電力が供給される誘導電動機と、少なくとも1つの巻線に流れる電流を検知する電流検知回路と、前記交流電源の電圧波形に同期した信号を出力する電圧検知回路と、泡噛み判定手段を有し、前記泡噛み判定手段は、前記電圧検知回路に対して位相が変化する前記電流検知回路からの信号を受けて、泡噛みを判定する構成とすることにより、安価な誘導電動機を使用し、かつ回転センサなしという低コストでありながら、比較的簡単に泡噛み判定を行わせることができるものとなる。
第2の発明は、特に、第1の発明の電圧検知回路を、交流電源の零ボルト点付近にエッジを持つデジタル信号を出力する構成としたことにより、比較的簡単な構成で電圧検知回路を実現することが可能となる。
第3の発明は、特に、第1の発明の電流検知回路を、進相コンデンサが接続されていない巻線の電流を検知する構成としたことにより、泡噛みの判定を精度良く行うことができるものとなる。
第4の発明は、特に、第1の発明の電流検知回路を、交流電源から誘導電動機に供給される電流を検知する構成としたことにより、誘導電動機に供給される電流値を用いた各種の制御と併せて泡噛みの判定を行うことが可能となる。
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明の構成に加え、交流電源の周波数を検知する電源周波数検知手段を設けたことにより、複数の電源周波数の混在地域となっている日本のような交流電源条件においても、それぞれの周波数に適応した正しい泡噛み判定を行わせることが可能となる。
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明のポンプ装置を有する食器洗い機としたことにより、低価格で性能の高い食器洗い機を実現することができるものとなる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるポンプ装置の回路図である。図1において、100V50Hzまたは60Hzという2種類の周波数の可能性を持つ交流電源10、交流電源に一端子が接続された誘導電動機11、進相コンデンサ12、トライアック13、電圧検知回路15、電流検知回路17、マイクロコンピュータによって構成した泡噛み判定手段18、5Vの直流電源20、および泡噛み判定手段18の出力Qに応じてトライアック13をオンオフさせるための抵抗22、23、24、トランジスタ25を設けたものとなっている。
誘導電動機11は、2つの巻線30、31、および回転子32を備えたものとなっており、巻線30は主巻線として動作し、巻線31は進相コンデンサ12が直列に接続された上で交流電源10から、巻線30よりも進んだ位相の電流が供給される補助巻線として動作するものとなっている。
電圧検知回路15は、ダイオード35、36、抵抗40、41、42、43、44、発光ダイオードとフォトトランジスタの複合部品として構成されたフォトカプラ50、トランジスタ51、コンデンサ52によって構成され、VACの極性が正の期間にはハイ、負の場合にはロー、そして交流電源10の瞬時電圧がほぼ零となる零ボルト点付近のタイミングでエッジを有するデジタル信号が出力されるものとなっている。
なお、本実施の形態において使用している電圧検知回路15は、交流電源10の極性が正/負となる期間に対して、それぞれハイ/ローとなり、エッジが零ボルト点付近となるものとしているが、例えば絶対値が零となるタイミング付近で短時間ハイの信号が出力されるものなどであってもよく、さまざまな回路構成も考えられるが、いずれの構成であってもよく、そのような零ボルト点付近でエッジを持つ信号を発生する電圧検知回路は、比較的構成が簡単であるとともに、交流電源10の電圧の大きさが変化した場合においても、交流電源10とエッジの関係は影響を受けにくいという利点があるので、特に電流の位相を検知する場合には、安定に動作することが可能となるという利点がある。
電流検知回路17は、一次コイルが巻線30と直列に接続された電流トランス60、抵抗61、62、63、64、保護用のダイオード66、67、コンデンサ68によって構成されており、巻線31に流れる電流を検知して、その電流の瞬時値に応じたアナログ電圧V1が出力されるものとなっており、いわゆるコンデンサモータにおいての進相コンデンサ12が接続されない側の主巻線などと呼ばれることがある巻線30の電流波形に応じた波形の電圧が出力されるものとなる。
図2は、本実施の形態において、交流電源10が60ヘルツで、泡噛みが発生している状態のポンプ装置の各部動作波形図を示したものであり、(ア)は、交流電源10の電圧VAC波形、(イ)は電圧検知回路15の出力電圧Vzの波形、(ウ)は電流検知回路17の出力電圧Va波形を示したものとなっている。
時刻t0においては、交流電源10の電圧が零となるが、(イ)に示されているように、この瞬間に電圧検知回路15は、出力電圧Vzはローからハイに立ち上がるものとなっている。その後8.33ms毎に、交流電源10は半サイクルが経過し、ハイとローを繰り返すものとなっている。
また(ウ)は、t0、t1、t2、t3…のタイミングで、電圧値Vaのサンプリングが行われ、それぞれ、v0、v1、v2、v3…としてマイクロコンピュータによって構成された泡噛み判定手段18内に取り込まれていくものとなっている。
本実施の形態では、直流電源20として5Vのものを使用し、抵抗62、63をいずれも4.7キロオームとしていることから、(ウ)に示されるVaの電圧波形は、電流の零点に2.5Vが対応し、これに巻線30に流れる電流波形の相似波形が重畳した波形となり、正負がほぼ同じ振幅となっていることから、電流の零点をVa=2.5Vに変換されるものとすることから、0から5Vの電圧範囲を有効に利用してアナログ/デジタル変換(A/D変換)が可能となり、8ビットのデジタル値への変換を行う場合、電流値零に対しては、128が対応し、プラス側の電流値については、129から255が、またマイナス側の電流値については、0から127が対応するものとなる。
巻線30に流れる電流波形については、泡噛みの無い状態においては、電圧に対して40度程度の遅れ位相で運転されるが、泡噛みが発生して誘導電動機11の負荷トルクが小さくなった場合には、振幅が小さくなると同時に、巻線30に供給される電流の力率、すなわち交流電源10の電圧波形に対する位相が顕著な変化を示すものとなり、ほぼ90度(π/2)近くにまで遅れた電流位相となる。
また、さらに加えて、巻線31と進相コンデンサ12との共振動作のQ値(共振の強さ)が大きくなること、また誘導電動機11内の鉄心の磁気飽和による、励磁電流への3次高調波成分等の発生などの影響により、各部の電流、電圧波形の歪も大きくなる傾向がある。
ただし、このような変化の起こる度合いや、泡噛みがある場合が無い場合よりも、電流の位相が遅れるというのは、誘導電動機11の設計、進相コンデンサ12の設計などによって変化するものであり、逆の位相変化を示す場合もあり得る。
図3は、本実施の形態のポンプ装置の泡噛み判定手段17に用いられるマイクロコンピュータのプログラムのフローチャートを示している。
図3において、開始69から処理をスタートし、周波数判定ルーチン70を経て、Vz立ち上がり待ち71に到達し、Vz信号の立ち上がりを待って以下の処理に移るものとなる。
入力72において、各サンプリングデータv0からv11を順次入力し、基本波計算73にて、変数S1とC1にフーリエ級数展開で言うところの正弦成分と余弦成分に相当する値の概略値を符号付きの16ビット変数で求め、A1において、それらの自乗の和を計算するが、これは基本波成分の絶対値の自乗に相当する値の概略値に相当するものとなる。
また、上述したように電流値の零は128という値に対応したものとなっているが、S1およびC1の計算においては、原理的に1周期の積算(シグマ算)にてキャンセルされるものとなるので、例えば抵抗62、63の抵抗値バラツキなどのために、電流零に相当するデジタル値が128からずれていても、S1、C1、A1などの計算結果には、影響が及ぶことがないものとなるので、抵抗62、63として低コストで抵抗値が不揃いなものを使用しても、結果への影響はほとんどないものにすることができる。
なお、基本波計算73については、A1が基本波電流の実効値の自乗に比例する値となるため、さらに開平計算を行ってもよいが、マイクロコンピュータにかかる負荷を軽減するため、本実施の形態においては、自乗に対応したままの状態の数値で扱うものとしている。
A1判断74においては、基本波成分の値が所定値以下の場合には、泡噛み判定の対象条件から外すものとしており、これによって誘導電動機が停止している場合などに不要な信号が発せられるのを防いでいるものである。
なお、本実施の形態で行っている基本波計算73、概略値を計算する簡略的な計算方法であり、更に精度を上げる場合には、もっとサンプリングの位相間隔を短いものとするなどの方法を用いれば、各次成分の位相による計算値の変化や、より高調波成分の有無による計算値の変化を抑えることも可能となる。
また、本実施の形態においては、交流電源10の1周期についての12個のデータすべてを一旦入力してから、S1、C1を計算しているが、サンプリングの都度、加算や減算を行ってもよく、その場合にはマイクロコンピュータの処理速度は若干高いものが要求されるものとはなるが、結果が出るまでの時間短縮は図ることができるものとなり、またデータを記憶する領域を削減することができるというメリットは発生してくる。
3次よりも高い高次高調波による計算の影響を抑えるためには、例えばRCでハードのフィルタ回路を追加し、それを電流検知回路17の出力に挿入する方法なども、有効に作用する場合がある。
また、サンプリングの位相間隔を短いものにするには、マイクロコンピュータの処理速度を上げる必要がある場合もあるが、1周期(60Hzでは16.67ms)で、すべてのサンプリングを完結させずに、2周期目で1周期目のサンプリング位相を中間タイミングをサンプリングしていく方法などを用いれば処理速度が低いマイクロコンピュータでも使用することができるものとなる。
正接計算76は、すでに算出したS1、C1から電圧波形に対する基本波電流の位相角のタンジェント(正接)に相当する値を求め、変数T1とした上で、T1判断77で、Yよりも小さい場合、すなわち遅れ位相が大きい場合には、「泡噛み」判定78にて泡噛みが発生しているという判定を行うものとなっており、本実施の形態においては、Y=−2.1とすることにより、適切な泡噛み判定がなされるものとなっている。
従って、本実施の形態のポンプ装置は、泡噛み判定手段18が、泡噛みした時に増加する高調波成分を含む信号を電流検知回路17から受けて、泡噛みを判定するものとなっており、かつ泡噛み判定手段18は、電圧検知回路15に対する電流検知回路17の位相所定範囲を越えた場合に泡噛みを判定する構成となっている。
いずれにしても電流の絶対値(振幅)ではなく、位相の対象となることから、電流検知回路17の構成要素の電流トランス60や抵抗61の特性ばらつきなどに対しては、影響を受けにくいものとなり、信頼性の高い泡噛み判定がなされるポンプ装置として実現がなされるものとなるという効果がある。
図4は、周波数判定ルーチン70の内容を若干詳細に示したフローチャートである。図4において、本ルーチンの開始85から、Vz立ち上がり待ち86に入り、Vz信号の立ち上がりで、18.3ms待ち87に移り、18.3ms後に、Vz=High?88に入り、ハイである場合には60ヘルツであるという判定がなされ、ローである場合には50ヘルツであるという判定がなされるものとなる。
上記した部分は、電源周波数判定手段89の構成となるものであり、Vz信号の立ち上がりタイミングから18.3ms経過した時点でのVz信号の状態を再確認して、周波数を判定するものとなっているが、特にこのような構成で電源周波数判定手段89を構成しなければならないというものではなく、他にさまざまな構成を用いることができるものとなり、また電源周波数の判定結果にノイズなどによる影響を排除する目的から、複数回の判断を実施した後、最終判定を行うというような構成も、よく用いられるものであり、誤動作の防止を行う上で、非常に有効なものとなる。
60ヘルツの場合には、90にてY←−2.1の代入、さらに91にてTs←1.39msの代入がなされるものとなる。
一方50ヘルツの場合には、93にてY←−3.1の代入が、94にてはTs←1.67msの代入がなされるものとなっている。
ここで、Tsはサンプリングの時間的間隔であって、交流電源10の周期の12分の1となる値をTsとして設定しているものとなっており、Yに関しては、泡噛みが発生した時に生ずる位相の変化が十分に検知できるだけの閾値としてYの値の設定をそれぞれの周波数に応じて行っている。
本実施の形態においては、Xに関しては50ヘルツであっても60ヘルツであっても同じ値を設定するものとなっているため、X設定95については1つにまとめた状態でフローチャートを構成している。ただし、特に電流の大きさが50ヘルツと60ヘルツでかなり異なる場合には、Xの値をそれぞれで異なった値にしてもよく、フローチャートの合流前に移せば実現できるものとなる。リターン96にて、周波数判定ルーチン70が完結してメインルーチンに戻るものとなる。
このようにして、本実施の形態のポンプ装置では、交流電源10の周波数を検知する電源周波数検知手段89を有し、50ヘルツと60ヘルツという2つの交流電源周波数に対応して、それぞれYの値を設定することにより、泡噛み判定のしきい値を変化させるものとなっているため、日本国内のように50ヘルツ地域と60ヘルツ地域が混在している条件においても、いずれの周波数においても正しい泡噛み判定がなされるポンプ装置が実現できるものとなる。
図5は、本実施の形態のポンプ装置の60ヘルツにおいて、(ア)は電流検知回路17の出力電圧波形であって、泡噛み無しを破線、泡噛み有りを実線で示したものであり、(イ)は電圧検知回路15の出力電圧波形を示している。
図6は、本実施の形態のポンプ装置の50ヘルツにおいて、(ア)は電流検知回路17の出力電圧波形であって、泡噛み無しを破線、泡噛み有りを実線で示したものであり、(イ)は電圧検知回路15の出力電圧波形を示している。
図5に見られるように、50ヘルツと60ヘルツという電源周波数の条件の違いにより、電流値、電流波形には幾分かの差があるが、どちらの周波数の場合においても、電圧に対する電流の位相は、泡噛みの有る場合の方が、より遅れるものとなるので、位相の正接に対応したT1値を求め、かつ電源周波数毎に閾値が適切に設定される本実施の形態の構成を用いることにより、泡噛みの有無を十分な信頼性で判定することができるものとなる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の第2の実施の形態におけるポンプ装置の回路図である。図7おいては、電流検知回路17が接続され、検知の対象となる電流として、交流電源から誘導電動機11への供給部分としているが、その他の部分の構成に関しては、第1の実施の形態となんら変わるところがなく、全くの同等の構成要素を用いたものとなっている。
したがって、本実施の形態では、電流検知回路17が検知する電気量は、交流電源10から誘導電動機11に供給される電流となっている。
図8は、本実施の形態において、電流検知回路17の出力電圧の波形であり、誘導電動機11の供給電流を合計した電流波形に対応するものとなっている。図8において、(ア)は電流検知回路17の出力波形であり、泡噛みが無い状態が破線にて、泡噛みが有る状態が実線にて示しているものとなっており、(イ)には電圧検知回路15の出力信号の論理波形を示しているものとなっている。これらは交流電源10の周波数としては、60ヘルツのものとしている。
泡噛みが無い場合には、電流の位相は、ほぼ電圧と同相の高力率状態にあるが、泡噛みが発生した状態においては、電流の位相が進む傾向があり、同時に3次高調波など高調波成分も加わって、波形は幾分歪んだものとなってくる。
本実施の形態においては、泡噛みが有る場合の方が、電圧検知回路15の出力信号に対する電流検知回路17の出力の位相が進むものとなることから、実施の形態1とは逆になるが、進み位相分が大きくなった時点、すなわち所定の正のY値を上回った場合での泡噛み判定が可能となる。
50Hzの交流電源10となった場合については、省略するが、やはり泡噛みが有る場合の方が、電流の基本波成分が進む傾向があるため、同様に泡噛みの判定が可能であるが、敷居値としては、60Hzよりも幾分小さい(0度に近い)側とした方が安定となる傾向が見られるため、必要に応じて実施の形態1で述べた周波数検知手段による敷居値Yの切り替え等を用いることにより、50ヘルツと60ヘルツの両周波数で、適切な泡噛み判定が可能なものとすることができる。
また、本実施の形態においては、電流検知回路17に入力される電流の大きさは、第1の実施の形態、第2の実施の形態と比較すると、大きいものなることから、電流トランス60の仕様が多少大きなものが必要となる傾向はあるが、誘導電動機に供給される総合電流となることから、泡噛みの有無以外の誘導電動機11の状態、たとえば発熱の状況を把握するなどの検知、あるいは他の制御に用いることができる範囲として拡大がなされるものとなる。
(実施の形態3)
図9は、本発明の第3の実施の形態における食器洗い機の断面図である。図9において、誘導電動機11、進相コンデンサ12、トライアック13、電流検知回路17、泡噛み判定手段18は、第1の実施の形態で述べたものをそのまま用いたものポンプ装置110が構成されているものであり、電圧検知回路15の出力に対する巻線30の電流の位相によって、泡噛み判定を行うものとなっている。
トライアック13は、図1などでも示されているように、マイクロコンピュータを用いた泡噛み判定手段18が出力するQ信号がハイであればオンとされ、ローであればオフとされるものとなっている。
水道に接続された給水管112と給水弁113は、給水手段114を構成しており、給水弁113についても泡噛み判定手段18に用いられているマイクロコンピュータにより開/閉の制御が可能なものとなっている。
食器洗い機の動作としては、食器に洗剤の入った水(洗浄水)をポンプ装置110によって循環させて洗いを行う行程と、同様に真水を循環させるすすぎ行程などがあるが、それぞれ循環が所定時間終了した段階で、機内の水あるいは洗浄水をポンプ装置110が機外に排水する排水する行程が存在する。
図10は、洗い行程の動作波形図を示しているものであり、(ア)は給水手段114の給水弁113に送られる信号であり、ハイであれば給水がなされるものとなっている。(イ)は泡噛み検知手段18の出力信号で、ハイであれば泡噛みと判定されている状態にある。(ウ)はトライアック13へのオンオフ信号Qであって、ハイであれば、誘導電動機11が駆動される状態となる。
食器を洗浄している洗い行程の期間においては、本実施の形態の食器洗い機は、t1に給水手段114が給水状態となり、機内にとりあえず最小限の水を導いた時点t2で、一旦給水手段114は給水を停止した状態となり、同時にQが立ち上がってポンプ装置110を運転する。t3において、ポンプ装置110は泡噛み判定し、これを受けてt4において給水弁113が開かれ、t4から5秒後のt5まで給水手段114が給水動作を行う。
なお、本実施の形態においては、Q信号はハイを継続していることから、誘導電動機11は駆動し続けている状態となり、泡噛みが無くなるまではハイ信号が続くものとなる。このような動作により、機内の水位が上昇し、泡噛みの発生は抑えられるものとなる。以降においても、泡噛み判定手段18が泡噛みが有ることを検知すると、都度給水動作を行うものとなっている。
よって、本実施の形態においては、泡噛みが無い場合には、そのままの水位で運転が継続されることから、ポンプ装置110の運転に必要かつ十分な水量での運転が可能となり、無駄な水の消費を極力抑えることができるものとなる。
図11は、排水時の動作波形図を示しているものであり、(ア)、(イ)、(ウ)は、それぞれ図10と同じ部分の動作波形図を示している。排水時においては、t6時点でQをハイとすることにより、排水動作が開始されるが、ポンプ装置110を働かせている最中に、泡噛みの判定があったt7時点で、Qをローとして、誘導電動機11を一旦停止しポンプ装置110は動作を停止する。
これは、泡噛みが一旦発生してしまった場合には、そのままポンプ装置の運転を継続しても、排水の機能が極端に損なわれるものとなり、これを避けるための動作となる。
これにより、泡噛みしていた空気が水面まで戻り、ポンプ装置110は自然に泡噛みの無い状態に戻るものである。そして、その5秒後のt8において、Qをハイとし、再度トライアック13がオンされて再び排水動作が継続されるものとなり、このような動作をさせることにより、排水後に機内に残る水量(残水量)を極力少なく抑えることができるものとなる。
よって、汚れや洗剤などを含んだ洗浄水の残水量が抑えられることによる、すすぎの性能向上、すすぎ回数の削減による時間短縮などが可能となるものとなり、またすべての行程が終了した時点での残水量も最小限に抑えられるものとなることから、腐敗などによる次回の動作への悪影響なども最小限に抑えることができるものとなる。
以上のように、本発明にかかるポンプ装置は、誘導電動機を有し、泡噛み判定手段が、泡噛みした時に電圧検知回路に対して位相が変化する電流検知回路からの信号を受けて泡噛みを判定することにより、低コストの誘導電動機を使用した上で、回転センサが不要であり、泡噛みが適切に検知できる低コストのポンプ装置、およびこれを用いた無駄な水の使用を抑え、排水時の残水量も抑えた食器洗い機を実現できるものとなる。
本発明の実施の形態1におけるポンプ装置の回路図 (ア)同ポンプ装置の交流電源の電圧波形図(イ)同電圧検知回路の出力電圧波形図(ウ)同電流検知回路の出力電圧波形図 同ポンプ装置の泡噛み判定手段に用いられるマイクロコンピュータのメインフローチャート 同ポンプ装置のマイクロコンピュータの周波数判定ルーチンのフローチャート (ア)同ポンプ装置の60ヘルツにおける電流検知回路の出力電圧波形図(イ)同電圧検知回路の出力電圧波形図 (ア)同ポンプ装置の50ヘルツにおける電流検知回路の出力電圧波形図(イ)同電圧検知回路の出力電圧波形図 本発明の実施の形態2におけるポンプ装置の回路図 (ア)同ポンプ装置の電流検知回路の出力電圧波形図(イ)同電圧検知回路の出力電圧波形図 本発明の実施の形態3における食器洗い機の断面図 (ア)同食器洗い機の洗い行程での給水手段の動作波形図(イ)同泡噛み検知手段の動作波形図(ウ)同トライアックの動作波形図 (ア)同食器洗い機の排水時の給水手段の動作波形図(イ)同泡噛み検知手段の動作波形図(ウ)同トライアックの動作波形図 従来の食器洗い機の断面図 同食器洗い機の動作波形図
符号の説明
10 交流電源
11 誘導電動機
12 進相コンデンサ
15 電圧検知回路
17 電流検知回路
18 泡噛み判定手段
30、31 巻線
89 電源周波数検知手段

Claims (6)

  1. 進相コンデンサと、前記進相コンデンサを直列接続した巻線を含む複数の巻線を有し、交流電源から電力が供給される誘導電動機と、少なくとも1つの巻線に流れる電流を検知する電流検知回路と、前記交流電源の電圧波形に同期した信号を出力する電圧検知回路と、泡噛み判定手段を有し、前記泡噛み判定手段は、前記電圧検知回路に対して位相が変化する前記電流検知回路からの信号を受け、泡噛みを判定するポンプ装置。
  2. 電圧検知回路は、交流電源の零ボルト点付近にエッジを持つデジタル信号を出力する請求項1記載のポンプ装置。
  3. 電流検知回路は、進相コンデンサが接続されていない巻線の電流を検知する請求項1記載のポンプ装置。
  4. 電流検知回路は、交流電源から誘導電動機に供給される電流を検知する請求項1記載のポンプ装置。
  5. 交流電源の周波数を検知する電源周波数検知手段を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のポンプ装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポンプ装置を有する食器洗い機。
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