JP2008180007A - コンクリート舗装に使用するコンクリート材料供給装置 - Google Patents

コンクリート舗装に使用するコンクリート材料供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】隣接レーンを使用することなくコンクリート床版ならびに鋼床版にコンクリート舗装が可能なコンクリート材料供給装置の提供。
【解決手段】道路の両側にレール(11、12)を設け、そのレール(11、12)上に走行できるコンクリートの送り方向(Z)に上傾した第1のコンベア(21)を備え、その第1のコンベア(21)の送り方向の後方に第1のコンベア(21)に対して巾方向に変位した第2のコンベア(22)を備え、第1のコンベア(21)の後端に第2のコンベア(21)にコンクリートを送るためのシュート(15)を設け、第2のコンベア(22)の後端(22b)に道路巾方向に正逆転可能に移動する第3のコンベア(23)が設けられている。
【選択図】図1

Description

コンクリート製造車からのコンクリートを道路に敷設するためのコンクリート材料供給装置に関し、特に床版増厚工法に使用するコンクリート材料をコンクリート製造車から供給するためのコンクリート材料供給装置に関する。
近年、車両交通量の増加に対応して道路床版の補強が行われている。特に、道路における橋梁のコンクリート床版ならびに鋼床版の補強として、スチールファイバー入りコンクリート舗装が昨今実施されている。
その施工方法としては、既設アスファルト舗装の切削、鋼床版面の研掃を実施した後に、コンクリート混合の専用のモービル車で混合したスチールファイバー入りコンクリートを製造し、施工面への運搬、敷き均し、締固めをする。
材料の運搬方法としてコンクリート床版の場合、同一の車線上をモービル車にて混合したスチールファイバー入りコンクリートを不整地運搬車もしくはホイール式のショベルを使用し、舗設施工面に直接運搬する。
この方法では、既設舗装の切削、コンクリート鋼床面の研掃を実施した後に、コンクリート運搬のために不整地運搬車やホイール式のショベルが走るために、ゴミ等の飛散による下部コンクリートとの付着強度の低下の恐れがある。
鋼床版の場合は、鋼床版面の研掃を実施した後に床版上に接着剤を塗布する。この接着剤を塗布した後には車両等の立ち入りが出来ないために、モービル車によるスチールファイバー入りコンクリートの製造ならびに運搬は、隣接レーンを使用することになる。
この方法では、隣接レーンを規制する必要があり、現有の2車線道路の補修工事には車線規制のみではなく全面通行止めする必要がある。
図7及び図8は、コンクリート鋼床面の研掃を実施した後に、コンクリート運搬のために不整地運搬車やホイール式のショベルが走ることによるゴミ等の飛散の課題を防ぐためと、鋼床版面の研掃を実施した後に床版上に接着剤を塗布するために、隣接レーンを使用する従来の施工方法を示している。図7は装置の配置平面図であり、図8は図7の側面図である。
図7及び図8において、スチールファイバー入りコンクリート舗装を実施するための施工レーン(道路)1に、ファイバーコンクリートフィニッシャー10が配置されている。ファイバーコンクリートフィニッシャー10は、予め床面に配布されたスチールファイバー入りコンクリートを締固めて仕上成形する装置である。
ファイバーコンクリートフィニッシャー10へのスチールファイバー入りコンクリートの供給は、隣接レーン2に配置されたモービル車3と、ショベル車7によって行われる。モービル車3は、スチールファイバー入りコンクリートを混合して製造し、スクリューフィーダ4と横送りコンベア5を介して施工レーン1にコンクリートを供給する。
ショベル車7は、そのコンクリートをショベルアーム8によって施工レーン1の全般に広げて配布する。
この従来の施工方法では、前記のように、施工レーン1と隣接レーン2の2つのレーンが走行規制の対象となり、現有の2車線道路の補修工事には全面通行止めする必要がある。
トンネルの新設コンクリート舗装の場合には、鉄筋コンクリート舗装するときに縦取りコンベアを使用し、空いたスペースおいて鉄筋を敷設する方法も実施されているが、大型機械となり鋼床版の補強を実施するスチールファイバー入りコンクリート舗装には適用できない。
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、隣接レーンを使用することなくコンクリート床版ならびに鋼床版にコンクリート舗装が可能なコンクリート材料供給装置の提供を目的にしている。
本発明によれば、コンクリート製造車からのコンクリートを道路に敷設するためのコンクリート材料供給装置において、道路1の両側にレール11、12を設け、そのレール11、12上に走行できる第1のコンベア21を備え、その第1のコンベア21は走行方向に対しコンクリートの送り方向Zに上傾しており、その第1のコンベア21の送り方向の後方に第2のコンベア22を備え、その第2のコンベア22は前記第1のコンベア21に対して巾方向に変位Sしており、第1のコンベア21の後端21bに第2のコンベア22にコンクリートを送るためのシュート15を設け、第2のコンベア22の後端22bに道路巾方向にコンクリートを送るための第3のコンベア23を設け、その第3のコンベア23は巾方向の移動及び正逆転可能に設けられていることを特徴としている。
上記において、後方とはコンクリートの移動方向を指している。即ち、コンクリートの流れの上流を前方とし、下(後)流を後方にしている。従って、第1のコンベア21の送り方向の後方とは、第1のコンベア21で送られるコンクリートの終端よりさらに後流部を指している。第2のコンベア22の前後方向についても同様である。
上記において、第1のコンベアはコンクリート製造車に牽引されて移動可能であり、また、付設された自走用モータによってコンクリート製造車の進行方向に自走可能であることが好ましい。第2のコンベアは付設された自走用モーターによってコンクリート製造車の進行方向に自走可能であることが好ましい。また、第3のコンベアの巾方向の移動及び正逆転は付設のモータによって作動されることが好ましい。
上記によって、第1のコンベアからシュートを介して第2のコンベアにコンクリートが供給され、第2のコンベアから第3のコンベアにコンクリートが供給される。そして、第3のコンベアによって道路巾の全巾にわたってコンクリートが配布され、敷き均される
以上の構成による本発明によれば、下記のすぐれた効果を奏する。
(a) 道路の両側にレールを設けて、そのレール上を走行する第1及び第2のコンベアにコンクリートを送り、第2のコンベアの後端に道巾方向にコンクリートを送るための第3のコンベアを設けているので、舗設面の任意の位置に、道巾全域に、直接にコンクリートを送ることができる。
(b) 第1及び第2のコンベアはお互いにスライドできるので、移動する任意の位置に連続的にコンクリートを送ることができる。したがって、第1のコンベアを移動させることなく任意の位置に連続的にコンクリートを送ることができるので、コンクリート製造車を停車状態にでき、運転者は車外での作業が可能である。
(c) 第1、第2及び第3のコンベアのすべてがレール上にあるので、舗設する車線の占有のみで工事ができて、隣接車線の通行規制がない。
(d) また、第1及び第2のコンベアが前記レール上を走行して移動するので、既設舗装の研掃を実施した面へ、ショベル車等が立ち入ることなくコンクリートを送ることができて、ゴミ等の飛散によるコンクリート床版とコンクリートの付着強度の低下がない。
(e) また、研掃を実施した鉄板面へ接着剤塗布する場合には、第1及び第2のコンベアの巾方向の空間が充分にあるので、作業者が塗布面上を歩くことなく鋼床上に接着剤を散布できる。
(f) 従来の敷き均し用ショベル車を含んだ装置に比較して、全体に小型軽量であり、1車線の規制のみで、クレーンによる組立解体が可能である。
本発明の一実施形態を、図1〜図6を参照して説明する。
図1は、図2と共に本来は1つの図で示すべき本発明の実施形態を示す図であるが、縮尺の関係から不明瞭になるので2分して、第1のコンベア21と第2のコンベア22の連結部分より前方を示した側面図である。同様に、図2も、図1と共に1つの図で示すべきであるが、2分して、第1のコンベア21と第2のコンベア22の連結部分より後方を示した側面図である。
なお、本発明のコンクリート材料供給装置は、1車線の前巾にコンクリートを配布するためのものである。
図3は図1の平面図であり、図4は図2の平面図である。
図1〜図4において、スチールファイバー入りコンクリート(以降、コンクリートと略記する。)を舗装(舗設)すべき道路1の両側に、レール11及びレール12が敷設されている。図1〜図4において図の左側が前方であり、右側が後方である。図示の例では、前方が前進走行方向である。レール11は道路の右側に敷設され、レール12は道路の左側に敷設されている。
図1及び図3において、駆動装置を備えた第1のコンベア21がコンクリートの送り方向Zに上傾して配置されている。第1のコンベア21は、前端部21aが図示しないコンクリート製造車(図7及び図8参照)のシュートに係着可能に配置されている。第1のコンベア21は、コンクリート製造車に係着されて走行するが、自走可能にしてもよい。
第1のコンベア21の下部は、図示の例では、複列の棒状材20を介して、1脚複列で構成されている前脚部20aと、3脚複列で前脚部20aより高く構成されている後脚部20bと、で前台車16に固定されている。
前台車16は、前後にローラー17aを設けた左右の台部17を、連結部材19で横方向に連結した台車部A17と、同じ構成で後部に配置した台車部B17と、台車部A17と台車部17Bを前後に連結する連結棒材18、18とで、上面からみて、四角枠状に構成されている。
台車部A17の連結部材19に、前記前脚部20aが取り付けられ、台車部B17の連結部材19に、前記後脚部20bが取り付けられている。前脚部20aと後脚部20bとは、連結部材19、19の中心部から変位Sを設けて取り付けられている。連結部材19,19は後記する図5で示すように、レール巾に応じて伸縮が可能に構成されている。
第1のコンベア21の後方、図における右方向に、駆動装置を備えた第2のコンベア22が配置されている。
第1のコンベア21の後端部21bに、第2のコンベア22にコンクリートを送るためのシュート15が設けられている。
図3の左部に点線A1で示される前端部22aは、第2のコンベア22が前進して後台車26の台車27が前後方向の干渉限界に近接した状態を示している。
前記変位Sは、第1のコンベア21と第2のコンベア22とが巾方向で干渉しないための変位距離である。
上記の上傾した第1のコンベア21の後端部21bの近傍は、本例の寸法構成では作業者が道巾全域を立った状態で作業するのに不自由のない空間40(図1参照)ができるので、ここで鋼床上へ接着剤の塗布をする場合には、塗布面上を歩くことなく道巾全体にわたって接着剤の塗布を行うことができる。
図2及び図4において、第2のコンベア22が道路1の巾方向中心に、前後方向に、ほぼ水平に配置されている。
第2のコンベア22の下部は、図示の例では、複列の棒状部材30を介して、3脚複列で構成されている前脚部30aと、2脚複列の後脚部30bと、で後台車26に固定されている。
図2のX矢視図である図5と、図2のY矢視図である図6も参照して、第2及び第3のコンベア22、23を説明する。
後台車26は、前後にローラー27aを設けた左右の台部27を、伸縮可能な連結部材29で横方向に連結した台車部C27と、前後にローラー27aを設けた左右の台部27dを、伸縮可能な連結部材33で横方向に連結した台車部D27と、台車部C27と台車部D27を連結する連結棒材28、28とで、上面からみて、四角枠状に構成されている。
連結部材29の伸縮は、道路巾に適合させるための手段であって、連結部材29の内部に嵌合した軸部材29aを摺動させ、図示しないストッパーで巾長さを固定させるようになっている。連結部材33及び後記の連結部材33aの伸縮構造も同じである。
また、図5及び図6の端部に符号40で表わされる装置は、第2のコンベア22の高さを調節する手段であって、公知任意の装置を使用してよい。同様に第1コンベアも高さ調整する装置を備えている。
台車部C27の左右の内側に、第2のコンベア22を後台車26と共に自力で走行させるためのモーター32、32が取り付けられ、連結部材29に取り付けられた制御盤31で制御されるようになっている。
台車部C27の連結部材29に、前記前脚部30aが取り付けられ、台車部D27の前方の連結部材33に、前記後脚部30bが取り付けられている。前脚部30aと後脚部30bとは、連結部材19、19のそれぞれの中心部に取り付けられている。
第2のコンベア22の後端部22bを支持する台車部D27の後部に、連結部材33に並行して連結部材33aが設けられている。その連結部材33と連結部材33aとで、第3のコンベア23の台部34が形成されている。その台部34上を巾方向に移動可能にかつ正逆転走行可能に、第3のコンベア23が設けられている。
第3のコンベア23は、連結部材33に取り付けられた明示しない駆動モーターによって駆動されるようになっている。その駆動モーターは、台車部D27の左右に設けられた制御盤35、35によって、左右何れからも制御可能になっている。
第3のコンベア23は、第2のコンベア22の後端部22bから送られたコンクリートを道巾の左右端まで送って、道巾全巾に配布するように構成されている。点線で示す符合23Bは第3のコンベア23が最左端に移動した場合を示し、符合23Aは第3のコンベア23が最右端に移動した場合を示している。
なお、装置構成の都合上、第3のコンベア23の巾方向長さを長く設定する場合は、道1の中央部へのコンクリート配布が不完全になることがある。この場合は、台車部C27と台車部D27を分離させるようにし、第3のコンベア23を前進させて、そのために設けたシュートによって道の中央部に直接に落下して配布させてもよい。
上記構成のコンクリート材料供給装置は、舗設工事現場でクレーン車等により1車線の規制でも、組立、解体できるようにすることが好ましい。
上記構成のコンクリート材料供給装置の作動の1例を説明する。
最初に舗設道路内で、舗設道路内の舗設位置の既設アスファルト舗装の切削、コンクリートならびに鋼床版面の研掃をし、またレールを舗設すべき道路の両端に敷設する。
ついで、コンクリート材料供給装置の組立をする。即ち、第1、第2及び第3のコンベア21、22、23を組立て、所定の舗設領域に配置させる。
次に、コンクリート材料を内蔵したコンクリート製造車を、第1のコンベア21の先端部21aに係着させる。
その次に、コンクリート製造車からのコンクリートを第1のコンベア21の前端部21aに供給する。第1のコンベア21に供給されたコンクリートは、後方に送られて後端部21bに設けられたシュート15を介して第2のコンベア22に供給される。
第2のコンベア22に供給されたコンクリートは、送られて後端部22bから第3のコンベア23に供給される。そして、第3のコンベア23によって道巾全体に配布され、敷き均しされる。
その後で、敷均しで敷き均しされたコンクリートを締固めて、所定のレベリングで道路の舗設をする。
このようにして、コンクリートの配布、締固めを行って舗設域を前進させる。舗設域を前進させるために、第2のコンベア22を自走させ前進させる。第2のコンベア22の前進によって、停止位置にある第1のコンベア21との相対位置がかわり、最大では図3に点線A1で示した干渉限界位置まで移動する。このように、第1のコンベア21と第2のコンベア22の相対位置がかわっても、シュート15によって、第1のコンベア21から第2のコンベア22にコンクリートが確実に送られる。
コンクリート製造車に配布すべきコンクリートがなくなったら、材料を充填したコンクリート製造車が別の走行可能な車線を通って、第1のコンベアに連結して、必要によっては第1のコンベアを前進させ、再びコンクリートを供給する。
本発明の実施形態の第1のコンベアの側面図。 本発明の実施形態の第2及び第3のコンベアの側面図。 図1の平面図。 図2の平面図。 図2のX矢視図。 図2のY矢視図。 従来の舗設工法の例を示す平面図。 図7の側面図。
符号の説明
1・・・・・・・道路
11、12・・・レール
15・・・・・・シュート
16・・・・・・前台車
17・・・・・・台車
A17、B17、C27、D27・・・台車部
17a、27a・・・・・車輪
18、28・・・・ ・・連結棒材
19、29、33、33a・・・・・・連結部材
20、30・・・・・・・・・棒状部材
20a、30a・・・・・前脚部
20b、30b・・・・・後脚部
21・・・・・・第1のコンベア
21a・・・・・第1のコンベアの前端部
21b・・・・・第1のコンベアの後端部
22・・・・・・第2のコンベア
22a・・・・・第2のコンベアの前端部
22b・・・・・第2のコンベアの後端部
23・・・・・・第3のコンベア
26・・・・・・後台車
31・・・・・・制御盤
32・・・・・・モーター
34・・・・・・台部

Claims (1)

  1. コンクリート製造車からのコンクリートを道路に敷設するためのコンクリート材料供給装置において、道路の両側にレールを設け、そのレール上に走行できる第1のコンベアを備え、その第1のコンベアは走行方向に対しコンクリートの送り方向に上傾しており、その第1のコンベアの送り方向の後方に第2のコンベアを備え、その第2のコンベアは前記第1のコンベアに対して巾方向に変位しており、第1のコンベアの後端に第2のコンベアにコンクリートを送るためのシュートを設け、第2のコンベアの後端に道路巾方向にコンクリートを送るための第3のコンベアを設け、その第3のコンベアは巾方向の移動及び正逆転可能に設けられていることを特徴とするコンクリート材料供給装置。
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