JP2008179820A - 半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体素子とリードフレーム、有機基板等の半導体素子搭載用支持部材とを接着することができ、低温接着性および作業性、とくに搬送ロールにてフィルムを搬送する際の作業性の優れた半導体用接着フィルム、硬化後の低線膨張係数の半導体接着フィルムを提供する。
【解決手段】(A)熱可塑性樹脂、(B)下記(b-1)及び(b-2)を含む実質的に固形のエポキシ樹脂、(b-1)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、(b-2)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂、(C)軟化点が80℃以上130℃以下フェノール樹脂、(D)放射線重合性モノマーを含む樹脂組成物で構成される半導体用接着フィルム1による。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置に関する。
近年、電子機器の高機能化等に対応して半導体装置の高密度化、高集積化の要求が強まり、半導体パッケージの大容量高密度化が進んでいる。
このような要求に対応するため、例えば半導体素子の上にリードを接着するリード・オン・チップ(LOC)構造が採用されている。
しかし、LOC構造では、半導体素子とリードフレームとを接合するため、その接合部での接着信頼性が半導体パッケージの信頼性に大きく影響している。
従来、半導体素子とリードフレームとの接着には、ペースト状の接着剤が用いられていた。
しかし、ペースト状の接着剤を適量に塗布することが困難であり、半導体素子から接着剤がはみ出すことがあった。
例えばLOC構造ではポリイミド樹脂を用いたホットメルト型の接着剤フィルム等の耐熱性基材に接着剤を塗布したフィルム状接着剤が用いられてきている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、ホットメルト型の接着剤フィルムは、高温で接着する必要があるため、高密度化した半導体素子、リードフレームに熱損傷を与える場合があった。
特に近年の半導体パッケージはチップの上にチップを多段で積層することでパッケージの小型化、薄型化、大容量化を実現している。そういったパッケージにはリードフレームに代わりビスマレイミド-トリアジン基板やポリイミド基板のような有機基板の使用が増
加している。こういった有機基板の増加とともにパッケージをはんだ付けするための赤外線リフロー時にパッケージ内部の吸湿水分によるパッケージクラックが技術課題となっており特に半導体素子接着剤の寄与するところが大きいことが分かっている。
しかしながら有機基板はリードフレームと比較し、耐熱性に乏しく、さらにパッケージの薄型化に伴い、チップの薄型化が進み、これまでの高温での貼りつけ温度ではチップの反りが顕著になることより、これまで以上に低温での熱圧着可能なフィルム状接着剤の要求が高まっている。このようなフィルム状接着剤として熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混合物からなるホットメルト型の接着フィルムが用いられる(特許文献2〜6参照)。
特開平6-264035号公報 特開2000-104040号公報 特開2002-121530号公報 特許3562465 特開2002-256235号公報 特開平10-008001号公報
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
第一に、特許文献2および3では、熱可塑性樹脂としてポリイミド樹脂、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂が用いられていたが、このような接着フィルムは、耐熱性・信頼性には優れるものの、高温状態で初めて溶融粘度が低下し、さらに最低溶融粘度が高いことより、低温での濡れ性が不足しているため、低温での貼り付けが困難であり、チップが薄型かつ多段に積層されたパッケージに適用するのが困難であったという課題を有していた。
第二に、特許文献4および5では、低温での濡れ性を改善するためにガラス転移温度の低い熱可塑性樹脂としてアクリルゴムを主成分とする樹脂を用いられているが、アクリルゴムのガラス転移温度以上の温度域でのフィルム状接着剤の線膨張係数が高くなり、熱衝撃に対し、被着体とフィルム状接着剤との間で線膨張係数の差が生じることによる応力が発生し、剥離が起こりやすい。
第三に、エポキシ樹脂として液状樹脂を主成分として用いてしまうと高い粘接着性を有する反面、タックがあるので作業性が悪く、貼り付け時に異常フローしてしまうという課題が生じていた(特許文献6)。
本発明は上記事情にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは半導体素子とリードフレーム、有機基板等の半導体素子搭載用支持部材とを接着することができ、低温接着性および作業性に優れた半導体用接着フィルムを提供することにある。また、本発明の別の目的は、硬化後の線膨張係数を低くすること、または、フィルム状接着剤特有の脆さを低減することである。
本発明の半導体用接着フィルムは、
(A)熱可塑性樹脂、(B)下記(b-1)及び(b-2)を含む実質的に固形のエポキシ樹脂、
(b-1)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、
(b-2)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂、
(C)軟化点が80℃以上130℃以下フェノール樹脂、
(D)放射線重合性モノマー、 を含む樹脂組成物で構成されるものである。
本発明の半導体用接着フィルムは、軟化点の異なるエポキシ樹脂2種類を配合するとともに、フェノール樹脂の軟化点を一定温度範囲に限定し、さらに放射線重合性モノマーを添加することで、硬化後の線膨張係数を低くしつつ、かつ、フィルム状接着剤特有の脆さを低減し、作業性に優れる半導体用接着フィルムを提供することができる。
本発明によれば、半導体素子とリードフレーム、有機基板等の半導体素子搭載用支持部材とを接着することができ、低温接着性および作業性、とくに搬送ロールにてフィルムを搬送する際の作業性の優れた半導体用接着フィルムを提供することができる。また、本発明の別の効果は、硬化後の線膨張係数を低減することにある。
本発明は、
(A)熱可塑性樹脂、(B)下記(b-1)及び(b-2)を含む実質的に固形のエポキシ樹脂、
(b-1)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、
(b-2)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂、
(C)軟化点が80℃以上130℃以下フェノール樹脂、
(D)放射線重合性モノマー、を含む樹脂組成物で構成される半導体用接着フィルムに関するものである。なお下記は例示であり、本発明は何ら下記に限定されるものではない。以下に本発明の半導体用接着フィルムの各成分について詳細に説明する。
本発明で使用する(A)熱可塑性樹脂とは、熱塑性を有するもので線状の化学構造を有する高分子の樹脂を意味する。
具体的には、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等のポリイミド系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等のポリアミド系樹脂、アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でもアクリル系樹脂が好ましい。アクリル系樹脂は、ガラス転移温度が低いため初期密着性を向上することができる。
ここで初期密着性とは、半導体用接着フィルムで半導体素子と支持部材とを接着した際の初期段階における密着性であり、すなわち半導体用接着フィルムを硬化処理する前の密着性を意味する。
アクリル系樹脂は、アクリル酸およびその誘導体を主なモノマーとする樹脂のことを意味する。具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル、アクリロニトリル、アクリルアミド等の重合体および他の単量体との共重合体等が挙げられる。
また、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、ニトリル基等を持つ化合物を有するアクリル系樹脂(特に、アクリル酸共重合体)が好ましい。これにより、半導体素子等の被着体への密着性をより向上することができる。前記官能基を持つ化合物として、具体的にはグリシジルエーテル基を持つグリシジルメタクリレート、水酸基を持つヒドロキシメタクリレート、カルボキシル基を持つカルボキシメタクリレート、ニトリル基を持つアクリロニトリル等が挙げられる。
これらの中でも特にニトリル基を持つ化合物を含むアクリル酸エステル共重合体が好ましい。これにより、被着体への密着性を特に向上することができる。
前記官能基を持つ化合物の含有量は、特に限定されないが、前記アクリル系樹脂全体の0.5重量%以上40重量%以下が好ましく、特に5重量%以上30重量%以下が好ましい。含有量が0.5重量%以上であると密着性を向上する効果が高まり、40重量%以下であると粘着力を抑制できるため、作業性を向上する効果が高まる。
(A)熱可塑性樹脂、特にアクリル系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが10万以上が好ましく、特に15万〜100万が好ましい。重量平均分子量がこの範囲内であると、特に半導体用接着フィルムの製膜性を向上することができる。さらに重量平均分子量がこの範囲内であると、熱可塑性樹脂中に熱硬化性の官能基を含んでいる場合にも熱処理により樹脂単独で硬化挙動はほとんど示すことはない。
(A)熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、特に限定されないが、-20℃以上60℃以
下が好ましく、特に-10℃以上50℃以下が好ましい。ガラス転移温度が-20℃以上であると半導体用接着フィルムの粘着力を抑制できるため、作業性を向上する効果が高まる。ガラス転移温度が60℃以下であると低温接着性が向上することができる。
(A)熱可塑性樹脂の含有量は特には限定されないが、(A)熱可塑性樹脂a重量部、(b-1)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂b重量部、(b-2)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂c重量部、(C)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂d重量部、および(D)放射線重合性モノマーe重量部とした場合、0.1≦a/(b+c+d+e)≦0.7が好ましく、より好ましくは、0.15≦a/(b+c+d+e)≦0.6であり、0.2≦a/(b+c+d+e)≦0.4が特に好ましい。0.1以上であると、樹脂組成物の成膜性が向上し、半導体用接着フィルムの靭性が向上し、0.7以下であると、フィルム状接着剤の線膨張係数が小さくなり、被着体とフィルム状接着剤との間で膨張係数の差が小さくなるため、熱衝撃に対し、生じる応力が
低減するため、剥離を抑制することができる。
本発明で使用する(B)(b-1)及び(b-2)を含む実質的に固形のエポキシ樹脂は、エポキシ基を含有するオリゴマ-またはポリマーであり、混合状態において、室温で固
形であることが好ましい。一定量の液状エポキシ樹脂を固形エポキシ樹脂と混合することにより混合状態において概ね固形状態である場合もあるが、本発明の成分(B)はこのような状態も含むものである。
成分(B)として用いることのできるエポキシ樹脂は、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、変性フェノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明で用いられる(b-1)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂の具体例と
しては、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂の内では、アクリル酸エステル共重合体との相溶性を有するものであれば、特に限定されるものではない。軟化点が40℃以上だと半導体接着フィルムが室温でタック性を帯びにくくなり、これにより半導体組み立て工程での作業性が向上する。また、100℃以下だと熱圧着時に濡れ性が向上し、密着性が向上する。軟化点は好ましくは50℃以上65℃以下である。
本発明で用いられる(b-2)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂の具体
例としては、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロ型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。軟化点は好ましくは80℃以上90℃以下である。
本発明で使用するエポキシ樹脂は、構造が同じでも分子量の違いにより、軟化点の差がでるため、使用するエポキシ樹脂の構造は特には限定しない。
前記成分(B)のエポキシ樹脂の含有量は、特には限定されないが、前記熱可塑性樹脂10重量部に対して10重量部以上100重量部以下が好ましく、特に20重量部以上50重量部以下が好ましい。含有量が前記下限値以上だと線膨張係数が低減する効果が得られ、上限値以下だと半導体用接着フィルムの靭性を向上する効果が得られる。
さらにエポキシ樹脂全体を100重量部とした時、軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂が20重量部以上80重量部以下、好ましくは40重量部以上70重量部以下含んでいることが好ましい。含有量が前記下限値以上であると、熱圧着時に濡れ性が向上し、密着性が向上する。前記上限値以下だと半導体用接着フィルムがタック性を帯びにくくなり、貼り付け時の作業性が向上する。
本発明で使用する(C)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂は、上記のエポキシ樹脂と硬化反応をして架橋構造を形成することができる少なくとも2個以上のフ
ェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン、ビフェニレン骨格を含む)樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリフェノールメタン樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても混合して用いてもよい。軟化点が80℃以上だと、半導体用接着フィルムの耐熱性が向上し、熱圧着時の分解ガスの発生が抑制される。軟化点が130℃以下だと半導体用接着フィルムの100℃以上での溶融粘度の上昇が抑制され、熱圧着時に濡れ性が向上し、密着性が向上する。なお、軟化点は90℃以上120℃以下が好ましい。
前記フェノール樹脂の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂のエポキシ当量とフェノール硬化剤の水酸基当量の比が0.5以上1.5以下が好ましく、特に0.7以上1.3以下が好ましい。当量比が前記下限値以上であると耐熱性を向上する効果が得られ、前記上限値以下だと半導体用接着フィルムの保存性が向上する。
本発明で使用する(D)放射線重合性モノマーは、分子内に放射線重合性炭素-炭素二
重結合を有するモノマーである。具体例としては、アクリル系化合物を主成分とする紫外線硬化性樹脂、ウレタンアクリレートオリゴマーまたはポリエステルウレタンアクリレートオリゴマーを主成分とする紫外線硬化性樹脂、エポキシ系樹脂、ビニルフェノール系樹脂の群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする紫外線硬化性樹脂等が挙げられる。
これらの中でもアクリル系化合物を主成分とする紫外線硬化性樹脂が好ましい。これにより、初期密着性をより向上し、さらにフィルム状接着剤の脆さを改善することができる。前記アクリル系化合物としては、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルのモノマー等が挙げられ、具体的にはジアクリル酸エチレングリコール、ジメタクリ酸エチレングリコール、ジアクリル酸1,6-ヘキサンジオール、ジメタクリル酸1,6-ヘキサンジオール、ジアクリル酸グリセリン、ジメタクリル酸グリセリン、ジアクリル酸1,10-デカンジオール、ジメタクリル酸1,10-デカンジオール等の2官能アクリレート、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリアクリ酸ペンタエリスリトール、トリメタクリ酸ペンタエリスリトール、ヘキサアクリル酸ジペンタエリスリトール、ヘキサメタクリル酸ジペンタエリスリトール等の多官能アクリレートなどが挙げられる。これらの中でもアクリル酸エステルが好ましく、特に好ましくはエステル部位の炭素数が1〜15のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸アルキルエステル、トリメチロールプロパントリメタクリレートが好ましい。
前記(D)放射線重合性モノマーの含有量は、(b-1)軟化点が40℃以上70℃未
満のエポキシ樹脂b重量部、(b-2)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂
c重量部、(C)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂d重量部、および(D)放射線重合性モノマーe重量部とした場合、0.02≦d/(b+c+d+e)≦0.5が好ましく、0.05≦d/(b+c+d+e)≦0.3が特に好ましい。さらに特に限定されないが、前記可塑性樹脂10重量部に対して20〜55重量部が好ましく、特に30〜40重量部が好ましい。含有量が前記下限値以上フィルム状接着剤の靭性を向上し、フィルム状接着剤を切断する際のフィルム割れを抑制することが可能となる。前記上限値以下であると耐熱性が向上し、熱圧着時の分解ガスの発生を抑制できる。
さらに、(b-1)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、(b-2)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂、(C)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂、および(D)放射線重合性モノマーの総重量は、熱可塑性樹脂(A)を10重量部に対し、15重量部以上100重量部以下が好ましく、さらには25重量部以上80重量部以下が特に好ましい。含有量が前記下限値以上フィルム状接着剤の靭性を向上し、フィルム状接着剤を切断する際のフィルム割れを抑制することが可能となる。前記上限値以下であると耐熱性が向上し、熱圧着時の分解ガスの発生を抑制できる。
前記樹脂組成物は硬化反応を促進させるため、必要に応じて(E)硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤の具体例としては、イミダゾール類、1,8-ジアザビシクロ(5,
4,0)ウンデセン等アミン系触媒、トリフェニルホスフィン等リン系触媒が挙げられる。
また、前記(D)放射線重合性モノマーには、さらに、(F)放射線硬化開始剤を併用することが好ましい。これにより、支持基材から半導体用接着フィルムを剥離しにくい場合は紫外線を照射することで半導体用接着フィルムの表面を硬化させ剥離を容易にすることができる。
本発明で使用する(F)放射線硬化開始剤の種類は特には限定されないが、例えばベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾインメチルエーテル、ベンジルフィニルサルファイド、ベンジル、ジベンジル、ジアセチルなどが挙げられる。
前記(F)放射線硬化開始剤の含有量は、特に限定されないが、前記(D)放射線重合性モノマー100重量部に対して1〜30重量部が好ましく、特に3〜15重量部が好ましい。含有量が前記下限値以上であると光重合開始する効果が高まり、前記上限値以下であると半導体用接着フィルムの保存性が向上する。
本発明のフィルム状接着剤層は必要に応じてさらにカップリング剤を含むことができる。これにより樹脂と被着体及び樹脂とシリカ界面との密着性を向上させることができる。
カップリング剤としてはシラン系、チタン系、アルミニウム系などが挙げられるが中でもシラン系カップリング剤が好ましい。カップリング剤としては例えばビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、β-(3,4エポキシ

クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラ

、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミ
ノエチル)γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
前記カップリング剤の配合量は、特に限定されないが、前記アクリル酸エステル共重合体100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、特に0.1〜10重量部が好ましい。配合量が前記下限値以上だと密着性の向上する効果が高まり、上限値以下であるとアウトガスやボイドの発生を抑制することができる。
前記樹脂組成物は線膨張係数を低減するため、必要に応じて充填材を添加することができる。充填材の種類は特には限定されないが、例えば銀、酸化チタン、シリカ、マイカ等の無機充填材、シリコンゴム、ポリイミド等の微粒子の有機充填材が挙げられる。これらの中でも無機充填材、特にシリカフィラーが好ましい。シリカフィラーの場合には、形状として破砕シリカと溶融シリカがあるが、本発明においては溶融シリカが好ましい。
用いる充填剤の平均粒径は0.01μm以上20μm以下が好ましく、さらに好ましくは、0.1μm以上5μm以下が好ましい。平均粒径は0.01μm以上であると、接着フィルム内でフィラーの凝集を抑制し、外観が良好になる。20μm以下であると、接着フィルムより充填剤が突起する可能性が低くなり、熱圧着時のチップ破壊を抑制する。
前記充填剤の含有量は、特に限定されないが、充填剤を除いた樹脂成分100重量部に対して1重量部以上200重量部以下が好ましく、特に10重量部以上100重量部以下が好ましい。含有量が前記下限値以上であるとフィルム状接着剤の線膨張係数が小さくなり、被着体とフィルム状接着剤との間で膨張係数の差が小さくなるため、熱衝撃に対し、生じる応力が低減するため、剥離を抑制することができる。前記上限値以下であると密着性を向上する効果が得られる。
前記樹脂組成物は、必要に応じて、他の成分としてシアネート基を有する有機化合物を含んでも良い。これにより、被着体への密着性と耐熱性とをより向上することができる。
前記シアネート基を有する有機化合物としては、例えばビスフェノールAジシアネート、ビスフェノールFジシアネート、ビス(4-シアネートフェニル)エーテル、ビスフェ
ノールEジシアネート、シアネートノボラック樹脂等が挙げられる。
本発明の半導体用接着フィルムは、例えば前記樹脂組成物をメチルエチルケトン、アセトン、トルエン、ジメチルホルムアルデヒド等の溶剤に溶解して、ワニスの状態にした後、コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーター等を用いて離型シートに塗工し、乾燥させ後、離型シートを除去することによって得ることができる。
前記半導体用接着フィルムの厚さは、特に限定されないが、3μm以上100μm以下が好ましく、特に5μm以上70μm以下が好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に厚さ精度の制御を容易にできる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、半導体用接着フィルムの実施例および比較例について説明する。
(実施例1)
(1)半導体用接着フィルム樹脂ワニスの調製
熱可塑性樹脂(A)としてアクリル酸共重合体(ブチルアクリレート-アクリロニトリ
ル-エチルアクリレート-グリシジルメタクリレート共重合体、ナガセケムテックス(株)製、SG-80HDR、Tg:10℃、重量平均分子量:350,000)100重量部
と、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂(b-1)(NC6000(ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製、軟化点60℃)95重量部、エポキシ樹脂(b-2)(EOCN-1020-80(オルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製、軟化点80℃)63重量部と、フェノール樹脂(C)(MEH-7500(トリフェノールメタン樹脂)、水
酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製、軟化点110℃)76重量部、(D)放射線重合性モノマー(TMP(トリメチロールプロパントリメタクリレート)、共栄社化学(株))26重量部、硬化促進剤(E)としてイミダゾール化合物(2PHZ-PW、四
国化成(株)製)0.5重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)2.6重量部、カップリング剤としてγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM403、信

化学(株)製)0.3重量部をメチルエチルケトン(MEK)に溶解して樹脂固形分37%の樹脂ワニスを得た。
なお、軟化点の測定は、JIS K7234に準じて、環球法において測定された値を用いた。以下同様である。
Figure 2008179820
NC-6000
(2)半導体用接着フィルムの製造
コンマコーターを用いて上述の樹脂ワニスを、保護フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(王子製紙社製、品番RL-07、厚さ38μm)に塗布した後、70

、10分間乾燥して、厚さ25μmの半導体用接着フィルムを得た。
(3)半導体装置の製造
上述の半導体用接着フィルム面を5インチ、100μmの半導体ウエハー裏面に80℃、0.1MPa、50mm/secの条件でラミネートし、半導体用接着フィルム面をダイシングフィルム(スミライトFSL-N4003、住友ベークライト(株)製)に固定
した。そして、ダイシングソーを用いて、半導体用接着フィルムが接合した半導体ウエハーをスピンドル回転数50,000rpm、切断速度50mm/secで5mm×5mm角の半導体素子のサイズにダイシング(切断)して、半導体用接着フィルムが接合した半導体素子を得た。次に、ダイシングフィルムの光透過性基材側から紫外線を20秒で250mJ/cmの積算光量を照射した後、半導体用接着フィルムに接合しているダイシングフィルムを剥離した。そして、上述の半導体用接着フィルムが接合した半導体素子をソルダーレジスト(太陽インキ(株)製、AUS308)で被覆されたビスマレイミド・トリアジンを主材とする有機基板(回路段差10um)に、130℃、5N、1.0秒間圧着して、ダイボンディングし、樹脂で封止し、175℃2時間熱処理を行い、封止樹脂を硬化させて10個の半導体装置を得た。
(4)半導体用接着フィルムの評価
低温接着性(初期密着性)
低温接着性は、半導体素子(ソルダーレジスト(太陽インキ(株)製、AUS308)で被覆されたビスマレイミド・トリアジンを主材とする有機基板(回路段差10um))に得られた半導体用接着フィルムを130℃、5N、1秒間の条件で接着し、その後、ダイシェア強度を測定した。
ダイシェア強度の測定は、プッシュプルゲージを用いて行った。各符号は以下の通りである。
◎:ダイシェア強度が、3.0MPa以上
○:ダイシェア強度が、2.0MPa以上3.0M未満
△:ダイシェア強度が、1.0MPa以上2.0MPa未満
×:ダイシェア強度が、1.0MPa未満
耐熱性
耐熱性は、半導体用接着フィルムの5%重量減少温度で評価した。各符号は以下の通りである。
◎:5%重量減少温度が、300℃以上
○:5%重量減少温度が、250℃以上300℃未満
△:5%重量減少温度が、200℃以上250℃未満
×:5%重量減少温度が、200℃未満
線膨張率(25〜175℃)
フィルムの線膨張率は、熱機械的分析装置(セイコーインスツルメンツ(株)TMA/SS6100)を用い、175℃2時間熱処理した厚み25umの半導体用接着フィルムを、一定荷重(25mN)で-65℃から昇温速度5℃/分で温度を上昇させながら、引
っ張った際の25℃から175℃までの平均線膨張率を求めた。各符号は以下の通りである。
◎:平均線膨張率が、300ppm未満
○:平均線膨張率が、300ppm以上500ppm未満
△:平均線膨張率が、500ppm以上800ppm未満
×:平均線膨張率が、800ppm以上
フィルムの脆弱性
フィルムの脆弱性は、半導体用接着フィルムを基材から剥離し、180度折り曲げ試験を行い、半導体用接着フィルムが破断するまでの回数を評価した。各符号は以下の通りである。
◎:折り曲げ可能回数が、50回以上
○:折り曲げ可能回数が、25回以上50回未満
△:折り曲げ可能回数が、1回以上25回未満
×:折り曲げ不可
(5)半導体用接着フィルムを用いて作製した半導体装置の評価
吸湿処理後の接着性
各実施例および比較例で得られる樹脂封止前の半導体装置を85℃/85%RH/168時間吸湿処理をした後、半導体素子とリードフレームとの260℃での剪断強度を評価した。
◎:剪断強度が、1.0MPa以上
○:剪断強度が、0.75以上1.0MPa未満
△:剪断強度が、0.5以上0.75MPa未満
×:剪断強度が、0.5MPa未満
耐クラック性
耐クラック性は、各実施例および比較例で得られた半導体装置を85℃/85%RH/168時間吸湿処理をした後、260℃のIRリフローを3回行い走査型超音波探傷機(SAT)で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:発生したクラックが、10個中0個
○:発生したクラックが、10個中1個以上3個以下
△:発生したクラックが、10個中4個以上9個以下
×:発生したクラックが、10個中10個
耐熱衝撃性
耐熱衝撃性は、各実施例および比較例で得られた半導体装置を-55℃で30分、12
5℃で30分の熱衝撃を1000サイクル行い、走査型超音波探傷機(SAT)で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:発生したクラックが、10個中0個
○:発生したクラックが、10個中1個以上3個以下
△:発生したクラックが、10個中4個以上9個以下
×:発生したクラックが、10個中10個
実施例1で得られた半導体用接着フィルムの物性、各種評価結果、当該半導体用接着フィルムを使用した半導体装置の評価結果の詳細を表1に示した。
(実施例2)
エポキシ樹脂(b-1)として、HP-7200(ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、エポキシ当量263g/eq、大日本インキ(株)製、軟化点60℃)、95重量部、フェノール樹脂(C)として(MEH-7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基
当量97g/OH基、明和化成(株)製、軟化点110℃)66重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例3)
エポキシ樹脂(b-1)として、エピクロンN865(ビスフェノールAノボラック型
エポキシ樹脂、エポキシ当量205g/eq、大日本インキ(株)製、軟化点65℃)、95重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例4)
エポキシ樹脂(b-2)として、ESLV-80DE((ビフェニル型エポキシ樹脂、エポキシ当量174g/eq、新日鐵化学(株)製、軟化点78℃)、95重量部を用い、フェノール樹脂(C)として(MEH-7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基当
量97g/OH基、明和化成(株)製、軟化点110℃)81重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例5)
エポキシ樹脂(b-2)として、NC7000((ナフトール型エポキシ樹脂、エポキ
シ当量226g/eq、日本化薬(株)製、軟化点90℃)、63重量部を用い、フェノール樹脂(C)として(MEH-7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基当量9
7g/OH基、明和化成(株)製、軟化点110℃)73重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例6)
フェノール樹脂(C)として、PR53647((フェノールノボラック樹脂、水酸基当量104g/OH基、住友ベークライト(株)製、軟化点92℃)、78重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例7)
フェノール樹脂(C)として、PR51470((フェノールノボラック樹脂、水酸基当量104g/OH基、住友ベークライト(株)製、軟化点110℃)、78重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例8)
(D)放射線重合性モノマーとして、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート(1
,6-HX、メーカー:共栄社化学(株))、26重量部を用いた以外は、実施例1と同
様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例9)
エポキシ樹脂(b-1)として(NC6000(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、
エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製、軟化点60℃)54重量部、エポキシ樹脂(b-2)として(EOCN-1020-80(オルソクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製、軟化点80℃)36重量部と、フェノール樹脂(C)として(MEH-7500(トリフェノールメタン樹脂)、水
酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製、軟化点110℃)43重量部、(D)放射線重合性モノマーとして(TMP(トリメチロールプロパントリメタクリレート)、共栄社化学(株))10重量部、硬化促進剤(E)としてイミダゾール化合物(2PHZ-P
W、四国化成(株)製)0.2重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)1.0重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例10)
エポキシ樹脂(b-1)として(NC6000(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、
エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製、軟化点60℃)270重量部、エポキシ樹脂(b-2)として(EOCN-1020-80(オルソクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製、軟化点80℃)180重量部と、フェノール樹脂(C)として(MEH-7500(トリフェノールメタン樹脂)
、水酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製、軟化点110℃)218重量部、(D)放射線重合性モノマーとして(TMP(トリメチロールプロパントリメタクリレート)、共栄社化学(株))240重量部、硬化促進剤(E)としてイミダゾール化合物(2PHZ-PW、四国化成(株)製)2.0重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジル
ジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)24重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例11)
(D)放射線重合性モノマーとして(TMP(トリメチロールプロパントリメタクリレート)、共栄社化学(株))3重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)0.3重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例12)
(D)放射線重合性モノマーとして(TMP(トリメチロールプロパントリメタクリレート)、共栄社化学(株))139重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)14重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例1)
エポキシ樹脂(b-1)を用いず、エポキシ樹脂(b-2)として(EOCN-1020-80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製、軟化点80℃)158重量部用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表2に示す。
(比較例2)
エポキシ樹脂(b-2)を用いず、エポキシ樹脂(b-1)として(NC6000(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製、軟化点60℃)158重量部用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表2に示す。
(比較例3)
エポキシ樹脂(b-1)として、エピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
エポキシ当量190g/eq、ジャパンエポキシレジン(株)製、軟化点25℃以下(室温で液状))、89重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表2に示す。
(比較例4)
エポキシ樹脂(b-2)として、エピコート1007((ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、エポキシ当量2000g/eq、ジャパンエポキシレジン(株)製、軟化点128℃)、617重量部を用いた以外は、実施例2と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例5)
フェノール樹脂(C)として、XLC-4L((フェノールアラルキル樹脂、水酸基当
量170g/OH基、三井化学(株)製、軟化点62℃)、128重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表2に示す。
(比較例6)
(D)放射線重合性モノマーとして(TMP(トリメチロールプロパントリメタクリレート)、共栄社化学(株))を用いなかった以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表2に示す。
Figure 2008179820
Figure 2008179820
表1、2記載のように、実施例1〜12では、接着フィルム評価結果、半導体装置の評価結果ともに良好な結果を示したが、比較例1〜6ではこれらすべてにおいて良好な結果を示したものはなかった。
本発明は、半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置に用いられる。
本発明の半導体装置の一例を模式的に示す半導体装置の断面図である。
符号の説明
1 半導体用接着フィルム
2 半導体素子
3 半導体搭載用支持部材

Claims (5)

  1. (A)熱可塑性樹脂、 (B)下記(b-1)及び(b-2)を含む実質的に固形のエポキシ樹脂、
    (b-1)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、
    (b-2)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂、
    (C)軟化点が80℃以上130℃以下フェノール樹脂、
    (D)放射線重合性モノマー、 を含む樹脂組成物で構成される半導体用接着フィルム。
  2. (A)熱可塑性樹脂がアクリル酸エステル共重合体である請求項1記載の半導体用接着フィルム。
  3. 更に(E)硬化促進剤を含むものである請求項1または2のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
  4. 更に(F)放射線硬化開始剤を含むものである請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体用接着フィルムを用いて半導体素子と被接着部材とを接着した構造を有する半導体装置。
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