JP2008179552A - 毛髪化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーマ・染色・脱色や紫外線によりダメージを受けた毛髪を修復・保護する毛髪化粧料を提供すること。
【解決手段】泡盛蒸留粕の加工物を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は毛髪化粧料に関し、更に詳細には、泡盛製造の際に生じる副産物を利用した毛髪化粧料に関する。
毛髪に、パーマ・染色・脱色を行うことが近年、老若男女を問わず流行しているが、その利点としては、整髪が容易になること、印象が変わること等が挙げられる。
しかしながら、パーマ・染色・脱色には上記のような利点もあるが、これらに用いられるパーマ剤、染色剤、脱色剤は少なからず毛髪にダメージを与えることが知られている。また、毛髪は上記のようなパーマ・染色・脱色以外にも、紫外線によるダメージが知られている。
これら毛髪のダメージを修復するために、トリートメントやコンディショナー等が用いられているが、いずれも効果が少ないものであった。
従って、本発明は、上記のような実情を鑑み、パーマ・染色・脱色や紫外線によりダメージを受けた毛髪を修復・保護する毛髪化粧料を提供することをその課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、意外にも泡盛の蒸留工程の副産物である泡盛蒸留粕の加工物が、毛髪の修復・保護効果に優れていることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は泡盛蒸留粕の加工物を含有することを特徴とする毛髪化粧料である。
本発明の毛髪化粧料に含有される泡盛蒸留粕の加工物は、優れたラジカル消去活性を有するので、これを塗布することにより毛髪のラジカル消去活性を高めることができる。また、泡盛蒸留粕の加工物は毛髪につやや乾燥時のさっぱり感を付与することができるものである。
従って、本発明の毛髪化粧料は毛髪の修復・保護、特にパーマ・染色・脱色や紫外線によりダメージを受けた毛髪の修復・保護に優れた効果を発揮するものである。
本発明の毛髪化粧料は、その有効成分として泡盛蒸留粕の加工物を含有する。この泡盛蒸留粕の加工物とは、泡盛の蒸留を終えた後に得られる泡盛蒸留粕を加工して得られるものであり、例えば、泡盛蒸留粕を固液分離することにより得られる液体画分(以下、これを「泡盛蒸留粕溶液」という)、前記泡盛蒸留粕溶液を更に加熱・殺菌処理したもの(以下、これを「もろみ酢」という)および泡盛蒸留粕を固液分離することにより得られる固体画分(以下、これを「泡盛蒸留粕ペースト」という)が挙げられる。これら泡盛蒸留粕の加工物の中でも特にもろみ酢や泡盛蒸留粕ペーストが好ましい。
これら泡盛蒸留粕の加工物を得るためには、まず、泡盛の蒸留を終えた後に得られる泡盛蒸留粕を製造する必要がある。そして泡盛蒸留粕を製造するには、泡盛の醪(もろみ)を製造する必要がある。この泡盛の醪は、例えば、蒸米6000kg程度と黒麹菌(Aspergillus awamori)2kg程度とを混合したものを35℃程度で40時間程度かけて蒸米に黒麹菌をはやし、さらにこれに水10000kg程度と酵母(泡盛101号酵母)200L程度とを加えて27℃程度で20日程度発酵させることにより得られる。次に、この醪を蒸留装置へと移し、蒸留温度を85℃程度としてアルコール(泡盛)だけを蒸気として集める際に蒸留されずに、蒸留装置に残存した部分を回収することにより泡盛蒸留粕を製造できる。蒸留装置としては、銅製装置をはじめ様々な蒸留機を使用することができる。
上記のようにして製造された泡盛蒸留粕から、泡盛蒸留粕溶液を得るには、泡盛蒸留粕を圧搾、ろ過、遠心分離、自然沈降、市販の固液分離機等の手段で固液を分離し、その液体画分を採取すればよい。
また、前記泡盛蒸留粕溶液を、加熱充填処理装置などの手段により90℃程度の高温の条件で加熱・殺菌処理を行えばもろみ酢を得ることができる。このもろみ酢については、前記のようにして製造されたものの他に、市販されているものを利用しても良い。市販品としては例えば、黒麹醪酢(無糖)、黒麹醪酢(黒糖入り)(いずれもヘリオス酒造製)などが挙げられる。
更に、上記のようにして製造された泡盛蒸留粕から、泡盛蒸留粕ペーストを得るには、泡盛蒸留粕から泡盛蒸留粕溶液を取り除いた後の固体画分を採取すればよい。この泡盛蒸留粕ペーストは、完全に乾燥して固体化している必要はなく、1〜80質量%程度の水分(泡盛蒸留粕溶液)が含まれていてもよい。
上記の泡盛蒸留粕の加工物は、そのまま本発明の毛髪化粧料とすることができる。また、本発明の毛髪化粧料には、上記の泡盛蒸留粕の加工物以外に、目的に合わせた公知の化粧料成分を適宜組み合わせても良い。本発明の毛髪化粧料における泡盛蒸留粕の加工物の含有量は5〜100質量%、好ましくは30〜50質量%である。
本発明の毛髪化粧料に用いられる公知の化粧料成分の例としては、陽イオン界面活性剤、シリコーン油、天然植物抽出成分等が挙げられる。また、本発明の毛髪化粧料の剤形の例としては液状、乳液状、ペースト状等が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料の具体的な例としては、シャンプー、リンス、トリートメント、コンディショナー等の洗髪用化粧品、育毛剤、養毛剤、皮膜形成剤を配合した整髪剤等の整髪剤、二浴式パーマネントウェーブ第2剤等のパーマ剤、植物染毛剤や半永久染毛剤等の染毛剤、脱色剤等が挙げられる。これら毛髪化粧料の中でも洗髪用化粧品、パーマ剤、染毛剤または脱色剤が好ましい。
また、本発明の毛髪化粧料は、泡盛蒸留粕の加工物を含有する以外は、公知の毛髪化粧料の化粧料成分を用いて常法により製造することができる。
斯くして得られる本発明の毛髪化粧料は、毛髪の修復・保護、特にパーマ・染色・脱色や紫外線によりダメージを受けた毛髪の修復・保護に優れた効果を有する。
以下、本発明を、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
参 考 例 1
泡盛蒸留粕の製造:
蒸米6000kgと黒麹菌(Aspergillus awamori)2kgとを混合したものを35℃で40時間かけて蒸米に黒麹菌をはやした。次に、これに水10000kgと酵母(泡盛101号酵母)200Lとを加えて27℃で20日発酵させて醪を得た。最後にこの醪を銅製蒸留機に移し、蒸留温度を85℃としてアルコール(泡盛)だけを蒸気として回収(米6000kgから、アルコール度数の平均値は44度の泡盛が約6000リットル)する際に、蒸留せずに銅製蒸留機に残存したものを泡盛蒸留粕として得た。
参 考 例 2
泡盛蒸留粕溶液の製造:
参考例1で製造した泡盛蒸留粕をタンクで自然沈降させ、上部の透き通った液体部分を回収して泡盛蒸留粕溶液を得た。
参 考 例 3
泡盛蒸留粕ペーストの製造:
参考例1で製造した泡盛蒸留粕をタンクで自然沈降させ、下部の固体成分を多く含む部分を回収した。この回収した泡盛蒸留粕の固体部分を無菌的に充填することにより泡盛蒸留粕ペーストを製造した(水分含量約5質量%)。
実 施 例 1
ブリーチ毛の色調に与える効果:
<ブリーチ毛の調製>
長さ30cmに揃えられた中国人黒色頭髪束(原産国:中国、輸入元:株式会社ビューラックス)(約9g)に、ルウ フロスティ ルーライト(Colomer U.S.A. Inc.)とアリミノアジアンカラー(株式会社アリミノ)を等量混合したものを70g塗布し、ラップに包み、室温で1時間放置した。その後、十分に水道水で洗浄し、自然乾燥させ、ブリーチを行った。
< 実験操作 >
泡盛蒸留粕の加工物である、もろみ酢(黒麹醪酢(無糖):ヘリオス酒造株式会社)20mL、参考例2で製造した泡盛蒸留粕溶液20mLと参考例3で製造した泡盛蒸留粕ペースト60gを、それぞれブリーチした頭髪束全体に塗布した。次に、これらをラップに包み、蛍光灯照射下、40℃の恒温器中に1時間放置した。その後、頭髪束は、十分に水道水で洗浄した後、自然乾燥させた。また、対照としては31質量%クエン酸水溶液20mLで上記と同様に処理したブリーチ毛および無処理のブリーチ毛を用いた。
< 測定 >
頭髪束中の毛髪の色度の評価は、スキャナ(hp psc 1210:Hewlett-Packard Co.)とパーソナルコンピュータ(iMac:Apple Computer Inc.)を用いて、同一条件下で画像として取込み、解析することにより行った。解析は、デジタルカラーメーター(Digital Color Meter ver.3.1:Apple Computer Inc.)を用いて、CIE1976(L表色系)モードで行った。
< 実験結果 >
毛髪の色度をL表色系で測定した結果を表1に示した。その結果、ブリーチ毛とクエン酸処理したブリーチ毛の間に大きな違いはなかったが、泡盛蒸留粕溶液、もろみ酢および泡盛蒸留粕ペーストで処理したブリーチ髪は、L値が大きく増加する傾向が示され、a値とb値は多少の変動を示したが大きな変化はなかった。すなわち、泡盛蒸留粕の加工物で処理したブリーチ毛は、明るさを増していることを示したものであり、毛髪に艶を与えることが判明した。
Figure 2008179552
実 施 例 2
銅イオンの吸着を指標としたヘナ染毛毛髪の修復効果:
< 実験操作 >
実施例1と同様にブリーチした頭髪束を用いて、以下の手順で染毛を行った。まず、ブリーチした頭髪束に、ヘナ粉末(商品名:こだわりのヘナ、原産国:インド、輸入元:株式会社丸初)10gをもろみ酢(黒麹醪酢(無糖):ヘリオス酒造株式会社)30mLに懸濁してペーストとしたもの、ヘナ粉末10gを参考例2で製造した蒸留粕溶液30mLに懸濁してペーストとしたものおよびヘナ粉末10gと参考例3で製造した蒸留粕ペースト20gを製造例2で製造した蒸留粕溶液20mLに懸濁してペーストとしたものを、それぞれ毛髪束全体に塗布した。次に、これらをラップに包み、40℃の恒温器中に1時間放置した。その後、染毛した毛髪束は、十分に水道水で洗浄した後、自然乾燥させた。また、対照としてはヘナ粉末10gを20mLの蒸留水に懸濁してペーストとしたもので上記と同様に染毛したブリーチ毛および無染毛のブリーチ毛を用いた。
< 測定 >
頭髪束中の毛髪の損傷度の測定は、ウェーバー(Weber)法に従い行った。すなわち、アンモニア水で、pH10.5に調整した0.3質量%の硫酸銅水溶液50mLに、末端から10cmまでの部分の毛髪サンプル500mgを加え、35℃で15分間放置し、毛髪の損傷部位に銅(II)イオンを吸着させた後、ろ過により毛髪を除去した。このろ液を一定量分取し、酢酸溶液で酸性にした後、ヨウ化カリウムを適量加えて、銅(II)イオンと反応させた。その後、銅(II)イオンとヨウ化カリウムが定量的に反応したことより生じたヨウ素を、0.01Mチオ硫酸ナトリウムにより定量した(チオサルフェート法)。そして、0.01Mチオ硫酸ナトリウム溶液の消費量から、毛髪に吸着した銅イオン量を算出した。また、毛髪の色度の評価を、実験1と同様の操作で行った。
< 実験結果 >
毛髪の色度を測定した結果を表2に示した。その結果、ヘナのみで染毛をした毛髪と泡盛蒸留粕の加工物を加えて染毛をした毛髪の色調に大きな違いを見出すことはできなかった。この結果から、植物染毛剤のヘナに泡盛蒸留粕の加工物を添加して染毛を行った場合、一般的に行われているヘナによる染毛と変わらない色調が得られることが判明した。また、ヘナで染毛した毛髪に対する損傷修復効果を測定した結果を表3に示した。その結果、泡盛蒸留粕の加工物を用いた場合、ヘナと蒸留水で染毛した場合に比較して、毛髪への銅の吸着量が減少した。毛髪に対する損傷修復効果は、泡盛蒸留粕の加工物の中でも泡盛蒸留粕ペーストが最も強く、泡盛蒸留粕溶液が最も弱かった。
Figure 2008179552
Figure 2008179552
実 施 例 3
ブリーチ毛へのラジカル消去能の賦与による損傷抑制:
< 実験操作 >
実施例1と同様にブリーチした頭髪束を、もろみ酢(黒麹醪酢(無糖):ヘリオス酒造株式会社)または参考例3で製造した泡盛蒸留粕ペーストにそれぞれ20分間、浸漬した。その後、毛髪を水道水で洗浄し、一晩自然乾燥させた。この毛髪を2μg/mLの1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル(DPPH)を含有するエタノール溶液に20分間、浸漬した。20分経過後に、エタノール溶液の一部を分取し、520nmにおけるDPPHの吸光度を測定した。また、対照としては、ブリーチ束を水に浸漬したものを用いた。ラジカル消去活性は、次の計算式に従って算出した。算出の際には、毛髪をいずれにも浸漬させないDPPH−エタノール溶液をコントロールとして用いた。
Figure 2008179552
< 実験結果 >
各処理をした毛髪のラジカル消去活性を測定した結果を表4に示した。その結果、水に浸漬したブリーチ毛のラジカル消去活性は、0.30であったが、もろみ酢に浸漬したブリーチ毛と泡盛蒸留粕ペーストに浸漬したブリーチ毛のラジカル消去活性は、それぞれ、0.80と0.51であった。本結果から、ブリーチした毛髪を泡盛蒸留粕ペーストおよびもろみ酢に浸漬させることによって、毛髪のラジカル物質を吸収する能力が向上することが明らかとなった。すなわち、毛髪に、強いラジカル消去活性を示す泡盛蒸留粕ペーストやもろみ酢の有効成分が毛髪に吸着し、ラジカル物質に対する防御機能が向上したことが確認された。
Figure 2008179552
実 施 例 4
パーマ毛へのラジカル消去能の賦与による損傷抑制:
< パーマ毛の調製 >
長さ30cmに揃えられた中国人頭白髪束(原産国:中国、輸入元:株式会社ビューラックス)の50本を一束とした。これをラウリル硫酸ナトリウム溶液で洗浄後、十分に水洗して自然乾燥させた。乾燥後、毛流を整え毛根の近い部分を接着剤で接着した。そして接着した側をスパイラルロッド(スクリュー状の突起のある長さ約12cm、直径約1cmの樹脂製の棒)の一端に粘着テープで固定し、実験用毛束とした。この実験用毛束に、健康毛に使われているヴィカールノーマルNT第1剤とノーマルNT第2剤(株式会社鳴尾化学研究所)からなるチオグリコール酸系パーマ剤またはヘアカラー毛専用のBSシス(Best stage for professionals)第1剤とBSシス第2剤(株式会社アリミノ)からなるシステイン系パーマ剤を使用して、以下のスパイラルロッド法を用いてパーマ施術を行った。
まず、コームで実験用毛束の毛髪を整えた後、毛束の下端に3gの重りを吊るし、毛髪をスクリュー状に7回回転させ、ロッドに巻きつけた。その後、重りをはずし、先端を固定した。ロッドに巻き付けられた毛髪は、第1剤を5mL入れた試験管に浸漬し、35℃の恒温器中で15分間放置した。15分経過後、ロッドに巻き付けられた毛髪を流水で水洗した。この水洗した毛髪を第2剤を5mL入れた試験管に浸漬し、第1剤と同様の方法で処理した後、毛束からロッドをはずして自然乾燥することによりパーマ毛を得た。パーマを施術した毛髪を水やもろみ酢に40℃で1時間浸漬し、その後、頭髪束を自然乾燥させた。その後、この毛髪束を用いて、ラジカル消去能の賦与による損傷抑制を評価した。
< 実験操作 >
実施例3と同様の方法でこのパーマ毛のDPPHに対するラジカル消去能を評価した。
< 実験結果 >
各処理をしたパーマ毛のラジカル消去活性を測定した結果を表5に示した。その結果、、水に浸漬したパーマ毛のラジカル消去活性は、チオグリコール酸系パーマ剤またはシステイン系パーマ剤の種類に関係なく、1以下の値であったのに対して、もろみ酢に浸漬したチオグリコール酸系パーマ剤およびシステイン系パーマ剤のラジカル消去活性は、著しく高い値を示した。本結果から、もろみ酢にパーマ毛を浸漬させることによって、毛髪のラジカル物質を吸収する能力が向上することが明らかとなった。すなわち、毛髪に、強いラジカル消去活性を示すもろみ酢の有効成分が毛髪に吸着し、ラジカル物質に対する防御機能が向上したことが確認された。
Figure 2008179552
参 考 例 4
各種素材のラジカル消去活性:
実施例3と同様の方法によって、下記に示した素材のDPPHラジカル消去活性を測定した。その結果を表6に示した。
Figure 2008179552
これらの結果から、もろみ酢の主要成分であるクエン酸は、ラジカル消去活性に関与せず、クエン酸以外のアミノ酸やタンパク質などの成分がラジカル消去活性に関与していることが示された。従って、実施例3および実施例4の結果は、ラジカル消去活性を示す物質、アミノ酸、タンパク質などの成分が毛髪に吸着したこと(修復効果)を示している。なお、毛髪が活性酸素などのラジカル物質によりダメージを受けることは、ブリーチ剤(過酸化水素)を使用した毛髪が損傷毛のモデルとされることから、自明のことであり、これらの物質の吸着は、毛髪の健全性の保持に効果があることが確認された。
実 施 例 5
紫外線照射によるブリーチ毛のダメージに与える効果:
< 実験操作 >
中国人黒色頭髪束を実施例1と同様の方法でブリーチした。このブリーチした頭髪束を泡盛蒸留粕の加工物であるもろみ酢または泡盛蒸留粕ペーストを用いて実施例1と同様の方法により処理した。次に、上記の処理をしたブリーチ毛を殺菌用紫外線ランプの元で、72時間放置した。また、対照としては蒸留水で処理した後、紫外線照射を行ったブリーチ毛を用いた。更に、ブリーチを行っていない中国人黒色頭髪束(無処理毛)についてもブリーチ毛と同様の処理を行った。
< 測定 >
頭髪束中の毛髪の損傷度の測定を実施例2と同様の方法により行った。
< 実験結果 >
各処理をした頭髪束の損傷度を測定した結果を表7に示した。その結果、泡盛蒸留粕ペーストで処理したブリーチ毛では、蒸留水処理したブリーチ毛に比較して、毛髪への銅の吸着量が減少し、紫外線照射に対して防御効果を示すことが確認された。また、毛髪に対する損傷修復効果は、泡盛蒸留粕の加工物の中でも泡盛蒸留粕ペーストが最も強く、もろみ酢は弱かった。
Figure 2008179552
実 施 例 6
モロミ酢の感覚に与える効果:
< 実験方法 >
市販のシャンプーで洗髪した後、リンスやトリートメントを使用せずに、もろみ酢(黒麹醪酢(無糖):ヘリオス酒造株式会社)の30mLを毛髪に塗布して、軽くすすぎ、乾燥させた。そして、手触りにより毛髪の状態を評価した。実験期間は1週間とし、被験者は、男性2名で行った。
< 実験結果 >
市販のリンス使用時ともろみ酢使用時の感想を比較した結果、もろみ酢使用時の方が市販のリンス使用時よりもさっぱりとした感覚が得られた。また、散歩等の軽い運動により頭皮に汗をかいた場合には、市販のリンス使用時よりも、もろみ酢使用時の方が、ベタツキの感覚が少ないとの評価を得た。一方、ヘアスタイルのセットや櫛通りなどについては、もろみ酢使用時と市販のリンス使用時とでは感覚に違いはなかった。
本発明の毛髪化粧料は、毛髪の修復・保護、特にパーマ・染色・脱色や紫外線によりダメージを受けた毛髪の修復・保護に優れた効果を有するので、毛髪の健全性を維持するのに利用することができる。

以 上

Claims (6)

  1. 泡盛蒸留粕の加工物を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
  2. 泡盛蒸留粕の加工物が、泡盛蒸留粕を固液分離することにより得られる液体画分である請求項第1項記載の毛髪化粧料。
  3. 泡盛蒸留粕の加工物が、泡盛蒸留粕を固液分離することにより得られる液体画分を、更に加熱・殺菌処理したものである請求項第1項記載の毛髪化粧料。
  4. 泡盛蒸留粕の加工物が、泡盛蒸留粕を固液分離することにより得られる固体画分である請求項第1項記載の毛髪化粧料。
  5. 洗髪用化粧品である請求項第1項ないし第4項の何れかの項に記載の毛髪化粧料。
  6. パーマ剤、染毛剤または脱色剤である請求項第1項ないし第4項の何れかの項に記載の毛髪化粧料。
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