JP2001199852A - ヘナ抽出物およびその製造方法、精製ヘナエキスおよびその製造方法、毛髪用剤 - Google Patents
ヘナ抽出物およびその製造方法、精製ヘナエキスおよびその製造方法、毛髪用剤Info
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- JP2001199852A JP2001199852A JP2000011337A JP2000011337A JP2001199852A JP 2001199852 A JP2001199852 A JP 2001199852A JP 2000011337 A JP2000011337 A JP 2000011337A JP 2000011337 A JP2000011337 A JP 2000011337A JP 2001199852 A JP2001199852 A JP 2001199852A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ミソハギ科植物ヘナによる毛髪染色におい
て、効果的で簡便な染色が可能な精製ヘナエキスとその
製造方法を提供する。 【解決手段】 ミソハギ科植物ヘナの乾燥粉末を水又は
アルカリ水で抽出して得られるヘナ抽出物を、吸着剤で
選択的に吸着処理することにより、染色成分ロウソンを
高濃度に含有する精製ヘナエキスを製造し、毛髪の染色
においてこの精製ヘナエキスの溶液を直接又は毛髪用剤
に配合して適用する。
て、効果的で簡便な染色が可能な精製ヘナエキスとその
製造方法を提供する。 【解決手段】 ミソハギ科植物ヘナの乾燥粉末を水又は
アルカリ水で抽出して得られるヘナ抽出物を、吸着剤で
選択的に吸着処理することにより、染色成分ロウソンを
高濃度に含有する精製ヘナエキスを製造し、毛髪の染色
においてこの精製ヘナエキスの溶液を直接又は毛髪用剤
に配合して適用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミソハギ科植物ヘ
ナ抽出物を精製するヘナエキスとその製造方法に係り、
特に、染色成分であるロウソンを高濃度に含む精製ヘナ
エキスを製造する方法を確立し、効果的で簡便な毛髪染
色法を提供することができるヘナ抽出物およびその製造
方法、精製ヘナエキスおよびその製造方法、更にその精
製ヘナエキスを含有する毛髪用剤に関する。
ナ抽出物を精製するヘナエキスとその製造方法に係り、
特に、染色成分であるロウソンを高濃度に含む精製ヘナ
エキスを製造する方法を確立し、効果的で簡便な毛髪染
色法を提供することができるヘナ抽出物およびその製造
方法、精製ヘナエキスおよびその製造方法、更にその精
製ヘナエキスを含有する毛髪用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘナ又はヘンナ(学名:Lawsonia inerm
is、英名:Henna、和名:指甲花)はインド、ネパー
ル、スリランカ、パキスタンなどの西南アジア及びエジ
プト、アルジェリア、モロッコなどの北アフリカに分布
するミソハギ科の植物である。これを乾燥した葉は古代
エジプト時代において毛髪を染めたという記録があり、
インド、ネパール、バングラデシュなどでも数百年来毛
髪や指を染めるために日常的に使われている植物性の染
毛剤である。
is、英名:Henna、和名:指甲花)はインド、ネパー
ル、スリランカ、パキスタンなどの西南アジア及びエジ
プト、アルジェリア、モロッコなどの北アフリカに分布
するミソハギ科の植物である。これを乾燥した葉は古代
エジプト時代において毛髪を染めたという記録があり、
インド、ネパール、バングラデシュなどでも数百年来毛
髪や指を染めるために日常的に使われている植物性の染
毛剤である。
【0003】ヘナにはロウソン(C10H6O3 、2−ハ
イドロキシ1,4ナフトキノン)というナフトキノン系
の黄色色素が含まれ、この黄色色素が毛髪のたんぱく質
であるケラチンを染色する性質を有している。ヘナには
毛髪の染毛効果ばかりでなく毛髪コンデショニング効果
をはじめ光沢や柔軟性を付与するなどさまざまな効果が
知られている。ヘナを用いた毛髪の染毛においては、微
粉砕したヘナの葉の乾燥物を温水又は紅茶、緑茶、コー
ヒーなどの浸出液でペースト状に溶いて、これを頭髪に
良く馴染むようにハケ等を用いて付着させる方法が一般
に用いられている。
イドロキシ1,4ナフトキノン)というナフトキノン系
の黄色色素が含まれ、この黄色色素が毛髪のたんぱく質
であるケラチンを染色する性質を有している。ヘナには
毛髪の染毛効果ばかりでなく毛髪コンデショニング効果
をはじめ光沢や柔軟性を付与するなどさまざまな効果が
知られている。ヘナを用いた毛髪の染毛においては、微
粉砕したヘナの葉の乾燥物を温水又は紅茶、緑茶、コー
ヒーなどの浸出液でペースト状に溶いて、これを頭髪に
良く馴染むようにハケ等を用いて付着させる方法が一般
に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ヘナ粉末をペ
ースト状に溶いたものは頭髪の内部まで均等に染色する
ことや地肌を染色しないようすることにかなりの熟練を
要するなど取り扱いに不便な点が多く、又一般に行われ
ている粉末品の染毛効果は十分満足できるものでなく、
より簡便で効果的な染色効果の得られる方法の開発が望
まれている。その方法として、ヘナ抽出物の利用がある
が、これまでにヘナ抽出物及び染色成分のロウソンに関
して特開平2-42012号公報で開示されている方法はアレ
ルギー性皮膚炎症の抑制に関してであって、染毛を目的
としたものではなく、又ヘナ抽出物の精製法の詳細な記
載はない。本発明者らは水、温水、アルコール、含水ア
ルコール等安全性の高い抽出溶剤を用いてヘナエキスの
製造を行ったが、得られたエキスでは好ましい染色効果
は得られなかった。ヘナ葉粉末を毛髪に処理するにはか
なりの熟練を要することから、ヘナによる毛髪染色にお
いてより効果的で簡便な方法の開発が望まれている。
ースト状に溶いたものは頭髪の内部まで均等に染色する
ことや地肌を染色しないようすることにかなりの熟練を
要するなど取り扱いに不便な点が多く、又一般に行われ
ている粉末品の染毛効果は十分満足できるものでなく、
より簡便で効果的な染色効果の得られる方法の開発が望
まれている。その方法として、ヘナ抽出物の利用がある
が、これまでにヘナ抽出物及び染色成分のロウソンに関
して特開平2-42012号公報で開示されている方法はアレ
ルギー性皮膚炎症の抑制に関してであって、染毛を目的
としたものではなく、又ヘナ抽出物の精製法の詳細な記
載はない。本発明者らは水、温水、アルコール、含水ア
ルコール等安全性の高い抽出溶剤を用いてヘナエキスの
製造を行ったが、得られたエキスでは好ましい染色効果
は得られなかった。ヘナ葉粉末を毛髪に処理するにはか
なりの熟練を要することから、ヘナによる毛髪染色にお
いてより効果的で簡便な方法の開発が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ヘナ抽出物を
精製しこれを毛髪の染色に用いることにより、より効果
的で簡便な染色が施されることを見いだし、本発明をな
すにいたった。すなわち、本発明は、不純物が問題とな
るヘナ抽出物を簡便な工程で精製し、しかも目的物質の
染色成分ロウソンの劣化を抑制しながら不純物を除去す
ることが可能なものであり、ヘナ抽出物およびその製造
方法、精製ヘナエキスおよびその製造方法、毛髪用剤に
関する。
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ヘナ抽出物を
精製しこれを毛髪の染色に用いることにより、より効果
的で簡便な染色が施されることを見いだし、本発明をな
すにいたった。すなわち、本発明は、不純物が問題とな
るヘナ抽出物を簡便な工程で精製し、しかも目的物質の
染色成分ロウソンの劣化を抑制しながら不純物を除去す
ることが可能なものであり、ヘナ抽出物およびその製造
方法、精製ヘナエキスおよびその製造方法、毛髪用剤に
関する。
【0006】すなわち本発明のヘナ抽出物は、ミソハギ
科植物に属するヘナより染色成分ロウソンが中性乃至ア
ルカリ性の水相に抽出されてなることを特徴とする。ま
た、本発明のヘナ抽出物の製造方法は、前記ヘナより染
色成分ロウソンを水又はアルカリ水で抽出することを特
徴とする。
科植物に属するヘナより染色成分ロウソンが中性乃至ア
ルカリ性の水相に抽出されてなることを特徴とする。ま
た、本発明のヘナ抽出物の製造方法は、前記ヘナより染
色成分ロウソンを水又はアルカリ水で抽出することを特
徴とする。
【0007】本発明の精製ヘナエキスは、ヘナ抽出物か
ら吸着剤を用いる吸着処理により不純物を除去した後、
極性溶媒により吸着剤から染色成分ロウソンを脱着して
なることを特徴とする。また、本発明の精製ヘナエキス
の製造方法は、ヘナ抽出物から吸着剤を用いる吸着処理
により不純物を除去した後、極性溶媒により吸着剤から
染色成分ロウソンを脱着することを特徴とする。さらに
また、本発明は、前記精製ヘナエキスを含有することを
特徴とする毛髪用剤を含む。
ら吸着剤を用いる吸着処理により不純物を除去した後、
極性溶媒により吸着剤から染色成分ロウソンを脱着して
なることを特徴とする。また、本発明の精製ヘナエキス
の製造方法は、ヘナ抽出物から吸着剤を用いる吸着処理
により不純物を除去した後、極性溶媒により吸着剤から
染色成分ロウソンを脱着することを特徴とする。さらに
また、本発明は、前記精製ヘナエキスを含有することを
特徴とする毛髪用剤を含む。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。本発明における精製ヘナエキスを製造する
ために用いるヘナ抽出物を得る工程には、水又はアルカ
リ水、特に温水、弱アルカリ水、例えば炭酸ナトリウム
水溶液などを使用することができる。ヘナの抽出にエタ
ノール又は含水エタノールなどを使用すると抽出液中に
クロロフィル類やフラボノイド類が含有されるため、後
述する吸着剤により精製した場合もクロロフィル類やフ
ラボノイド類の影響があって良好な染色状態にはならな
い。よってこの工程では何らかの方法で上記の物質を除
去しなければならないため、抽出液に中性乃至アルカリ
性の水相を使用し、特に温水又は炭酸ナトリウム水溶液
などの弱アルカリ溶液を使用することが望ましい。
に説明する。本発明における精製ヘナエキスを製造する
ために用いるヘナ抽出物を得る工程には、水又はアルカ
リ水、特に温水、弱アルカリ水、例えば炭酸ナトリウム
水溶液などを使用することができる。ヘナの抽出にエタ
ノール又は含水エタノールなどを使用すると抽出液中に
クロロフィル類やフラボノイド類が含有されるため、後
述する吸着剤により精製した場合もクロロフィル類やフ
ラボノイド類の影響があって良好な染色状態にはならな
い。よってこの工程では何らかの方法で上記の物質を除
去しなければならないため、抽出液に中性乃至アルカリ
性の水相を使用し、特に温水又は炭酸ナトリウム水溶液
などの弱アルカリ溶液を使用することが望ましい。
【0009】ヘナ抽出物を精製するためには、温水又は
炭酸ナトリウム水溶液によって抽出された上記ヘナ抽出
物を、吸着剤によって吸着処理し、不純物である非吸着
成分を適量のイオン交換水で洗浄除去した後、エタノー
ル、メタノール、アセトン、酢酸エチル、ブタノールな
どの極性溶媒によって吸着成分を吸着剤から脱着させる
ことができる。さらにこれらの溶媒によって溶出された
溶液を減圧濃縮して残存溶媒を除去した後、含水エタノ
ールに溶解することによって染色成分ロウソンを高濃度
に含有する精製ヘナエキス溶液を得ることができる。
炭酸ナトリウム水溶液によって抽出された上記ヘナ抽出
物を、吸着剤によって吸着処理し、不純物である非吸着
成分を適量のイオン交換水で洗浄除去した後、エタノー
ル、メタノール、アセトン、酢酸エチル、ブタノールな
どの極性溶媒によって吸着成分を吸着剤から脱着させる
ことができる。さらにこれらの溶媒によって溶出された
溶液を減圧濃縮して残存溶媒を除去した後、含水エタノ
ールに溶解することによって染色成分ロウソンを高濃度
に含有する精製ヘナエキス溶液を得ることができる。
【0010】本発明に用いる吸着剤は、染色成分ロウソ
ンを吸脱着できる素材であれば、いかなるものでも使用
できるが、通常、活性炭、ポーラス樹脂、合成吸着剤な
どを用いる。特に活性炭、合成吸着剤が好ましい。
ンを吸脱着できる素材であれば、いかなるものでも使用
できるが、通常、活性炭、ポーラス樹脂、合成吸着剤な
どを用いる。特に活性炭、合成吸着剤が好ましい。
【0011】このようにして製造された精製ヘナエキス
溶液は、毛髪の染色における取り扱いが簡便になり、染
色効果が良好になる。又、エタノール溶解精製ヘナエキ
スは、エタノールの揮発性が高いため、毛髪に塗布した
場合、ドライヤーで風乾することにより、液ダレの危険
性を防ぐという利点がある。
溶液は、毛髪の染色における取り扱いが簡便になり、染
色効果が良好になる。又、エタノール溶解精製ヘナエキ
スは、エタノールの揮発性が高いため、毛髪に塗布した
場合、ドライヤーで風乾することにより、液ダレの危険
性を防ぐという利点がある。
【0012】本発明における精製ヘナエキス溶液を毛髪
の染色に使用する場合、精製ヘナエキス溶液そのまま毛
髪にクシなどで塗布することができるが、ヘアクリー
ム、ポマード、へアオイル、ジェル、チックなど種々の
毛髪用剤形に適宜適用して使用することができる。美容
院などで使用する場合は、この精製ヘナエキス溶液をパ
ーマ液と混合して使用することが可能であり、これによ
り染色とパーマを一度の操作でできるという利点があ
る。
の染色に使用する場合、精製ヘナエキス溶液そのまま毛
髪にクシなどで塗布することができるが、ヘアクリー
ム、ポマード、へアオイル、ジェル、チックなど種々の
毛髪用剤形に適宜適用して使用することができる。美容
院などで使用する場合は、この精製ヘナエキス溶液をパ
ーマ液と混合して使用することが可能であり、これによ
り染色とパーマを一度の操作でできるという利点があ
る。
【0013】
【実施例】以下、具体的な実施例によって本発明を説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0014】(実施例1)ヘナ葉の乾燥粉末 10gにイ
オン交換水 100ミリリットルを加えて60℃で2時間撹
拌抽出した後、濾過してヘナ抽出物を得た。イオン交換
樹脂(ダイアイオンHP-20:三菱化学社製品名、以下同
じ)を充填したカラム(φ1.5×8.5cm)にこの抽出液を
通過させ、10ミリリットルのイオン交換水で非吸着部を
除去した。次に、30ミリリットルの95%エタノールをカ
ラムに流して吸着成分を脱着した。この脱着液を減圧下
で濃縮乾固して染色成分ロウソンを含有する精製ヘナエ
キス0.45gを得た。この精製ヘナエキスに50%エタノー
ルを加えて精製ヘナエキス溶液を3.0gに調製した。
オン交換水 100ミリリットルを加えて60℃で2時間撹
拌抽出した後、濾過してヘナ抽出物を得た。イオン交換
樹脂(ダイアイオンHP-20:三菱化学社製品名、以下同
じ)を充填したカラム(φ1.5×8.5cm)にこの抽出液を
通過させ、10ミリリットルのイオン交換水で非吸着部を
除去した。次に、30ミリリットルの95%エタノールをカ
ラムに流して吸着成分を脱着した。この脱着液を減圧下
で濃縮乾固して染色成分ロウソンを含有する精製ヘナエ
キス0.45gを得た。この精製ヘナエキスに50%エタノー
ルを加えて精製ヘナエキス溶液を3.0gに調製した。
【0015】(実施例2)ヘナ葉の乾燥粉末 10gにイ
オン交換水 100ミリリットルを加えて60℃で2時間撹
拌抽出した後、濾過してヘナ抽出物を得た。この抽出液
に活性炭 5gを添加して一晩室温で撹拌し、濾過して
活性炭を100ミリリットルのイオン交換水で洗浄した。
この活性炭に95%エタノールを加えて染色成分ロウソン
を含む分画を脱着させた。この脱着液を減圧下で濃縮乾
固して染色成分ロウソンを含有する精製ヘナエキス 0.
52gを得た。この精製ヘナエキスに50%エタノールを加
えて精製ヘナエキス溶液を3.5gに調製した。
オン交換水 100ミリリットルを加えて60℃で2時間撹
拌抽出した後、濾過してヘナ抽出物を得た。この抽出液
に活性炭 5gを添加して一晩室温で撹拌し、濾過して
活性炭を100ミリリットルのイオン交換水で洗浄した。
この活性炭に95%エタノールを加えて染色成分ロウソン
を含む分画を脱着させた。この脱着液を減圧下で濃縮乾
固して染色成分ロウソンを含有する精製ヘナエキス 0.
52gを得た。この精製ヘナエキスに50%エタノールを加
えて精製ヘナエキス溶液を3.5gに調製した。
【0016】(実施例3)ヘナ葉の乾燥粉末 10gに2
%炭酸ナトリウム溶液 100ミリリットルを加えて60℃
で3時間撹拌抽出した後、濾過してヘナ抽出物を得た。
この抽出液に2N-塩酸溶液を75ミリリットル加えpH7
に調製した。イオン交換樹脂ダイアイオンHP-20(前出
製品名)を充填したカラム(φ1.5×22cm)にこの溶液
を通過させ、26ミリリットルのイオン交換水で非吸着部
を除去した。次に、50ミリリットルの95%エタノールを
カラムに流して吸着成分を脱着した。この脱着液を減圧
下で濃縮乾固して染色成分ロウソンを含有する精製ヘナ
エキス 1.0gを得た。この精製ヘナエキスに50%エタ
ノールを加えて精製ヘナエキス溶液を6.6gに調製し
た。
%炭酸ナトリウム溶液 100ミリリットルを加えて60℃
で3時間撹拌抽出した後、濾過してヘナ抽出物を得た。
この抽出液に2N-塩酸溶液を75ミリリットル加えpH7
に調製した。イオン交換樹脂ダイアイオンHP-20(前出
製品名)を充填したカラム(φ1.5×22cm)にこの溶液
を通過させ、26ミリリットルのイオン交換水で非吸着部
を除去した。次に、50ミリリットルの95%エタノールを
カラムに流して吸着成分を脱着した。この脱着液を減圧
下で濃縮乾固して染色成分ロウソンを含有する精製ヘナ
エキス 1.0gを得た。この精製ヘナエキスに50%エタ
ノールを加えて精製ヘナエキス溶液を6.6gに調製し
た。
【0017】(実施例4)男性1名と女性2名から白髪
20本を各々採取し、以下の染色効果試験を行った。採
取した白髪をシャンプー液で洗浄した後、40℃湯浴上
の、実施例1〜3で得られた精製ヘナエキス溶液、およ
び実施例1で水抽出して得られたヘナ抽出物に10分間浸
漬した。次に、エキス溶液から白髪を引き上げ20分間自
然乾燥し、水洗後乾燥を行った。それぞれの染色結果を
下表に示す。なお、染色度は+記号が多いほど染色度が
高い評価とする。
20本を各々採取し、以下の染色効果試験を行った。採
取した白髪をシャンプー液で洗浄した後、40℃湯浴上
の、実施例1〜3で得られた精製ヘナエキス溶液、およ
び実施例1で水抽出して得られたヘナ抽出物に10分間浸
漬した。次に、エキス溶液から白髪を引き上げ20分間自
然乾燥し、水洗後乾燥を行った。それぞれの染色結果を
下表に示す。なお、染色度は+記号が多いほど染色度が
高い評価とする。
【0018】
【表1】
【0019】次に、上記実施例1〜3により製造した精
製ヘナエキスを含有する毛髪用剤形の処方例を示す。 [処方例1] 実施例1で得た精製ヘナエキス溶液を次の
処方によりヘアクリームを作製した。尚、処方比は重量
比であり、以下同様である。 流動パラフィン 18.7 ワセリン 18.7 サラシミツロウ 2.5 カルボキシビニルポリマー 0.1 キサンタンガム 0.1 グリセリン 6.2 ポリオキシエチレンヒマシ油 3.7 精製ヘナエキス溶液 50.0
製ヘナエキスを含有する毛髪用剤形の処方例を示す。 [処方例1] 実施例1で得た精製ヘナエキス溶液を次の
処方によりヘアクリームを作製した。尚、処方比は重量
比であり、以下同様である。 流動パラフィン 18.7 ワセリン 18.7 サラシミツロウ 2.5 カルボキシビニルポリマー 0.1 キサンタンガム 0.1 グリセリン 6.2 ポリオキシエチレンヒマシ油 3.7 精製ヘナエキス溶液 50.0
【0020】[処方例2] 実施例1で得た精製ヘナエキ
ス溶液を次の処方によりポマードを作製した。 ヒマシ油 44.9 精製モクロウ 5.1 精製ヘナエキス溶液 50.0
ス溶液を次の処方によりポマードを作製した。 ヒマシ油 44.9 精製モクロウ 5.1 精製ヘナエキス溶液 50.0
【0021】[処方例3] 実施例2で得た精製ヘナエキ
ス溶液を次の処方によりチックを作製した。 ポリオキシエチレン(40)ブチルエーテル 41.7 サラシミツロウ 6.0 精製モクロウ 2.4
ス溶液を次の処方によりチックを作製した。 ポリオキシエチレン(40)ブチルエーテル 41.7 サラシミツロウ 6.0 精製モクロウ 2.4
【0022】[処方例4] 実施例2で得た精製ヘナエキ
ス溶液を次の処方によりヘアオイルを作製した。 流動パラフィン 40.4 オリーブ油 9.6 精製ヘナエキス溶液 50.0
ス溶液を次の処方によりヘアオイルを作製した。 流動パラフィン 40.4 オリーブ油 9.6 精製ヘナエキス溶液 50.0
【0023】[処方例5] 実施例3で得た精製ヘナエキ
ス溶液を次の処方によりジェルを作製した。 ベンジルアルコール 11.0 イソプロピルアルコール 36.6 キサンタンガム 1.8 クエン酸 0.5 精製ヘナエキス溶液 50.0
ス溶液を次の処方によりジェルを作製した。 ベンジルアルコール 11.0 イソプロピルアルコール 36.6 キサンタンガム 1.8 クエン酸 0.5 精製ヘナエキス溶液 50.0
【0024】[処方例6] 実施例3で得た精製ヘナエキ
ス溶液を次の処方によりパーマネントウエーブ用剤を作
製した。 チオグリコール酸アンモニウム液 5.2 アンモニア水 1.6 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.1 プロピレングリコール 2.6 精製ヘナエキス溶液 50.0 イオン交換水 40.5 上記の処方例1〜6により作成した精製ヘナエキス入り
の毛髪用剤形はいずれも毛髪の染色において使用が簡便
で良好な染色効果を示した。
ス溶液を次の処方によりパーマネントウエーブ用剤を作
製した。 チオグリコール酸アンモニウム液 5.2 アンモニア水 1.6 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.1 プロピレングリコール 2.6 精製ヘナエキス溶液 50.0 イオン交換水 40.5 上記の処方例1〜6により作成した精製ヘナエキス入り
の毛髪用剤形はいずれも毛髪の染色において使用が簡便
で良好な染色効果を示した。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、毛髪染色において精製
ヘナエキス溶液を直接又は毛髪用剤に配合して適用する
ことにより、毛髪の染色における取り扱いが簡便にな
り、かつ染色度が良好になるという効果を奏する。
ヘナエキス溶液を直接又は毛髪用剤に配合して適用する
ことにより、毛髪の染色における取り扱いが簡便にな
り、かつ染色度が良好になるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長 浦 力 大 神奈川県南足柄市沼田65 豊玉香料株式会 社内 (72)発明者 溝 口 智 樹 神奈川県南足柄市沼田65 豊玉香料株式会 社内 (72)発明者 水 崎 茂 暢 東京都中央区日本橋蛎殻町1−14−5 豊 玉香料株式会社内 (72)発明者 三 村 基 之 東京都千代田区三崎町1−1−14 三崎町 大島ビル7F ゼネックス株式会社内 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA111 AA112 AA122 AB082 AC012 AC022 AC092 AC122 AC152 AC182 AC302 AC432 AC692 AC772 AD092 AD352 CC32 CC34 CC36 DD31 EE26
Claims (5)
- 【請求項1】 ミソハギ科植物に属するヘナより染色成
分ロウソンが中性乃至アルカリ性の水相に抽出されてな
ることを特徴とするヘナ抽出物。 - 【請求項2】 ミソハギ科植物に属するヘナより染色成
分ロウソンを水又はアルカリ水で抽出することを特徴と
するヘナ抽出物の製造方法。 - 【請求項3】 ヘナ抽出物から吸着剤を用いる吸着処理
により不純物を除去した後、極性溶媒により吸着剤から
染色成分ロウソンが脱着されてなることを特徴とする精
製ヘナエキス。 - 【請求項4】 ヘナ抽出物から吸着剤を用いる吸着処理
により不純物を除去した後、極性溶媒により吸着剤から
染色成分ロウソンを脱着することを特徴とする精製ヘナ
エキスの製造方法。 - 【請求項5】 請求項3記載の精製ヘナエキスを含有す
ることを特徴とする毛髪用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000011337A JP2001199852A (ja) | 2000-01-20 | 2000-01-20 | ヘナ抽出物およびその製造方法、精製ヘナエキスおよびその製造方法、毛髪用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000011337A JP2001199852A (ja) | 2000-01-20 | 2000-01-20 | ヘナ抽出物およびその製造方法、精製ヘナエキスおよびその製造方法、毛髪用剤 |
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