JP2008178403A - 間葉系幹細胞などの細胞を検出するための遺伝子マーカー - Google Patents
間葉系幹細胞などの細胞を検出するための遺伝子マーカー Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008178403A JP2008178403A JP2007339937A JP2007339937A JP2008178403A JP 2008178403 A JP2008178403 A JP 2008178403A JP 2007339937 A JP2007339937 A JP 2007339937A JP 2007339937 A JP2007339937 A JP 2007339937A JP 2008178403 A JP2008178403 A JP 2008178403A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cells
- gene
- mesenchymal stem
- cell
- seq
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
【解決手段】特定の塩基配列を有する遺伝子のうちの少なくとも一以上の遺伝子の発現量または発現量差を検出することによって、骨髄細胞、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞、間葉系幹細胞、骨芽前駆細胞、又は骨芽細胞を検出及び/又は分離する。
【選択図】なし
Description
(1) 以下の(i)から(v)の何れかに記載の細胞検出用の遺伝子マーカー。
(i)配列表の配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(ii)配列表の配列番号5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18又は19に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(iii)配列表の配列番号20、21、22、23、24又は25に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、間葉系幹細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(iv)配列表の配列番号26、27又は28に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨芽前駆細胞を検出するための遺伝子マーカー;及び
(v)配列表の配列番号28、29、30、31、32、33、34、35又は36に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨芽細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(vi)配列表の配列番号37又は7に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞と骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞の間で発現量の差を示す遺伝子:
(vii)配列表の配列番号38又は39に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞と間葉系幹細胞の間で発現量の差を示す遺伝子:
(viii)配列表の配列番号40又は21に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる間葉系幹細胞と骨芽前駆細胞の間で発現量の差を示す遺伝子:
(ix)配列表の配列番号28、41又は42に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる骨芽細胞と骨芽前駆細胞の間で発現量の差を示す遺伝子:
(3) (1)に記載の細胞検出用の遺伝子マーカーの塩基配列のアンチセンス鎖の全部又は一部からなる、(2)に記載のプローブ。
(7) 被検細胞中の配列表の配列番号5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18又は19に記載の塩基配列を有する遺伝子マーカーのうちの少なくとも一以上の遺伝子マーカーの発現量を検出し、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞中の同じ遺伝子マーカーの発現量と比較することを含む、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞を検出及び/又は分離する方法。
(9) 被検細胞中の配列表の配列番号26、27又は28に記載の塩基配列を有する遺伝子マーカーのうちの少なくとも一以上の遺伝子マーカーの発現量を検出し、骨芽前駆細胞中の同じ遺伝子マーカーの発現量と比較することを含む、骨芽前駆細胞を検出及び/又は分離する方法。
(11) 遺伝子マーカーの発現量の検出を、(2)又は(3)に記載のプローブ、(4)に記載のプライマー、あるいは(5)に記載のマイクロアレイ又はDNAチップを用いて行う、(6)から(10)の何れかに記載の方法。
(a)骨髄細胞を検出するための遺伝子マーカーである、配列表の配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13に記載の塩基配列を有する遺伝子;(b)骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞を検出するための遺伝子マーカーである、配列表の配列番号5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18又は19に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(c)間葉系幹細胞を検出するための遺伝子マーカーである、配列表の配列番号20、21、22、23、24又は25に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(d)骨芽前駆細胞を検出するための遺伝子マーカーである、配列表の配列番号26、27又は28に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(e)骨芽細胞を検出するための遺伝子マーカーである、配列表の配列番号28、29、30、31、32、33、34、35又は36に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(f)骨髄細胞の培養と、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞の培養との間で発現量の差を示す遺伝子である、配列表の配列番号37又は7に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(g)骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞の培養と、間葉系幹細胞の培養との間で発現量の差を示す遺伝子である、配列表の配列番号38又は39に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(h)間葉系幹細胞の培養と、骨芽前駆細胞の培養との間で発現量の差を示す遺伝子である、配列表の配列番号40又は21に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(i)骨芽前駆細胞の培養と、骨芽細胞の培養との間で発現量の差を示す遺伝子である、配列表の配列番号28、41又は42に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(A)骨髄細胞
(B)骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞
(C)間葉系幹細胞
(D)骨芽前駆細胞
(E)骨芽細胞
本発明は、以下の(i)から(ix)の何れかに記載の細胞検出又は分離、あるいはモニタリング用の遺伝子マーカーに関するものである。
(i)配列表の配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(ii)配列表の配列番号5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18又は19に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(iii)配列表の配列番号20、21、22、23、24又は25に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、間葉系幹細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(iv)配列表の配列番号26、27又は28に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨芽前駆細胞を検出するための遺伝子マーカー;及び
(v)配列表の配列番号28、29、30、31、32、33、34、35又は36に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨芽細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(vi)配列表の配列番号37又は7に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞と骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞の間で発現量の差を示す遺伝子:
(vii)配列表の配列番号38又は39に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞と間葉系幹細胞の間で発現量の差を示す遺伝子:
(viii)配列表の配列番号40又は21に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる間葉系幹細胞と骨芽前駆細胞の間で発現量の差を示す遺伝子:
(ix)配列表の配列番号28、41又は42に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる骨芽細胞と骨芽前駆細胞の間で発現量の差を示す遺伝子:
配列番号1:Homo sapiens CREBBP/EP300 inhibitor 1 (CRI1), mRNA
配列番号2:Homo sapiens peroxiredoxin 1 (PRDX1), transcript variant 1, mRNA
配列番号3:Homo sapiens diazepam binding inhibitor (GABA receptor modulator, acyl-Coenzyme A binding protein) (DBI), mRNA
配列番号4:Homo sapiens cyclin L1 (CCNL1), mRNA
配列番号5:Homo sapiens annexin A2 (ANXA2), transcript variant 3, mRNA
配列番号6:Homo sapiens arginase, liver (ARG1), mRNA
配列番号7:Homo sapiens matrix metallopeptidase 9 (gelatinase B, 92kDa gelatinase, 92kDa type IV collagenase) (MMP9), mRNA
配列番号8:Homo sapiens peroxiredoxin 4 (PRDX4), mRNA
配列番号9:Homo sapiens ATP synthase, H+ transporting, mitochondrial F0 complex, subunit d (ATP5H), nuclear gene encoding mitochondrial protein, transcript variant 1, mRNA
配列番号10:Homo sapiens NADH dehydrogenase (ubiquinone) 1 beta subcomplex, 3,
12kDa (NDUFB3), mRNA
配列番号11:Homo sapiens microsomal glutathione S-transferase 3 (MGST3), mRNA
配列番号12:Homo sapiens pIFI27-like protein mRNA, partial cds
配列番号13:Homo sapiens transgelin (TAGLN), transcript variant 2, mRNA
配列番号14:Homo sapiens CD163 molecule (CD163), transcript variant 1, mRNA
配列番号15:Homo sapiens allograft inflammatory factor 1 (AIF1), transcript variant 2, mRNA
配列番号16:Homo sapiens legumain (LGMN), transcript variant 1, mRNA
配列番号17:Homo sapiens cathepsin C (CTSC), transcript variant 1, mRNA
配列番号18:Homo sapiens CD14 molecule (CD14), transcript variant 1, mRNA
配列番号19:Homo sapiens interferon, gamma-inducible protein 30 (IFI30), mRNA
配列番号20:Homo sapiens insulin receptor substrate 2 (IRS2), mRNA
配列番号21:Homo sapiens latexin (LXN), mRNA
配列番号22:Homo sapiens TSC22 domain family, member 1 (TSC22D1), transcript variant 2, mRNA
配列番号23:Homo sapiens secreted protein, acidic, cysteine-rich (osteonectin)
(SPARC), mRNA
配列番号24:Homo sapiens connective tissue growth factor (CTGF), mRNA
配列番号25:Homo sapiens metallothionein 1H (MT1H), mRNA
配列番号26:Homo sapiens solute carrier family 40 (iron-regulated transporter), member 1 (SLC40A1), mRNA配列番号27:Homo sapiens similar to P311 protein (H. sapiens) (LOC157630), mRNA
配列番号28:Homo sapiens collagen, type XI, alpha 1 (COL11A1), transcript variant A, mRNA
配列番号29:Homo sapiens major histocompatibility complex, class II, DR alpha (HLA-DRA), mRNA
配列番号30:Homo sapiens fibulin 5 (FBLN5), mRNA
配列番号31:Homo sapiens frizzled-related protein (FRZB), mRNA
配列番号32:HLA-DP (DPB1*02012)=major histocompatibility complex class II antigen beta chain [human, LCL 45.1, mutant 45.EM19, mRNA Partial Mutant, 171 nt]
配列番号33:Homo sapiens nuclear protein 1 (NUPR1), transcript variant 2, mRNA
配列番号34:Homo sapiens high-mobility group box 2, mRNA (cDNA clone MGC:2393 IMAGE:2963045), complete cds
配列番号35:Homo sapiens heterogeneous nuclear ribonucleoprotein A1 (HNRPA1), transcript variant 1, mRNA
配列番号36:Homo sapiens cDNA clone IMAGE:3680553
配列番号37:Homo sapiens cathepsin B (CTSB), transcript variant 1, mRNA
配列番号38:Homo sapiens collagen, type I, alpha 2 (COL1A2), mRNA
配列番号39:Homo sapiens interleukin 8 (IL8), mRNA
配列番号40:Homo sapiens pentraxin-related gene, rapidly induced by IL-1 beta (PTX3), mRNA
配列番号41:Homo sapiens apolipoprotein D (APOD), mRNA
配列番号42:Homo sapiens transforming growth factor, beta-induced, 68kDa (TGFBI), mRNA
(培養試薬の調製)
骨髄液から間葉系幹細胞の培養液(以下、「間葉系幹細胞培養液」)には、Dulbecco's Modified Eagle Medium(Invitrogen社製)に10%ウシ胎児血清と抗生物質を添加し、最終濃度50μg/mLのビタミンC及び最終濃度10ng/mLのbFGFを添加した培地を調製した。
ヒト由来間葉系幹細胞(human mesenchymal stem cell)の増殖培養には、間葉系幹細胞培養液を使用した。ヒト由来間葉系幹細胞の骨分化培養には骨芽分化誘導培養液を、軟骨分化培養には軟骨分化誘導培養液を、脂肪分化培養には脂肪分化誘導培養液を使用した。ヒト線維芽細胞(human fibroblast)の増殖培養には、線維芽細胞培地キット-2 (2%FBS)(Cambrex社製)、もしくは間葉系幹細胞培養液を使用した。また、これらの細胞は37℃、5%炭酸ガス濃度下で培養した。
骨髄液から間葉系幹細胞を分離した後、増殖培養を経て、骨芽細胞・軟骨細胞・脂肪細胞に分化させるまでの一連の培養操作手順について、基本的なプロトコールを以下に示した。
骨芽細胞分化誘導:回収した細胞を、骨芽分化誘導培地に懸濁、播種した。3~4日毎に全量培地交換を行い、14日間分化培養を行った。
軟骨細胞分化誘導:回収した細胞を、間葉系幹細胞培養液に懸濁、播種した。播種翌日に、軟骨分化誘導培養液に交換し、3~4日毎に全量培地交換をし、21日間分化培養を行った。
脂肪細胞分化誘導:回収した細胞を、間葉系幹細胞培養液に懸濁、播種した。播種翌日に、脂肪分化誘導培養液に交換し、3~4日毎に全量培地交換をし、14日間分化培養を行った。
細胞の回収は、以下の8つの培養工程(ステージ)で実施した(図1)。
ステージ1:購入した骨髄液
ステージ2:培養4日目の培養初期細胞
ステージ3:継代数1の培養中期細胞
ステージ4:継代数2の培養後期細胞
ステージ5:分化誘導後、1日間培養した細胞
ステージ6:分化誘導後、4日間培養した分化初期細胞
ステージ7:分化誘導後、7日間培養した分化中期細胞
ステージ8:分化誘導後、14日間培養した分化後期細胞
骨髄液から骨分化までの間で、上記規定の培養条件で正常に培養された細胞を、オンスペックモデルと定義した。一方、本工程において培養条件を変更して培養したもの、具体的には継代数や培養液組成を変えて培養した細胞、または正常に培養されなかったもの、例えば、培養過程において、脂肪細胞・軟骨細胞といった、骨以外に分化した細胞、細菌・ウイルスなどが混入した細胞、がん化した細胞、異なる系統の細胞、例えば、線維芽細胞をオフスペックモデルとした。
(マイクロアレイ実験方法)
図1に示す培養工程1〜8ステージの細胞からRNeasy Mini Kit(QIAGEN社製)を用いて全RNAを抽出後、Amino Allyl MessageAmp aRNA Kit(Ambion社製)を用いて相補的mRNAを増幅し、その5 μgをDNA microarray(AceGene Human oligo chip 30K 1chip version)にてハイブリダイゼーションを行った。ハイブリダイゼーションの方法はAceGeneR-1 Chip Version-取り扱い説明書に従った。さらに、リファレンスとしては、ベクトン・ディッキンソン社より購入した骨髄RNAの混合液を使用した。骨髄RNAの混合液を、上記と同様の方法で相補的mRNAを増幅し、このRNAをリファレンスとして、全てのDNAマイクロアレイ実験に使用した。DNAマイクロアレイのスキャニングにはScanArray Express (PerkinElmer社製)を使用した。取得したスキャニング画像の数値化にはImaGene(BioDiscovery社製)を使用し、正規化にはGeneSight(BioDiscovery社製)を使用した。マイクロアレイデータの統計学的処理は、表計算ソフトExcel(Microsoft社製)と統計解析ソフトR(フリーソフトウェア)を使用した。
1.マーカー遺伝子候補の絞込み
骨髄液から骨分化まで、図1に示した8ステージの細胞として正常に培養できたオンスペックモデルを、各5検体(A、B、C、D、E)用いて、それぞれから発現プロファイルデータを取得した。
次に、上記1.で抽出した2080遺伝子について、図1に示す8ステージの培養工程を図2に示す5つの群(群1=ステージ1(骨髄液)、群2=ステージ2、群3=ステージ3、4(間葉系幹細胞)、群4=ステージ5(骨芽前駆細胞)、群5=ステージ6、7、8(骨芽細胞))に分けて、図3に示した決定樹の流れに従い、多重比較検定を行った。
群総当りの多重比較検定を行った結果、上記1.で抽出した2080遺伝子から、(1)特異的な発現量により、各群を規定できる36遺伝子(P<0.01)(表1)と、(2)隣り合う2群間で顕著な発現差を示す9遺伝子((1)との重複は3遺伝子)(表2)を絞り込んだ。この合計45遺伝子から重複を除いた42遺伝子を、以下「マーカー候補遺伝子」とした。
(オフスペックモデルの調製)
オフスペックモデルとして、間葉系幹細胞1検体から骨以外に分化させた細胞を調製した。具体的には軟骨分化細胞(分化培養4日、14日)、脂肪分化細胞(分化培養4日、14日)を調製した。各細胞の培養は実施例1に記載の条件で行った。この他に、線維芽細胞(Cambrex社製、製品コードCC-2511)、及びHSV-I(単純ヘルペスI型)ウイルスを人為的に接種した間葉系幹細胞を調製した。線維芽細胞は、線維芽細胞培地キット-2 (2%FBS)(Cambrex社製)、もしくは間葉系幹細胞培養液を使用し、2種類の細胞を調製した。HSV-I(単純ヘルペスI型)ウイルスを人為的に接種した間葉系幹細胞は、図1に示したステージ4の間葉系幹細胞に対して、約107コピーのHSV-Iを接種し、72時間培養を継続して調製した。
オフスペックモデルとして調製した全ての細胞に対し、実施例2に記載の方法に従って発現プロファイルデータを取得した。
実施例2の2.で抽出した培養工程の1〜5群を規定できると予測される遺伝子36個(表1)について、オンスペック基準5検体のデータにオフスペックモデルのデータを加えて評価したところ、オンスペックの細胞では、各群で遺伝子の発現量に差が見られ、上記36遺伝子(表1)が特に大きい発現量の差を示した。また、オフスペックの細胞でも、上記36遺伝子の発現量には差が見られ、これら36遺伝子は、各群のオンスペック細胞を他の細胞と区別することができることを確認した。この結果の代表例を図4〜8に示した。図4〜8で群1〜5は、各群のオンスペック細胞中の上記36遺伝子の発現量を示し、軟骨細胞、脂肪細胞、線維芽細胞、HSV-I接種間葉系幹細胞はオフスペック細胞の代表で、該細胞中の上記の各群を規定できる遺伝子の発現量を示す。
(階層型クラスタリングによるオンスペック基準5検体のステージ判別確認)
オンスペック基準5検体(A,B,C,D,E)に対して、マーカー候補42遺伝子の発現量を、統計解析ソフトR(フリーソフトウェア)を使用して階層型クラスタリング解析を実施したところ、各群において、全てのオンスペック基準検体が同一クラスタに分類された。このことから、マーカー候補42遺伝子の発現量による階層型クラスタリング解析により、培養工程5群の判別が可能であった(図9の群1:オンスペックA,B,C,D,E_ステージ1、群2:オンスペックA,B,C,D,E_ステージ2、群3:オンスペックA,B,C,D,E_ステージ3及びステージ4、群4:オンスペックA,B,C,D,E_ステージ5、群5:オンスペックA,B,C,D,E_ステージ6及びステージ7及びステージ8)。
(追加検体を加えたステージ判別確認)
培養工程を判別する目的で絞り込んだ42遺伝子の妥当性を検証するため、新たに、骨髄液から骨分化まで、正常に培養できたオンスペックモデル6検体(F,G,H,I,J,K)を用いて実施例4と同様の解析を行った。図1に示すステージ4とステージ6の発現プロファイルデータを、マイクロアレイを用いて取得し、基準検体5検体(A,B,C,D,E)から得たデータと合わせて、マーカー候補42遺伝子の発現量を用いて階層型クラスタリング解析を行った。階層型クラスタリング解析の結果の代表例として、オンスペックモデル6検体(F,G,H,I,J,K)の2つのステージ(ステージ4及び6)についての結果を図9に示した。図9に示すとおり、オンスペックモデル6検体は、基準検体5検体(A,B,C,D,E)の場合と同じクラスタに含まれることが確認された(図9の群3:オンスペックF,G,H,I,J,K _ステージ4、:オンスペックF,G,H,I,J,K _ステージ6)。この結果から42遺伝子の発現プロファイルデータを取得することにより、培養工程が正常な経過をとったことをモニタリングできることが示された。
(オフスペックを用いた検証)
1.脂肪分化細胞を用いた検証
実施例3で取得した脂肪に分化させた細胞(分化培養4日、14日)の遺伝子発現データを、オンスペックモデルのデータに追加して、前述した階層型クラスタリング解析を行った。その結果、脂肪に分化させた細胞は、どの培養ステージとも異なるクラスタを形成することが確認された(図9の脂肪分化4day及び脂肪分化14day)。このことから、培養過程で、骨芽細胞以外への分化といった、正常な培養に変化を及ぼす異常をモニタリングできることがわかった。
実施例3で取得したオフスペック(線維芽細胞)2検体の遺伝子発現データを、オンスペックモデルのデータに追加して、前述した階層型クラスタリング解析を行った。その結果、繊維芽細胞2検体は間葉系幹細胞のどの培養ステージとも異なるクラスタを形成することが確認された(図9の線維芽細胞1及び線維芽細胞1.1)。このことから、細胞形態的に類似している間葉系幹細胞と繊維芽細胞を極めて明確に識別できることが示された。
実施例3で取得したオフスペック(HSV-Iウイルスを人為的に接種した間葉系幹細胞)の遺伝子発現データを、オンスペックモデルのデータに追加して、前述した階層型クラスタリング解析を行った。その結果、人為的にウイルスを接種した細胞は、正常に培養された間葉系幹細胞の全ての培養ステージと異なるクラスタを形成することが確認された(図9のHSVI接種後72hr)。このことから、培養過程にウイルス汚染など正常な培養に変化を及ぼす異常をモニタリングできる可能性が示された。
(リアルタイムPCR方法)
供試細胞よりRNeasy Mini Kit(QIAGEN社製)を用いて全RNAを抽出後、全RNA1μgを鋳型としてcDNAを合成した。合成手順については、Super Script II Reverse Transcriptase (Invitrogen社製)の添付資料に記載されているプロトコール(First-Strand cDNA Synthesis Using SuperScriptII RT)に従った。なお、プライマーについては、Random Primer(6mer)(TaKaRa社製)を使用した。cDNAを合成した後、合成後のcDNA溶液を5倍に希釈した。この希釈液1μLを鋳型としてリアルタイムPCRを行った。使用したプライマー・プローブ試薬については、表3に示した。
DNAマイクロアレイの遺伝子発現データは相対値で数値化されるが、リアルタイムPCRによる発現量解析は絶対値で数値化される。培養工程を判別する目的で絞り込んだ42遺伝子について、リアルタイムPCRによる遺伝子発現データの評価を行った。実施例2で用いたオンスペックモデル基準5検体について、培養工程8ステージにおける細胞の遺伝子発現量を、リアルタイムPCRを用いて測定した。なお、基準5検体のうち、検体Bのステージ2、及び検体Dのステージ1及び2については、total RNA量が不足していたため、データを取得できなかった。42遺伝子のCt値を測定後、ΔCt値(40−Ct値)を算出した。算出したΔCt値から、培養工程8ステージにおける経時的な発現変動をグラフに示し(図10〜15の左側のグラフ)、実施例2で取得したマイクロアレイの経時的な発現変動(図10〜15の右側のグラフ)と比較した。
(リアルタイムPCRによるオフスペックモデルの遺伝子発現データの取得)
実施例3で調製した1検体の間葉系幹細胞から骨分化させた細胞(分化培養4日、14日)・軟骨分化させた細胞(分化培養4日、14日)・脂肪分化させた細胞(分化培養4日、14日)、2系統の培養液を用いて調製した線維芽細胞2種類、HSV-I(単純ヘルペスI型)ウイルスを人為的に接種した間葉系幹細胞について、それぞれの細胞中のマーカー候補遺伝子の発現プロファイルデータを、リアルタイムPCRを用いて、実施例7に記載の方法に従って取得した。
(階層型クラスタリングによる基準5検体(A,B,C,D,E)のステージ判別確認)
培養工程各群を規定できる32遺伝子(表4)、及び隣り合う2群間で顕著な発現差を示す9遺伝子 (表2)のうち、それぞれの細胞中のマーカー候補遺伝子の発現プロファイルデータを、リアルタイムPCRを用いて、実施例7に記載の方法に従って取得した。
(追加検体を加えたステージ判別確認)
培養工程を判別する目的で絞り込んだ38遺伝子の妥当性を検証するため、新たに、骨髄液から骨分化まで、正常に培養できたオンスペックモデル6検体(F,G,H,I,J,K)の全培養ステージの遺伝子発現データを、リアルタイムPCRを用いて実施例7に記載の方法に従って取得した。
(オフスペックを用いた検証)
1. 軟骨分化細胞、及び脂肪分化細胞を用いた検証
実施例8で取得した軟骨に分化させた細胞(分化培養4日、14日))と脂肪に分化させた細胞(分化培養4日、14日)の遺伝子発現データと、オンスペックモデルの遺伝子発現データについて、実施例10と同様に階層型クラスタリング解析を行った。その結果、軟骨分化細胞、及び脂肪分化細胞は、どの培養ステージとも異なるクラスタを形成することが確認された(図23の軟骨分化4day及び軟骨分化14day、脂肪分化4day及び脂肪分化14day)。このことから、培養過程で骨芽細胞以外への分化といった、正常な培養に変化を及ぼす異常をモニタリングできることがわかった。
実施例8で取得した線維芽細胞2検体の遺伝子発現データと、オンスペックモデルの遺伝子発現データについて、実施例10と同様に階層型クラスタリング解析を行った。その結果、繊維芽細胞2検体は間葉系幹細胞のどの培養ステージとも異なるクラスタを形成することが確認された(図23の線維芽細胞1及び線維芽細胞2)。このことから、細胞形態的に類似している間葉系幹細胞と繊維芽細胞を極めて明確に識別できることが示された。
実施例8で取得したHSV-I(単純ヘルペスI型)ウイルスを人為的に接種した間葉系幹細胞の遺伝子発現データを、オンスペックモデルの遺伝子発現データについて、実施例10と同様に階層型クラスタリング解析を行った。その結果、人為的にウイルスを接種した細胞は、正常に培養された間葉系幹細胞の全ての培養ステージと異なるクラスタを形成することが確認された(図23のHSVI接種後72hr)。このことから、培養過程にウイルス汚染など正常な培養に変化を及ぼす異常をモニタリングできることがわかった。
図1に示したステージ4の間葉系幹細胞から、オフスペック細胞として、通常の培養液で4回の継代を追加した間葉系幹細胞Aと、4回目の継代以降に培養液を実施例1に記載した間葉系幹細胞培養液(条件検討用)に変更した間葉系幹細胞Bを調製し、リアルタイムPCRを用いて、遺伝子発現データを取得した。
(例1:相関係数を用いた判定)
実施例7に示した培養工程各群を規定できる32遺伝子(表4)から、代表的な23遺伝子(表5)を選抜した。オンスペックモデル基準5検体(A,B,C,D,E)の群1に属する細胞について、遺伝子毎に発現量の平均値を算出し、その23遺伝子の発現パターンを、群1の基準値と規定した。このような計算を群2から群5についても、同様に行い、各群の基準となる23遺伝子の発現パターンを算出した(図26.群1:オンスペックA,B,C,E_ステージ1対群1の基準値、群2:オンスペックA,C,E_ステージ2対群2の基準値、群3:オンスペックA,B,C,D,E_ステージ3及び4対群3の基準値、群4:オンスペックA,B,C,D,E_ステージ5対群4の基準値、群5:オンスペックA,B,C,D,E_ステージ6及び7及び8対群5の基準値)。
実施例7に示した培養工程各群を規定できる32遺伝子(表4)から、代表的な23遺伝子(表5)を選抜した。オンスペック基準5検体(A,B,C,D,E)の群1に属する細胞について、遺伝子毎に発現量の平均値を算出し、その23パラメータを群1の中心座標と規定した。このような計算を群2から群5についても同様に行い、各群の中心座標を算出した。
例1および例2に示すように、統計解析手法を用いた培養工程ステージ判別、品質管理が可能であることが示された。
(multiplex PCR方法)
供試細胞よりRNeasy Mini Kit(QIAGEN社製)を用いて全RNAを抽出後、全RNA1μgを鋳型としてcDNAを合成した。合成手順については、Super Script II Reverse Transcriptase (Invitrogen社製)の添付資料に記載されているプロトコール(First-Strand cDNA Synthesis Using SuperScript II RT)に従った。なお、プライマーについては、Random Primer(6mer)(TaKaRa社製)を使用した。cDNAを合成した後、合成後のcDNA溶液を5倍に希釈した。この希釈液5μLを鋳型としてmultiplex PCRを行った。なお、培養工程各群を規定できる代表的な23遺伝子を、12遺伝子と11遺伝子の2組に分け(表6)、表に示すプライマー(表7)を用いてPCR反応を行った。2組のPCR反応液は、Distilled Water,Deionized,Sterile(和光純薬工業株式会社製)、dNTP Mixture (2.5mM each:TaKaRa社製)、10×PCR Buffer(Conteins 15mM MgCl2:Roche社製) 、MgCl2 Solution (25mM:Roche社製)、AmpliTaq GoldTM (Roche社製)、鋳型DNA、プライマーを表8に示すように混合し、調製した。PCR条件は表9に示した。2組の反応で得たPCR産物は、DNA 1000 Kit(Agilent社製)を用いて電気泳動し、2100 bioanalyzer(Agilent社製)を用いて検出した。泳動結果を、Agilent 2100 Bio Sizingソフトウェア(Agilent社製)で解析し、各遺伝子産物のモル濃度(nmol/L)を算出した。
Claims (13)
- 以下の(i)から(ix)の何れかに記載の細胞検出用の遺伝子マーカー。
(i)配列表の配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(ii)配列表の配列番号5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18又は19に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(iii)配列表の配列番号20、21、22、23、24又は25に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、間葉系幹細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(iv)配列表の配列番号26、27又は28に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨芽前駆細胞を検出するための遺伝子マーカー;及び
(v)配列表の配列番号28、29、30、31、32、33、34、35又は36に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨芽細胞を検出するための遺伝子マーカー;
(vi)配列表の配列番号37又は7に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞と骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞の間で発現量の差を示す遺伝子:
(vii)配列表の配列番号38又は39に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞と間葉系幹細胞の間で発現量の差を示す遺伝子:
(viii)配列表の配列番号40又は21に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる間葉系幹細胞と骨芽前駆細胞の間で発現量の差を示す遺伝子:
(ix)配列表の配列番号28、41又は42に記載の塩基配列を有する遺伝子からなる骨芽細胞と骨芽前駆細胞の間で発現量の差を示す遺伝子: - 請求項1に記載の細胞検出用の遺伝子マーカーとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA配列を有する、請求項1に記載の細胞検出用の遺伝子マーカーを検出するためのプローブ。
- 請求項1に記載の細胞検出用の遺伝子マーカーの塩基配列のアンチセンス鎖の全部又は一部からなる、請求項2に記載のプローブ。
- 請求項1に記載の細胞検出用の遺伝子マーカーをPCR法により特異的に増幅することができるセンスプライマーとアンチセンスプライマーの組み合わせからなる、請求項1に記載の細胞検出用の遺伝子マーカーを検出するためのプライマー。
- 請求項2又は3に記載のプローブの少なくとも1つ以上を支持体に固定化させることにより得られる、細胞検出用のマーカー遺伝子を検出するためのマイクロアレイ又はDNAチップ。
- 被検細胞中の配列表の配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13に記載の塩基配列を有する遺伝子マーカーのうちの少なくとも一以上の遺伝子マーカーの発現量を検出し、骨髄細胞中の同じ遺伝子マーカーの発現量と比較することを含む、骨髄細胞を検出及び/又は分離する方法。
- 被検細胞中の配列表の配列番号5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18又は19に記載の塩基配列を有する遺伝子マーカーのうちの少なくとも一以上の遺伝子マーカーの発現量を検出し、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞中の同じ遺伝子マーカーの発現量と比較することを含む、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞を検出及び/又は分離する方法。
- 被検細胞中の配列表の配列番号20、21、22、23、24又は25に記載の塩基配列を有する遺伝子マーカーのうちの少なくとも一以上の遺伝子マーカーの発現量を検出し、間葉系幹細胞中の同じ遺伝子マーカーの発現量と比較することを含む、間葉系幹細胞を検出及び/又は分離する方法。
- 被検細胞中の配列表の配列番号26、27又は28に記載の塩基配列を有する遺伝子マーカーのうちの少なくとも一以上の遺伝子マーカーの発現量を検出し、骨芽前駆細胞中の同じ遺伝子マーカーの発現量と比較することを含む、骨芽前駆細胞を検出及び/又は分離する方法。
- 配列表の配列番号28、29、30、31、32、33、34、35又は36に記載の塩基配列を有する遺伝子マーカーのうちの少なくとも一以上の遺伝子マーカーの発現量を検出し、骨芽細胞中の同じ遺伝子マーカーの発現量と比較することを含む、骨芽細胞を検出及び/又は分離する方法。
- 遺伝子マーカーの発現量の検出を、請求項2又は3に記載のプローブ、請求項4に記載のプライマー、あるいは請求項5に記載のマイクロアレイ又はDNAチップを用いて行う、請求項6から10の何れかに記載の方法。
- 骨髄細胞を培養して目的細胞に分化させる工程において、下記の(a)から(i)に記載の遺伝子から選択される何れか一以上の遺伝子マーカーの発現量を検出し、下記の(A)から(E)の何れか一以上の細胞中の同じ遺伝子マーカーの発現量と比較することを含む、下記の(A)から(E)の何れか一以上の細胞へ分化させる培養工程をモニタリングする方法。
(a)骨髄細胞を検出するための遺伝子マーカーである、配列表の配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13に記載の塩基配列を有する遺伝子;(b)骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞を検出するための遺伝子マーカーである、配列表の配列番号5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18又は19に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(c)間葉系幹細胞を検出するための遺伝子マーカーである、配列表の配列番号20、21、22、23、24又は25に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(d)骨芽前駆細胞を検出するための遺伝子マーカーである、配列表の配列番号26、27又は28に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(e)骨芽細胞を検出するための遺伝子マーカーである、配列表の配列番号28、29、30、31、32、33、34、35又は36に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(f)骨髄細胞の培養と、骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞の培養との間で発現量の差を示す遺伝子である、配列表の配列番号37又は7に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(g)骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞の培養と、間葉系幹細胞の培養との間で発現量の差を示す遺伝子である、配列表の配列番号38又は39に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(h)間葉系幹細胞の培養と、骨芽前駆細胞の培養との間で発現量の差を示す遺伝子である、配列表の配列番号40又は21に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(i)骨芽前駆細胞の培養と、骨芽細胞の培養との間で発現量の差を示す遺伝子である、配列表の配列番号28、41又は42に記載の塩基配列を有する遺伝子;
(A)骨髄細胞
(B)骨髄細胞を培養した後の細胞であって間葉系幹細胞のみが選択培養される前の細胞
(C)間葉系幹細胞
(D)骨芽前駆細胞
(E)骨芽細胞 - 遺伝子マーカーの発現量の検出を、請求項2又は3に記載のプローブ、請求項4に記載のプライマー、あるいは請求項5に記載のマイクロアレイ又はDNAチップを用いて行う、請求項12に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007339937A JP5243021B2 (ja) | 2006-12-28 | 2007-12-28 | 間葉系幹細胞などの細胞を検出するための遺伝子マーカー |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006353710 | 2006-12-28 | ||
JP2006353710 | 2006-12-28 | ||
JP2007339937A JP5243021B2 (ja) | 2006-12-28 | 2007-12-28 | 間葉系幹細胞などの細胞を検出するための遺伝子マーカー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008178403A true JP2008178403A (ja) | 2008-08-07 |
JP5243021B2 JP5243021B2 (ja) | 2013-07-24 |
Family
ID=39722797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007339937A Expired - Fee Related JP5243021B2 (ja) | 2006-12-28 | 2007-12-28 | 間葉系幹細胞などの細胞を検出するための遺伝子マーカー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5243021B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014230493A (ja) * | 2013-05-28 | 2014-12-11 | 三菱レイヨン株式会社 | 間葉系幹細胞からの分化状態を識別する遺伝子群及び分化状態の評価方法 |
JP5701614B2 (ja) * | 2009-01-23 | 2015-04-15 | 国立大学法人 東京大学 | 培養細胞の評価方法 |
WO2018186421A1 (ja) * | 2017-04-03 | 2018-10-11 | 株式会社カネカ | 間葉系幹細胞を含む細胞集団とその製造方法、及び医薬組成物 |
CN112877287A (zh) * | 2020-06-22 | 2021-06-01 | 青岛思拓新源细胞医学有限公司 | 泥螺多肽在制备骨髓间充质干细胞成骨分化促进剂中的用途 |
-
2007
- 2007-12-28 JP JP2007339937A patent/JP5243021B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (5)
Title |
---|
JPN6012051023; Cancer research. 2004, Vol.64, No.13, p.4434-4441 * |
JPN6012067035; Blood cells, molecules & diseases. 2001, Vol.27, No.3, p.677-690 * |
JPN6012067037; 渡邊希江: 'ヒト間葉系幹細胞の骨芽細胞分化誘導時における遺伝子発現の変化' 口腔病学会雑誌 Vol.71,No.1, 2004, p.11-17 * |
JPN6012067039; Journal of cellular biochemistry. 2003, Vol.89, No.2, p.401-426 * |
JPN6012067041; Biochemical and biophysical research communications. 2005, Vol.332, No.1, p.297-303 * |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5701614B2 (ja) * | 2009-01-23 | 2015-04-15 | 国立大学法人 東京大学 | 培養細胞の評価方法 |
JP2014230493A (ja) * | 2013-05-28 | 2014-12-11 | 三菱レイヨン株式会社 | 間葉系幹細胞からの分化状態を識別する遺伝子群及び分化状態の評価方法 |
WO2018186421A1 (ja) * | 2017-04-03 | 2018-10-11 | 株式会社カネカ | 間葉系幹細胞を含む細胞集団とその製造方法、及び医薬組成物 |
JPWO2018186421A1 (ja) * | 2017-04-03 | 2020-02-20 | 株式会社カネカ | 間葉系幹細胞を含む細胞集団とその製造方法、及び医薬組成物 |
JP7102397B2 (ja) | 2017-04-03 | 2022-07-19 | 株式会社カネカ | 間葉系幹細胞を含む細胞集団とその製造方法、及び医薬組成物 |
CN112877287A (zh) * | 2020-06-22 | 2021-06-01 | 青岛思拓新源细胞医学有限公司 | 泥螺多肽在制备骨髓间充质干细胞成骨分化促进剂中的用途 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5243021B2 (ja) | 2013-07-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5190654B2 (ja) | 分子マーカーを用いた間葉系幹細胞の識別方法及びその利用 | |
CN105189783B (zh) | 鉴定生物样品中定量细胞组成的方法 | |
CN109777872B (zh) | 肺癌中的t细胞亚群及其特征基因 | |
EP1937846A2 (en) | Systemic lupus erythematosus diagnostic assay | |
WO2005075636A1 (en) | Molecular markers associated with metanephric development and renal progenitors | |
CA2864192C (en) | Epigenetic marker for the identification of cd3cd4 positive t lymphocytes | |
US9096900B2 (en) | Epigenetic marker for the identification of natural killer cells | |
JP5243021B2 (ja) | 間葉系幹細胞などの細胞を検出するための遺伝子マーカー | |
JP2016505243A (ja) | CD8+Tリンパ球、特にCD8α及びβTリンパ球の亜集団の同定用のエピジェネティック法 | |
KR101828812B1 (ko) | 줄기세포의 세포노화 검출용 키트 | |
US10294527B2 (en) | Epigenetic marker for the identification of natural killer cells | |
WO2011049439A1 (en) | Method for selecting bone forming mesenchymal stem cells | |
JP6793037B2 (ja) | Egf又はbfgfを含む培地で培養した脂肪由来幹細胞の増殖及び治療能力を検出するマーカー並びにその用途 | |
CN110747275B (zh) | 肿瘤细胞标记分子及其应用 | |
JP4540948B2 (ja) | 分別マーカーを用いた間葉系幹細胞の識別・分離方法 | |
WO2010142751A1 (en) | In vitro diagnosis/prognosis method and kit for assessment of chronic antibody mediated rejection in kidney transplantation | |
JP2008000126A (ja) | 遺伝子発現プロファイルによるc型肝硬変及び肝癌の検出 | |
KR100888924B1 (ko) | 인간 제대혈 유래 중간엽 줄기세포와 섬유아세포 분별방법 | |
KR102293079B1 (ko) | 편도 유래 중간엽 줄기세포의 골분화능 예측을 위한 wnt16 마커의 용도 | |
Rapko et al. | DNA methylation analysis as novel tool for quality control in regenerative medicine | |
KR102163471B1 (ko) | 에나멜 전구 세포 판별용 바이오 마커 조성물 | |
JP6719114B2 (ja) | 間葉系幹細胞又は軟骨細胞の、骨組織又は軟骨組織の形成能判定用キット及び判定方法 | |
JP5904801B2 (ja) | 制御性t細胞への分化誘導能の予測方法及びその方法に用いられるバイオマーカー、並びにそれらの利用 | |
JPWO2015105191A1 (ja) | リンパ節腫脹病変の評価方法 | |
KR20150019320A (ko) | EGF 또는 bFGF를 포함하는 배지에서 배양한 지방유래 줄기세포의 증식 및 치료능력 탐지 마커 및 이의 용도 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100729 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121002 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121203 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121225 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130312 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130404 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5243021 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |