JP2008177448A - 半導体レーザの冷却装置及び冷却方法 - Google Patents

半導体レーザの冷却装置及び冷却方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ペルチェ素子を利用した半導体レーザの冷却機構において、冷却に必要な電力を削減する冷却機構を提供する。
【解決手段】半導体レーザの冷却装置において、半導体レーザ4を固定し放熱する放熱板7と、放熱板7上に設置される半導体レーザ4の反対面側に放熱ゲル8を介して設置される放熱フィン5と、放熱板7上で半導体レーザ4に近接して設置して該半導体レーザの周囲温度を検出する温度検出器6と、放熱板7の当該半導体レーザの対抗面位置に設置されるペルチェ素子3と、ペルチェ素子3を搭載する放熱枠9と、放熱枠9内に放熱フィン5を放熱板7から離間又は接触させるアクチュエータ10と、を備え、温度検出器6の検出する所定の温度に基づいてアクチュエータ10を駆動して放熱フィン5を放熱板7に接触または離間さす。
【選択図】図3

Description

本発明は、ペルチェ素子を備えた半導体レーザの冷却装置及び半導体レーザ冷却方法に関するものである。
従来、半導体レーザは、入力エネルギーに対する出力エネルギーの変換効率が大きいことから光学系を備えた各種の機器に使用されている。この半導体レーザは、その発振周波数、発振出力がその半導体レーザの動作温度の変化に依存して変化するという性質を有している。そこで、半導体レーザの発振出力を一定に保つために、温度制御装置の半導体レーザの発振周波数、動作温度を制御することが要求される。
この半導体レーザの温度制御をするために、温度制御装置において熱電効果型素子としてペルチェ素子が用いられている。半導体レーザの場合には、その注入電流によって半導体レーザそのものが発熱するために、半導体レーザの動作温度と設定温度との温度差に基づいて、動作温度を設定温度近づけるように熱電効果型素子を制御するものとする半導体レーザの冷却機構が提案されている。
図12、13を用いて提案されている半導体レーザの冷却機構について説明する。図12は、従来の熱電効果型素子を有する温度制御装置の制御回路を示し、図13はその熱電効果型素子に半導体レーザを取り付けて熱電変換器Kzを構成した状態を示す概略図である。その制御回路は、比較回路1とコンプリメンタリーに構成されたトランジスタ2と熱電効果型素子29から構成されており、熱電変換器Kzはその熱電効果型素子29の一方側に半導体レーザ4を設け、その他方側に放熱板5を設け、サーミスタ6を内蔵して構成される。サーミスタ6は、半導体レーザ4の動作温度Ttを検出してその動作温度変換電圧Etに電圧変換する機能を有し、この動作温度変換電圧Erは、比較器1の一端子に入力される。この比較回路1の他端子に、設定温度Tsに対応する基準電圧Esが入力される。比較器1は、この基準電圧Esとその動作温度変換電圧Erとを比較してその差分出力をトランジスタ2に向かって出力する。トランジスタ2は、トランジスタ2aとトランジスタ2bとから構成され、Et>Es(Tt>Ts)の時には、熱電効果型素子29によって半導体レーザ4が冷却されるようにトランジスタ2を通電制御し、Et<Es(Tt<Ts)の時には、熱電効果型素子29によって半導体レーザ4が加熱されるようにトランジスタ2を通電制御し、これによって、半導体レーザ4の動作温度Ttが設定温度Tsに近づく方向に制御され、平衡状態に達する。
特開昭62−188292号公報
しかしながら、従来構成の熱電変換器Kzにおいて、熱電効果型素子29は熱伝導性が悪く放熱板5に接着剤等により放熱板5に固定されていた。
半導体レーザを動作させた場合、半導体レーザを冷却するため常に熱電効果型素子に電力を供給する必要があった。その原因は、熱電効果型素子に電力を供給しない場合、熱電効果型素子は熱伝導性が悪いため、半導体レーザの発熱をヒートシンクに伝えることができず、半導体レーザの温度が上昇するからである。また複数の半導体レーザを蜜に設置し動作させた場合、発熱量の増加に伴い熱電効果型素子に供給する電力もさらに増加するため、熱電効果型素子で冷却のために必要な電力が大きくなり、効率的な放熱機構を構成し半導体レーザの温度を均一に保持する必要があるという課題があった。
本発明は、半導体レーザに供給される電力により発生す熱を熱電効果型素子により効率よく排出し、半導体レーザの温度を設定温度に効率よく近づけることにより、熱電効果型素子で冷却するために必要な電力を削減することができる半導体レーザの冷却機構を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の半導体冷却装置は、半導体レーザの冷却装置において、半導体レーザを固定し放熱する放熱板と、前記放熱板上に設置される半導体レーザの反対面側に放熱ゲルを介して設置される放熱フィンと、前記放熱板上で半導体レーザに近接して設置して該半導体レーザの周囲温度を検出する温度検出器と、前記放熱板の当該半導体レーザの対抗面位置に設置されるペルチェ素子と、前記ペルチェ素子を搭載する放熱枠と、前記放熱枠内に前記放熱フィンを前記放熱板から離間又は接触させるアクチュエータと、を備え、前記温度検出器の検出する所定の温度に基づいて前記アクチュエータを駆動して前記放熱フィンを前記放熱板に接触または離間さすことを特徴としたものである。
また、本発明の半導体冷却装置は、半導体レーザの冷却装置において、半導体レーザを固定し放熱する放熱板と、前記放熱板上に設置される半導体レーザの反対面側に放熱ゲルを介して設置される放熱フィンと、前記放熱板上で半導体レーザに近接して設置して該半導体レーザの周囲温度を検出する温度検出器と、前記放熱板の当該半導体レーザの対抗面位置に設置されるペルチェ素子と、前記ペルチェ素子を搭載する放熱ブロックと、前記温度検出器から検出される温度と所定の基準温度を比較する比較器と、前記比較器の出力に応じて前記放熱ブロックを駆動して前記ペルチェ素子を前記放熱板に接触又は離間させるモータと、前記モータを駆動するモータ制御回路と、を備え、前記ペルチェ素子は、前記温度検出器から検出される温度に基づいて駆動されるとともに、該ペルチェ素子の駆動時は、前記放熱フィンを前記放熱板から離間さすことを特徴としたものである。
また、本発明の半導体冷却方法は、半導体レーザを固定し放熱する放熱板と、前記放熱板上に設置される半導体レーザの反対面側に放熱ゲルを介して設置される放熱フィンと、前記放熱板上で半導体レーザに近接して設置して該半導体レーザの周囲温度を検出する温度検出器と、前記放熱板の当該半導体レーザの対抗面位置に設置されるペルチェ素子と、を有する半導体レーザの冷却方法において、前記半導体レーザの温度を検出し、前記検出温度に基づいて前記放熱フィンを前記放熱板に接触又は離間し、前記放熱フィンの離間時にペルチェ素子を駆動することを特徴としたものである。
温度検出手段の出力が、アクチュエータが反応して作動する温度以下の場合、ペルチェ素子に電力を供給しないこととするので、ペルチェ素子で冷却するために必要な電力を削減する。即ち、半導体レーザの発熱を複数の放熱経路から選択可能にすることで従来の課題を解決するもので、ペルチェ素子で冷却するために必要な電力を削減することができる半導体レーザの冷却装置及び冷却方法を提供することを目的とする。
以下に、本発明の半導体レーザの冷却装置及び冷却方法の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例における半導体レーザの冷却装置の構成を説明するための分解斜視図を示す。図2(a)は、本発明の実施例における放熱ゲル8が放熱板7と接触している状態のアクチュエータ10の側面図を示す。図2(b)は、本発明の実施例における放熱ゲル8が放熱板7と接触していない状態のアクチュエータ10の側面図を示す。図3(a)は、本発明の実施例における半導体レーザ4の冷却装置の放熱ゲル8が放熱板7と接触している状態の断面図を示す。図3(b)は、本発明の実施例における半導体レーザ4の冷却装置の放熱ゲル8が放熱板7と接触していない状態の断面図を示す。
図4は、半導体レーザ4の冷却機構の数値解析モデルの構成斜視図を示すもので、本発明との比較のために従来使用されているモデルを示すものである。
図5は、本発明の実施例における半導体レーザ4の冷却機構の数値解析モデルの構成斜視図を示す。図6は、従来使用されている構成と本発明の実施例の消費電力を比較した解析結果を示す。図7は、25℃環境で従来技術の構成と本発明の実施例の温度検出器であるサーミスタ6で検出される温度上昇の時間変化を比較した解析結果を示す。図8は、27℃環境で従来技術の構成と本発明の実施例のサーミスタ6で検出される温度上昇の時間変化を比較した解析結果を示す。図9は、放熱板7と放熱ゲル8間の距離とサーミスタ温度の解析結果を示す。図10は、アクチュエータ10に利用されている形状記憶合金製ばね13とSUSばね14の温度と発生バネ力の関係を示す。
図1は、本発明の実施例における冷却機構の構成を示しており、半導体レーザ4は半導体が銅製ブロックに接着剤等で固定された構成になっており、その半導体レーザ4が放熱板7にねじで固定されており、放熱板7に接着剤等でペルチェ素子3が固定されている。ペルチェ素子3の反対面に放熱枠9が接着剤等で固定され、放熱枠9の中央部のくぼみ部内側にアクチュエータ10が接着剤等で固定されている。アクチュエータ10の軸は放熱フィン11の中央部で固定されており、放熱ゲル8は放熱フィン11に接着剤等で固定されている。ファン12はシャーシ(図示略)により固定されており、放熱フィン11の後方に配置される構成となっている。図2に示すようにアクチュエータ10は、形状記憶合金で作成されたばね13と、SUSで作成されたばね14が、中央に枠がある軸16の枠の左側と右側にそれぞれ取り付けた後、フレーム15のSUSばね14側の孔(図示略)に軸16を通し、フレーム15を形状記憶合金製ばね13側に力を加えることにより、フレーム15の形状記憶合金製ばね13側の孔(図示略)に軸16を通すことにより軸16に、形状記憶合金製ばね13、SUSばね14、フレーム15を取り付けた後、EリングA24にてフレーム15を固定する構成となっている。フレーム15は形状記憶合金製ばね13に熱を早く伝えるため、熱伝導率が高い銅、アルミを用いることが望ましい。形状記憶合金製ばね13は、例えば図2(a)のような低温の状態では密着巻きの形状をしており、形状記憶合金製ばね13の発生バネ力がSUSばね14の発生バネ力より小さくなるよう設定されており、軸16が左に押される構成になっている。高温になると図2(b)のように形状記憶合金製ばね13が伸ばされたような形状となり、形状記憶合金製ばね13の伸ばされた形状によるばねの発生バネ力がSUSばね14を縮めたときの発生バネ力より大きくなるためSUSばね14が縮み、軸16が右に押される構成になっている。アクチュエータ10を構成するばねは、形状記憶効果のある材料であれば同様の効果が得られる。
図3に示すように半導体レーザ4は、ねじ(図示略)により1個あるいは複数個が放熱板7に固定されている。サーミスタ6も同様に放熱板7の中央部に接着剤により固定されている。放熱板7の半導体レーザ4が固定されている反対面にペルチェ素子3が接着剤等により固定され、そのペルチェ素子3の反対面に放熱枠9が接着剤等により固定されている。放熱枠9の内部にアクチュエータ10を構成しているフレーム15が接着剤又はねじで固定されている。アクチュエータ10を構成している軸16に、放熱フィン11のフィン中央部を組み込んだ後でEリングB27により固定される。放熱フィン11は放熱枠9の外周部と接触しており、接触している部分にはグリス等が塗布してありスライド可能な状態で保持される。放熱フィン11と放熱板7の間には放熱ゲル8が放熱フィン11に接着剤等で固定されている。ファン12が放熱フィン11の後方にシャーシにより固定され配置されている。ペルチェ素子3はサーモモジュールとも呼ばれる。放熱板7は、半導体レーザ4の熱を効率良く伝えるために熱伝導率が高い銅や、アルミであることが望ましい。放熱ゲル8は、放熱板7と放熱フィン11が接触する際、隙間に空気が入り伝熱の妨げになることを防ぐために設置されるものであり、熱を効率良く伝えるため熱伝導率が高いものが望ましい(例えば株式会社ジェルテック製α―ゲル)。ペルチェ素子3は、良く知られているように、直流電圧の印加により、一方の面が放熱面となり、他方が吸熱面となる。放熱枠9は、ペルチェ素子3の放熱面の熱を放熱フィン11とアクチュエータ10に伝えるために熱伝導率が高い銅や、アルミであることが望ましい。放熱フィン11は、放熱するため熱伝導率の高く、またアクチュエータによりスライドさせるため比較的軽量なアルミであることが望ましく、アクチュエータ10が設置される部分が凹になっている。
図10は、アクチュエータ10に利用されている形状記憶合金製ばね13とSUSばね14の温度と発生バネ力の関係を示したもので、温度に応じて発生バネ力が変化し30℃未満では発生バネ力は300g以下であり、30℃以上になると500g以上の発生バネ力となるよう設定されている。斜線部分はSUSばねの図3(a)の伸びた場合から、図3(b)の縮んだ場合までの発生バネ力を示している。
次に、アクチュエータ10の動作を図2を用いて説明する。一例として消費電力が6Wでレーザ出力の効率が20パーセントの半導体レーザ4を4個、厚み3mm、100mm角の銅製の放熱板7にねじにて固定し、熱伝導率が3(W/m・K)で厚み1mmの放熱ゲル8を、厚み方向40mm、100mm角のアルミ製放熱フィン11に接着剤等で固定されている。放熱フィン11は放熱の効率を上昇させるために表面を黒色アルマイト処理したフィンで構成されている。図3(a)は、半導体レーザ4の動作時、サーミスタ6の出力が30℃未満である場合の構成であり、図10に示すようにアクチュエータ10に利用されている形状記憶合金製ばね13は30℃未満では、発生バネ力は300g以下であるのに対し、SUSばね14の発生バネ力は約300gであり、SUSばね14の発生バネ力が大きいため、形状記憶合金製ばね13が縮み、SUSばね14が伸びる。この時、アクチュエータ10の軸16は、放熱フィン11と固定されているため、アクチュエータ10は、放熱フィン11と放熱ゲル8を放熱板7へ引き寄せ、放熱ゲル8は放熱板7と接触する。この時、放熱ゲル8はフィン11と放熱板7が接触する際の衝撃を吸収すると同時に、放熱フィン11と放熱板7の間に空気のかみこみを減少させることで、放熱フィン11と放熱ゲル8と放熱板7の間で熱の伝わりが悪くなることを防ぐ。このような構成にすることにより、所望温度以下の場合、熱伝導率の低いペルチェ素子3を通して放熱板7の熱を放熱するのではなく、放熱板7から直接熱伝導率のよい放熱ゲル8を通して放熱するので、ペルチェ素子3への電力供給が不要であるとともに、ペルチェ素子3からの発熱がないので、消費電力の削減ができる。
図3(b)は、温度センサーのサーミスタ6で検出される温度が30℃以上である場合の構成である。半導体レーザ4で発生した熱は放熱板7を経てペルチェ素子3で吸熱され、吸熱された熱はペルチェ素子3の吸熱した面と反対側の面から放熱され放熱枠9を経てアクチュエータ10に伝わる。アクチュエータ10に利用されている形状記憶合金製ばね13は30℃以上になると、図10に示すように発生バネ力が大きくなるよう設定されており、30℃で伸びた際約500gの発生バネ力がある。そのため、形状記憶合金製ばね13が密着状態から図2(b)の伸びた状態となり、そのとき発生するばね力は約500g以上となり、形状記憶合金製ばね13の発生バネ力がSUSばね14の発生バネ力400g強より大きくなるため、形状記憶合金製ばね13が伸び、SUSばね14が縮むことで軸16が放熱フィン11を移動させる。放熱フィン11はアクチュエータ10の軸16にEリング24、27にて取り付けられており、軸16が放熱板7より離れる方向に移動するので、放熱フィン11は、放熱板7から約3mm離れる。放熱板7と離れた放熱フィン11には、ペルチェ素子3から放熱された熱が放熱枠9の側面から放熱フィン11の側面を経て、放熱フィン11に伝わり、その放熱フィン11の熱は、ファン12で強制空冷される。これによって、半導体レーザ4で発生した熱を放熱し、半導体レーザ4の温度上昇を制御することができると同時に、ペルチェ素子3の冷却効率を下げることなく冷却することができる。
図5における解析モデルでは、熱伝導にほとんど寄与しないアクチュエータ10は省いて数値解析を行っている。以降に示す図6、図7、図8、図9は数値解析により算出した結果を示す。図7に示すように、25℃の環境温度での従来技術と本発明の実施例を比較すると、本発明の実施例の場合、温度検出器のサーミスタ6で検出される温度が30℃以下となりペルチェ素子3を駆動しない。なぜならば半導体レーザ4の熱は放熱板7を経て、熱伝導性のよい放熱ゲル8、放熱フィン11を経てファン12により放出されるので、サーミスタ6で検出される温度が30℃まで上昇しないためである。ペルチェ素子3による冷却を行う必要がないため、ペルチェ素子3を駆動するための電力を供給する必要がない。図8に示すように、27℃の環境温度での従来技術と本発明の実施例を比較すると、本発明の実施例は温度検出器であるサーミスタ6の温度が30℃上昇するまでに60秒の時間を要しており、30℃上昇するまではペルチェ素子3に電力は供給されないので消費電力を削減し、サーミスタ6の温度が30℃以上になる60秒後以降はペルチェ素子3に電力を供給し、冷却することでサーミスタ6の温度を30℃に保つ。また、図6に示すように従来技術と比較して本発明の実施例では環境温度が20℃から25℃環境では、半導体レーザ4の熱は放熱板7を経て、熱伝導性のよい放熱ゲル8、放熱フィン11を経てファン12により放出されるので、ペルチェ素子3に電力を供給する必要がないが、従来技術では20℃から25℃環境でも半導体レーザ4の熱は放熱板7を経て熱伝導性の悪いペルチェ素子3、放熱フィン11を経て、ファン12により放熱されるので、半導体レーザ4の放熱性能が悪くペルチェ素子3に電力を供給して冷却を行わなければ半導体レーザ4の温度が上昇する。それ故、本発明の構成においては周囲環境温度20℃から25℃において、ペルチェ素子3は電力を供給しなくてよいので、消費電力を削減することが可能である。
25℃以上では温度検出器であるサーミスタ6で検出される温度が30℃以上になるため、ペルチェ素子3に電力が供給されるが、ペルチェ素子3の冷却効率は従来技術と同じである。ペルチェ素子3に電力を供給する場合、放熱ゲル8と放熱板7の距離が小さいとペルチェ素子3の放熱面から放熱された熱が放熱ゲル8及び放熱フィン11に伝わりその熱が放熱板7に戻り、放熱板7の温度が上昇し効率が悪くなるため一定以上の距離離す必要がある。図9に示すように、放熱ゲル8と放熱板7の距離は、3mm以下では放熱板7に空気を経て戻る熱が多いことがわかる。そのため、放熱ゲル8と放熱板7の距離は3mm以上離す必要がある。放熱ゲル8の熱伝導率は3(W/m・K)だが、放熱ゲル8を挟む放熱板7は銅製であり、熱伝導率は398(W/m・K)、放熱フィン11はアルミ製であり、熱伝導率は193(W/m・K)であり、放熱ゲル8の熱伝導率が放熱板7と放熱フィン11と比較して非常に小さいことがわかる。放熱ゲル8の厚みを増加させるほど温度検出器であるサーミスタ6で検出される温度が増加していくため、放熱ゲル8の厚みは薄いことが望ましいことはいうまでもない。
以上のように本実施例においては、形状記憶合金を利用したアクチュエータ10を設け、半導体レーザ4が取り付けられた放熱板7と放熱フィン11及び放熱ゲル8を着脱可能にしたことで、温度検出器であるサーミスタ6で検出される温度が基準温度より低い場合、ペルチェ素子3に電力を供給せずに放熱フィン11とファン12で放熱を行うことで消費電力を削減し、サーミスタ6の出力が大きい場合、ペルチェ素子3に電力を供給し、形状記憶合金を利用したアクチュエータ10を作動させ、放熱フィン11を放熱板7と分離することでペルチェ素子3の冷却効率を下げることなく、冷却を行うことが可能となる。
図11は、可動ステージ17とペルチェ素子3を制御する回路を利用して放熱フィン11を着脱可能にする構成の断面図である。図10において、本発明の実施例1と異なりアクチュエータ10が必要ないため放熱枠9の変わりにアクチュエータ10が組み込まれていない放熱ブロック23がペルチェ素子3に接着剤等により固定されている。放熱ブロック23は、放熱枠9と同様に熱伝導率の高い、銅またはアルミであることが望ましい。放熱フィン7に可動ステージ17が接着剤等で固定されており、その可動ステージ18は、ステッピングモータ19のシャフト26にはスクリュー溝(図示略)が設けられており、そのスクリュー溝にはめ合うように可動ステージ18が取り付けており、ステッピングモータ19が回転することにより、スクリュー溝が回転し、その回転に伴って可動ステージ18が移動するようになっている。ステッピングモータ19の制御は、サーミスタ6の出力をサーミスタ温度検出回路20で検出し、比較器21により基準温度設定手段25にて設定される基準温度と比較を行い、その比較結果に基づく出力信号によりステッピングモータ19の駆動をモータ制御回路28により制御する構成になっている。本実施例では、基準温度を30度Cに設定し、温度センサーのサーミスタ6で検出される温度が30℃以上の場合、基準温度設定手段25で設定される基準温度より高温なため、ペルチェ素子駆動回路22でペルチェ素子3に電力供給を行うと共に、ステッピングモータ19をモータ制御回路28により正転駆動させ、可動ステージ17を放熱板7から遠ざかる方向に移動させ、固定されている放熱フィン7及び放熱ゲル3を放熱板7より約3mm離す。これにより実施例1におけるサーミスタ6が30℃以上の場合と同様の効果を得ることができ、半導体レーザ4で発生した熱を放熱し、半導体レーザ4の温度上昇を制御することができると同時に、ペルチェ素子3の冷却効率を下げることなく冷却することができる。温度センサーのサーミスタ6で検出される温度が30℃未満の場合、基準温度設定手段25で設定される基準温度より低温なため、ペルチェ素子3を駆動させることはなく、ステッピングモータ19をモータ制御回路28により逆転駆動させ、可動ステージ17を放熱板7に近づく方向に移動させ固定されている放熱フィン11及び放熱ゲル8を放熱板7へ近づけ放熱ゲル8を放熱板7へ接触させ維持する。これにより本発明の実施例1におけるサーミスタ6が30℃以下の場合と同様の効果を得ることができ、半導体レーザ4で発生した熱を放熱し、半導体レーザ4の温度上昇を防ぐことができると同時に、ペルチェ素子3に電力を供給しないため消費電力を削減することができる。
以上のように本実施例においては、ステッピングモータ19を利用した可動ステージ17を設け、半導体レーザ4が取り付けられた放熱板7と放熱フィン11及び放熱ゲル8を着脱可能にしたことで、サーミスタ6の出力が小さい場合、ペルチェ素子3に電力を供給せずに放熱フィン11とファン12で放熱を行うことで消費電力を削減し、サーミスタ6の出力が大きい場合、ペルチェ素子3に電力を供給し、ステッピングモータ19を利用した可動ステージ17を作動させ、放熱フィン11を放熱板7と分離することでペルチェ素子3の冷却効率を下げることなく冷却を行うことが可能となる。
本発明にかかる半導体レーザの冷却装置及び冷却方法は、サーミスタの出力に応じて放熱フィンを熱源から分離する機構を有し、冷却に必要となる消費電力を削減する半導体レーザの冷却機構として有用である。また、半導体レーザに限らず他の消費電力の大きい熱発生が問題となる半導体素子に適用できる。
本発明の実施例における半導体レーザの冷却装置の構成を示す斜視図 本発明の実施例1における半導体レーザの冷却装置のアクチュエータの構成図 本発明の実施例1における半導体レーザの冷却装置の断面を模式的に示す図 通常使用される半導体レーザの冷却機構の数値解析モデルの構成斜視図 本発明の実施例1における半導体レーザの冷却装置の数値解析モデルの構成斜視図 本発明の実施例における半導体レーザの冷却装置と通常使用される構成との消 費電力を比較した解析結果を示す図 25℃環境での本発明の実施例における半導体レーザの冷却装置と従来構成と の温度上昇の時間変化を比較した解析結果を示す図 27℃環境での本発明の実施例における半導体レーザの冷却装置と通常使用さ れる構成との温度上昇の時間変化を比較した解析結果を示す図 本発明の実施例における半導体レーザの冷却装置の放熱板と放熱ゲル間の距離とサーミスタ温度の解析結果を示す図 本発明の実施例1における半導体レーザの冷却装置のアクチュエータに利用 されている形状記憶合金製ばねとSUSばねの温度と発生バネ力との関係を示す図 本発明の実施例2における半導体レーザの冷却装置の構成図 従来技術の制御回路を示す図 従来技術の半導体レーザの冷却装置の構成図
符号の説明
1 比較回路
2 トランジスタ
3 ペルチェ素子
4 半導体レーザ
5 放熱フィン
6 サーミスタ
7 放熱板
8 放熱ゲル
9 放熱枠
10 アクチュエータ
11 放熱フィン
12 ファン
13 形状記憶合金製ばね
14 SUSばね
15 フレーム
16 軸
17 放熱フィン
18 可動ステージ
19 ステッピングモータ
20 サーミスタ温度検出回路
21 比較器
22 ペルチェ素子駆動回路
23 放熱ブロック
24 EリングA
25 サーミスタ設定温度
26 シャフト
27 EリングB
28 モータ制御回路
29 熱電効果型素子

Claims (6)

  1. 半導体レーザの冷却装置において、半導体レーザを固定し放熱する放熱板と、
    前記放熱板上に設置される半導体レーザの反対面側に放熱ゲルを介して設置される放熱フィンと、
    前記放熱板上で半導体レーザに近接して設置して該半導体レーザの周囲温度を検出する温度検出器と、
    前記放熱板の当該半導体レーザの対抗面位置に設置されるペルチェ素子と、
    前記ペルチェ素子を搭載する放熱枠と、
    前記放熱枠内に前記放熱フィンを前記放熱板から離間又は接触させるアクチュエータと、
    を備え、
    前記温度検出器の検出する所定の温度に基づいて前記アクチュエータを駆動して前記放熱フィンを前記放熱板に接触または離間さすことを特徴とする半導体レーザの冷却装置。
  2. 前記アクチュエータは、二方向性形状記憶コイルばねとバイアスばねを直列に接続し、温度に反応して当該形状記憶バネが伸縮することを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザの冷却装置。
  3. 前記放熱フィンは、前記放熱枠と接触し前記ペルチェ素子の発生する熱を放熱するとともに前記ペルチェ素子が駆動しないときは更に放熱板に放熱ゲルを介して接触することを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザの冷却装置。
  4. 半導体レーザの冷却装置において、半導体レーザを固定し放熱する放熱板と、
    前記放熱板上に設置される半導体レーザの反対面側に放熱ゲルを介して設置される放熱フィンと、
    前記放熱板上で半導体レーザに近接して設置して該半導体レーザの周囲温度を検出する温度検出器と、
    前記放熱板の当該半導体レーザの対抗面位置に設置されるペルチェ素子と、
    前記ペルチェ素子を搭載する放熱ブロックと、
    前記温度検出器から検出される温度と所定の基準温度を比較する比較器と、
    前記比較器の出力に応じて前記放熱ブロックを駆動して前記ペルチェ素子を前記放熱板に接触又は離間させるモータと、
    前記モータを駆動するモータ制御回路と、
    を備え、
    前記ペルチェ素子は、前記温度検出器から検出される温度に基づいて駆動されるとともに、該ペルチェ素子の駆動時は、前記放熱フィンを前記放熱板から離間さすことを特徴とする半導体レーザ冷却装置。
  5. 前記放熱フィンは、前記放熱ブロックと接触し前記ペルチェ素子の発生する熱を放熱するとともに前記ペルチェ素子が駆動しないときは更に放熱板に放熱ゲルを介して接触することを特徴とする請求項4に記載の半導体レーザの冷却装置。
  6. 半導体レーザを固定し放熱する放熱板と、前記放熱板上に設置される半導体レーザの反対面側に放熱ゲルを介して設置される放熱フィンと、前記放熱板上で半導体レーザに近接して設置して該半導体レーザの周囲温度を検出する温度検出器と、前記放熱板の当該半導体レーザの対抗面位置に設置されるペルチェ素子と、を有する半導体レーザの冷却方法において、
    前記半導体レーザの温度を検出し、
    前記検出温度に基づいて前記放熱フィンを前記放熱板に接触又は離間し、
    前記放熱フィンの離間時にペルチェ素子を駆動することを特徴とする半導体レーザ冷却方法。
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