JP2008174588A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ外表面の黒色度を高めて見た目の良い光沢を伴う黒さを呈し外観性を向上するともに、優れた外観性能を長期間維持することができる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】EPDM及びハロゲン化ブチルゴムの合計量30〜60重量部と、残余ジエン系ゴムとからなるゴム成分100重量部に対して、カーボンブラックを20〜100重量部、前記カーボンブラック以外の顔料を2〜20重量含有するゴム組成物からなるゴム部材10を、タイヤのサイドウォール部3に配置した空気入りタイヤ1であり、前記顔料は、青色顔料及び/又は緑色顔料であることが好ましい。前記ゴム部材10は、サイドウォール部3の表示部12とすることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤの外観性を向上した空気入りタイヤに関し、さらに詳しくはタイヤ外表面に配したゴム組成物の黒色度を向上し、かつ変色などによる黒色度の低下を抑制して外観性能を長期間維持する空気入りタイヤに関するものである。
通常、空気入りタイヤは、補強剤としてカーボンブラックが配合された黒色のゴムにより形成されている。ところが、大気中のオゾン、酸素或いは熱による劣化を防止するためゴムに添加されたワックス等の油分やアミン系老化防止剤などの添加剤が時間の経過ともにタイヤ外表面に移行してブルームし、タイヤ外表面が本来の黒色から白色や茶色に変色したり、光沢を失ったくすんだように見えることがあり外観性を損ね商品価値を低下させるという問題があった。特にこのような傾向は、外部から視認されやすいサイドウォール部において顕著となっている。
このような状況下、近年では、ユーザーの嗜好の差別化、高級化指向により、タイヤ本来の黒色度を高めて外観性能を向上し、かつ経時変化による上記変色の問題を解消し外観性能を長期間維持することが強く求められるようになっている。
このような問題を解決するために、ワックスや老化防止剤などの配合量を減量し前記ブルーム量を少なくする試みがなされている。例えば、下記特許文献1、2には、耐オゾン性、耐熱性などの耐老化性に優れる低不飽和度のEPDMとハロゲン化ブチルゴムを特定量で配合し、さらに特定カーボンブラックを配合することで、老化防止剤を減量しても耐オゾン性を向上しつつサイドウォールゴムの経時変化による変色を低減し、また耐久性を維持するゴム組成物が開示されているが、これらの文献では老化防止剤のブルームによる変色防止を目的とし黒色度を向上することは記されていない。
また、特許文献3には、サイドウォール部の耐久性を損なわず、黒色度を向上させるタイヤとして、2層構造のサイドウォール部において、外層ゴムと内層ゴムとに比表面積の異なるカーボンブラックを用いて、黒色度と耐久性を両立させることが記載されているが、黒色度の経時変化による低下の改善については述べられていない。
また、特許文献4には、サイドウォール成形面の表面粗さを0.381ミクロン未満のタイヤ金型でタイヤ成形することで、サイドウォールの60°光沢度が10より大きい表面光沢度を有し、酸化防止剤などの化学薬品がゴム内部から拡散するのを遅らせる緻密で平滑なスキン状の表面層をなす高反射面をサイドウォールに形成するタイヤが記載されているが、金型成形面の表面粗さとタイヤ外表面の黒色度との関係については示されていない。また、黒色度を上げるには光沢度を上げることも必要であるが、光沢度を上げすぎると擦れ等による傷模様が目立つようになる不具合が見られることがある。
特開平5−32827号公報 特開平9−277801号公報 特開2004−291911号公報 特開2004−17964号公報
近年、ユーザーの高級化、高品質化指向に対する要求は高まる一方にあり、見た目のよい黒さを追求した外観性の向上に対しても空気入りタイヤに求められている。
そこで、本発明は、空気入りタイヤの外表面の黒色度を高めて見た目の良い光沢を伴う黒さを呈し外観性を向上するともに、優れた外観性能を長期間維持することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、このような実状に鑑み鋭意研究を重ねた結果、カーボンブラック配合に特定色の顔料を添加することにより光沢性を帯びて黒さが引き立ち黒色度を向上させることができ、かつゴム成分に耐老化性に優れる低不飽和成分を添加することで優れた黒色度の経時変化による低下を抑えることを見出したものである。
すなわち、本発明は、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)及びハロゲン化ブチルゴムの合計量30〜60重量部と、残余ジエン系ゴムとからなるゴム成分100重量部に対して、カーボンブラックを20〜100重量部、前記カーボンブラック以外の顔料を2〜20重量含有するゴム組成物からなるゴム部材を、タイヤの外表面の少なくとも一部に配置したことを特徴とする空気入りタイヤである。
前記顔料は、青色顔料及び/又は緑色顔料であることが好ましい。
本発明は、前記ゴム部材が、サイドウォール部の外表面の少なくとも一部に配置されており、かつ該ゴム部材の表面光沢度が4以上である空気入りタイヤであり、サイドウォール部の文字、図形、模様などの表示形成部とすることもできる。
また、前記ゴム部材の明度L値が20以下であることが好ましく、外観性向上の効果が大きく得られる。
本発明の空気入りタイヤは、カーボンブラックによるゴム組成物の黒さを、顔料の添加により光沢を帯びた見た目に黒い鮮明な黒色を示すゴム組成物からなるゴム部材をタイヤ外表面に具えて外観性に優れるとともに、ゴム成分にEPDM及びハロゲン化ブチルゴムを含むことでオゾンなどに対する耐候性、耐熱性などの耐老化性能を向上させ変色などによる黒色度の低下を抑え外観性能を長期間にわたり維持することができ、さらに老化防止剤やワックスの減量を可能とし黒色度の経時変化をより小さくすることができる。特に外部から視認されやすいサイドウォール部に該ゴム部材を配置することで、見た目に黒い鮮明な黒色を呈する外観性向上の効果が大きいタイヤが得られる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に係るゴム組成物は、ゴム成分100重量部中に、低不飽和性のEPDM及びハロゲン化ブチルゴムとが合計量で30〜60重量部含まれる。
EPDMは、エチレンとプロピレンの共重合体と、架橋モノマーとしての第3成分である非共役ジエンモノマーを少量で共重合させ不飽和結合を導入した3元共重合体であり、非共役ジエンとしてはジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等が挙げられる。
EPDMは、耐オゾン性、耐候性、耐熱性などに優れ、ゴム組成物の耐老化性能を向上することができるが、一方でジエン系ゴムとの接着性に劣ることが従来から知られている。
EPDMのエチレン:プロピレン:ジエンの構成比率、分子量、ヨウ素価などは特に制限されないが、エチレン:プロピレンの比(重量比)は70:30〜15:85の範囲内が好ましく、より好ましくは65:35〜20:80である。エチレン重量が前記の範囲より少ないと、ジエン系ゴムからなる隣接ゴムとの接着性が悪化し、一方多くなるとEPDMが結晶性の高いものになってゴム弾性を示しにくくなり好ましくない。
また、EPDMの重量平均分子量は50万以上であることが好ましく、重量平均分子量が50万未満であると十分な耐オゾン性が得られなくなる。重量平均分子量は70万以上であることがより好ましい。
また、ヨウ素価は、25以上であることが好ましい。ヨウ素価はポリマーの不飽和度の指標となり、すなわち、第3成分であるジエンの量に比例して小さくなるとジエン成分の割合が少なくなり、他のジエン系ゴムとの共加硫性が劣り、加硫速度や接着性が低下する。従って、ヨウ素価が25未満ではタイヤを構成する隣接ゴムとの接着性が劣るようになる。ヨウ素価の上限は特に限定されないが、35を超えるとジエン成分の割合が高くなりすぎて所望とする耐オゾン性が得られなくなる。
また、ハロゲン化ブチルゴムは、やはり耐オゾン性、耐候性、耐熱性などに優れることが知られている。使用できるハロゲン化ブチルゴムには特に限定はないが、好ましいものとして塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム等が挙げられる。
上記EPDM、ハロゲン化ブチルゴムは、市販品を利用することができる。EPDMとしては、JSR(株)のEPシリーズ、住友化学(株)のエスプレンシリーズ、三井石油化学(株)のEPTシリーズなどが挙げられる。ハロゲン化ブチルゴムとしては、JSR(株)、EXXON社、POLYSAR社の各クロロブチル(Cl−IIR)及びブロモブチル(Br−IIR)が挙げられる。
ゴム組成物にはEPDM及びハロゲン化ブチルゴムのほかにジエン系ゴムがゴム成分として配合される。このジエン系ゴムとしては、タイヤ用ゴム成分として一般に用いられるものであればいずれも使用することができ、天然ゴム(NR)と、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のジエン系合成ゴムが挙げられ、合成ゴムの重合方法、分子量などは特に制限されず、また末端基が官能基で変性されたものを用いてもよい。タイヤの部位や要求特性により、これらのジエン系ゴムの1種又は2種以上をブレンドして用いることもできる。
例えば、サイドウォール部のゴム組成物の場合は、ジエン系ゴム成分としてBRを20〜50重量部配合することが好ましく、特にハイシスBRの使用が好ましい。これにより、サイドウォールゴムの重要な特性である耐屈曲疲労性が改善される。また、NR、IRとのブレンドが好ましい。
ここで、ゴム成分100重量部中における、EPDM及びハロゲン化ブチルゴムの合計量が30重量部未満であると、変色などの経時変化を起こしやすくし、また耐老化性が不十分となるので老化防止剤などの減量あるいは未使用化が困難となり、60重量部を超えると他のゴム成分との相容性が低下するため接着性が低下し、また強度、耐疲労性などのゴム特性が得られなくなる。
前記EPDMとハロゲン化ブチルゴムとの比率は、特に制限されないが、重量比でEPDM:ハロゲン化ブチルゴム=8:2〜2:8の割合で混合することが好ましい。EPDMが20重量%未満ではジエン系ゴム成分の量が少なくなるため相容性の低下と隣接ゴムとの接着性が低下する傾向にあり、80重量%を超えると粘着性が低下し作業性に問題を生じることがある。
本発明に係るゴム組成物に用いられるカーボンブラックとしては、特に限定されることはなく、ゴム部材が適用されるタイヤの部位により、耐摩耗性、発熱性、耐疲労性などの要求特性を考慮したカーボンブラックを選択し使用することができ、2種以上のカーボンブラックを併用してもよい。
例えば、サイドウォールの場合は、窒素吸着比表面積(NSA)が30〜100m/g、DBP吸油量が80〜130ml/100g程度のカーボンブラックが強度、耐屈強疲労性の点で好ましく、具体的にはISAF、HAF、FEF、GPF級のカーボンブラックが挙げられる。
上記カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100重量部に対して20〜100重量部であり、より好ましくは30〜80重量部である。カーボンブラックが20重量部未満ではゴム組成物の強度や弾性率などのゴム特性、また十分な黒色度が得難く、100重量部を超えると分散性が悪化傾向を示し加工性が低下するので好ましくない。
本発明において、上記ゴム組成物に添加される顔料は、ゴム組成物の補強剤であるとともに黒色顔料の役割をなす前記カーボンブラック以外の顔料が使用される。すなわち、前記カーボンブラックにより黒色化されたゴム組成物の黒さを、より一層黒さを引き立たせる光沢性を付与することができる顔料が使用される。
顔料の色相は、特に制限されず、青色、紺色、藍色、緑色、赤色、紫色、黄色などの各色の顔料が挙げられるが、黒色を引き立たせる効果の大きい青色顔料及び/又は緑色顔料が好ましい。なお、明度L値を高める白色や、黒色をくすませ光沢性を失わせる傾向のある赤色、黄色顔料の単独使用は好ましくない。
上記顔料としては、無機顔料でも、有機顔料でもよく、両者を併用してもよい。また、複数の色相の顔料、あるいは複数の同色系顔料を混合し用いてもよい。
青色顔料としては、群青、紺青、コバルト青などの無機顔料、フタロシアニンブルー、リノールブルー、ファーストスカイブルーなどの有機顔料が挙げられる。
緑色顔料としては、ベンジジンググリーン、フタロシアニングリーン、リノールグリーンなどの有機顔料が挙げられる。また、緑色顔料としては、上記青色顔料とカドミウム黄、ベンジジンイエローなど適量の黄色顔料とを混合し緑色化して得られるものでもよい。
上記カーボンブラックによる黒色ゴム組成物に青色や緑色顔料を少量添加することで、青みがかった或いは緑ががった光沢性が発現され見た目の黒さの鮮明度が向上し、黒さが一段と際だって見えるようになる。
顔料の添加量は、ゴム成分100重量部に対して2〜20重量であり、2重量部未満では上記の光沢性発現による黒色度向上の効果が得られず、20重量部を超えて添加してもそれ以上の黒色度向上の効果は得られず、ゴム組成物の補強性や耐疲労性などを低下させるおそれがある。
本発明において、ゴム組成物の黒色度は、JIS Z8722の規定に準拠してタイヤ外表面を測色色差計で測定される明度L値を指標とすることができ、L値が20以下であることが好ましい。L値が20を超えるとゴム組成物が灰色がかって見えたり、見る角度や光の反射によっては白っぽく見えるようになり黒色度が満足できず外観性向上の目的が達成されない。
また、光沢度は、JIS Z8741の規定に準拠してタイヤ外表面を光沢計で測定するもので、本実施形態では60°光沢度を指す。光沢度は4以上であることが鮮明な黒さが得られ好ましい。
上記ゴム組成物には、シリカなどのカーボンブラック以外の充填剤を本発明の目的に反しない範囲で、また、亜鉛華、ステアリン酸、オイル、老化防止剤、ワックス、樹脂類、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤など、タイヤ用ゴム組成物に一般に用いられている公知の各種配合剤を配合することができる。また、ゴム組成物は原料ゴムに各種配合剤を配合しバンバリーミキサーなどの混練機を使用して常法に従い調製することができる。
また、本発明にかかるゴム組成物では、上記EPDM及びハロゲン化ブチルゴムの使用による耐老化性能の向上に伴い、老化防止剤やワックスの使用量を従来より大幅に減量、或いは未使用とすることができる。
従来、タイヤ用ゴム組成物の老化防止剤、ワックスの配合量はゴム成分100重量部当たりそれぞれ1〜5重量部であるが、本発明においては0〜1重量部に減量することが可能となる。これにより、老化防止剤やワックスのブルーム量を減少させて黒色度の経時変化による低下を大幅に改善することができる。
老化防止剤やワックスは、それぞれ1重量%を超えて配合すると長期的にはブルームして変色の原因になる可能性があるので、0.5重量%以下であることが好ましく、0.2重量%以下であることがより好ましい。
上記ゴム組成物には、シリカなどのカーボンブラック以外の充填剤を本発明の目的に反しない範囲で、また亜鉛華、ステアリン酸、オイル、樹脂類、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤など、タイヤ用ゴム組成物に一般に用いられている公知の各種配合剤を配合することができ、また加硫剤としてベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物を配合してもよい。ゴム組成物は原料ゴムに各種配合剤を配合しバンバリーミキサーなどの混練機を使用して常法に従い調製することができる。
図1は本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1の半断面図である。図2は空気入りタイヤ1の部分斜視図を示している。空気入りタイヤ1は、トレッド部2と、この両端からタイヤ半径方向外側に延びるサイドウォール部3と、このサイドウォール部3の外端に連なりかつリムフランジに固着されるビード部4とで構成され、本例ではビードコア5にプライ端が折り返し係止されたラジアル構造カーカス6と、このカーカス6のトレッド部外周に配されたベルト層7と、ベルト層7の外周に巻回されたベルト補強層8を有する乗用車用ラジアルタイヤが例示される。
空気入りタイヤ1は、上記ゴム組成物からなるゴム部材を有し、ゴム組成物の適用はタイヤ外表面の全部でも一部に配置されたものでもよく、外部から視認されやすいサイドウォール部3にゴム部材を配置することが外観性向上の点で効果的である。もちろん、ゴム部材は厚さ0.2〜2mm程度のゴム組成物でタイヤ外表面を覆う膜状体からなるものでもよい。
また、該ゴム部材はサイドウォール部3の一部とすることができ、例えば、図2に示すようにゴム部材10をサイドウォール外表面に凹凸状に形成されたブランド名、タイヤサイズ、デザイン模様など文字や図形、模様などの表示部12であってもよく、サイドウォール部3の中で表示部12が目立つことで外観性を向上するとともに、意匠性、識別性を高めることができる。また、表示部12は、サイドウォール表面に凹凸を設けずに同一平面内に形成したものでもよい。
また、サイドウォール部3が内側層と外側層とで構成される2層以上の多層構造サイドウォールを有するタイヤの場合は、サイドウォール表面を構成する外層に該ゴム組成物を適用すればよい。
以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこの実施例により限定されるものではない。
本実施例はゴム部材を空気入りタイヤのサイドウォール部の全体に適用した例である。
表1に記載の配合処方(重量部)に従い、各サイドウォール用ゴムを容量200リットルのバンバリーミキサーを使用し常法により混練し調製した。使用したゴム成分、顔料、配合剤は下記の通りである。
[ゴム成分、顔料、配合剤]
・天然ゴム(NR):タイ製 RSS#3
・ブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)BR150B
・EPDM:JSR(株)EP35
・臭素化ブチルゴム(Br−IIR):JSR(株)ブロモブチル2255
・カーボンブラック(C.B)FEF:東海カーボン(株)シーストSO
・青色顔料:フタロシアニンブルー
・緑色顔料:リノールグリーン
・赤色顔料:ゼラニウムレーキ
・アロマオイル:ジャパンエナジー(株)プロセスX−140
・パラフィンワックス:日本精蝋(株)オゾエース−0355
・老化防止剤6C:大内新興化学工業(株)ノクラック6C
・ステアリン酸:花王(株)ルナックS−20
・酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)亜鉛華1号
・硫黄:細井化学工業(株)5%油処理粉末硫黄
・加硫促進剤NS:大内新興化学工業(株)ノクセラーNS−P
得られたゴム組成物をサイドウォール部に適用した、サイズ195/65R15 88Sのラジアルタイヤを試作した。試作タイヤは、アルミニウム合金製の一般生産用の金型(サイドウォール成形面の表面粗さRa=2.5μm)を使用し加硫成形した。試作タイヤのサイドウォール部の明度L値及び光沢度を、新品時及びサイドウォール部が直射日光の当たる野外に3ヶ月間放置した後に下記方法により測定した。結果を表1に示す。
[明度L値]
試作タイヤのサイドウォール部を、日本電色工業(株)製の測色色差計「ZE2000」を使用し、JIS Z8722の方法に準拠し、タイヤ周方向で5か所のL値を測定し、その平均値を求めた。
[光沢度]
試作タイヤのサイドウォール部を、日本電色工業(株)製の光沢計「VG2000」を使用し、JIS Z8741の方法に準拠し、タイヤ周方向で5か所の60°光沢度を測定し、その平均値を求めた。光沢度は値が大きいほど良い。
Figure 2008174588
表1の結果から、各実施例では、比較例1に対して、L値を20以下にし、かつ光沢性を帯びて鮮明な黒色を示し外観性に優れ、さらにL値、光沢性の経時変化をによる低下を抑えることができる。特にEPDMとBr−IIRの合計量を60重量部として緑色顔料を添加した実施例3は、L値、光沢性及びその経時変化に最も優れる。また、老化防止剤とワックスを減量した実施例4では経時変化が少ない。一方、EPDMとBr−IIRの未配合の比較例2では、青色顔料によりL値は20以下となるが経時変化が大きく、EPDMとBr−IIRを配合し青色又は緑色顔料が未配合の比較例3は経時変化を抑えることはできるがL値、光沢性が満足できず、また赤色顔料(比較例4)では、黒色がくすんだようになりL値、光沢性とも満足できない。すなわち、適量のEPDMとBr−IIR成分と青色又は緑色顔料の相乗効果によって、外観性とその長期維持が確保されることが分かる。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、ライトトラック用タイヤ、トラックバス用タイヤなどの一般使用の自動車用タイヤを始めとして、競技用や遊技用タイヤとしても好適である。
実施形態の空気入りタイヤの半断面図である。 同上空気入りタイヤの部分斜視図である。
符号の説明
1……空気入りタイヤ
3……サイドウォール部
10……ゴム部材
12……表示部

Claims (4)

  1. エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)及びハロゲン化ブチルゴムの合計量30〜60重量部と、残余ジエン系ゴムとからなるゴム成分100重量部に対して、カーボンブラックを20〜100重量部、前記カーボンブラック以外の顔料を2〜20重量含有するゴム組成物からなるゴム部材を、
    タイヤの外表面の少なくとも一部に配置した
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記顔料が、青色顔料及び/又は緑色顔料である
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ゴム部材が、サイドウォール部の外表面の少なくとも一部に配置されており、かつ該ゴム部材の表面光沢度が4以上である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ゴム部材の明度L値が、20以下である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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