JP2008171472A - 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、磁気記録ディスクの製造方法および磁気記録ディスク - Google Patents

情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、磁気記録ディスクの製造方法および磁気記録ディスク Download PDF

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Abstract

【課題】高い基板強度と低アルカリ溶出量の両方を兼ね備える磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法を提供する。
【解決手段】アルミノシリケート組成を有する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、金型成形された円盤型ガラス基板の中心部をくり貫いて作られたドーナツ型ガラス基板の内周端面をエッチング処理するエッチング処理工程と、エッチング処理されたドーナツ型ガラス基板の表層のアルカリイオンをプロトン交換によりアルカリ封止処理を施すアルカリ封止処理工程とを有する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、前記製造方法により製造された情報記録媒体用ガラス基板上に、少なくとも磁性層を形成することを特徴とする磁気記録ディスクの製造方法および磁気記録ディスク。
【選択図】なし

Description

本発明は、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、磁気記録ディスクの製造方法および前記磁気記録ディスクの製造方法で製造された磁気記録ディスクに関する。
従来、ハードディスク装置に用いられる磁気記録ディスクなどの情報記録媒体用の基板として、アルミ基板やガラス基板が用いられており、ガラス基板は、硬度が高く、平滑性が良いため、近年広く用いられている。また、磁気記録ディスク用のガラス基板としては、より硬度の高いものが要求されるため、化学強化による強度向上されたガラス基板が広く用いられている。
化学強化されたガラス基板に用いるガラスとしては、アルミノシリケートが好適であり、さらには、62〜75重量%のSiO、5〜15重量%のAl、4〜10重量%のLiO、4〜12重量%のNaO、および5.5〜15重量%のZrOを含有し、かつNaO/ZrOの重量比が0.5〜2.0であり、さらにAl/ZrOの重量比が0.4〜2.5であるガラスが好適であることが知られている。(例えば、特許文献1参照。)。
化学強化はガラス表面近傍(〜10μm程度)のLiイオンやNaイオンをKイオンに交換して表面に圧縮応力を形成して強化を行う。このためにガラスを交換しようとするイオンを含む塩に高温で長時間接触させる必要があり、その方法として最も用いられるのはそのイオンを含む溶融塩中にガラスを浸漬することである。イオン交換を行う温度は、通常ガラスの徐冷点の500〜600℃以下であり、その温度域よりも低温に融点を持ち、ガラスの表面を侵食することが少ない硝酸塩がイオン交換用塩として適している。塩としては、KNO(融点:339℃)が一般的に用いられる。また、Li含有ガラスにはNaNO(融点:308℃)あるいはその混合塩が用いられる。溶融塩の温度と浸漬時間はガラス組成や得ようとする強度の大きさによって異なるが、通常380〜450℃の温度で、時間は数時間〜十時間である。
一方、化学強化を行わないガラス基板を磁気記録ディスクに用いることも検討されている。例えば、SiO:52〜65重量%、Al:10〜18重量%、B:0〜8重量%、MgO:0〜10重量%、CaO:2〜15重量%、SrO:0〜15重量%、BaO:0〜16重量%、ZnO:0〜12重量%からなり、実質的にアルカリ金属酸化物を含まないガラスを用いて、内周端面の表面が5μm以上エッチングされたガラス基板の提案がある(例えば、特許文献2参照。)。
また、特許文献2に記載されたガラス基板は、フロート法による板ガラスを切断して形成するものである。フロート法は、大量生産には適しているものの、装置が大型であり、高価な設備を導入する必要がある。これに対し、金型成形は、比較的安価で小型の装置で行うことができ、特に、磁気記録ディスク等の小さいものの製造には適している。
磁気記録ディスク用のガラス基板は、平滑性が要求されており、アルカリ酸化物を含有しないガラスを金型成形に用いると、より高温での成形を行う必要があり、良好な平滑性をもったガラス基板を得ることが難しく、磁気記録ディスク用のガラス基板を、金型成形にて製造するためには、ガラスは、アルカリ酸化物を含有することが好ましい。これにより、比較的低温での成形が可能となり、良好な平滑性を有するガラス基板を得ることができる。
また、特許文献4では、JIS−R3502で測定されるガラスの耐水性が、アルカリ溶出量で0.2mg以下のガラスを用いて、端面がエッチング処理されてなるガラス基板が記載されている。
本出願人らは、磁気記録ディスク用ガラス基板のアルカリ溶出を防止する手段を提案している(例えば、特許文献5〜9参照。)。特許文献5では温水に、特許文献6ではリチウム塩含有水溶液に、特許文献7、9ではリチウム塩含有溶融液に、特許文献8では金属塩含有高温水溶液に、浸漬することによってアルカリイオンの溶出を防止している。
登録特許第3169056号公報 特開平9−12333号公報 特開平11−328665号公報 特開2001−19466号公報 特開2002−150549号公報 特開2002−220259号公報 特開2002−220260号公報 特開2002−362944号公報 特開2005−187239号公報
しかし、ガラス強化のためのイオン交換においてはガラスとイオンとを高温で長時間接触させる必要があり、また、イオンとして溶融塩が通常用いられるので、磁気記録媒体用ガラスを化学強化するための装置は、大型になってしまい、コスト、スループットを上げられないという問題があった。
また、化学強化は表面に圧縮強化層を作るために、強化前のガラス表面に異物があったり、化学強化槽の中に異物があったりすると、その異物がマスクとなり強化後の表面に凹みが発生してしまい、磁気記録媒体用ガラス基板としては不良品となってしまう。このために、強化前の磁気記録媒体用ガラス基板は精密に洗浄をする必要が有り、洗浄コストが掛かってしまう問題がある。
また、特許文献2に記載されたガラス基板は、実用的な強度を得るためには、ポリシラザンを含む被覆組成物を硬化させたシリカ層といった鉛筆引っかき値5H以上である硬さを有する保護膜をエッチング処理された内周端面に被覆する必要があった(例えば、特許文献3参照。)。
また、アルカリ酸化物を含有するガラスを用いて、化学強化を行わずにガラス基板を製造し、磁気記録ディスク等の情報記録媒体に用いると、長期の使用や、高温高湿度の環境下において、ガラス中のアルカリイオンが、溶出し、ガラス基板表面さらには、情報記録媒体の記録面表面に移動して、析出物を生じ、膜はがれや、記録層の破壊を起こしたり、さらには、磁気記録ディスクの場合は、磁気情報を読み書きするヘッドがディスクと非常に近接しているため、析出物がヘッドを破壊するといった不具合が生じたりすることがあった。特にナトリウムイオンの溶出は、前記不具合を生じ易い。
化学強化を行うと、ガラス中のリチウムやナトリウムイオンといったアルカリイオンは、カリウムイオンにイオン交換され、カリウムイオンは、リチウムやナトリウムイオンよりイオン半径が大きく、そのため、全体としての、アルカリイオンの溶出は低域されるものの、カリウムイオンの溶出があり、十分ではなかった。
また、化学強化を行わずに、アルカリイオンの溶出に起因する不具合を防止するためには、特許文献2に記載されたように、実質的にアルカリ酸化物を含有しないガラスを用いる方法や、特許文献4に記載されたようなアルカリ溶出量が少ないガラスを用いる方法があるが、これらのものは、内周端面をエッチングしただけでは、実用的な強度までは得られず、保護層や、ランタノイド酸化物を添加する等のさらなる強化手段が必要であった。
また、特許文献5〜9に記載のものはアルカリ溶出防止には効果を有するものの、ガラス基板の強度を向上させる効果はないものであった。
そこで、本発明は、高い基板強度と低アルカリ溶出量の両方を兼ね備える磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法は、アルミノシリケート組成を有する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、金型成形された円盤型ガラス基板の中心部をくり貫いて作られたドーナツ型ガラス基板の内周端面をエッチング処理するエッチング処理工程と、エッチング処理されたドーナツ型ガラス基板の表層のアルカリイオンをプロトン交換によりアルカリ封止処理を施すアルカリ封止処理工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の磁気記録ディスクの製造方法は、前記情報記録媒体用ガラス基板の製造方法により製造された情報記録媒体用ガラス基板上に、少なくとも磁性層を形成することを特徴とする。
また、本発明の磁気記録ディスクは前記磁気記録ディスクの製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によれば、ガラス基板を酸、またはアルカリ溶液でエッチングすることにより、研磨されない内周に存在する傷、クラックを除去し、基板の割れを抑えることが出来る。さらに研磨後のアルカリ封止処理で、表面層にアルカリプア層を作ることにより、処理後の基板からのアルカリ溶出量を低減できる。このアルカリ封止は110℃より低い温度では実質的にアルカリ封止処理を行うことができない。従って、アルカリ封止処理は110℃以上の温度で行う。また、このアルカリ封止処理の温度を120〜200℃で行うと、従来のより高温の溶融塩による化学強化処理と比較して装置自体の小型化が可能となる。さらには処理時間も0.5〜2時間程度にすることができ、コスト、スループットも容易に上げることが可能である。また、アルカリ封止処理では、化学強化の様にガラス表面イオンをイオン半径の大きなカリウムイオンに交換しないためにガラス基板表面への異物の付着による凹み欠陥の発生がないために、アルカリ封止処理前の洗浄も、簡易である。
なお、本発明に於けるように、エッチング工程とプロトン交換によるアルカリ封止工程を組み合わせることによりはじめて、それぞれ単独では達し得なかった基板強度向上と高度のアルカリ封止性を達成したものである。
本発明の請求項1に記載されている情報記録媒体用ガラス基板の製造方法は、アルミノシリケート組成を有する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、金型成形された円盤型ガラス基板の中心部をくり貫いて作られたドーナツ型ガラス基板の内周端面をエッチング処理するエッチング処理工程と、エッチング処理されたドーナツ型ガラス基板の表層のアルカリイオンをプロトン交換によりアルカリ封止処理を施すアルカリ封止処理工程とを具備している。
以下、エッチング処理工程につき説明する。
このエッチング処理工程においては、ドーナツ状ガラス基板の少なくとも内周端面がエッチング処理され、内周におけるクラックが除去される。このエッチング処理には、一般的なガラスのエッチング方法であるエッチング液を用いたウェットエッチング方法、エッチングガスを用いたドライエッチング方法、等が使用できる。中でも、フッ化水素酸液、フッ化アンモニウム、あるいはこれらを含む2種類以上の混合液を用いたエッチングや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液からなるエッチング液を用いたウェットエッチング方法が好適に使用できるが、フッ化水素酸液を用いた方法が特に好適に使用できる。
このエッチング処理は、ドーナツ状ガラス基板をエッチング処理液中に浸漬して行う方法が一般的であるが、スプレー法、その他の処理方法でも可能である。このエッチング処理は、ドーナツ状ガラス基板の内周端面に施すのが必須であるが、好ましくは内周端面および外周端面の両方に施すのが好ましい。なお、このエッチング処理においては、過度のエッチングをおこなうと、ガラス基板表面に高い突起が形成されることがあるので、過度のエッチングをしない範囲で行うのが好ましい。
また、エッチング処理に先立って、ドーナツ状ガラス基板の内外周端面、特に内周端面を#200〜#1000メッシュ程度の砥粒により仕上げ加工を行うことが好ましい。更に必要に応じて、ドーナツ状ガラス基板の内外周端に面取り加工を施すことが好ましい。更に、酸化セリウム等の研磨材を用いて、内外周端面および内外周端の面取り加工面の鏡面仕上げ加工を行うことがより好ましい。
エッチング処理により、ドーナツ状ガラス基板の曲げ強度を支配する内外周端面に存在する深い傷、特に曲げ強度をより強く支配する内周端面の深い傷を除去できる。
エッチング処理によるガラス基板表面のエッチング量、即ちエッチング処理によるガラス表面の除去の厚さであるエッチング深さは、好ましくは1〜50μmである。1μm未満では、特に内周端面に存在する深い傷の除去が不充分となり、機械的強度が低下するおそれがある。50μmを超えると、ガラス基板表面に高い突起を形成するおそれがある。
エッチング処理の後、後述のアルカリ処理の前に、エッチング処理されたガラス表面を磨くポリッシング処理を有することが好ましい。ポリッシング処理には酸化セリウムやコロイダルシリカを用いることができる。
次に、アルカリ封止処理について説明する。
アルカリ封止処理はガラス成分の溶出を抑制する処理する工程であり、リチウム塩を含有する水溶液やカルボン酸溶液、または芳香族カルボン酸溶液中のプロトンHをガラス表面に接触させると、Na,Kに比べてイオン半径の小さい水溶液中のプロトンHで、ガラス表面のNaやKとイオン交換を行う処理であり、イオン交換後は、プロトンHがガラス中の非架橋酸素と強く結びついてガラス成分の溶出を効果的に抑制することができる。
このアルカリ封止処理は、ガラス材料からなる前記基板を110℃以上、好ましくは120℃以上、200℃以下のプロトンを含んだ溶液に浸漬することで行うことができる。前記アルカリ封止処理が、前記基板を硝酸リチウム水溶液あるいは、カルボン酸または芳香族カルボン酸に属する有機酸の1又は2種類以上に浸漬させる処理であると、硝酸リチウムやカルボン酸は水に対する溶解度が高く、また、水溶液の沸点も上昇するので、高温での効率的な溶出抑制のための処理が可能となる。処理温度が120℃未満であるとアルカリ封止効果が不十分となり、200℃を超えるとガラス基板表面にクラックが入り、強度低下となる。
また、前記アルカリ封止処理が、ガラス材料からなる前記基板を30分以上硝酸リチウム水溶液あるいは、直鎖状カルボン酸または芳香族カルボン酸に浸漬させる処理であると、この30分以上という時間はガラス基板表面の過剰なアルカリを除去するのに十分な時間であり、処理時間としてもスループットを確保できる。この浸漬時間は120分以下であることが好ましい。120分を超えて浸漬してもアルカリ封止効果の向上は少なく、スループットが長くなるので好ましくない。
本発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法で用いられるドーナツ型ガラス基板のアルミノシリケート組成は60〜75重量%のSiO、5〜15重量%のAl、4〜10重量%のLiO、4〜10重量%のNaO、0〜10重量%のKOおよび5〜15重量%のZrOを含有し、かつLiO+NaO+KOが10〜30重量%であることが好ましい。SiO:60〜75重量%、Al:5〜15重量%、LiO:4〜10重量%、NaO:4〜10重量%、KO:5〜15重量%、およびZrO:5〜15重量%で低融点化が可能であり、かつ、LiO+NaO+KOが10重量%以上であることが低融点化に必要であり、30重量%より多い場合にはアルカリ溶出が多くてアルカリ封止処理の効果が得られない。
こうして得られた情報記録媒体用ガラス基板上に好ましくは下地層形成後に磁性層を形成すると磁気記録ディスクが得られる。磁性層形成に用いる磁性体としては、通常磁気記録ディスク製造に用いられる磁性体であれば、いずれも用いることができる。磁性体の上には、保護層、潤滑層などを必要に応じて設けてもよく、これらの層の形成に用いる材料も通常用いられるものであればいずれも用いることができる。
こうして得られた磁気記録ディスクは、強度が高く、アルカリ溶出量が少なく、ディスクの膜はがれや記録層の破壊、磁気情報を読み書きするヘッドの破壊が少ないという優れた性能を示す。
以下に、実施例を用いて本発明をさらに説明する。
(抗折強度の評価)
以下の実施例において、基板強度の向上を評価するために、以下の手順にしたがって基板の抗折強度を100枚評価測定した。
抗折強度は(サーボパルサ:島津製作所製)を用いて測定を行った。図1に抗折強度測定方法を示す概略図を示すが、円環の抗折強度を測定するために、磁気記録媒体11を外周部保持具12に設置して、上部から内径へ先端が球状になっているヘッド13を押し当て圧力をかけ、磁気記録媒体11が割れたときの応力を抗折強度とした。
(アルカリ溶出量の評価)
以下の実施例において、結晶性薄膜のアルカリ溶出防止効果を評価するために、以下の手順にしたがって基板からのアルカリ溶出量を分析した。
(1)容積0.5Lの蓋付テフロン(登録商標)容器に純水10mlを入れ、さらに評価すべき基板1枚を入れる。
(2)この容器を80℃の恒温槽に入れ、24時間にわたって放置する。
(3)テフロン容器を恒温槽から取り出し、純水中に溶出したアルカリ元素をICP分析で調べる。
Li+Na+Kを総アルカリ溶出量として評価する。
[実施例1]
60重量%のSiO、15重量%のAl、7重量%のLiO、8重量%のNaO、および10重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。このガラス板をフッ化水素酸濃度5重量%のフッ化水素酸水溶液中に5分間浸漬し、エッチング深さ約10μmのエッチング処理を行った。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
このガラス基板を精密洗浄したのち、硝酸リチウム濃度50重量%の水溶液中に入れ、120℃で一時間加熱した。
(成膜工程)
上記処理を行ったガラス基板1に、スパッタ法を用いて、Cr下地層、Co−Cr−Pt系磁性層、カーボン(C)保護層を順次形成し、ディップコート法を用いてフッ素系液体潤滑剤を塗布して、磁気記録ディスクを得た。
得られた磁気記録ディスクの抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を表1に示す。
[実施例2]
65重量%のSiO、5重量%のAl、10重量%のLiO、5重量%のNaO、5重量%のKO、および10重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。このガラス板をフッ化アンモニウム濃度40重量%のフッ化アンモニウム水液中に15分間浸漬し、エッチング深さ約5μmのエッチング処理を行った。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
このガラス基板を精密洗浄したのち、硫酸リチウム濃度65重量%の水溶液中に入れ、150℃で一時間加熱した。
実施例1と同様の成膜工程を経て、磁気記録媒体とした。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を実施例1の結果とともに表1に示す。
[実施例3]
65重量%のSiO、10重量%のAl、7重量%のLiO、8重量%のNaO、および10重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。このガラス板を水酸化ナトリウム濃度10重量%の水酸化ナトリウム水液中に120分間浸漬し、エッチング深さ約1μmのエッチング処理を行った。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
このガラス基板を精密洗浄したのち、硝酸リチウム濃度80重量%の水溶液中に入れ、180℃で一時間加熱した。
実施例1と同様の成膜工程を経て、磁気記録媒体とした。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を実施例1の結果とともに表1に示す。
[実施例4]
68重量%のSiO、8重量%のAl、4重量%のLiO、4重量%のNaO、10重量%のKO、および6重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。このガラス板をフッ化水素酸濃度5%のフッ化水素酸水溶液中に5分間浸漬し、エッチング深さ約10μmのエッチング処理を行った。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
このガラス基板を精密洗浄したのち、アジピン酸(HOOC(CH)COOH)水溶液中、130℃で一時間加熱した。
実施例1と同様の成膜工程を経て、磁気記録媒体とした。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を実施例1の結果とともに表1に示す。
[実施例5]
70重量%のSiO、8重量%のAl、6重量%のLiO、10重量%のNaO、および6重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。このガラス板をフッ化水素酸濃度5重量%のフッ化水素酸水溶液中に5分間浸漬し、エッチング深さ約10μmのエッチング処理を行った。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
このガラス基板を精密洗浄したのち、デカン酸(CH(CH)COOH)水溶液中、150℃で一時間加熱した。
実施例1と同様の成膜工程を経て、磁気記録媒体とした。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を実施例1の結果とともに表1に示す。
[実施例6]
75重量%のSiO、5重量%のAl、5重量%のLiO、5重量%のNaO、および10重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。このガラス板をフッ化水素酸濃度1重量%のフッ化水素酸水溶液中に10分間浸漬し、エッチング深さ約5μmのエッチング処理を行った。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
このガラス基板を精密洗浄したのち、サリチル酸(HO−C−COOH)水溶液中に入れ、160℃で一時間加熱した。
実施例1と同様の成膜工程を経て、磁気記録媒体とした。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を実施例1の結果とともに表1に示す。
[比較例1]
60重量%のSiO、15重量%のAl、7重量%のLiO、8重量%のNaO、および10重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
実施例1と同様の成膜工程を経て、磁気記録媒体とした。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を表2に示す。
[比較例2]
65重量%のSiO、5重量%のAl、10重量%のLiO、5重量%のNaO、5重量%のKO、および10重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。このガラス板をフッ化水素酸5重量%のフッ化水素酸水溶液中に0.5分間浸漬し、エッチング深さ約0.5μmのエッチング処理を行った。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
実施例1と同様の成膜工程を経て、磁気記録媒体とした。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を表2に示す。
[比較例3]
65重量%のSiO、10重量%のAl、7重量%のLiO、8重量%のNaO、および10%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。このガラス板を水酸化ナトリウム10重量%の水酸化ナトリウム水溶液中に60分間浸漬し、エッチング深さ約0.5μmのエッチング処理を行った。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
実施例1と同様の成膜工程を経て、磁気記録媒体とした。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を表2に示す。
[比較例4]
68重量%のSiO、8重量%のAl、4重量%のLiO、4重量%のNaO、10重量%のKO、および6重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
このガラス基板を精密洗浄したのち、アジピン酸(HOOC(CH)COOH)水溶液中に入れ、100℃で一時間加熱した。
実施例1と同様の成膜工程を経て、磁気記録媒体とした。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を表2に示す。
[比較例5]
70重量%のSiO、8重量%のAl、6重量%のLiO、10重量%のNaO、および6重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
このガラス基板を精密洗浄したのち、デカン酸(CH(CH)COOH)水溶液中に入れ、100℃で一時間加熱した。
実施例1と同様の成膜工程を経て、磁気記録媒体とした。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を表2に示す。
[比較例6]
75重量%のSiO、5重量%のAl、5重量%のLiO、5重量%のNaO、および10重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。
このガラス板をフッ化水素酸5重量%のフッ化水素酸水溶液中に0.5分間浸漬し、エッチング深さ約0.5μmのエッチング処理を行った。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
このガラス基板を精密洗浄したのち、サリチル酸(HO−C−COOH)水溶液中に入れ、100℃で一時間加熱した。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を表2に示す。
[比較例7]
60重量%のSiO、15重量%のAl、7重量%のLiO、8重量%のNaO、および10重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
このガラス基板を精密洗浄したのち、硫酸リチウム濃度50重量%の硫酸リチウム水溶液中に入れ、120℃で一時間加熱した。実施例1と同様の成膜工程を経て、磁気記録媒体とした。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を表2に示す。
[比較例8]
60重量%のSiO、15重量%のAl、7重量%のLiO、8重量%のNaO、および10重量%のZrOを含有するガラスからなる、外径65mm、内径20mm、厚さ約0.64mmのドーナツ状の円盤ガラス板(面取、ラップ加工及び研磨済品)を用意した。このガラス板をフッ化水素酸5重量%のフッか水素酸水溶液中に5分間浸漬し、エッチング深さ約10μmのエッチング処理を行った。
この後、ガラス板を平均粒径2.5μmの酸化セリウムを用いて20μm程度粗研磨を行った。次に平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを用いて、約1μm程度仕上げ研磨した。
また、実施例1と同様に抗折強度及びアルカリ溶出量を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2008171472
Figure 2008171472
実施例1〜6において、フッ酸によるエッチングにより抗折強度が向上されており、硝酸リチウムによるアルカリ封止処理によりアルカリ溶出量が抑制されている。
小冷に対して、エッチングもアルカリ封止処理もしてない比較例1は抗折強度が低く、アルカリ溶出量も多い。
比較例2、3はエッチングをしているが、アルカリ封止処理を行っていないためにアルカリ溶出量が多く、強度も低い。
比較例4、5はアルカリ封止処理をしているが、エッチングをしておらず、抗折強度が低い。比較例6はエッチング、アルカリ封止温度が低いためにアルカリ溶出量が多く、強度も不十分である。
比較例7は、実施例1と同等組成であるが、エッチングをしていないために強度不十分である。
比較例8は、実施例1と同等組成であるが、アルカリ封止処理をしていないために、溶出量が多く不十分である。
以上説明したように本発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によれば、強度が高く、アルカリ溶出量を低減できる磁気記録媒体用ガラス基板を提供できる。
本発明の製造方法で得られたガラス基板を用いてなる磁気ディスクは強度が高く、アルカリ溶出量も少ないため、ハードディスク装置など、情報記録媒体としてきわめて有用である。
抗折強度測定方法を示す概略図である。
符号の説明
11:磁気記録媒体用ガラス基板
12:外周部保持具
13:ヘッド

Claims (12)

  1. アルミノシリケート組成を有する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、金型成形された円盤型ガラス基板の中心部をくり貫いて作られたドーナツ型ガラス基板の内周端面をエッチング処理するエッチング処理工程と、エッチング処理されたドーナツ型ガラス基板の表層のアルカリイオンをプロトン交換によりアルカリ封止処理を施すアルカリ封止処理工程とを有する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記アルカリ封止処理工程が、ガラス基板表面の過剰アルカリを除去するアルカリ除去工程であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  3. 前記アルカリ封止処理が、前記ガラス基板を120℃〜200℃のプロトンを含んだ溶液に浸漬する高温浸漬工程であることを特徴とする請求項2に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  4. 前記アルカリ封止処理が、加熱されたリチウム塩含有溶液に前記ガラス基板を浸漬する高温浸漬工程であることを特徴とする請求項3に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  5. 前記アルカリ封止処理が、直鎖状カルボン酸、又は芳香族カルボン酸に属する有機酸のいずれか一つまたは2種類以上を含む加熱された水溶液に前記ガラス基板を浸漬する高温浸漬工程であることを特徴とする請求項2または3に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  6. 前記高温浸漬工程が30分以上であることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  7. 前記アルミノシリケート組成が、60〜75重量%のSiO、5〜15重量%のAl、4〜10重量%のLiO、4〜10重量%のNaO、0〜10重量%のKOおよび5〜15重量%のZrOを含有し、かつLiO+NaO+KOが10〜30重量%であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  8. 前記内周端面のエッチング処理が、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム水溶液またはこれらを含む2種類以上の混合液からなる溶液での処理であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  9. 前記内周端面のエッチング処理が、アルカリ水溶液による処理であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  10. 前記エッチング処理の後、且つ、前記アルカリ封止処理の前に、前記ガラス基板の表面を磨くポリッシング処理を有することを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載の製造方法により製造された情報記録媒体用ガラス基板上に、少なくとも磁性層を形成することを特徴とする磁気記録ディスクの製造方法。
  12. 請求項11に記載の製造方法により製造されたことを特徴とする磁気記録ディスク。
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