JP2008170907A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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泰男 片野
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恒夫 黒鳥
Tomoyasu Hirasawa
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Abstract

【課題】トナーのオフセットを防止することができ、定着液消費量の少ない接触型の定着装置を実現する。
【解決手段】定着液ベルト20を一対のローラ21,22に掛け渡して周回駆動する。定着液ベルト20に対向設置された対向ベルト23を一対のローラ24,25に掛け渡して、記録材12を定着液ベルト20と対向ベルト23間で挟持して搬送する。前記定着液ベルト20に、該定着液ベルト20の周回方向と逆方向に回転駆動されるスポンジローラ28により定着液31を塗布する。高圧回路26を定着液ベルト20のローラ21に電気的に接続し、記録材12に対し定着液ベルト20と対向ベルト23間に挟持された領域において高電圧を印加する。
【選択図】図2

Description

本発明は、定着液を使用してトナーを記録材上に定着させる定着装置、および、その定着装置を備えた画像形成装置に関するものである。
プリンタ,ファクシミリ装置,複写装置などに用いられる画像形成装置は、画像情報に基づいて紙,布,OHP用シートなどの記録材に文字や記号などを含む画像を記録するものである。このような画像形成装置には種々の方式があるが、そのうち、電子写真方式の画像形成装置が普通紙に高精細な画像を高速で記録することができる点から広くオフィスで使用されている。
電子写真方式の画像形成装置では、記録材上のトナーを加熱して溶解し、これを加圧することでトナーを記録材上に定着させる熱定着方式が定着速度や定着画像品質などの点から広く普及している。しかしながら、この熱定着方式では多量の電力が消費されること、定着可能な温度までに昇温するための立ち上がり時間が長く、ユーザに不快感を与える場合があること、ジャムが発生した場合には記録材を焦がしたりする可能性があることなどの課題を有し、近年の環境問題クローズアップの観点から、低消費電力(省エネ)あるいは熱を使わない定着装置(非加熱定着装置)の実現が望まれている。
このような非加熱定着方式として、定着液を未定着トナー画像に付与してトナーを溶解または膨潤させることにより、未定着トナー画像を記録材上に定着する方式が知られている。
例えば特許文献1では、インクジェット方式を利用して定着液を吐出させ、トナーを定着させる非接触型定着装置が提案されている。この非接触型定着装置は、トナー像の位置情報に基づきトナー像にのみ定着液を付与することができる。このため、定着液の消費量を低減することができ、定着液の交換頻度を少なくすることができるという特徴を有している。また、定着液に水が含まれる場合には、記録材の皺の発生を低減することができるという特徴を有している。
しかしながら、インクジェット記録ヘッドとしてシリアル型インクジェットを採用した場合、記録ヘッドをシリアルに走査するための限界から、中速・高速機には用いることができないという課題がある。
また、インクジェット記録ヘッドとしてライン型インクジェットを採用した場合、前記記録速度の課題は解決されるものの、莫大な数のノズルの信頼性を維持することが相当困難であるという課題がある。例えば、幾つかのノズルからの定着液の吐出が不可能となった場合は勿論のこと、各ノズルからの定着液の噴射方向が変動した場合、定着液が塗布されない微小領域が発生するために、この領域のトナーが定着されずに手や衣服などに付着してしまうこととなる。また、この信頼性を維持するためには、大型で高価な信頼性維持のための機構を準備する必要がある。
さらに、インクジェット方式を利用して定着液を吐出させた場合、定着液により未定着トナー画像が乱れてしまうという課題もあることが分った。この画像の乱れは、定着液がトナーに衝突する際に、その運動エネルギによりトナーを撹乱するために発生し、この画像の乱れを防止するには、定着液の運動エネルギ(主に速度)を市販インクジェットで採用される値より大幅に低減する必要があることが分った。また、このように定着液の運動エネルギを小さくすることは、定着液の直進性を損ねることにつながり、上述した噴射方向のバラツキの原因となることも分った。
一方、特許文献2,3では、定着液の吸収層を有する塗布ローラにより定着液をトナーに塗布して、未定着トナー画像を定着させる接触型定着装置が提案されている。この接触型定着装置は、トナーの有無に関わらず記録材全面を塗布するために、定着液の消費量が多いという課題を有しているが、装置構成が簡単なために、定着装置の小型化や低価格化が実現できるだけでなく、トナー全面の確実な塗布が可能な方式であるという特徴を有している。
しかしながら、この接触型定着装置では、ローラで定着液を塗布する際に、トナーがローラ側に転写される所謂オフセット現象が、特にトナー量が多い箇所で顕著に発生するという課題がある。
このため特許文献4では、このオフセットを防止するために記録材の裏側よりコロナ放電を行う方法、あるいは記録材を挟持して搬送する一対のローラ間に電位差を与える方法が提案されている。
特開2004−109751号公報 特公昭46−43439号公報 特開昭63−2089号公報 特公昭49−26591号公報
しかしながら、前記接触型定着装置において、十分なオフセット防止効果を得るには、装置の構成や定着液の組成に関する以下のような課題があることが分った。
定着液中のトナーを記録材側に吸引する度合いは、電圧値と電圧印加時間,トナーの電荷量,定着液の粘度に依存する。したがって、定着すべきトナー種が決定された場合、オフセット防止を完全に行うには電圧を高く、電圧印加時間を長く、定着液の粘度を低くする必要がある。
しかし、高電圧を印加することは、絶縁破壊の点から高電圧印加部の材料選定に制約を与えることとなる。また、電圧印加時間を長くすることは塗布ローラのニップを大きくすることであり、ローラ径の著しい増大や、ローラの硬度などの点で材質の選定に制約を与えることとなる。また、定着液の粘度を低くすることは、定着液の選定に制約を与えることとなり、トナーの溶解または膨潤効率のよい定着液の使用が困難となる。
また、接触型定着装置ではトナーの有無にかかわらず記録材全面を塗布するために、定着液の消費量が多いという本質的課題があり、特に、記録材のサイズ、あるいはモノクロ画像とカラー画像などの画像の種類により、定着液の消費に無駄を生じるという課題がある。
本発明は、前記のような課題を解決し、トナーのオフセットを防止することができ、定着液消費量の少ない接触型の定着装置、および、その定着装置を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を達成するため、請求項1に記載の発明は、トナーを溶解または膨潤させる軟化材と、この軟化材を分散または溶解する溶媒とからなる定着液を、記録材上の未定着トナー画像に付与して該未定着トナー画像を記録材に定着する定着装置であって、一対のローラ間に周回可能に無端状に架け渡された定着液ベルトと、この定着液ベルトに接触して前記定着液を塗布する定着液塗布手段と、一対のローラ間に周回可能に無端状に架け渡され、前記定着液ベルトとの間に記録材を挟持して搬送する対向ベルトと、前記定着液ベルトと前記対向ベルト間に電圧を印加する電圧印加手段とからなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、定着液塗布手段を定着液ベルトに着脱可能に配設したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の定着装置において、塗布領域の異なる定着液塗布手段を定着液ベルトに複数個配置したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3いずれか1項記載の定着装置において、複数個の定着液塗布手段を記録材のサイズにより選択的に着脱可能にしたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4いずれか1項記載の定着装置において、定着液塗布手段は、回転可能であり、かつ回転速度が制御可能なローラで構成したことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の定着装置において、ローラの回転速度を記録材上の未定着トナー画像の種類によって制御することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、定着液ベルトまたは対向ベルトの周回方向の一部に加熱手段を設けたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、トナー像担持体と、このトナー像担持体上のトナーを記録材上に転写させる転写手段と、前記記録材上に転写したトナー像を定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、前記定着手段として、請求項1〜7いずれか1項に記載の定着装置を用いたことを特徴とする。
本発明に係る定着装置によれば、ローラ間に周回可能に無端状に架け渡された定着液ベルトと、この定着液ベルトに接触して定着液を塗布する定着液塗布手段と、この定着液ベルトとの間に記録材を挟持して搬送する対向ベルトを設け、両ベルト間に電圧を印加する構成としたため、接触型の定着装置であってもトナーのオフセットを防止することができる。
また、定着液塗布手段を、定着液ベルトに着脱可能に複数個配置し、記録材のサイズに対応して着脱可能な構成としたり、あるいは回転駆動されるローラで構成し、その回転速度を制御できる構成などにすることにより、定着液の無駄な使用がなく、定着液の消費量の少ない接触型の定着装置が実現する。
本発明に係る画像形成装置によれば、加熱/加圧定着装置を用いず、本発明に係る接触型の定着装置を用いて、トナーのオフセットのない定着性に優れた画像形成装置が実現する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)は本発明に係る定着装置が適応される画像形成装置の実施形態を示す構成図、図1(b)は図1(a)における電子写真方式の画像形成部である画像形成ユニットの拡大構成図である。
図1(a)において、トナー像担持体として中間転写ベルト1が設けられている。この中間転写ベルト1は3つの支持ローラ2,3,4に張架されており、時計方向に回転するよう構成されている。この中間転写ベルト1の搬送方向にはブラック,イエロー,マゼンタ、およびシアンの各色用の画像形成ユニット5BK,5Y,5M,5Cが配列されている。これら画像形成ユニット5BK,5Y,5M,5Cの上方には不図示の露光装置が配置されている。例えば、複写機の場合、スキャナにより原稿の画像情報を読み込み、この画像情報に応じて感光体ドラム6BK,6Y,6M,6C上に静電潜像を書き込むための光ビームLbk,Ly,Lm,Lcが露光装置により照射される。
中間転写ベルト1における中央部分の支持ローラ4に対向する位置には二次転写装置7が設けられている。二次転写装置7は、2つの支持ローラ8,9間に張架された二次転写ベルト10により構成されている。なお、二次転写装置7としては転写ベルト以外に転写ローラを用いた構成を採用してもよい。
また、中間転写ベルト1における一方の支持ローラ2に対向する位置にはベルトクリーニング装置11が配置されている。このベルトクリーニング装置11は中間転写ベルト1上に残留するトナーを除去するために配置されている。
記録紙などの記録材12は、レジストローラ13によりタイミングが図られて、二次転写装置7の転写ニップ部へ導かれ、トナー像を記録材12に転写する際には、二次転写ベルト10を中間転写ベルト1に押圧するようにして転写が行われる。
図1(b)を参照して前記画像形成ユニット5BK,5Y,5M,5Cについて説明する。なお、各画像形成ユニットは同一構成になっているため、ひとつの画像形成ユニット5Cのみを説明することにする。
画像形成ユニットには、感光体ドラム6Cの周辺に、帯電装置14C,現像装置15C,感光体クリーニング装置16C、および除電装置17Cが配置されている。また、感光体6Cに対して、中間転写ベルト1を介して対向する位置に一次転写装置18Cが設けられている。
帯電装置14Cは帯電ローラを採用した接触帯電方式であって、感光体ドラム6Cに接触して電圧を印加することにより感光体ドラム6Cの表面を一様に帯電する。この帯電装置14Cとしては、非接触のスコロトロンチャージなどを採用した非接触帯電方式を採用することもできる。
現像装置15Cは、現像材中のトナーを感光体ドラム6C上の潜像に対応して付着させて可視像化させる。各色に対応するトナーは、それぞれの色に着色された樹脂材料からなり、後述する定着液により溶解または膨潤するように形成されている。
なお、現像装置15Cは、不図示の攪拌部と現像部により構成されており、現像に寄与しない現像剤は攪拌部に戻され再利用され、また、攪拌部のトナー濃度はトナー濃度センサで検出されて、その濃度が一定に制御されている。
一次転写装置18Cは、感光体ドラム6C上で可視像化されたトナーを中間転写ベルト1に転写する。本例では一次転写装置18Cとして転写ローラ方式を採用しており、中間転写ベルト1を挟んで感光体ドラム6Cに押圧するように配置されている。一次転写装置18Cとしては、ローラ形状の他に導電性ブラシ形状のもの、あるいは、非接触のコロナチャージャなどを採用することもできる。
感光体クリーニング装置16Cは感光体ドラム6C上の不要なトナーを除去する。クリーニング装置16Cとしては、先端が感光体ドラム6Cに押圧されるように構成されたブレードが用いられる。回収されたトナーは、不図示の回収スクリューあるいはトナーリサイクル装置によって現像装置15Cに回収され、再利用することができる。除電装置17Cはランプにより構成されており、光を照射して感光体ドラム6Cの表面電位を初期化する。
以上説明した構成の画像形成ユニット5BK,5Y,5M,5Cにおいて、各色のトナーが記録材12に転写され、停車後の記録材12が後述する定着装置19へ搬送される。
図2は本発明に係る定着装置の実施形態の構成図である。
図2に示す定着装置19において、定着液ベルト20は一対のローラ21,22に掛け渡されており、矢印A方向に周回するように駆動制御される。本例では、定着液ベルト20は導電性を付与されたゴムや樹脂材料からなり、ローラ21,22は金属の芯金に導電性ゴムを接合したもの、あるいは金属ローラにより構成されている。
また、対向ベルト23は、一対のローラ24,25に掛け渡されており、記録材12を定着液ベルト20との間で挟持して搬送するように定着液ベルト20と同じ速度で駆動制御される。本例では、対向ベルト23は導電性を付与されたゴム、あるいは樹脂材料の表層にポリイミド樹脂などの高抵抗の樹脂皮膜を設けたものにより構成されている。ローラ24,25は金属の芯金に導電性ゴムを接合したもの、あるいは金属ローラにより構成され、ローラ24,25を電気的に接地することにより対向ベルト23を接地している。
高圧回路26が定着液ベルト20を支持するローラ21に電気的に接続されており、主制御回路27によりローラ21への高圧印加が制御される。このため、定着液ベルト20と対向ベルト23間に挟持された領域において、記録材12に対して高電圧が印加されることになる。この結果、トナーの電荷と高電圧の極性を選択することにより、トナーは電気泳動により記録材12に吸引される。
定着液塗布手段としてのスポンジローラ28は、定着液ベルト20に接触した状態で定着液ベルト20に対して定着液31を塗布する。スポンジローラ28には発砲ポリウレタン材料などからなるスポンジ材を用いることが好ましい。
また、スポンジローラ28には不図示のカム機構やソレノイドなどが設けられ、スポンジローラ28が定着液ベルト20に対して着脱可能であるように構成されており、主制御回路27がカム機構やソレノイドなどを駆動制御する着脱回路30を介してスポンジローラ28の着脱を制御する。また、スポンジローラ28は定着液ベルト20の周回方向と逆方向に回転駆動され、主制御回路27が駆動回路29を介してスポンジローラ28の回転速度を制御する構成となっている。
前記定着液31は定着液タンク32に貯蔵され、定着液31が供給パイプ33を介してスポンジローラ28に付与される。
定着液ベルト20には、クリーニング手段34が設けられ、定着液ベルト20上の余剰の定着液31をクリーニングする。クリーニング手段34としては、発砲ポリウレタン材料などからなるスポンジ製ローラやウレタンなどからなるクリーニングブレードを用いることが好ましい。
また、対向ベルト23にはヒータ35が接触するように配置されており、主制御回路27が駆動回路36を介してヒータ35への通電を制御する。ヒータ35としては立ち上がり時間の短い棒状のセラミックスヒータを用いることが好ましい。
定着装置19の記録材12の入り口近傍に、記録材12の検知を行うセンサ37が配置され、センサ37からの信号を受ける検出回路38の検出結果により、主制御回路27がスポンジローラ28の着脱制御や高圧回路26のオン/オフ制御を行う。
前記構成の定着装置19におけるスポンジローラ28の着脱制御を伴う定着動作について説明する。
定着前の状態では、定着液ベルト20および対向ベルト23は、画像形成装置の画像形成速度に相当する周回速度で主制御回路27により駆動されている。このとき、スポンジローラ28は定着液ベルト20から離間している。この状態でセンサ37が記録材12を検知すると、記録材12に所定の先端余白を残すタイミングでスポンジローラ28が定着液ベルト20に接触し、定着液ベルト20および記録材12に定着液31が塗布される。なお、スポンジローラ28は記録材12の後端余白に対応するタイミングで定着液ベルト20から離間される。
また、記録材12がローラ22と対向するローラ25のニップ部の入り口に達したタイミングで高圧回路26により電圧が印加され、この電圧は記録材12がローラ21,24のニップ出口を通過するまで印加される。このようにして記録材12一枚の定着が終了するが、連続して記録材12が搬送される場合、前記と同様に記録材12の通過領域に対応してスポンジローラ28の着脱と、高圧回路26のオン/オフ制御とが行われる。
ここでスポンジローラ28の着脱制御の必要性について説明する。スポンジローラ28が定着液ベルト20に常時接触した状態で定着を行った場合、ローラ22,25間のニップ部の入り口に定着液31の溜りが発生し、記録材12の先端や裏側を定着液31で濡らすこととなる。この結果、記録材12の搬送精度を悪くしたり、記録材12に皺を発生させたりすることとなる。特に、両面印字時や裏紙使用時(裏側に定着済みトナーを有する記録材を使用する場合)に定着済みトナーを定着液31により溶解または膨潤させるために定着済みトナー画像の劣化を引き起こす結果となる。
次に、温度制御について説明する。定着液31はトナーの溶解あるいは膨潤能力を優先して選定される。このため、必ずしもオフセット防止に有効な低粘度の定着液31が選定される保証はない。また、比較的低粘度の定着液31が選定されても、環境温度変化により定着液31の粘度が上昇し、オフセット防止効果が不十分となる場合がある。このような場合、ヒータ35による加温により定着液粘度を下げることが有効である。例えば、不図示の温度センサにより周囲温度が検出されると、主制御回路27が駆動回路36を介してヒータ35に対して通電を行い、定着液31の温度が所定温度になるように制御する。このとき、非加熱定着の特徴を活かして、この所定の温度は50℃程度に設定し、低電力で温度上昇が達成できる値に設定する。
以上のような構成により、従来のような一対のローラ間のニップ内でのトナー吸引に比べ、記録材12が定着液ベルト20と対向ベルト23間に挟持された状態でのトナー吸引であるため、トナー吸引時間を十分長くすることができるため、低電圧でのオフセット防止が可能となる。また、両面印字や裏紙使用時の画像劣化を防止することができる。また、定着液の選択肢が広がり、トナー溶解あるいは膨潤能力に優れる定着液を使用することができる。
次に、定着液31の消費量低減化について説明する。市販のカラー複写機やカラープリンタでは常にカラー出力が必要というわけでなく、ユーザはモノクロ出力およびカラー出力を使い分けて使用している。定着液31は、記録材12上のトナー量に応じて(カラー/モノクロ≒3倍以上)、塗布する必要があるため、カラー出力時と同じ液量ではモノクロ出力時では無駄な定着液31を消費する結果となる。
スポンジローラ28は定着液ベルト20と逆方向に回転駆動される。この回転速度は、主制御回路27により駆動回路29を介して制御することができるようになっている。カラー出力かモノクロ出力かの判断は、複写機やカラープリンタなどの装置情報として得られる。この情報に従って、モノクロ出力の場合には、カラー出力の場合に比べてスポンジローラ28の回転速度を速くするように制御し、その結果として定着液ベルト20上の塗布量を少なく塗布することができる。
以上のような構成により、モノクロ出力とカラー出力に起因する定着液31の消費量低減化を実現することができる。
次に、定着液31の消費量低減化の他の例について説明する。
市販のカラー複写機やカラープリンタでは各種記録材のサイズに対応できる構成となっている。このため、スポンジローラ28は記録材の最大サイズ幅に対応する長さを必要とし、記録材の最大サイズ以下の場合には無駄な定着液31を消費する結果となる。
図3は長さの異なる複数個のスポンジローラを配置した構成例を示す平面図であり、複数(本例では3個)のスポンジローラ39,40,41の長さは、各々A3,A4の記録材のサイズを縦および横方向に搬送する場合の長さである420mm,297mm,210mmになっている。記録材のサイズは、複写機やカラープリンタなどの装置情報として得られるため、この情報に基づいて各スポンジローラ39,40,41を選択することにより、無駄な定着液31の消費を防ぐことができる。
なお、定着液31はポンプ42によりバルブ43,供給路44,スポンジローラ芯金45,回収路46を介して定着液タンクに回収される。なお、スポンジローラ芯金45は円筒状に構成されてスポンジが配置される個所に複数個の穴が形成されており、この穴にて定着液31をスポンジに含浸させるようになっている。
以上のような構成により、記録材サイズに起因する定着液31の消費量低減化を実現することができる。
なお、以上の説明において、定着液は、少なくともトナーを溶解または膨潤させる軟化剤と、この軟化剤を所定濃度で含有する溶媒とから構成されている。軟化剤としては、脂肪酸エステル、具体的には直鎖飽和脂肪酸エステル,脂肪族二塩基酸エステル、および脂肪族二塩基酸ジアルコキシジアルキルエステルなどを用いることが好ましい。また、溶媒としては、イソステアリルアルコールなどの高級アルコール類,ポリαオレフィンなどの鉱物油類、および低粘度シリコーンなどを用いることが好ましい。
本発明は、トナーを溶解または膨潤させる定着液をトナーに付与してトナーを記録材上に定着させる定着装置、および、この定着装置を備える複写機,プリンタ,ファクシミリ装置などの画像形成装置に適用される。
(a)は本発明に係る定着装置が適応される画像形成装置の実施形態を示す構成図、(b)は(a)における電子写真方式の画像形成部である画像形成ユニットの拡大構成図 本発明に係る定着装置の実施形態の構成図 本実施形態の変形例である長さの異なる複数個のスポンジローラを配置した構成例を示す平面図
符号の説明
12 記録材
19 定着装置
20 定着液ベルト
21,22 ローラ
23 対向ベルト
24,25 ローラ
26 高圧回路
27 主制御回路
28,39,40,41 スポンジローラ
29 駆動回路
31 定着液
32 定着液タンク
35 ヒータ
36 駆動回路
37 センサ
38 検出回路

Claims (8)

  1. トナーを溶解または膨潤させる軟化材と、この軟化材を分散または溶解する溶媒とからなる定着液を、記録材上の未定着トナー画像に付与して該未定着トナー画像を記録材に定着する定着装置であって、一対のローラ間に周回可能に無端状に架け渡された定着液ベルトと、この定着液ベルトに接触して前記定着液を塗布する定着液塗布手段と、一対のローラ間に周回可能に無端状に架け渡され、前記定着液ベルトとの間に記録材を挟持して搬送する対向ベルトと、前記定着液ベルトと前記対向ベルト間に電圧を印加する電圧印加手段とからなることを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着液塗布手段を前記定着液ベルトに着脱可能に配設したことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 塗布領域の異なる定着液塗布手段を前記定着液ベルトに複数個配置したことを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  4. 複数個の前記定着液塗布手段を記録材のサイズにより選択的に着脱可能にしたことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の定着装置。
  5. 前記定着液塗布手段は、回転可能であり、かつ回転速度が制御可能なローラで構成したことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の定着装置。
  6. 前記ローラの回転速度を記録材上の未定着トナー画像の種類によって制御することを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  7. 前記定着液ベルトまたは前記対向ベルトの周回方向の一部に加熱手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  8. トナー像担持体と、このトナー像担持体上のトナーを記録材上に転写させる転写手段と、前記記録材上に転写したトナー像を定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、前記定着手段として、請求項1〜7いずれか1項に記載の定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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