JP2010061076A - 定着装置、および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録材以外へのトナー定着液の付着を防ぎ、記録材に付着しない液が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで不具合を起こしたりするおそれをなくす。
【解決手段】トナーを軟化させる軟化剤と、その軟化剤を溶解または分散させる溶媒とからなるトナー定着液を使用し、そのトナー定着液を噴霧して記録材21上の未定着トナーを記録材に定着する。そのような定着装置30において、記録材の搬送方向Bと直交する方向での、トナー定着液の噴霧幅を、使用する記録材のサイズに応じて可変する噴霧幅可変手段50が備えられている。噴霧幅可変手段には、例えば、トナー定着液が通過する噴霧開口51aが設けられ、その噴霧開口の、記録材の搬送方向と直交する方向の開口幅Lを変更するシャッタ54が設けられている。
【選択図】図7

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。および、そのような画像形成装置に備えて、記録材上の未定着トナーを記録材に定着する定着装置に関する。そのうち特に、トナーを軟化させる軟化剤と、その軟化剤を溶解または分散させる溶媒とからなるトナー定着液を使用し、そのトナー定着液を噴霧して未定着トナーを記録材に定着する定着装置に関する。
現在、複写機、プリンタ、ファクシミリなど、記録紙上に画像を形成する装置は、数多くある。その中でも、現在の主流は、トナーを使用したいわゆる電子写真方式で、普通紙に高速に、高密度に画像を形成することができ、また最近ではカラー画像も手軽に作成できることから、オフィス等に広く普及している。
このような電子写真方式の画像形成装置にあっては、ほとんど熱を利用した定着方式が採用されており、ハロゲンヒータやセラミックヒータ等の発熱体でローラやフィルム等を熱し、未定着トナーが乗った記録材を加圧ローラで挟んで加熱とともに加圧してトナーを溶融、変形させ、記録材の繊維中にアンカリングすることで定着される。この方式は、均一性、安定性に優れているため広く普及しているが、一方ではエネルギを使いすぎる欠点があった。
従来、エネルギ消費の少ない定着方式としては、古くは特許文献1に記載されているように、蒸気定着方式が考えられていた。この蒸気定着方式は、トナーを溶かす溶媒蒸気中に未定着トナーが乗った記録材を挿入するもので、確かにこの方式では熱方式に比べてエネルギ消費は少なくすることができる。しかし、液に臭気があったり、また液が人体に害を及ぼすおそれがあったりする懸念があり、広く普及しなかった。
上述したようなことから、近来、無臭・無害でトナーを膨潤・溶解させることにより、定着可能な液が開発されてきたことで、特許文献2に示されるように定着液を使用して定着を行う定着方式が見直されてきている。
米国特許第2776907号公報 特許第4009513号公報 特開2006−323197号公報
しかしながら、液を使うと、余剰液の処理が問題となる。記録材に付着しない液が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで不具合を起こしたりすることが考えられる。特許文献3には、ローラによる定着液塗布の場合の処理方法が記されているが、蒸気やミストによる塗布の場合には当てはまらない。
また、記録材には、常に一定量の定着液を塗布する必要があるが、記録材への定着液量が少ないと、トナーの定着性能が落ち、最悪未定着状態で排紙され、周辺をトナーで汚してしまう可能性がある。反対に、定着液量が多すぎると、記録材が濡れた感じになったり、反り返ってカールしたり、また付着しきれなかった滴が浮遊して他の部品や、最悪機体外部に漏れ出したりする可能性があった。
そこで、まず、この発明の第1の目的は、定着装置において、記録材以外へのトナー定着液の付着を防ぎ、記録材に付着しない液が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで不具合を起こしたりするおそれをなくすことにある。
次に、この発明の第2の目的は、記録材への定着液量が少なすぎて、トナーの定着性能が落ち、最悪未定着状態で排紙され、周辺をトナーで汚したり、反対に定着液量が多すぎて、記録材が濡れた感じになったり、反り返ってカールしたり、また付着しきれなかった滴が浮遊して他の部品や、最悪機体外部に漏れ出したりすることを防止することにある。
この発明の第3の目的は、画像形成装置において、記録材以外へのトナー定着液の付着を防ぎ、記録材に付着しない液が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで不具合を起こしたりするおそれをなくすことにある。
このため、請求項1に記載の発明は、トナーを軟化させる軟化剤と、その軟化剤を溶解または分散させる溶媒とからなるトナー定着液を使用し、そのトナー定着液を噴霧して用紙、樹脂フィルム等の記録材上の未定着トナーを該記録材に定着する定着装置において、記録材の搬送方向と直交する方向での、トナー定着液の噴霧幅を、使用する記録材のサイズに応じて、すなわち記録材のサイズがハガキサイズであるか、A5サイズであるか、A4サイズであるかなどに応じて、可変する噴霧幅可変手段が備えられていることを特徴とする。
そして、画像形成装置に画像信号とともに送られてきた記録材のサイズ情報や、ディスプレイから手入力された記録材のサイズ情報などに基づき得た、使用する記録材のサイズに対応して、噴霧幅可変手段により、記録材の搬送方向と直交する方向での、トナー定着液の噴霧幅を可変して、使用する記録材のサイズが大きい場合には、記録材の搬送方向と直交する方向における噴霧幅を大きくし、小さい場合には、小さくする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、噴霧したトナー定着液が通る噴霧開口が設けられ、その噴霧開口の、記録材の搬送方向と直交する方向の開口幅を変更するシャッタが噴霧幅可変手段に設けられていることを特徴とする。
そして、噴霧幅可変手段に設けるシャッタにより、噴霧したトナー定着液が通過する噴霧開口の、記録材の搬送方向と直交する方向の開口幅を変更して、使用する記録材のサイズに対応して、記録材の搬送方向と直交する方向におけるトナー定着液の噴霧幅を可変して、使用する記録材のサイズが大きい場合には、記録材の搬送方向と直交する方向における噴霧幅を大きくし、小さい場合には、小さくする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の定着装置において、噴霧開口まわりに水分吸収体が備えられていることを特徴とする。そして、噴霧開口まわりに付着したトナー定着液を水分吸収体で吸収する。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1に記載の定着装置において、使用する記録材のサイズに応じて、トナー定着液の噴霧量を可変する噴霧量可変手段が備えられていることを特徴とする。そして、噴霧量可変手段により、使用する記録材のサイズに応じて、トナー定着液の噴霧量を可変して、記録材のサイズが大きい場合には噴霧量を多くし、小さい場合には少なくする。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1に記載の定着装置において、使用する記録材のサイズに応じて、噴霧液の帯電電圧を可変する帯電電圧可変手段が備えられていることを特徴とする。そして、帯電電圧可変手段により、使用する記録材のサイズに応じて、噴霧液の帯電電圧を可変して、記録材のサイズが大きい場合には帯電電圧を大きくし、小さい場合には小さくする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1に記載の定着装置において、搬送する記録材の裏側に、噴霧液の帯電電圧と逆の電圧をかける電極が配置されており、使用する記録材のサイズに応じて、その電極に印加する電圧を可変する印加電圧可変手段が備えられていることを特徴とする。そして、印加電圧可変手段により、使用する記録材のサイズに応じて、搬送する記録材の裏側に配置されている電極に印加する電圧を可変して、記録材のサイズが大きい場合には印加電圧を大きくし、小さい場合には小さくする。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1に記載の定着装置において、使用する記録材のサイズに応じて、記録材の搬送速度を可変する記録材搬送速度可変手段が備えられていることを特徴とする。そして、記録材搬送速度可変手段により、使用する記録材のサイズに応じて、記録材の搬送速度を可変して、記録材のサイズが大きい場合には搬送速度を遅くし、小さい場合には速くする。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1に記載の定着装置において、余剰の噴霧液を回収する噴霧液回収手段が備えられていることを特徴とする。そして、噴霧液回収手段により、余剰の噴霧液を回収する。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれか1に記載の定着装置が備えられていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に記載の発明によれば、使用する記録材のサイズに対応して、噴霧幅可変手段により、記録材の搬送方向と直交する方向での、トナー定着液の噴霧幅を可変し、使用する記録材のサイズが小さい場合には、記録材の搬送方向と直交する方向における噴霧幅を小さくするので、記録材に当らない噴霧液を少なくして、記録材以外へのトナー定着液の付着を防ぎ、記録材に付着しない液が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで不具合を起こしたりするおそれをなくすことができる。
請求項2に記載の発明によれば、噴霧幅可変手段に設けるシャッタにより、噴霧したトナー定着液が通る噴霧開口の、記録材の搬送方向と直交する方向の開口幅を変更して、使用する記録材のサイズに対応して噴霧開口で規制し、記録材の搬送方向と直交する方向におけるトナー定着液の噴霧幅を可変するので、トナー定着液が必要以上に記録材に付着することを防止するとともに、記録材に当らない噴霧液を少なくして、記録材以外へのトナー定着液の付着を防ぎ、記録材に付着しない液が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで不具合を起こしたりするおそれをなくすことができる。
請求項3に記載の発明によれば、噴霧開口まわりに付着した余分なトナー定着液を水分吸収体で吸収するので、噴霧開口まわりに付着したトナー定着液が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで不具合を起こしたりするおそれをなくすことができる。
請求項4に記載の発明によれば、噴霧量可変手段を備え、使用する記録材のサイズに応じて、トナー定着液の噴霧量を可変して、記録材のサイズが大きい場合には噴霧量を多くし、小さい場合には少なくするので、記録材サイズが変わっても記録材へのトナー定着液の付着量を一定にすることができる。つまり、定着液量が少ないためにトナーの定着性能が落ち、最悪未定着状態で排紙され、周辺をトナーで汚してしまったり、反対に多すぎて記録材が濡れた感じになったり、反り返ってカールしたり、また付着しきれなかった滴が浮遊して、他の部品や、最悪機体外部に漏れ出したりすることを防ぐことができる。
請求項5に記載の発明によれば、帯電電圧可変手段を備え、使用する記録材のサイズに応じて、噴霧液の帯電電圧を可変して、記録材のサイズが大きい場合には帯電電圧を大きくし、小さい場合には小さくするので、記録材サイズが変わっても記録材へのトナー定着液の付着量を一定にし、トナーの定着性能が落ちて周辺をトナーで汚したり、記録材が濡れた感じになったり、反り返ってカールしたり、また付着しきれなかった滴が浮遊したりすることを防止することができる。
請求項6に記載の発明によれば、印加電圧可変手段を備え、使用する記録材のサイズに応じて、搬送する記録材の裏側に配置されている電極に印加する電圧を可変して、記録材のサイズが大きい場合には印加電圧を大きくし、小さい場合には小さくするので、記録材サイズが変わっても記録材へのトナー定着液の付着量を一定にし、トナーの定着性能が落ちて周辺をトナーで汚したり、記録材が濡れた感じになったり、反り返ってカールしたり、また付着しきれなかった滴が浮遊したりすることを防止することができる。
請求項7に記載の発明によれば、記録材搬送速度可変手段により、使用する記録材のサイズに応じて、記録材の搬送速度を可変して、記録材のサイズが大きい場合には搬送速度を遅くし、小さい場合には速くするので、記録材サイズが変わっても記録材へのトナー定着液の付着量を一定にし、トナーの定着性能が落ちて周辺をトナーで汚したり、記録材が濡れた感じになったり、反り返ってカールしたり、また付着しきれなかった滴が浮遊したりすることを防止することができる。
請求項8に記載の発明によれば、噴霧液回収手段を備え、余剰の噴霧液を回収するので、記録材のサイズが細いときも、余剰の噴霧液を回収して、記録材以外へのトナー定着液の付着を防ぎ、記録材に付着しない液が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで不具合を起こしたりするおそれをなくすことができる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項1ないし8のいずれか1に記載の定着装置が備えられているので、記録材以外へのトナー定着液の付着を防ぎ、記録材に付着しない液が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで不具合を起こしたりするおそれをなくすことができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1には、画像形成装置の一例であるカラープリンタにおける内部機構の全体概略構成を示す。図中符号100はプリンタ本体、200はそれを載せる給紙テーブルである。
プリンタ本体100には、中央に、エンドレスベルト状の中間転写体10が、図示例では4つのローラ11〜14に掛けまわして水平に張り渡され、図中矢印A方向に走行可能に設けられている。中間転写体10のまわりには、記録材搬送路Rを挟んで1つのローラ11と対向して二次転写ローラ15が配置され、また二次転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する不図示の二次クリーニング手段が設けられている。
また、2つのローラ11、12間にまっすぐに張り渡した中間転写体10の水平張り渡し領域の上方には、その走行方向に沿って、シアン・マゼンタ・イエロ・ブラックの4つの単色作像手段16C、16M、16Y、16BKが順に横に並べて配置されている。各単色作像手段16は、それぞれ感光体17C、17M、17Y、17BKのまわりに、図示省略するが、帯電手段、現像手段、一次転写手段、クリーニング手段、除電手段などを設けて構成されている。なお、ここで、一次転写手段のみは、中間転写体10を挟んで各感光体17に対向して備えられている。
そのような4つの単色作像手段16C、16M、16Y、16BKを備えるタンデム作像装置18の上には、さらに不図示の露光装置が設けられている。
他方、給紙テーブル200には、各々正面側に引き出し自在とされる給紙カセット20が上下二段に備えられ、給紙カセット20ごとに、各給紙カセット20内の記録材21を記録材搬送路Rに繰り出す給紙コロ22、その繰り出した記録材21を記録材搬送路Rを通して搬送する搬送ローラ対23が設けられている。
記録材搬送路Rは、給紙テーブル200からプリンタ本体100内を通してまっすぐ上方に向けて形成され、プリンタ本体100上の排紙面24までのびている。記録材搬送路Rに沿って、プリンタ本体100内には、順にレジストローラ対25、ローラ11と二次転写ローラ15とのニップ位置である二次転写位置T、定着装置30、圧延ローラ対27、排紙ローラ対28などが配置されている。
そして、このプリンタを用いて画像を記録するときには、ホストからの画像信号に基づき、感光体17C、17M、17Y、17BKを回転して単色作像手段16C、16M、16Y、16BKでそれぞれ単色画像を形成し、それらの単色画像を一次転写手段でそれぞれ中間転写体10に一次転写し、タンデム作像装置18で中間転写体10上にカラーまたはモノクロ画像を形成する。
一方、ホストからの画像信号に基づき、適宜の給紙コロ22を選択して、対応する給紙カセット20から記録材21を繰り出して記録材搬送路Rに入れ、搬送ローラ対23で搬送してその繰り出した記録材21を記録材搬送路Rを通して搬送し、レジストローラ対25に突き当てて曲がりを矯正した後、そのレジストローラ対25でタイミングを取って二次転写位置Tへと送り込み、上述したように中間転写体10上に形成した画像を二次転写ローラ15により該記録材21に二次転写する。
画像転写後の記録材は、定着装置30へと入れ、定着装置30でトナー定着液を噴霧して、記録材21上の未定着トナーを軟化、乾燥、硬化して記録材21に定着して後、圧延ローラ対27でトナーを押しつぶしてアンカリングし、最後に排紙ローラ対28で機体外に排出して排紙面24上にスタックする。
図2には、定着装置30の理論構成を示す。
定着装置30では、2つの平行な搬送ローラ31、32間に、トナー画像面を外向きにして記録材21を搬送する搬送ベルト33が掛けまわされている。その搬送ベルト33には、噴霧箱34がその開口34a側を対向して設けられている。搬送ベルト33の内側であって、噴霧箱34の開口34aと対向する位置には、電極36が設けられている。一方、噴霧箱34には、内部にノズル37aを向けてイオナイザ37が接続され、また内部にノズル38aを向けて定着液ミスト発生装置38が導入管39を介して接続されている。定着液ミスト発生装置38内には、トナー定着液40が入れられ、そのトナー定着液40中にピエゾ素子41が浸されている。トナー定着液40は、トナーを軟化させる軟化剤と、その軟化剤を溶解または分散させる溶媒とからなる。定着液ミスト発生装置38には、空気を送り込むポンプ42が接続されている。
そして、搬送ローラ31、32の一方を駆動して他方が従動回転され、搬送ベルト33を走行して定着装置30に送り込まれた記録材21が圧延ローラ対27に向けて搬送される。このとき、イオナイザ37から出るマイナスの空気イオンをノズル37aから噴霧箱34内に導き、また定着液ミスト発生装置38でミスト化された定着液がノズル38aから噴霧箱34内に入れられ、両者が混ざり合ってマイナス電荷を持った滴となる。そして、このマイナス滴は、プラスに印加した電極36との間にクーロン力を発生し、そのクーロン力で記録材21方向に加速して記録材21に付着される。これにより、トナー定着液40を使用し、そのトナー定着液40を噴霧して、記録材21上に静電的に付着している未定着トナー43を軟化、乾燥、硬化して該記録材21に定着する。なお、いうまでもないが、液滴と電極のプラスとマイナスは、逆の関係でもよい。このようにクーロン力を利用すると、記録材21に対するトナー定着液40の付着効率を大幅に向上することができる。
定着液ミスト発生装置38では、ピエゾ素子41に1〜2MHz程度の交番電圧をかけることで微小に変位してトナー定着液40がミスト化され、そのミスト化された定着液がポンプ42から送り込まれる空気に乗って導入管39を通して噴霧箱34に送り出されるようになっている。
図3には、図2に示すような定着装置30にあって、記録材21の搬送方向Bと直交する方向における記録材21の幅方向サイズと記録材21への定着液付着量の関係を示す。
図から判るとおり、理想的には、記録材サイズに依らず、単位面積あたりの定着液付着量は一定であって欲しいが、実験的には、記録材サイズが小さくなると、定着液付着量が増えてしまう。これは、幅狭の記録材21に同じ電圧を印加するため、記録材21の帯電量が増えるからである。
ところで、記録材21への定着液量は、少ないと、トナーの定着性能が落ち、最悪未定着状態で排紙され、周辺をトナーで汚してしまう可能性がある。反対に、量が多すぎると、記録材21が濡れた感じになったり、反り返ってカールしたり、また付着しきれなかった滴が浮遊して、他の部品や、最悪機体外部に漏れ出したりする可能性がある。
図4には、図2に示すような定着装置にあって、記録材21への定着液付着量を一定にする方法を示す。
この方法では、使用する記録材21のサイズに応じて、トナー定着液の噴霧量を可変する噴霧量可変手段が備えられている。そして、噴霧量可変手段により、使用する記録材21のサイズに応じて、トナー定着液の噴霧量を可変する。
一般的にピエゾ素子41にかける電圧が高い程、ノズル38aからの噴霧量は多くなるから、これを利用して、図4に示すように、幅の狭い記録材21の場合には、逆にピエゾ素子41にかける電圧を下げて噴霧量を少なくし、記録材21への定着液付着量が一定に保たれるようにすることができる。
図5には、記録材21への定着液付着量を一定にする方法の他例を示す。
この方法では、使用する記録材21のサイズに応じて、噴霧液の帯電電圧を可変する帯電電圧可変手段が備えられている。そして、帯電電圧可変手段により、使用する記録材21のサイズに応じて、噴霧液の帯電電圧を可変する。
イオナイザ37にかけるマイナス電圧が高い程、液滴のマイナス帯電量は高くなり、電極36との相対的な電位差は広がる。したがって、クーロン力は強くなり、結果的に記録材への定着液付着量が多くなる。これを利用して、この例では、幅の狭い記録材の場合には、逆にイオナイザ37のマイナス電圧を低くして記録材への定着液付着量を減らし、それよりも広い通常幅の記録材の場合と、定着液付着量が同じになるようにすることができる。
図6には、記録材21への定着液付着量を一定にする方法のさらに他例を示す。
この方法では、使用する記録材21のサイズに応じて、その電極36に印加する電圧を可変する印加電圧可変手段が備えられている。そして、印加電圧可変手段により、使用する記録材21のサイズに応じて、搬送する記録材21の裏側に配置されている電極36に印加する電圧を可変する。
電極36にかけるプラス電圧が高い程、マイナス帯電の滴とのクーロン力は強くなり、結果的に記録材への定着液付着量が多くなる。これを利用して、この例では、幅の狭い記録材の場合には、逆にプラス電圧を低くして記録材への定着液付着量を減らし、それよりも広い通常幅の記録材の場合と、定着液付着量が同じになるようにすることができる。
また、記録材21への定着液付着量を一定に保つためには、使用する記録材21のサイズに応じて、記録材21の搬送速度を可変する記録材搬送速度可変手段が備え、その記録材搬送速度可変手段により、使用する記録材21のサイズに応じて、定着装置30における記録材21の搬送速度のみを変化させる方法もある。記録材21が定着装置30を早く通過するようにすれば、記録材21への定着液付着量を減らすことができる。これを利用して、幅の狭い記録材の場合には、定着装置30における記録材21の搬送速度のみを速くして記録材21への定着液付着量を減らし、それよりも広い通常幅の記録材21の場合と、定着液付着量が同じにすることができる。
以上のように、使用する記録材21のサイズに応じて、トナー定着液の噴霧量を可変するので、記録材サイズが変わっても記録材21へのトナー定着液の付着量を一定にすることができる。つまり、定着液量が少ないためにトナーの定着性能が落ち、最悪未定着状態で排紙され、周辺をトナーで汚してしまったり、反対に多すぎて記録材21が濡れた感じになったり、反り返ってカールしたり、また付着しきれなかった滴が浮遊して、他の部品や、最悪機体外部に漏れ出したりすることを防ぐことができる。
一方、図2に示すような定着装置30では、余剰の噴霧液を回収する噴霧液回収手段を備え、小さなサイズの記録材21の場合には、余剰に噴霧された定着液滴を吸引、回収するようにし、記録材21以外の他部材にトナー定着液が付着することを防ぎ、記録材21に付着しない滴が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで不具合を起こしたりするおそれをなくすことができる。
ところで、図1、2では、詳しくは図示省略したが、記録材21の搬送方向Bと直交する方向での、トナー定着液40の噴霧幅を、使用する記録材21のサイズに応じて可変する噴霧幅可変手段が備えられている。
図7には、その噴霧幅可変手段50を示す。
図7に示すように、噴霧幅可変手段50には、板状の記録材ガイド51、レール状の一対の案内部材52、帯状の水分吸収体53、2つの細長板形状のシャッタ54、モータ55などが設けられている。
記録材ガイド51は、記録材21の搬送方向Bと直交する方向に細長くのびるスリット状の噴霧開口51aを有し、図1、2に示す噴霧箱34の開口34aを塞ぐように噴霧箱34に取り付けられて、上述した2つの搬送ローラ31、32に掛けまわす搬送ベルト33のベルト面に対向するように設置されている。そして、この記録材ガイド51で記録材21を案内して搬送ベルト33により搬送方向Bに搬送するとき、噴霧箱34内のミスト状のトナー定着液40が、噴霧開口51aを通過して記録材21に付着するようになっている。
一対の案内部材52は、各々記録材21の搬送方向Bと直交する方向に向けて、噴霧開口51aを挟んで記録材ガイド51上に互いに平行に取り付けられている。水分吸収体53は、例えばスポンジ等の多孔質材料を用いてつくられ、各記録材ガイド51上に貼り付けられて、噴霧開口51aまわりに備えられている。そして、この水分吸収体53で、噴霧開口51aまわりに付着したトナー定着液を吸収するようにし、噴霧開口51aまわりに付着したトナー定着液が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで、例えばシャッタ54の動きを悪くするなどの不具合を発生したりすることを防止している。
2つのシャッタ54は、各々記録材ガイド51と案内部材52とで挟んで保持されて、噴霧開口51aに沿うようにその両端側に配置され、一対の案内部材52でガイドされて記録材21の搬送方向Bと直交する方向にスライド自在とされている。そして、2つのシャッタ54の片側縁には、ともにラック54aが形成されている。
モータ55は、モータ軸上にピニオン55を固定し、そのピニオン56が各々上述したシャッタ54のラック54aにかみ合わされている。そして、記録材21のサイズ情報に基づき、モータ55を駆動してシャッタ54をスライドし、使用する記録材21のサイズに対応して、噴霧開口51aの、記録材21の搬送方向Bと直交する方向の開口幅Lを変更できるようになっている。
これにより、使用する記録材21のサイズに対応して噴霧開口51aで規制し、記録材21の搬送方向Bと直交する方向におけるトナー定着液の噴霧幅を可変し、トナー定着液が必要以上に記録材21に付着することを防止するとともに、記録材21に当らない噴霧液を少なくして、記録材21以外へのトナー定着液の付着を防ぎ、記録材21に付着しない液が液垂れを起こしたり、不要な部分にまで回り込んで不具合を起こしたりするおそれをなくすことができる。
図8には、定着装置30の他例を示す。
この例では、図1と同様に記録材21が下方から上方へと搬送される。未定着トナー43は、記録材21の図中裏側に付着している。この図8では、符号は、図2、7の対応部分に使用したと同一の符号をそのまま使用している。なお、この例では、噴霧開口51aまわりに設けられている水分吸収体は、省略されている。
図9には、使用する記録材21のサイズを自動的に検知する検知手段の一例を示す。図9は、給紙カセット20を裏側から見た図であり、検知手段が給紙カセット20に備えられている例を示す。図示例では、給紙カセット20を給紙テーブル200にセットするときは、矢印C方向に動かす。給紙テーブル200にセットして給紙カセット20に収納されている記録材21は、給紙コロ22により矢印D方向に繰り出される。
給紙カセット20内には、圧板60が支軸61を支点として上下動自在に設けられており、給紙カセット20を給紙テーブル200内に押し込んだときには、圧板60が押し上げられてその圧板60上の記録材21の先端が上述した給紙コロ22に押し当てられるようになっている。
圧板60の切欠き内には、圧板60上の記録材21の両側を揃えるジョガー62が設けられている。ジョガー62は、記録材21のサイズに応じて矢印E方向に移動可能とされ、異なるサイズの記録材21をそれぞれセンター基準で揃えることができるようになっている。ジョガー62には、回動レバー63の先端が係合されている。
回動レバー63には、基端に半円部分64が形成されており、その周縁に切欠き65が設けられている。半円部分64の外周には、テーブル本体に設置する検知センサ66が備えられ、その検知センサ66からのびる検知スイッチ67の先端が押し当てられている。ジョガー62を動かすと、回動レバー63が回動され、一点鎖線状態となると、複数の検知スイッチ67のうち半円部分64が押下する検知スイッチ67を変化して、検知センサ66により記録材21のサイズを検知することができるようになっている。
このように、自動的に検知された記録材サイズデータを参照し、前述の開口幅Lを記録材21と略同一サイズにすることで、液滴を効率的に記録材21に付着させ、また不要な部分への液滴の付着を防ぐことができる。なお、自動的に検知した記録材21のサイズ情報ではなく、画像形成装置に画像信号とともに送られてきた記録材のサイズ情報や、ディスプレイから手入力された記録材のサイズ情報などに基づき、噴霧幅可変手段により、トナー定着液の噴霧幅を、使用する記録材のサイズに応じて可変するようにしてもよい。
画像形成装置の一例であるカラープリンタにおける内部機構の全体概略構成図である。 図1に示すカラープリンタに備える定着装置の理論構成図である。 図2に示すような定着装置にあって、記録材の搬送方向と直交する方向における記録材の幅方向サイズと記録材への定着液付着量の関係図である。 図2に示すような定着装置にあって、記録材への定着液付着量を一定にする方法を示す図である。 記録材への定着液付着量を一定にする方法の他例を示す図である。 記録材への定着液付着量を一定にする方法のさらに他例を示す図である。 図2に示す定着装置に備える噴霧幅可変手段を示す斜視図である。 定着装置の他例を示す斜視図である。 給紙カセットに備えられている記録材サイズを検知する検知手段の一例を示す図である。
符号の説明
21 記録材
30 定着装置
40 トナー定着液
43 未定着トナー
50 噴霧幅可変手段
51a 噴霧開口
53 水分吸収体
54 シャッタ
B 記録材の搬送方向
L 開口幅

Claims (9)

  1. トナーを軟化させる軟化剤と、その軟化剤を溶解または分散させる溶媒とからなるトナー定着液を使用し、そのトナー定着液を噴霧して記録材上の未定着トナーを記録材に定着する定着装置において、
    記録材の搬送方向と直交する方向での、前記トナー定着液の噴霧幅を、使用する記録材のサイズに応じて可変する噴霧幅可変手段が備えられていることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において、
    噴霧した前記トナー定着液が通る噴霧開口が設けられ、その噴霧開口の、記録材の搬送方向と直交する方向の開口幅を変更するシャッタが前記噴霧幅可変手段に設けられていることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2に記載の定着装置において、
    前記噴霧開口まわりに水分吸収体が備えられていることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1に記載の定着装置において、
    使用する記録材のサイズに応じて、前記トナー定着液の噴霧量を可変する噴霧量可変手段が備えられていることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1に記載の定着装置において、
    使用する記録材のサイズに応じて、噴霧液の帯電電圧を可変する帯電電圧可変手段が備えられていることを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1ないし3のいずれか1に記載の定着装置において、
    搬送する記録材の裏側に、噴霧液の帯電電圧と逆の電圧をかける電極が配置されており、使用する記録材のサイズに応じて、その電極に印加する電圧を可変する印加電圧可変手段が備えられていることを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1ないし3のいずれか1に記載の定着装置において、
    使用する記録材のサイズに応じて、記録材の搬送速度を可変する記録材搬送速度可変手段が備えられていることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1に記載の定着装置において、
    余剰の噴霧液を回収する噴霧液回収手段が備えられていることを特徴とする定着装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1に記載の定着装置が備えられていることを特徴とする画像形成装置。
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