JP2008169355A - 液体燃料の製造方法 - Google Patents

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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

【課題】イソパラフィンに富んだ燃料基材を収率良く製造する液体燃料の製造方法を提供すること。
【解決手段】ノルマルパラフィン、含酸素化合物およびオレフィンを含有し且つ蒸留性状における終点が360℃以下である原料油を、130〜160℃の範囲内にある境界点を境に、蒸留性状における終点が前記境界点以下である第1の留分と蒸留性状における初留点が前記境界点以上である第2の留分とに分別し、第1の留分を、固体酸を含む担体と、該担体上に担持された周期律表における第VIII族の金属とを含有する第1の触媒を用いて水素化精製し、その一方で、第2の留分を、固体酸を含む担体と、該担体上に担持された周期律表における第VIII族の金属とを含有する第2の触媒を用いて水素化精製する。
【選択図】なし

Description

本発明は液体燃料の製造方法に関する。
近年、ガソリン、軽油などの液体燃料中の硫黄分規制が急速に厳しくなってきている。そのため、硫黄分や芳香族炭化水素の含有量が低いクリーンな液体燃料、すなわち環境にやさしい燃料への期待が高まってきている。このようなクリーン燃料は、例えばアスファルト、バイオマス、石炭、天然ガスなどを出発原料としてガス化反応または改質反応により合成ガス(一酸化炭素と水素)を製造し、その後、合成ガスを原料としてフィッシャー・トロプシュ(FT)合成により製造することが出来る。さらに、FT合成生成物の重質留分であるワックスを水素化分解することで、イソパラフィンに富んだ燃料基材を製造することができる。
一般的に、FT合成法で得られる燃料基材は、ノルマルパラフィンが主成分であり、また、含酸素化合物やオレフィンを含むため、そのままではガソリンや軽油としての使用に適しているとはいえず、水素化精製が必要となる。この水素化精製は、含酸素化合物の除去、オレフィンの水素化(パラフィンへの転換)およびノルマルパラフィンの異性化を主な目的とするものであり(例えば、特許文献1、2を参照)、特に軽油においては良好な低温流動性を確保するために、ノルマルパラフィンをイソパラフィンに変換することが重要である。
米国特許第5378348号明細書 国際公開第01/057160号パンフレット
上記のクリーン燃料を製造するプロセスの経済性を向上するためには、目的とする各燃料基材の収率を増加させることが最も重要である。即ち、水素化精製において分解反応を如何に抑制するかがプロセスの経済性向上に大きな鍵を握る。また、燃料として使用する場合、ノルマルパラフィンからイソパラフィンへの変換は、たとえばガソリンではオクタン価の向上に、軽油では低温流動性の向上に寄与する為、燃料品質の観点から重要である。
しかし、従来の水素化精製方法の場合、ノルマルパラフィン、含酸素化合物およびオレフィンを含む燃料基材を原料として用いると、ノルマルパラフィンからイソパラフィンへの異性化、含酸素化合物の除去、オレフィンの水素化および目的とする燃料基材の高い収率の全てを同時に達成することは必ずしも容易ではない。特に、ノルマルパラフィンからイソパラフィンへの十分な異性化と目的とする燃料基材の高い収率とを両立することは非常に困難である。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、イソパラフィンに富んだ燃料基材を収率良く製造する液体燃料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、ノルマルパラフィン、含酸素化合物およびオレフィンを含有し且つ蒸留性状における終点が360℃以下である原料油を、130〜160℃の範囲内にある境界点を境に、蒸留性状における終点が上記境界点以下である第1の留分と蒸留性状における初留点が上記境界点以上である第2の留分とに分別するステップと、上記第1の留分を、固体酸を含む担体と、該担体上に担持された周期律表における第VIII族の金属とを含有する第1の触媒を用いて水素化精製するステップと、上記第2の留分を、固体酸を含む担体と、該担体上に担持された周期律表における第VIII族の金属とを含有する第2の触媒を用いて水素化精製するステップとを備えることを特徴とする液体燃料の製造方法を提供する。
本発明においては、上記第1および第2の触媒それぞれが、周期律表における第VIII族の金属として、パラジウムおよび/または白金を含有することが好ましい。
また、本発明においては、上記第1および第2の触媒それぞれがホウ素またはリンを含有することが好ましい。
また、本発明において原料として用いられる原料油は、一酸化炭素の還元反応により製造されたものであることが好ましい。
本発明の液体燃料の製造方法によれば、イソパラフィンに富んだ燃料基材を収率良く製造することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明においては、水素化精製の原料として、ノルマルパラフィン、含酸素化合物およびオレフィンを含有し且つ蒸留性状における終点が360℃以下である原料油が用いられる。当該原料油は、石油系基材もしくは合成系基材のいずれであってもよく、また、石油系基材と合成系基材との混合物であってもよい。また、当該原料油は、通常、ノルマルパラフィンを主成分とするものであるが、ノルマルパラフィンの量については特に制限されず、通常60質量%以上、好ましくは70質量%以上である。また、含酸素化合物およびオレフィンの量について特に制限はないが、原料油全量を基準として、それぞれ20質量%以下が好ましい。含酸素化合物またはオレフィンの一方または双方の含有量が20質量%を超えると、水素化精製時の発熱量が増大して反応温度の制御が困難になる傾向にある。
本発明では、水素化精製する前に、上記原料油を、130〜160℃の範囲内にある境界点を境に、蒸留性状における終点が前記境界点以下である第1の留分と蒸留性状における初留点が前記境界点以上である第2の留分とに分別する。第1の留分と第2の留分との分別は、例えば蒸留塔などの蒸留装置を用いて常圧蒸留により行うことができる。
第1の留分と第2の留分との境界点は、上述の通り130〜160℃の範囲から選ばれるが、好ましくは135〜150℃、より好ましくは140〜145℃である。特に好ましい例としては、第1の留分と第2の留分との境界点を145℃に設定し、蒸留性状における終点が145℃未満である第1の留分(ナフサ留分)と蒸留性状における初留点が145℃以上である第2の留分(中間留分)とに分別する態様が挙げられる。なお、第1の留分の初留点は特に制限されないが、ナフサ留分の場合は通常5℃以上である。また、第2の留分の終点は特に制限されないが、通常360℃以下である。ここで、ナフサ留分とはガソリン基材として好適に用いられ、また、中間留分とは軽油基材として好適に用いられる。
このようにして分別された第1および第2の留分それぞれを、特定の触媒と接触させることにより水素化精製を行う。
第1の留分の水素化精製には、固体酸を含む担体と、該担体上に担持された周期律表における第VIII族の金属とを含有する第1の触媒が用いられる。第1の触媒の担体に含まれる固体酸としては、シリカアルミナ、シリカジルコニア、アルミナボリア、シリカマグネシア、ヘテロポリ酸、硫酸ジルコニアなどのアモルファス固体酸や、アルミノフォスフェート(SAPO−11)、USY、モルデナイト、フェリエライト、ZSM−22、ZSM−23、ベータゼオライトの結晶性アルミノシリケートなどが挙げられる。
第1の触媒の担体は、成型のためのバインダーを更に含有してもよい。バインダーは特に制限されないが、好ましいバインダーとしてはアルミナまたはシリカが挙げられる。担体の形状は特に制限されず、粒状、円柱状(ペレット)などの形状とすることができる。また、担体がリンおよび/またはホウ素を含有すると、異性化反応が進行しやすく効果的である。リンおよび/またはホウ素の含有量は特に制限されないが、リンおよびホウ素の含有量の合計が0.1〜2.0重量%であることが好ましい。リンおよびホウ素の含有量の合計が0.1質量%未満では異性化反応の促進効果が不十分となる傾向にあり、また、2.0質量%を超えると成型した触媒の強度が不十分となる傾向にある。触媒へのリンの導入方法としては、例えば、焼成前のバインダー(バインダーがアルミナの場合、ベーマイトの状態、以下同様である。)にリン酸、五酸化リンなどのリン含有化合物を添加する方法が挙げられる。また、触媒へのホウ素の導入方法としては、例えば、焼成前のバインダーにホウ酸等のホウ素含有化合物を添加する方法が挙げられる。なお、固体酸としてアルミナボリアを用いる場合のように、固体酸がリンまたはホウ素を含有するものである場合には、必ずしも上記のリンまたはホウ素の導入方法を採用しなくてもよいが、上記のリンまたはホウ素の導入方法は、触媒におけるリンまたはホウ素の含有量を調整する上で有用である。
また、第1の触媒において、上記担体に担持される周期律表における第VIII族の金属としては、具体的には、ニッケル、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金などが挙げられ、これらの中でもパラジウムおよび白金が好ましい。担持する金属量は特に制限されないが、触媒全量を基準として、0.1〜2.0質量%が好ましい。
第1の留分の水素化精製は、上記第1の触媒が充填された固定床反応装置を用いて行うことができる。第1の留分の水素化精製を行う際の反応温度は特に制限されないが、200〜380℃の範囲が好ましい。反応温度が200℃未満ではノルマルパラフィンの異性化能が著しく低下し、一方、380℃を越えると第1の留分が軽質化して目的とする燃料基材の収率が減少する傾向にある。また、第1の留分の水素化精製を行う際の反応圧力は特に制限されないが、好ましくは1〜12MPa、より好ましくは2〜6MPaである。反応圧力が1MPa未満であると触媒の劣化が進行しやすくなる傾向にあり、また、12MPaを超えると反応温度が上昇する傾向にある。また、第1の留分の水素化精製を行う際の液空間速度は特に制限されないが、0.1〜5.0h−1が好適である。また、供給する全水素量に対する油の比に特に制限はないが、100〜850NL/Lが好適である。
また、第2の留分の水素化精製には、固体酸を含む担体と、該担体上に担持された周期律表における第VIII族の金属とを含有する第2の触媒が用いられる。第2の触媒の担体に含まれる固体酸としては、シリカアルミナ、シリカジルコニアなどのアモルファス固体酸およびSAPO−11、USY、ZSM−22などの結晶性アルミノシリケートが好ましく用いられる。なお、上記以外の酸触媒を使用すると、水素化精製後の中間留分収率が極端に減少する傾向にあるので好ましくない。
第2の触媒の担体は、成型のためのバインダーを更に含有してもよい。バインダーは特に制限されないが、好ましいバインダーとしてはアルミナまたはシリカが挙げられる。担体の形状は特に制限されず、粒状、円柱状(ペレット)などの形状とすることができる。また、担体がリンおよび/またはホウ素を含有すると、異性化反応が進行しやすく効果的である。リンおよび/またはホウ素の含有量は特に制限されないが、リンおよびホウ素の含有量の合計が0.1〜2.0重量%であることが好ましい。リンおよびホウ素の含有量の合計が0.1質量%未満では異性化反応の促進効果が不十分となる傾向にあり、また、2.0質量%を超えると成型した触媒の強度が不十分となる傾向にある。触媒へのリンの導入方法としては、例えば、焼成前のバインダー(バインダーがアルミナの場合、ベーマイトの状態、以下同様である。)にリン酸、五酸化リンなどのリン含有化合物を添加する方法が挙げられる。また、触媒へのホウ素の導入方法としては、例えば、焼成前のバインダーにホウ酸等のホウ素含有化合物を添加する方法が挙げられる。なお、固体酸としてアルミナボリアを用いる場合のように、固体酸がリンまたはホウ素を含有するものである場合には、必ずしも上記のリンまたはホウ素の導入方法を採用しなくてもよいが、上記のリンまたはホウ素の導入方法は、触媒におけるリンまたはホウ素の含有量を調整する上で有用である。
また、第2の触媒において、上記担体に担持される周期律表における第VIII族の金属としては、具体的には、ニッケル、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金などが挙げられ、これらの中でもパラジウムおよび白金が好ましい。担持する金属量は特に制限されないが、触媒全量を基準として、0.1〜2.0質量%が好ましい。
第2の留分の水素化精製は、上記第2の触媒が充填された固定床反応装置を用いて行うことができる。第2の留分の水素化精製を行う際の反応温度は特に制限されないが、180〜360℃の範囲が好ましい。反応温度が180℃未満ではノルマルパラフィンの異性化能が著しく低下し、一方、360℃を越えると第2の留分が軽質化して目的とする燃料基材の収率が減少する傾向にある。また、第2の留分の水素化精製を行う際の反応圧力は特に制限されないが、好ましくは1〜12MPa、より好ましくは2〜6MPaである。反応圧力が1MPa未満であると触媒の劣化が進行しやすくなる傾向にあり、また、12MPaを超えると反応温度が上昇する傾向にある。また、第2の留分の水素化精製を行う際の液空間速度は特に制限されないが、0.1〜4.0h−1が好適である。また、供給する全水素量に対する油の比に特に制限はないが、100〜850NL/Lが好適である。
以上の通り、本発明によれば、ノルマルパラフィン、含酸素化合物およびオレフィンを含有し且つ蒸留性状における終点が360℃以下である原料油を、130〜160℃の範囲内にある境界点を境に、蒸留性状における終点が上記境界点以下である第1の留分と蒸留性状における初留点が上記境界点以上である第2の留分とに分別し、上記第1および第2の留分それぞれを、固体酸を含む担体と、該担体上に担持された周期律表における第VIII族の金属とを含有する触媒(第1および第2の触媒)を用いて水素化精製することによって、イソパラフィンに富んだ燃料基材を収率良く製造することが可能となる。特に、第1の留分の水素化精製によって得られる燃料基材はガソリン基材として好適である。また、第2の留分の水素化精製によって得られる燃料基材は軽油基材として好適である。なお、第2の留分の水素化精製によって得られる燃料基材は、通常、灯油留分(沸点範囲が145〜260℃の留分)および軽油留分(沸点範囲が260〜360℃)を含み得るが、水素化精製の後で、蒸留装置を用いて灯油留分と軽油留分とに分離することもできる。
以下、実施例および比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
(原料油の調製、第1および第2の留分の分別)
粒子径1.5mmのシリカ担体にCoが20質量%、Zrが2.4質量%担持されたFT合成触媒20gを固定床反応装置に充填し、一酸化炭素の還元反応(FT合成)を行った。このときの反応条件はGHSV=1500h−1、圧力2.5MPa、温度225℃とした。生成物から水を除去した後、常圧蒸留により、第1の留分としてのナフサ留分および第2の留分としての中間留分を得た。ナフサ留分および中間留分の性状を表1に示す。
Figure 2008169355
(水素化精製)
シリカアルミナ担体に白金を担持した触媒(アルミナ含量14質量%、白金0.4質量%)20gを固定床反応装置に充填し、この固定床反応装置を用いて、水素気流下、第1の留分の水素化精製を行った。このときの反応温度は300℃、圧力3.5MPa、液空間速度2.0h−1とした。また、シリカアルミナ担体に白金を担持した触媒(アルミナ含量14質量%、白金0.4質量%)20gを別の固定床反応装置に充填し、この固定床反応装置を用いて、水素気流下、第2の留分の水素化精製を行った。このときの反応温度は300℃、圧力3.5MPa、液空間速度2.0h−1とした。第1の留分および第2の留分の水素化精製で得られた各生成油をガスクロマトグラフィーにより分析し、ガス(沸点範囲が5℃以下の成分)、ナフサ留分(沸点範囲が5〜145℃の留分)および中間留分(沸点範囲が145〜360℃の留分)の収率、並びにナフサ留分および中間留分に占めるイソパラフィンの割合を求めた。得られた結果を表2に示す。なお、表2には、後述する比較例1等と比較する為、第1の留分の水素化精製により得られた生成油と第2の留分の水素化精製により得られた生成油との混合物(質量比50:50の混合物)として平均化した値を示している(実施例2、3についても同様である。)。また、本実施例においては、生成油のガスクロマトグラフィー測定を行った結果、含酸素化合物およびオレフィン化合物は検出されず、水素化反応が十分に進行したことが確認された。
(比較例1)
実施例1と同様にしてFT合成を行い、得られた第1の留分と第2の留分とを質量比50:50となるように混合した。次に、シリカアルミナ担体に白金を担持した触媒(アルミナ含量14質量%、白金0.4質量%)20gを固定床反応装置に充填し、この固定床反応装置を用いて、水素気流下、上記の混合原料の水素化精製を行った。このときの反応温度は300℃、圧力3.5MPa、液空間速度2.0h−1とした。得られた生成油をガスクロマトグラフィーにより分析し、ガス、ナフサ留分および中間留分の収率、並びにナフサ留分および中間留分に占めるイソパラフィンの割合を求めた。得られた結果を表2に示す。なお、本比較例においては、生成油のガスクロマトグラフィー測定を行った結果、含酸素化合物およびオレフィン化合物は検出されなかった。
(実施例2)
まず、実施例1と同様にしてFT合成を行い、表1に示す性状を有する第1および第2の留分を得た。次に、USYゼオライト(シリカ/アルミナのモル比36)3質量%およびアルミナバインダー97質量%からなる担体に白金0.5質量%を担持した触媒20gを固定床反応装置に充填し、この固定床反応装置を用いて、水素気流下、第1の留分の水素化精製を行った。このときの反応温度は295℃、圧力3MPa、液空間速度2.0h−1とした。また、USYゼオライト(シリカ/アルミナのモル比36)3質量%およびアルミナバインダー97質量%からなる担体に白金0.5質量%を担持した触媒20gを固定床反応装置に充填し、この固定床反応装置を用いて、水素気流下、第2の留分の水素化精製を行った。このときの反応温度は295℃、圧力3MPa、液空間速度2.0h−1とした。第1の留分および第2の留分の水素化精製で得られた各生成油をガスクロマトグラフィーにより分析し、ガス、ナフサ留分および中間留分の収率、並びにナフサ留分および中間留分に占めるイソパラフィンの割合を求めた。得られた結果を表2に示す。なお、本実施例においては、生成油のガスクロマトグラフィー測定を行った結果、含酸素化合物およびオレフィン化合物は検出されず、水素化反応が十分に進行したことが確認された。
(比較例2)
実施例1と同様にしてFT合成を行い、得られた第1の留分と第2の留分とを質量比50:50となるように混合した。次に、USYゼオライト(シリカ/アルミナのモル比36)3質量%およびアルミナバインダー97質量%からなる担体に白金0.5質量%を担持した触媒20gを固定床反応装置に充填し、この固定床反応装置を用いて、水素気流下、上記の混合原料の水素化精製を行った。このときの反応温度は295℃、圧力3MPa、液空間速度2.0h−1とした。得られた生成油をガスクロマトグラフィーにより分析し、ガス、ナフサ留分および中間留分の収率、並びにナフサ留分および中間留分に占めるイソパラフィンの割合を求めた。得られた結果を表2に示す。なお、本比較例においては、生成油のガスクロマトグラフィー測定を行った結果、含酸素化合物およびオレフィン化合物は検出されなかった。
(実施例3)
まず、実施例1と同様にしてFT合成を行い、表1に示す性状を有する第1および第2の留分を得た。次に、SAPO−11の70質量%およびアルミナバインダー30質量%からなる担体に白金0.8質量%を担持した触媒20gを固定床反応装置に充填し、この固定床反応装置を用いて、水素気流下、第1の留分の水素化精製を行った。このときの反応温度は290℃、圧力4MPa、液空間速度1.5h−1とした。また、SAPO−11の70質量%およびアルミナバインダー30質量%からなる担体に白金0.8質量%を担持した触媒20gを固定床反応装置に充填し、この固定床反応装置を用いて、水素気流下、第2の留分の水素化精製を行った。このときの反応温度は290℃、圧力4MPa、液空間速度1.5h−1とした。第1の留分および第2の留分の水素化精製で得られた各生成油をガスクロマトグラフィーにより分析し、ガス、ナフサ留分および中間留分の収率、並びにナフサ留分および中間留分に占めるイソパラフィンの割合を求めた。得られた結果を表2に示す。なお、本実施例においては、生成油のガスクロマトグラフィー測定を行った結果、含酸素化合物およびオレフィン化合物は検出されず、水素化反応が十分に進行したことが確認された。
(比較例3)
実施例1と同様にしてFT合成を行い、得られた第1の留分と第2の留分とを質量比50:50となるように混合した。次に、SAPO−11の70質量%およびアルミナバインダー30質量%からなる担体に白金0.8質量%を担持した触媒20gを固定床反応装置に充填し、この固定床反応装置を用いて、水素気流下、上記の混合原料の水素化精製を行った。このときの反応温度は290℃、圧力4MPa、液空間速度1.5h−1とした。得られた生成油をガスクロマトグラフィーにより分析し、ガス、ナフサ留分および中間留分の収率、並びにナフサ留分および中間留分に占めるイソパラフィンの割合を求めた。得られた結果を表2に示す。なお、本比較例においては、生成油のガスクロマトグラフィー測定を行った結果、含酸素化合物およびオレフィン化合物は検出されなかった。
Figure 2008169355
表2に示した通り、実施例1〜3においては、比較例1〜3と比較して、含酸素化合物の除去、オレフィンの水素化およびノルマルパラフィンのイソパラフィンへの異性化の全てを高水準で達成することができ、また、目的とする燃料基材(ナフサ留分及び中間留分)を収率良く得ることができた。

Claims (4)

  1. ノルマルパラフィン、含酸素化合物およびオレフィンを含有し且つ蒸留性状における終点が360℃以下である原料油を、130〜160℃の範囲内にある境界点を境に、蒸留性状における終点が前記境界点以下である第1の留分と蒸留性状における初留点が前記境界点以上である第2の留分とに分別するステップと、
    前記第1の留分を、固体酸を含む担体と、該担体上に担持された周期律表における第VIII族の金属とを含有する第1の触媒を用いて水素化精製するステップと、
    前記第2の留分を、固体酸を含む担体と、該担体上に担持された周期律表における第VIII族の金属とを含有する第2の触媒を用いて水素化精製するステップと
    を備えることを特徴とする液体燃料の製造方法。
  2. 前記第1および第2の触媒それぞれが、前記周期律表における第VIII族の金属として、パラジウムおよび/または白金を含有することを特徴とする請求項1に記載の液体燃料の製造方法。
  3. 前記第1および第2の触媒それぞれがホウ素またはリンを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の液体燃料の製造方法。
  4. 前記原料油が一酸化炭素の還元反応により製造されたものであることを特徴とする請求項1〜3に記載の液体燃料の製造方法。
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