JP4773232B2 - ワックスの水素化分解方法 - Google Patents

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Description

本発明はワックスの水素化分解方法に関する。
近年、環境保護の立場から、ガソリンや軽油などの液体燃料中の硫黄分に対する規制が急速に厳しくなってきている。そのため、硫黄分や芳香族炭化水素の含有量が低いクリーンな液体燃料への期待が高まってきている。
このようなクリーン燃料を製造する方法の一つとして、天然ガスの改質から得られる一酸化炭素と水素とを原料としたフィッシャー・トロプシュ(FT)合成法、あるいはさらにFT合成で生成したワックス(FTワックス)を水素化分解する方法などのいわゆるガス・トゥ・リキッド(GTL)合成法が脚光を浴びている。FT合成法で得られる燃料基材はノルマルパラフィンが主成分であるため、そのままでガソリンや軽油として使用することには制限があるが、FTワックスの水素化分解で得られる燃料基材はイソパラフィンに富んだ特徴がある。GTLでは、通常、中間留分(灯油や軽油などの燃料基材)の製造を目的としている。
ワックスを水素化分解して燃料基材を製造する技術はこれまでにも検討されており、例えば下記特許文献1〜3には特定の水素化分解触媒を用いた水素化分解方法が記載されている。
国際公開第2004/028688号パンフレット 特開2004−255241号公報 特開2004−255242号公報
しかしながら、従来のワックスの水素化分解方法においては、上記特許文献1〜3に記載されているように、高性能な水素化分解触媒の開発が中心であり、プロセスの改良による燃料基材の収率向上に関する報告は無いに等しい。また、プロセスの経済性の観点から、水素化分解で使用される水素の消費量を低減することは重要であるが、このような観点から十分な検討がなされているとは言い難い。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、中間留分の収率を十分に向上させることができ、かつ水素の消費量を十分に低減することができるワックスの水素化分解方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のワックスの水素化分解方法は、固定床反応装置の上流側に第1の水素化分解触媒層を、下流側に第2の水素化分解触媒層を、それぞれ下記式(1)で表される条件を満たすように設け、第1の水素化分解触媒層に水素及びワックスを流通させ、第2の水素化分解触媒層の上流端よりも上流側において第1の水素化分解触媒層からの分解生成物に水素を追添加し、分解生成物と追添加した水素とを含む混合物を第2の水素化分解触媒層に流通させることを特徴とする。
/(d+d)≧1/3 (1)
[式(1)中、dは前記第1の水素化分解触媒層の上流端から下流端までの距離を示し、dは前記第2の水素化分解触媒層の上流端から下流端までの距離を示す。]
本発明のワックスの水素化分解方法によれば、第1及び第2の水素化分解触媒層を、それらの上流端から下流端までの距離(すなわち流通方向に沿った厚み)d、dが上記式(1)で表される条件を満たすように設けると共に、第1の水素化分解触媒層への水素の供給とは別に、上記特定位置において第1の水素化分解触媒層からの分解生成物に水素を追添加することによって、第2の水素化分解触媒層からの分解生成物に含まれる中間留分の収率を十分に向上させることができる。また、第1の水素化分解触媒層にのみ水素を供給した場合に比べて、第1及び第2の水素化分解触媒層における水素消費量を十分に低減することができる。
なお、第1の水素化分解触媒層からの分解生成物には未反応の水素が含まれ得るが、第2の水素化分解触媒層の上流端よりも上流側において分解生成物に追添加する水素は、上記未反応の水素とは区別されるものである。
本発明においては、第2の水素化分解触媒層の上流端よりも上流側において第1の水素化分解触媒層からの分解生成物に追添加する水素量が、第1の水素化分解触媒層に供給される水素量に対して5容量%以上であることが好ましい
また、本発明においては、原料として使用されるワックスがフィッシャー・トロプシュ合成により得られるワックスであることが好ましい。
また、本発明においては、第1及び第2の水素化分解触媒層がそれぞれ超安定化Y型ゼオライト(USYゼオライト)を含有することが好ましい。
以上の通り、本発明のワックスの水素化分解方法によれば、中間留分の収率を十分に向上させることができ、かつ水素の消費量を十分に低減することができるようになる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態に用いられる固定床反応装置の好ましい一例を示す説明図である。図1に示した固定床反応装置においては、2つの反応塔1a、1bが移送ラインL3を介して直列に連結されている。そして、反応塔1a、1bそれぞれの内部には水素化分解触媒層2a、2bが、下記式(1)で表される条件を満たすように設けられている。なお、反応塔1a、1bが、相互に同一の形状を有する場合には、水素化分解触媒層2a、2bを構成する各水素化分解触媒の充填量の調整によりd、dを調整することができる。
/(d+d)≧1/3 (1)
[式(1)中、dは水素化分解触媒層2aの上流端から下流端までの距離を示し、dは水素化分解触媒層2bの上流端から下流端までの距離を示す。]
また、中間留分の収率の向上および水素の消費量の低減を一層高水準で達成できることから、上記式(1)中のd/(d+d)は、1/3〜5/6であることが好ましく、7/12〜9/12であることがより好ましい。
水素化分解触媒層2aを構成する水素化分解触媒と、水素化分解触媒層2bを構成する触媒とは相互に同一でも異なっていてもよい。
水素化分解触媒層2a、2bを構成する水素化分解触媒としては、水素化分解能を有するものであれば特に制限されないが、その担体として、シリカアルミナ、シリカジルコニア、アルミナボリア、シリカマグネシアなどのアモルファス固体酸や、USYゼオライト、モルデナイト、βゼオライト、ZSM−22、SAPO−11などの結晶性固体酸を含有することが好ましく、中でもUSYゼオライトを含有することが特に好ましい。
水素化分解触媒の担体がUSYゼオライトを含んで構成される場合、担体に占めるUSYゼオライトの割合は特に制限されないが、燃料基材の軽質化の抑制の点から、USYゼオライトの割合は、担体全量を基準として、15質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
また、USYゼオライトにおけるシリカ/アルミナのモル比は特に制限されないが、好ましくは30〜200、より好ましくは30〜100、最も好ましくは30〜60である。また、USYゼオライトの平均粒子径は、好ましくは1.0μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。なお、USYゼオライトの平均粒子径が前記上限値より大きいと、得られる燃料基材が軽質化する傾向にある。
また、水素化分解触媒は、担体成型のためのバインダーを更に含有してもよい。バインダーは特に制限されないが、好ましいバインダーとしてはアルミナまたはシリカが挙げられる。担体の形状は特に制限されず、粒状、円柱状(ペレット)などの形状とすることができる。
また、水素化分解触媒としては、上記の担体上に、周期律表第VIII族の金属を担持させた触媒が好ましい。第VIII族の金属としては、具体的には、コバルト、ニッケル、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金などが挙げられる。これらの中でも、パラジウムおよび白金から選ばれる1種以上が好ましく、特に、油分を含んだスラックワックスを原料とする場合は、パラジウムおよび白金の双方を担体上に担持することが好ましい。担体に担持させる金属量は特に制限はないが、好ましくは、担体に対して0.01〜2質量%である。
反応塔1aの頂部には、反応塔1a内に水素を供給するためのラインL1が連結されており、ラインL1の反応塔との連結部よりも上流側にはワックスを供給するためのラインL2が連結されている。これにより、ワックスを水素と共に反応塔1a内に導入し、水素化分解触媒層2を流通させて水素化分解を行うことが可能となっている。
水素化分解に供されるワックスとしては、例えば炭素数が16以上、好ましくは炭素数が20以上のノルマルパラフィンを30質量%以上含んだ石油系または合成系ワックスが挙げられる。石油系ワックスとしてはスラックワックス、マイクロワックスなどを、合成系ワックスとしてはFT合成で製造されるいわゆるFTワックスを挙げることができる。
なお、図1には水素供給ラインL1とワックス供給ラインL2が合流している反応装置の例を示したが、水素供給ラインL1とワックス供給ラインL2とはそれぞれ別個に反応塔1aに連結されていてもよい。また、ワックスの流通方向は、図1に示したように反応塔1aの頂部側から底部側に向かう方向とすることが好ましい。
反応塔1aにおいてワックスの水素化分解を行う際の条件は特に制限されないが、反応温度は250〜370℃であることが好ましい。反応温度が370℃を超えると芳香族化合物が生成しやすくなり、クリーンな燃料基材を得るという観点からは好ましくない。また、反応圧力(水素分圧)は、好ましくは1〜12MPa、より好ましくは2〜6MPaである。反応圧力が上記下限値未満であると水素化分解触媒が劣化しやすくなり、また、上記上限値を超えると同一分解率を得るための反応温度が上昇する傾向にあるので、それぞれ好ましくない。また、液空間速度は特に制限されないが、好ましくは0.1〜3.0h−1である。また、供給する全水素量と油との比(水素/油比)に特に制限はないが、好ましくは100〜850NL/L、より好ましくは200〜650NL/Lである。
反応塔1aにおける水素化分解により得られる分解生成物は、移送ラインL3を通って反応塔1bに送られる。このとき、分解生成物には、移送ラインL3に連結された水素供給ラインL4からの水素が追添加される。
水素供給ラインL4から分解生成物に追添加される水素の量は、反応塔1bでの水素化分解後に得られる中間留分の収率を一層向上できることから、水素供給ラインL1から反応塔1aに供給される水素の量に対して5容量%以上であることが好ましい。
なお、図1には移送ラインL3に水素供給ラインL4が連結した装置の例を示したが、水素供給ラインL4の連結位置は水素化分解触媒層2aの下流端と水素化分解触媒層2bの上流端との間であればよく、例えば反応塔1bの頂部に水素供給ラインL4を連結して水素の追添加を行ってもよい。
このようにして水素が追添加された分解生成物について、反応塔1bの水素化分解触媒層2bを流通させることによって、さらに水素化分解を行う。反応塔1bにおける水素化分解の条件は、反応塔1aにおける水素化分解の条件と同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。なお、反応塔1a及び反応塔1bにおける水素化条件は同一であっても異なっていてもよい。
上記第1実施形態によれば、水素化分解触媒層2a、2bを、それらの上流端から下流端までの距離(すなわち流通方向に沿った厚み)d、dが上記式(1)で表される条件を満たすように設けると共に、水素供給ラインL1から水素化分解触媒層2aへの水素の供給とは別に、第1の水素化分解触媒層からの分解生成物に水素供給ラインL4から水素を追添加することによって、水素化分解触媒層2bからの分解生成物に含まれる中間留分の収率を十分に向上させることができる。また、水素化分解触媒層2a、2bにおける水素消費量の合計は、水素供給ラインL1から水素化分解触媒層2aへの水素の供給のみを行った場合に比べて、十分に低減されたものとなる。なお、得られる分解生成物には、通常、中間留分の他に、ナフサ(沸点145℃未満の留分)およびワックス(沸点360℃を超える留分)が含まれるが、分解生成物を反応塔1bの底部に連結されたラインL5から抜き取り、蒸留等を行うことによって、上記留分を分離して各種用途に応じた基材を得ることができる。
図2は本発明の第2実施形態に係る固定床反応装置の好ましい一例を示す説明図である。図2に示した固定床反応装置において、反応塔1c内には、水素化分解触媒層2a、2bが上記式(1)で表される条件を満たすように設けられている。
反応塔1cの頂部には反応塔1c内に水素を供給するためのラインL1が連結されており、ラインL1の反応塔との連結部よりも上流側にはワックスを供給するためのラインL2が連結されている。これにより、ワックスを水素と共に反応塔1c内に導入し、水素化分解触媒層2a、2bにこの順序で流通させてワックスの水素化分解を行うことが可能となっている。
また、水素化分解触媒層2aの下流端と水素化分解触媒層2bの上流端との間には空隙が設けられており、反応塔1cの側部の上記空隙に対応する位置には水素供給ラインL4が連結されている。これにより、水素化分解触媒層2aからの分解生成物に水素を追添加し、分解生成物と追添加された水素との混合物を水素化分解触媒層2bに流通させて水素化分解を行うことが可能となっている。
なお、本実施形態において、水素化分解触媒層2a、2bを構成する水素化分解触媒は、第1実施形態における水素化分解触媒と同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。また、反応塔1cが、触媒充填領域を流れ方向に垂直な平面で切断したときの断面積が切断位置によらず一定となる形状(例えば円柱形状など)を有する場合には、水素化分解触媒層2a、2bを構成する各水素化分解触媒の充填量の調整によりd、dを調整することができる。
また、反応塔1cにおける水素化分解の条件は、第1実施形態における反応塔1a、1bでの水素化分解条件と同様とすることができる。
上記第2実施形態によれば、水素化分解触媒層2a、2bを、それらの上流端から下流端までの距離(すなわち流通方向に沿った厚み)d、dが上記式(1)で表される条件を満たすように設けると共に、水素供給ラインL1から水素化分解触媒層2aへの水素の供給とは別に、第1の水素化分解触媒層からの分解生成物に水素供給ラインL4から水素を追添加することによって、水素化分解触媒層2bからの分解生成物に含まれる中間留分の収率を十分に向上させることができる。また、水素化分解触媒層2a、2bにおける水素消費量の合計は、水素供給ラインL1から水素化分解触媒層2aへの水素の供給のみを行った場合に比べて、十分に低減されたものとなる。なお、得られる分解生成物には、通常、中間留分の他に、ナフサ(沸点145℃未満の留分)およびワックス(沸点360℃を超える留分)が含まれるが、分解生成物を反応塔1bの底部に連結されたラインL5から抜き取り、蒸留等を行うことによって、上記留分を分離して各種用途に応じた基材を得ることができる。
以下、実施例および比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
シリカアルミナ(シリカ/アルミナのモル比:6.2)とアルミナバインダーとを用いて、φ約1.5mm、長さ3mmの円柱状の担体を成型した(シリカアルミナ/アルミナバインダー=80:20(質量比))。この担体に塩化白金酸の水溶液を含浸し、担体に対して0.8質量%の白金を担持した。これを乾燥、焼成することで水素化分解触媒を得た。
次に、得られた水素化分解触媒を、図1に示す構成を有する固定床反応装置の反応塔1a、1bにそれぞれ充填し、水素化分解触媒層2a、2bを形成した。本実施例では、反応塔1a、1bとして、触媒充填領域が円筒状である同一形状の反応塔を用い、水素化分解触媒の充填量を反応塔1aで60ml、反応塔1bで90mlとすることにより、上記式(1)中のd/(d+d)を2/5に設定した。反応塔1a、1bの水素化分解触媒層2a、2bを構成する各水素化分解触媒については、水素化分解の開始前に水素気流下、345℃で4時間還元処理を行い、触媒を活性化した。
次に、上記の固定床反応装置を用いてワックスの水素化分解を行った。原料ワックスとしてはFTワックス(炭素数:21〜80、ノルマルパラフィンの含有量:95質量%)を用いた。ワックスの水素化分解の際には、水素供給ラインL1から反応塔1aに供給する水素の流速を200NL/hとし、反応塔1aからの分解生成物に追添加する水素供給ラインL4からの水素の流速を50NL/hとした。また、反応塔1a、1bにおいて、原料の液空間速度は2.0h−1(液流速として300ml/h)、水素分圧は3.5MPaとし、原料ワックスの質量に対する沸点360℃以下の軽質留分の質量が80質量%になるように反応温度(反応塔1a、1b共に同一温度)を調節した。本実施例における反応温度は355℃であった。
水素化分解により得られた分解生成物についてガスクロマトグラフィー分析を行い、中間留分(145〜360℃の留分)の収率を求めた。また、水素消費量はオフガス中の水素を定量し、供給量との差から算出した。得られた結果を表1に示す。
(実施例2)
水素供給ラインL1から反応塔1aに供給される水素の流速を20NL/hとしたこと以外は実施例1と同様にして、ワックスの水素化分解を行い、中間留分の収率及び水素消費量を求めた。得られた結果を表1に示す。なお、本実施例において、実施例1と同様に原料ワックスの質量に対する沸点360℃以下の軽質留分の質量が80質量%になるように反応温度(反応塔1a、1b共に同一温度)を調節したところ、反応温度は358℃であった。
(比較例1)
反応塔1aからの分解生成物に水素供給ラインL4からの水素を追添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、ワックスの水素化分解を行い、中間留分の収率及び水素消費量を求めた。得られた結果を表1に示す。なお、本比較例において、実施例1と同様に原料ワックスの質量に対する沸点360℃以下の軽質留分の質量が80質量%になるように反応温度(反応塔1a、1b共に同一温度)を調節したところ、反応温度は360℃であった。
(比較例2)
触媒充填量を反応塔1aで30ml、反応塔1bで120mlとしたこと以外は実施例1と同様にして、ワックスの水素化分解を行い、中間留分の収率及び水素消費量を求めた。得られた結果を表1に示す。なお、本比較例において、実施例1と同様に原料ワックスの質量に対する沸点360℃以下の軽質留分の質量が80質量%になるように反応温度(反応塔1a、1b共に同一温度)を調節したところ、反応温度は356℃であった。
(実施例3)
USYゼオライト(SiO/Al=40mol/mol)とシリカジルコニア(シリカ/ジルコニア=1.5mol/mol)とアルミナバインダーとを用いて、φ約1.5mm、長さ3mmの円柱状の担体を成型した(USYゼオライト/シリカジルコニア/アルミナバインダー=3:7:90(質量比))。この担体に塩化白金酸の水溶液を含浸し、担体に対して0.8質量%の白金を担持した。これを乾燥、焼成することで水素化分解触媒を得た。
このようにして得られた水素化分解触媒を用いたこと以外は実施例1と同様にして、ワックスの水素化分解を行い、中間留分の収率及び水素消費量を求めた。得られた結果を表1に示す。なお、本実施例において、実施例1と同様に原料ワックスの質量に対する沸点360℃以下の軽質留分の質量が80質量%になるように反応温度(反応塔1a、1b共に同一温度)を調節したところ、反応温度は311℃であった。
(比較例3)
反応塔1aの供給口3bから水素を供給しなかったこと以外は実施例3と同様にして、ワックスの水素化分解を行い、中間留分の収率及び水素消費量を求めた。得られた結果を表1に示す。なお、本比較例において、実施例1と同様に原料ワックスの質量に対する沸点360℃以下の軽質留分の質量が80質量%になるように反応温度(反応塔1a、1b共に同一温度)を調節したところ、反応温度は313℃であった。
Figure 0004773232

表1に示したように、実施例1〜3においては、水素化分解触媒層2a、2bを、それらの上流端から下流端までの距離d、dが式(1)で表される条件を満たすように設けると共に、水素化分解触媒層2aへの水素の供給とは別に、水素化分解触媒層2aと水素化分解触媒層2bとの間において水素化分解触媒層2aからの分解生成物に水素を追添加することによって、中間留分の収率を十分に向上させることができ、また、水素消費量を十分に低減することができた。
本発明で用いられる固定床反応装置の一例を示す説明図である。 本発明で用いられる固定床反応装置の他の例を示す説明図である。
符号の説明
1a、1b、1c…反応塔、2a、2b…水素化分解触媒層。


Claims (4)

  1. 固定床反応装置の上流側に第1の水素化分解触媒層を、下流側に前記第1の水素化分解触媒層と同一の水素化分解触媒で構成された第2の水素化分解触媒層を、それぞれ下記式(1)で表される条件を満たすように設け、前記第1の水素化分解触媒層に水素及びワックスを流通させ、前記第2の水素化分解触媒層の上流端よりも上流側において前記第1の水素化分解触媒層からの分解生成物に水素を追添加し、前記分解生成物と追添加した前記水素とを含む混合物を、前記第1の水素化分解触媒層と同一の温度及び同一の水素分圧で前記第2の水素化分解触媒層に流通させることを特徴とし、
    前記第1の水素化分解触媒層及び前記第2の水素化分解触媒層は、流れ方向に垂直な平面で切断したときに同一の断面積を有するワックスの水素化分解方法。
    /(d+d)≧1/3 (1)
    [式(1)中、dは前記第1の水素化分解触媒層の上流端から下流端までの距離を示し、dは前記第2の水素化分解触媒層の上流端から下流端までの距離を示す。]
  2. 前記第2の水素化分解触媒層の上流端よりも上流側において前記第1の水素化分解触媒層からの分解生成物に追添加する水素量が、前記第1の水素化分解触媒層に供給される水素量に対して5容量%以上であることを特徴とする、請求項1に記載のワックスの水素化分解方法。
  3. 前記ワックスがフィッシャー・トロプシュ合成により得られるワックスであることを特徴とする、請求項1または2に記載のワックスの水素化分解方法。
  4. 前記第1及び第2の水素化分解触媒層がそれぞれ超安定化Y型ゼオライトを含有することを特徴とする、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のワックスの水素化分解方法。
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