JP2008169262A - 土質安定用薬液 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微粒子スラグ、微粒子セメント、珪酸ナトリウム、及び水を含有する土質安定用薬液を改良し、浸透性の向上、硬化する際のブリージングの防止、硬化体の均一性の向上をはかる。
【解決手段】微粒子スラグと微粒子セメントのブレーン値がともに9000cm/g以上15000cm/g以下であり、珪酸ナトリウムのSiO/NaOモル比が3.0以上3.8以下であり、微粒子セメントの配合量が微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し2質量部以上7質量部以下であり、珪酸ナトリウムの配合量が微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し12質量部以上36質量部以下であり、水の配合量が微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し410質量部以上450質量部以下であることを特徴とする土質安定用薬液。
【選択図】 なし

Description

本発明は、地盤改良のための土質安定用薬液に関し、詳しくは、微粒子スラグ、微粒子セメント、珪酸ナトリウム、及び水を含有する、改良された土質安定用薬液に関する。
高炉等から副産されるスラグは潜在水硬性(セメントや珪酸ナトリウム等のアルカリ刺激により硬化する性質)を有することから、土質安定用薬液の分野でも種々利用がなされている。この中、微粒子スラグ、微粒子セメント、珪酸ナトリウム(水ガラス)、水を含有する土質安定用薬液としては、例えば下記の提案がある。
特許文献1には、広範囲にわたるゲル化時間、特に長いゲル化時間を有し、しかも、ゲル化に至るまで低粘性を保つため浸透性に優れ、かつ固結強度も向上できる土質安定用薬液を得ることを目的とし、SiO/NaOモル比が1.5〜2.8の水ガラスと、平均粒子径が10μm以下で比表面積が5000cm/g以上の微粒子スラグとを有効成分とし、水ガラスの使用量は全薬液中、水ガラス中のSiOに換算して1.5〜20重量%の量である土質安定用薬液が開示されている。そして、特に比表面積が5000cm/g以上で、平均粒径が10μm以下の微粒子セメントを添加混合することで、ゲル化時間、浸透性あるいは固結強度の調整が図れることも記載されている。
一方、微粒子セメントの配合量、珪酸ナトリウム(水ガラス)の配合量、水の配合量に関しては、その配合量範囲としての詳細な記載は無いが、実施例においてそれぞれ下記の例示がされている。
・微粒子セメントの配合量:微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し20質量部の場合、36質量部の場合、52質量部の場合が例示されている。
・水の配合量:微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し、460質量部の場合が例示されている。
特許文献2には、長いゲル化時間を有し、しかも、浸透性に優れ、かつ固結強度も向上できる土質安定用薬液を得ることを目的とし、SiO/NaOモル比が2.8〜4.0の水ガラスと、平均粒子径が10μm以下で比表面積が5000cm/g以上の微粒子スラグとを有効成分とする土質安定用薬液が開示されている。そして、さらに平均粒子径が10μm以下で比表面積が5000cm/g以上の微粒子セメントを含有させることで、ゲル化時間、浸透性あるいは固結強度の調整が図れることも記載されている。
一方、微粒子セメントの配合量、珪酸ナトリウム(水ガラス)の配合量、水の配合量に関しては、その配合量範囲としての詳細な記載は無いが、実施例においてそれぞれ下記の例示がされている。
・微粒子セメントの配合量:微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し20質量部の場合が例示されている。
・水ガラスの配合量:微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し珪酸ナトリウムとして、81質量部の場合、83質量部の場合、86質量部の場合、89質量部の場合が例示されている。
・水の配合量:微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し、453質量部の場合、459質量部の場合、472質量部の場合、478質量部の場合が例示されている。
特許文献3には、高強度の固結体を得るとともに、広範囲にわたるゲル化時間、特に比較的長時間のゲル化時間の調整が容易であり、しかも浸透性に優れ、この為、特に砂質地盤への注入に適した土質安定用薬液を得ることを目的に、微粒子スラグおよび微粒子セメントの混合物を含む懸濁型グラウトからなり、これらスラグおよびセメントの平均粒径がそれぞれ10μm以下、比表面積がそれぞれ5000cm/g以上であり、前記セメントの混合比率が50%以下である土質安定用薬液が開示されている。そして、さらに水ガラスを添加混合すると、スラグ−セメント混合物の配合量を少なくして粘性を比較的低く維持し、かつゲル化時間を速めて高強度の固結体が得られること、水ガラスのモル比は2.8以下が好ましいことなどが記載されている。
一方、珪酸ナトリウム(水ガラス)の配合量、水の配合量に関しては、その配合量範囲としての詳細な記載は無いが、実施例においてそれぞれ下記の例示がされている。
・水ガラスの配合量:微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し珪酸ナトリウムとして、72質量部の場合、81質量部の場合、90質量部の場合、94質量部の場合が例示されている。
・水の配合量:微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し、353質量部の場合、355質量部の場合、372質量部の場合、377質量部の場合、381質量部の場合が例示されている。
上述の如く、特許文献1〜特許文献3で開示されている土質安定用薬液は、その全てが、長いゲルタイムの確保、浸透性向上、固結強度向上を目的としたものである。
この中、実施面における効率性、地盤改良の確実性などを鑑みた場合、浸透性の性能は高いほど好ましく、更なる改良が求められているのが現実である。
一方、土質安定用薬液が硬化の際に生じるブリージングは、軟弱地盤に対し地盤改良工法を施して地盤中に硬化体を形成する際、硬化体上層部に未硬化部分を生じ、確実な地盤改良を阻害する原因となるので、ブリージングを生じないことが理想であるが、上記特許文献1〜特許文献3で開示されている土質安定用薬液では、その方策に対して一切言及されていない。
更に、スラグやセメントから構成される土質安定用薬液においては、硬化体上層部では硬化体下層部に比べスラグ分やセメント分が少ない状態で硬化する(いわゆる粗密分離)現象を生じ、その結果地盤中に形成される硬化体の強度が不均一となってしまう場合があり、このことも確実な地盤改良を阻害する原因の一つとなっている。従って、土質安定用薬液が硬化した際、硬化体中のスラグ分やセメント分の粗密分離は少なければ少ないほど(即ち、均一性が高いほど)好ましいものであるが、この点に関しても、上記特許文献1〜特許文献3で開示されている土質安定用薬液では、その方策に対して一切言及されていない。
特開平07−166163号公報 特開平07−229137号公報 特開平07−286173号公報
本発明の目的は、微粒子スラグ、微粒子セメント、珪酸ナトリウム、及び水を含有する従来の土質安定用薬液を改良し、浸透性の更なる向上に加え、土質安定用薬液が硬化する際にブリージングを生じることが無く、硬化体の均一性が高い土質安定用薬液を提供することである。このような高性能の土質安定用薬液の目標とすべき、浸透性、ブリージング、硬化体均一性の性能基準は下記に示すような値と考えられることから、これらの性能基準の全てを同時に満たすものが最も好ましいと考えられる。
・浸透性・・・円柱型枠(内径:5cm)内に最密充填した豊浦珪砂層の表面に、調製した土質安定用薬液200mlを流し込んで自然浸透させ、形成された硬化体における、土質安定用薬液の硬化分と砂分が混在している部分の厚み(浸透深さ)が、12cm以上であること。
・ブリージング・・・調製した土質安定用薬液500mlを容器(容量500ml)に入れて静置、硬化体上層部に生じたブリージング水をメスシリンダーに移し取り、その水量を測定し求めたブリージング率が1%以下であること。
・硬化体均一性・・・調製した土質安定用薬液500mlをメスシリンダー(容量500ml)に入れて静置、硬化体におけるスラグ分やセメント分の疎部分を硬化体の色調から目視判定してその体積を測定し、土質安定用薬液全容に対する体積割合として算出した値が20%以下であること。
本発明者らは、微粒子スラグ、微粒子セメント、珪酸ナトリウム、及び水を含有する土質安定用薬液の上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のブレーン値範囲内の微粒子スラグと微粒子セメント、特定のモル比範囲内の珪酸ナトリウムおよび水のそれぞれを、微粒子スラグと微粒子セメントの合計質量に対し、特定の質量範囲で組合せる事で、意外にも前記の性能基準の全てを同時に満たす事を見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は「微粒子スラグ、微粒子セメント、珪酸ナトリウム、及び水を含有する土質安定用薬液であって、微粒子スラグと微粒子セメントのブレーン値がともに9000cm/g以上15000cm/g以下であり、珪酸ナトリウムのSiO/NaOモル比が3.0以上3.8以下であり、微粒子セメントの配合量が微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し2質量部以上7質量部以下であり、珪酸ナトリウムの配合量が微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し12質量部以上36質量部以下であり、水の配合量が微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し410質量部以上450質量部以下であることを特徴とする土質安定用薬液。」を要旨とする。
本発明の土質安定用薬液により、微粒子スラグ、微粒子セメント、珪酸ナトリウム、及び水を含有する従来の土質安定用薬液よりも更に浸透性が向上したことに加え、土質安定用薬液が硬化する際に、ブリージングを生じる事が無く且つ、硬化体の均一性に優れると言う効果を奏し、これにより、より安全・確実・効率的に地盤改良できると言う特徴を有する。
なお、本発明の土質安定用薬液では、珪酸ナトリウム100質量部に対しアルミニウム化合物を酸化物(Al)換算で0.07質量部以上0.40質量部以下の割合で含有する珪酸ナトリウムを用いることで、浸透性の性能をより向上できる。
本発明の土質安定用薬液は、微粒子スラグ、微粒子セメント、珪酸ナトリウム、及び水を含有する。
本発明の土質安定用薬液に用いる微粒子スラグは、例えば高炉セメント等の製造用原料に用いられる高炉水砕スラグを後述するブレーン値に粉砕調製したものである。
本発明の土質安定用薬液に用いる微粒子スラグのブレーン値は、下限値9000cm/g以上、好ましくは下限値10000cm/g以上、一方、上限値15000cm/g以下、好ましくは上限値13000にcm/g以下の範囲にあるものを用いる。微粒子スラグのブレーン値が、本発明で規定する範囲の下限値よりも小さい場合は、浸透性および硬化体均一性の性能が不充分であり本発明の目的を達成できない。一方、微粒子スラグのブレーン値が、本発明で規定する範囲の上限値よりも大きい場合は、浸透性の性能が不充分であり本発明の目的を達成できない。
本発明の土質安定用薬液に用いる微粒子セメントは、普通ポルトランドセメント,早強ポルトランドセメント,超早強ポルトランドセメント,中庸熱ポルトランドセメント,耐硫酸塩ポルトランドセメント,白色ポルトランドセメント等のポルトランドセメント類を、後述するブレーン値に粉砕調製したものである。
本発明の土質安定用薬液に用いる微粒子セメントのブレーン値は、下限値9000cm/g以上、好ましくは下限値10000cm/g以上、一方、上限値15000cm/g以下、好ましくは上限値13000にcm/g以下の範囲にあるものを用いる。微粒子セメントのブレーン値が、本発明で規定する範囲の下限値よりも小さい場合および、上限値よりも大きい場合は、浸透性の性能が不充分であり本発明の目的を達成できない。
本発明の土質安定用薬液に用いる微粒子セメントの配合量は、微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し、下限値2質量部以上、好ましくは下限値3質量部以上、一方、上限値7質量部以下、好ましくは上限値5質量部以下の範囲である。微粒子セメントの配合量が、本発明で規定する範囲の下限値よりも少ない場合は、浸透性およびブリージングの性能が不充分であり本発明の目的を達成できない。一方、微粒子セメントの配合量が、本発明で規定する範囲の上限値よりも多い場合は、浸透性の性能が不充分であり本発明の目的を達成できない。
本発明の土質安定用薬液に用いる珪酸ナトリウムは、SiO/NaOモル比が下限値3.0以上、上限値3.8以下の範囲にあるものであり、SiO/NaOモル比がこの範囲内であれば、無水塩や含水塩のような粉体状態、或いは水ガラスのような水溶液状態など、その形態は如何なる状態であっても使用できる。珪酸ナトリウムのSiO/NaOモル比が、本発明で規定する範囲の下限値よりも小さい場合は、ブリージングおよび硬化体均一性の性能が不充分であり本発明の目的を達成できない。一方、珪酸ナトリウムのSiO/NaOモル比が、本発明で規定する範囲の上限値よりも大きい場合は、浸透性の性能で本発明の目的を達成できない。
本発明の土質安定用薬液に用いる珪酸ナトリウムの配合量は、珪酸ナトリウム純分換算で、微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し、下限値12質量部以上、好ましくは下限値16質量部以上、一方、上限値36質量部以下、好ましくは上限値32質量部以下の範囲である。珪酸ナトリウムの配合量が、本発明で規定する範囲の下限値よりも少ない場合は、浸透性およびブリージングの性能が不充分であり本発明の目的を達成できない。
一方、珪酸ナトリウムの配合量が、本発明で規定する範囲の上限値よりも多い場合は、浸透性および硬化体均一性の性能が不充分であり本発明の目的を達成できない。
さらに、本発明の土質安定用薬液に用いる珪酸ナトリウムには、アルミニウム化合物を含有させる事もできる。アルミニウム化合物の含有量は、酸化物(Al)換算で珪酸ナトリウム100質量部に対し、下限値0.07質量部以上、上限値0.40質量部以下の範囲が特に好ましく、この範囲内で含有させることにより、浸透性の性能を更に向上させることができる。
アルミニウム化合物を含有させた珪酸ナトリウムの製造方法は特に限定されるものではないが、例えば「13901の化学品、化学工業日報社発行、第2類ソーダ工業薬品、ケイ酸ソーダ」に記載された水ガラスの製法に準拠して製造する事ができ、具体的には下記の様な方法を例示する事ができる。
・無水塩(粉体)で得る方法例・・・二酸化珪素と炭酸ナトリウムとアルミニウム化合物(例えば、アルミン酸ナトリウム等)をSiO/NaOモル比およびアルミニウム化合物の含有量が上記規定の範囲となるように組合せ融解後、適宜の粒度に粉砕する。
・水溶液(いわゆる水ガラス)で得る方法例・・・JIS K1408で規定される水ガラス製造用カレットと、アルミニウム化合物(例えば、アルミン酸ナトリウム等)を、出来上がりのSiO/NaOモル比およびアルミニウム化合物の含有量が上記規定の範囲となるようにオートクレーブに仕込み、水に溶解させる。
・含水塩(粉体)で得る方法例・・・水溶液で得たアルミニウム化合物を含有させた珪酸ナトリウム(上記)の水分を、例えばスプレードライ等の方法で留去する。
本発明の土質安定用薬液に用いる水としては、上水,工業用水,地下水,河川水,海水などを例示する事ができ、この中でも、本発明の効果を充分発揮させるためには、上水,工業用水が好ましい。
本発明の土質安定用薬液に用いる水の配合量は、微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し、下限値410質量部以上、好ましくは下限値430質量部以上、一方、上限値450質量部以下の範囲である。なお、珪酸ナトリウムが含水塩や水溶液であった場合は、それらに含まれる水分も水の配合量に加えて計算して調製される。水の配合量が、本発明で規定する範囲の下限値よりも少ない場合は、浸透性の性能が不充分であり本発明の目的を達成できない。一方、水の配合量が、本発明で規定する範囲の上限値よりも多い場合は、ブリージングの性能が不充分であり本発明の目的を達成できない。
本発明の土質安定用薬液は、上述の如く、少なくとも微粒子スラグと微粒子セメントと珪酸ナトリウムと水とを本発明で規定する質量範囲で混練して調製される。この際、混練方法には特に制限は無いが、本発明の効果を充分発揮させるためには、珪酸ナトリウムは水に充分溶解していること、微粒子スラグと微粒子セメントは水に均一に懸濁されていることが好ましい。従って、無水塩や含水塩のような粉体状態の珪酸ナトリウムを用いる際には、上記の様な土質安定用薬液を得るための方法として、先ず水に珪酸ナトリウムを投入混練して珪酸ナトリウムを溶解し、次いで微粒子スラグと微粒子セメントを投入混練する方法を例示する事がでる。なおこの際、微粒子スラグと微粒子セメントの投入混練は、それぞれ個別に投入混練する、或いは予め粉体状態で混合しておいたものを投入混練する等、何れであっても良い。この様な混練方法を採用すると、珪酸ナトリウムの溶解状況を目視で簡便に判断することができる。
本発明の土質安定用薬液の地盤への注入方法に際しても特に制約は無く、従来から行われている地盤改良工法の中から、地盤条件、施工の目的、作業性などの現場条件に応じて適宜選択し採用することができる。
本発明の土質安定用薬液には、必要に応じて、減水剤、消泡剤など、通常用いられる各種のセメント混和剤を添加することができる。
この様な減水剤としては、リグニンスルホン酸塩またはその誘導体,オキシ有機酸塩,アルキルアリルスルホン酸塩,ポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリオール複合体,高級多価アルコールスルホン酸塩,メラミンホルマリン縮合物スルホン酸塩などを主成分とする各種の減水剤,分散剤,高性能減水剤,流動化剤を挙げる事ができる。
また消泡剤としては、高級アルコール系,アルキルフェノール系,ジエチレングリコール系,ジブチルフタレート系,非水溶性アルコール系,トリブチルホスフェート系,ポリグリコール系,シリコーン系,酸化エチレン−酸化プロピレン共重合体系などの各種の消泡剤を挙げることができる。
以下に本発明を実施例や比較例を用いて更に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例(試験No.1〜No.33)
以下のような手順で土質安定用薬液を調製し、その性能を評価した。
・微粒子スラグ・・・高炉水砕スラグを、表1記載のブレーン値に粉砕調製。
・微粒子セメント・・・普通ポルトランドセメントを、表1記載のブレーン値に粉砕調製。
・珪酸ナトリウム(無水塩)・・・二酸化珪素と炭酸ナトリウム(何れも試薬)を、表1記載のモル比となるように融解し調製。
・水・・・水道水をそのまま使用。
上記のように調製した微粒子スラグと微粒子セメントと珪酸ナトリウムと水を用い、表1の実験条件に示す割合に基づき、珪酸ナトリウムを溶解した水に微粒子スラグと微粒子セメントを投入混練して土質安定用薬液を調製し、下記項目の性能を評価した。
評価項目と試験方法、評価の基準は以下の通りである。
・浸透性・・・円柱型枠(内径:5cm)内に最密充填した豊浦珪砂層の表面に、調製した土質安定用薬液200mlを流し込んで自然浸透させ、形成された硬化体における、土質安定用薬液の硬化分と砂分が混在している部分の厚み(浸透深さ)を測定した。
評価○:浸透深さが、12cm以上であった。
評価×:浸透深さが、12cm未満であった。
・ブリージング・・・調製した土質安定用薬液500mlを容器(容量500ml)に入れて静置、硬化体上層部に生じたブリージング水をメスシリンダーに移し取り、その水量を測定しブリージング率を求めた。
評価○:ブリージング率が、1%以下であった。
評価×:ブリージング率が、1%を超えた。
・硬化体均一性・・・調製した土質安定用薬液500mlをメスシリンダー(容量500ml)に入れて静置、硬化体におけるスラグ分やセメント分の疎部分を硬化体の色調から目視判定してその体積を測定し、土質安定用薬液全容に対する体積割合として算出した。
評価○:疎部分の体積割合が、20%以下であった。
評価×:疎部分の体積割合が、20%を超えた。
各試験における、試験条件、全容1000g中における微粒子スラグと微粒子セメントと珪酸ナトリウムと水の配合処方、試験結果と評価、および総合評価を表1にまとめて示した。
なお、総合評価は下記を示している。
総合評価○:浸透性、ブリージング、硬化体均一性の評価がいずれも○であった。
総合評価×:評価項目の少なくとも一つが×であった。
Figure 2008169262
試験No.1〜6は微粒子スラグのブレーン値の影響、試験No.7〜12は微粒子スラグのブレーン値の影響、試験No.13〜18は微粒子セメントの配合量の影響、試験No.19〜22は珪酸ナトリウムのSiO/NaOモル比の影響、試験No.23〜28は珪酸ナトリウムの配合量の影響、試験No.29〜33は水の配合量の影響を示している。
表1から明らかなように、試験条件が本発明の規定を満たした場合には、浸透性、ブリージング、硬化体均一性の性能基準を全て同時に満たし、本発明の目的が達成された(試験No.2〜5,8〜11,14〜17,20〜21,24〜27,30〜32)。
これに対し、試験条件が本発明の規定から外れた場合には、浸透性、ブリージング、硬化体均一性のいずれか一つあるいは二つ以上が性能基準を満たさず、本発明の目的が達成されなかった(試験No.1,6,7,12,13,18,19,22,23,28,29,33)。
実施例(試験No.34〜No.38)
珪酸ナトリウムを、二酸化珪素と炭酸ナトリウムとアルミン酸ナトリウム(何れも試薬)を融解し調製したアルミニウム化合物含有珪酸ナトリウム(無水塩)に変えた以外は前記実施例及び比較例(試験No.1〜No.33)と同様に試験を行った。
各試験における、試験条件、全容1000g中における微粒子スラグと微粒子セメントとアルミニウム化合物含有珪酸ナトリウムと水の配合処方、試験結果と評価、および総合評価を、表2にまとめて示した。
Figure 2008169262
表2から明らかなように、アルミニウム化合物含有珪酸ナトリウムのアルミニウム化合物の酸化物(Al)換算での含有量が、珪酸ナトリウム100質量部に対し、0.07質量部以上、0.40質量部以下の範囲内にある場合は、範囲外にある場合に比べ、浸透性の性能を更に向上させることができた(試験No.35〜37)。
これに対し、アルミニウム化合物の酸化物(Al)換算での含有量が、珪酸ナトリウム100質量部に対し、0.07質量部よりも少ない場合、0.40質量部よりも多い場合とも、浸透性の性能を更に向上させる効果は無かった。

Claims (2)

  1. 微粒子スラグ、微粒子セメント、珪酸ナトリウム、及び水を含有する土質安定用薬液であって、微粒子スラグと微粒子セメントのブレーン値がともに9000cm/g以上15000cm/g以下であり、珪酸ナトリウムのSiO/NaOモル比が3.0以上3.8以下であり、微粒子セメントの配合量が微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し2質量部以上7質量部以下であり、珪酸ナトリウムの配合量が微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し12質量部以上36質量部以下であり、水の配合量が微粒子スラグと微粒子セメントの合計100質量部に対し410質量部以上450質量部以下であることを特徴とする土質安定用薬液。
  2. 請求項1の珪酸ナトリウムが、珪酸ナトリウム100質量部に対しアルミニウム化合物を酸化物(Al)換算で0.07質量部以上0.40質量部以下の割合で含有する、請求項1記載の土質安定用薬液。
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