JP2017149595A - 廃セッコウの硬化方法 - Google Patents

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露木 尚光
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尚光 露木
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SANSO KAGAKU KK
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Abstract

【課題】廃セッコウを再焼成することなしに硬化せしめて、著しく高い圧縮強度を備える硬化体を製造することができる廃セッコウ硬化体の製造並びに廃セッコウの硬化方法の提供。【解決手段】式(I)HO−[Si(OH)2−O]n−H(I)(nは1〜10の整数)で示される化合物を含有するケイ酸含有水溶液と、廃セッコウとを混練する廃セッコウの硬化方法。焼成せずして廃セッコウ又は二水セッコウを硬化し得るばかりではなく、半水セッコウを硬化すると著しく高い圧縮強度を備える硬化体を製造できる廃セッコウの再利用方法。【選択図】なし

Description

本発明は、廃セッコウの硬化方法に関し、更に詳しくは、廃セッコウを再焼成することなしに再生して硬化し得る、新規な廃セッコウの硬化方法に関する。また、本発明は、高強度セッコウ硬化体の製造方法に関する。加えて、本発明は、セッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液に関する。
セッコウ廃材は年々増大し、2019年には150万トンを超えると予想されている。従来、セッコウ廃材を再利用するために、再焼成して半水セッコウにし、これを再水和して硬化させる方法、あるいは、セメントと混合して土壌改良材又は骨材として使用する方法等が提案されている。また、廃セッコウを土壌中のそのまま投棄することも行われてはいたが、土壌によっては硫化水素を発生することがあるため、環境保全上、現在は禁止されている。
セッコウ廃材を再焼成する方法としては、例えば、廃石膏ボードを構成する石膏成分を焼成して半水石膏を得る焼成工程、焼成工程で得られた半水石膏から晶析により二水石膏を再生する晶析工程、及び、晶析工程より得られた再生二水石膏を所定の工程に供給する後処理工程を含むことを特徴とする廃石膏ボードの利用方法(特許文献1)、粉砕された廃石膏を加熱脱水して得られた半水石膏に、火山灰土を混合攪拌する工程を含む土壌改良材の製造方法(特許文献2)等が知られている。また、セメントと混合して土壌改良材又は骨材として使用するものとしては、例えば、高炉セメント、ペーパースラッジ灰、廃石膏、及び、硫酸第一鉄、を含有することを特徴とする土壌固化材(特許文献3)、石膏ボードから紙部材を除去してなる廃石膏の粉砕物50%以上と、セメント15%以上の無機物材料に、酢酸ビニール樹脂やアクリル樹脂、エポキシ樹脂など樹脂化合物の水溶液1%(固形分比率)以上と、必要によっては顔料やセメント急速硬化剤、残りを無機物の砂を充填して拡散混合した後、加圧固化成形された粒子分散複合構造体(特許文献4)、及び、普通ポルトランドセメントと、ペーパースラッジ灰と、廃石膏ボードから採取した二水石膏と、を含んでなる地盤改良用固化材(特許文献5)等が知られている。上記のいずれにおいても多数の方法等が知られてはいるが、種々の問題があって余り実用化が進んでいないというのが現状である。
一方、ケイ酸含有水溶液を利用する発明としては、例えば、(A)シリコーンオイル20〜80質量部、及び(B)炭素数1〜10個のアルコール80〜20質量部を含み、かつ成分(A)及び(B)の合計100質量部に対し、更に(C)ケイ酸含有溶液20〜500質量部を含むところの、セメント硬化物用含浸組成物(特許文献6)、及び、ケイ酸含有水溶液を主成分とする重金属固定化剤(特許文献7)が知られている。これらは、ケイ酸含有水溶液をセメント硬化物用含浸組成物又は重金属固定化剤として使用するものであり、これらの特許文献には、ケイ酸含有水溶液をセッコウ、とりわけ、廃セッコウの硬化に使用し得る旨の記載はなく、ましてや、ケイ酸含有水溶液を使用すれば、廃セッコウを焼成せずして、再硬化し得る旨の記載はない。加えて、得られた硬化体が高い強度を有する旨の記載もない。また、これらの特許文献には、上記のいずれのことをも示唆する記載はない。
特開2014−152070号公報 特開2011−99079号公報 特開2013−107966号公報 特開2011−168471号公報 特開2009−185220号公報 特開2009−173500号公報 特開2012−87163号公報
本発明は、廃セッコウを再焼成することなしに硬化せしめて、高い強度を有する廃セッコウ硬化体を製造することができる、新規な廃セッコウの硬化方法及び高強度セッコウ硬化体の製造方法を提供し、加えて、本来硬化するはずのない廃セッコウ又は二水セッコウを硬化し得るばかりではなく、半水セッコウを硬化すると著しく高い圧縮強度を備える硬化体を製造することができる、セッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液をも提供するものである。
従来、廃セッコウボード等から回収された廃セッコウ、即ち、二水セッコウは焼成されて半水セッコウとされ、そして、それを再水和して硬化して再生二水セッコウとし、再生利用されていた。しかし、廃セッコウを焼成することなしに再生利用できるなら、焼成に要していた多大なエネルギーを節約できる。また、焼成に必要な装置も不要となることから、装置コストも大幅に軽減できる。加えて、従来のようにセメント等と混合するのではなく、廃セッコウを硬化して、それ自体に高い強度を付与することができるなら、即ち、廃セッコウ、即ち、二水セッコウ自体に強度を発現させることができるなら、硬化体自体として使用することができ、廃セッコウ自体の利用価値も大幅に増大する。そこで、本発明者は、如何にすれば、廃セッコウを焼成しなくても硬化することができて、そして、それに加えて、その硬化体自体に高い強度を持たせることができるかについて、種々の検討を加えた。その結果、従来、本発明者が提案した、上記特許文献6及び7記載のケイ酸含有水溶液を利用して、該ケイ酸含有水溶液と、廃セッコウとを一緒にして混練すれば、驚くべきことに、廃セッコウ中に存在するカルシウムイオンが、廃セッコウから溶出し、これがケイ酸含有水溶液中のケイ酸イオンと結合してケイ酸カルシウム水和物を形成して廃セッコウが硬化し、加えて、得られた硬化体が高い強度を有することを見出して、本発明を完成するに至ったのである。
即ち、本発明は、
(1)下記式(I)
HO−[Si(OH)−O]−H (I)
(ここで、nは1〜10である)
で示される化合物を含有するケイ酸含有水溶液と、廃セッコウとを混練することを特徴とする廃セッコウの硬化方法である。
好ましい態様として、
(2)上記ケイ酸含有水溶液と廃セッコウとの質量比が、廃セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液30〜70質量部である、上記(1)記載の廃セッコウの硬化方法、
(3)上記ケイ酸含有水溶液と廃セッコウとの質量比が、廃セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液30〜60質量部である、上記(1)記載の廃セッコウの硬化方法、
(4)上記ケイ酸含有水溶液と廃セッコウとの質量比が、廃セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液35〜55質量部である、上記(1)記載の廃セッコウの硬化方法、
(5)上記の式(I)中のnが1〜7である、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(6)上記の式(I)中のnが1〜5である、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(7)上記の式(I)中のnが1〜3である、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(8)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.05〜0.7モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.1〜0.9モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(9)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.1〜0.6モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.2〜0.7モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(10)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.1〜0.5モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.25〜0.6モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(11)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.1〜0.4モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.3〜0.5モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(12)ケイ酸含有水溶液を製造する際に使用するアルカリ金属水酸化物が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムより成る群から選ばれる一つ以上である、上記(1)〜(11)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(13)ケイ酸含有水溶液を製造する際に使用するアルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウムである、上記(1)〜(11)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(14)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、0.5〜5.0質量%である、上記(1)〜(13)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(15)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、1.0〜3.5質量%である、上記(1)〜(13)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(16)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、1.0〜2.5質量%である、上記(1)〜(13)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(17)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、1.5〜2.0質量%である、上記(1)〜(13)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(18)廃セッコウを焼成せずして硬化する、上記(1)〜(17)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(19)上記の廃セッコウが、廃セッコウボードから得られるものである、上記(1)〜(18)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法
を挙げることができる。
上記のように、本発明のケイ酸含有水溶液を使用すれば、本来硬化するはずがない廃セッコウ、即ち、二水セッコウを焼成することなしに硬化することができて、高い圧縮強度を有するセッコウ硬化体を得ることができる。加えて、本発明者は、本発明のケイ酸含有水溶液を使用して、半水セッコウを硬化すれば、得られた硬化体が、水を使用して半水セッコウを硬化した、従来の硬化体と比較して、著しく高い圧縮強度を有することをも見出した。
また、本発明は
(20)下記式(I)
HO−[Si(OH)−O]−H (I)
(ここで、nは1〜10である)
で示される化合物を含有するケイ酸含有水溶液と、セッコウとを混練することを特徴とする高強度セッコウ硬化体の製造方法である。
好ましい態様として、
(21)上記のセッコウが、半水セッコウ、二水セッコウ及び廃セッコウから選ばれる一つ以上である、上記(20)記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(22)上記のセッコウが、半水セッコウ及び二水セッコウから選ばれる一つ以上である、上記(20)記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(23)上記のセッコウが、半水セッコウである、上記(20)記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(24)上記ケイ酸含有水溶液とセッコウとの質量比が、セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液30〜70質量部である、上記(20)〜(23)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(25)上記ケイ酸含有水溶液とセッコウとの質量比が、セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液30〜60質量部である、上記(20)〜(23)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(26)上記ケイ酸含有水溶液とセッコウとの質量比が、セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液35〜55質量部である、上記(20)〜(23)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(27)上記の式(I)中のnが1〜7である、上記(20)〜(26)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(28)上記の式(I)中のnが1〜5である、上記(20)〜(26)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(29)上記の式(I)中のnが1〜3である、上記(20)〜(26)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(30)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.05〜0.7モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.1〜0.9モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(20)〜(29)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(31)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.1〜0.6モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.2〜0.7モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(20)〜(29)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(32)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.1〜0.5モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.25〜0.7モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(20)〜(29)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(33)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.1〜0.4モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.3〜0.5モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(20)〜(29)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(34)ケイ酸含有水溶液を製造する際に使用するアルカリ金属水酸化物が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムより成る群から選ばれる一つ以上である、上記(20)〜(33)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(35)ケイ酸含有水溶液を製造する際に使用するアルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウムである、上記(20)〜(33)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(36)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、0.5〜5.0質量%である、上記(20)〜(35)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(37)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、1.0〜3.5質量%である、上記(20)〜(35)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(38)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、1.0〜2.5質量%である、上記(20)〜(35)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法、
(39)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、1.5〜2.0質量%である、上記(19)〜(31)のいずれか一つに記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法
を挙げることができる。
加えて、本発明は、
(40)下記式(I)
HO−[Si(OH)−O]−H (I)
(ここで、nは1〜10である)
で示される化合物を含有する、セッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液である。
好ましい態様として、
(41)上記のセッコウが、半水セッコウ、二水セッコウ及び廃セッコウから選ばれる一つ以上である、上記(40)記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液、
(42)上記のセッコウが、半水セッコウ及び二水セッコウから選ばれる一つ以上である、上記(40)記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液、
(43)上記のセッコウが、半水セッコウである、上記(40)記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液、
(44)上記の式(I)中のnが1〜7である、上記(40)〜(43)のいずれか一つに記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液、
(45)上記の式(I)中のnが1〜5である、上記(40)〜(43)のいずれか一つに記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液、
(46)上記の式(I)中のnが1〜3である、上記(40)〜(43)のいずれか一つに記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液、
(47)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.05〜0.7モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.1〜0.9モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(40)〜(46)のいずれか一つに記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液、
(48)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.1〜0.6モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.2〜0.7モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(40)〜(46)のいずれか一つに記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液、
(49)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.1〜0.5モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.25〜0.6モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(40)〜(46)のいずれか一つに記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液、
(50)上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.1〜0.4モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.3〜0.5モルの割合で溶解して得られた水溶液である、上記(40)〜(46)のいずれか一つに記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液、
(51)ケイ酸含有水溶液を製造する際に使用するアルカリ金属水酸化物が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムより成る群から選ばれる一つ以上である、上記(40)〜(50)のいずれか一つに記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液、
(52)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、0.5〜5.0質量%である、上記(40)〜(51)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(53)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、1.0〜3.5質量%である、上記(40)〜(51)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(54)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、1.0〜2.5質量%である、上記(40)〜(51)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(55)上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、1.5〜2.0質量%である、上記(40)〜(51)のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法、
(56)ケイ酸含有水溶液を製造する際に使用するアルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウムである、上記(40)〜(55)のいずれか一つに記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液
を挙げることができる。
本発明によれば、廃セッコウを焼成することなしに硬化せしめて、高い強度を有する廃セッコウ硬化体を製造することができる。従って、従来のように、廃セッコウ、即ち、二水セッコウを焼成して半水セッコウとする必要がない。従って、多大なエネルギーを節約できるばかりではなく、その装置コストも大幅に軽減できる。また、得られた廃セッコウ硬化体の強度は高く、自体セメントと同様な用途に使用し得る。加えて、廃セッコウの再生利用に有効である。また、本発明のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液によれば、本来硬化するはずのない廃セッコウ又は二水セッコウを硬化し得るばかりではなく、これを使用して半水セッコウを硬化すれば、水により半水セッコウを硬化して得た従来の硬化体に比べて、著しく高い圧縮強度を有する硬化体を得ることができる。
図1は、廃セッコウ(10)及び二水セッコウ(11)の熱重量示差熱分析(TG−DTA)による測定結果を示した図である。 図2は、ケイ酸含有水溶液の脱離エレクトロスプレーイオン化法(DESI−MASS)によるケイ酸分子量の測定結果を示した図である。 図3は、実施例1〜4(1〜4)及び参考例1〜2(7,8)で製造した各硬化体の材齢3日、7日、28日、90日及び180日における各圧縮強度値を示した図である。 図4は、原料として使用した廃セッコウ(a)、並びに、実施例1で製造した硬化体の材齢7日(b)、28日(c)及び90日(d)における粉末X線回折(XRD)の測定結果を示した図である。 図5は、実施例1で製造した材齢1年を経過した硬化体の電子顕微鏡写真である。 図6は、実施例5〜6(5,6)及び比較例2(9)で製造した各硬化体の材齢3日、7日、28日、90日及び180日における各圧縮強度値を示した図である。
本発明の廃セッコウの硬化方法は、下記所定のケイ酸含有水溶液と、廃セッコウとを混練するものである。そして、このようにケイ酸含有水溶液と、廃セッコウとを混練することにより、廃セッコウを硬化することができるとともに、高強度セッコウ硬化体を製造することができる。ここで、ケイ酸含有水溶液と廃セッコウとの質量比は、廃セッコウ100質量部に対して、ケイ酸含有水溶液の上限が、好ましくは70質量部、より好ましくは60質量部、さらに好ましくは55質量部であり、下限が、好ましくは30質量部、より好ましくは35質量部である。ケイ酸含有水溶液量が上記上限を超えては、ケイ酸含有水溶液中のケイ酸イオン濃度は増加するが、他方、水量が増加して硬化物の強度に悪影響を与えることがあり、一方、上記下限未満では、ケイ酸含有水溶液中のケイ酸イオンが不足して廃セッコウを十分に硬化することができず、良好な硬化体を製造することができない。
本発明で使用する廃セッコウとしては、好ましくは、廃セッコウボード等から回収されるものが挙げられる。例えば、セッコウボードの生産の際に、又は建造物の新築内装工事の際に発生する端材又は残材を含むセッコウボード廃材、又は、改装、改築、解体工事で建築廃材として排出されるセッコウボード廃材等から回収されるものが挙げられる。 このような廃セッコウは、セッコウ成分として主に二水セッコウ(CaSO・2HO)が含まれている。混練に使用する廃セッコウの粒度は、廃セッコウをケイ酸含有水溶液中に良好に混練し得るものであれば特に制限はないが、好ましくは、95重量%以上が50mm以下であり、より好ましくは、95重量%以上が20mm以下であり、更に好ましくは、95重量%以上が10mm以下である。上記上限を超えると、混練に長時間を要する等、混練に支障が生ずることがある。
本発明に使用するケイ酸含有水溶液は、下記式(I)
HO−[Si(OH)−O]−H (I)
で示される化合物を含有する水溶液である。式(I)で示される化合物は、単一の重合度を有する単一物質でもよく、また2種類以上の重合度を有する複数の物質の混合物であってもよい。ここで、nは平均値で示され、上限が10、好ましくは7、より好ましくは5、更に好ましくは3であり、下限が1である。nが上記上限を超えると、水に溶解し難くなるため好ましくない。式(I)で示される化合物として、特に好ましくは式(I)のnが1、2若しくは3の化合物、又はこれらの混合物が使用される。式(I)で示される化合物は、通常、水中でイオン化して存在している。ここで、重合度nは、例えば、ケイ酸含有水溶液の分子量を、脱離エレクトロスプレーイオン化法(DESI−MASS)により測定することにより、又は、トリメチルシリル(TMS)化法により測定することができる。また、式(I)で示される化合物中の水素原子は、下記に述べる該化合物の製造において使用するアルカリ金属水酸化物の有するアルカリ金属、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等により、その全部又は一部が置換されていることがある。
ケイ酸含有水溶液は、例えば、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.05〜0.7モル、好ましくは0.1〜0.6モル、より好ましくは0.1〜0.5モル、更に好ましくは0.1〜0.4モルの割合で溶解し、次いで、二酸化ケイ素(SiO)を0.1〜0.9モル、好ましくは0.2〜0.7モル、より好ましくは0.25〜0.6モル、更に好ましくは0.3〜0.5モルの割合で、更に、溶解して製造することができる。アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウムが使用される。アルカリ金属水酸化物量が上記上限を超えては、得られたケイ酸含有水溶液の粘度を増加せしめ、一方、アルカリ金属水酸化物量が上記下限未満では、二酸化ケイ素を十分に水に溶解することができない。また、二酸化ケイ素量が上記上限を超えては、二酸化ケイ素を十分に水に溶解することができず、一方、二酸化ケイ素量が上記下限未満では、得られたケイ酸含有水溶液に本発明の効果を十分に付与することができない。また、該ケイ酸含有水溶液は、ケイ酸ナトリウム(水ガラス)の水溶液を電気分解して陽極で得られる液体から製造することもできる。ケイ酸含有水溶液の濃度(二酸化ケイ素(SiO)換算)は、上限が、好ましくは5.0質量%、より好ましくは3.5質量%、更に好ましくは2.5質量%、更により好ましくは2.0質量%であり、下限が、好ましくは0.5質量%、より好ましくは1.0質量%、更に好ましくは1.5質量%である。通常、2.0質量%程度のものが使用される。上記下限未満では、セッコウ、とりわけ、廃セッコウの硬化が困難となり、上記上限を超えても、セッコウ、とりわけ、廃セッコウの硬化に著しい増大が認められず、ケイ酸含有水溶液の粘度増加により作業性が著しく悪くなるばかりではなく、ケイ酸含有水溶液自体の製造も容易ではなくなる。上記いずれかのケイ酸含有水溶液の製造方法を採用することにより、本来、水に溶解しない二酸化ケイ素(SiO)を水に溶解させることができ、上記所定濃度のケイ酸含有水溶液を製造することができる。また、ケイ酸含有水溶液のpHは、ケイ酸含有水溶液の濃度と、製造に使用したアルカリ金属水酸化物、例えば、ナトリウムイオン濃度とのバランスで決定される。ケイ酸含有水溶液のpH値に特に制限はないが、pHの上限が、好ましくは12.6、より好ましくは11.5であり、下限が、好ましくは8.0、より好ましくは9.0である。ケイ酸含有水溶液のpHが上記下限未満であると、得られた硬化体の圧縮強度が低下することがあり、また、硬化体の耐久性が悪くなることもある。一方、上記上限を超えては、ケイ酸含有水溶液の製造が容易ではないことがある。
上記のケイ酸含有水溶液をセッコウ硬化用として使用するに際して、ケイ酸含有水溶液とセッコウとの質量比、及び、セッコウの粒度等は、上記と同様である。半水セッコウ(CaSO・0.5HO)を硬化するに際しては、ケイ酸含有水溶液と半水セッコウとの質量比は、半水セッコウ100質量部に対して、ケイ酸含有水溶液の上限が、好ましくは60質量部、より好ましくは50質量部であり、下限が、好ましくは30質量部、より好ましくは40質量部である。
本発明において、ケイ酸含有水溶液と、セッコウ、例えば、廃セッコウとを混練する方法に特に制限はない。予め上記の所定粒度に粉砕したセッコウ、例えば、廃セッコウとケイ酸含有水溶液との所定量を準備し、通常、ケイ酸含有水溶液に、セッコウ、例えば、廃セッコウを一度に又は徐々に添加して混練することができる。もちろん、セッコウ、例えば、廃セッコウにケイ酸含有水溶液を添加して混練することもできる。
以下の実施例において、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
実施例において使用した性状測定及び物質は下記の通りである。
性状測定
<圧縮強度>
測定装置としては、レイメイ技研工業株式会社製SIONT(商標)を使用した。試料としては、廃セッコウ、二水セッコウ及び半水セッコウの硬化体を使用した。硬化体は、いずれも、直径2.5cm、高さ5.0cmの略円柱形に成形したものを使用した。
<熱重量示差熱分析(TG−DTA)>
測定装置としては、レイメイ技研工業株式会社製SIONT(商標)を使用した。試料としては、廃セッコウ及び二水セッコウを使用した。
<粉末X線回折(XRD)>
測定装置としては、レイメイ技研工業株式会社製SIONT(商標)を使用した。試料としては、廃セッコウ及びその硬化体を使用した。
<電子顕微鏡(SEM)観察>
測定装置としては、ジャスコインタナショナル株式会社製走査型電子顕微鏡を使用した。また、エネルギー分散型X線装置(EDS)を装備して使用した。試料としては、廃セッコウの硬化体を使用した。
<ICP質量分析(ICP−MS)>
測定装置としては、株式会社堀場製作所製を使用した。試料としては、ケイ酸含有水溶液を使用した。
物質
<廃セッコウ>
廃セッコウとしては、表1に示した粒度分布を有するものを使用した。また、比較として使用した半水セッコウ及び二水セッコウの粒度分布も、表1に併せて示した。廃セッコウ、二水セッコウ及び半水セッコウは、いずれもその最大粒径は10mm以下であり、平均粒径は0.2〜2.0mm程度であった。
また、廃セッコウ及び二水セッコウに関しては、熱重量示差熱分析(TG−DTA)を実施した。その結果を、図1に示した。図1から明らかなように、廃セッコウ(10)及び二水セッコウ(11)共に、ほぼ同一の温度に吸熱ピークが出現し、かつ、その重量減少量もほぼ同一であった。これは廃セッコウ及び二水セッコウに含まれる結晶水が脱離したものと考えられる故、使用した廃セッコウは、ほぼ二水セッコウであることが明らかである。
<ケイ酸含有水溶液>
(ケイ酸含有水溶液(A)の製造)
1リットルの水に水酸化ナトリウム0.08モルを加え、室温で撹拌して溶解した。次いで、該水溶液に二酸化ケイ素(SiO)0.33モルを加えて、同じく室温で撹拌して溶解し、ケイ酸含有水溶液(A)を得た。
(ケイ酸含有水溶液(B)の製造)
1リットルの水に水酸化ナトリウム0.15モルを加え、室温で撹拌して溶解した。次いで、該水溶液に二酸化ケイ素(SiO)0.33モルを加えて、同じく室温で撹拌して溶解し、ケイ酸含有水溶液(B)を得た。
(ケイ酸含有水溶液(C)の製造)
1リットルの水に水酸化ナトリウム0.10モルを加え、室温で撹拌して溶解した。次いで、該水溶液に二酸化ケイ素(SiO)0.33モルを加えて、同じく室温で撹拌して溶解し、ケイ酸含有水溶液(C)を得た。
(ケイ酸含有水溶液(D)の製造)
1リットルの水に水酸化ナトリウム0.20モルを加え、室温で撹拌して溶解した。次いで、該水溶液に二酸化ケイ素(SiO)0.33モルを加えて、同じく室温で撹拌して溶解し、ケイ酸含有水溶液(D)を得た。
得たケイ酸含有水溶液(A)、(B)、(C)及び(D)の性状を下記の表2に示した。性状として、粘度(mPa・s)、SiO濃度(mg・L−1)及びNa濃度(mg・L−1)、並びに、pHを示した。ここで、粘度は、25℃においてB型粘度計を使用して測定したものである。また、SiO濃度(換算)及びNa濃度は、いずれも、ICP質量分析法(ICP−MS)で測定したものである。
(ケイ酸の分子量測定)
ケイ酸含有水溶液中のケイ酸の分子量測定を実施した。ケイ酸含有水溶液としては、上記のケイ酸含有水溶液(B)を使用した。分子量測定としては、脱離エレクトロスプレーイオン化法(DESI−MASS)(輸入元:株式会社LMS、プロソリア社製)を使用した。溶媒としては、メタノール:水:酢酸=80体積%:20体積%:0.1体積%の混合溶媒を使用した。測定結果を図2に示した。図2中、横軸は分子量/価数(m/z)であり、縦軸は強度である。図2から、分子量/価数(m/z)が、64.0161、90.9768、94.0452、96.0421、105.0424、157.0835、171.0990、185.1147、309.2033、467.1066、489.5355に主たるピークが認められた。該結果から、ケイ酸含有水溶液中のケイ酸は、単量体のほかに二量体、三量体を主体として有するものの混合物であり、ケイ酸含有水溶液は、下記式(I)
HO−[Si(OH)−O]−H (I)
(ここで、nは1〜10である)
で示される化合物を含有する水溶液であることが分かった。また、式(I)中の水素原子の一部が、ケイ酸含有水溶液の製造の際に使用した水酸化ナトリウムに含まれるナトリウム原子により置換されていることが分かった。
(実施例1)
廃セッコウとしては、表1に示すものを使用した。また、ケイ酸含有水溶液としては、上記のケイ酸含有水溶液(B)を使用した。ケイ酸含有水溶液と廃セッコウとの質量比は、廃セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液55質量部とした。ここで、ケイ酸含有水溶液量は、廃セッコウに付着している糊剤等の影響を考慮して決定した。室温において、上記の質量比でケイ酸含有水溶液(B)に廃セッコウを添加し、混合ミキサー混練器を使用して、ケイ酸含有水溶液(B)に廃セッコウが十分に混合するまで混練した。次いで、このようにして得た混合物を、直径2.5cm、高さ5.0cmの略円柱形の型枠に入れ、25℃の恒温槽中で、夫々、材齢3日、7日、28日、90日及び180日まで養生して、各硬化体を製造した。ここで、例えば、24×3時間密封養生したものを材齢3日とした。該硬化体を試料として、各性状測定を実施した。
(実施例2)
ケイ酸含有水溶液として、上記のケイ酸含有水溶液(A)を使用した以外は、実施例1と同じに実施した。該硬化体を試料として、各性状測定を実施した。
(実施例3)
ケイ酸含有水溶液として、上記のケイ酸含有水溶液(C)を使用した以外は、実施例1と同じに実施した。該硬化体を試料として、各性状測定を実施した。
(実施例4)
ケイ酸含有水溶液として、上記のケイ酸含有水溶液(D)を使用した以外は、実施例1と同じに実施した。該硬化体を試料として、各性状測定を実施した。
(比較例1)
ケイ酸含有水溶液に代えて、脱イオン水を使用した以外は、実施例1と同じに実施した。廃セッコウは硬化せず、硬化体を製造することができなかった。
(参考例1)
廃セッコウに代えて、二水セッコウを使用し、かつ、ケイ酸含有水溶液と二水セッコウとの質量比を、二水セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液35質量部とした以外は、実施例1と同じに実施した。該硬化体を試料として、各性状測定を実施した。
(参考例2)
廃セッコウに代えて、二水セッコウを使用し、かつ、ケイ酸含有水溶液と二水セッコウとの質量比を、二水セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液35質量部とした以外は、実施例2と同じに実施した。該硬化体を試料として、各性状測定を実施した。
図3は、実施例1〜4(1〜4)及び参考例1〜2(7,8)で製造した各硬化体の材齢3日、7日、28日、90日及び180日における各圧縮強度値をプロットしたものである。いずれもの硬化体も材齢の増加と共に圧縮強度は増加した。
図4には、原料として使用した廃セッコウ(a)、並びに、実施例1で製造した硬化体の材齢7日(b)、28日(c)及び90日(d)における粉末X線回折(XRD)の測定結果を示した。また、○で示したピークは二水セッコウ(CaSO・2HO)に帰属する回折ピークである。該測定結果から、原料として使用した廃セッコウ(a)及び実施例1で製造した各硬化体(b)、(c)、(d)のいずれもが、二水セッコウを含むことが明らかである。また、該X線回折の測定結果では、二水セッコウ以外の顕著なピークは認められなかった。一方、図3に示したように、実施例1で製造した硬化体は、材齢が大きくなるにつれて圧縮強度が増加していることから、かかる圧縮強度の増加は、X線回折では検出することができない非晶質の物質、即ち、CaO−SiO−HO系水和物の生成が影響しているのではないかと推定される。
図5には、実施例1で製造した、材齢1年を経過した硬化体の電子顕微鏡写真を示した。該電子顕微鏡写真から、この硬化体はその結晶が棒状構造を呈する部分(CaSO・2HO)と、カードハウス構造を呈する部分(CaO−SiO−HO系水和物)とを有することが認められた。また、エネルギー分散型X線装置(EDS)を使用して、該硬化体のスポットにおける元素分析を実施した。その結果、O:58.0%、Si:9.4%、S:5.6%、Ca:4.9%、N:22.1%(いずれも質量%)であった。この結果から、測定スポットにおいては、CaSOとして23.4%、SiOとして20.1%存在することが分かった。このようにCaSOが存在することから、ケイ酸含有水溶液により、廃セッコウから溶出したカルシウムイオン(Ca2+)と硫酸イオン(SO 2−)とが再度結合して二水セッコウを形成したと考えられる。以上のことから、廃セッコウから溶出したカルシウムイオン(Ca2+)と硫酸イオン(SO 2−)とが再度結合して二水セッコウを形成するとともに、溶出したカルシウムイオン(Ca2+)とケイ酸含有水溶液中に含まれるケイ酸イオン(SiO 4−)とが反応して、ケイ酸カルシウム水和物を形成したものと推察される。そして、そのことにより、得られた硬化体の強度が高くなると考えられる。
(実施例5)
廃セッコウに代えて、半水セッコウを使用し、かつ、ケイ酸含有水溶液と半水セッコウとの質量比を、半水セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液45質量部とした以外は、実施例1と同じに実施した。該硬化体を試料として、圧縮強度測定を実施した。
(実施例6)
廃セッコウに代えて、半水セッコウを使用し、かつ、ケイ酸含有水溶液と半水セッコウとの質量比を、半水セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液45質量部とした以外は、実施例2と同じに実施した。該硬化体を試料として、圧縮強度測定を実施した。
(比較例2)
ケイ酸含有水溶液に代えて、脱イオン水を使用した以外は、実施例5と同じに実施した。該硬化体を試料として、圧縮強度測定を実施した。
図6は、実施例5〜6(5,6)及び比較例2(9)で製造した各硬化体の材齢3日、7日、28日、90日及び180日における各圧縮強度値をプロットしたものである。
図6において、実施例5及び6(5,6)と比較例2(9)とを比べれば明らかなように、本発明のケイ酸含有水溶液を使用して半水セッコウを硬化して得た硬化体は、従来の水を使用して硬化して得た硬化体と比較して、その圧縮強度が著しく高くなることが分かった。限定されるものではないが、これは、ケイ酸含有水溶液中の水により、半水セッコウが二水セッコウへと変化して硬化するとともに、ケイ酸含有水溶液が半水セッコウのカルシウムイオン(Ca2+)を溶出せしめて、ケイ酸含有水溶液中に含まれるケイ酸イオン(SiO 4−)と反応して、ケイ酸カルシウム水和物を形成して硬化したためであると推察される。
このように本発明のケイ酸含有水溶液は、本来硬化するはずがない廃セッコウ又は二水セッコウを焼成することなしに硬化することができるばかりではなく、半水セッコウの硬化においても、著しく高い強度の硬化体を得ることができる。よって、本発明のケイ酸含有水溶液は、セッコウ硬化用として非常に効果的である。
本発明によれば、廃セッコウを焼成することなしに硬化せしめて、高い強度を有する廃セッコウ硬化体を製造することができる。従って、従来のように、廃セッコウ、即ち、二水セッコウを焼成して半水セッコウとする必要がない。従って、多大なエネルギーを節約できるばかりではなく、その装置コストも大幅に軽減できる。また、得られた廃セッコウ硬化体の強度は高く、自体セメントと同様な用途に使用し得る。よって、将来、廃セッコウの再利用法として、大いに、その実施が期待される。また、本発明のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液により半水セッコウを硬化すれば、水により半水セッコウを硬化した従来の硬化体に比べて、著しく高い圧縮強度を有する硬化体を得ることができる。よって、本発明のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液は、高い圧縮強度を必要とする硬化体の製造に、大いに使用されることが期待される。
1 実施例1で製造した硬化体
2 実施例2で製造した硬化体
3 実施例3で製造した硬化体
4 実施例4で製造した硬化体
5 実施例5で製造した硬化体
6 実施例6で製造した硬化体
7 参考例1で製造した硬化体
8 参考例2で製造した硬化体
9 比較例2で製造した硬化体
10 廃セッコウ
11 二水セッコウ
a 廃セッコウ
b 実施例1で製造した材齢7日の硬化体
c 実施例1で製造した材齢28日の硬化体
d 実施例1で製造した材齢90日の硬化体

Claims (11)

  1. 下記式(I)
    HO−[Si(OH)−O]−H (I)
    (ここで、nは1〜10である)
    で示される化合物を含有するケイ酸含有水溶液と、廃セッコウとを混練することを特徴とする廃セッコウの硬化方法。
  2. 上記ケイ酸含有水溶液と廃セッコウとの質量比が、廃セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液30〜70質量部である、請求項1記載の廃セッコウの硬化方法。
  3. 上記の式(I)中のnが1〜3である、請求項1又は2記載の廃セッコウの硬化方法。
  4. 上記のケイ酸含有水溶液が、1リットルの水に対してアルカリ金属水酸化物を0.05〜0.7モルの割合で溶解した水溶液に、更に、二酸化ケイ素(SiO)を0.1〜0.9モルの割合で溶解して得られた水溶液である、請求項1〜3のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法。
  5. 上記のケイ酸含有水溶液の濃度が、0.5〜5.0質量%である、請求項1〜4のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法。
  6. 廃セッコウを焼成せずして硬化する、請求項1〜5のいずれか一つに記載の廃セッコウの硬化方法。
  7. 下記式(I)
    HO−[Si(OH)−O]−H (I)
    (ここで、nは1〜10である)
    で示される化合物を含有するケイ酸含有水溶液と、セッコウとを混練することを特徴とする高強度セッコウ硬化体の製造方法。
  8. 上記ケイ酸含有水溶液とセッコウとの質量比が、セッコウ100質量部に対して、上記ケイ酸含有水溶液30〜70質量部である、請求項7記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法。
  9. 上記セッコウが半水セッコウである、請求項7又は8記載の高強度セッコウ硬化体の製造方法。
  10. 下記式(I)
    HO−[Si(OH)−O]−H (I)
    (ここで、nは1〜10である)
    で示される化合物を含有する、セッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液。
  11. 上記のセッコウが、半水セッコウ、二水セッコウ及び廃セッコウから選ばれる一つ以上である、請求項10記載のセッコウ硬化用のケイ酸含有水溶液。
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