JP6128422B2 - セメント用硬化促進剤およびセメント組成物 - Google Patents
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例えば、特許文献1には、比表面積が1000から4000g/cm2に調整した炭酸リチウムを、カルシウムアルミネートを含むセメントに混合することが記載されている。
特許文献2には、平均粒子径10μm以下の炭酸リチウムをカルシウムアルミネートを含むセメントに混合することが記載されている。
前記特許文献1および2には、炭酸リチウムをセメント組成物に配合することで、セメント組成物の硬化を促進させることが記載されている。
また、炭酸リチウムの効果を高めるために、反応性が高めるべく炭酸リチウムを微細粒子になるまで粉砕することが考えられるが、微細粒子になるまで粉砕する作業は手間や時間がかかり、さらにコストが高くなるという問題がある。
まず、本実施形態のセメント用硬化促進剤について説明する。
前記範囲の量のニッケルを含むことにより、セメント組成物に混合した場合に、高い硬化促進作用が得られる。
廃液等を利用することで高価なリチウムを含有する炭酸リチウムを低コストで得ることができる。
前記平均粒子径の範囲である炭酸リチウム粉末を得るには、例えば、炭酸リチウムの結晶をボールミル等の公知の粉砕装置などで粉砕することなどで得ることができる。
炭酸リチウム粉末の平均粒子径が前記範囲である場合には、高い硬化促進作用が得られると同時に、炭酸リチウムの結晶を粉砕する場合に、極めて長時間粉砕する必要がなく、硬化促進剤の製造コストを抑制することができる。
セメント用硬化促進剤に炭酸リチウム粉末以外のものを含む場合には、炭酸リチウム粉末は10質量以上90質量%以下程度含まれていることが好ましい。
本実施形態のセメント組成物は、セメントと前記セメント用硬化促進剤とを含む。
前記速硬性セメントとしては、例えば、ポルトランドセメントと急硬材とを含有するセメント、アルミナセメント、超速硬セメントからなる群から選ばれる少なくとも1種のセメントであることが好ましい。
前記カルシウムアルミネートとは、C11A7・CaX2、C3A、CA、C2AS、C3A3・CaSO4、C12A7、C6AF2、C4AF(式中CはCaO、AはAl2O3、SはSi0、FはFe2O3、Xはハロゲン元素を表す。但し、CaSO4のSは硫黄を表す。)および非晶質カルシウムアルミネートからなる群より選ばれた1種を主成分とするものを言う。この、超速硬セメントとしては、例えば、「ジェットセメント(住友大阪セメント社製)」などが挙げられる。
前記セメント用硬化促進剤のセメントに対する配合量が前記範囲である場合には、硬化促進効果が得られるため好ましい。
前記粗骨材としては、特に限定されるものではなく、砕石、川砂利、天然軽量粗骨材(パーライト、ヒル石等)、副産軽量粗骨材、人工軽量粗骨材、再生骨材等が挙げられる。
前記粗骨材の粒子径は、例えば、5〜40mm程度が好ましい。
前記細骨材としては、特に限定されるものではなく、例えば、川砂、山砂、海砂、天然軽量細骨材(パーライト、ヒル石等)等の天然細骨材や、砕砂、人工軽量細骨材、高炉スラグ細骨材等の人工細骨材、副産軽量細骨材等が挙げられる。
前記細骨材の粒子径は、0.15〜5mm程度が好ましい。
セメント用硬化促進剤として、以下の方法で調整したものを用いた。
まず、使用済みリチウムイオン電池を廃棄処理する際に発生する高濃度リチウム溶液から得られた炭酸リチウム粉末を回収し、回収バッチごとにニッケル含有量を測定した。
ニッケル含有量の測定は、炭酸リチウム粉末を10%硝酸水溶液に溶解したものを試料として、ICP発光分光分析装置(装置名:730−E、バリアンテクノロジーズジャパンリミテッド社製)を用いて、測定波長670.784nmで測定した。測定後、異なるニッケル含有量の回収バッチの炭酸リチウム粉末を表1に示す各濃度になるように混合して調整して、実施例1乃至11、比較例1及び2のセメント用硬化促進剤とした。各実施例及び比較例の平均粒子径を、レーザー回析式粒度分布測定装置(マイクロトラックSRA 799 5−10−30、Leeds&Northrup社製)で測定した。
結果を表1に示す。
各実施例または比較例の硬化促進剤を用いてグラウト材を調整した。
グラウト材は、超速硬グラウト材(製品名:フィルコンSスーパー、住友大阪セメント社製)2000g、水380g、硬化促進剤24g(硬化促進剤は超速硬グラウト材に対して1.2質量%)をハンドミキサーで2分間練り混ぜることで調整した。
各実施例、比較例の硬化促進剤を用いたグラウト材を、JIS R 5201(セメントの物理試験方法)に記載の方法に準じて始発、終結時間を測定した結果を表1に示す。
各実施例、比較例の硬化促進剤を用いたグラウト材を、JIS R 5201(セメントの物理試験方法)に記載の方法に準じて材齢1時間における圧縮強度を測定した結果を表1に示す。
各実施例または比較例の硬化促進剤を用いてモルタルを調整した。
モルタルの配合は、超速硬セメント(製品名:マイルドジェットスーパー、住友大阪セメント社製)1000g、細骨材(硅砂6号)1200g、水360g、硬化促進剤2g、コンクリート用減水剤(製品名マイティ150、花王社製)20g、凝結遅延剤(製品名ジェットセッター、住友大阪セメント社製)2g(水セメント比は1.2、凝結遅延剤はセメントに対して0.2質量%)である。
各実施例、比較例の硬化促進剤を用いたグラウト材を、JIS R 5201(セメントの物理試験方法)に記載の方法に準じて始発、終結時間を測定した結果を表1に示す。
各実施例、比較例の硬化促進剤を用いたモルタルを、JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)に記載の方法に準じて、直径5cm高さ10cmの円柱の型枠にモルタルを打設して、材齢3時間における圧縮強度を測定した結果を表1に示す。
Claims (4)
- ニッケルを200ppm以上15000ppm以下含む炭酸リチウム粉末であって、使用済みリチウムイオン電池由来の高濃度リチウム溶液を原材料とした炭酸リチウム粉末が備えられているセメント用硬化促進剤。
- 前記炭酸リチウム粉末の平均粒子径が5μm以上100μm以下である請求項1に記載のセメント用硬化促進剤。
- 請求項1または2に記載のセメント用硬化促進剤が含まれているセメント組成物。
- 速硬性セメントが含まれている請求項3に記載のセメント組成物。
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