JP2008168591A - 光学積層体、偏光板及び画像表示装置 - Google Patents

光学積層体、偏光板及び画像表示装置 Download PDF

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陽子 木下
Kiyoshi Ito
伊藤  潔
Masataka Nakajima
正隆 中島
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Abstract

【課題】優れた帯電防止性を有し、かつディスプレイ表面に装着した場合において、ディスプレイ本来の色再現性を損なわない光学積層体を提供する。
【解決手段】光透過性基材及び帯電防止層を有する光学積層体であって、上記帯電防止層は、平均直径が1〜200nmであり、平均壁厚さが0.1〜50nmであり、かつ平均アスペクトが1以上であるカーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンである中空状カーボン繊維及びバインダー樹脂を含有する樹脂薄膜層である光学積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学積層体、偏光板及び画像表示装置に関する。
陰極線管表示装置(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)等の画像表示装置においては、一般に最表面には反射防止性、ハード性や透明性等の種々の機能を有する光学積層体が設けられている。これらの機能層の基材としては、透明性や硬度性に優れるアクリル樹脂等が使用されている。しかし、このような機能層の基材は、絶縁特性が高いため帯電しやすく、埃等の付着による汚れが生じ、使用する場合のみならずディスプレイ製造工程においても、帯電してしまうことにより障害が発生するといった問題があった。
このような帯電を防止するために、上記光学積層体の一部に導電性の帯電防止剤を含有した帯電防止層を設けることが、従来より行われている。
上記帯電防止剤としては、π共役系電導性有機化合物、アルミニウムや銅等の金属単体又は合金、アンチモンをドープした酸化錫(ATO)又はスズをドープした酸化インジウム(ITO)等の金属酸化物系の導電性超微粒子、有機電導ポリマー、4級アンモニウム塩系等の導電性微粒子が主に使用されてきた(特許文献1〜5)。
しかし、無機金属や金属酸化物等の導電性材料を添加して帯電防止層を形成した場合、これらの物質が特異な吸収を持つため着色し、その結果ディスプレイ表面に装着した場合において、画像の色再現性を低下させるという問題があった。
特許文献6では、光拡散層、帯電防止層、透明支持体よりも屈折率が低い低屈折率層を塗設した反射防止フィルムが開示されており、上記帯電防止層に添加する導電材として、カーボン系、金属系、金属酸化物系、導電被覆系微粒子等の導電性微粒子が開示されている。
また、特許文献7では、支持体上に微粒子とバインダーを含有する組成物が塗設された薄膜層が形成されてなる光学フィルムであって、特定の粒子充填率を有することにより反射率や耐擦傷性、防汚性、帯電防止性に優れる光学フィルムが開示されており、帯電防止層に含有させる導電材として、各種導電性微粒子が開示されている。
しかし、充分な帯電防止性能発現と、色再現性確保を両立できる材料は提案されていない。
特開平5−339306号公報 特開平11−42729号公報 特開2002−3751号公報 特開2004−338379号公報 特開2005−154749号公報 特開2006−23350号公報 特開2006−18233号公報
本発明は、上記現状に鑑みて、優れた帯電防止性を有し、かつディスプレイ表面に装着した場合において、ディスプレイ本来の色再現性を損なわない光学積層体を提供することを目的とするものである。
本発明は、光透過性基材及び帯電防止層を有する光学積層体であって、上記帯電防止層は、中空状カーボン繊維及びバインダー樹脂を含有する樹脂薄膜層であることを特徴とする光学積層体である。
上記中空状カーボン繊維は、平均直径が1〜200nmであり、かつ平均壁厚さが0.1〜50nmであることが好ましい。
上記中空状カーボン繊維の平均アスペクト比は、1以上であることが好ましい。
上記中空状カーボン繊維は、カーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンであることが好ましい。
上記中空状カーボン繊維の含有量は、帯電防止層の全固形分100質量%に対して0.1〜50質量%であることが好ましい。
上記帯電防止層の層厚みは、10nm〜5μmであることが好ましい。
上記光学積層体は、更に、ハードコート層を有するものであることが好ましい。
上記光学積層体は、更に、低屈折率層を有するものであることが好ましい。
上記光学積層体において、可視光透過率は、90%以上であることが好ましい。
本発明はまた、最表面に上述の光学積層体を備えることを特徴とする自発光型画像表示装置でもある。
本発明はまた、偏光素子を備えてなる偏光板であって、上記偏光板は、偏光素子表面に上述の光学積層体を備えることを特徴とする偏光板でもある。
本発明はまた、最表面に上述の光学積層体、又は、上述の偏光板を備えることを特徴とする非自発光型画像表示装置でもある。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明は、光透過性基材及び帯電防止層を有する光学積層体であって、上記帯電防止層は、中空状カーボン繊維及びバインダー樹脂を含有する樹脂薄膜層であることを特徴とする光学積層体である。このため、本発明の光学積層体は、優れた帯電防止性を有し、かつディスプレイ表面に装着した場合において、ディスプレイ本来の色再現性を損なわない自然な色再現性を好適に実現することができるものである。
上記帯電防止層は、電気伝導性を有する層であり、例えば、導電性を有する帯電防止剤を含んでなるものが挙げられる。そのような層を備えることによって、光学積層体表面への塵埃の付着や、帯電による工程内不良等を防止することができる。従来、上記帯電防止剤とし使用されていた酸化スズ、ITO、ATO等の金属酸化物系導電性超微粒子や有機導電ポリマー、4級アンモニウム塩系導電性材料等は、その物質自体が可視光領域に特異な吸収を有するため、上記帯電防止層が着色を起こしてしまう。その結果、上記帯電防止層を有する光学積層体を画像表示装置に設置した場合、自然な黒色を示さないといった問題があった。一方、本発明で使用する中空状カーボン繊維は、可視光領域全体にわたって均一な吸収帯を有し、各波長の光を均一に吸収し特定の色調の着色が起こらないものである。また、微小であるため、分散させると黒色を強く呈することがないものである。このため、本発明の光学積層体を画像表示装置に適用した場合、帯電を防止すると共に、ディスプレイ表面に装着した場合において、ディスプレイ本来の色再現性を損なわない自然な色再現性を好適に実現することができる。
また、本発明において使用するカーボン繊維は、中空状といった特定の形状を有するものである。導電性材料として、カーボン繊維が知られているが、通常のカーボン繊維では可視光領域の光吸収率が高く、その結果、透過率が低下するといった問題が生じる。一方、本発明において使用するカーボン繊維は、中空状であるため、本質的な可視光領域の光吸収率が通常のものと比較して低く、すなわち透過性を低下させることなく、導電性を好適に付与することができるのである。
本発明は、光透過性基材及び帯電防止層を有する光学積層体であって、上記帯電防止層は、中空状カーボン繊維及びバインダー樹脂を含有する樹脂薄膜層である。
上記中空状カーボン繊維とは、チューブ状、板又は層状の形状を有するカーボン繊維である。そのような特定の形状を有することにより、単位面積あたりの電荷移動経路が多くなるため、帯電防止性を良好に付与し、かつディスプレイ表面に装着した場合において、ディスプレイ本来の色再現性を損なわない自然な色再現性を好適に実現することができると推察される。
上記中空状カーボン繊維は、平均直径が1〜200nmであることが好ましい。
上記平均直径が1nm未満であると、バインダー樹脂と混合しても充分な膜強度が得られないおそれがある。200nmを超えると、全光線透過率等の光学特性に悪影響を及ぼすおそれがある。上記平均直径は1〜200nmであることがより好ましく、50〜100nmであることが更に好ましい。
なお、上記平均直径は、透過型電子顕微鏡等の方法により測定して得られた値である。
上記中空状カーボン繊維は、上記平均直径が上記範囲の値であり、かつ上記平均壁厚さが、0.1〜50nmであることが好ましい。上記形状を有する中空状カーボン繊維を含有する帯電防止層を有することにより、光学積層体に好適な帯電防止性と自然な色再現性をもたらすことができる。
上記平均壁厚さが0.1nm未満であると、バインダー樹脂と混合しても充分な膜強度が得られないおそれがある。50nmを超えると、全光線透過率等の光学特性に悪影響を及ぼすおそれがある。上記平均壁厚さは、0.5〜25nmであることがより好ましく、1〜10nmであることが更に好ましい。
なお、上記平均壁厚さは、透過型電子顕微鏡観察の画像解析により求めることができる。
上記中空状カーボン繊維の平均アスペクト比は、1以上であることが好ましい。上記平均アスペクト比は、長径/短径の比の値である。上記長径及び短径は、透過型電子顕微鏡観察の画像解析により得ることができる値である。上記平均アスペクト比が1未満であると、電荷移動経路が充分に確保されず、高い帯電防止性能が得られないおそれがある。上記平均アスペクト比は、10以上であることがより好ましい。
上記中空状カーボン繊維は、上述した形状を有するものであれば、特に限定されないが、なかでも、分散性や生産性の観点からカーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンであることが好ましい。上記カーボンナノチューブは、炭素6員環構造を主構造とする黒鉛(グラファイト)シートが円筒状に閉じた構造を有する単層又は多層のチューブ状の炭素多面体である。上記カーボンナノホーンは、カーボンナノチューブの先端が閉じている円錐状の形状を有するものである。
上記中空状カーボン繊維の市販品としては、昭和電工社製VGCFシリーズ、日機装社製MWNTシリーズ等を挙げることができる。なかでも、高アスペクト比の観点から、昭和電工社製VGCFシリーズの使用が好ましい。
上記中空状カーボン繊維の含有量は、帯電防止層の全固形分100質量%に対して0.1〜50質量%であることが好ましい。0.1質量%未満であると、充分な帯電防止性能が得られないおそれがある。50質量%を超えると、上記光学積層体をディスプレイ表面に装着した場合において、色再現性を損なうおそれがある。上記含有量は、0.5〜10質量%であることがより好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。
上記バインダー樹脂としては、透明性のものが好ましく、例えば、紫外線又は電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂(熱可塑性樹脂等、塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)との混合物又は熱硬化型樹脂を挙げることができる。より好ましくは電離放射線硬化型樹脂である。なお、本明細書において、「樹脂」は、モノマー、オリゴマー等の樹脂成分も包含する概念である。
上記電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、アクリレート系の官能基を有する化合物等の1又は2以上の不飽和結合を有する化合物を挙げることができる。1の不飽和結合を有する化合物としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等を挙げることができる。2以上の不飽和結合を有する化合物としては、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能化合物と(メタ)アルリレート等の反応生成物(例えば多価アルコールのポリ(メタ)アクリレートエステル)、等を挙げることができる。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」は、メタクリレート及びアクリレートを指すものである。
上記化合物のほかに、不飽和二重結合を有する比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も上記電離放射線硬化型樹脂として使用することができる。
上記電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤又は光重合促進剤を上記帯電防止層形成用組成物に添加することが好ましい。上記光重合開始剤としては、ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類(例えば、商品名イルガキュア184、チバスペシャルティーケミカルズ社製)として市販されている1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いることができる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることができる。
上記光重合開始剤の添加量は、上記電離放射線硬化型樹脂固形分100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましい。
上記電離放射線硬化型樹脂は、溶剤乾燥型樹脂と併用して使用することもできる。上記電離放射線硬化型樹脂と併用して使用することができる溶剤乾燥型樹脂としては特に限定されず、一般に、熱可塑性樹脂を使用することができる。溶剤乾燥型樹脂を併用することによって、塗布面の被膜欠陥を有効に防止することができ、これによってより優れた艶黒感を得ることができる。上記熱可塑性樹脂としては特に限定されず、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂及びゴム又はエラストマー等を挙げることができる。上記熱可塑性樹脂は、非結晶性で、かつ有機溶媒(特に複数のポリマーや硬化性化合物を溶解可能な共通溶媒)に可溶であることが好ましい。特に、製膜性、透明性や耐候性のという観点から、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類等)等が好ましい。
本発明の光学積層体において、上記光透過性基材の材料がトリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂の場合、上記熱可塑性樹脂の好ましい具体例として、セルロース系樹脂、例えば、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。セルロース系樹脂を用いることにより、上記光透過性基材や所望により形成する帯電防止層との密着性と透明性とを向上させることができる。更に、上述のアセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体の他に、酢酸ビニル及びその共重合体、塩化ビニル及びその共重合体、塩化ビニリデン及びその共重合体等のビニル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、アクリル樹脂及びその共重合体、メタアクリル樹脂及びその共重合体等のアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
上記バインダー樹脂として使用できる熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を挙げることができる。熱硬化性樹脂を用いる場合、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を併用して使用することもできる。
上記帯電防止層はまた、中空状カーボン繊維を分散させるための分散剤を含有することができるが、電気的特性に影響しないよう少量添加することが好ましい。適当な分散剤を用いて分散媒体中に分散させることにより、上記中空状カーボン繊維を層内に均一に分散することができ、帯電防止性等の効果を均一にもたらすことができる。
上記分散剤としては、アニオン性基を有する分散剤であることが好ましい。上記アニオン性基としては、カルボキシル基、スルホン基、リン酸基、スルホンアミド基等の酸性プトンを有する基、又はその塩が有効である。
上記分散剤の市販品としては、エケミー社製のDisperbyk−190等を挙げることができる。また、上記分散剤は、単独で使用してもよく、又は2種以上を併用するものであってもよい。
上記分散剤の添加量は、帯電防止層の全固形分100質量%に対して0.1〜20質量%であることが好ましい。0.1質量%未満であると、充分な分散性が確保できないおそれがある。20質量%を超えると、上記中空状カーボン繊維の電気的特性に悪影響を及ぼす不純物となり得るおそれがある。上記分散剤の添加量は、5〜10質量%であることがより好ましい。
上記帯電防止層は、上述した成分の他に、必要に応じてその他の成分を添加することができる。上記その他の成分としては、上述した以外の樹脂、界面活性剤、カップリング剤、増粘剤、着色防止剤、顔料又は染料等の着色剤、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤等を挙げることができる。これらは、帯電防止層に通常使用される公知のものを使用することができる。
上記帯電防止層は、上記中空状カーボン繊維、バインダー樹脂及びその他の成分を溶媒と混合して分散処理することにより得られる帯電防止層形成用組成物を用いて形成することができる。混合分散にはペイントシェイカー又はビーズミル等を使用するとよい。
上記溶媒としては、水、アルコール(例、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル)、脂肪族炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2−プロパノール)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。なかでも、分散性、分散安定性、安全性の点において、ケトン系溶剤であることが好ましい。
上記帯電防止層は、上記帯電防止層形成用組成物を、例えば光透過性基材上又はハードコート層に塗布し、必要に応じて乾燥し、そして活性エネルギー線照射により硬化させて形成することが好ましい。
上記帯電防止層形成用組成物を塗布する方法としては、ロールコート法、ミヤバーコート法、グラビアコート法等の塗布方法が挙げられる。
上記活性エネルギー線照射としては、紫外線又は電子線による照射を挙げることができる。紫外線源の具体例としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯等の光源が挙げられる。紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
上記帯電防止層の層厚みは、10nm〜5μmであることが好ましい。10nm未満であると、充分な帯電防止性能が得られないおそれがある。5μmを超えると、上記帯電防止層を有する光学積層体をディスプレイ表面に装着した場合において、色再現性を損なうおそれがある。上記層厚みは、100nm〜1μmであることがより好ましい。
上記帯電防止層の表面抵抗率は、1012Ω/□以下であることが好ましい。1012Ω/□を超えると、充分な帯電防止性能が得られないおそれがある。上記表面抵抗率は、1010Ω/□以下であることがより好ましい。
本発明の光学積層体は、光透過性基材を有するものである。上記光透過性基材は、平滑性、耐熱性を備え、機械的強度に優れたものが好ましい。上記光透過性基材を形成する材料の具体例としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、トリアセチルセルロース(TAC)、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂が挙げられ、好ましくは、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、トリアセチルセルロースが挙げられる。
上記光透過性基材としてはまた、脂環構造を有した非晶質オレフィンポリマー(Cyclo−Olefin−Polymer:COP)フィルムも使用することができる。これは、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体樹脂等が用いられている基材であり、例えば、日本ゼオン社製のゼオネックスやゼオノア(ノルボルネン系樹脂)、住友ベークライト社製スミライトFS−1700、JSR社製アートン(変性ノルボルネン系樹脂)、三井化学社製 ペル(環状オレフィン共重合体)、Ticona社製Topas(環状オレフィン共重合体)、日立化成社製オプトレッツOZ−1000シリーズ(脂環式アクリル樹脂)等が挙げられる。また、トリアセチルセルロースの代替基材として旭化成ケミカルズ社製のFVシリーズ(低複屈折率、低光弾性率フィルム)も好ましい。
上記光透過性基材は、上記熱可塑性樹脂柔軟性に富んだフィルム状体として使用することが好ましいが、硬化性が要求される使用態様に応じて、これら熱可塑性樹脂の板を使用することも可能であり、又は、ガラス板の板状体のものを使用してもよい。
光透過性基材の厚さは、20μm以上300μm以下であることが好ましく、より好ましくは上限が200μmであり、下限が30μmである。光透過性基材が板状体の場合にはこれらの厚さを超える厚さであってもよい。基材は、その上にハードコート層、帯電防止層等を形成するのに際して、接着性向上のために、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的な処理のほか、アンカー剤もしくはプライマーと呼ばれる塗料の塗布を予め行ってもよい。
本発明の光学積層体は、更にハードコート層を有するものであることが好ましい。上記ハードコート層は、透明性を有し、ハード性や防眩性等を付与するための層である。
上記ハードコート層は、透過性基材又は帯電防止層の表面に、樹脂組成物を含有するハードコート層形成用組成物を塗布することで形成することが好ましい。上記樹脂組成物としては、上記帯電防止層で例示したバインダー樹脂と同様のものを使用することができる。
塗布溶媒としては、帯電防止層で例示したケトン類、エステル類、芳香族炭化水素類であることが好ましい。特に、ケトン系溶媒を用いることで、例えば、(特に、トリアセチルセルロース支持体) の表面とハードコート層との接着性がさらに改良する。特に好ましい塗布溶媒は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンである。
塗布溶媒は、帯電防止層で例示したケトン系溶媒以外の溶媒を含んでいてもよい。
上記ハードコート層形成用組成物には、ハードコート層の硬度を高くする、硬化収縮を抑える、屈折率を制御する、防眩性を付与する等の目的に応じて、樹脂、分散剤、界面活性剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤等を添加していてもよい。
上記ハードコート層形成用組成物を塗布した後、乾燥及び紫外線照射によりハードコート層を形成することが好ましい。紫外線照射の方法は、上述した方法と同様の方法を挙げることができる。
上記ハードコート層の層厚みは、用途に応じて適切に設計するとよく、一般に1〜30μmであることが好ましく、3〜10μmであることがより好ましい。
上記ハードコート層の強度は、JIS K5400による鉛筆高度試験において、H以上であることが好ましく、2H以上であることがより好ましく、3H以上であることが更に好ましい。また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
本発明の光学積層体は、低屈折率層を有するものであってもよい。上記低屈折率層は、上記帯電防止層又はハードコート層よりも低い屈折率を有するものが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、ハードコート層の屈折率が1.5以上であり、低屈折率層の屈折率が1.5未満であり、好ましくは1.45以下で構成されてなるものが好ましい。
低屈折率層は、1)シリカ又はフッ化マグネシウムを含有する樹脂、2)低屈折率樹脂であるフッ素系樹脂、3)シリカ又はフッ化マグネシウムを含有するフッ素系樹脂、4)シリカ又はフッ化マグネシウムの薄膜等のいずれかで構成されていてもよい。
上記フッ素系樹脂とは、少なくとも分子中にフッ素原子を含む重合性化合物またはその重合体である。重合性化合物は、特に限定されないが、例えば、電離放射線で硬化する官能基(電離放射線硬化性基)や熱で硬化する極性基(熱硬化極性基)等の硬化反応性の基を有するものが好ましい。また、これらの反応性の基を同時に併せ持つ化合物でもよい。
フッ素原子を含有する電離放射線硬化性基を有する重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を有するフッ素含有モノマーを広く用いることができる。より具体的には、フルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロブタジエン、パーフルオロ‐2,2‐ジメチル‐1,3‐ジオキソールなど)を例示することができる。(メタ)アクリロイルオキシ基を有するものとして、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロデシル)エチル(メタ)アクリレート、α−トリフルオロメタクリル酸メチル、α−トリフルオロメタクリル酸エチルのような、分子中にフッ素原子を有する(メタ)アクリレート化合物;分子中に、フッ素原子を少なくとも3個持つ炭素数1〜14のフルオロアルキル基、フルオロシクロアルキル基又はフルオロアルキレン基と、少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステル化合物などもある。
フッ素原子を含有する熱硬化性極性基を有する重合性化合物としては、例えば、4−フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体;フルオロエチレン−炭化水素系ビニルエーテル共重合体;エポキシ、ポリウレタン、セルロース、フェノール、ポリイミド等の各樹脂のフッ素変性品などを例示することができる。上記熱硬化性極性基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等の水素結合形成基が好ましく挙げられる。これらは、塗膜との密着性だけでなく、シリカなどの無機超微粒子との親和性にも優れている。
電離放射線硬化性基と熱硬化性極性基とを併せ持つ重合性化合物(フッ素系樹脂)としては、アクリル又はメタクリル酸の部分及び完全フッ素化アルキル、アルケニル、アリールエステル類、完全または部分フッ素化ビニルエーテル類、完全または部分フッ素化ビニルエステル類、完全または部分フッ素化ビニルケトン類等を例示することができる。
フッ素原子を含有する上記重合性化合物の重合体としては、例えば、上記電離放射線硬化性基を有する重合性化合物の含フッ素(メタ)アクリレート化合物を少なくとも1種類含むモノマー又はモノマー混合物の重合体;含フッ素(メタ)アクリレート化合物の少なくとも1種類と、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートの如き分子中にフッ素原子を含まない(メタ)アクリレート化合物との共重合体;フルオロエチレン、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、1,1,2−トリクロロ−3,3,3−トリフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンのような含フッ素モノマーの単独重合体又は共重合体;などが挙げられる。
また、これらの共重合体にシリコーン成分を含有させたシリコーン含有フッ化ビニリデン共重合体も、上記重合性化合物の重合体として用いることができる。この場合のシリコーン成分としては、(ポリ)ジメチルシロキサン、(ポリ)ジエチルシロキサン、(ポリ)ジフェニルシロキサン、(ポリ)メチルフェニルシロキサン、アルキル変性(ポリ)ジメチルシロキサン、アゾ基含有(ポリ)ジメチルシロキサンや、ジメチルシリコーン、フェニルメチルシリコーン、アルキル・アラルキル変性シリコーン、フルオロシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、メチル水素シリコーン、シラノール基含有シリコーン、アルコキシ基含有シリコーン、フェノール基含有シリコーン、メタクリル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンなどが例示できる。中でもジメチルシロキサン構造を有するものが好ましい。
上記したほか、さらには、分子中に少なくとも1個のイソシアナト基を有する含フッ素化合物と、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等のイソシアナト基と反応する官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物とを反応させて得られる化合物;フッ素含有ポリエーテルポリオール、フッ素含有アルキルポリオール、フッ素含有ポリエステルポリオール、フッ素含有ε−カプロラクトン変性ポリオール等のフッ素含有ポリオールと、イソシアナト基を有する化合物とを反応させて得られる化合物;なども、フッ素系樹脂として用いることができる。
低屈折率層の形成にあっては、例えば原料成分を含む組成物(屈折率層形成用組成物)を用いて形成することができる。より具体的には、原料成分(樹脂等)及び必要に応じて添加剤(例えば、後述の「空隙を有する微粒子」、重合開始剤、帯電防止剤、防眩剤等)を溶剤に溶解又は分散してなる溶液又は分散液を、低屈折率層形成用組成物として用い、上記組成物による塗膜を形成し、上記塗膜を硬化させることにより低屈折率層を得ることができる。なお、重合開始剤、帯電防止剤、防眩剤等の添加剤は、特に限定されず、公知のものを挙げることができる。
溶剤も帯電防止層で上述したものが挙げられ、好ましくは、メチルイソブチルケトン、 シクロヘキサノン、イソプロピルアルコール(IPA)、n−ブタノール、t−ブタノール、ジエチルケトン、PGME等である。
上記組成物の調製方法は、成分を均一に混合できれば良く、公知の方法に従って実施すれば良い。例えば、ハードコート層の形成で上述した公知の装置を使用して混合することができる。
塗膜の形成方法は、公知の方法に従えば良い。例えば、ハードコート層の形成で上述した各種方法を用いることができる。
得られた塗膜の硬化方法は、組成物の内容等に応じて適宜選択すれば良い。例えば、紫外線硬化型であれば、塗膜に紫外線を照射することにより硬化させれば良い。
上記低屈折率層においては、低屈折率剤として、「空隙を有する微粒子」を利用することが好ましい。「空隙を有する微粒子」はハードコート層の層強度を保持しつつ、その屈折率を下げることができる。本発明において、「空隙を有する微粒子」とは、微粒子の内部に気体が充填された構造及び/又は気体を含む多孔質構造体を形成し、微粒子本来の屈折率に比べて微粒子中の気体の占有率に反比例して屈折率が低下する微粒子を意味する。また、本発明にあっては、微粒子の形態、構造、凝集状態、被膜内部での微粒子の分散状態により、内部、及び/又は表面の少なくとも一部にナノポーラス構造の形成が可能な微粒子も含まれる。この微粒子を使用した低屈折率層は、屈折率を1.30〜1.45に調節することが可能である。
空隙を有する無機系の微粒子としては、例えば、特開2001−233611号公報に記載された方法によって調製されたシリカ微粒子を挙げることができる。特開平7−133105、特開2002−79616号公報、特開2006−106714号公報等に記載された製法によって得られるシリカ微粒子であってよい。空隙を有するシリカ微粒子は製造が容易でそれ自身の硬度が高いため、バインダーと混合して低屈折率層を形成した際、その層強度が向上され、かつ、屈折率を1.20〜1.45程度の範囲内に調製することを可能とする。特に、空隙を有する有機系の微粒子の具体例としては、特開2002−80503号公報で開示されている技術を用いて調製した中空ポリマー微粒子が好ましく挙げられる。
被膜の内部及び/又は表面の少なくとも一部にナノポーラス構造の形成が可能な微粒子としては先のシリカ微粒子に加え、比表面積を大きくすることを目的として製造され、充填用のカラム及び表面の多孔質部に各種化学物質を吸着させる除放材、触媒固定用に使用される多孔質微粒子又は断熱材や低誘電材に組み込むことを目的とする中空微粒子の分散体や凝集体を挙げることができる。そのような具体的としては、市販品として日本シリカ工業社製の商品名NipsilやNipgelの中から多孔質シリカ微粒子の集合体、日産化学工業社製のシリカ微粒子が鎖状に繋がった構造を有するコロイダルシリカUPシリーズ(商品名)から、本発明の好ましい粒子径の範囲内のものを利用することが可能である。
「空隙を有する微粒子」の平均粒子径は、5nm以上300nm以下であり、好ましくは下限が8nm以上であり上限が100nm以下であり、より好ましくは下限が10nm以上であり上限が80nm以下である。微粒子の平均粒子径がこの範囲内にあることにより、低屈折率層に優れた透明性を付与することが可能となる。なお、上記平均粒子径は、動的光散乱法などという方法によって測定した値である。「空隙を有する微粒子」は、上記低屈折率層中にマトリックス樹脂100質量部に対して、通常0.1〜500質量部程度、好ましくは10〜200質量部程度とするのが好ましい。
低屈折率層の形成においては、上記低屈折率層形成用組成物の粘度を好ましい塗布性が得られる0.5〜5cps(25℃)、好ましくは0.7〜3cps(25℃)の範囲のものとすることが好ましい。可視光線の優れた反射防止膜を実現でき、かつ、均一で塗布ムラのない薄膜を形成することができ、かつ基材に対する密着性に特に優れた低屈折率層を形成することができる。
樹脂の硬化手段は、帯電防止層の項で説明したのと同様であってよい。硬化処理のために加熱手段が利用される場合には、加熱により、例えばラジカルを発生して重合性化合物の重合を開始させる熱重合開始剤がフッ素系樹脂組成物に添加されることが好ましい。
低屈折率層の膜厚(nm)dは、下記式(V):
=mλ/(4n) (V)
(上記式中、
は低屈折率層の屈折率を表し、
mは正の奇数を表し、好ましくは1を表し、
λは波長であり、好ましくは480〜580nmの範囲の値である)
を満たすものが好ましい。
また、本発明にあっては、低屈折率層は下記数式(VI):
120<n<145 (VI)
を満たすことが低反射率化の点で好ましい。
上記高屈折率層は、低屈折率層より屈折率の高い層である。このような屈折率の異なる2層を備えることによって、反射防止性能を発現させることができる。
上記高屈折率層は、一般に使用される防汚染剤、高屈折率剤、中屈折率剤、低屈折率剤、帯電防止剤又は樹脂等を添加した組成物を調製し、公知の方法により形成するとよい。
本発明の光学積層体は、本発明による光学積層体は、光透過性基材及び帯電防止層を有するものであるが、上述したハードコート層、低屈折率層や高屈折率層の他にも必要に応じて、任意の層として防汚染層、中屈折率層等を備えてなるものであってよい。上記防汚染層、中屈折率層は、一般に使用される防汚染剤、中屈折率剤、帯電防止剤又は樹脂等を添加した組成物を調製し、それぞれの層を公知の方法により形成するとよい。
本発明の光学積層体の可視光透過率は、90%以上であることが好ましい。90%未満であると、ディスプレイ表面に装着した場合において、色再現性を損なうおそれがある。上記可視光透過率は、95%以上であることがより好ましく、98%以上であることが更に好ましい。
上記光学積層体のヘイズは、10%以下であることが好ましい。10%を超えると、ディスプレイ表面に装着した場合において、色再現性を損なうおそれがある。上記ヘイズは、5%以下であることがより好ましい。
本発明の光学積層体の一態様について、図を用いて説明する。図1は、上から順に低屈折率層1、ハードコート層2、帯電防止層3、光透過性基材4を備えてなる光学積層体を示す。本発明の光学積層体は、帯電防止層の他に、このように目的に応じて任意の層からなるものであってもよく、また、上述した態様に限定されないものである。
本発明の光学積層体は、偏光素子の表面に、本発明による光学積層体を、上記光学積層体における帯電防止層が存在する面と反対の面に設けることによって、偏光板とすることができる。このような偏光板も、本発明の一つである。
上記偏光素子としては特に限定されず、例えば、ヨウ素等により染色し、延伸したポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルホルマールフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系ケン化フィルム等を使用することができる。上記偏光素子と本発明の光学積層体とのラミネート処理においては、光透過性基材(好ましくは、トリアセチルセルロースフィルム)にケン化処理を行うことが好ましい。ケン化処理によって、接着性が良好になり帯電防止効果も得ることができる。
本発明は、最表面に上記光学積層体又は上記偏光板を備えてなる画像表示装置でもある。上記画像表示装置は、LCD等の非自発光型画像表示装置であっても、PDP、FED、ELD(有機EL、無機EL)、CRT等の自発光型画像表示装置であってもよい。
上記非自発発光型の代表的な例であるLCDは、透過性表示体と、上記透過性表示体を背面から照射する光源装置とを備えてなるものである。本発明の画像表示装置がLCDである場合、この透過性表示体の表面に、本発明の光学積層体又は本発明の偏光板が形成されてなるものである。
本発明が上記光学積層体を有する液晶表示装置の場合、光源装置の光源は光学積層体の下側から照射される。なお、STN型の液晶表示装置には、液晶表示素子と偏光板との間に、位相差板が挿入されてよい。この液晶表示装置の各層間には必要に応じて接着剤層が設けられてよい。
上記自発発光型画像表示装置であるPDPは、表面ガラス基板(表面に電極を形成)と当該表面ガラス基板に対向して間に放電ガスが封入されて配置された背面ガラス基板(電極および、微小な溝を表面に形成し、溝内に赤、緑、青の蛍光体層を形成)とを備えてなるものである。本発明の画像表示装置がPDPである場合、上記表面ガラス基板の表面、又はその前面板(ガラス基板又はフィルム基板)に上述した光学積層体を備えるものでもある。
上記自発発光型画像表示装置は、電圧をかけると発光する硫化亜鉛、ジアミン類物質:発光体をガラス基板に蒸着し、基板にかける電圧を制御して表示を行なうELD装置、又は、電気信号を光に変換し、人間の目に見える像を発生させるCRT等の画像表示装置であってもよい。この場合、上記のような各表示装置の最表面又はその前面板の表面に上述した光学積層体を備えるものである。
本発明の画像表示装置は、いずれの場合も、テレビジョン、コンピュータ、ワードプロセッサ等のディスプレイ表示に使用することができる。特に、CRT、液晶パネル、PDP、ELD、FED等の高精細画像用ディスプレイの表面に好適に使用することができる。
本発明の光学積層体は、上述した構成からなるものであるため、良好な帯電防止性を有し、かつ自然な色調、特に黒色を好適に実現することができるものである。従って、本発明の光学積層体は、陰極線管表示装置(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)等に好適に適用することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する。
本発明の内容を下記の実施例により説明するが、本発明の内容はこれらの実施態様に限定して解釈されるものではない。特別に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(実施例1)
中空状カーボンナノチューブ含有帯電防止層形成インキの調製
下記組成の成分を混合し、さらに、ペイントシェイカー、0.3mmのジルコニアビーズメディアを用い、1時間分散処理を行い、ビーズをろ過除去して、帯電防止層形成用インキを調製した。
カーボンナノチューブ粉末VGCF(商品名、昭和電工社製、平均直径150nm、平均壁厚さ10nm、平均アスペクト比300:透過型電子顕微鏡観察結果より) 9.8質量部
Disperbyk−190(商品名、ビックケミー社製) 0.2質量部
メチルイソブチルケトン 35.0質量部
ポリメチルメタクリレート(バインダー樹脂、シグマアルドリッチ社製) 15質量部
ハードコート層形成インキの調製
下記の組成の成分を配合してハードコート層形成インキを調製した。
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 30.0質量部
イルガキュア907(商品名、チバスペシャリティケミカルズ社製) 1.5質量部
メチルイソブチルケトン 73.5質量部
低屈折率層形成インキの調製
下記の組成の成分を配合して、低屈折率層(屈折率1.37)形成インキを調製した。
中空シリカゾル(平均粒径50nm、20%メチルイソブチルケトン溶液) 12.85質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 1.43質量部
イルガキュア907(商品名、チバスペシャルティーケミカルズ社製) 0.1質量部
TSF4460(商品名、GE東芝シリコーン社製:アルキルポリエーテル変性シリコーンオイル) 0.12質量部
メチルイソブチルケトン 85.5質量部
帯電防止性光学積層体の作製
東洋紡績社製の易接着処理PETフィルム(A4300;光透過性基材)100μm処理面に対し、調製した帯電防止層形成インキを、マイヤーバーによりバーコートした後、70℃の送風オーブン中で30秒間乾燥、溶剤除去することにより、乾燥膜厚300nmの中空状カーボン繊維含有樹脂層(帯電防止層)を形成した。
続いてハードコート層形成インキを、バーコートし、乾燥により溶剤を除去した後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて、照射線量100mJ/cmで紫外線照射を行い、ハードコート層を硬化させて、塗膜5μmのハードコート層を形成した。
さらに、得られた積層体のハードコート層上に、上記の低屈折率層形成インキをバーコートし、乾燥させることにより溶剤を除去した後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hパルプ)を用いて、照射線量200mJ/cmで紫外線照射を行い、塗膜を硬化させて、層厚約100nmの低屈折率層を作成することにより、基材フィルム/(カーボンナノチューブ含有)帯電防止層/ハードコート層/低屈折率層からなる実施例1の帯電防止性光学積層体を得た。
(実施例2)
上記帯電防止層形成インキ中のカーボンナノチューブ粉末VGCFを、カーボンナノホーン粉末(平均直径5nm、平均壁厚み1nm、平均アスペクト比100、シグマアルドリッチ社製)に置き換えた他は、実施例1と同様にして、基材フィルム/(カーボンナノホーン含有)帯電防止層/ハードコート層/低屈折率層の層構成を有する実施例2の帯電防止性光学積層体を得た。
(比較例1)
上記帯電防止層形成インキ中のカーボンナノチューブ粉末VGCFを、酸化スズ粉末(ナノテックSnO、関東化学社製)に置き換えた他は、実施例1と同様にして光学積層体を形成し、基材フィルム/(酸化スズ含有)帯電防止層/ハードコート層/低屈折率層の層構成を有する比較例1の帯電防止性光学積層体を得た。
(比較例2)
上記帯電防止層形成インキ中のカーボンナノチューブ粉末VGCFを、カーボン繊維(2重壁カーボンナノチューブ;小径カーボンナノチューブを内包するカーボンナノチューブ、平均長さ10μm、シグマアルドリッチ社製)に置き換えた以外は、実施例1と同様にして光学積層体を形成し、基材フィルム/(カーボン繊維含有)帯電防止層/ハードコート層/低屈折率層の層構成を有する比較例2の帯電防止性光学積層体を得た。
上記で得られた各積層体について、表面抵抗率及び全光線透過率を測定した。上記表面抵抗率は、表面抵抗率測定器(Hiresta IP MCP−HT260、三菱化学社製)にて印加電圧1000Vで測定した。また、全光線透過率は、分光光度計(UV−3100PC、島津製作所社製)を用いて測定を行った。測定結果を表1に示す。
Figure 2008168591
表1より、比較例の光学積層体は、所望の表面抵抗率が得られているものの、全光線透過率が低い(色再現性への影響ありと判断した。)のに対し、実施例の光学積層体は、表面抵抗率、全光線透過率とも良好であり、各性能を両立できていることが分かった。
本発明の光学積層体は、陰極線管表示装置(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)等に好適に適用することができる。
本発明の光学積層体の概要図の一例である。
符号の説明
1 低屈折率層
2 ハードコート層
3 帯電防止層
4 光透過性基材

Claims (12)

  1. 光透過性基材及び帯電防止層を有する光学積層体であって、
    前記帯電防止層は、中空状カーボン繊維及びバインダー樹脂を含有する樹脂薄膜層である
    ことを特徴とする光学積層体。
  2. 中空状カーボン繊維は、平均直径が1〜200nmであり、かつ平均壁厚さが0.1〜50nmである請求項1記載の光学積層体。
  3. 中空状カーボン繊維の平均アスペクト比は、1以上である請求項1及び2記載の光学積層体。
  4. 中空状カーボン繊維は、カーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンである請求項1、2又は3記載の光学積層体。
  5. 中空状カーボン繊維の含有量は、帯電防止層の全固形分100質量%に対して0.1〜50質量%である請求項1、2、3又は4記載の光学積層体。
  6. 帯電防止層の層厚みは、10nm〜5μmである請求項1、2、3、4又は5記載の光学積層体。
  7. 更に、ハードコート層を有する請求項1、2、3、4、5又は6記載の光学積層体。
  8. 更に、低屈折率層を有する請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の光学積層体。
  9. 可視光透過率は、90%以上である請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の光学積層体。
  10. 最表面に請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の記載の光学積層体を備えることを特徴とする自発光型画像表示装置。
  11. 偏光素子を備えてなる偏光板であって、
    前記偏光板は、偏光素子表面に請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の光学積層体を備えることを特徴とする偏光板。
  12. 最表面に請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の光学積層体、又は、請求項11記載の偏光板を備えることを特徴とする非自発光型画像表示装置。
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