JP2008168326A - 切断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シヤー本体1Aは、パスラインを挟んで当該パスラインと直交する方向に平行に配置された一対の回転軸11u,11dをそれぞれ中心軸として互いに反対方向に連続回転するナイフホルダ12u,12dと、一対の回転軸11u,11dを駆動する駆動機構と、ナイフホルダ12u,12dを回転軸11u,11dの軸方向に移動させるリニアモータ16とから概略構成されている。ナイフホルダ12u,12dの先端部には、切断された線条材10の新しい先端部が上方を指向するように配置された第一の切刃13と、切断された線条材10の新しい先端部が下方を指向するように配置された第二の切刃14とが所定の間隔をあけて並設され、第一の切刃13と第二の切刃14との間の空間は線条材10の搬送路となっている。
【選択図】図3
Description
圧延機から送り出された線材は、切替パイプにより、静止状態にある上向きシヤーに案内され、線材の先端部は、デフレクターの下側に当たって下方に偏向されてクロップシュートに入っていく。線材が一定長さ通過すると、上向きシヤーが作動して線材の先端部が切り落とされ、切り落とされた先端部はクロップシュートを介してクロップ箱に送られる。一方、後続する線材の新しい先端部は、切刃の作動により上方に傾斜し、セパレーターの上側へ案内される。
また、線材の後端部を切り落とす場合は、切替パイプにより、線材が下向きシヤーに案内され、後端部が切り落とされる。切り落とされた後端部の先端は、切刃の作動により下方に傾斜し、セパレーターの下側を通ってデフレクターに当接し、クロップシュートに送られる。
線条材の先端部を切断する場合、ラインセレクターの入口ガイドは、クロップシュートを指向するように下方に傾斜した状態に維持される。また、線条材の切断位置が圧延ライン上となるように回転刃軸の上下高さが調整される。入口ガイドを通過した線条材の先端部はシヤー本体を通過してクロップシュートに導かれる。その後、回転刃軸が起動され、下側の回転刃が線条材を圧延ラインまで蹴り上げ、上側の回転刃と噛合して先端部を切断する。この時、入口ガイドは出口ガイドを指向するように位置変更され、後続の線条材は出口ガイドを通って下流側へ流れる。一方、切断された先端部はクロップシュート内を落下してライン外に排出される。
また、線条材の後端部を切断する場合は、それまで出口ガイドを指向していた入口ガイドがクロップシュートを指向するように位置変更する。それと同時に、回転刃の切断位置が圧延ラインよりも下方になるように回転刃軸の上下方向の位置を調整する。回転刃が起動して圧延ラインより下方の切断位置において線条材の後端部が切断されると、切断が完了した先行する線条材は出口ガイドを通って下流に流れていき、線条材の後端部はクロップシュートに案内される。
そこで、特許文献3では、あらゆる圧延機排出速度にて確実に作動することが可能なフライングシヤーが提案されている。
このフライングシヤーは、水平面の上方および下方に位置する上部シャフトおよび下部シャフトを回転軸として互いに反対方向に連続的に回転する先行刃と追随刃を有している。先行刃の回転半径は追随刃の回転半径より長めに形成され、先行刃および追随刃は、水平面から鉛直方向に間隔を空けて設けられた切断領域Z1,Z2内で、半径方向に重複する位置関係にて協働するよう構成・配置されている。また、切断領域Z1,Z2の上流には、切断領域Z1,Z2を迂回する迂回経路a,b,cに線条材を誘導するよう動作したり、迂回経路a,b,cから偏向して切断領域Z1,Z2内に線条材を誘導し、先行刃および追随刃によって線条材が前セグメントと後セグメントに切断されるよう動作するスイッチパイプが配置され、切断領域Z1,Z2の下流には、水平棚部を有する中間壁によって内部が三つの案内経路A,B,Cに分割された固定収容樋が配置されている。
線条材の先端部を切断する場合、スイッチパイプは迂回経路aに設定される。これにより、線条材の先端部は、切断領域Z1を迂回して固定収容樋の案内経路Aを通過する。適切な時点でスイッチパイプは、迂回経路aから迂回経路bへ横断移動される。それにより、線条材は切断領域Z1を通過するよう誘導され、切断領域Z1において、線条材は、案内経路Aに進む前セグメントと、案内経路Bを通過する後セグメントとに分割される。
また、線条材の後端部を切断する場合は、スイッチパイプが迂回経路bから迂回経路cへ移動し、切断領域Z2内で、線条材の後端部が切断される。前セグメントは、案内経路Bを進行しつづけ、後セグメントは、案内経路Cへ誘導される。
即ち、切刃を回転する駆動系と、切刃を軸方向に移動する駆動系とを別々に設けることにより、切刃を回転する慣性モーメントの大きな駆動系は切断モードに入る前に排出速度に見合った速度まで十分時間をかけて加速しておき、切刃を軸方向に移動する慣性モーメントの小さな駆動系のみを瞬時に起動停止するところに本発明の特徴がある。
一方、線条材の後端部を切断する場合は、第二の切刃がパスラインの位置に来るように、一対の回転軸をそれぞれ中心軸として互いに反対方向に連続回転するナイフホルダを当該回転軸に沿って移動させ、パスラインに進入した第二の切刃によって線条材を切断する。切り落とされた後端部は、第二の切刃の作動によりクロップシュートに送られる。
本発明では、リニアモータを用いてナイフホルダを回転軸の軸方向に移動させるようにしているので、歯車などの伝達機構が不要となり、駆動機構が簡単になる。その結果、駆動機構の小型軽量化、高速化、高い切断精度を実現することができる。また、リニアモータの場合、非接触で経年変化も少ないので、メンテナンスも容易である。
本発明では、偏芯カムを回転軸に平行な平面内で回動させることにより、偏芯カムと係合する係合部材が回転軸の軸方向に移動し、当該係合部材と連結されているナイフホルダが係合部材とともに回転軸の軸方向に移動する。本発明の場合、カム軸を介して偏芯カムを回動させるようにしているので、駆動機構がシンプルであり、コストが掛からず、信頼性も高い。
本発明では、摺動棒が回転軸内を軸方向に摺動することにより、リンク材を介して摺動棒に連結されたナイフホルダが、軸支部を揺動中心として回転軸の軸方向に揺動する。ナイフホルダの中間部に比べて先端部では、変位量が増幅されるため、本発明の場合、摺動棒の移動量を小さくすることができるという利点がある。
本発明では、切刃の連続回転が可能なため、切断の瞬間に、切刃を回転する駆動系を起動する必要が無く、慣性モーメントの大きさによる制約を受けない。因って、切刃を回転する駆動系の慣性モーメントを大きくすることも可能であり、切刃を回転する駆動系の慣性モーメントを積極的に大きくして、その慣性エネルギーで太径・低速線条材を切断することが可能となる。これにより、太径・低速線条材の切断から前記した細径高速線条材の切断まで1台の切断機でカバーすることができる。
[第一の実施形態]
図1に本切断装置の側断面図を示す。また、図3に第一の実施形態におけるシヤー本体を正面から見た図を示す。
図1に示すように、本切断装置は、線条材を切断するシヤー本体1Aと、シヤー本体1Aの前面に設置され、シヤー本体1Aに線条材を送り込むスイッチトラフ2と、シヤー本体1Aの後面に設置されるセパレータ3とから概略構成される。
第一の切刃13と第二の切刃14の刃先は、図2に示すように、傾斜面を有しており、傾斜面の向きは、第一の切刃13と第二の切刃14とで逆向きになっている。線条材10を切断する場合、上側のナイフホルダ12uと下側のナイフホルダ12dが互いに逆向きに回転して、上側の切刃13u,14uと下側の切刃13d,14dが互いに噛み合い、その間に挟んだ線条材10を切断する。この際、第一の切刃13では、切断された線条材10の新しい先端部は、下側の切刃13dによって上方を指向し(図2(a)参照)、第二の切刃14では、切断された線条材10の新しい先端部は、上側の切刃14uによって下方を指向する(図2(b)参照)。
なお、上記実施形態では、リニアモータを同期型としたが、誘導型など他のタイプのリニアモータでも良いことは言うまでもない。
線条材10の先端部を切断する場合、スイッチパイプ4の先端部4aがクロップシュート8を指向するように、先端部4aを下方に傾斜した状態に維持する。スイッチパイプ4の先端部4aを通過した線条材10の先端部は、第一の切刃13と第二の切刃14の間の空間Kを通過してクロップシュート8に導かれる(図5(a)参照)。一定長さの線条材10が通過すると、第一の切刃13がパスラインPの位置に来るように、回転軸11u,11dをそれぞれ中心軸として互いに反対方向に連続回転するナイフホルダ12u,12dを回転軸11u,11dに沿って移動させ、パスラインPに進入した第一の切刃13によって線条材10を切断する(図5(b)参照)。線条材10の切断が完了すると同時に、ナイフホルダ12u,12dを元の位置に復帰させるとともに(図5(c)参照)、スイッチパイプ4の先端部4aが出口ガイド7を指向するように位置変更する。切断された先端部はクロップシュート8内を落下してライン外に排出され、後続の線条材10は第一の切刃13の作動により上方に傾斜し、出口ガイド7を通って下流側へ流れる。なお、線条材10の中間部を切断する場合は、切断された先端部を通させたい方向によって、第一の切刃13または第二の切刃14を選択使用することができる。
一方、線条材10の後端部を切断する場合は、それまで出口ガイド7を指向していたスイッチパイプ4の先端部4aがクロップシュート8を指向するように位置変更する。第二の切刃14がパスラインPの位置に来るように、回転軸11u,11dをそれぞれ中心軸として互いに反対方向に連続回転するナイフホルダ12u,12dを回転軸11u,11dに沿って移動させ、パスラインPに進入した第二の切刃14によって線条材10を切断する(図5(d)参照)。線条材10の切断が完了すると同時に、ナイフホルダ12u,12dを元の位置に復帰させる(図5(e)参照)。切断が完了した先行する線条材10は出口ガイドを通って下流に流れていき、線条材10の後端部は第二の切刃14の作動により下方に傾斜し、クロップシュート8に案内される。
図6に第二の実施形態におけるシヤー本体を正面から見た図を、図7にその矢視断面図を示す。
本実施形態におけるシヤー本体1Bでは、回転軸11を環装する係合部材31が、軸受けからなる連結部33を介してナイフホルダ12の基端部に連結された構成とされている。プレート状の係合部材31の中心部を回転軸11が貫通し、係合部材31の一方の端部には鉛直方向に長い長孔31aが形成され、長孔31aの内部には、パスラインPの方向にカム軸34を有する偏芯カム35が配置されている。また、係合部材31が回転軸11の周りを回転しないように、係合部材31の他方の端部は、フレーム18に一端が固定された棒状の治具32と係合している。
上側のカム軸34uと下側のカム軸34dは歯車37,37で連動しており、モータ36に連結された下側のカム軸34dが回動すると、歯車37,37を介して上側のカム軸34uは逆方向に回動する。
図8に第三の実施形態におけるシヤー本体のナイフホルダ部分の正面図を、図9にナイフホルダ部分の側面図を示す。
本実施形態におけるシヤー本体1Cでは、回転軸41を保持するボス45の外周部に、ナイフホルダ42の基端部がクリアランスCを有する状態で環装される。ナイフホルダ42の基端部は略U字状とされ、その上端部はピン46でボス45に軸支され、当該基端部の中間部は、回転軸41内を軸方向に摺動する摺動棒48の一端にリンク材47で連結されている。なお、摺動棒48の他端には、摺動棒48を押し引きするための駆動装置(図示省略)が連結されており、駆動装置としては、油圧シリンダーや電磁石などを利用することができる。
図10に、第四の実施形態におけるシヤー本体を正面から見た図を示す。
本実施形態におけるシヤー本体は、第二の実施形態におけるシヤー本体1Bに加えて、下側の回転軸11dの一端にフライホイル25を備えた構成とされており、フライホイル25の大きな慣性モーメントを利用して、太径・低速線条材を切断することができる。
なお、上記実施形態では、シヤー本体を第二の実施形態のものとしたが、第一や第三の実施形態のものでもよいことは言うまでもない。
2 スイッチトラフ
3 セパレータ
4 スイッチパイプ
5 アクチュエータ
6 レバー
7 出口ガイド
8 クロップシュート
9 チョッピングシヤー
10 線条材
11,11u,11d,41,41u,41d 回転軸
12,12u,12d,42,42u,42d ナイフホルダ
13,13u,13d,14,14u,14d 切刃
15,45 ボス
16 リニアモータ
16a 固定子
16b 可動子
17,32 治具
18 フレーム
19 切刃位置検出器
20,36 モータ
21 伝達装置
22,37 歯車
23 モータ回転検出器
24 スライドブッシュ
25 フライホイル
31 係合部材
31a 長孔
33 連結部
34,34u,34d カム軸
35 偏芯カム
42a 軸支部
46 ピン
47 リンク材
48 摺動棒
P パスライン
K 空間
C クリアランス
Claims (5)
- 線条材を切断するシヤー本体と、前記シヤー本体の前面に設置され、前記シヤー本体に線条材を送り込むスイッチトラフと、前記シヤー本体の後面に設置され、切断された線条材を案内する出口ガイドおよび線条材の先・後端部をライン外へ排出するクロップシュートを有するセパレータとを備える切断措置において、
線条材のパスラインを挟んで当該パスラインと直交する方向に平行配置された一対の回転軸の周りにそれぞれ連続回転するナイフホルダの先端部に、切断された線条材の新しい先端部が一方向を指向するように配置された第一の切刃と、切断された線条材の新しい先端部が他方向を指向するように配置された第二の切刃とが、それらの間に線条材が自由に通過できる空間を有して並設されてなり、
前記ナイフホルダが前記回転軸の軸方向に移動することにより、前記パスラインに進入した前記第一の切刃または前記第二の切刃が、前記パスラインに沿って搬送される線条材を切断することを特徴とする切断装置。 - 前記ナイフホルダの基端部外周面と、当該基端部外周面に面して設けられた治具との間にリニアモータが配され、前記リニアモータにより、前記ナイフホルダが前記回転軸の軸方向に移動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
- 前記ナイフホルダに連結された係合部材に偏芯カムが係合し、前記偏芯カムが前記回転軸に平行な平面内で回動することにより、前記係合部材を介して前記ナイフホルダが前記回転軸の軸方向に移動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
- 中心部を前記回転軸が貫通するボスの外周部に、前記ナイフホルダの基端部がクリアランスを有する状態で環装され、前記基端部の一端が前記ボスに軸支されるとともに、当該基端部の中間部が前記回転軸内を軸方向に摺動する摺動棒の一端にリンク材で連結され、
前記摺動棒が前記回転軸内を軸方向に摺動することにより、前記ナイフホルダが軸支部を揺動中心として前記回転軸の軸方向に揺動することを特徴とする請求項1に記載の切断装置。 - 前記回転軸の一端にフライホイルを備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の切断装置。
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