JP2008168025A - ミシン - Google Patents

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Takashi Sugiyama
崇 杉山
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Abstract

【課題】縫製中に被縫製物の厚みが変化する場合であっても、縫製作業を円滑に行うことができ、かつ各第2針糸案内部によって適切な糸量を繰り出して、被縫製物において均一な縫い目を得ることができ、縫い品質の向上を図る。
【解決手段】
各第2針糸案内部28は、縫製時における布8の厚みに対応する各押さえ部34の上昇動作にしたがって、各連結部36を介して繰り出される針糸5の糸量が多くなる位置に移動し、布8の厚みに対応する各押さえ部34の下降動作にしたがって、各連結部36を介して繰り出される糸量が少なくなる位置に移動することにより、各第1ガイド孔26と各第2ガイド孔31との間隙寸法を変化させて、繰り出す各針糸の糸量を調整する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ミシンに係り、特に、針糸繰り出し機構によって針糸を繰り出しながら、複数の縫い針を用いて縫製を行うミシンに関する。
従来より、被縫製物の送り方向と直交する方向に並設された複数本の縫い針を有し、前記各縫い針に供給される針糸を繰り出しながら縫製を行うミシンが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
このミシンには、ミシンアーム部の外側であって、針糸供給源から供給される針糸を縫い針に導く針糸供給経路の途中に、各針糸が挿通される第1ガイド孔が形成された単一の第1針糸案内部が設けられている。また、糸送り方向における第1針糸案内部よりも上流側には、第1針糸案内部との間において各縫い針に供給される複数の針糸を掛け渡す第2針糸案内部が単一の部材によって設けられており、この単一の部材からなる第2針糸案内部には、各針糸を挿通させるための複数の第2ガイド孔が形成されている。そして、このミシンは、この第2針糸案内部を上下に揺動させることにより、針糸供給源から各針糸を繰り出して、第1針糸案内部との間において掛け渡し、各縫い針にそれぞれ針糸を供給するようになっている。
ここで、前述のような複数本の縫い針が備えられたミシンによって、各縫い針を用いて縫製を行う際、被縫製物の折り返しや重なりにより各縫い針の針落ち部に搬送される被縫製物の厚みが変化する場合がある。このような場合には、各縫い針において被縫製物の縫製に必要な糸量が異なることとなり、さらには、各縫い針が上昇する際の当該縫い針と被縫製物との抵抗が異なるので、第2針糸案内部と被縫製物との間における糸余り量が異なることとなる。
しかし、従来のミシンによれば、単一の部材からなる第2針糸案内部を用いて各縫い針に対する各針糸を繰り出す構成となっていたため、各縫い針において必要とされる適切な糸量を繰り出すことが困難となっていた。この結果、各縫い針の針落ち部と第2針糸案内部との間において各針糸を適切な張度をもって搬送させることができず、縫い目の良好な被縫製物を得ることができない場合があった。
そこで、近年、各縫い針に対応する複数の第2針糸案内部を有し、各第2針糸案内部は、上下方向の高さ位置を個別に調節可能に設けられているミシンが考えられている(例えば、非特許文献1参照)。
このミシンは、各縫い針に供給される各針糸をそれぞれ保持する複数の糸保持部としての第1ガイド孔が形成された第1針糸案内部と、各針糸の送り方向における各案内部よりも上流側に、各縫い針に対応して設けられ、各針糸を保持する第2糸保持部としての第2ガイド孔が形成された複数の第2針糸案内部とを有している。そして、このミシンは、各縫い針が上死点に位置する際に、各第2針糸案内部の第2ガイド孔を第1ガイド孔よりも下方に配置させることにより、針糸供給源から各針糸を繰り出すようになっている。
このようなミシンによれば、各縫い針によって縫製される部分の被縫製物の厚みに応じて各第2針糸案内部の高さ位置を調整して、各第1ガイド孔と各第2ガイド孔との間隙寸法を調整することにより、各第1ガイド孔と各第2ガイド孔との間に掛け渡される糸量を変化させる。これにより、前述のミシンは、各第2針糸案内部より上流から繰り出される針糸の糸量を各被縫製物の厚みに応じた糸量に調整する構成とされていた。
特開2001−187290号公報 特願2005−366495号
しかし、前述のような各第2針糸案内部の高さ位置を個別に調整可能なミシンによれば、縫製前にそれぞれの第2針糸案内部の高さ位置を調整する構成となっている。このため、各針糸によって縫製される部分の被縫製物の厚みが縫製中に変化しない場合には、各第2針糸案内部によって適量の針糸を繰り出すことは可能であるが、縫製中に被縫製物の厚みが変化してしまう場合には、各第2針糸案内部の高さ位置を調整することができず、各縫い針において必要とされる適切な糸量を繰り出すことが困難となっていた。この結果、各縫い針の針落ち部と第2針糸案内部との間において各針糸を適切な張度をもって搬送させることができず、縫い目の良好な被縫製物を得ることができない場合があった。また、縫製中に被縫製物の厚みが変化した場合に繰り出される針糸の糸量を調整するには、縫製作業を一旦中断しなければならず、縫製作業に時間がかかってしまうという問題を有していた。
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、縫製中に被縫製物の厚みが変化する場合であっても、縫製作業を円滑に行うことができ、かつ各第2針糸案内部によって適切な糸量を繰り出すことにより、被縫製物において均一な縫い目を得ることができ、縫い品質の向上を図ることができるミシンを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係るミシンの特徴は、上下動可能に設けられた複数の縫い針と、前記各縫い針に供給される各針糸をそれぞれ保持する複数の第1糸保持部が形成された第1針糸案内部と、前記各針糸の送り方向における前記第1針糸案内部よりも上流側に前記各縫い針に対応して前記第1針糸案内部との間隙を調整可能に設けられ、前記各針糸を保持する第2糸保持部を有する複数の第2針糸案内部と、前記各縫い針の針落ち部に対向する位置に設けられ、前記各縫い針によって縫製を行う際に被縫製物を押さえる複数の押さえ部と、前記各縫い針を介して対応する前記各押さえ部および前記各第2針糸案内部をそれぞれ個別に連結する連結部とを有してなり、前記各第1糸保持部と前記各第2糸保持部との間には、前記各針糸が掛け渡されており、前記各第2針糸案内部は、前記各連結部を介して、縫製時における前記被縫製物の厚みに対応する前記各押さえ部の上下動に連動して移動することにより、前記各第1糸保持部と前記各第2糸保持部との間隙寸法を変化させて、前記各第1糸保持部と前記各第2糸保持部との間に掛け渡される前記各針糸の糸量を調整するように構成されている点にある。
この請求項1に記載の発明によれば、被縫製物の縫製中に被縫製物の厚みが変化してしまう場合であっても、各第2針糸案内部を、各連結部を介して被縫製物の厚みに対応した押さえ部の上下動に連動して移動させ、各第1糸保持部と各第2糸保持部との間隙寸法を変化させることにより、各第1糸保持部と各第2糸保持部との間に掛け渡される各針糸の糸量を自動的に調整することができる。これにより、本発明に係るミシンによれば、縫製中において、縫製作業を中断することなく、被縫製物の厚みに応じて、繰り出す針糸の糸量を自動的に調整することができる。
また、請求項2に記載の発明に係るミシンの特徴は、前記各第2針糸案内部が、前記各押さえ部の上昇動作にしたがって、前記各連結部を介して前記各第2糸保持部が前記各第1糸保持部から離間する位置に移動し、前記各押さえ部の下降動作にしたがって、前記各連結部を介して前記各第2糸保持部が前記各第1糸保持部に近接する位置に移動する点にある。
この請求項2に記載の発明によれば、被縫製物の縫製中に被縫製物の厚みが変化してしまう場合であっても、各第2針糸案内部は、被縫製物の厚みが厚くなって各押さえ部が上昇すると、各連結部を介してこの上昇動作に連動し、各第2糸保持部が各第1糸保持部から離間する位置に移動する。また、各第2針糸案内部は、被縫製物の厚みが薄くなって各押さえ部が下降すると、各連結部を介してこの下降動作に連動し、各第2糸保持部が各第1糸保持部に近接する位置に移動する。これにより、各第2針糸案内部は、被縫製物の厚みが厚くなると、繰り出される各針糸の糸量が多くなる位置に自動的に移動し、被縫製物の厚みが薄くなると、繰り出される各針糸の糸量が少なくなる位置に自動的に移動するので、被縫製物の厚みに応じて、繰り出す糸量を自動的に調整することができる。
さらに、請求項3に記載の発明に係るミシンの特徴は、請求項2に係るミシンにおいて、前記各第2針糸案内部が、それぞれ弾性部材によって上方に付勢して設けられ、上下動する前記各縫い針が上死点に位置する際に、前記各第2糸保持部が前記各第1保持部よりも下方に配置されており、前記各連結部は、一端部が前記各押さえ部に固定して接続された前記第1連結部材と、曲折して形成され、一端部が前記第1連結部材の他端部に対して揺動可能に接続され、曲折された曲部が、前記縫い針を保持する針棒を上下動可能に支持するミシンアームに固定されているとともに、他端部が前記各第2針糸案内部に固定して接続された第2連結部材とを有し、前記各連結部は、前記各押さえ部の上昇にともなう前記第1連結部材の上昇にしたがって、前記第2連結部材の一端部が上昇するとともに、前記曲部を支点として前記第2連結部材の他端部が下降するとともに、前記各押さえ部の下降にともなう前記第1連結部の下降にしたがって、前記第2連結部材の一端部が下降するとともに、前記曲部を支点として前記第2連結部材の他端部が上昇し、前記各第2針糸案内部は、前記第2連結部材の他端部の下降にしたがって下降し、前記第2糸保持部を前記各第1糸保持部から離間させるとともに、前記第2連結部材の他端部の上昇にしたがって上昇し、前記各第2糸保持部を前記各第1糸保持部に近接させる点にある。
この請求項3に記載の発明によれば、被縫製物の縫製中に被縫製物の厚みが変化してしまう場合であっても、各第2針糸案内部は、各連結部を介して、被縫製物の厚みに対応した押さえ部の上下動に連動して上下動することにより、各第2針糸案内部の高さ位置を自動的に調整することができる。そして、各第2針糸案内部の高さ位置を、押さえ部の上下動に応じて自動的に調整することにより、各第1糸保持部と各第2糸保持部との間隙寸法を変化させて、繰り出す糸量を自動的に調整することができる。
以上述べたように、本発明に係るミシンによれば、被縫製物の縫製中に被縫製物の厚みが変化した場合であっても、縫製作業を中断することなく、各第2針糸案内部によって繰り出される針糸の糸量を自動的に調整し、被縫製物の厚みに応じた適切な糸量を繰り出すことができる。これにより、縫製作業の円滑化を図ることができるとともに、各縫い針の針落ち部と第2針糸案内部との間において各針糸を適切な張度をもって送ることができるので、被縫製物において均一な縫い目を得ることができ、縫い品質の向上を図ることができる。
以下、本発明に係るミシンの一実施形態を図1から図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るミシンの全体的構成を示す概略的斜視図であり、図1に示すように、本実施形態に係るミシン1のミシン本体2におけるミシンアーム3の下方には、先端部に針糸5が挿通される糸通し孔6が形成された複数本(本実施形態においては3本)の縫い針7が、被縫製物としての布8の送り方向と直交する方向に一列に並設されている。各縫い針7は、針留め9によって保持されており、この針留め9は、ミシンアーム3の内部に配置された針棒10の先端部に保持されている。針棒10は、図示しない上下動機構に接続されており、これにより、各縫い針7は、針棒10および針留め9を介して、上下方向に往復動作を行うようになっている。
各縫い針7の先端部に対向する位置には、針板12が設けられており、針板12における各縫い針7の先端部に対向する位置には、各縫い針7が挿通される複数の針孔13が形成されている。
図2に示すように、針板12の下方には、各縫い針7によって形成される各針糸5のループに対して個別にルーパ糸を挿通するルーパ機構15が設けられており、ルーパ機構15には、布8の送り方向に直交する方向に並列して配置され、布8の送り方向に揺動する複数のルーパ16が設けられている。そして、このルーパ機構15は、各縫い針7が下死点から上昇する際に形成される各針糸5のループ内にそれぞれルーパ16を挿入して個別にルーパ糸を挿通し、次に各縫い針7が下降する際に各ルーパ糸のループ内にそれぞれ縫い針7を挿入させることによって、各針糸5と各ルーパ糸とを交互にループに挿入させて縫製を行うようになっている。
ミシン本体2の側面であって図示しない針糸供給源から縫い針7に針糸5を導く針糸5供給経路の途中には、針糸供給源から供給される各針糸5に対して個別に所定の張力を付与する糸調子機構18が、針糸5の送り方向の上流側に設けられており、糸調子機構18は、各縫い針7に供給される各針糸5に個別に対応して設けられた複数の糸調子19を有し、各糸調子19によって、各針糸5に対して個別に所定の張力を付与するようになっている。
針糸供給源から縫い針7に針糸5を導く針糸5供給経路の途中であって針糸5の送り方向における糸調子機構18の下流側のミシンアーム3の側面には、縫い針7による縫製動作の直後に布8に縫着された針糸5を引き上げることによって当該布8に形成された縫い目を締結する天秤機構21が設けられている。
そして、針糸5の供給経路であって下流側のミシンアーム3の側面には、各縫い針7の上下動に同期して各縫い針7に供給される各針糸5を針糸供給源から繰り出すための繰り出し機構23が設けられている。
図3に示すように、この繰り出し機構23は、板状部材により形成された第1針糸案内部25を有しており、第1針糸案内部25は、針棒10における針留め9の上方に固定して設けられている。第1針糸案内部25の先端部分は、屈折して布8の送り方向の上流側に向かって延設されており、第1針糸案内部25の先端部分には、各針糸5をそれぞれ保持する複数の第1糸保持部として、各針糸5に個別に対応して第1ガイド孔26が形成されている。そして、各針糸5は、各第1ガイド孔26に挿通されている。
また、繰り出し機構23は、各針糸5の送り方向における第1針糸案内部25よりも上流側であってミシンアーム3の側面の下端部分に配置された、各縫い針7に対応する板状部材からなる複数の第2針糸案内部28を有しており、各第2針糸案内部28は、弾性部材としてのばね部材29によってそれぞれ上方に付勢して設けられている。各第2針糸案内部28の中央部分には、上下方向に長い長孔30が形成されており、各長孔30には、各第2針糸案内部28をミシンアーム3の下端部分に取り付ける各保持部材32が遊嵌されている。そして、各第2針糸案内部28は、各ばね部材29によって上方に付勢されながら、各長孔30を各保持部材32に沿わせるように上下方向に個別に揺動自在に設けられている。各第2針糸案内部28における長孔30の下方には、各針糸5を保持する第2糸保持部として各針糸5が挿通される第2ガイド孔31が形成されている。
この繰り出し機構23においては、各縫い針7が上下動における上死点に位置する際に、各縫い針7とともに上下動する第1針糸案内部25の各第1ガイド孔26よりも、各第2針糸案内部28の第2ガイド孔31が常に下方に位置するように、各第2針糸案内部28の上下動の移動範囲が定められている。すなわち、この繰り出し機構23は、各縫い針7が上死点に位置した際に、各第2針糸案内部28の第2ガイド孔31を第1針糸案内部25の各第1ガイド孔26よりも下方に位置させることにより、針糸供給源から各針糸5を繰り出して、各針糸5を各第1ガイド孔26と各第2ガイド孔31との間において掛け渡すようになっている。
針板12の上方であって各縫い針7の針落ち部に対向する位置には、各縫い針7によって縫製を行う際に布8を押さえるための複数の押さえ部34が設けられている。本実施形態においては、図2に示すように、2つの押さえ部34が、並列配置された3本の各縫い針7のうち左側の2本の各縫い針7の針落ち部に対向する位置、および右側の1本の縫い針7の針落ち部に対向する位置にそれぞれ配設されている。なお、各押さえ部34は、各縫い針7に個別に対応して設けてもよい。
各縫い針7を介して対応する各押さえ部34および各第2針糸案内部28は、連結部36によってそれぞれ個別に連結されている。各連結部36は、一端部が各押さえ部34に固定して接続された第1連結部材37と、曲折して形成された第2連結部材38とを有している。第2連結部材38は、一端部が第1連結部材37の他端部に対して揺動可能に接続されており、曲折された曲部39が、ミシンアーム3の下部分であって針棒10の近傍に固定されているとともに、他端部が各第2針糸案内部28に固定して接続されている。
そして、各繰り出し機構23の各第2針糸案内部28は、各連結部36を介して、縫製時における布8の厚みに対応する各押さえ部34の上下動に連動して上下動することにより、各第1ガイド孔26と各第2ガイド孔31との間隙寸法を変化させて、繰り出す針糸5の糸量を調整するようになっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態のミシン1においては、針糸供給源から供給される各針糸5は、糸調子機構18において所定の張度を付与されながら、天秤機構21を介し、繰り出し機構23における各第2針糸案内部28の第2ガイド孔31、および第1針糸案内部25の各第1ガイド孔26に挿通されて、各縫い針7の先端部の糸通し孔6に供給されている。このミシン1によって布8の縫製を行う際、上下動機構によって各縫い針7が下死点に向かって下降すると、各縫い針7の糸通し孔6に挿通された各針糸5は、各縫い針7とともに各押さえ部34によって針板12に押さえつけられた布8を貫通する。このとき、針糸経路上の各針糸5には、各針糸5の供給方向に引っ張り力が付与されて、針糸5が消費されることとなる。そして、布8の折り返し等により各縫い針7の針落ち部に搬送される布8の厚みが変化する場合、布8の厚みが厚い部分においては、他の部分と比較して針糸5の糸消費量が多くなり、本実施形態においては、図2における一番左側に位置する縫い針7における針糸5の糸消費量が1番多いこととなる。
一方、各縫い針7が上死点に向かって上昇すると、各針糸5は、各第2針糸案内部28よりも各針糸5の供給方向における上流側から繰り出されて、各第2針糸案内部28の第2ガイド孔31と第1針糸案内部25の各第1ガイド孔26との間において掛け渡される。ここで、各縫い針7が上死点に配置されると、各第2ガイド孔31は、各第1ガイド孔26よりも下方に位置するので、各第2針糸案内部28の配置位置を上下方向に移動させて各第1ガイド孔26と各第2ガイド孔31との高低差を異ならせることにより、各第1ガイド孔26と各第2ガイド孔31の間隙寸法を異ならせて、繰り出し量を調整することができる。
そして、本実施形態においては、図4に示すように、布8の縫製中に布8の厚みが厚くなって各押さえ部34が上昇すると、各連結部36は、各押さえ部34の上昇にともなう第1連結部36の上昇にしたがって、第2連結部材38の一端部が上昇するとともに、ミシンアーム3の下方に固定された曲部39を支点として第2連結部材38の他端部が下降するようになっている。そして、各第2針糸案内部28は、第2連結部材38の他端部の下降にしたがって各ばね部材29の付勢力に抗して下降し、第2ガイド孔31を各第1ガイド孔26から離間させて、各第1ガイド孔26と各第2ガイド孔31との間隙寸法が長くなる位置に移動し、各第1ガイド孔26と各第2ガイド孔31との間に掛け渡される各針糸5を長くして、繰り出す針糸5の糸量を多くするようになっている。これにより、各第2針糸案内部28は、各押さえ部34の上昇動作にしたがって、各連結部36を介して繰り出される糸量が多くなる位置に移動するようになっている。
一方、布8の縫製中に布8の厚みが薄くなって各押さえ部34が下降すると、各連結部36は、各押さえ部34の下降にともなう第1連結部36の下降にしたがって、第2連結部材38の一端部が下降するとともに、曲部39を支点として第2連結部材38の他端部が上昇するようになっている。そして、各第2針糸案内部28は、第2連結部材38の他端部の上昇にしたがって上昇し、第2ガイド孔31を第1ガイド孔26に近接させて、各第1ガイド孔26と各第2ガイド孔31との間隙寸法が短くなる位置に移動し、各第1ガイド孔26と各第2ガイド孔31との間に掛け渡される各針糸5を短くすることにより、繰り出す針糸5の糸量を少なくするようになっている。これにより、各第2針糸案内部28は、各押さえ部34の下降動作にしたがって、各連結部36を介して繰り出される糸量が少なくなる位置に移動するようになっている。
このように、本実施形態のミシン1によれば、布8の縫製中に布8の厚みが変化してしまう場合であっても、各第2針糸案内部28は、各連結部36を介して、布8の厚みに対応した押さえ部34の上下動に連動して上下動することにより、各第2針糸案内部28の高さ位置を自動的に調整することができる。そして、各第2針糸案内部28の高さ位置を、押さえ部34の上下動に応じて自動的に調整することにより、布8の厚みに応じて、各第1ガイド孔26と各第2ガイド孔31との間隙寸法を変化させて、繰り出す糸量を自動的に調整することができる。
したがって、布8の縫製中に布8の厚みが変化した場合であっても、縫製作業を中断することなく、各第2針糸案内部28によって繰り出される針糸5の糸量を自動的に調整し、布8の厚みに応じた適切な糸量を繰り出すことができる。これにより、縫製作業の円滑化を図ることができるとともに、各縫い針7の針落ち部と第2針糸案内部28との間において各針糸5を適切な張度をもって送ることができるので、布8において均一な縫い目を得ることができ、縫い品質の向上を図ることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。例えば、各第2針糸案内部28の構成や、各押さえ部34と各第2針糸案内部28との連結する連結部36の構成、各第2針糸案内部28や第1針糸案内部25における各針糸5の各保持部の構成等は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
本発明に係るミシンの一実施形態を示す概略斜視図 図1のミシンの要部を示す概略正面図 図2のミシンにおいて押さえが下降(布が無い)している場合を示す概略側面図 図2のミシンにおいて押さえが上昇(布が入る)している場合を示す概略側面図
符号の説明
1 ミシン
2 ミシン本体
3 ミシンアーム
5 針糸
6 糸通し孔
7 縫い針
8 布
9 針留め
10 針棒
12 針板
13 針孔
15 ルーパ機構
16 ルーパ
18 糸調子機構
19 糸調子
21 天秤機構
23 繰り出し機構
25 第1針糸案内部
26 第1ガイド孔
28 第2針糸案内部
29 ばね部材
30 長孔
31 第2ガイド孔
32 保持部材
34 押さえ部
36 連結部
37 第1連結部
38 第2連結部
39 曲部

Claims (3)

  1. 上下動可能に設けられた複数の縫い針と、
    前記各縫い針に供給される各針糸をそれぞれ保持する複数の第1糸保持部が形成された第1針糸案内部と、
    前記各針糸の送り方向における前記第1針糸案内部よりも上流側に前記各縫い針に対応して前記第1針糸案内部との間隙を調節可能に設けられ、前記各針糸を保持する第2糸保持部を有する複数の第2針糸案内部と、
    前記各縫い針の針落ち部に対向する位置に設けられ、前記各縫い針によって縫製を行う際に被縫製物を押さえる複数の押さえ部と、
    前記各縫い針を介して対応する前記各押さえ部および前記各第2針糸案内部をそれぞれ個別に連結する連結部とを有してなり、
    前記各第1糸保持部と前記各第2糸保持部との間には、前記各針糸が掛け渡されており、
    前記各第2針糸案内部は、前記各連結部を介して、縫製時における前記被縫製物の厚みに対応する前記各押さえ部の上下動に連動して移動することにより、前記各第1糸保持部と前記各第2糸保持部との間隙寸法を変化させて、前記各第1糸保持部と前記各第2糸保持部との間に掛け渡される前記各針糸の糸量を調整するように構成されていることを有することを特徴とするミシン。
  2. 前記各第2針糸案内部は、前記各押さえ部の上昇動作にしたがって、前記各連結部を介して前記各第2糸保持部が前記各第1糸保持部から離間する位置に移動し、前記各押さえ部の下降動作にしたがって、前記各連結部を介して前記各第2糸保持部が前記各第1糸保持部に近接する位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記各第2針糸案内部は、それぞれ弾性部材によって上方に付勢して設けられ、上下動する前記各縫い針が上死点に位置する際に、前記各第2糸保持部が前記各第1保持部よりも下方に配置されており、
    前記各連結部は、一端部が前記各押さえ部に固定して接続された前記第1連結部材と、曲折して形成され、一端部が前記第1連結部材の他端部に対して揺動可能に接続され、曲折された曲部が、前記縫い針を保持する針棒を上下動可能に支持するミシンアームに固定されているとともに、他端部が前記各第2針糸案内部に固定して接続された第2連結部材とを有し、
    前記各連結部は、前記各押さえ部の上昇にともなう前記第1連結部材の上昇にしたがって、前記第2連結部材の一端部が上昇するとともに、前記曲部を支点として前記第2連結部材の他端部が下降するとともに、前記各押さえ部の下降にともなう前記第1連結部の下降にしたがって、前記第2連結部材の一端部が下降するとともに、前記曲部を支点として前記第2連結部材の他端部が上昇し、
    前記各第2針糸案内部は、前記第2連結部材の他端部の下降にしたがって下降し、前記第2糸保持部を前記各第1糸保持部から離間させるとともに、前記第2連結部材の他端部の上昇にしたがって上昇し、前記各第2糸保持部を前記各第1糸保持部に近接させることを特徴とする請求項2に記載のミシン。
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