JP2008167919A - 引き出し式食器洗い機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下面にパッキンを備えた蓋体が洗浄機本体1に昇降自在に支持され、洗浄槽2の押し込み動作で開蓋バネに抗して蓋体3を下降させて閉蓋させるよう引き出し式食器洗い機を構成し、蓋体3の下面の前方又は後方の左右にカム凹部3aを、洗浄槽の上面の前方又は後方の左右にカム凸部を設け、上記カム凹部、カム凸部は、蓋体が下降したとき、上記カム凹部にカム凸部が嵌り込んで蓋体を洗浄槽上縁面に対して左右方向に移動させるカム面を有し、上記カム凸部が左右方向に弾性を有し、左右方向の力を受けたときに弾性的に変形するようにした。
【選択図】 図3
Description
洗浄機本体201にガイドローラ201aがあり、蓋体203の左右両側に設けた支持板205に縦方向スロット205aがあり、当該縦方向スロット205aに上記ガイドローラ201aが嵌っていて、蓋体203の昇降動作を案内している。
洗浄槽202が押し込まれると、その押し込み動作の最終段階で、上記傾斜カム211の傾斜カム面211aに上記カムローラ231が当接して押し下げられる。これによって蓋体203が引き下げられ、そのパッキンpが洗浄槽202の上縁面に当接して洗浄槽が密閉される。
洗浄槽202はレールRで洗浄機本体201の底面に支持されており、蓋体203は洗浄機本体に平行リンクや線材バネ等で昇降自在に支持されているので、洗浄槽の洗浄機本体201に対する左右方向の組み付け誤差及び蓋体の洗浄機本体に対する組み付け誤差によって蓋体と洗浄槽間に左右方向位置ずれが生じ、また、輸送時や設置時の取扱不備による洗浄機本体の変形、加工バラツキや熱的劣化等による洗浄槽の変形によっても同様に左右方向位置ずれが生じる。
ところで、蓋体の洗浄槽に対する左右方向の位置ずれを調整して位置合わせをすることを目的とした発明は既に公知であり、その一例が特許第3275885号公報に記載されている。この公知例は、洗浄槽の洗浄機本体に対する左右方向のセンターリング機構(位置調整機構)を備えていて、洗浄槽の押し込み動作で上記センターリング機構が働いて、洗浄槽の洗浄機本体に対する左右方向の位置合わせを行うものである。しかしこのものは、洗浄槽の洗浄機本体に対する左右方向の位置ずれを調整することで、間接的に蓋体の洗浄槽に対する左右方向の位置ずれを調整するものであるが、蓋体の洗浄機本体に対する位置ずれを直接調整する機能はないから、実際問題として、洗浄槽の洗浄機本体に対する左右方向の位置ずれが解消されず、したがって、蓋体の洗浄槽に対する位置合わせ精度が低くなるのは避けられない。
また、蓋体と洗浄槽間の左右方向位置ずれを防止することを目的とする発明として、蓋体の洗浄槽に対する左右方向のセンターリング機構(位置調整機構)を備えていて、洗浄槽の押し込み動作で上記センターリング機構が働いて、蓋体の洗浄槽に対する左右方向の位置合わせを行うものも公知である(特許第3417352号公報、特許第3417353号公報)。このものは、蓋体の洗浄槽に対する位置を直接調整するものであるから、蓋体の洗浄槽に対する位置合わせの精度は高い。この従来技術(従来技術2)の一例が図11、図12に示されている。
他方、上記の位置調整が閉蓋動作の後段階でなされると、蓋体下面のパッキンが洗浄槽の上縁面に当接し、強く圧縮されてからも当該位置調整力が蓋体に作用する場合があり、そうすると、パッキンが過大な力を受けて大きくゆがめられ、パッキンの密封性能が低下しその耐久性が損なわれる可能性がある。
さらに、蓋体下面のパッキンが洗浄槽に当接して圧縮された状態で過大な位置調整力が蓋体に作用することがないようにすることをその課題とするものである。
(イ)蓋体の下面の前方又は後方の左右にカム凹部があり、
(ロ)洗浄槽の上面の前方又は後方の左右にカム凸部があり、
(ハ)上記カム凹部、カム凸部は、蓋体が下降したとき、上記カム凹部にカム凸部が嵌り込んで蓋体を洗浄槽上縁面に対して左右方向に移動させるカム面を有し、
(ニ)上記カム凸部が左右方向に弾性を有し、左右方向の力を受けたときに弾性的に変形するようになっていること。
洗浄槽が押し込まれるとき、その押し込み動作の最終段階になってから洗浄槽の閉蓋動作が開始される。
例えば、蓋体が平行リンクで洗浄機本体に支持されているものでは、洗浄槽で蓋体が後方に押されて平行リンクで引き下げられ、また、洗浄槽に傾斜カムがあり、蓋体にカムローラがあるものでは、上記傾斜カムでカムローラが押し下げられて、カムローラを介して蓋体が引き下げられる。
閉蓋動作が進んで蓋体下面のパッキンが洗浄槽の上縁面に接近する程度に下降すると、蓋体に設けられた上記カム凹部が洗浄槽に設けられた上記カム凸部に嵌合し始め、蓋体の下降に伴って深く嵌り込んでゆく。
以上のように、洗浄槽の押し込み動作の最終段階で閉蓋動作が開始され、当該閉蓋動作の最終段階で上記カム凹部がカム凸部に嵌合し始め、そして、閉蓋動作が終了するまでに、蓋体の洗浄槽に対する左右方向位置の調整(センターリング)が完了することになる。
この発明のカム凸部は左右方向に弾性を有し、所定以上の左右方向力に対して弾性的に変形するようになっているから、パッキンが洗浄槽に当接する前の段階では、蓋体は左右方向に軽く動かされるが、パッキンと洗浄槽間の摩擦抵抗が大きくなると、蓋体の左右方向への動きに対する抵抗が急に大きくなるので、この抵抗に負けてカム凸部が左右方向に弾性的に変形する。したがって、蓋体に対する位置調整作用によってそれ以上蓋体が左右方向に無理に押されることはなく、そのパッキンが無理に引きずられて大きくゆがめられることは回避される。
また、上記カム凸部及びカム凹部を蓋体又は洗浄槽の前方及び後方の左右に上記位置合わせカムを設けることで、蓋体全体の洗浄槽に対する左右方向の位置合わせ精度を一層高くすることができる。
蓋体3は線材バネ4(図8参照)で押し上げられており、通常は開位置に保持されている。そして、洗浄槽2が洗浄機本体1に押し込まれたときに上記蓋体3がカム機構(傾斜カム11とカムローラ31によるもの)で上記線材バネ4に抗して引き下げられる。
洗浄槽2の側壁の上方部の前後に傾斜カム11,11があり、他方、蓋体3に固定された支持板10の前後にカムローラ31,31があって、これが上記傾斜カム11,11にそれぞれ対向しており、また、洗浄機本体1の左右両側壁の上方部の前後に傾斜ガイド孔12,12があり、他方、蓋体3の前後にガイドローラ32,32があって、これが上記傾斜ガイド孔12にそれぞれ挿入されている。
洗浄槽2が引き出されるときは、その引き出し動作の最初の段階で、カムローラ31が傾斜カム11のカム面に沿って上昇してカム面から外れ、蓋体3が線材バネ4で押し上げられて開蓋される。
上記弾性板2gは硬質ゴム(例えば、硬度がHs70〜80)のEPDMゴム)製の厚さ3〜4mmであり、カム凸部2aがカム凹部3aの内面下端で強く押されると、これが弾性変形してカム凸部2aが左右方向に弾性的に変形するようになっている。
カム弾性板42は厚さが0.6〜0.8mmのバネ用鋼板を角度45度のV形に曲げて製作されたものであり、カム窪み43は内側面が傾斜面になっている。
カム弾性板42は底辺42aと傾斜辺42bによるもので、底辺42aに2つの孔があり、この孔に止めネジ42hを挿入して洗浄槽2の上面に上記底辺42aを固定している。
例えば、カム凸部2aの傾斜カム面、カム凹部3aの内面が摩耗したときは、止めネジ2aを外すことによってカム凸部2aを容易に交換することができる。
他方、洗浄槽2の上面に前後方向に長い鍵穴形状の取付け孔54があり、その丸孔部54aにカム凸部53の取付け部を挿入し、カム凸部53を矢印方向に移動させて環状溝53aの軸部53bを取付け孔54のスロット部54bにきつく嵌め込んで固定している。この実施例では止めネジが不要であり、簡単容易に、カム凸部を着脱することができる。
洗浄槽と蓋体の前方又は後方に左右一対のカム凹部又はカム凸部を設けてこれらのカム作用で、蓋体の洗浄槽に対する左右方向の位置合わせを行って、左右方向の位置ずれに起因してパッキンによるシール性が低下することを回避するものの実施例を説明したが、蓋体の下面の前方及び後方の中央に前後一対のカム凹部(又はカム凸部)があり、洗浄槽の上面の前方及び後方の中央に前後一対のカム凸部(又はカム凹部)があって、蓋体が下降したときに上記カム凹部にカム凸部が嵌り合うようにすれば、蓋体の前部、後部がそれぞれのカム凹部とカム凸部とのカム作用で左右方向に位置合わせされるので、上記構成でも上記実施例と同様の作用効果を奏する。
2:洗浄槽
2a:カム凸部
2g:弾性版
2s:止めネジ
3:蓋体
3a:カム凹部
11:傾斜カム
11a:傾斜カム面
12:傾斜ガイド孔
22:長孔
31:カムローラ
32:ガイドローラ
42:カム弾性板
43:カム窪み
53:カム凸部
53a:環状溝
53b:軸部
54:取付け孔
54a:丸孔部
54b:スロット部
Claims (3)
- 洗浄槽がレールを介して洗浄機本体に出し入れ自在に支持され、下面にパッキンを備えた蓋体が洗浄機本体に昇降自在に支持されており、洗浄槽の押し込み動作に連動して開蓋バネに抗して蓋体を下降させて閉蓋するようになっている引き出し式食器洗い機において、
蓋体の下面の前方又は後方の左右にカム凹部(又はカム凸部)があり、
洗浄槽の上面の前方又は後方の左右にカム凸部(又はカム凹部)があり、
上記カム凹部、カム凸部は、蓋体が下降したとき、上記カム凹部にカム凸部が嵌り込んで蓋体を洗浄槽の上縁面に対して左右方向に移動させるカム面を有し、
上記カム凸部が左右方向に弾性を有し、左右方向の力を受けたときに弾性的に変形するようになっている引き出し式食器洗い機。 - 洗浄槽の押し込み動作の最終段階で閉蓋動作が開始され、当該閉蓋動作の最終段階で上記カム凸部がカム凹部に嵌合し始め、閉蓋動作が終わるとき、蓋体の洗浄槽に対する左右方向位置の調整(センターリング)も終わるように上記カム凸部とカム凹部との作用範囲が規制されている、請求項1の引き出し式食器洗い機。
- 洗浄槽がレールを介して洗浄機本体に出し入れ自在に支持され、下面にパッキンを備えた蓋体が洗浄機本体に昇降自在に支持されており、洗浄槽の押し込み動作に連動して開蓋バネに抗して蓋体を下降させて閉蓋するようになっている引き出し式食器洗い機において、
蓋体の下面の前方及び後方の中央にカム凹部(又はカム凸部)があり、
洗浄槽の上面の前方及び後方の中央にカム凸部(又はカム凹部)があり、
上記カム凹部、カム凸部は、蓋体が下降したとき、上記カム凹部にカム凸部が嵌り込んで蓋体を洗浄槽の上縁面に対して左右方向に移動させるカム面を有し、
上記カム凸部が左右方向に弾性を有し、左右方向の力を受けたときに弾性的に変形するようになっている引き出し式食器洗い機。
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