JP2008167345A - 音声信号の出力方法、スピーカシステム、携帯機器及びコンピュータプログラム - Google Patents

音声信号の出力方法、スピーカシステム、携帯機器及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 クリップによる音質低下を伴うことなく、大きな音圧で出力可能なスピーカシステムを提供する。
【解決手段】 デジタル信号の処理装置にて、音声信号に対し、第1の帯域のレベルを減衰すると共に、減衰の量に応じて、第1の帯域とは異なる第2の帯域のレベルを増幅する信号処理を行う。減衰及び増幅を行った音声信号を、スピーカアンプを介してスピーカから出力する。
【選択図】 図2

Description

本発明はスピーカシステムでの音声信号の出力に関する。特に、本発明は携帯装置のスピーカシステムのように、小型・薄型のスピーカを鳴動させるスピーカシステムに関する。
携帯電話機、ノート型コンピュータ、携帯情報端末(PDA)等の様々な携帯装置は音声を出力するスピーカを備える。こうした携帯装置では常に小型化・薄型化が求められている。例えば携帯電話機では、着信音・着信メロディーを鳴動させるためのスピーカを備え、携帯性を高めるために小型化・薄型化が求められている。このため、携帯装置では小型・薄型のスピーカが採用されることが多い。
大口径・厚型のスピーカと比較したとき、小型・薄型スピーカは最大出力音量が小さくなりやすく、また、低中域の出力音圧が小さくなりやすい。例えば、薄型スピーカとして開発が進んでいる圧電セラミックスピーカは、大口径の電磁型スピーカの特性を比較すると、低域の特性が悪く、また、中高域の特性もピークを持っている箇所もあるが、全体的に音圧が低く、音質・音量感の確保が困難である。
このような、小型・薄型スピーカによる低中域の特性を改善するため、全帯域の電気信号レベルを増幅してスピーカアンプに入力する技術が従来から存在する。しかし、このようにすると、スピーカアンプに電源電圧を超える出力に相当する入力がなされて、電源電圧に制限された歪んだ音を出力する現象、所謂クリップを起こしやすくなり、その結果、歪みのない音と大音圧との両立が難しくなるという問題がある。
特許文献1には、小型・薄型スピーカの音圧・音質を改善する従来の技術として、折り畳み型の携帯電話機の開閉の状態に応じて音声信号の周波数特性を調節するものが記載されている。
特開2004−328343(第0041−0047段落)
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、クリップによる音質低下を伴うことなく、大きな音圧で出力可能なスピーカシステムを提供することである。
上述の課題を解決するため、本発明は次のような技術を提供する。即ち、本発明は、音声信号の出力方法において、デジタル信号の処理装置にて、音声信号に対し、第1の帯域のレベルを減衰すると共に、減衰の量に応じて、第1の帯域とは異なる第2の帯域のレベルを増幅する信号処理を行う段階1と、減衰及び増幅を行った音声信号を、スピーカアンプを介してスピーカから出力する段階2とを含むことを特徴とする音声信号の出力方法を提供する。
第1の帯域は第2の帯域よりも高い帯域でも低い帯域でもよく、また、高い帯域と低い帯域の両方を含むこととしてもよい。
第1の帯域として、第2の帯域よりも高い帯域を含む場合でも、また、第1の帯域として第2の帯域よりも低い帯域を含むこととする場合でも、スピーカアンプにて信号がクリップするまでのダイナミックレンジを拡大することが出来る。例えば、スピーカの特性上十分な音圧を得ることが難しい低域を減衰させる一方で中域を増幅すれば、聴感上大きな違いを生むことなく、スピーカアンプにて信号がクリップするまでのダイナミックレンジを拡大することが出来る。
特に、第1の帯域として、第2の帯域よりも高い帯域を含むこととする場合、例えば、高域を減衰させる一方で中域を増幅する場合、上述の効果に加えてスピーカシステムの消費電力を削減する効果が得られる。この効果はスピーカが圧電セラミックスピーカのときに顕著である。
第1の帯域は、スピーカの特性に応じて定めることが好ましい。本発明では、音質を実質的に損なうことなく音量感を大きくする効果を有するが、スピーカの特性に応じて減衰すべき帯域を定めることにより、この効果を最大にすることが出来る。
より詳しくは、段階1は、音声信号のサンプルを取得する段階と、サンプルの平均スペクトラムを求める段階と、サンプルの第1の帯域を、スピーカの出力特性に応じて予め定められたレベルに低減する段階と、第1の帯域のレベルを低減したサンプルのパワーを求める段階と、パワーに応じてサンプルの第2の帯域を増幅する段階とを含むことが考えられる。
また、本発明は、スピーカシステムにおいて、音声信号に対し、第1の帯域のレベルを減衰すると共に、減衰の量に応じて、第1の帯域とは異なる第2の帯域のレベルを増幅するイコライザと、イコライザの出力を増幅するスピーカアンプと、スピーカアンプにより駆動されるスピーカとを備えることを特徴とするスピーカシステムを提供する。
特に、圧電セラミックスピーカを備えるスピーカシステムに適用すると効果的である。
また、本発明は、上述のスピーカシステムを備える携帯機器を提供する。携帯機器の一例として携帯電話機を挙げる。
また、本発明は、音声信号の処理を処理装置に実行させるコンピュータプログラムにおいて、音声信号のサンプルを取得する処理と、サンプルの平均スペクトラムを求める処理と、サンプルの第1の帯域を、出力されるスピーカの出力特性に応じて予め定められたレベルに低減する処理と、第1の帯域のレベルを低減した後のサンプルのパワーを求める処理と、サンプルの第1の帯域とは異なる第2の帯域をパワーに応じて増幅する処理とを実行させることを特徴とするコンピュータプログラムを提供する。
スピーカアンプに対し、電源電圧を超える出力に相当する入力がなされると、スピーカアンプの出力にて、電源電圧に制限されることによる歪み、所謂クリップが生じるが、本発明によれば、聴覚上大きな影響を与えない帯域の信号を減衰させ、聴覚に大きな影響を与える帯域の信号を増幅することとして、クリップの発生を回避しつつ、聴覚に大きな影響を与える帯域のダイナミックレンジを大きくすることができるので、実質的なダイナミックレンジを拡大することが出来る。
本発明の一実施の形態である携帯電話機100について説明する。図1を参照すると、携帯電話機1は、不図示の基地局と無線信号の送受信を行う無線部1、携帯電話機100の操作を行う操作部2、携帯電話機100の各種制御を行うCPU3、着信音データ、着信メロディーデータなどの音声データを保存しているデータROM4、音声データをデータROM3から読み出してDSP(Digital Sound Processor)6に出力する音源部5、着信メロディー信号に対してイコライザ処理を行うDSP6、デジタルデータをアナログデータに変換するD/Aコンバータ7、アナログデータをデジタルデータに変換するA/Dコンバータ8、着信メロディーのレベル増減を行うスピーカアンプ9、マイク入力信号のレベル増減を行うマイクアンプ10、着信メロディーデータを鳴動するスピーカ11、音声信号を入力するマイク12を備える。
スピーカ11には仕様上の最大許容入力信号レベルが定められている。この最大許容信号レベルよりも大きい信号レベルがスピーカ11に入力されないように、スピーカアンプ9にはリミッターが設けられている。スピーカ11への入力信号がスピーカ11の最大許容信号レベルを上回る場合、スピーカアンプ9は、波形をクリップすることにより、スピーカ11にスピーカの最大許容信号よりも大きい信号レベルが入力されないように制御する。
次に、携帯電話機100が着信に応じて着信メロディーをスピーカ11にて鳴動させる過程について説明する。携帯電話機100のユーザは、データROM4に保存されているメロディーデータの中から、着信に応じて鳴動させる着信メロディーデータを選択し、操作部2を用いて設定しておく。設定値はCPU3からアクセス可能な不図示のメモリに格納される。この状態で、不図示の基地局から携帯電話機100に対する呼び出しを無線部1が受信すると、CPU3は着信信号を検出する。これに応じて、CPU3は設定値を参照し、設定された着信メロディーデータの出力を音源部5に対して指示する。音源部5はデータROM4から該当する着信メロディーデータを読み出し、DSP6に出力する。DSP6は着信メロディーデータに対してイコライザ処理を行ってD/Aコンバータ7に出力する。D/Aコンバータ7は着信メロディーデータをデジタルデータからアナログデータに変換してスピーカアンプ9に出力する。スピーカアンプ9は、アナログデータ化した着信メロディーデータのレベル調整を行い、スピーカ11を鳴動させる。
ここで、DSP6によるイコライザ処理について更に説明する。
携帯装置に内蔵されるスピーカは必然的に小型・薄型のものとなる。一般にこうしたスピーカは十分な音量で出力するのが難しい。音量感を確保する手法としては、音声信号の帯域全体の入力レベルを一律に電気的に増加させることが考えられるが、このような手法によれば、音量感は向上するものの、スピーカの最大許容入力信号を超えるレベルの信号についてはスピーカアンプが電気的にクリップするため、出力する波形もクリップされ、その結果、良好な音質が得られない。
DSP6は、第1の帯域の入力レベルを減衰させ、第1の帯域とは異なる第2の帯域の入力レベルを増幅する処理を行う。このとき、第1の帯域の減衰レベルと、第2の帯域の増幅レベルの大きさは、イコライザ処理の前後でパワーが変化しないように行う。第1の帯域の信号レベルを減衰させたことにより低下したパワーと、第2の帯域の信号レベルを増幅したことにより上昇したパワーとが等しくなるようにイコライジング調整を行う。
例えば、大口径のスピーカと比較して、小型、薄型のスピーカでは特に低域の音圧特性を取ることが難しい。このため、上述のイコライザ処理により、低域の信号を減衰させても聴感上大きな差異は生じない。しかしながら、低域の信号レベルを減衰させることにより、スピーカアンプにて信号がクリップするまでのダイナミックレンジが大きくなるのと実質的に同様な効果が得られる。
また、第1の帯域の信号レベルを減衰させた分、イコライザ処理前後のパワーが同等となるように第2の帯域の電気信号レベルを増幅することにより、入力信号エネルギーをスピーカ特性に最適配分することができる。例えば小口径・薄型のスピーカでも音質と低下することなく、音量感を確保することが出来る。
携帯電話機100におけるDSP6のイコライジング処理の具体例について図2を参照して説明する。本例では、第1の帯域は600Hz以下の帯域であり、第2の帯域は1000Hzから10000Hzの帯域である。
図2のイコライジング処理では、600Hz以下の低域については周波数が低くなるほど減衰させている。特に、300Hz以下の帯域を−20dB以下に大幅に減衰させている。小型・薄型スピーカでは大口径のスピーカに比べ、特に低域の音圧特性が取れないため、イコライザにより300Hz以下の低域の信号を減衰させても聴感上大きな差異は得られないが、低域の信号レベルを減衰させることにより、スピーカアンプにて信号がクリップするまでのダイナミックレンジが大きくなるような効果が得られる。
他方、1000Hzから10000Hzの中域については、0dBから5dB程度まで増幅レベルを漸増し、2000Hzから8000Hzまでについては5dB程度を維持し、8000Hzから10000Hzまでについては5dBから0dBまで漸減している。
本実施例は300Hz以下の低域の信号レベルを特に減衰させる例について示した。スピーカにて十分な音圧を確保する事が出来ない周波数帯域は、スピーカ特性によって異なる。このため、減衰させる帯域はスピーカ特性に合わせて選択される。
本実施例は、低域と高域を第1の帯域とし、中域を第2の帯域とする例である。図3に示すように、本実施例におけるDSP6のイコライジング処理では、600Hz以下の帯域と、8000Hz以上の2つの帯域を減衰させ、1000Hzから8000Hzの帯域を増幅する処理を行う。第1の帯域が広がった分、第2の帯域での増幅レベルが、図1の5dBよりも大きくなっている点に注意されたい。これにより、イコライジング処理の前後でパワーが維持されている。
実施例1と同様に、図4のイコライザ特性では、300Hz以下の低域の信号レベルを大幅に減衰させている。小型・薄型スピーカでは大口径のスピーカに比べ、特に低域の音圧特性が取れないため、イコライザにより300Hz以下の低域の信号を減衰させても聴感上大きな差異は得られないが、低域の信号レベルを減衰させることにより、スピーカアンプにて信号がクリップするまでのダイナミックレンジが大きくなるような効果が得られる。
また、本実施例では、DSP6は、8000Hzから20000Hzの帯域についても減衰させている。低域と比較すると減衰レベルは小さく、約15000Hzで−10dBである。特に、薄型化を実現した圧電セラミックスピーカでは、鳴動する信号の周波数が高域になるにつれてインピーダンスが小さくなり、これにつれて消費電流が大きくなる。しかしながら、このようにイコライザにて高域の信号を低減すると、信号を鳴動する際のスピーカ11の消費電流を低減することができる。また、同時に、電気的な信号レベルを低減することによりクリップするまでのダイナミックレンジを増幅することが出来る。
更に、DSP6は、1000Hzから8000Hzの帯域については電気信号レベルを増幅している。増幅すべき帯域は、その帯域の信号をスピーカアンプ9にて電気的にクリップしてスピーカ11にて鳴動させたときに発生する高調波成分のレベルに基づいて決定する。スピーカアンプにて電気信号レベルを増幅した時、スピーカアンプにて電気的にクリップして歪が生じ、音質の低下が懸念される。しかし、特に、圧電スピーカの場合、中高域の信号をスピーカアンプ9にて電気的にクリップした後の信号を鳴動させると、基本波に対して高調波のレベルが小さいことが確かめられている。このため、圧電スピーカの場合は中高域の信号を増幅した結果、高調波が発生しても、聴感上の音質の劣化を小さく抑えることが出来る。
このことについて図面を参照して更に詳しく説明する。図4及び5は、スピーカ11の最大許容入力レベルの正弦波信号を、スピーカアンプ9を介してスピーカ11に入力したときの、スピーカ11の出力のスペクトラム成分と、同じ周波数の正弦波信号を、6dB増幅してからスピーカアンプ9を介してスピーカ11に入力したときの、スピーカ11の出力のスペクトラム成分とを比較したグラフである。前者の場合はスピーカアンプ9にてクリップは発生しない。後者の場合はクリップが発生する。ここでスピーカ11は圧電スピーカである。
図4は、低域信号の例として600Hzの正弦波信号を用いたときのグラフである。どちらの場合でも、スピーカ11は、基本波として600Hzの信号を出力すると共に、高調波成分として、1200Hz、1800Hz、2400Hz、3000Hz、・・・と、基本波の整数倍の周波数の高調波成分を出力している。クリップしているときの高調波成分を見ると、特に、2次、3次の高調波レベルが増幅されていて、基本波とほぼ同等のレベルに達していることがわかる。このことから、低域信号をクリップすると、聴感上音質の劣化が非常に大きく、歪感を与えてしまうことがわかる。
一方、図5は、中域信号の例として2000Hzの正弦波を用いたときのグラフである。いずれの場合でも、スピーカ11は、基本波として2000Hzの信号を出力すると共に、高調波成分として、4000Hz、6000Hz、8000Hz、・・・と、基本波の整数倍の周波数に高調波成分を出力している。基本波及び高調波成分をクリップの有無で比較すると、クリップ発生時には若干高調波レベルが増加しているものの、基本波のレベルに対して高調波のレベルが十分に小さく、聴感上大きな歪感を与えない。このように、中域以上の周波数成分については、イコライザによりレベルを増幅し、スピーカアンプにおいて電気的に信号がクリップしても、聴感上は音質に悪影響を及ぼさない。
このように、電気的にクリップしたある周波数の信号をスピーカ11にて鳴動させたときに発生する高調波成分のレベルを調べる作業を、スピーカ11の出力帯域の全域にわたって行う。これにより、増幅してスピーカ11に入力しても音質が低下しない帯域を知ることができるので、この帯域に基づいてDSP6にて増幅すべき帯域を決定する。
実施例1、2では、第1及び第2の帯域は、入力される信号に関わらず固定されていて、DSP6は予め定められた帯域の信号レベルを増幅・減衰していた。これに対して、実施例3では、入力信号を所定の区間毎にサンプリングし、第1の帯域の信号レベルを減衰させることによるパワーの低下分と、第2の帯域の信号レベルを増幅することによるパワーの増加分とが一致するように信号処理を行う。
図6を参照して本実施例においてDPS6が実行する信号処理について説明する。今、着信メロディーなどの音声信号データをスピーカ11にて鳴動しようとしているものとする。
データROM4からCPU2、音源部5を介してDSP6に信号データが入力されると、DSP6は、Nサンプル分の音声信号データの平均スペクトラムの解析処理を行う(ステップS1)。
予め、スピーカ11にて音圧が確保できない帯域を調べてある。この帯域を第1の帯域とする。第1の帯域は例えば300Hz以下の低域である。DSP6は第1の帯域のパワー計算を行う(ステップS2)。
DSP6は、図2のようなイコライザ特性となるように第1の帯域の信号に対して信号レベルの低減処理を行う(ステップS3)。例えば、400Hzの信号を10dB減衰させ、300Hzの信号を20dB減衰させる。
次に、ステップS3での信号レベルの低減処理を施した後のパワーについて計算処理を行う(ステップS4)。
スピーカ11にて音圧が確保できる帯域についても予め調べてあり、この帯域を第2の帯域とする。ステップS4にて求めたパワーの低下量と同じだけ、第2の帯域のパワーが増加するように、第2の帯域の信号レベルを増幅する(ステップS5)。
ステップS5の終了後、スピーカ11より鳴動するメロディーが終了したか確認し、メロディーの鳴動が完了していない場合、次のNサンプルのメロディーについて同様の処理を行い、メロディー鳴動が完了している場合、処理を終了する(ステップS6)。
このように、第1の帯域の低減処理にて減衰させるパワーと、第2の帯域の増幅処理にて増幅するパワーとを同等とすることにより、電気的なクリップによる音質の低下を回避して良好な音質を確保し、かつ音量感を向上することができる。また、第1の帯域のレベル低減によるパワー低下を求め、この低下を補うように第2の帯域のレベルを増幅する処理をサンプリングデータに基づいてリアルタイムに行うことにより、鳴動させる音声信号に応じた処理を行うことが可能となる。
以上、本発明を実施の形態及び実施例に即して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述の説明では携帯電話機を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、携帯情報機器、ノート型コンピュータ、ポータブルDVDプレイヤー等が備える小型・薄型のスピーカに特に適している。
また、電磁型スピーカからなるスピーカシステムに本発明を適用する場合と比較すると、圧電セラミックスピーカからなるスピーカシステムに適用する場合の方が、より効果的である。図7に示すように、圧電セラミックスピーカでは、電磁型スピーカに比べて、低域の特性が悪く、中高域の特性もピークを持っている箇所もあるが、全体的に音圧が低く、音質・音量感の確保が困難である。
また、必ずしも小型・薄型スピーカではなくとも、出力可能な音圧が帯域によって大きいようなスピーカ、消費電力が大きなスピーカからなるスピーカシステムに対しても、本発明の適用は効果がある。
本発明の一実施の形態である携帯電話機100の機能ブロック図である。 本発明の実施例1にてDSP6が行うイコライジング処理を説明するためのグラフである。 本発明の実施例2にてDSP6が行うイコライジング処理を説明するためのグラフである。 最大許容レベルの低域信号(600Hz)を入力してスピーカにて鳴動させたときのスペクトラムと、同じ信号をクリップさせた状態で入力してスピーカにて鳴動させたときのスペクトラムとを比較するためのグラフである。 最大許容レベルの中域信号(2000Hz)をスピーカにて鳴動させたときのスペクトラムと、同じ信号をクリップさせた状態で同じスピーカにて鳴動させたときのスペクトラムとを比較するためのグラフである。 入力信号のサンプリング結果に応じて、第1の帯域の減衰レベルと第2の帯域の増幅レベルを変更してそれぞれの減衰・増幅を行う実施例3の動作を説明するためのフローチャートである。 電磁型スピーカと圧電セラミックスピーカの周波数による音圧の違いを説明するためのグラフである。
符号の説明
1 無線部
2 操作部
3 CPU(Central Processing Unit)
4 データROM(Read Only Memory)
5 音源部
6 DSP(Digital Signal Processor)
7 D/A(Digital/Analog コンバータ)
8 A/D(Analog/Digital コンバータ)
9 スピーカアンプ
10 マイクアンプ
11 スピーカ
12 マイク
100 携帯電話機

Claims (10)

  1. 音声信号の出力方法において、
    処理装置にて、音声信号に対し、第1の帯域のレベルを減衰すると共に、前記減衰の量に応じて、前記第1の帯域とは異なる第2の帯域のレベルを増幅する信号処理を行う段階1と、
    前記減衰及び増幅を行った音声信号を、スピーカアンプを介してスピーカから出力する段階2と
    を含むことを特徴とする音声信号の出力方法。
  2. 請求項1に記載の音声信号の出力方法において、前記第1の帯域として、前記第2の帯域よりも高い帯域を含むことを特徴とする音声信号の出力方法。
  3. 請求項1に記載の音声信号の出力方法において、前記スピーカの特性に応じて前記第1の帯域を定めることを特徴とする音声信号の出力方法。
  4. 請求項1に記載の音声信号の出力方法において、前記段階1は、
    前記音声信号のサンプルを取得する段階と、
    前記サンプルの平均スペクトラムを求める段階と、
    前記サンプルの前記第1の帯域を、前記スピーカの出力特性に応じて予め定められたレベルに低減する段階と、
    前記第1の帯域のレベルを低減した前記サンプルのパワーを求める段階と、
    前記パワーに応じて前記サンプルの前記第2の帯域を増幅する段階と
    を含むことを特徴とする音声信号の出力方法。
  5. スピーカシステムにおいて、
    音声信号に対し、第1の帯域のレベルを減衰すると共に、前記減衰の量に応じて、前記第1の帯域とは異なる第2の帯域のレベルを増幅するイコライザと、
    前記イコライザの出力を増幅するスピーカアンプと、
    前記スピーカアンプにより駆動されるスピーカと
    を備えることを特徴とするスピーカシステム。
  6. 請求項5に記載のスピーカシステムにおいて、前記第1の帯域として、前記第2の帯域よりも高い帯域を含むことを特徴とするスピーカシステム。
  7. 請求項5に記載のスピーカシステムにおいて、前記スピーカの特性に応じて前記第1の帯域を定めたことを特徴とするスピーカシステム。
  8. 請求項5に記載のスピーカシステムにおいて、前記スピーカは圧電セラミックスピーカであることを特徴とするスピーカシステム。
  9. 請求項5乃至8のいずれかに記載のスピーカシステムを備える携帯機器。
  10. 音声信号の処理を処理装置に実行させるコンピュータプログラムにおいて、
    音声信号のサンプルを取得する処理と、
    前記サンプルの平均スペクトラムを求める処理と、
    前記サンプルの第1の帯域を、出力されるスピーカの出力特性に応じて予め定められたレベルに低減する処理と、
    前記第1の帯域のレベルを低減した後の前記サンプルのパワーを求める処理と、
    前記サンプルの前記第1の帯域とは異なる第2の帯域を前記パワーに応じて増幅する処理と
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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