JP5694324B2 - スピーカーの知覚されるラウドネスを増加させるためのシステム - Google Patents

スピーカーの知覚されるラウドネスを増加させるためのシステム Download PDF

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Description

背景
関連技術の説明
ポータブルメディアデバイスの物理的なサイズ制限は、このようなデバイス中のラウドスピーカーのサイズをきわめて小さくさせることが多い。小型スピーカーのドライバは、低出力レベルに苦しみ、一般的に可聴周波数範囲全体を再生することができない。振幅が増加されると、歪みが発生し、より多くのバッテリー電力が消費される。これらのデバイスが典型的に使用されるノイズ環境は、この問題を助長させるだけである。
これらのデバイスから発せられる低レベルに取り組むための既存のソリューションは、外部スピーカーのようなハードウェアの追加を伴う傾向がある。これらのソリューションは、小型であるように入念に設計されているデバイスの大きさを増加させることか、または、消費者が持ち歩くことになるより多い数のガジェットを生成させることのいずれかにより、ポータビリティの概念に逆らう働きをする。
概要
ある実施形態では、オーディオ信号のラウドネスを増加させて、ラウドスピーカーにより本来提供されるラウドネスよりも大きな知覚されるラウドネスをリスナーに提示するシステムが提供されている。システムは、以下のもののうちの1つ以上を含むことができる:周波数抑制器と、ラウドネス調節器と、等化器と、歪み制御モジュールである。周波数抑制器は、低い周波数および/または高い周波数をフィルタアウトすることにより、オーディオ信号中のヘッドルームを増加させることができる。ラウドネス調節器は、オーディオ信号のラウドネスを算出し、オーディオ信号に利得を適用して、ラウドネスを増加させることができる。等化器は、ラウドネススピーカーの周波数応答の通過帯域の一部分を減衰させることにより、ヘッドルームをさらに増加させることができる。歪み制御モジュールは、オーディオ信号中で部分的な高調波歪みを引き起こして、ラウドネスをさらに増加させることができる。
ある実施形態では、オーディオ信号のラウドネスを増加させるシステムは、スピーカーにより実質的に再生不可能である、電子オーディオ信号の低い周波数および高い周波数をフィルタリングすることにより、電子オーディオ信号中のヘッドルームを増加させて、第1のフィルタリングされたオーディオ信号を生成させることができる1つ以上のフィルタを有する周波数抑制器を備えている。システムは、さらに、人間のヒアリング系を近似することができる1つ以上のラウドネスフィルタにより、第1のフィルタリングされたオーディオ信号を処理することに少なくとも部分的によって、第1のフィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを、1つ以上のプロセッサにより算出することができるラウドネス解析器を有するラウドネス調節器を含んでいる。ラウドネス解析器は、さらに、算出したラウドネスとラウドネス基準レベルとを比較することができる。ラウドネス調節器は、さらに、第1のフィルタリングされたオーディオ信号に適用されることになる1つ以上の利得を計算し、第1のフィルタリングされたオーディオ信号に1つ以上の利得を適用して、増幅されたオーディオ信号を生成させることができる利得制御モジュールを含んでいる。この1つ以上の利得の計算は、算出したラウドネスとラウドネス基準レベルとの間の差に少なくとも部分的に基づくことができる。システムは、さらに、サインの和のテーブル中に記憶されている1つ以上の値に、第1のフィルタリングされたオーディオ信号の1つ以上のサンプルを少なくともマッピングすることにより、第1のフィルタリングされたオーディオ信号中で、部分的な高調波歪みを引き起こすことができる歪み制御モジュールを含むことができる。サインの和のテーブルは、より低い次数の高調波の和から発生させることができる。
ある実施形態では、オーディオ信号の知覚されるラウドネスを増加させる方法は、電子オーディオ信号を受け取ることと、1つ以上のプロセッサを使用して、周波数抑制器により、電子オーディオ信号を処理することとを含むことができる。周波数抑制器は、電子オーディオ信号の低い周波数および高い周波数のうちの1つまたは双方をフィルタリングして、フィルタリングされたオーディオ信号が増加したヘッドルームを有するように、フィルタリングされたオーディオ信号を生成させる。方法は、さらに、人間のヒアリング系を近似することができる1つ以上のラウドネスフィルタにより、フィルタリングされたオーディオ信号を処理することに少なくとも部分的によって、フィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを推定して、オーディオ信号の推定したラウドネスを生成させることを含むことができる。方法は、さらに、推定したラウドネスに少なくとも部分的に基づいて、フィルタリングされたオーディオ信号に適用されることになる1つ以上の利得を計算することを含むことができる。さらに、方法は、フィルタリングされたオーディオ信号に1つ以上の利得を適用することにより、フィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを増加させることを含むことができる。
ある実施形態では、オーディオ信号のラウドネスを増加させるシステムは、電子オーディオ信号の低い周波数および高い周波数のうちの1つまたは双方をフィルタリングすることにより、電子オーディオ信号中のヘッドルームを増加させて、電子オーディオ信号よりも大きなヘッドルームを有するフィルタリングされたオーディオ信号を生成させることができる1つ以上のフィルタを有する周波数抑制器を含んでいる。システムは、また、1つ以上のプロセッサにより、フィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを推定し、算出したラウドネスとラウドネス基準レベルとを比較することができるラウドネス解析器を有するラウドネス調節器を含むことができる。ラウドネス調節器は、また、算出したラウドネスとラウドネス基準レベルとの間の差に少なくとも部分的に基づいて、1つ以上の利得を計算し、フィルタリングされたオーディオ信号に1つ以上の利得を適用して、増幅されたオーディオ信号を生成させることにより、フィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを増加させることができる利得制御モジュールを有することができる。
ある実施形態では、オーディオ信号の知覚されるラウドネスを増加させる方法を1つ以上のプロセッサに実行させる命令をその上に記憶させているコンピュータ読取可能記憶媒体を提供することができる。方法は、電子オーディオ信号を受け取ることと、人間のヒアリング系を近似することができる1つ以上のラウドネスフィルタにより、電子オーディオ信号を処理することに少なくとも部分的によって、電子オーディオ信号のラウドネスを推定して、オーディオ信号の推定したラウドネスを生成させることとを含むことができる。方法は、また、推定したラウドネスに少なくとも部分的に基づいて、電子オーディオ信号に適用されることになる1つ以上の利得を計算することを含むことができる。方法は、さらに、電子オーディオ信号に1つ以上の利得を適用して、増幅されたオーディオ信号を生成させることにより、電子オーディオ信号の知覚されるラウドネスを増加させることを含むことができる。さらに、方法は、増幅されたオーディオ信号中で部分的な飽和を引き起こすことにより、信号エネルギーを増加させることを含むことができ、この引き起こすことは、高調波の組み合わせから導出した非線形変換を増幅されたオーディオ信号に適用することを含むことができる。
ある実施形態では、オーディオ信号中のクリッピングを減少させる方法は、入力オーディオ信号を受け取ることと、より低い次数の高調波の和から発生された値を有するサインの和のデータ構造を提供することと、1つ以上のプロセッサによりサインの和のデータ構造を使用して、より低い次数の高調波のうちの少なくともいくつかを入力オーディオ信号に追加するように、入力オーディオ信号を出力オーディオ信号にマッピングすることとを含むことができる。結果として、ある実施形態では、出力オーディオ信号のうちの少なくとも一部分は、入力オーディオ信号より大きなエネルギーを有している。
ある実施形態では、オーディオ信号のラウドネスを増加させる方法は、電子オーディオ信号を受け取ることと、1つ以上のプロセッサを使用して、周波数抑制器により、電子オーディオ信号を処理することとを含むことができる。周波数抑制器は、電子オーディオ信号の低い周波数および高い周波数のうちの1つまたは双方をフィルタリングして、フィルタリングされたオーディオ信号が、電子オーディオ信号に対して増加したヘッドルームを有するように、フィルタリングされたオーディオ信号を生成させる。ある実施形態では、周波数抑制器はクロスオーバーフィルタではない。方法は、また、増加したヘッドルームに少なくとも部分的に基づいて、フィルタリングされたオーディオ信号に適用するための1つ以上の利得を導出することと、フィルタリングされたオーディオ信号に1つ以上の利得を適用して、オーディオ信号のラウドネスを増加させることとを含むことができる。
ある実施形態では、オーディオ信号のラウドネスを増加させる方法は、電子オーディオ信号を受け取ることと、電子オーディオ信号の通過帯域エリアを減衰させることができる周波数応答を有する等化フィルタを提供することとを含んでいる。通過帯域エリアは、ラウドスピーカーにより再生可能であることが少ない、スピーカーの周波数応答のエリアに対応することができる。方法は、また、1つ以上のプロセッサを使用して、電子オーディオ信号に等化フィルタを適用して、電子オーディオ信号中のヘッドルームを増加させることを含んでいる。さらに、方法は、電子オーディオ信号中の増加したヘッドルームを使用して、電子オーディオ信号のラウドネスを増加させることを含むことができる。
開示を要約する目的のために、本発明のある態様、利点、および、新規の特徴をここで説明する。ここで開示する発明の何らかの特定の実施形態にしたがって、このような利点のすべてが必ずしも達成されないことがあることを理解すべきである。したがって、ここで教示または示唆されているような他の利点を必ずしも達成することなく、ここで教示されているような1つの利点または利点のグループを達成あるいは最適化する方法で、ここで開示する発明を具現化または実行してもよい。
図面全体を通して、参照するエレメント間の対応を示すために、参照番号を再使用しているかもしれない。図面は、ここで説明する発明の実施形態を示すが、それらの範囲を限定しないように提供されている。
図1は、オーディオ信号の知覚されるラウドネスを増加させるためのシステムの実施形態を示している。 図2は、図1のシステムの周波数抑制器の実施形態を示している。 図3は、周波数抑制器による周波数抑制の前と後の、オーディオ信号の例示的な周波数スペクトルを示している。 図4は、図3のオーディオ信号の例示的な時間ドメイン表現を示している。 図5は、図1のシステムのラウドネス調節器の実施形態を示している。 図6は、例示的な等ラウドネス曲線を示すチャートを示している。 図7は、ラウドネス調節器のラウドネス調節に基づいて増加させた利得を有するオーディオ信号の例示的な周波数スペクトルを示している。 図8は、図7のオーディオ信号の例示的な時間ドメイン表現を示している。 図9は、図1のシステムの例示的な等化器を示している。 図10は、図1のシステムの例示的な歪み制御モジュールを示している。 図11は、サイン波の例示的な時間ドメイン表現を示している。 図12は、図11のサイン波の例示的な周波数スペクトルを示している。 図13は、クリップしたサイン波の例示的な時間ドメイン表現を示している。 図14は、図13のクリップしたサイン波の例示的な周波数スペクトルを示している。 図15は、図14のクリップしたサイン波スペクトルと比較した、減少した数の高調波を有する例示的な周波数スペクトルを示している。 図16は、図15のスペクトルに対応している、部分的に飽和している波の例示的な時間ドメイン表現を示している。 図17は、サインの和のマッピング関数の実施形態を示している。 図18は、オーディオ信号と、その信号の歪み制御されたバージョンとの例示的な時間ドメイン表現を示している。
詳細な説明
I.イントロダクション
移動体電話機および他の類似したサイズのデバイスは、生成させるサウンドのボリュームが制限されている小型のスピーカーを有する傾向がある。それゆえ、バックグラウンドノイズが存在するときには、会話、音楽、および、他のオーディオを移動体電話機上で聞くのが難しいことがある。
本開示は、スピーカーの知覚されるラウドネスを増加させるシステムおよび方法を説明する。これらのシステムおよび方法を使用して、単にボリュームを増加させることによって達成できるよりも大きく、スピーカーにサウンドを出させることができる。ある実施形態では、ラウドネスに対してオーディオ信号を調節する準備をするために、オーディオ信号のヘッドルームを増加させる。追加の増幅レベルが信号に対して利用可能になるように、スピーカーが再生できない周波数をフィルタアウトすることにより、ヘッドルームを増加させることができる。その後、1つ以上の知覚的なラウドネス曲線にしたがって、オーディオ信号を解析して、どのくらい大きくオーディオ信号を知覚することができるかを決定してもよい。知覚されるラウドネスがより低くなってもよいケースでは、オーディオ信号の少なくとも一部分の利得を増加させてもよい。
オーディオ信号のラウドネスをさらに増加させるために、ある実施形態では、歪み制御プロセスを使用してもよい。歪み制御プロセスは、選択された歪みを引き起こすことにより、オーディオ信号に余分なエネルギーを追加してもよい。ある実施形態では、完全に飽和した信号よりも少ない高調波であるが、追加の高調波を有する出力信号に対して、オーディオ信号をマッピングすることにより、歪み制御を実行してもよい。
II.システム概要
図1は、オーディオ信号の知覚されるラウドネスを調節するためのラウドネス調節システム100の実施形態を示している。携帯電話機、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、音楽プレーヤー(例えば、MP3プレーヤー)、テレビのような、何らかのオーディオシステム中またはプロセッサベースのシステム中で、あるいは、ラップトップ、デスクトップ、タブレット、または、これらに類するもののような、何らかのコンピューティングデバイス中で、ラウドネス調節システム100を実現してもよい。有利なことに、ある実施形態では、ラウドネス調節システム100は、単にボリュームを増加させることにより達成できるよりも大きく、スピーカーにサウンドを出させることができる。
ラウドネス調節システム100の表されている実施形態は、周波数抑制器110と、ラウドネス調節器120と、等化器130と、歪み制御モジュール140とを含んでいる。これらのコンポーネントのそれぞれは、ハードウェアおよび/またはソフトウェアを有する機械中で実現してもよい。例えば、1つ以上のプロセッサ中で、これらのコンポーネントを実現してもよい。
周波数抑制器110は、オーディオ入力信号を受け取って、オーディオ入力信号のある周波数をフィルタアウトまたは抑制することができる。例えば、低い周波数信号および高い周波数信号は、多くの小型のスピーカーまたは多くの低品質のスピーカーによって、再生可能でない、あるいは、再生可能であることが少ない。低い周波数サウンドまたは高い周波数サウンドがこのようなスピーカーに提供された場合に、サウンドが可聴でないにもかかわらず、スピーカーは、それでもなお、サウンドを再生しようと試みるかもしれない。これらの周波数を再生しようと試みるスピーカーの不必要な動作は、歪みを作ることがある。
したがって、ある実施形態における周波数抑制器110は、再生可能であることが少ないこれらの周波数のうちのあるものを取り除くか、または、減衰させる。再生可能であることが少ない周波数をフィルタアウトすることにより、周波数抑制器110は、歪みを減少させてもよく、また、オーディオ信号のヘッドルームも増加させてもよい。オーディオ信号のヘッドルームは、オーディオ信号のピーク値と、オーディオ信号の飽和点との間の差を含むことができる。デジタルオーディオシステムでは、飽和点は0dBであるかもしれない。いくつかの実施形態では、周波数抑制器110は、ヘッドルームを増加させないが、再生可能であることが少ない周波数におけるエネルギーを減少させ、ラウドネス調節器120により、再生可能であることが多い周波数に対してエネルギーを適用することが可能になる。
周波数抑制器110は、低い周波数および/または高い周波数の除去を促進する1つ以上のフィルタ(例えば、図2参照)を含んでいてもよい。異なるスピーカーは、異なる周波数を再生できることがあるので、フィルタのカットオフ周波数および他のフィルタ特性は、スピーカー依存であるかもしれない。実験により、さまざまなスピーカーに対してカットオフ周波数を選択することができる。例えば、スピーカーにテスト信号を供給してもよく、周波数応答中で可聴周波数を検出してもよい。したがって、特定のスピーカー用に周波数抑制器110をカスタマイズしてもよい。周波数抑制器110はまた、ラウドネス調節システム100とともにどのタイプのスピーカーが使用されるかに基づいて、フィルタを動的に調節してもよい。
ある実施形態では、周波数抑制器110を使用して、再生可能な周波数をフィルタアウトして、追加のヘッドルームを提供してもよい。周波数抑制器110は、大半の周波数を再生することができるスピーカーとともにでさえ、このフィルタリングを実行してもよい。増加したヘッドルームにより、潜在的により低い忠実度のトレードオフで、より大きなラウドネス調節が可能になる。このトレードオフは、移動体電話機の適用のような、あるオーディオの適用では許容可能であるかもしれない。
いったん、周波数抑制器110が、オーディオ入力信号からある周波数をフィルタアウトすると、ラウドネス調節器120は、新しく追加されたデジタルヘッドルームを使用して、信号のラウドネスを増加させることができる。ラウドネスは、静かなサウンドから大きなサウンドまでのスケール上でサウンドを分類することができる人間の聴覚系の属性とすることができる。知覚されるラウドネスは、デシベル(dB)で測定される音圧レベルとは異なり、周波数とともに変化することがある(図6参照)。ある実施形態におけるラウドネス調節器120は、人間の聴覚系の心理音響モデルを使用して、フィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを決定し、このラウドネスを増加させる。
ラウドネス調節器120は、知覚されるラウドネス情報を使用して、フィルタリングされた信号中の再生可能な周波数領域のレベル(例えば、平均レベル)を上げることができる1つ以上の利得を適用してもよい。ある実施形態では、ラウドネス調節器120は、2008年12月19日に出願され、“オーディオ信号の知覚されるラウドネスを調節するためのシステム”と題する米国特許出願第12/340,364号(ここより後では、“‘364出願”とする)中で説明されているラウドネス調節技術のうちのあるものを使用し、この開示は、参照によりそのすべてがここに組み込まれている。‘364出願中で説明されているこれらの技術に関するさらなる詳細は、下記の参照により特に組み込まれている。
代替的な実施形態では、ラウドネス調節器120は、知覚されるラウドネスを決定することなく、フィルタリングされた信号に利得を適用してもよい。この利得は、周波数抑制器110により取得したヘッドルームの量とおおよそ同じであってもよい。利得はまた、ヘッドルームの値より大きくてもよく、または、小さくてもよい。
ラウドネス調節器120は、増幅した信号を等化器130に提供する。等化器130は、スピーカーの周波数応答における不完全さを補償する、または、補償するように試みる1つ以上のフィルタを含む、パラメトリック等化器あるいはこれに類するものであってもよい。大半のスピーカーは、すべての可聴周波数に対して、理想的なフラットの周波数応答を示さないので、等化器130は、スピーカーがより理想的な応答を有しているかのようにスピーカーを動作させるために、スピーカーの周波数応答中の山または谷をフラットにすることができる。
いくつかの実施形態では、中心周波数、ロールオフ、利得、および、これらに類するもののような、等化器130の1つ以上のフィルタのパラメータを、実験により選択することができる。例えば、スピーカーにテスト信号を供給してもよく、周波数応答中で山と谷を検出してもよい。山と谷を補償するように、フィルタパラメータを選択してもよい。等化器130フィルタは、それぞれが可能性ある異なる利得を有する複数の帯域を含んでいてもよく、例えば、利得は、よりフラットな応答を生成させるために、山および/または谷を逆にしたものである。等化器130は、ラウドネス調節システム100とともに使用されるスピーカーのタイプに少なくとも部分的に基づいて、フィルタパラメータを動的に選択することができるかもしれない。その後、ラウドネス調節器120が、増幅したオーディオ信号を等化器130に供給したときに、等化器130は、スピーカーテスト段階の間に生成された1つ以上のフィルタを適用することができる。
ある実施形態では、歪み制御モジュール140は、より大きなサウンドを信号に出させるように、オーディオ信号中のエネルギーをさらに増加させる。歪み制御モジュール140は、オーディオ信号のある部分の振幅を増加させることにより、および、選択された歪みをオーディオ信号のある部分に適用することにより、信号エネルギーを増加させてもよい。歪み制御モジュール140は、オーディオ信号中で高調波を引き起こすことにより、選択された歪みを提供することができる。しかしながら、ある実施形態では、歪み制御モジュール140は、完全に飽和した信号中またはクリップした信号中に存在しているよりも少ない高調波をオーディオ信号中で引き起こす。したがって、ある実施形態では、歪み制御モジュール140は、ソフトクリッピングの形態を使用して、信号エネルギーを増加させる。
1つの実施形態では、歪み制御モジュール140は、マッピングテーブルまたはこれに類するものを使用して、入力サンプルを出力サンプルにマッピングする。歪み制御モジュール140は、ピーク値(例えば、0dB)に近くないサンプルのような、振幅が比較的低いサンプルに対しては、線形的にまたはおおよそ線形的に信号をマッピングしてもよい。線形マッピングは、これらのサンプルの振幅を増加させることができる。ピーク値に近いサンプルに対しては、歪み制御モジュール140は、非線形的にサンプルをマッピングして、いくらかの、しかしながら全部ではない、高調波歪みを引き起こしてもよい。
結果として、ある実施形態では、歪み制御モジュール140は、過度ではないがいくらかの歪みを持つさらに大きなサウンドのオーディオ信号へとオーディオ信号を変換することができる。いくらかの歪みに対するさらに大きなラウドネスのトレードオフは、何人かのリスナーによって正しく認識されることがある。例えば、リスナーが、小型スピーカーを持つ電話機を使用するときに、歪み制御モジュール140は、オーディオ品質をほとんどまたはまったく低下させずに、音声の会話をより大きなサウンドで出させることができる。
また、歪み制御モジュール140を使用して、すでに飽和している信号におけるクリッピングを減少させてもよく、または、和らげてもよい。飽和またはクリッピングは、例えば、等化器130および/またはラウドネス調節器120によって生じるかもしれない。歪み制御モジュール140は、クリッピングを和らげて、歪みのうちの少なくともいくらかを減少させる一方で、ラウドネス調節器120および/または等化器130により提供された増加信号エネルギーのうちの少なくともいくらかを保ってもよい。
図1に関して上記で説明した特徴は、いくつかの実施形態では変化することがある。例えば、等化器130を使用して、谷を補償する代わりに、スピーカーの周波数応答中の谷をさらに減少させてもよい。スピーカーの応答中の谷は、スピーカーにより再生可能であることが少ない周波数領域を示していることがある。追加のエネルギーおよび/またはヘッドルームを節約するために、等化器130は、谷をさらに減衰させることがある。結果として、スピーカーは、これらの周波数に対するエネルギーをほとんどまたはまったく生成させないことがある。さらに、等化器130は、ラウドネス調節器120の後ではなく、周波数抑制器110とラウドネス調節器120との間に位置させてもよい。したがって、等化器により節約されたエネルギーをラウドネス調節器120によって使用して、オーディオ信号の他の再生可能であることが多い周波数のラウドネスを増加させることができる。結果の出力信号は、より少ないオーディオ忠実度を有しているかもしれないが、より大きくサウンドを出すかもしれない。これは、数ある中で、電話機の適用に有用である。
代替的な実施形態では、ラウドネス調節システム100から等化器130を完全に取り除いてもよい。同様に、示されているコンポーネントのうちの何らかのものは、特定のインプリメンテーション中に含まれないかもしれない。例えば、ラウドネス調節器120は、周波数抑制器110および/または等化器130により節約されたエネルギーの量に少なくとも部分的に基づくことがある利得全体と置き換えることができる。さらに、いくつかの例では、ラウドネス調節器120および/または歪み制御モジュール140は、リミッターまたはダイナミックレンジ圧縮器により、置き換えてもよい。他の多くのコンフィギュレーションもまた使用してもよい。
ラウドネス調節システム100の示されているコンポーネントのそれぞれに対する例示的なインプリメンテーションを、ここでさらに詳細に説明する。
III.周波数抑制
図2を参照すると、周波数抑制器210の例示的な実施形態が示されている。周波数抑制器210は、周波数抑制器110に関して上記で説明したすべての特徴を含んでいてもよい。周波数抑制器210は、ハードウェア中でおよび/またはソフトウェア中で実現してもよい。
有利なことに、ある実施形態では、周波数抑制器210は、入力信号202の再生可能であることが少ないある周波数を取り除くか、または、減少させ、それにより、入力信号中のヘッドルームを増加させて、歪みを減少させる。したがって、ある実施形態では、周波数抑制器210は、物理的なオーディオ信号を表すデータを、増加したヘッドルームを持つ別の物理的なオーディオ信号を表すデータに変換する。加えて、ある実施形態における周波数抑制の別の潜在的な利点は、増幅した信号をスピーカーに提供するアナログ増幅器を、ハードとして駆動しなくてよいことである。
周波数抑制器210は、入力信号202の周波数成分を抑制または減少させるためのフィルタ212、214を含んでいる。表されている実施形態では、これらのフィルタ212、214は、ハイパスフィルタ212およびローパスフィルタ214を含んでいる。ハイパスフィルタ212は、入力信号202のより低い周波数を減衰させる一方で、ローパスフィルタ214は、入力信号202のより高い周波数を減衰させて、出力信号226を生成させる。2つのフィルタ212、214の順序は、逆でもよい。さらに、示されている2つのフィルタ212、214の代わりに、バンドパスフィルタを使用してもよい。
フィルタ制御装置222は、データリポジトリ224から取得したスピーカーデータに少なくとも部分的に基づいて、フィルタ212、214の、カットオフ周波数、次数、および、他のパラメータを動的に調節することができる。データリポジトリ224は、異なるスピーカーに対応するフィルタパラメータの1つ以上のテーブルを含んでいてもよい。さまざまなスピーカーをテストすることにより、このデータを取得してもよい。ピンクノイズ信号またはこれに類するものをスピーカーに適用し、その後、マイクロフォンを使用して、スピーカーの出力を測定することにより、スピーカーをテストすることができる。その後、結果の周波数応答を解析して、どのカットオフ周波数、フィルタ次数、および/または、他のフィルタパラメータが、再生可能であることが少ない周波数を減少させるときに効果的であるか決定することができる。
それゆえ、フィルタ制御装置222は、周波数抑制器210とともに使用されるスピーカーのタイプに少なくとも部分的に基づいて、適切なカットオフ周波数、フィルタ次数、および、他のパラメータをスピーカーデータから選択することができる。周波数抑制器210を組み込んでいるデバイスの製造業者により、使用されるスピーカーのタイプについての情報をフィルタ制御装置222に供給してもよい。例えば、周波数抑制器210のさまざまなパラメータを、および、ラウドネス調節システム100中の他のコンポーネントのさまざまなパラメータを、製造業者またはユーザが調整できるようにするラウドネス調節システム100を、ユーザインターフェースに提供することができる。代替的な実施形態では、フィルタ212、214は、特定のカットオフ周波数および/またはフィルタ次数でハードコード化され、フィルタ制御装置222は、周波数抑制器210に含まれない。
ある実施形態では、周波数抑制器210は、クロスオーバーフィルタではない。異なるラウドスピーカーにより取り扱うことができる別々の周波数帯域へとオーディオ信号を分けるために、クロスオーバーフィルタが使用されることが多いのに対し、ある実施形態では、単一のラウドスピーカーに提供されるだろうオーディオ信号をフィルタリングするために、周波数抑制器210が使用される。単一のスピーカーを駆動するときに、現在利用可能なデバイスは、再生可能であることが少ない周波数をオーディオ信号から取り除かないかもしれない。しかしながら、ある実施形態では、周波数抑制器210が、これらの周波数および/または他の周波数を有利に取り除き、これにより、現在利用可能な単一スピーカーのインプリメンテーションに対してヘッドルームを増加させる。さらに、クロスオーバーフィルタは、典型的に、オーディオシステム中の最後の(または、ほとんど最後の)オーディオステージとして使用され、フィルタリングした信号を直接ラウドスピーカーに提供することが多い。対照的に、ある実施形態では、例えば、図1において示されているように、周波数抑制器210は、オーディオシステム中のかなり早いステージである。
図3および図4は、周波数抑制器110または210のような、周波数抑制器の入力信号および出力信号の例示的なプロット300、400を示している。図3を参照すると、入力信号周波数スペクトル302と、出力信号周波数スペクトル304の例示的なプロット300が示されている。入力信号周波数スペクトル302は、所定のスピーカーにより再生可能でないことがある、より低い周波数302a中およびより高い周波数302b中にエネルギーを含んでいる。再生可能であることが少ない低周波数302aおよび高周波数302bは、周波数抑制器110または210により、出力周波数スペクトル304中では減衰されている。このエネルギーを取り除くことまたは減衰させることにより、出力信号に対するヘッドルームを増加させることができる。
これらの信号の時間ドメイン表現が、図4において示されている。図4のプロット400では、入力信号402は、入力信号スペクトル302に対応し、出力信号404は、出力信号スペクトル304に対応している。理解することができるように、入力信号402のピークレベル406および平均レベルは、出力信号404におけるピークレベル408および平均レベルに減少されている。この追加のヘッドルームは、出力信号404の再生可能なスペクトルのボリュームを増加させるためのより多くの余地を残す。
IV.ラウドネス調節
周波数抑制器110または210により提供される追加のヘッドルームを使用して、オーディオ信号のラウドネスを増加させることができる。図5は、ラウドネス調節器520のさらに詳細な例を示しており、ラウドネス調節器520は、上記で説明したラウドネス調節器120の特徴をすべて有していてもよい。ハードウェア中でおよび/またはソフトウェア中で、ラウドネス調節器520を実現してもよい。有利なことに、ある実施形態では、ラウドネス調節器520は、リスナーに知覚される信号のラウドネスを増加させる1つ以上の利得をオーディオ信号に適用することができる。したがって、ある実施形態では、ラウドネス調節器520は、物理的なオーディオ信号を表すデータを、増加したラウドネスを持つ別の物理的なオーディオ信号を表すデータに変換する。
人間のヒアリング系は、ミッドレンジの周波数(例えば、250Hz〜5000Hz)に最も敏感であることが多い。バスサウンドおよびミッドレンジサウンドのような2つのサウンドが、同じレベルにおいて、または、デシベル(dB SPL)で測定されるような同じ音圧レベル(SPL)においてプレーされるときに、リスナーは、ミッドレンジサウンドを、より大きなサウンドとして知覚することができる。図6中のチャート600は、300Hzのミッドレンジ周波数と比較して等しいサウンドの大きさであるように、ある人が低い周波数(20Hz)を知覚するために、低い周波数(20Hz)が、追加の50dB SPLをどのように必要とするかを示す、例示的な等ラウドネス曲線602を示している。非常に低い周波数トーンが、ミッド周波数トーンや、または、高い周波数トーンとさえ、ある人にとって同じくらいの大きさのサウンドを出さないことがあるという事実が意味するのは、何かが大きいことを知覚する際に、300Hzのようなミッドレンジ信号は、20Hz信号よりも大きな影響を有しているということである。したがって、いくつかのインプリメンテーションでは、ラウドネス調節器520は、ラウドネスの知覚を増加させるために、ミッドレンジ周波数を強調する。
再び図5を参照すると、入力信号502として、周波数抑制器の出力信号226をラウドネス調節器520に提供することができる。ラウドネス調節器520の表されている実施形態は、ラウドネス解析器514と、利得制御モジュール516とを備えている。ラウドネス解析器514は、入力信号502のラウドネスを推定することができる。ある実施形態では、ラウドネス解析器514は、人間のヒアリング系の非線形マルチバンドモデルを使用して、オーディオ入力信号502のラウドネス特性を解析する。このモデルは、1つ以上のラウドネスフィルタを入力信号202に適用することに少なくとも部分的によって、人間の末梢聴覚系のフィルタバンクの振る舞いをシミュレートすることができる。ある実施形態では、ラウドネス解析器514は、‘364出願の段落[0069]ないし[0083]中で説明されているラウドネス算出技術のうちのいくつかまたはすべてを使用することができ、これらの段落は、参照によりそのすべてが特にここに組み込まれている。例えば、ラウドネス解析器514は、1つ以上のガンマトーンフィルタを近似し、べき乗関数を使用して、ラウドネスを推定してもよい。
ラウドネス解析器514は、入力信号502のサンプルブロック上で動作することができる。ラウドネス解析器514は、各サンプルブロックに対するラウドネスを推定することができる。ラウドネス解析器514は、サンプルブロックの推定したラウドネスと、基準ラウドネスレベルとを比較することができる。基準ラウドネスレベルは、ピーク許容可能なラウドネスレベルであってもよく、これは、いくつかのデジタルシステム中では0dBであることがある。推定したラウドネスが、基準ラウドネスレベルとは異なる場合に、ラウドネス解析器514は、推定したラウドネスと基準レベルとの間のレベル差を出力することができる。利得制御モジュール516は、このレベル差を使用して、例えば、乗算ブロック524を通して、1つ以上の利得をオーディオ入力信号502に適用することができる。いくつかの実施形態では、利得制御モジュール516は、‘364出願の段落[0084]ないし[0091]中で説明されている利得制御技術のうちのいくつかまたはすべてを使用することができ、これらは、参照によりそのすべてが特にここに組み込まれている。例えば、利得制御モジュール516は、変化するラウドネスレベルに基づいて、利得係数を動的に発生させることができ、利得係数をスムーズにして、利得における突然の変化を避けることができる。
したがって、ある実施形態では、ラウドネス調節器520は、ラウドネスを推定し、周波数の関数として1つ以上の利得を算出する。ラウドネス調節器520は、その後、サンプルブロック中の各サンプルに1つ以上の利得を適用してもよい。したがって、時間ドメインにおいて利得を適用してもよい。代替的な実施形態では、ラウドネス調節器520は、入力信号502を周波数帯域に区分し、さまざまな周波数帯域に異なる利得を適用することができる。さらに他の実施形態では、ラウドネス調節器520は、周波数抑制器110または210により提供されたヘッドルームの増加とおよそ同じ値である利得を、入力信号502に適用してもよい。
コンピューティングリソースの使用を減少させるための追加の特徴が、ラウドネス調節器520中に含まれていてもよい。例えば、‘364出願において説明されている前処理モジュールが、いくつかの実施形態において提供されてもよい。前処理モジュールの実施形態を説明している段落[0030]と[0040]ないし[0044]は、参照によりそのすべてが特にここに組み込まれている。同様に、他の改良および特徴が提供されてもよい。
利得制御モジュール516により利得を適用したときに、再生可能な周波数領域の全体的な平均レベルを、あるdB上げることができる。代替的に、再生可能な周波数領域の一部分を、他の部分とは異なるレベルに上げてもよい。図7において、プロット700は、図3のオリジナルの周波数スペクトル302と比較した周波数スペクトル704の、例示的なブーストされた再生可能領域706を示している。図8は、図7のオーディオ信号の例示的な時間ドメイン表現を示すプロット800を示している。図8では、ラウドネス調節された信号810より上に、オリジナルの信号402が示されている。ラウドネス調節された信号810のピークレベル812は、オリジナルの信号402のピークレベル406に一致するように戻っているが、信号の平均レベルは増加していることを理解することができる。したがって、リスナーのラウドネスの知覚は増加することができる。
V.等化
図9は、例示的な等化器930を示しており、例示的な等化器930は、上記で説明した等化器130の特徴のすべてを有していてもよい。ハードウェア中および/またはソフトウェア中で、等化器930を実現してもよい。有利なことに、ある実施形態では、等化器930は、スピーカーの周波数応答における不完全さを補償する、または、補償するように試みる1つ以上の利得を、オーディオ信号に適用することができる。代替的に、等化器930は、スピーカーの周波数応答中の谷をさらに減衰させる1つ以上の利得を適用することができる。
等化器930は、1つ以上の等化フィルタ912を備える、パラメトリック等化器930またはこれに類するものであってもよい。1つのインプリメンテーションでは、等化フィルタ912は、ラウドネス調節器120または520から受け取った入力信号902に1つ以上のフィルタを適用することができ、フィルタは、スピーカーの周波数応答中の山または谷をフラットにすることができる。結果として、フィルタ912は、入力信号902の周波数スペクトルの一部分を増加させるおよび/または減衰させる利得を適用することができる。フィルタ912は、例えば、谷を山のレベルに上げる利得を谷に適用してもよい。
1つ以上の等化フィルタ912は、例えば、バイカッド無限インパルス応答(IIR)フィルタまたはこれに類するものを使用して実現される1つ以上のバンドパスフィルタを含んでいてもよい。1つ以上の等化フィルタ912は、その代わりに、2008年3月7日に出願され、“周波数ワープされたオーディオ等化器”と題する、米国公報第2008/0240467号中で説明されている等化フィルタのうちの1つ以上を含んでいるかもしれない。この公報の開示は、参照によりそのすべてがここに組み込まれている。他のタイプの等化フィルタも使用してもよい。
パラメータ選択器914は、データリポジトリ916中に記憶されているスピーカーデータに少なくとも部分的に基づいて、利得係数、中心周波数、および、これらに類するもののような、フィルタパラメータを、1つ以上の等化フィルタ912に提供することができる。いくつかの実施形態では、実験により、これらのスピーカーパラメータを選択することができる。例えば、スピーカーにテスト信号を供給してもよく、周波数応答中で、山および谷の周波数と大きさを検出してもよい。山および谷を補償するために、フィルタパラメータを選択してもよい。よりフラットな応答を生成させるために、パラメータ選択器914は、選択した中心周波数における、例えば、山および/または谷の反転である利得を選択してもよい。
パラメータ選択器914は、使用されるスピーカーのタイプに少なくとも部分的に基づいて、フィルタパラメータを動的に選択することができるかもしれない。等化器930を組み込んでいるデバイスの製造業者により、使用されるスピーカーのタイプについての情報をパラメータ選択器914に供給してもよい。代替的な実施形態では、等化フィルタ912は、特定のフィルタパラメータでハードコード化され、パラメータ選択器914は、等化器930に含まれない。
代替的な実施形態では、その代わりに等化器930を使用して、谷の利得を増加させる代わりに、スピーカーの周波数応答中の谷をさらに減衰させてもよい。例えば、等化器930は、スピーカーの周波数応答の通過帯域範囲中の周波数を減衰させてもよい。谷を減衰させることにより、追加のエネルギーおよび/またはヘッドルームを取得できることがある。結果として、スピーカーは、これらの周波数に対するエネルギーをほとんどまたはまったく生成させないことがある。例えば、パラメータ選択器914は、谷の選択した中心周波数における、谷を減衰させる利得を選択してもよい。1つ以上の等化フィルタ912は、その代わりに、適切な利得でハードコード化されていてもよい。等化器930により節約したエネルギーをラウドネス調節器120によって使用して、オーディオ信号の再生可能なことが多い他の周波数のラウドネスを増加させることができる。結果の出力信号は、より低いオーディオ忠実度を有していることがあるが、より大きくサウンドを出すことがある。これは、着信音、音声、および、これらに類するもののような、いくつかのオーディオ信号に対して所望の成果となることがある。
さらに、いくつかのインプリメンテーションでは、等化器930は、谷を減衰させる代わりに、または、谷を減衰させることに加えて、スピーカーの周波数応答中の1つ以上の山を減衰させる。1つ以上の山を減衰させることも、ヘッドルームを増加させることができる。
VI.歪み制御
図10は、歪み制御モジュール1040のさらに詳細な実施形態を示しており、歪み制御モジュール1040は、上記で説明した歪み制御モジュール140の特徴のすべてを有していてもよい。ハードウェア中および/またはソフトウェア中で、歪み制御モジュール1040を実現してもよい。ある実施形態では、歪み制御モジュール1040は、選択された歪みをオーディオ信号中で引き起こして、信号エネルギーを、したがってラウドネスを増加させることができる。この選択された歪みは、完全に飽和している信号中に存在するよりも少ない高調波を追加する、制御された歪みであってもよい。
上記で説明したように、歪み制御モジュール1040は、入力サンプルを出力サンプルにマッピングすることに少なくとも部分的によって、選択された歪みを引き起こしてもよい。歪み制御モジュール1040は、入力信号1002のサンプルをインデックスとして使用することにより、サインの和テーブル1014中にこのマッピングを実行することができる。サインの和のテーブル1014は、高調波的に関連するサイン波の和をとることにより発生された値を含むことができる。
例示するために、入力信号1002が、値mを持つサンプルを有している場合に、歪み制御モジュール1040は、サインの和のテーブル1014中で、インデックスmにおいて、入力サンプルを出力サンプルにマッピングすることができる。入力信号1002のサンプルが、テーブル1014のインデックス値の間にある場合には、歪み制御モジュール1040は、インデックス値を補間することができる。メモリを節約するために、補間の使用により、サインの和のテーブル1014のサイズを減少させることができるようになる。しかしながら、ある実施形態では、補間の使用を避けるために、十分な大きさがあるようにサインの和のテーブル1014を設計してもよい。歪み制御モジュール1040は、出力信号1022に対する出力サンプルとして、サインの和のテーブル1014のマッピングされた出力値を使用することができる。
アレイ、行列、または、これらに類するもののような、何らかのデータ構造として、サインの和のテーブル1014を実現してもよい。奇数次高調波や、偶数次高調波や、または、その双方の組み合わせを含む、任意の数の高調サイン波を含むように、テーブル1014を発生させることができる。ある実施形態では、奇数次高調波は、音声オーディオ信号に、良好な歪み制御を提供する。他のインプリメンテーションでは、偶数次高調波を使用してもよく、偶数次高調波は、音楽の信号におけるクリッピングを減少させるのに有用であることがある。混合された音声および音楽の信号に対しては、奇数次高調波または偶数次高調波のいずれかを使用してもよい。しかしながら、これらは単に例示的な例に過ぎず、あらゆる適用に対して、奇数次高調波または偶数次高調波のいずれかを、あるいは、その双方を使用することができる。
より多くのサイン波を使用して、テーブル1014を発生させるときに、信号エネルギーと歪みとにおける潜在的な増加が大きくなり、逆もまた同じである。非常に多数のサイン波を使用すると、結果として、かなりの高調波歪みになることがあるので、ある実施形態では、比較的小さい数のより低い周波数のサイン波を有益に使用して、サイン波の和のテーブル1014を構築する。
例えば、2つまたは3つの高調波的に関連するサイン波や、4つのサイン波や、5つのサイン波や、または、より多くのサイン波の和から、テーブル1014を構築することができる。複数のサインの和のテーブル1014をメモリ中に記憶してもよく、異なる目的のために、歪み制御モジュール1040により複数のサインの和のテーブル1014を使用してもよい。例えば、音声信号に対しては、より多くの高調波を持つサインの和のテーブル1014を使用するかもしれない一方で、音楽に対しては、より少ない高調波を持つテーブル1014を使用して、より小さい歪みを生成させるかもしれない。
歪み制御モジュール1040はまた、信号エネルギーの増加の量および/または歪みの量を調節するために、ユーザに対して歪み制御を提供するユーザインターフェースを提供してもよい。例えば、グラフィカルスライダー、ノブ、または、これらに類するものを提供してもよく、あるいは、ユーザは、エネルギー増加の量または適用される歪みの量を調節するために、物理的なボタンまたはソフトのボタンを押すことができる。歪み制御を増加させると、より多くの高調波を持つテーブルを使用させることができ、逆もまた同じである。
3つの奇数次高調波的に関連するサイン波を使用して、サインの和のテーブル1014を発生させるための例示的なプロセスをここで説明する。この例では、選択されたサイズの第1のテーブルに、(例えば、0ラジアンから2πまでの)サイン波の1つの周期の値を格納することにより、サインの和のテーブル1014を発生させることができる。サイズN(Nは整数である)のテーブルを格納することは、サイン波の1つの周期をN個の値に分割することと、N個の値をテーブル中のNスロットに割り当てることとを含んでいてもよい。第1のサイン波テーブルは、基本高調波または1次高調波を表すことができる。
3つのサイン周期をN個の値に分割することにより、類似する方法で、第1のテーブルと同じサイズの第2のテーブルに、サイン波の3つの周期を格納してもよい。第2のテーブル中の値は、第1のサイン波の3次高調波を表していてもよい。同様に、最初の2つと同じサイズの第3のテーブルに、5次高調波を表す、サイン波の5つの周期を格納してもよい。第1、第2、および、第3のテーブル中の値を所望のようにスケーリングしてもよい。例えば、第2のテーブル中の値を、第1のテーブル中の値よりも大きさが小さくなるように、より小さくスケーリングしてもよく、第3のテーブル中の値を、第2のテーブルよりも小さな値を含むようにスケーリングしてもよい。
ある実施形態では、3つのテーブルは同じサイズなので(同じ数のN個のエントリーを有しているので)、3つのテーブルの対応するインデックスにおける値を一緒に足して、1次高調波、3次高調波、および5次高調波の和を含む新しいサインの和のテーブル1014を作ってもよい。したがって、ある実施形態では、サインの和のテーブル1014中の値をプロットした場合に、和をとった波の1つの周期の近似が示されるだろう。ある実施形態では、使用されるサイン波が多ければ多いほど、このプロットされた波は、ますます方形波のように見えるようになるだろう。さまざまな実施形態において、3つの奇数次高調波に対して説明したものに類似した方法で、異なる高調波による他のサインの和のテーブルを構築してもよい。代替的に、完全な周期ではなく、サイン波の周期の一部を使用して、サインの和のテーブル1014を構築してもよい。
歪み制御モジュール1040は、入力1002信号からのサンプルをサインの和のテーブル1014中にマッピングするので、テーブル1014中の高調波の周波数は、テーブルルックアップレートに依存することがあり、テーブルルックアップレートは、今度は、入力信号の周波数に依存することがある。ある実施形態では、この周波数依存は、入力信号1002の周波数と同じレートにおいて、または、入力信号1002の周波数とほぼ同じレートにおいて、歪み制御モジュール1040により実行されるテーブルルックアップ動作に起因する。
例示するために、所定の周波数を有するシンプルなサイン波入力信号1002に対して、歪み制御モジュール1040は、同じ周波数においてマッピング動作を実行することができる。結果の高調波は、サイン波の周波数に依存する特定の周波数を有するだろう。それゆえ、サイン波の周波数が倍になると、高調波の周波数が倍になる。重畳した複数の周波数を含む入力信号1002に対しては、歪み制御モジュール1040によるマッピングは、結果として、高調波の重ね合わせになることがある。
図11ないし図17は、歪みとサイン波の和との例を示している。参照のために、図11は、サイン波1102の例示的な時間ドメインプロット1100を示している。クリッピングなしのサイン波1102のピークレベル1104が示されている。サイン波1102のピークレベル1104は、0dbにあり、これは、いくつかの実施形態では、ピークの可能性あるデジタルレベルとすることができる。図12は、図11のサイン波1102の周波数スペクトル1202を示す例示的なプロット1200を示している。これはシヌソイドなので、1つの周波数を表している。
ある実施形態では、サイン波1102の振幅がピークレベルを超えて増加すると、結果としてハードクリッピングになることがある。シヌソイド1302のハードクリッピングが、図13のプロット1300において示されている。クリップしたシヌソイド1302は、ピークレベルにおいて飽和している、クリップした部分1304を含んでいる。図14において示されている周波数ドメイン表現1402中で、クリップしたサイン波1302の高調波1404の例を見ることができる。示されているように、高調波1404は、サンプリング周波数と同じくらい高く伸びることがある(示されている例示的な図では、およそ22kHZ)。高調波1406のうちのあるものもまたエイリアジングされており、さらなる歪みを生じさせている。
ハードクリッピングの完全な歪みを避けながら、それでもなおボリュームにおける増加を可能にするために、上記で説明したように、歪み制御モジュール1040は、より低い周波数の高調波の複合波を使用することができる。このような波の例示的な組の高調波が、図15において示されており、これは、400Hzの入力サイン波に応答して発生させることができる複合波の例示的な周波数応答プロット1500を含む。プロット1500中のスペクトルは、図14の完全なクリッピングのシナリオにおけるものよりも少ない高調波1502を含んでいる。表されている実施形態では、5つの高調波1502が発生された。最も高い高調波1502は、図14の高い周波数の高調波1404よりも低い周波数にある。エイリアジングされた高調波1406もまた、この実施形態には存在しない。
示されている例示的な実施形態は、およそ400Hz、1200Hz、2000Hz、2800Hz、および、3600Hzにおける高調波1502を含んでいる。これらの高調波1502は、1次高調波1504、3次高調波1506、5次高調波1508、7次高調波1510、および、9次高調波1512を含む、奇数次高調波1502である。1次高調波1504は、およそ0dBの振幅を有しており、これは、ある実施形態では、最も高い可能性あるデジタル振幅である。連続した高調波1502は、周波数が増加するにつれて、より低い振幅を有している。ある実施形態では、高調波1502の振幅は、単調に減少する。これらの振幅は、他の実施形態では変化することがある。
より低い周波数の高調波により提供される、制御された歪みの結果は、より高い信号エネルギーまたはより高い平均信号エネルギーを持つ、丸く、より自然なサウンディング波形となり得る。図15の高調波1504にマッピングされたサイン波を示す波1602の例示的な時間ドメインプロット1600が、図16において示されている。示されている例示的な波1602は、部分的にクリップした部分1606と、丸い部分1608とを有している。波1602と、ハードクリップした波1302との間の比較が示しているのは、波1602は、ハードクリップした波1302よりもさらに丸みを帯びているということである。加えて、波1602の一部1604は、線形、または、おおよそ線形である。カーブしている部分1608は、クリップした部分1606からおよそ−3dBのところにおいてカーブし始めている。
図17は、サインの和のマッピング関数1710のある実施形態を表す例示的なプロット1700を示している。上記で説明したテーブル1014のような、サインの和のテーブル中の値をプロットすることにより、示されているサインの和のマッピング関数1710をプロットしてもよい。サインの和のマッピング関数1710は、サインの和の波の周期のうちの4分の1を含んでいる。最適化のために、全波の代わりに、4分の1のサインの和の波を使用してもよい。これは、以下で説明する。
入力信号値はx軸上で表しており、これは、0から1までの範囲の正の振幅値を含んでいる。同様に、出力信号値はy軸上で表しており、0から1までの範囲の振幅値も含んでいる。負の振幅値は、下記で説明する。歪み制御モジュール140または1040が、入力サンプルを出力サンプルにマッピングするときに、ある実施形態では、入力サンプルは、マッピング関数1710上の点にマッピングされる。マッピングされた出力サンプルは、入力サンプルがマッピングされたところに依存して、入力サンプルより大きな値または小さな値を有していてもよい。
明確さのために、サインの和のマッピング関数1710を連続関数として示している。しかしながら、デジタルシステムにおいて実現するときには、マッピング関数1710は離散的であることがある。加えて、上記で説明したように、すべての入力信号値に対してマッピング関数1710を規定しなくてもよい。したがって、歪み制御モジュール140または1040は、例えば、マッピング関数1710上の最も近い2つの点の間の出力信号値を補間することがある。
参照のために、y=xの線に対応する想像線1720を示している。入力サンプルが、想像線1720にしたがってマッピングされている場合には、出力サンプルは入力サンプルと同じであるだろう。マッピング関数1710は、線形のまたはおおよそ線形のマッピング領域1712と、非線形のまたはおおよそ非線形のマッピング領域1714とを含んでいる。線形のマッピング領域1712中の入力サンプル値の値が増加するにつれて、線形のマッピング領域1712中の対応する出力サンプルは、線形にまたは実質的に線形に増加する。非線形の領域1714中のある入力サンプル値は、非線形にまたは実質的に非線形に増加し、変化するレベルの増加1714を有している。
大半の入力サンプルが、より大きな値にマッピングされているように、マッピング関数1710の大半の値は、想像線1720より大きい。しかしながら、非線形のマッピング領域1714の領域1716において、マッピング関数1710の値は、想像線1720より小さいか、または、想像線1720に等しい。この領域1716では、入力サンプルは、より低い値にマッピングされている。したがって、例えば、(例えば、1.0の値または1.0に近い値を有する)ハードクリップしたサンプルは、値が減少することがある。
上記で述べたように、マッピング関数1710は、全波の代わりに、4分の1のサインの和の波を含んでいる。4分の1波を(または、半波でさえも)使用すると、サインの和のテーブル1014のサイズを減少させることができ、それにより、メモリを節約する。(例えば、[1−,0)の、または、これらに類するもののスケール上にある)負の入力信号値に対して、歪み制御モジュール140、1040は、x軸にわたってマッピング関数1710を反転させてもよく、y軸にわたってマッピング関数1710を反転させてもよい。その後、歪み制御モジュール140、1040は、入力サンプルにマッピング関数1710を適用することができる。代替的に、負の値を反転させて、[0,1]の範囲に正規化することができる。それから、マッピング関数1710を適用してもよく、結果の出力サンプルを負にして、負の値を復元することができる。
代替的な実施形態において、示されているマッピング関数1710は、例えば、サインの和のテーブル1014を発生させるのに使用する高調波の数に依存して、異なって見えることがある。例えば、線形のマッピング領域1712は、よりきつい傾きまたはより緩い傾きを有していてもよい。非線形のマッピング領域1714は、異なるように形作られていてもよい。例えば、非線形のマッピング領域1714は、より少ない山を有していてもよい。同様に、領域1716は、振幅がより小さくてもよく、または、より大きくてもよい。
ある実施形態では、x軸および/またはy軸の範囲は、上記で説明したように、[0,1]の範囲とは異なっていてもよい。aが1よりも小さい場合に、x軸の範囲が[0,a]に減少すると、入力信号の少なくとも一部分の振幅が増加することがある。逆に、bが1よりも大きい場合に、x軸の範囲が[0,b]から増加すると、入力信号の少なくとも一部分の振幅が減少することがある。いくつかの実施形態では、1よりも大きいbの値を使用することにより、クリッピングを有益に減少させることができる。同様に、y軸は、[0,c]に変更してもよく、ここで、cは、1よりも小さいか、または、1よりも大きい。
図18は、歪み制御が適用される前の、オーディオ信号1812の例示的な時間ドメイン表現のプロット1800を示している。加えて、図18は、歪み制御が適用された後の、同じオーディオ信号1814の例示的な時間ドメイン表現を示している。歪み制御の例示的なインプリメンテーションを使用することにより、おおよそ6dBの追加の利得が、この波形に導入されている。
他の適用に対して歪み制御を使用してもよい。例えば、歪み制御を使用して、減少した歪みで、バスボリュームを増加させてもよい。周波数拡散の適用においても、歪み制御を使用してもよい。さらに、歪み制御を使用して、例えば、さまざまな高調波を選択することにより、楽器のサウンドまたは他のサウンドを合成して、楽器の所望の音色を作ってもよい。
VII.結論
実施形態に依存して、ここで説明したアルゴリズムのうちの任意の、あるアクト、イベント、または機能を、異なるシーケンス中で実行することができ、ひとまとめにして追加したり、マージしたり、または、除外することができる(例えば、説明したアクトまたはイベントのすべてが、アルゴリズムの実施のために必要なわけではない)。さらに、ある実施形態では、例えば、マルチスレッド処理、割り込み処理、あるいは、複数のプロセッサまたはプロセッサコアを通して、シーケンシャルにではなく、並行してアクトまたはイベントを実行してもよい。
ここで開示した実施形態に関連して説明した、さまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、あるいは双方の組み合わせたものとして実現してもよい。ハードウェアおよびソフトウェアの交換可能性を明確に示すために、さまざまな例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、およびステップを一般的にこれらの機能性に関して上記で説明した。このような機能性がハードウェアあるいはソフトウェアとして実現されるか否かは、特定の応用およびシステム全体に課せられた設計の制約に依存する。それぞれの特定の応用に対して方法を変化させて、説明した機能性を実現してもよいが、このようなインプリメンテーション決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じさせるものとして解釈すべきではない。
ここで開示した実施形態に関連して説明した、さまざまな例示的な論理的ブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいは、ここで説明した機能を実行するために設計されたこれらの組み合わせで、機械により、実現してもよく、あるいは、実行してもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替実施形態では、プロセッサは、プロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置、状態機械、または、これらの組み合わせ、あるいは、これらに類するものであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせとして、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアを備えた1つ以上のマイクロプロセッサ、あるいは、このようなコンフィギュレーションの他の何らかのものとして実現してもよい。
ここで開示した実施形態と関連して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、直接、ハードウェアで、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールで、あるいは、2つの組み合わせで具現化してもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーブバルディスク、CD−ROM、あるいは、技術的に知られている他の何らかの形態のコンピュータ読取可能記憶媒体に存在していてもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替実施形態では、記憶媒体はプロセッサと一体化されてもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに存在してもよい。ASICはユーザ端末に存在してもよい。代替実施形態では、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中のディスクリートコンポーネントとして存在してもよい。
数ある中で、“できる”、“できた”、“かもしれない”、“してもよい”、“例えば”、および、これらに類するもののような、ここで使用されている条件付きの言葉は、そうではないと特に述べられていない限り、または、そうでなければ、使用されているような文脈内で理解されない限り、一般的に、ある実施形態は、ある特徴、エレメントおよび/または状態を含む一方で、他の実施形態は、ある特徴、エレメントおよび/または状態を含まないことを伝えることを意図している。したがって、特徴、エレメント、および/または、状態が、どんな方法であれ、1つ以上の実施形態に対して必要とされていることを、あるいは、作者のインプットまたはプロンプティングの有無にかかわらず、これらの特徴、エレメント、および/または、状態が、何らかの特定の実施形態中に含まれているか否かを、もしくは、これらの特徴、エレメント、および/または、状態が、何らかの特定の実施形態中で実行されることになるか否かを決めるためのロジックを1つ以上の実施形態が必ず含んでいることを意味するように、このような条件付きの言葉は、一般的に意図していない。
上記の詳細な説明は、さまざまな実施形態に適用されるような新規の特徴を示し、説明し、指摘したが、示されているデバイスまたはアルゴリズムの形態ならびに詳細において、本開示の精神から逸脱することなく、さまざまな省略、置換、および、変更を行うことができることが理解されるだろう。認識されるように、いくつかの特徴は、他のものとは別々に使用または実施することができるので、ここで説明されている本発明のある実施形態は、ここで述べた特徴および利益のすべてを提供しない形態内で具現化してもよい。ここで開示したある発明の範囲は、先の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示されている。特許請求の範囲の均等物の意味および範囲内に入るすべての変更は、それらの範囲内に含まれるべきである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]オーディオ信号の知覚されるラウドネスを増加させる方法において、
電子オーディオ信号を受け取ることと、
1つ以上のプロセッサを使用して、周波数抑制器により、前記電子オーディオ信号を処理し、前記周波数抑制器は、前記電子オーディオ信号の低い周波数および高い周波数のうちの1つまたは双方をフィルタリングして、フィルタリングされたオーディオ信号を生成させ、前記フィルタリングされたオーディオ信号が増加したヘッドルームを有するように構成されていることと、
人間のヒアリング系を近似するように構成されている1つ以上のラウドネスフィルタにより、前記フィルタリングされたオーディオ信号を処理することに少なくとも部分的によって、前記フィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを推定して、前記オーディオ信号の推定されたラウドネスを生成させることと、
前記推定されたラウドネスに少なくとも部分的に基づいて、前記フィルタリングされたオーディオ信号に適用されることになる1つ以上の利得を計算することと、
前記フィルタリングされたオーディオ信号に前記1つ以上の利得を適用することにより、前記フィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを増加させることとを含む方法。
[2]前記周波数抑制器により前記電子オーディオ信号を処理することは、所定のスピーカーにより再生可能であることが少ない周波数をフィルタリングすることを含む[1]に記載の方法。
[3]前記電子オーディオ信号に等化フィルタを適用することにより、前記電子オーディオ信号に付加的なヘッドルームを提供することをさらに含み、前記等化フィルタは、前記電子オーディオ信号の通過帯域エリアを減衰させるように動作可能である[1]に記載の方法。
[4]前記1つ以上のラウドネスフィルタは、1つ以上のガンマトーンフィルタを近似する[1]に記載の方法。
[5]オーディオ信号のラウドネスを増加させるシステムにおいて、
電子オーディオ信号の低い周波数および高い周波数のうちの1つまたは双方をフィルタリングすることにより、前記電子オーディオ信号中のヘッドルームを増加させて、前記電子オーディオ信号よりも大きなヘッドルームを有するフィルタリングされたオーディオ信号を生成させるように構成されている1つ以上のフィルタを含む周波数抑制器と、
ラウドネス調節器とを具備し、
前記ラウドネス調節器は、
1つ以上のプロセッサにより、前記フィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを推定するようにと、前記算出したラウドネスとラウドネス基準レベルとを比較するように構成されているラウドネス解析器と、
前記算出したラウドネスと前記ラウドネス基準レベルとの間の差に少なくとも部分的に基づいて、1つ以上の利得を計算するようにと、前記フィルタリングされたオーディオ信号に前記1つ以上の利得を適用して、増幅されたオーディオ信号を生成させることにより、前記フィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを増加させるように動作可能である利得制御モジュールとを備えるシステム。
[6]スピーカーにより再生可能であることが少ない、スピーカーの周波数応答の通過帯域エリアを減衰させるように動作可能である等化器をさらに具備する[5]に記載のシステム。
[7]前記フィルタリングされたオーディオ信号中で、選択された歪みを引き起こすことにより、前記フィルタリングされたオーディオ信号における前記ラウドネスをさらに増加させるように構成されている歪み制御モジュールをさらに具備する[6]に記載のシステム。
[8]前記歪み制御モジュールは、前記フィルタリングされたオーディオ信号中に、選択された高調波を導入することにより、前記選択された歪みを引き起こす[7]に記載のシステム。
[9]オーディオ信号の知覚されるラウドネスを増加させる方法を1つ以上のプロセッサに実行させる命令をその上に記憶させているコンピュータ読取可能記憶媒体において、
前記方法は、
電子オーディオ信号を受け取ることと、
人間のヒアリング系を近似するように構成されている1つ以上のラウドネスフィルタにより、前記電子オーディオ信号を処理することに少なくとも部分的によって、前記電子オーディオ信号のラウドネスを推定して、前記オーディオ信号の推定されたラウドネスを生成させることと、
前記推定されたラウドネスに少なくとも部分的に基づいて、前記電子オーディオ信号に適用されることになる1つ以上の利得を計算することと、
前記電子オーディオ信号に前記1つ以上の利得を適用して、増幅されたオーディオ信号を生成させることにより、前記電子オーディオ信号の知覚されるラウドネスを増加させることと、
前記増幅されたオーディオ信号中で部分的な飽和を引き起こすことにより、信号エネルギーを増加させることとを含み、
前記引き起こすことは、高調波の組み合わせから導出した非線形変換を前記増幅されたオーディオ信号に適用することを含むコンピュータ読取可能記憶媒体。
[10]前記部分的な飽和を引き起こすことは、前記増幅されたオーディオ信号のサンプルをサインの和のテーブル中にインデックス付けすることを含む[9]に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
[11]前記高調波は奇数次高調波を含む[9]に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
[12]前記高調波は、1次高調波と、3次高調波と、5次高調波と、7次高調波と、9次高調波とを含む[11]に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
[13]オーディオ信号中のクリッピングを減少させる方法において、
前記方法は、
入力オーディオ信号を受け取ることと、
より低い次数の高調波の和から発生された値を含むサインの和のデータ構造を提供することと、
1つ以上のプロセッサにより前記サインの和のデータ構造を使用して、前記より低い次数の高調波のうちの少なくともいくつかを前記入力オーディオ信号に追加するように、前記入力オーディオ信号を出力オーディオ信号にマッピングすることとを含み、
前記出力オーディオ信号のうちの少なくとも一部分は、前記入力オーディオ信号より大きなエネルギーを有している方法。
[14]完全に飽和している信号中に存在するよりも少ない高調波から前記サインの和のデータ構造を発生させることをさらに含む[13]に記載の方法。
[15]前記高調波は奇数次高調波を含む[13]に記載の方法。
[16]前記高調波は偶数次高調波を含む[13]に記載の方法。
[17]第1のデータ構造にサイン波の1つの周期を格納することと、第2のデータ構造にサイン波の複数の周期を格納することと、前記第1のデータ構造中の値と前記第2のデータ構造中の値とを組み合わせることとに少なくとも部分的によって、前記サインの和のデータ構造を発生させることをさらに含む[13]に記載の方法。
[18]前記サインの和のデータ構造は、サインの和の複合波の4分の1を含む[13]に記載の方法。
[19]ラウドスピーカーにより生成されるオーディオ信号のラウドネスを増加させて、前記ラウドスピーカーにより本来生成されるラウドネスよりも大きな知覚されるラウドネスをリスナーに提示するシステムにおいて、
前記システムは、
前記スピーカーにより実質的に再生不可能である、電子オーディオ信号の低い周波数および高い周波数をフィルタリングすることにより、前記電子オーディオ信号中のヘッドルームを増加させて、第1のフィルタリングされたオーディオ信号を生成させるように構成されている1つ以上のフィルタを備える周波数抑制器と、
人間のヒアリング系を近似するように構成されている1つ以上のラウドネスフィルタにより、前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号を処理することに少なくとも部分的によって、前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを、1つ以上のプロセッサにより算出するように構成され、前記算出したラウドネスとラウドネス基準レベルとを比較するようにさらに構成されているラウドネス解析器と、
前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号に適用されることになる1つ以上の利得を計算し、前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号に前記1つ以上の利得を適用して、増幅されたオーディオ信号を生成させるように動作可能であり、前記1つ以上の利得を計算することは、前記算出したラウドネスと前記ラウドネス基準レベルとの間の差に少なくとも部分的に基づいている利得制御モジュールと
を備えるラウドネス調節器と、
より低い次数の高調波の和から発生されたサインの和のテーブル中に記憶されている1つ以上の値に、前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号の1つ以上のサンプルを少なくともマッピングすることにより、前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号中で、部分的な高調波歪みを引き起こすように構成されている歪み制御モジュールとを具備するシステム。
[20]前記電子オーディオ信号中のヘッドルームをさらに増加させるように構成されている等化フィルタをさらに具備し、前記等化フィルタは、前記電子オーディオ信号の通過帯域エリアを減衰させるように動作可能である[19]に記載のシステム。
[21]前記周波数抑制器は、ラウドスピーカーの特性に少なくとも部分的に依存するカットオフ周波数をそれぞれ有しているハイパスフィルタおよびローパスフィルタを備える[19]に記載のシステム。
[22]前記より低い次数の高調波は、1次高調波、3次高調波、5次高調波、7次高調波、および、9次高調波を含む[21]に記載のシステム。
[23]オーディオ信号のラウドネスを増加させる方法において、
前記方法は、
電子オーディオ信号を受け取ることと、
1つ以上のプロセッサを使用して、周波数抑制器により、前記電子オーディオ信号を処理し、前記周波数抑制器は、前記電子オーディオ信号の低い周波数および高い周波数のうちの1つまたは双方をフィルタリングして、フィルタリングされたオーディオ信号を生成させ、前記フィルタリングされたオーディオ信号が、前記電子オーディオ信号に対して増加したヘッドルームを有するように構成され、ここで、前記周波数抑制器はクロスオーバーフィルタではないことと、
前記増加したヘッドルームに少なくとも部分的に基づいて、前記フィルタリングされたオーディオ信号に適用するための1つ以上の利得を導出することと、
前記フィルタリングされたオーディオ信号に前記1つ以上の利得を適用して、前記オーディオ信号のラウドネスを増加させることとを含む方法。
[24]前記周波数抑制器により前記電子オーディオ信号を処理することは、所定のスピーカーにより再生可能であることが少ない周波数をフィルタリングすることを含む[23]に記載の方法。
[25]前記1つ以上の利得を導出することは、前記フィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを推定することと、前記推定したラウドネスと基準レベルとを比較することとを含む[23]に記載の方法。
[26]オーディオ信号のラウドネスを増加させる方法において、
前記方法は、
電子オーディオ信号を受け取ることと、
ラウドスピーカーにより再生可能であることが少ない、スピーカーの周波数応答のエリアに対応している、前記電子オーディオ信号の通過帯域エリアを減衰させるように構成されている周波数応答を含む等化フィルタを提供することと、
1つ以上のプロセッサを使用して、前記電子オーディオ信号に前記等化フィルタを適用して、前記電子オーディオ信号中のヘッドルームを増加させることと、
前記電子オーディオ信号中の増加したヘッドルームを使用して、前記電子オーディオ信号のラウドネスを増加させることとを含む方法。
[27]周波数抑制器により前記電子オーディオ信号を処理することをさらに含み、前記周波数抑制器は、前記電子オーディオ信号の低い周波数および高い周波数のうちの1つまたは双方をフィルタリングして、フィルタリングされたオーディオ信号を生成させ、前記フィルタリングされたオーディオ信号が追加のヘッドルームを有するように構成されている[26]に記載の方法。
[28]前記電子オーディオ信号中の増加したヘッドルームを使用して、前記電子オーディオ信号のラウドネスを増加させることは、前記電子オーディオ信号に1つ以上の利得を適用することを含む[26]に記載の方法。
[29]前記電子オーディオ信号の推定されたラウドネスに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上の利得を算出することをさらに含む[28]に記載の方法。
[30]前記電子オーディオ信号中で、部分的な高調波歪みを引き起こして、前記電子オーディオ信号のラウドネスをさらに増加させることをさらに含む[29]に記載の方法。

Claims (14)

  1. ラウドスピーカーにより生成されるオーディオ信号のラウドネスを増加させて、前記ラウドスピーカーにより本来生成されるラウドネスよりも大きな知覚されるラウドネスをリスナーに提示するシステムにおいて、
    前記システムは、
    前記スピーカーにより実質的に再生不可能である、電子オーディオ信号の低い周波数および高い周波数をフィルタリングすることにより、前記電子オーディオ信号中のヘッドルームを増加させて、第1のフィルタリングされたオーディオ信号を生成させるように構成されている1つ以上のフィルタを備える周波数抑制器と、
    人間のヒアリング系を近似するように構成されている1つ以上のラウドネスフィルタにより、前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号を処理することに少なくとも部分的によって、前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを、1つ以上のプロセッサにより算出するように構成され、前記算出したラウドネスとラウドネス基準レベルとを比較するようにさらに構成されているラウドネス解析器と、
    前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号に適用されることになる1つ以上の利得を計算し、前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号に前記1つ以上の利得を適用して、増幅されたオーディオ信号を生成させるように動作可能であり、前記1つ以上の利得を計算することは、前記算出したラウドネスと前記ラウドネス基準レベルとの間の差に少なくとも部分的に基づいている利得制御モジュールと
    を備えるラウドネス調節器と、
    前記増幅されたオーディオ信号を等化して、等化されたオーディオ信号を生成させるように構成されている等化フィルタと、
    より低い次数の高調波の和から発生されたサインの和のテーブル中に記憶されている1つ以上の値に、前記等化されたオーディオ信号の1つ以上のサンプルを少なくともマッピングすることにより、前記等化されたオーディオ信号中で、部分的な高調波歪みを引き起こすように構成されている歪み制御モジュールとを具備し、
    前記等化フィルタは前記スピーカーの周波数応答の通過帯域中の山およびを補償して、前記増幅されたオーディオ信号中の前記ヘッドルームを増加させるように構成されているマルチバンド利得を有し、前記マルチバンド利得の値は前記山および谷の振幅の反転であるシステム。
  2. 前記周波数抑制器は、ラウドスピーカーの特性に少なくとも部分的に依存するカットオフ周波数をそれぞれ有しているハイパスフィルタおよびローパスフィルタを備える請求項1記載のシステム。
  3. 前記より低い次数の高調波は奇数次高調波を含む請求項1記載のシステム。
  4. 前記より低い次数の高調波は、1次高調波、3次高調波、5次高調波、7次高調波、および、9次高調波を含む請求項1記載のシステム。
  5. 前記1つ以上のラウドネスフィルタは、1つ以上のガンマトーンフィルタを近似する請求項1記載のシステム。
  6. ラウドスピーカーにより生成されるオーディオ信号のラウドネスを増加させて、前記ラウドスピーカーにより本来生成されるラウドネスよりも大きな知覚されるラウドネスをリスナーに提示する方法において、
    前記方法は、
    前記スピーカーにより実質的に再生不可能である、電子オーディオ信号の低い周波数および高い周波数をフィルタリングすることにより、前記電子オーディオ信号中のヘッドルームを増加させて、第1のフィルタリングされたオーディオ信号を生成させることと、
    人間のヒアリング系を近似するように構成されている1つ以上のラウドネスフィルタにより、前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号を処理することに少なくとも部分的によって、前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号のラウドネスを、1つ以上のプロセッサにより算出することと、
    前記算出したラウドネスとラウドネス基準レベルとを比較することと、
    前記算出したラウドネスと前記ラウドネス基準レベルとの間の差に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号に適用されることになる1つ以上の利得を計算することと、
    前記第1のフィルタリングされたオーディオ信号に前記1つ以上の利得を適用して、増幅されたオーディオ信号を生成させることと、
    前記増幅されたオーディオ信号を等化フィルタにより等化して、等化されたオーディオ信号を生成させることと、
    より低い次数の高調波の和から発生されたサインの和のテーブル中に記憶されている1つ以上の値に、前記等化されたオーディオ信号の1つ以上のサンプルを少なくともマッピングすることにより、前記等化されたオーディオ信号中で、部分的な高調波歪みを引き起こすこととを含み、
    前記等化フィルタは前記スピーカーの周波数応答の通過帯域中の山およびを補償して、前記増幅されたオーディオ信号中の前記ヘッドルームを増加させるマルチバンド利得を有し、前記マルチバンド利得は前記山および谷の振幅の反転である方法。
  7. 完全に飽和している信号中に存在するよりも少ない高調波から前記サインの和のデータ構造を発生させることをさらに含む請求項6記載の方法。
  8. 第1のデータ構造にサイン波の1つの周期を格納することと、第2のデータ構造に前記サイン波の複数の周期を格納することと、前記第1のデータ構造中の値と前記第2のデータ構造中の値とを組み合わせることとに少なくとも部分的によって、前記サインの和のデータ構造を発生させることをさらに含む請求項7記載の方法。
  9. 前記サインの和のデータ構造は、サインの和の複合波の4分の1を含む請求項8記載の方法。
  10. 前記高調波は奇数次高調波を含む請求項6記載の方法。
  11. 前記1つ以上のラウドネスフィルタは、1つ以上のガンマトーンフィルタを近似する請求項6記載の方法。
  12. オーディオ信号の知覚されるラウドネスを増加させる方法を1つ以上のプロセッサに実行させる命令をその上に記憶させているコンピュータ読取可能記憶媒体において、
    前記方法は、
    電子オーディオ信号を受け取ることと、
    人間のヒアリング系を近似するように構成されている1つ以上のラウドネスフィルタにより、前記電子オーディオ信号を処理することに少なくとも部分的によって、前記電子オーディオ信号のラウドネスを推定して、前記オーディオ信号の推定されたラウドネスを生成させることと、
    前記推定されたラウドネスに少なくとも部分的に基づいて、前記電子オーディオ信号に適用されることになる1つ以上の利得を計算することと、
    前記電子オーディオ信号に前記1つ以上の利得を適用して、増幅されたオーディオ信号を生成させることにより、前記電子オーディオ信号の知覚されるラウドネスを増加させることと、
    前記増幅されたオーディオ信号を等化フィルタにより等化して、等化されたオーディオ信号を生成させることと、
    前記等化されたオーディオ信号中で部分的な飽和を引き起こすことにより、信号エネルギーを増加させることとを含み、
    前記等化フィルタは前記スピーカーの周波数応答の通過帯域中の山およびを補償して、前記増幅されたオーディオ信号中の前記ヘッドルームを増加させるマルチバンド利得を有し、前記マルチバンド利得は前記山および谷の振幅の反転であり
    前記引き起こすことは、高調波の組み合わせから導出した非線形変換を前記等化されたオーディオ信号に適用することを含むコンピュータ読取可能記憶媒体。
  13. 前記信号エネルギーを増加させることは、前記増幅されたオーディオ信号の1つ以上のサンプルをサインの和のテーブル中に記憶されている1つ以上の値にマッピングすることを含む請求項12記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
  14. 前記サインの和のテーブルは、前記高調波の組み合わせから発生される請求項13記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
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