JP2008166124A - 制御弁式鉛蓄電池の製造方法 - Google Patents

制御弁式鉛蓄電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
電槽化成時間を短縮できると共に、負極板、特に負極端板上部からのカーボン溶出を抑制した制御弁式鉛蓄電池の製造方法を提供する。
【解決手段】
鉛を主成分とする基板に活物質ペーストを充填してなる未化成の正極板と負極板とをセパレータを介して交互に積層して極板群を構成し、これを電槽内に収納し電解液を注液して電槽化成を行って作製される制御弁式鉛蓄電池の製造方法において、該負極板にカーボンを添加し、電解液は極板群に含浸される飽和液量を上回り極板の上面を完全に覆う余剰電解液が存するまで注液し、且つ、該電槽化成は負極電位が硫酸第二水銀電極に対して−1.2Vに達する時点まで充電したら一旦充電を停止して余剰電解液を廃液し、その後、電解液を補液して再び充電を行うこと。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンが添加された負極を用い、これを電槽化成することにより作製される制御弁式鉛蓄電池の製造方法に関するものである。
従来、制御弁式鉛蓄電池は鉛を主成分とする基板に活物質ペーストを充填してなる正極板と負極板を、未化成で、或いは各々専用の化成槽で化成した後、微細ガラス繊維を主体としたマット状セパレータを介して交互に積層し極板群とした後、同極性同士の極板の耳部を溶接によって接続することにより極板群とし、これを電槽内に収納し、この電槽に注液や排気用の開口部を有する蓋を溶着あるいは接着剤で接着し、この開口部から所望の電解液を注液し電槽化成を行い、注液や排気用の開口部にゴム弁(制御弁)を覆い被せ製造されるものである。このように作製された制御弁式鉛蓄電池は、過充電時に正極で発生する酸素を負極で吸収することにより補水を不要とすると共に密閉化を図った鉛蓄電池である。
電槽化成は、充電完了後に所定比重、所定量になるように、事前に計算された余剰電解液を含む電解液を電槽の電槽蓋に施された開口部から注液し、所定の電流で所定の時間充電または所定の電流で所定の時間充・放電を少なくとも一回以上行うことによって極板を化成することが一般的に行われている。充電末期には電池内での発熱、或いは電解液の電気分解等で電解液は減液し、極板上部が電解液から露出し、正極で発生する酸素を負極で吸収する「陰極吸収反応」と呼ばれる反応が起こる。この陰極吸収反応起こり始めるのは比較的充電末期状態であり、電槽化成の途中において、負極電位が硫酸第二水銀電極に対し−1.5Vくらいまで達すると、化成反応以外に水素発生が起こる副反応も生じ易い状態となる。
一方、近年、鉛蓄電池に対する性能要求は高まり、サイクル寿命特性や放電性能を向上させるため活物質の負極側にリグニンやカーボン等の添加剤を所定量添加する方法が採られている。しかし、電槽化成中に負極板から水素ガスが発生し、それに伴うガッシングが起こると、負極板中に添加した添加剤が溶出や流出により減少し、所望のサイクル特性や期待する放電性能を得ることができない。
この様な問題を解決する為に、例えば負極板へ添加されたリグニンの溶出を抑制する方法として、充電電圧が水素ガス発生電圧に達する前に充電を停止し、次いで前記負極板を放電させた後に前期負極板を再充電して前記負極板を化成する方法(特許文献1)が提案されている。
特開平4−351851号公報
しかしながら、カーボンの流出は特許文献1記載のリグニンの溶出とはその機構がことなり、特許文献1に記載の方法ではカーボンの流出は防止できない。その結果、電槽化成中に短絡するなどの問題があった。これらカーボン流出を防止する文献は検出出来なかった。
種々の実験の結果、カーボンの流出は主に極板群の両端部に位置する負極板で起こることを発見した。この原因は、電槽化成において、電解液量は充電完了後に所定比重、所定量になるように、事前に計算された余剰電解液を含む電解液量としていることにあると考えた。通常制御弁式鉛蓄電池は、極板群を十分に加圧する為に極板群はリブが形成された電槽内壁により加圧されるが、この極板群と電槽内壁間の間隙はそれほど大きくなく、余剰電解液によって極板群を構成する極板はその上面が完全に覆われている。そしてこのように覆うことは極板への十分な電解液の供給ができ化成効率の点からも好ましい。然しながら、電槽化成の充電が進むにつれ負極板、特に端部に位置する負極板の最外面は極板群の中央に位置する負極板とは相違し、セパレータ等で押圧されていなく自由面であり、更に余剰電解液が存在するので、発生する水素ガスによって、添加されたカーボンは負極板から離れ電解液中に流出し、上方へ浮遊し、その結果、上部に多くのカーボンが集まりこれがセパレータ内に入り込みやがて短絡に至るものと考えた。
そこで本発明者等は、負極板からのカーボンの流出を最小限とした電槽化成方法はないかと種々検討を行った。その結果、電槽化成時に、負極電位が硫酸第二水銀電極に対して−1.2Vに達した時点で充電を停止することで水素ガス発生電位に達する前に充電を停止し水素ガスの発生を防止すると共に、電解液を廃液して負極板を空気中に晒すことで負極板での酸素ガス吸収反応を促進させ、反応して出来た一酸化鉛は硫酸と反応して硫酸鉛への変化を促進し、その後の充電においては負極板からの水素ガスの発生を極力防止し、更に、電解液廃液後の電解液量はその後充電によって減少するであろう電解液量を補う程度の量だけ補液することで、極板群の端部に位置する負極板を電解液によって完全に覆うことなくして、その後の充電中にも負極板は正極から発生する酸素ガスを吸収して硫酸鉛への変化を促進しつつ充電するので、カーボンの流出を極力防止出来たものと考えた。
本発明は、上記記載のように、負極板からのカーボン溶出を抑制した制御弁式鉛蓄電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、鉛を主成分とする基板に活物質ペーストを充填してなる未化成の正極板と負極板とをセパレータを介して交互に積層して極板群を構成し、これを電槽内に収納し電解液を注液して電槽化成を行って作製される制御弁式鉛蓄電池の製造方法において、該負極板にカーボンを添加し、電解液は極板群に含浸される飽和液量を上回り極板の上面を完全に覆う余剰電解液が存するまで注液し、且つ、該電槽化成は負極電位が硫酸第二水銀電極に対して−1.2Vに達する時点まで充電したら一旦充電を停止して余剰電解液を廃液し、その後、電解液を補液して再び充電を行うことを特徴とするものである。
本発明の制御弁式鉛蓄電池は、負極電位が水素過電圧に到達しない状態で一度化成を停止し、余剰電解液を廃液することにより負極板を空気に晒すことで酸素ガス吸収を促進させ、その後、電解液を新たに補液して化成を行うことで、カーボン溶出を抑制することができ、且つ、効率よく化成を仕上げることが可能である。
本発明は、公知の方法で正極板および負極板を作製し、該負極板にカーボンを添加し、正極板と負極板とをセパレータを介して交互に積層して極板群を構成し、次いで、前記極板群をポリプロピレン製の電槽に挿入し、ヒートシールにより蓋を施し、前記蓋の液口から電解液を注液し、その後、電槽化成を行い所望の制御弁式鉛蓄電池を作製するものである。本発明は、負極電位が硫酸第二水銀電極に対して−1.2Vに達した時点で一旦充電を停止し、余剰電解液を廃液することが従来の電槽化成と異なる。
図1は、本発明と従来における化成時間に対する余剰電解液量の推移を示したものである。ここで、本発明において余剰電解液とは、電解液の注液量から極板群に含浸される飽和液量を差し引いて残った電解液である。
図1において、実線は本発明の電槽化成における余剰電解液の推移、破線は従来の電槽化成における余剰電解液の推移である。なお、横軸は電槽化成時間を示し、縦軸は余剰電解液量を示したものである。また、図中の点A〜Dおよび点B´〜C´は夫々の分岐点を示す。
(本発明法)
本発明では、電槽内への電解液の注入量を負極板の上面を覆う程に余剰電解液を有する量とした。この量は従来と変わりはない(点A)。次に電槽化成により充電を行った。この充電は、負極電位が硫酸第二水銀電極に対し、−1.2Vに達するまで行った(点B)。この間は、極板が過充電領域とはならず、充電により供給した電気は活物質の充電に使用されガス発生は殆ど起こらないので余剰電解液量は殆ど減少しない。
次に、電槽内の余剰電解液を全部廃液した。従って余剰電解液量はほぼゼロとなる(点B’)。この状態で、負極板、特に端部の負極板は空気中に積極的に晒される(点B´→点C)。これにより、負極端板において酸素ガス吸収反応が促進され、反応してできた一酸化鉛は硫酸と反応し硫酸鉛となり、その部分に浸漬する電解液比重が低下し、負極板の電位は貴側へシフトする。
次いで、電槽内に所定量の電解液を補液した(点C’)。その量は、その後の充電により減少するであろう電解液量よりは多く、負極板を完全に覆うことなく露出する量とした。従って負極板は一部でも空気中に晒されるので、酸素ガスを吸収し、負極端板電位の卑側への移行が抑えられる。そして充電が再開され、所望の時間が経過するまで電槽化成を行い(点C´→点D)、充電を終了する(点D)。この間はガス発生が起こり電解液量は減少する。終了時における硫酸第二水銀電極に対する負極電位は、−1.5V程度に達することもある。しかし乍、この段階で、−1.5Vに達しても、既に、−1.2Vに達した時点(略負極理論容量85%充電)で、電槽内の余剰電解液を全部捨て、負極板を電槽内の空気に積極的に晒しているため、負極板での酸素ガス吸収反応が促進され、この時点で酸化に依る反応熱も作用し、反応してできた一酸化鉛は硫酸と反応し硫酸鉛となり、これが補液後の充電により金属鉛となるも正極板から発生する酸素ガスにより陰極吸収反応が起こり再び硫酸鉛になることを繰り返し、懸念されるようなカーボン流出は起こり難い。従って、カーボンの流出は抑制されるものと推測される。
なお、余剰電解液を廃液後の電解液の補液量は極板群の飽和液量に対し5〜15%程度とすることが好ましく、極板群の飽和液量に対する電解液の注入量を5%未満とすると、注入する電解液量が少ないため、極板の化成上がりが不十分、即ち未化成部分が生じ、逆に、15%超過とすると、負極板が電解液から露出する範囲が少ない、或いは露出され場合もある。
また、電槽化成における最初の充電の最終負極電位を−1.2Vとするのは、−1.2Vよりも貴な電位で電解液を廃液した場合、−1.2Vよりも卑な電位で廃液した場合と比べ正・負極板の未化成部分が多く、次の補液後の充電においても未化成部分は残るためである。また、−1.2Vよりも卑な電位で電解液を廃液した場合は、水素過電圧に到達し、水素発生に伴うガッシングによりカーボン流出をもたらす恐れがあるからである。
(従来法)
従来の方法では、電槽内への電解液の注入量を負極板の上面を覆う程に余剰電解液を有する量として正・負極板を電解液に浸漬し、電槽化成により所定時間を一気に充電を行うものである。(点A→点D)。この方法において、点A→点B間において余剰電解液量の減少がないことは本発明と同様である。しかしその後においては、負極電位は水素過電圧に到達して、水素発生に伴うガッシングが起こり余剰電解液の減少が起こる。同時にガッシングに伴いカーボンの流出も起きている。そしてその後、充電を継続し所望の時間を経過したら電槽化成を終了とする(点D)。この過程で特に問題となるのはガッシングが起こる点B経過後から点C”までの間で、この間は端部の負極板は露出しないか、露出したとしても少ないので、陰極吸収反応はあまり起こらず、従ってガッシングは激しく、結果カーボンが流出することとなる。やがて露出面が増えて陰極吸収反応が活発に起こり端部の負極板でのガッシングは差ほどでもない状況にはなる。
まず、鉛を主成分とする基板に活物質ペーストを充填してなる未化成の正極板とカーボンを負極活物質量に対して1質量%添加した未化成の負極板とを、ガラス繊維からなるガラスマットを介して交互に積層し、この積層体の同極板同士をバーナー方式で溶接して極板群とした。次に、前記極板群をポリプロピレン製の電槽に挿入し、該電槽と電槽蓋とをヒートシールにより接合し、前記電槽蓋の注液口から電解液を注液した。電解液は極板群に含浸される飽和液量を上回り極板の上面を完全に覆う余剰電解液が存するまで注液した。その後、電槽化成を行い2V−1000Ahの制御弁式鉛蓄電池を作製した(本発明1)。
この時の電槽化成は、4.5A/cmの定電流充電で負極電位が硫酸第二水銀電極に対し、−1.2Vに達した時点まで充電し、ここで一旦充電を止め、電槽内の余剰電解液を全部廃液し、この状態で2時間放置し、極板群の端部の負極板を空気中に晒した後、極板群の飽和液量に対し5%に相当する電解液量を補液し、5.3A/cmの定電流で正極活物質の理論容量が電槽化成開始時から200%に達した時点まで充電し電槽化成を終了とした。
また、鉛蓄電池の希硫酸の比重は電槽化成終了時に略1.300(20℃)の液比重となるように、補液時に注入する電解液比重を調整した。
前記電槽内の余剰電解液を全部廃液し、次いで、極板群の飽和液量に対し10%に相当する電解液量を補液したこと以外は実施例1と同様にして2V−1000Ahの制御弁式鉛蓄電池を作製した(本発明2)。
前記電槽内の余剰電解液を全部廃液し、次いで、極板群の飽和液量に対し15%に相当する電解液量を補液したこと以外は実施例1と同様にして2V−1000Ahの制御弁式鉛蓄電池を作製した(本発明3)。
(比較例1)
前記負極電位が硫酸第二水銀電極に対し、−1.1Vに達した時点で一旦充電を止めること以外は実施例1と同様に2V−1000Ahの制御弁式鉛蓄電池を作製した(比較例1)。
(比較例2)
前記電槽内の余剰電解液を全部廃液した後、電解液を補液しないこと以外は実施例1と同様にして2V−1000Ahの制御弁式鉛蓄電池を作製した(比較例2)。
(比較例3)
前記電槽内の余剰電解液を全部廃液した後、極板群の飽和液量に対し20%に相当する電解液量を補液したこと以外は実施例1と同様にして2V−1000Ahの制御弁式鉛蓄電池を作製した(比較例3)。
(比較例4)
前記負極電位が硫酸第二水銀電極に対し、−1.3Vに達した時点で一旦充電を止めること以外は実施例1と同様に2V−1000Ahの制御弁式鉛蓄電池を作製した(比較例4)。
(比較例5)
前記負極電位が硫酸第二水銀電極に対し、−1.5Vに達した時点で一旦充電を止めること以外は実施例1と同様に2V−1000Ahの制御弁式鉛蓄電池を作製した(比較例5)。
(従来例1)
一旦充電を止めることもなく、補液することもなく、4.5A/cmの定電流充電で正極活物質の理論容量に対し充電電気量が200%に達するまで充電して電槽化成を終えること以外は実施例1と同様に2V−1000Ahの制御弁式鉛蓄電池を作製した(従来例1)。
実施例1〜3比較例1〜5および従来例1の評価結果を表1に示す。表1には硫酸第二水銀電極に対する負極電位、廃液の有無、廃液後の正・負極板群の飽和液量に対する電解液の補液量(%)、カーボンの流出の有無および両端板の化成上がり状況の結果を併記した。
なお、カーボンの流出の有無は極板群全体および端板上部を目視によって行い、カーボン流出がセパレータ厚さの20%未満以内に留まっている場合を○とし、それ以外は×とした。
また、両端板の化成上がり状況については、化成が完全に終了しているものは○、半分以上終了しているものは△、半分未満のものは×とした。
また、表中矢印を記載した欄は矢印の指し示す直上の欄に記載する数字と同一であることを示す。
Figure 2008166124
表1から明らかなように、本発明1〜3はカーボン流出が少なく、比較例3〜4および従来例1に比しカーボンの流出を抑制することが可能で、また、効率よく化成を終了することが可能である。これは、負極電位が水素過電圧に到達する前に余剰電解液を全部廃液することで、負極板を電槽内の空気に積極的に晒しているため、負極板にて酸素ガス吸収反応が促進され、この時点で酸化に依る反応熱も作用し、反応してできた一酸化鉛は硫酸と反応し硫酸鉛となり、その後の充電によっても、懸念されるようなカーボン流出が起こり難い状況を呈しているものと考えられる。
それに対し、比較例1および比較例2では、カーボンの流出を抑制することは可能であるが両端板の化成上がりが悪く、比較例3〜5では両端板の化成上がりは良好であるが、カーボンの流出が多く、カーボンの移動があるか又は正極板までの貫通による短絡の危険性があった。また従来例1は、電槽化成の充電時により負極板が水素過電圧に到達した後は、水素発生に伴うガッシングによりカーボン流出が多量発生した。
なお、本実施例において負極板へのカーボンの添加量は1.0質量%としたが、実施例1〜3および比較例1〜5と同様の方法でカーボンの添加量を0.2〜2.0質量%とした場合においても同様の効果が得られた。しかし、負極板へのカーボンの添加量が2.0質量%超過の場合、セパレータの厚さ方向に対して20%以上のカーボンの流出が見られるものの、短絡の危険性のあるものはなかった。
以上のように、電槽化成を負極電位が硫酸第二水銀電極に対して−1.2Vに達する時点まで充電したら一旦充電を停止して余剰電解液を廃液し、その後、電解液を補液して再び充電を行うことで、負極板からのカーボン流出を抑制することが可能であり、且つ、効率よく化成を仕上げることが可能である。
電槽化成時の化成時間と余剰電解液量との関係を示すグラフ。

Claims (1)

  1. 鉛を主成分とする基板に活物質ペーストを充填してなる未化成の正極板と負極板とをセパレータを介して交互に積層して極板群を構成し、これを電槽内に収納し電解液を注液して電槽化成を行って作製される制御弁式鉛蓄電池の製造方法において、該負極板にカーボンを添加し、電解液は極板群に含浸される飽和液量を上回り極板の上面を完全に覆う余剰電解液が存するまで注液し、且つ、該電槽化成は負極電位が硫酸第二水銀電極に対して−1.2Vに達する時点まで充電したら一旦充電を停止して余剰電解液を廃液し、その後、電解液を補液して再び充電を行うことを特徴とする制御弁式鉛蓄電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103198936A (zh) * 2013-03-07 2013-07-10 淄博国利新电源科技有限公司 电容电池的成组化成方法
CN111799518A (zh) * 2020-07-13 2020-10-20 天能电池(芜湖)有限公司 一种提升化成后隔板饱和度一致性的充电工艺

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