JP2008164937A - 感光性樹脂組成物及びそれを用いたカラーフィルター - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な現像密着性及び現像後残渣フリーを両立することができるカラーフィルター用感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)下記一般式(1)で表される不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物、(B)少なくとも1個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤、(D)顔料、(E)分散助剤、及び(F)分散剤を必須成分とし、(A)成分と(B)成分との重量割合(A)/(B)が60/40〜90/10であり、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して(C)成分を2〜30重量部、及び(D)成分を100〜200重量部有し、且つ、酸価が0〜30の(E)成分を(D)成分に対し2.5〜50質量%、及び(F)成分を(D)成分に対して1〜50質量%含有する。
Figure 2008164937

【選択図】なし

Description

本発明は感光性樹脂組成物及びそれを用いたカラーフィルターに関し、詳しくは、カラーフィルター用のインクに適した感光性樹脂組成物に関する。
カラー液晶表示装置は、光の透過量あるいは反射量を制御する液晶部とカラーフィルターとを構成要素とするが、そのカラーフィルターの製造方法は、通常、ガラス、プラスチックシート等の透明基板の表面に黒色のマトリックスを形成し、続いて、赤、緑、青の異なる色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色パターンで形成する方法が用いられている。パターンサイズはカラーフィルターの用途並びにそれぞれの色により異なるが赤、緑、青の画素は200〜300μmから100μmへ、ブラックマトリックスは20μmから10μmへ細線化され、これにともなって感光性樹脂材料には高い寸法精度が求められている。
ここ数年、液晶テレビ、液晶モニター、カラー液晶携帯電話などあらゆる分野でカラー液晶表示装置が用いられている。カラーフィルターはカラー液晶表示装置の視認性を左右する重要な部材の一つであり、視認性の向上、すなわち、鮮明な画像を得るためには、カラーフィルターを構成する赤、緑、青などの画素を今まで以上に高色純度化し、更にブラックマトリックスでは高遮光化を達成する必要があり、そのためには感光性樹脂組成物に分散顔料を従来よりも多量に添加しなければならない。
ところで、パターン形成は光反応性樹脂と光重合開始剤との反応による光硬化作用が利用されているが、水銀灯の線スペクトルの一つであるi線(365nm)が顔料分散系ネガ型カラーレジストを硬化させるための露光波長として主に使用されている。しかしながら、このような方法により得られるカラーフィルターでは、現像時に未露光部の基板上や遮光相上に残渣を生じやすいという問題がある。しかも、感光性樹脂組成物に占める着色剤(顔料)の割合が多くなるに従いこの傾向は強くなる。この問題を解決する方法の一つとして、感光性樹脂組成物と基板との密着性を下げる方法が考えられるが、通常、密着性を低下させると、現像時のパターン密着性が低減し、所望のパターン形成が困難となるため、結果として、残渣を生じることなく、パターン密着性が良好なカラーフィルターを得ることが困難であった。
更に、近年カラーフィルターの製造ラインは生産性効率を上げてコスト削減をするために、マザーガラス基板が年々大型化する傾向にあり、一辺1mを超えるマザーガラス基板での製造も行われている。また、タクトタイムを低減させ生産性効率をあげるために、露光工程においては、露光時間を短く、すなわち、低露光量で光硬化するカラーフィルター用感光性樹脂組成物が求められている。
このように、分散顔料の含有割合が増す方向にありながら、一般に現像時の密着性の制御が困難であるカラーフィルター用感光性樹脂組成物において、良好なパターン密着性及び残渣フリーを両立させることが求められている。そのためには感光性樹脂組成物の未露光部における密着性の制御が不可欠である。
特許文献1には、顔料濃度を高めて良好な色再現性を図りつつ感度低下を防止するために、高感度光重合開始剤としてハロメチルオキサジアゾール系化合物、ハロメチル-S-トリアジン系化合物の使用例が開示されている。しかしながら、これらの化合物は酸素による反応阻害により表面平坦性低下は改善されるものの、パターン寸法精度の点では依然として満足すべき水準には達していない。一方、特許文献2〜5などには高感度光重合開始剤として感光性樹脂組成物にオキシムエステル系の光重合開始剤を用いた例が開示されているが、まだ満足すべき水準には達してはいない。なお、特許文献6には、不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物を使用したカラーフィルター用感光性樹脂組成物が開示されているが、顔料濃度が高い領域での残渣残りについては開示されていない。
特開平1-152449号公報 特開平7-278214号公報 特開2001-264530号公報 特開2002-323762号公報 特開2003-96118号公報 特開平7-3122号公報
従って、本発明の目的は、上記の問題を解決し、良好なパターン密着性及び残渣フリーを両立することができるようなカラーフィルター用感光性樹脂組成物を提供することにある。また、他の目的は、このカラーフィルター用感光性樹脂組成物を用いて形成した塗膜及びカラーフィルターを提供するものである。
本発明者らは前記の課題を解決すべく検討を行った結果、ビスフェノール類から誘導される芳香族エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物を更に多塩基酸カルボン酸又はその無水物と反応させて得られた不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物を含んだ感光性樹脂組成物に、酸価が0〜30の分散助剤を用いた分散顔料を配合することにより、前記の問題点が解決されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記(A)〜(F)成分、
(A)下記一般式(1)で表される不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物、
Figure 2008164937
〔一般式(1)において、R1、R2、R3、R4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。また、Aは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニル基又は直結合を示し、Xは4価のカルボン酸残基を示し、Y1、Y2は独立に水素原子、又は-OC-Z-(COOH)mで示されるカルボン酸残基(Zはm+1価の芳香族基又は脂肪族基を表し、mは1〜3の数を示す)を示し、nは1〜20の数を示す。〕
(B)少なくとも1個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
(C)光重合開始剤、
(D)顔料、
(E)分散助剤、及び
(F)分散剤
を必須成分として含むカラーフィルター用感光性樹脂組成物において、(A)成分と(B)成分との重量割合(A)/(B)が、60/40〜90/10であり、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して(C)成分を2〜30重量部、及び(D)成分を100〜200重量部有し、且つ、酸価が0〜30の(E)成分を(D)成分に対し2.5〜50質量%、及び(F)成分を(D)成分に対して1〜50質量%含有することを特徴とするカラーフィルター用感光性樹脂組成物である。
また、本発明は、(D)成分の顔料が、遮光性分散顔料である前記のカラーフィルター用感光性樹脂組成物である。更に、本発明は、遮光性分散顔料がカーボンブラックである前記のカラーフィルター用感光性樹脂組成物である。また、本発明は、前記のカラーフィルター用感光性樹脂組成物を硬化させて形成したことを特徴とする塗膜である。更に、本発明は、前記のカラーフィルター用感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布し、プリベークした後、紫外線露光装置による露光、アルカリ水溶液による現像、及びポストベークして作製された画素又はブラックマトリクスを備えたことを特徴とするカラーフィルターである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物(以下、単に組成物ともいう)は、(A)〜(F)成分を必須成分として含有する。ここで、(A)成分〜(F)成分に対し必要に応じて加えられる溶剤やその他の成分については、特許文献1〜6等に記載されており、これらから選択して使用することができる。したがって、(A)〜(F)成分以外の成分については簡潔に説明し、(A)〜(F)成分について詳細に説明する。
(A)成分の不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物は、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物に、(メタ)アクリル酸(これは「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」の意味である)を反応させ、得られたヒドロキシ基を有する化合物に多塩基酸カルボン酸又はその無水物を反応させて得られる下記一般式(1)で表されるエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物である。
Figure 2008164937
〔一般式(1)において、R1、R2、R3、R4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。また、Aは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニル基又は直結合を示し、Xは4価のカルボン酸残基を示し、Y1、Y2は独立に水素原子、又は-OC-Z-(COOH)mで示されるカルボン酸残基(Zはm+1価の芳香族基又は脂肪族基を表し、mは1〜3の数を示す)を示し、nは1〜20の数を示す。〕
このようなエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物の製造方法の例が特許文献6に記載されている。そして、ビスフェノール類から誘導されるエポキシ化合物とは、ビスフェノール類とエピハロヒドリンとを反応させて得られるエポキシ化合物又はこれと同等物を意味する。(A)成分である不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物は、エチレン性不飽和二重結合とカルボキシル基とを併せ持つため、カラーフィルター用感光性樹脂組成物に優れた光硬化性、良現像性、及びパターニング特性を与えて遮光膜の物性向上をもたらす。
(A)成分である不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物は、好ましくは、下記一般式(2)で表されるエポキシ化合物から誘導される。このエポキシ化合物はビスフェノール類から誘導される。したがって、ビスフェノール類を説明することによって、不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物が理解されるので、好ましい具体例をビスフェノール類により説明する。なお、一般式(2)において、R11 及びR12 は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はハロゲン原子を示すが、好ましくは水素原子であり、また、Xは、‐CO‐、−SO2−、‐C(CF3)2−、-Si(CH3)2‐、-CH2‐、-C(CH3)2‐、-O-、9,9-フルオレニル基又は不存在を示すが、好ましくは9,9-フルオレニル基である。更に、nは0〜10の整数であるが、好ましくは0又は平均値として0〜2の範囲である。ここで、9,9-フルオレニル基とは、下記式(3)で表される基をいう。
Figure 2008164937
Figure 2008164937
不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物を与える好ましいビスフェノール類としては、次のようなものが挙げられる。すなわち、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)エーテル等を含む化合物や、Xが前記の9,9−フルオレニル基である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)フルオレン等や、更には4,4'−ビフェノール、3,3'−ビフェノール等の化合物が挙げられる。
この不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物は、上記のようなビスフェノール類から誘導されるエポキシ化合物から得ることができるが、かかるエポキシ化合物の他にフェノールノボラック型エポキシ化合物や、クレゾールノボラック型エポキシ化合物等も2個のグリシジルエーテル基を有する化合物を有意に含むものであれば使用することができる。また、ビスフェノール類をグリシジルエーテル化する際に、オリゴマー単位が混入することになるが、式(2)におけるnの平均値が0〜10、好ましくは0〜2の範囲であれば、本樹脂組成物の性能には問題はない。
また、このようなエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られたエポキシ(メタ)アクリレート分子中のヒドロキシ基と反応し得る多塩基酸カルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等やその酸無水物、更には、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸やその酸二無水物等が挙げられる。そして、酸無水物と酸二無水物の使用割合については、露光、アルカリ現像操作によって微細なパターンを形成するのに適した割合を選択することができる。
(A)成分の不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物については、その1種のみを使用しても、2種以上の混合物を使用することもできる。また、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応で得られたエポキシ(メタ)アクリレートと、多塩基酸又はその酸無水物とを反応させて(A)成分である不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物を製造する方法については、特に限定されるものでなく、その一例を示せば、例えば次のようにして製造することができる。すなわち、先ず、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンとエピクロロヒドリンとを反応させて下記一般式(4)で表されるビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物を合成し、この一般式(4)のビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物と下記一般式(5)で表される(メタ)アクリル酸とを反応させて下記一般式(6)で表されるビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレート樹脂を合成し、次いでプロピレングチコールモノメチル溶媒中で一般式(6)のビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレート樹脂と上記多塩基酸又はその酸無水物とを加熱下に反応させ、目的の不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物を製造する。ここで式(4)〜(6)において、R11及びR12は前記と同じであり、R13は独立にH又はCH3である。
Figure 2008164937
なお、この際の反応については、酸無水物がエポキシアクリレート樹脂のOH基1モル当たり1/2モルとなるように定量的に反応させることが望ましく、そのために反応温度としては90〜130℃、好ましくは95〜125℃であるのがよい。この反応については、一般式(1)の単位構造を有する化合物全体について同様である。
(B)成分の少なくとも1個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマー、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類を挙げることができ、これらの化合物は、その1種のみを単独で使用できるほか、2種以上を併用して使用することもできる。
これら(A)成分と(B)成分の配合割合については、重量比(A)/(B)で60/40〜90/10であり、好ましくは60/40〜80/20である。(A)成分の配合割合が60/40より少ないと、光硬化後の硬化物が脆くなり、また、未露光部において塗膜の酸価が低いためにアルカリ現像液に対する溶解性が低下し、パターンエッジががたつきシャープにならないといった問題が生じ、また、90/10よりも多いと、樹脂に占める光反応性官能基の割合が少なく架橋構造の形成が十分でなく、更に、樹脂成分における酸価度が高過ぎて、露光部におけるアルカリ現像液に対する溶解性が高くなることから、形成されたパターンが目標とする線幅より細ったりパターンの欠落が生じやすくなるといった問題が生じる恐れがある。
また、(C)成分である光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p'-ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、等のベンゾインエーテル類、2-(o-クロロフェニル)-4,5-フェニルビイミダゾール、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジ(m-メトキシフェニル)ビイミダゾール、2-(o-フルオロフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2-(o-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2、4,5-トリアリールビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物類、2-トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル-5-(p-シアノスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(p-メトキシスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール等のハロメチルチアゾール化合物類、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-メチル−4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-フェニル-4、6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-クロロフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシナフチル)-4,6-ビス(トリクロロRメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(3,4,5-トリメトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メチルチオスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物類、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-,2-(O-ベンゾイルオキシム)、1-(4-フェニルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-O-ベンゾアート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-O-アセタート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1-オンオキシム-O-アセタート等のO-アシルオキシム系化合物類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2-クロロチオキサンソン、2,4-ジエチルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソン、2-イソプロピルチオキサンソン等のイオウ化合物、2-エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2-ベンズアントラキノン、2,3-ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の第3級アミンなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は、その1種のみを単独で使用できるほか、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
(C)成分の光重合開始剤の使用量は、(A)、(B)の各成分の合計100重量部を基準として2〜30重量部であり、好ましくは5〜20重量部である。(C)成分の配合割合が2重量部未満の場合には、光重合の速度が遅くなって、感度が低下し、一方、30重量部を超える場合には、感度が強すぎて、パターン線幅がパターンマスクに対して太った状態になり、マスクに対して忠実な線幅が再現できない、又は、パターンエッジががたつきシャープにならないといった問題が生じる恐れがある。
(D)成分の顔料は、得られるカラーフィルターの用途に応じて適宜選定され、有機顔料、無機顔料の何れでもよい。特にブラックマトリックス用には高遮光性と耐熱性が求められることから、通常、遮光性顔料、特に好ましくはカーボンブラックが用いられる。また、遮光性顔料には、カーボンブラックの他に、酸化クロム、酸化鉄、チタンブラック、アニリンブラック、及びシアニンブラックを挙げることができ、これらの2種以上を適宜選択して用いることもできるが、特にカーボンブラックが、遮光性、表面平滑性、分散安定性、樹脂との相溶性が良好な点で好ましい。
一方、(E)成分の分散助剤については、(D)成分の顔料と(F)成分の分散剤との仲介をする役割を有し、例えば(D)成分がカーボンブラックである場合には、(E)成分の分散助剤がカーボンブラックと(F)成分の分散剤との仲介をする役割をして、カーボンブラック表面と分散剤に電気的・化学的に吸着し、分散安定性を向上させる。
このような(E)成分の分散助剤の例として、アントラキノン系、フタロシアニン系、金属フタロシアニン系、キナクリドン系、アゾキレート系、アゾ系、イソインドリノン系、ピランスロン系、インダンスロン系、アンスラピリミジン系、ジブロモアンザンスロン系、フラバンスロン系、ペリレン系、ペリノン系、キノフタロン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系等の有機顔料を母体として、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、カルボンアミド基、スルホンアミド基等の置換基を導入した顔料誘導体が挙げられる。これらの中でもフタロシアニン系及び金属フタロシアニンスルホンアミド化合物は特に有効である。
このような(E)成分の分散助剤は、(D)成分に対し2.5〜50質量%使用し、これらは全て酸価が0〜30において残渣低減に効果があり、望ましくは酸価5〜30において良好な現像溶解性を発現するが、酸価がこの範囲より低すぎると剥離現像性を伴う。なお、本発明における分散助剤の酸価とは中和滴定などの手法によって求められる酸価を意味し、分散助剤中に含有される遊離酸も酸価の値に影響を与える。一般に市販の分散助剤は酸価が調整されておらず、事前にロット選定して所望の酸価の分散助剤を入手することが出来る。また洗浄、酸中和などの方法にて所望の酸価の分散助剤を調製することが可能である。
(F)成分の分散剤については、顔料を分散させる役割を有するものであればよく、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコン系、フッ素系等の界面活性剤を挙げることが出来る。前記界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類等を挙げることができる。
本発明における(D)成分の顔料の使用量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して100〜200重量部、好ましくは150〜180重量部の範囲がよい。100重量部より少ないと、色純度又は遮光性が十分でなくなり、望ましいコントラストを得るためには膜厚を厚くしなければならなくなり、カラーフィルターの面平滑性が得にくい。反対に、200重量部を超えると、(D)成分を含むカラーフィルター用感光性樹脂組成物の分散安定性が低下し、また、本来のバインダーとなる不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物の含有量も相対的に減少するため、現像特性を損なうと共に膜形成能が損なわれるという好ましくない問題が生じる恐れがある。
本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物においては、上記(A)〜(F)成分の他に溶剤を使用することが好ましい。溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−若しくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられ、これらを用いて溶解、混合させることにより、均一な溶液状の組成物とすることができる。
また、本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤、充填材、溶剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を配合することができる。このうち、熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、tert-ブチルカテコール、フェノチアジン等を挙げることができ、可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジル等を挙げることができ、充填材としては、グラスファイバー、シリカ、マイカ、アルミナ等を挙げることができ、また、消泡剤やレベリング剤としては、例えば、シリコン系、フッ素系、アクリル系の化合物を挙げることができる。
本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物は、溶剤を除いたその他の添加剤と上記(A)〜(F)成分との総量に対して、(A)〜(F)成分が合計で70質量%以上、好ましくは80質量%、より好ましくは90質量%以上含むことが望ましい。また、溶剤の量は、目標とする粘度によって変化するが、溶剤を含めた本発明のカラーフィルター用感光性組成物の総量に対して、20〜80質量%の範囲が望ましい。本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物は、ブラック及びR、G、B用のレジスト(インク)に適するが、ブラック用のレジスト(遮光膜用インク)により適する。
次に、感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルターの製造法について説明する。まず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するように遮光層を形成し、この基板上に、例えば赤色の顔料が分散された感光性樹脂組成物の液状組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶剤を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光したのち、アルカリ性現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去し、その後ポストベークすることにより、赤色の画素パターンが所定の配列で配置された画素アレイを形成する。その後、緑色又は青色の顔料が分散された感光性樹脂組成物の液状組成物を用い、前記と同様にして、各液状組成物の塗布、プリベーク、露光、現像及びポストベークを行って、緑色の画素アレイ及び青色の画素アレイを同一基板上に順次形成することにより、赤色、緑色及び青色の三原色の画素アレイが基板上に配置されたカラーフィルターを得る。
感光性樹脂組成物の液状組成物を基板に塗布する際には、公知の溶液浸漬法、スプレー法の他、ローラーコーター機、ランドコーター機やスピナー機を用いる方法等の何れの方法をも採用することができる。これらの方法によって、所望の厚さに塗布した後、溶剤を除去する(プリベーク)ことにより、被膜が形成される。プリベークはオーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。プリベークにおける加熱温度及び加熱時間は使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば80〜120℃の温度で1〜10分間行われる。
カラーフィルターを作製する際に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができるが、波長が250〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。また、このアルカリ現像に適した現像液としては、例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩の水溶液、アルカリ金属の水酸化物の水溶液等を挙げることができるが、特に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩を0.05〜10重量%含有する弱アルカリ性水溶液を用いて20〜30℃の温度で現像するのがよく、市販の現像機や超音波洗浄機等を用いて微細な画像を精密に形成することができる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。現像条件は、常温で10〜120秒が好ましい。
このようにして現像した後、180〜250℃の温度、及び20〜100分の条件で熱処理(ポストベーク)が行われる。このポストベークは、パターニングされた塗膜と基板との密着性を高めるため等の目的で行われる。これはプリベークと同様に、オーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。本発明のパターニングされた塗膜は、以上のフォトリソグラフィー法による各工程を経て形成される。
また、ブラックマトリックスは、遮光感光性樹脂組成物を用い、前記画素アレイの場合と同様にして形成することができる。
画素及び/又はブラックマトリックスを備えたカラーフィルターを形成する際に使用される基板としては、例えば、ガラス、透明フィルム(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフォン等)上にITO、金等の透明電極が蒸着あるいはパターニングされたもの等が用いられる。また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物は、良好な現像密着性及び現像後残渣フリーを両立することができ、このため、本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物は、カラー液晶表示装置、カラーファクシミリ、イメージセンサー等の各種の多色表示体や、光学機器等に使用されるカラーフィルター用の着色インク、及び、これらによって形成されたブラックマトリックスを有するカラーフィルターや、テレビ、ビデオモニター、あるいは、コンピューターのディスプレー等に好適に使用することができる。また、このようにして得られたカラーフィルターは、例えば、透過型あるいは反射型のカラー液晶表示装置、カラー撮像管素子、カラーセンサー等に極めて有用である。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、実施例、比較例のカラーフィルターの製造で用いた原料及び略号は以下の通りである。
(A):フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物(新日鐵化学(株)製 商品名V259ME)
(B):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬製 商品名 カヤラッドDPHA)
(C)−1:CGI-242 (チハ゛・スヘ゜シャルティケミカル社製)
(C)−2:STR-2BP (レスヘ゜ケミカル社製)
(D):カーボンブラック(コロンビヤン社製R-1060、平均粒径30nm)
(E):分散助剤
[i]日本ルーブリゾール社製 ソルスパース5000
[ii]日本ルーブリゾール社製 ソルスパース12000
[iii]チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 EFKA−6745
(F):分散剤 ビックケミー社製 DisperBYK−163
(G):溶剤
[i]プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
[ii]シクロヘキサノン
[iii]エトキシエチルプロピオネート
(H):シランカップリング剤 チッソ社製 サイラエースS-510
(I):界面活性剤 大日本インキ化学工業社製 メガファックF-470
[実施例1〜4、比較例1]
上記配合成分を下記表1の配合に従って実施例の組成物を調製した。なお、(E)成分については、表2のとおり上記[i]〜[iii]を調整して各実施例、及び比較例に使用した。
Figure 2008164937
これらを均一に混合して得たカラーフィルター用感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板上にポストベーク後の厚膜が1.5μmとなるように塗布し、80℃で3分間プリベークした。そして、乾燥塗膜の上に、ネガ型フォトマスクを被せ、I線照度30mW/cm2の超高圧水銀ランプで150mj/cm2の紫外線を照射し感光部分の光硬化反応を行った。次に、この露光済み塗板を0.023%水酸化カリウム水溶液中、24℃にて80秒の1kgf/cm2圧シャワー現像及び5.0kgf/cm2圧のスプレー水洗を行い、塗膜の未露光部分を除去し、ガラス基板上に画素パターンを形成した際の細線パターンを評価した。
また、上記と同様に乾燥塗膜を作成し、未露光で0.023%水酸化カリウム水溶液中、24℃にて80秒の1kgf/cm2圧シャワー現像及び5.0kgf/cm2圧のスプレー水洗を行い、塗膜の未露光部分を除去した後、自然乾燥したガラス板で残渣を評価した。
実施例における評価項目と方法については以下の通りである。
分散助剤酸価測定:使用する分散助剤1gをアセトン50mlで懸濁させ0.1N水酸化カリウム水溶液で中和滴定し、酸価(mgKOH/g)を算出した。
密着性:測長顕微鏡((株)ニコン製 商品名XD-20)を用い、マスク幅10μmの細線パターンが確認できたときを○<良好>、確認できなかったときを×<不良>と判定した。
残渣:乾燥後のガラス板上を、アセトンをしみ込ませたウエスで拭き取り、ウエス上に付着した残渣の着色の程度を持って残渣を評価した。
結果を表2に示す。表2に示した通り本発明の実施例においてはいずれも良好であった。
Figure 2008164937

Claims (8)

  1. 下記(A)〜(F)成分、
    (A)下記一般式(1)で表される不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物、
    Figure 2008164937
    〔一般式(1)において、R1、R2、R3、R4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。また、Aは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニル基又は直結合を示し、Xは4価のカルボン酸残基を示し、Y1、Y2は独立に水素原子、又は-OC-Z-(COOH)mで示されるカルボン酸残基(Zはm+1価の芳香族基又は脂肪族基を表し、mは1〜3の数を示す)を示し、nは1〜20の数を示す。〕
    (B)少なくとも1個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
    (C)光重合開始剤、
    (D)顔料、
    (E)分散助剤、及び
    (F)分散剤
    を必須成分として含むカラーフィルター用感光性樹脂組成物において、(A)成分と(B)成分との重量割合(A)/(B)が60/40〜90/10であり、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して(C)成分を2〜30重量部、及び(D)成分を100〜200重量部有し、且つ、酸価が0〜30の(E)成分を(D)成分に対し2.5〜50質量%、及び(F)成分を(D)成分に対して1〜50質量%含有することを特徴とするカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
  2. 分散助剤(E)が、有機顔料を母体とし、水酸基、カルボキシル基、スルホン基、カルボンアミド基、及びスルホンアミド基から選ばれるいずれかの置換基を導入した顔料誘導体であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
  3. 一般式(1)で表される不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂化合物は、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物を、更に多塩基酸カルボン酸又はその無水物と反応させて得られる請求項1記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
  4. ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物が、下記一般式(2)で表されるエポキシ化合物である請求項3記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
    Figure 2008164937
    (但し、一般式(2)において、R11及びR12は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はハロゲン原子を示し、Xは、‐CO‐、−SO2−、‐C(CF3)2−、-Si(CH3)2‐、-CH2‐、-C(CH3)2‐、-O-、9,9-フルオレニル基又は不存在を示し、nは0〜10の整数である)
  5. (D)成分の顔料が、遮光性分散顔料である請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
  6. 遮光性分散顔料がカーボンブラックである請求項5に記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物を硬化させて形成したことを特徴とする塗膜。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布し、プリベークした後、紫外線露光装置による露光、アルカリ水溶液による現像、及びポストベークして作製された画素又はブラックマトリクスを備えたことを特徴とするカラーフィルター。
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