JP2008164694A - トナー供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ケースと蓋部材との接合強度を必要以上に高めることなく、蓋部材の組立強度を高めて、蓋部材の不要な変形を防止するとともに、解体時の作業性を向上させる。
【解決手段】ケース11の内側のトナー収納室10に攪拌部材12、搬送スクリュー13等を配設し、トナーを収納する。トナー収納室10の開口部14の周端縁14a,14cのほぼ中央のそれぞれに、間隙を介して相互に対向する一対の板状部材28を突設する。水平部46と垂直部47からなる断面「T」字形の梁部材30の両端部における垂直部を、間隙に下方から通して、梁部材30を保持する。蓋部材の裏面に設けたフックを梁部材30に引っ掛けて、蓋部材の中央が上側に変形するのを防止して、膨らまないようにする。
【選択図】図6
【解決手段】ケース11の内側のトナー収納室10に攪拌部材12、搬送スクリュー13等を配設し、トナーを収納する。トナー収納室10の開口部14の周端縁14a,14cのほぼ中央のそれぞれに、間隙を介して相互に対向する一対の板状部材28を突設する。水平部46と垂直部47からなる断面「T」字形の梁部材30の両端部における垂直部を、間隙に下方から通して、梁部材30を保持する。蓋部材の裏面に設けたフックを梁部材30に引っ掛けて、蓋部材の中央が上側に変形するのを防止して、膨らまないようにする。
【選択図】図6
Description
本発明は、画像形成装置、例えば、複写機,プリンタ,ファクシミリ等の現像器にトナーを補給するために画像形成装置本体に装着される着脱自在のトナー供給装置に関する。
複写機,プリンタ,ファクシミリ等の画像形成装置において、現像器内に収納された粉体のトナーによって画像を形成するものが知られている。現像器内のトナーは、画像形成枚数の増加に伴って消費量が増え、なくなった場合には、補給することが必要となる。
現像器に対するトナーの補給は、画像形成装置に対して着脱自在なトナー供給装置によって行われる。トナー供給装置は、上部に開口部を有し、下部にトナー補給口を有するケースに、攪拌部材やトナー搬送スクリュー等を配設し、ケースの内側のトナー収納室にトナーを充填し、ケースの開口部を蓋部材で密封することで構成されている。
このようなトナー供給装置は、主にコスト削減のため、ケースや蓋部材が薄肉化された合成樹脂材料によって形成されており、また、ケースの開口部に対する蓋部材の密封は、開口部の周縁部に、蓋部材を、ボルト等の締結具が不要な溶着によって接合することで行われる。
この接合強度(溶着強度)が不足する場合には、例えば、トナー供給装置の搬送時の振動や衝撃によって蓋部材が外れる場合があり、この場合にはトナーが外部に漏れ出るおそれがあるので、接合強度は、十分に確保する必要がある。
特許文献1には、内部にトナーが収納される2つのケースの接合強度を高めるための技術が開示されている。
特開2002−040781号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示されている技術を、シート給送装置のケースと蓋部材を接合(溶着)強度を高めた場合には、以下のような問題が発生する。
接合強度を高めると、ケースの内側のトナー収納室の密閉度が高まる。この場合、周囲の温度が高くなったり、気圧が低くなったりすると、トナー収納室内の空気の膨張により内圧が高まって、蓋部材(特に中央近傍)が膨らんだり、極端な場合には蓋部材が外れたりすることがある。特に大容量に対応すべく大型のケースを使用する場合には、装着先の画像形成装置本体のスペースとの関係で、ケースや蓋部材が平面部分の多い単純な形状となる傾向が強い。この場合、蓋部材自体の強度を確保するのが難しくなり、膨らみやすくなる。そして、蓋部材が膨らむと、スペース的に、画像形成装置本体の所定位置に装着できなくなるという問題がある。
また、近時、材料のリサイクルの観点から、使用済みのシート給送装置は、解体されて材料ごとに分類去れる。この際、ケースと蓋部材との接合強度が強いと、簡単には解体することができず、解体時に作業性が悪いという問題がある。
そこで、本発明は、ケースと蓋部材との接合強度を必要以上に高めることなく、蓋部材の組立強度を高めることができ、蓋部材の不要な変形を防止するとともに、解体時の作業性を向上させることができるトナー供給装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、画像形成装置本体に装着されて、現像器にトナーを補給する着脱自在のトナー供給装置に関する。この発明に係るトナー供給装置は、上部に開口部を有するトナー収納室が内側に形成されたケースと、前記トナー収納室内のトナーを攪拌する攪拌部材と、前記トナー収納室に形成されたトナー補給口と、前記トナー収納室の前記開口部を上方から密封する蓋部材と、を備え、相互に係脱可能な係止部とフックとのうちの一方を、前記ケースにおけるトナー収納室の少なくとも1箇所に設け、前記係止部と前記フックとのうちの他方を、前記蓋部材における前記トナー収納室に面する裏面側に設け、前記係止部と前記フックとの係合により、前記蓋部材を補強する、ことを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係るトナー供給装置において、前記トナー収納室の前記開口部を水平方向に横断する梁部材と、前記開口部の周縁部に形成されて前記梁部材の両端部をそれぞれ保持する梁保持部材と、を有し、前記係止部が、前記梁部材に設けてある、ことを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項2に係るトナー供給装置において、前記梁部材が、前記トナー収納室の前記開口部のほぼ中央を水平方向に横断する、ことを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項3に係るトナー供給装置において、前記係止部が、前記梁部材の長手方向のほぼ中央に設けてある、ことを特徴としている。
請求項5に係る発明は、請求項1に係るトナー供給装置において、前記ケースは前記トナー収納室の底部から上方に向けて突設された係合部材を有し、前記係止部が、前記係合部材に設けてある、ことを特徴としている。
請求項6に係る発明は、請求項5に係るトナー供給装置において、前記係止部が、前記係合部材における水平方向のほぼ中央に設けてある、ことを特徴としている。
請求項7に係る発明は、請求項5又は6に係るトナー供給装置において、前記係合部材が、前記トナー収納室を区画するリブ状部材によって形成されている、ことを特徴としている。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に係るトナー供給装置において、前記ケース及び前記蓋部材が合成樹脂によって形成され、前記ケースは、前記開口部の周縁部に外側に張り出したケース側フランジ部を有し、前記蓋部材は、前記ケース側フランジ部に溶着される蓋側フランジ部を有する、ことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、蓋部材側のフックを、トナー収納室側の係止部に係合させることにより、蓋部材がケースに対して外側(上側)に変形する、例えば膨らむことを防止することができる。つまり、蓋部材の組立強度を高めることができる。また、ケース側の係止部と蓋部材側のフックとの係合によって、蓋部材の組立強度を高めることができるので、ケースと蓋部材との接合強度(溶着強度)を必要以上に高める必要がなく、かつフックが係脱可能で係止部から簡単に外すことができるので、ケースと蓋部材とを解体作業が容易となる。なお、上述とは逆に、ケース側にフックを設け、蓋部材側に係止部を設けることも可能であり、この場合も同様の効果を奏することができる。
請求項2の発明によれば、梁部材が、ケース側の梁保持部材によって保持されており、この梁部材に蓋部材側のフックを係合させることで、蓋部材が外側(上側)に変形することを抑制することができる。また、梁部材により、蓋部材が内側に変形することを抑制することができる。
請求項3の発明によれば、梁部材が開口部のほぼ中央を水平方向に横断するように配置されているので、梁部材が偏って配置された場合と比較して、蓋部材が内側(下側)へ変形することを有効に防止することができる。
請求項4の発明によれば、請求項3の内容にさらに加えて、係止部が梁部材の長手方向のほぼ中央に設けられているので、つまり係止部が開口部におけるほぼ中央に設けてあるので、蓋部材のうちでも最も変形しやすい中央の変形を効率的に抑制することができる。
請求項5の発明によれば、蓋部材側のフックを、トナー収納室の底部から上方に向けて突設された係合部材に設けられた係止部に係合させることで、蓋部材が外側(上側)に変形することを抑制することができる。
請求項6の発明よれば、係止部が開口部における水平方向のほぼ中央の下方に配置されているので、蓋部材のうちでも最も変形しやすい中央の変形を効率的に抑制することができる。
請求項7の発明によれば、リブ状部材は、係止部を設けるための部材と、運搬時、保管時等のトナー収納室内におけるトナーの偏りを防止するための部材とを兼用することができる。
請求項8の発明によれば、ケースと蓋部材との接合強度を、ケース側フランジ部と蓋側フランジ部との溶着、及びケース側の係止部と蓋部材側のフックとの係合によって確保しているので、ケース側フランジ部と蓋側フランジ部との溶着のみの場合と比較して、溶着強度を抑制することが可能であるので、その分、ケースと蓋部材との分解時の作業性を向上させることができる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づき詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同じ構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
図1〜図10を参照して、本発明に係るトナー供給装置1について説明する。このうち、図1は、トナー供給装置1の外観を前側右斜め上方から見た斜視図である。なお、トナー供給装置1の前後左右上下は、同図中の右側にそれぞれ矢印で示す方向とする。図2は、トナー供給装置1を前側から見た図である。図3は、トナー供給装置1を上側から見た図である。図4は、図3中のA−A線矢視図である。図5は、図3中のB−B線矢視図である。図6は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置1を前側右斜め上方から見た斜視図である。図7は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置1を上側から見た図である。図8は、図7中のA−A線矢視図である。図9は、図7中のB−B線矢視図である。図10は、蓋部材15を下側から見た斜視図である。
図1〜図10を参照して、本発明に係るトナー供給装置1について説明する。このうち、図1は、トナー供給装置1の外観を前側右斜め上方から見た斜視図である。なお、トナー供給装置1の前後左右上下は、同図中の右側にそれぞれ矢印で示す方向とする。図2は、トナー供給装置1を前側から見た図である。図3は、トナー供給装置1を上側から見た図である。図4は、図3中のA−A線矢視図である。図5は、図3中のB−B線矢視図である。図6は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置1を前側右斜め上方から見た斜視図である。図7は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置1を上側から見た図である。図8は、図7中のA−A線矢視図である。図9は、図7中のB−B線矢視図である。図10は、蓋部材15を下側から見た斜視図である。
これらの図に示すように、トナー供給装置1は、トナー収納室10が内側に形成されたケース11と、トナー収納室10内に配設された攪拌部材12と、同じくトナー収納室10内に配設された搬送スクリュー(搬送部材)13と、トナー収納室10の上部の開口部14を上方から密封する蓋部材15と、を備えている。
図1〜図5に示すように、ケース11は、前板16と後板17とこれらを連結する連結板18とを有している。前板16は、図2に示すように、上端が水平に形成され、左端及び右端が垂直に形成され、下端は、右から順に2つの大きな円弧の一部と小さな円弧の一部をつなげたような形状に形成されている。前板16の左右方向のほぼ中央には、トナーの投入口20(図5参照)となる大きい透孔が穿設されていて、この投入口20にはキャップ19が嵌められている。投入口20の左右には、それぞれ後述する攪拌部材12の軸33を回転自在に支持する袋状の穴(図7参照)が穿設されており、また、左側の下部には、後述する搬送スクリュー13の軸36を回転自在に支持する袋状の穴(図7参照)が穿設されている。後板17は、投入口20がない点を除いて、前板16と同様に形成されている。連結板18は、図4に示すように、前板16の左端,右端,下端と、これに対応する後板17の左端,右端,下端とを連結するように形成されている。すなわち、垂直な左側板21及び右側板22と、これらの下端を連結する2つの大きな円弧状の底板23と、小さな円弧状の搬送ガイド板24とを有している。搬送ガイド板24の前後方向のほぼ中央には、下方に向かって開口する筒状のトナー補給口25が形成されている。
ケース11の内側の空間、すなわち、上述の前板16と後板17と連結板18とによって囲繞された空間が、トナー収納室10となっている。トナー収納室10は、図6〜図9に示すように、その上部に、上方に向かって大きく開口された長方形状の開口部14を有している。ケース11の上端には、図6に示すように、開口部14の4つの周端縁14a,14b,14c,14dを額物状に囲むように外側に張り出されたフランジ部(ケース側フランジ部)26が形成されている。本実施形態では、4つの周端縁14a〜14dのうちの左側の周端縁14aと右側の周端縁14cの前後方向のほぼ中央に、それぞれ梁保持部材27が内側に向けて突設されている。ここで、「ほぼ中央」とは、左側の周端縁14a及び右側の周端縁14cを前後方向に3等分して3つの領域に分けたときの真ん中の領域に位置するという程度のものである。梁保持部材27は、適宜な間隙を介して前後に対向する一対の板状部材28,28によって形成されている。この一対の板状部材28,28の間隙Gには、後述する梁部材30の端部が係合される。
攪拌部材12は、図4,図5に示すように、長方形の断面形状を有するボックス状の攪拌軸31と、この攪拌軸31によって支持された攪拌シート32とを有している。攪拌軸31及び攪拌シート32の前後方向の寸法は、トナー収納室10の前後方向の寸法よりも僅かに短くなるように設定されている。攪拌軸31の前端と後端とには、断面が円形の軸33,34が固定されていて、それぞれケース11の前板16と後板17とによって回転自在に支持されている。後の軸34の後端には、シート給送装置1を画像形成装置本体(不図示)の装着位置に装着した際に、画像形成装置本値側の駆動系(不図示)に接続されて動力が伝達されるカップリング35が取り付けられている。攪拌シート32は、合成樹脂フィルムを前後方向に長い長方形に形成したものである。攪拌シート32は、基端部32aとなる一方の長辺が攪拌軸31に固定されている。一方、先端部32bとなる他方の長辺は、図4に示すように、トナー収納室10の底部23aに接触している。攪拌シート32は、図5に示すように、基端部32aから先端部32bに向かうスリットSが、前後方向の3箇所に設けられている。攪拌シート32は、攪拌軸31が矢印方向〔図4中の時計回り〕に回転するのに伴って、先端部32bがトナー収納室10の底部23aに摺擦されて、底部23aにあるトナーを攪拌するとともに、搬送スクリュー13に向けて搬送する。攪拌部材12は、同形のものが左右に並んで2個配設されている。
搬送スクリュー13は、図7に示すように、上述の円弧状の搬送ガイド板24の内側に、前後方向に配設されている。搬送スクリュー13は、前板16及び後板17によって回転自在に支持された軸36と、軸36の外周を螺旋状に取り巻く羽根37とによって構成されている。軸36の後端には、画像形成装置本体側から動力を取るためのカップリング38が設けてある。羽根37は、トナー補給口25を基準としてこれよりも前側に位置する部分37aと後側に位置する部分37bとで、捩じれ方向が逆になっていて、図7,図8に示す例では、図8中の矢印方向(反時計回り)に回転することにより、搬送ガイド板24上のトナー補給口25の前側にあるトナーも後側にあるトナーも、中央のトナー補給口25に向かって搬送されるようになっている。
蓋部材15は、上述のトナー収納室10の開口部14を密閉する部材であり、ほぼ長方形の板状に形成されている。図1〜図5に示すように、蓋部材15は、上述のトナー収納室10の開口部14に対応する蓋本体40と、蓋本体40の周縁部を額縁状に囲繞するフランジ部(蓋側フランジ部)41とを有している。フランジ部41は、蓋本体40に対して、僅かな段差を設けて形成されている。このフランジ部41は、上述のケース11側のフランジ部26と同形に形成されている。本実施形態では、上述のケース11及び蓋部材15は、合成樹脂によって形成されていて、それぞれのフランジ部26,41を合わせた状態でこれらフランジ部26,41を例えば高周波溶着することにより、相互に接合されている。
本実施形態では、図4,図5,図10に示すように、蓋部材15の裏面側(トナー収納室10に面する側)にフック42が形成されている。蓋部材15の蓋本体40の裏面40a側には、前後方向のほぼ中央に、左右方向に向けて長板状のリブ43が形成されている。このリブ43の長手方向(左右方向)のほぼ中央に、フック42が設けてある。ここで、「ほぼ中央」とは、リブ43を左右方向に3等分して3つの領域に分けたときの真ん中の領域に位置するという程度のものである。フック42は、断面形状が「L」字形に形成されていて、垂直部44の下端に屈曲された水平部45を後述する梁部材30の下端に引っ掛けるものでものである。本実施形態では、蓋部材15は、これ自体でリブ43によって補強されて、変形しにくい構成となっている。
梁部材30は、図6〜図9に示すように、長板状の水平部46の幅方向の中央に、同じく長板状の垂直部47を立設させて、長手方向に直交する方向の断面が「T」字形となるように形成されている。梁部材30は、その左端部48、右端部49を、上述のケース11側の梁保持部材27を構成する一対の板状部材28,28の間隙Gに、下方から垂直部47を通過させ、水平部46を板状部材28の下端に引っ掛かるようにして取り付ける。梁部材30は、図8に示すように、取り付け後には、ケース11の左側板21及び右側板22の内面21a,22aに突設された小さな突起21b,22bに、水平部46の下面が係合されて落下が防止される。
上述のように、梁保持部材27によって保持された梁部材30は、上向きの力が作用した場合でも、不要に移動することなく、その位置を保持するようになっている。また、図4に示すように、取り付け後の梁部材30は、その上端が、開口部14に装着された蓋部材15の蓋本体40の裏面40aに当接するようになっている。
本実施形態では、以下のようにしてトナー供給装置1を組み立てる。蓋部材15を取り外した状態で、ケース11のトナー収納室10に2つの攪拌部材12と、搬送スクリュー13を組み込む。つづいて、ケース11の開口部14の梁保持部材27に対して、上述のようにして、梁部材30を取り付ける。次に、ケース11の開口部14を蓋部材15で密封する。このとき、蓋部材15の裏面側のフック42を、梁部材30の長手方向のほぼ中央に係合させ、ケース11のフランジ部26に蓋部材15のフランジ部41を合わせる。ここで、梁部材30における、フック42が係合される部分が係止部となる。上述のフランジ部26,41を高周波溶着等によって溶着する。ケース11の前板16のキャップ19を外し、投入口20からトナー収納室10にトナーを投入し、その後、キャップ19を嵌める。以上で組立が完了する。
本実施形態においては、上述のように、蓋部材15の蓋本体40裏面40a側にリブ43が設けてあるので、これにより、蓋部材15の強度を増すことができる。また、蓋本体40の裏面40a側のフック42を、ケース11側に取り付けられた梁部材30のほぼ中央の係止部に係合させるので、蓋部材15が膨らんで上方に変形することを規制することができる。したがって、トナー収納室10の内圧が高まって、蓋部材15が上方に膨らもうとした場合であっても、これを阻止することができる。さらに、梁部材30の上端が蓋部材15の蓋本体40の裏面40aに当接しているので、この梁部材30によって、蓋部材15がトナー収納室10側に変形することも防止することができる。
上述では、梁部材30を、トナー収納室10の前後方向のほぼ中央を左右方向に横断するように配設し、また、係止部を梁部材30のほぼ中央に設けた場合を例を説明した。つまり、係止部が、開口部14の前後方向及び左右方向のほぼ中央に設け、したがって、蓋部材15側のフック42もこれに対応し手ほぼ中央に設けた場合を例に説明した。これは、トナー供給装置1の蓋部材15においては、一般に、前後方向及び左右方向のほぼ中央が最も変形しやすいということを前提としている。したがって、例えば、設計上の理由で、蓋部材の形状が複雑であったり、厚さが均一でなかったりして、蓋部材15の最も変形しやすい部分がほぼ中央ではなく、外の箇所にある場合には、係止部及びフック42をほぼ中央に設けることに代えて、その「最も変形しやすい部分」に対応する箇所に、これら係止部やフック42を設けるようにしてもよい。さらには、これら係止部やフック42を複数の箇所に設けるようにしてもよい。なお、これらの点については、つづいて説明する、実施形態2,3についても同様である。
<実施形態2>
図11〜図17を参照して、実施形態2に係るトナー供給装置2を説明する。このうち、図11は、トナー供給装置2を上側から見た図である。図12は、図11中のA−A線矢視図である。図13は、図11中のB−B線矢視図である。図14は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置2を前側右斜め上方から見た斜視図である。図15は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置2を上側から見た図である。図16は、図15中のA−A線矢視図である。図17は、図15中のB−B線矢視図である。
図11〜図17を参照して、実施形態2に係るトナー供給装置2を説明する。このうち、図11は、トナー供給装置2を上側から見た図である。図12は、図11中のA−A線矢視図である。図13は、図11中のB−B線矢視図である。図14は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置2を前側右斜め上方から見た斜視図である。図15は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置2を上側から見た図である。図16は、図15中のA−A線矢視図である。図17は、図15中のB−B線矢視図である。
なお、本実施形態において、上述の実施形態1と同様の構成の部材等については、同じ符号を付して適宜説明を省略する。具体的には、本実施形態のトナー供給装置2は、トナー収納室10、ケース11、攪拌部材12、搬送スクリュー13、開口部14、蓋部材15の構成は、上述の実施形態1のものと同様である。また、蓋部材15に設けたリブ43及びフック42の構成も同様である。ただし、本実施形態では、後述するように、係止部51が、上述の実施形態1の場合よりも下方に位置しているので、これに対応して、リブ43の高さを高くし、また、フック42の垂直部44の高さも高くしている。本実施形態では、実施形態1の梁部材30、梁保持部材27、突起21b,22bに代えて、ケース11の底部23a側から薄板状のリブ(係合部材)50を立設し、このリブ50に係止部51を設けている。
図11〜図17に示すように、ケース11は、上述の前板16と後板17と連結板18とを有していて、さらに連結板18は、2つの円弧状の底板23を有している。そして、底板23,23の内側の面が底部23a,23aとなっている。リブ50は、底部23a,23aにおける前後方向のほぼ中央の位置に、左右方向に形成されている。図12,図16に示すように、リブ50は、左側部52と中央部53と右側部54とに大きく3つに分けてみると、左側部52と右側部54とは、高さが低く、中央部53は高さが高くなっている。左側部52と右側部54の上端縁52a,54aの高さが搬送スクリュー13の軸36の中心よりも少し低いのに対し、中央部53の上端53aは、攪拌部材12の攪拌軸31よりも少し高く位置している。中央部53の上端側には、左右方向に長い長方形状のフック挿入孔55が穿設されている。このフック挿入孔55の周端縁のうち上側に位置する部分が係止部51となっている。なお、攪拌部材12の攪拌シート32における、リブ50に対応する部分には、スリットSが形成されている。
ケース11側に形成されたリブ50の係止部51に、上述の蓋部材15側に形成されたフック42の水平部45を係合させることで、蓋部材15の組立強度を高め、蓋部材15が膨らんで上方に変形することを防止している。
本実施形態によると、実施形態1の効果に加えて、さらに次のような効果をあげることができる。すなわち、本実施形態によると、係止部51が形成されているリブ50を、合成樹脂製であるケース11を成形する際に一体成形することができるので、実施形態1と比較して、部品点数を減らすことができ、したがって組立工数も減らすことができる。つまり、実施形態1では別部材として必要であった梁部材30を省略することができる。
本実施形態によると、さらに、リブ50によってトナー収納室10が区画されるので、トナー供給装置2の搬送時や保管時に、トナー収納室10内でトナーが偏ることを防止することができる。
<実施形態3>
図18〜図25を参照して、実施形態3に係るトナー供給装置3を説明する。このうち、図18は、トナー供給装置3を上側から見た図である。図19は、図18中のA−A線矢視図である。図20は、図18中のB−B線矢視図である。図21は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置3を前側右斜め上方から見た斜視図である。図22は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置3を上側から見た図である。図23は、図22中のA−A線矢視図である。図24は、図22中のB−B線矢視図である。図25は、蓋部材15を下側から見た斜視図である。
図18〜図25を参照して、実施形態3に係るトナー供給装置3を説明する。このうち、図18は、トナー供給装置3を上側から見た図である。図19は、図18中のA−A線矢視図である。図20は、図18中のB−B線矢視図である。図21は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置3を前側右斜め上方から見た斜視図である。図22は、蓋部材15を取り外した状態のトナー供給装置3を上側から見た図である。図23は、図22中のA−A線矢視図である。図24は、図22中のB−B線矢視図である。図25は、蓋部材15を下側から見た斜視図である。
本実施形態3が、上述の実施形態2と異なる点は、ケース11側の係止部を有するリブの向きが実施形態2では左右方向であったのに対して、本実施形態3では前後方向である点である。これに対応させて、蓋部材15側のリブ及びフックも向きが代わっている。これ以外の点は、実施形態2と同様である。
図19〜図21に示すように、ケース11の2つの円弧状の底部23a,23aは、両者の交差部23bがせり上がるように高くなっている。この交差部23bは、前後方向については直線状に形成されている。本実施形態では、この交差部23bにリブ(係合部材)56が立設されている。リブ56は、薄板状に形成されていて、左右方向の位置については、図19に示すように、ケース11の左端側に搬送スクリュー13が配設される関係で、ケース11のトナー収納室10の開口部における左右方向の中心よりも少し右側によった位置に配置される。なお、この位置は、上述の実施形態で言うところの、左右方向の「ほぼ中央」ということになる。リブ50を前後方向に、前側部57と中央部58と後側部59とに分けると、前側部57の上端57aと後側部59の上端59aとが低く、中央部58の上端58が高く設定されている。この中央部58に、縦長の長方形状のフック挿入孔60が形成されていて、このフック挿入孔60の周端縁のうちの上端に位置する部分が係止部61となっている。フック挿入孔60の周端縁のうちの下端に位置する部分60aは、上述の前側部57及び後側部59の上端57a,59aと同じ高さに設定されている。これら部分60a、上端57a,59aは、いずれも上述の交差部23bよりも僅かに高い位置に設定されていて、右側の攪拌部材12によって、右側の底部23aから左側の底部23bに移動されるトナーの妨げにならないようになっている。
図25に示すように、蓋部材15は、蓋本体40とその周縁部を囲むフランジ部41とを有していて、蓋本体40の裏面40aにリブ62が形成されている。本実施形態では、リブ62は、上述の実施形態1,2の蓋部材15側のリブ43が図10に示すように左右方向に配置されていたのとは異なり、前後方向に配置されている。また、リブ50の左右方向の位置は、上述のケース11側の係止部61に対応して、左右方向の中心よりも少し右側によった「ほぼ中央」に設置されている。リブ62のほぼ中央には、フック63が設けてある。フック63は、リブ62から突設された垂直部64のこの垂直部64の先端から屈曲された水平部65とによって形成されていて、長手方向に直交する方向の断面が「L」字形となっている。
図19,図20に示すように、ケース11側の係止部61に、蓋部材15側のフック63の水平部65を係合させる。これにより、蓋部材15の組立強度を高め、蓋部材15が膨らんで上方に変形することを防止している。
本実施形態によると、実施形態1の効果に加えて、さらに実施形態2と同様の効果をあげることができる。すなわち、本実施形態によると、係止部51が形成されているリブ62を、合成樹脂製であるケース11を成形する際に一体成形することができるので、実施形態1と比較して、部品点数を減らすことができ、したがって組立工数も減らすことができる。つまり、実施形態1では別部材として必要であった梁部材30を省略することができる。さらに、本実施形態によると、リブ62によってトナー収納室10が区画されるので、トナー供給装置3の搬送時や保管時に、トナー収納室10内でトナーが偏ることを防止することができる。
以上では、複写機,プリンタ,ファクシミリ等の画像形成装置の現像器にトナーを補給するためのトナー供給装置に適用した例を説明したが、本発明は、これに限らず、ケースと蓋部材とを溶着するといった一般的な構成に広く適用することが可能である。
1,2,3……トナー供給装置、10……トナー収納室、11……ケース、12……攪拌部材、13……搬送スクリュー(搬送部材)、14……開口部、14a,14c……開口部の周縁部、15……蓋部材、25……トナー補給口、26……フランジ部(ケース側フランジ部)、27……梁保持部材、30……梁部材、41……フランジ部(蓋側フランジ部)、42,63……フック、50,56……リブ(係合部材)、51,61……係止部、
Claims (8)
- 画像形成装置本体に装着されて、現像器にトナーを補給する着脱自在のトナー供給装置において、
上部に開口部を有するトナー収納室が内側に形成されたケースと、
前記トナー収納室内のトナーを攪拌する攪拌部材と、
前記トナー収納室に形成されたトナー補給口と、
前記トナー収納室の前記開口部を上方から密封する蓋部材と、を備え、
相互に係脱可能な係止部とフックとのうちの一方を、前記ケースにおけるトナー収納室の少なくとも1箇所に設け、
前記係止部と前記フックとのうちの他方を、前記蓋部材における前記トナー収納室に面する裏面側に設け、前記係止部と前記フックとの係合により、前記蓋部材を補強する、
ことを特徴とするトナー供給装置。 - 前記トナー収納室の前記開口部を水平方向に横断する梁部材と、
前記開口部の周縁部に形成されて前記梁部材の両端部をそれぞれ保持する梁保持部材と、を有し、
前記係止部が、前記梁部材に設けてある、
ことを特徴とする請求項1に記載のトナー供給装置。 - 前記梁部材が、前記トナー収納室の前記開口部のほぼ中央を水平方向に横断する、
ことを特徴とする請求項2に記載のトナー供給装置。 - 前記係止部が、前記梁部材の長手方向のほぼ中央に設けてある、
ことを特徴とする請求項3に記載のトナー供給装置。 - 前記ケースは前記トナー収納室の底部から上方に向けて突設された係合部材を有し、
前記係止部が、前記係合部材に設けてある、
ことを特徴とする請求項1に記載のトナー供給装置。 - 前記係止部が、前記開口部における水平方向のほぼ中央の下方に配置されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のトナー供給装置。 - 前記係合部材が、前記トナー収納室を区画するリブによって形成されている、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のトナー供給装置。 - 前記ケース及び前記蓋部材が合成樹脂によって形成され、
前記ケースは、前記開口部の周縁部に外側に張り出したケース側フランジ部を有し、
前記蓋部材は、前記ケース側フランジ部に溶着される蓋側フランジ部を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトナー供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006351283A JP2008164694A (ja) | 2006-12-27 | 2006-12-27 | トナー供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=39694334
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JP2006351283A Pending JP2008164694A (ja) | 2006-12-27 | 2006-12-27 | トナー供給装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011118121A (ja) * | 2009-12-02 | 2011-06-16 | Oki Data Corp | 現像剤収容器、画像形成ユニット、及び画像形成装置 |
JP2014224971A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-12-04 | 株式会社リコー | トナーカートリッジおよび画像形成装置 |
CN110297411A (zh) * | 2018-03-23 | 2019-10-01 | 日本冲信息株式会社 | 显像剂容器、图像形成单元和图像形成装置 |
-
2006
- 2006-12-27 JP JP2006351283A patent/JP2008164694A/ja active Pending
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