JP2008162977A - イオン性化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼の危険性が低い新規イオン性化合物を高い収率で安定的に製造することが可能な方法を提供する。
【解決手段】有機溶媒中で、式:(NPR1 2)n[式中、R1は、それぞれ独立してハロゲン元素又は一価の置換基で、少なくとも一つのR1は塩素であり;nは3〜15を表す]で表される環状ホスファゼン化合物と、式:NR2 3[式中、R2は、それぞれ独立して一価の置換基又は水素で、但し、少なくとも一つのR2は水素ではなく、また、R2は互いに結合して環を形成してもよい]で表されるアミンとを反応させて、式:(NPR3 2)n[式中、R3は、それぞれ独立してハロゲン元素又は一価の置換基で、少なくとも一つのR3は、式:−N+2 3Cl-(式中、R2は上記と同義である)で表されるイオン性置換基であり;nは上記と同義である]で表されるイオン性化合物を生成させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃焼の危険性が低い新規イオン性化合物を高い収率で安定的に製造する方法に関するものである。
1992年のWilkesらの報告以来、常温で液体であり、イオン伝導性に優れた物質として、イオン液体が注目を集めている。該イオン液体は、陽イオンと陰イオンが静電気的引力で結合しており、イオンキャリア数が非常に多く、更には粘度も比較的低いため、イオンの移動度が常温でも高く、従って、イオン伝導性が非常に高いという特性を有する。また、イオン液体は、陽イオンと陰イオンのみで構成されているため、沸点が高く、液体状態を保持できる温度範囲が非常に広い。更に、該イオン液体は、蒸気圧が殆どないため、引火性が低く、熱的安定性も非常に優れている(非特許文献1及び2参照)。
これら様々な利点を有するため、イオン液体は、昨今、非水電解液2次電池や電気二重層キャパシタの電解液への適用が検討されており(特許文献1及び2参照)、特に、電気二重層キャパシタの電解液にイオン液体を用いた場合には、イオン液体が電気二重層を形成するためのイオン源としても機能するため、別途支持電解質を添加する必要がないという利点もある。
J. Electrochem. Soc., 144 (1997) 3881 「イオン性液体の機能創成と応用」,エヌ. ティー. エス,(2004) 特開2004−111294号公報 特開2004−146346号公報
しかしながら、本発明者らが検討したところ、上述のイオン液体は、常温で液体であるために通常有機基を含んでおり、燃焼の危険性があることが分った。
これに対して、本発明者らは、特定構造の環状ホスファゼン化合物に対してアミンを付加して得られるイオン性化合物が燃焼の危険性が非常に低いことを見出した。しかしながら、環状ホスファゼン化合物とアミンを単に混合して得られる反応混合物は、空気中で不安定であることが分った。これに対して、本発明者らは、特願2006−137926号において、水相及び有機相からなる二相系で、環状ホスファゼン化合物とアミンを界面反応させる方法を提案している。しかしながら、本発明者らが更に検討を進めたところ、該方法では、生成物の収率が低い上、精製が複雑になる問題があることが分った。
そこで、本発明の目的は、燃焼の危険性が低い新規イオン性化合物を高い収率で安定的に製造することが可能な方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、有機溶媒中で環状ホスファゼン化合物及び1級、2級又は3級のアミンを反応させることで、イオン性化合物が高い収率で安定的に生成し、また、反応液から該イオン性化合物を安定的且つ容易に回収できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の第1のイオン性化合物の製造方法は、有機溶媒中で、下記一般式(I):
(NPR1 2)n ・・・ (I)
[式中、R1は、それぞれ独立してハロゲン元素又は一価の置換基で、少なくとも一つのR1は塩素であり;nは3〜15を表す]で表される環状ホスファゼン化合物と、下記一般式(II):
NR2 3 ・・・ (II)
[式中、R2は、それぞれ独立して一価の置換基又は水素で、但し、少なくとも一つのR2は水素ではなく、また、R2は互いに結合して環を形成してもよい]で表されるアミンとを反応させて、下記一般式(III):
(NPR3 2)n ・・・ (III)
[式中、R3は、それぞれ独立してハロゲン元素又は一価の置換基で、少なくとも一つのR3は、下記一般式(IV):
−N+2 3Cl- ・・・ (IV)
(式中、R2は上記と同義である)で表されるイオン性置換基であり;nは上記と同義である]で表されるイオン性化合物を生成させる工程を含むことを特徴とする。
本発明の式(III)のイオン性化合物の製造方法において、前記有機溶媒としては、芳香族炭化水素、エステル化合物及びエーテル化合物が好ましく、トルエン、酢酸エチル及びジエチルエーテルが特に好ましい。
本発明の式(III)のイオン性化合物の製造方法の好適例においては、前記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物の有機溶媒中での濃度が1〜5mol/Lの範囲であり、前記一般式(II)で表されるアミンの有機溶媒中での濃度が1〜5mol/Lの範囲である。
また、本発明の第2のイオン性化合物の製造方法は、有機溶媒中で、前記一般式(III)で表されるイオン性化合物と下記一般式(V):
+- ・・・ (V)
[式中、A+は一価の陽イオンを表し、X-は一価の陰イオンを表す]で表される塩とを反応させて、下記一般式(VI):
(NPR4 2)n ・・・ (VI)
[式中、R4は、それぞれ独立してハロゲン元素又は一価の置換基で、少なくとも一つのR4は、下記一般式(VII):
−N+2 3- ・・・ (VII)
(式中、R2及びX-は上記と同義である)で表されるイオン性置換基であり;nは上記と同義である]で表されるイオン性化合物を生成させる工程を含むことを特徴とする。
本発明の式(VI)のイオン性化合物の製造方法において、前記有機溶媒としては、ハロゲン化炭化水素が好ましく、クロロホルムが特に好ましい。
本発明の式(VI)のイオン性化合物の製造方法の好適例においては、前記一般式(III)で表されるイオン性化合物の有機溶媒中での濃度が0.01〜0.4mol/Lの範囲であり、前記一般式(V)で表される塩の有機溶媒中での濃度が0.01〜0.4mol/Lの範囲である。
本発明によれば、有機溶媒中で、環状ホスファゼン化合物とアミンとを反応させることで、新規イオン性化合物を高い収率で安定的に生成させることができ、また、反応液から該イオン性化合物を安定的且つ容易に回収することができる。
<式(III)のイオン性化合物の製造方法>
本発明の上記一般式(III)で表されるイオン性化合物の製造方法は、有機溶媒中で、上記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物と、上記一般式(II)で表される1級、2級又は3級のアミンとを反応させて、上記一般式(III)で表されるイオン性化合物を生成させる工程を含むことを特徴とする。
本発明者らが検討したところ、上記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物と上記一般式(II)で表されるアミンとを混合することでも、上記一般式(III)で表されるイオン性化合物を生成させることができるが、生成した式(III)のイオン性化合物を濾過する際に、分解してしまうか、あるいは副生成物が多量に生成することが分った。また、水相及び有機相からなる二相系で、式(I)の環状ホスファゼン化合物と式(II)のアミンを界面反応させることでも、式(III)のイオン性化合物を合成できるが、収率が低い上、精製が複雑になることが分った。
これに対して、有機溶媒中で、上記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物と上記一般式(II)で表されるアミンとを反応させて上記一般式(III)で表されるイオン性化合物を生成させた場合、有機溶媒から単離して得た式(III)のイオン性化合物が大気下でも安定に存在することに加え、収率が高く、精製も容易であることが分った。なお、有機溶媒から式(III)のイオン性化合物を単離する方法は、特に限定されず、例えば、アミン塩酸塩等の副生成物を濾過で除去し、減圧蒸留等の操作により濾液から有機溶媒を留去する方法等が挙げられる。また、所望に応じて、再結晶により精製してもよい。
上記式(III)のイオン性化合物の製造方法において、有機溶媒としては、芳香族炭化水素、エステル化合物及びエーテル化合物が好ましい。ここで、芳香族炭化水素の中でもトルエンが好ましく、エステル化合物の中でも酢酸エチルが好ましく、エーテル化合物の中でも、ジエチルエーテルが好ましい。これら有機溶媒は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
上記一般式(I)において、R1は、それぞれ独立してハロゲン元素又は一価の置換基で、少なくとも一つのR1は塩素である。式(I)中のR1が塩素である部分に式(II)のアミンが付加するため、出発物質である式(I)の環状ホスファゼン化合物の骨格のリンに結合する塩素の数を調整することで、目的生成物である式(III)のイオン性化合物中の式(IV)で表されるイオン性置換基の導入数をコントロールすることができる。
上記一般式(I)のR1において、ハロゲン元素としては、塩素の他に、フッ素、臭素等が好適に挙げられ、これらの中でも、塩素及びフッ素が好ましい。また、R1における一価の置換基としては、アルコキシ基、アルキル基、アリールオキシ基、アリール基、カルボキシル基、アシル基等が挙げられる。上記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基、プロポキシ基等や、二重結合を含むアリルオキシ基やビニルオキシ基等、更にはメトキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基等のアルコキシ置換アルコキシ基等が挙げられ、上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられ、上記アリールオキシ基としては、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、メトキシフェノキシ基等が挙げられ、上記アリール基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられ、上記アシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基等が挙げられる。なお、上記一価の置換基中の水素元素は、ハロゲン元素で置換されていることが好ましく、ハロゲン元素としては、フッ素、塩素、臭素等が好適に挙げられる。
上記一般式(I)において、nは3〜15であり、入手容易性の観点から、3〜4が好ましく、3が特に好ましい。
上記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物は、例えば、式(I)中のR1が総て塩素である市販のホスファゼン化合物を出発物質として、総ての塩素をフッ素化剤によりフッ素化した後、目的とする塩素置換部位にアルコキシ基やアミン基等を導入した後、HClやホスゲン等の塩素化剤により再び塩素化を行う方法や、使用する式(I)中のR1が総て塩素である市販のホスファゼン化合物に対して導入するフッ素の当量を計算した上で、必要量のフッ素化剤を添加する方法等で合成することができる。ここで、再塩素化における塩素化剤やフッ素化におけるフッ素化剤の使用量や反応条件を変えることで、式(I)のR1における塩素数をコントロールすることができる。
上記一般式(II)において、R2は、それぞれ独立して一価の置換基又は水素であり、但し、少なくとも一つのR2は水素ではなく、また、R2は互いに結合して環を形成してもよい。ここで、R2における一価の置換基としては、アルキル基、アリール基等が挙げられる。上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられ、上記アリール基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられる。また、複数のR2が互いに結合して環を形成する場合において、3つのR2のいずれか2つが結合して形成する環としては、アジリジン環、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環等のアザシクロアルカン環や、該アザシクロアルカン環のメチレン基がカルボニル基に置き換わった構造のアザシクロアルカノン環等が挙げられ、3つのR2が結合して形成する環としては、ピリジン環等が挙げられる。なお、上記一価の置換基中の水素元素は、ハロゲン元素等で置換されていてもよい。
上記一般式(II)で表されるアミンとして、具体的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族3級アミン、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン等の環状3級アミン、ジメチルアニリン等のジアルキル置換アニリンやピリジン等の芳香族3級アミン、アニリン等の芳香族1級アミン等が挙げられ、これらの中でも、3級アミンが好ましい。
上記一般式(III)において、R3は、それぞれ独立してハロゲン元素又は一価の置換基で、少なくとも一つのR3は、上記一般式(IV)で表されるイオン性置換基であり、nは3〜15であり、原料の入手容易性の観点から、3〜4が好ましく、3が特に好ましい。R3におけるハロゲン元素としては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられる。なお、式(II)のアミンの使用量等を調整することで、R3の一部を塩素とすることができる。一方、R3における一価の置換基としては、R1における一価の置換基の項で例示したものを同様に挙げることができる。
上記一般式(IV)において、R2は、上記一般式(II)中のR2と同義で、それぞれ独立して一価の置換基又は水素であり、但し、少なくとも一つのR2は水素ではなく、また、該R2は互いに結合して環を形成してもよい。式(IV)のR2における一価の置換基としては、式(II)のR2における一価の置換基の項で例示したものを同様に挙げることができ、また、式(IV)の3つのR2のいずれか2つが結合して形成する環及び3つのR2が結合して形成する環としては、式(II)の3つのR2のいずれか2つが互いに結合して形成する環及び3つのR2が結合して形成する環の項で例示したものを同様に挙げることができる。
式(III)のイオン性化合物の製造にあたって、式(II)のアミンの使用量は、目的とするアミンの導入量に応じて適宜選択でき、例えば、式(I)の環状ホスファゼン化合物中のR1における塩素1molあたり、1〜1.5molの範囲が好ましい。また、有機溶媒中での式(I)の環状ホスファゼン化合物の濃度は、1〜5mol/Lの範囲が好ましく、有機溶媒中での式(II)のアミンの濃度は、1〜5mol/Lの範囲が好ましい。有機溶媒中での式(I)の環状ホスファゼン化合物の濃度が1〜5mol/Lの範囲であれば、有機溶媒に易溶であり、有機溶媒中での式(II)のアミンの濃度が1〜5mol/Lの範囲であれば、生成したイオン性化合物(固体)が速やかに溶媒中で沈殿し、反応を阻害することがない。なお、これを超える濃度でイオン性化合物が生成した場合には、有機溶媒中を生成した固体が占領し、反応速度に支障を来たすことがある。
式(I)の環状ホスファゼン化合物と式(II)のアミンとの反応における反応温度は、特に制限されるものではなく、室温でも十分に反応が進行するが、15℃〜50℃の範囲で制御することができる。なお、反応が速い場合には、適時温度を下げることが有効であり、反応が遅い場合には、昇温して反応速度を上げることができる。但し、50℃を超えると、原材料であるホスファゼン化合物が揮発し易くなるため、50℃以下で反応を行なうことが好ましい。また、反応圧力も特に限定されず、大気圧下で実施することができる。なお、式(I)の環状ホスファゼン化合物と式(II)のアミンとの反応は、外部から反応系に水分が混入しないように、窒素等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。不活性ガス雰囲気下で反応を行うことで、アミン塩酸塩の副生を抑制することができる。
<式(VI)のイオン性化合物の製造方法>
本発明の上記一般式(VI)で表されるイオン性化合物の製造方法は、有機溶媒中で、上記一般式(III)で表されるイオン性化合物と上記一般式(V)で表される塩(イオン交換剤)とを反応させて、イオン交換反応により上記一般式(VI)で表されるイオン性化合物を生成させる工程を含むことを特徴とする。上述した式(III)のイオン性化合物は、アニオンが塩素イオンであるが、この方法によれば、使用目的に応じて、アニオンの種類を変更することができる。なお、上述した式(III)のイオン性化合物は、アニオンが塩素イオンであり、通常、25℃(室温)で固体であるが、アニオンの種類を適宜変更することで、25℃(室温)で液体のイオン性化合物を得ることができる。
上記式(VI)のイオン性化合物の製造方法において、有機溶媒としては、ハロゲン化炭化水素が好ましく、ハロゲン化炭化水素の中でもクロロホルムが好ましい。なお、使用する有機溶媒は、一種のみでもよいし、二種以上の混合物であってもよい。また、反応終了後、反応液から式(VI)のイオン性化合物を単離する方法は、特に限定されず、例えば、AgCl、LiCl等の副生成物を濾過で除去し、減圧蒸留等の操作により濾液から有機溶媒を留去する方法等が挙げられる。また、所望に応じて、再結晶により精製してもよい。
上記一般式(V)において、A+は一価の陽イオンを表し、X-は一価の陰イオンを表す。A+における一価の陽イオンとしては、Ag+、Li+等が挙げられる。また、X-における一価の陰イオンとしては、Cl-以外の一価の陰イオン、具体的には、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -の他、(CF3SO2)2-、(C25SO2)2-、(C37SO2)2-、(CF3SO2)(C25SO2)N-、(CF3SO2)(C37SO2)N-、(C25SO2)(C37SO2)N-等のイミドイオンが挙げられる。ここで、A+がLi+である場合、X-としてはイミドイオンが好ましい。小さなイオン半径を有するLi+とは対照的に、上記イミドイオンは大きなイオン半径を有するため、陽イオンと陰イオンとのイオン半径の違いによる影響(ソフト・ハード塩基・酸の関係)で良好に反応し、置換反応が進むからである。一方、A+がAg+である場合は、ほぼ総ての陰イオンを使用することができる。
上記一般式(VI)において、R4は、それぞれ独立してハロゲン元素又は一価の置換基で、少なくとも一つのR4は、上記一般式(VII)で表されるイオン性置換基であり、nは3〜15であり、原料の入手容易性の観点から、3〜4が好ましく、3が特に好ましい。R4におけるハロゲン元素としては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられる。一方、R4における一価の置換基としては、R1における一価の置換基の項で例示したものを同様に挙げることができる。
上記一般式(VII)において、R2は、上記一般式(II)中のR2と同義で、それぞれ独立して一価の置換基又は水素であり、但し、少なくとも一つのR2は水素ではなく、また、該R2は互いに結合して環を形成してもよい。式(VII)のR2における一価の置換基としては、式(II)のR2における一価の置換基の項で例示したものを同様に挙げることができ、また、式(VII)の3つのR2のいずれか2つが結合して形成する環及び3つのR2が結合して形成する環としては、式(II)の3つのR2のいずれか2つが互いに結合して形成する環及び3つのR2が結合して形成する環の項で例示したものを同様に挙げることができる。また、上記一般式(VII)において、X-は、上記一般式(V)中のX-と同義であり、一価の陰イオンを表す。式(VII)のX-における一価の陰イオンとしては、式(V)のX-における一価の陰イオンの項で例示したものを同様に挙げることができる。
式(VI)のイオン性化合物の製造にあたって、式(V)の塩の使用量は、式(III)のイオン性化合物の塩素イオンの量に応じて適宜選択でき、例えば、式(III)のイオン性化合物の塩素イオン1molあたり、1〜1.5molの範囲が好ましい。また、有機溶媒中での式(III)のイオン性化合物の濃度は、1〜5mol/Lの範囲が好ましく、有機溶媒中での式(V)の塩の濃度は、1.5〜7.5mol/Lの範囲が好ましい。有機溶媒中での式(III)のイオン性化合物の濃度が1〜5mol/Lの範囲であれば、有機溶媒に不溶な固体物質が溶媒中の容積を占領し、反応を阻害することが少ない。一方、有機溶媒中での式(V)の塩の濃度を式(III)のイオン性化合物の濃度に対して1.5倍程度過剰に、即ち、1.5〜7.5mol/Lの範囲にしておけば、塩素イオンとの配位子置換反応が円滑に行なわれる。
式(III)のイオン性化合物と式(V)の塩との反応における反応温度は、特に制限されるものではないが、室温〜50℃の範囲が好ましく、室温でも十分に反応が進行する。また、反応圧力も特に限定されず、大気圧下で実施することができる。
<イオン性化合物>
上述した本発明の製造方法の目的生成物である式(III)のイオン性化合物及び式(VI)のイオン性化合物は、リン−窒素間二重結合を複数有する環状ホスファゼン化合物の一種であると共に、R3又はR4の少なくとも一つが上記式(IV)又は式(VII)のイオン性置換基である。式(IV)又は式(VII)のイオン性置換基は、−NR2 3と、Cl又はXとが主として静電気的引力によって結合してなるため、式(IV)又は式(VII)のイオン性置換基を有する式(III)又は式(VI)の化合物は、イオン性を有し、液体の場合は、イオン液体となり、一方、固体の場合は、イオン結晶となる。また、式(III)又は式(VI)の化合物は、ホスファゼン骨格を有するため、燃焼時に分解して、窒素ガスやリン酸エステル等を発生し、該窒素ガスやリン酸エステル等が燃焼の進行を抑制するため、燃焼の危険性が低い。更に、上記イオン性化合物がハロゲンを含む場合、万が一の燃焼時にはハロゲンが活性ラジカルの捕捉剤として機能し、燃焼の危険性を更に低減する。また更に、上記イオン性化合物が有機置換基を含む場合、燃焼時に炭化物(チャー)を生成するため酸素の遮断効果もある。
上記式(III)のイオン性化合物及び式(VI)のイオン性化合物において、R3及びR4は、少なくとも一つが上記式(IV)又は式(VII)のイオン性置換基であるが、イオン性化合物の不燃性の観点から、その他がフッ素であることが好ましい。従って、式(III)のイオン性化合物の原料物質である式(I)の環状ホスファゼン化合物において、R1は、少なくとも一つが塩素で、その他がフッ素であることが好ましい。
本発明の製造方法の目的生成物であるイオン性化合物は、室温(25℃)で液体の場合、電気二重層キャパシタ用電解液、リチウムイオン電池用電解液、色素増感型太陽電池用電解液、有機合成用の反応溶媒、有機化合物の抽出溶媒、磁性流体等として利用することができ、一方、室温(25℃)で固体の場合は、塩として使用することができ、液体及び固体のいずれの場合においても、高い不燃性を有し、使用用途の燃焼の危険性を著しく低減することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
還流冷却器を備えた三口フラスコに、上記一般式(I)で表され、式中のnが3であって、6つのR1のうち1つが塩素で且つ5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物のジエチルエーテル溶液(環状ホスファゼン化合物濃度:2mol/L)1.5mLを仕込み、次に、窒素下で還流しながら、トリエチルアミンのジエチルエーテル溶液(トリエチルアミン濃度:2.4mol/L)1.67mLを滴下ロートから滴下し、3時間反応させたところ、沈殿が生成した。次に、反応液を濾過し、濾液を回収して、溶媒のジエチルエーテルをエバポレートして、粗結晶を得た。次に、得られた粗結晶をクロロホルムに溶解させ、不溶物を濾過で取り除き、濾液からクロロホルムをエバポレートして精製し、結晶 1.56g(収率 42.6%)を単離した。得られた結晶を重クロロホルムに溶解させて、1H-NMR及び13C-NMRで分析したところ、該結晶は、上記一般式(III)で表され、式中のnが3であって、6つのR3のうち5つがフッ素で且つ1つが−N+(CH2CH2)3Cl-であることを確認した。生成物の1H-NMRの結果を図1に、13C-NMRの結果を図2に、また、反応スキームを下記に示す。
Figure 2008162977
(実施例2)
サンプル管に、クロロホルム 20mLと、実施例1で得た上記一般式(III)で表され、式中のnが3であって、6つのR3のうち5つがフッ素で且つ1つが−N+(CH2CH2)3Cl-であるイオン性化合物 0.53gと、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド[LiN(SO2CF3)2]2.05gとを順次加え、撹拌して、6時間反応させた。反応終了後、生成したLiClの沈殿を濾過で除去し、エバポレーターにより、濾液から溶媒のクロロホルムを除去して、液体 0.65g(収率 75%)を得た。得られた液体を重クロロホルムに溶解させて、1H-NMR及び13C-NMRで分析したところ、該結晶は、上記一般式(VI)で表され、式中のnが3であって、6つのR4のうち5つがフッ素で且つ1つが−N+(CH2CH2)3・N-(SO2CF3)2であることを確認した。生成物の1H-NMRの結果を図3に、13C-NMRの結果を図4に、また、反応スキームを下記に示す。
Figure 2008162977
(比較例1)
上記一般式(I)で表され、式中のnが3であって、6つのR1のうち1つが塩素で且つ5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物とトリエチルアミンとを、5:1、1:1、1:5の質量比で混合した。混合により、反応が進行し、いずれの混合比率においても白色沈殿が生成した。次に、生成した白色沈殿に対して濾過による採取を試みたが、白色沈殿が速やかに茶褐色に変化し、採取することができなかった。得られた茶褐色の物質を1H-NMRで分析したところ、トリエチルアミン塩酸塩であることを確認した。これは、アミンの強い塩基性によってホスファゼン骨格を構成するリン(酸性)が求核攻撃を受け、その骨格が開環すると共に、アミン塩酸塩が生成したと考えている。
本発明によれば、有機溶媒中で環状ホスファゼン化合物及びアミンを反応させることで、新規イオン性化合物を高い収率で安定的に生成させることができ、また、反応液から該イオン性化合物を安定的且つ容易に回収することができる。なお、回収されたイオン性化合物は、電気二重層キャパシタ用電解液、リチウムイオン電池用電解液、色素増感型太陽電池用電解液、有機合成用の反応溶媒、有機化合物の抽出溶媒、磁性流体として利用することができる。
実施例1で得られた生成物の1H-NMRの結果である。 実施例1で得られた生成物の13C-NMRの結果である。 実施例2で得られた生成物の1H-NMRの結果である。 実施例2で得られた生成物の13C-NMRの結果である。

Claims (10)

  1. 有機溶媒中で、下記一般式(I):
    (NPR1 2)n ・・・ (I)
    [式中、R1は、それぞれ独立してハロゲン元素又は一価の置換基で、少なくとも一つのR1は塩素であり;nは3〜15を表す]で表される環状ホスファゼン化合物と、下記一般式(II):
    NR2 3 ・・・ (II)
    [式中、R2は、それぞれ独立して一価の置換基又は水素で、但し、少なくとも一つのR2は水素ではなく、また、R2は互いに結合して環を形成してもよい]で表されるアミンとを反応させて、下記一般式(III):
    (NPR3 2)n ・・・ (III)
    [式中、R3は、それぞれ独立してハロゲン元素又は一価の置換基で、少なくとも一つのR3は、下記一般式(IV):
    −N+2 3Cl- ・・・ (IV)
    (式中、R2は上記と同義である)で表されるイオン性置換基であり;nは上記と同義である]で表されるイオン性化合物を生成させる工程を含むことを特徴とする上記一般式(III)で表されるイオン性化合物の製造方法。
  2. 前記有機溶媒が、芳香族炭化水素、エステル化合物及びエーテル化合物からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載のイオン性化合物の製造方法。
  3. 前記有機溶媒が、トルエン、酢酸エチル及びジエチルエーテルからなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項2に記載のイオン性化合物の製造方法。
  4. 前記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物の有機溶媒中での濃度が1〜5mol/Lの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のイオン性化合物の製造方法。
  5. 前記一般式(II)で表されるアミンの有機溶媒中での濃度が1〜5mol/Lの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のイオン性化合物の製造方法。
  6. 有機溶媒中で、前記一般式(III)で表されるイオン性化合物と下記一般式(V):
    +- ・・・ (V)
    [式中、A+は一価の陽イオンを表し、X-は一価の陰イオンを表す]で表される塩とを反応させて、下記一般式(VI):
    (NPR4 2)n ・・・ (VI)
    [式中、R4は、それぞれ独立してハロゲン元素又は一価の置換基で、少なくとも一つのR4は、下記一般式(VII):
    −N+2 3- ・・・ (VII)
    (式中、R2及びX-は上記と同義である)で表されるイオン性置換基であり;nは上記と同義である]で表されるイオン性化合物を生成させる工程を含むことを特徴とする上記一般式(VI)で表されるイオン性化合物の製造方法。
  7. 前記有機溶媒が、ハロゲン化炭化水素であることを特徴とする請求項6に記載のイオン性化合物の製造方法。
  8. 前記有機溶媒が、クロロホルムであることを特徴とする請求項7に記載のイオン性化合物の製造方法。
  9. 前記一般式(III)で表されるイオン性化合物の有機溶媒中での濃度が0.01〜0.04mol/Lの範囲であることを特徴とする請求項6に記載のイオン性化合物の製造方法。
  10. 前記一般式(V)で表される塩の有機溶媒中での濃度が0.01〜0.04mol/Lの範囲であることを特徴とする請求項6に記載のイオン性化合物の製造方法。
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