JP2008160164A - 積層型コンデンサ及びその実装構造 - Google Patents

積層型コンデンサ及びその実装構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造が容易であり、製造コストの低減を図ることが可能な積層型コンデンサを提供すること。
【解決手段】 積層体2では、誘電体層32を介在させて第1の内部電極層20と第2の内部電極層26とが交互に積層されている。第1の内部電極層20は、第1の側面4に引き出されるように伸びる第1の内部電極22と、第3の側面8に引き出されるように伸びる第2の内部電極24とを有する。第2の内部電極層26は、第2の側面6に引き出されるように伸びる第3の内部電極28と、第4の側面10に引き出されるように伸びる第4の内部電極30とを有する。第2の内部電極24と第4の内部電極30とにより、第1の容量成分が形成される。第1の内部電極22と第4の内部電極30とにより、第2の容量成分が形成される。第2の内部電極24と第3の内部電極28とにより、第3の容量成分が形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、積層型コンデンサに関するものである。
この種の積層型コンデンサとして、誘電体層と複数の内部電極とが交互に積層された積層体と、積層体外面に形成された一対の端子電極及びアース電極とを備え、複数の内部電極により、一対の端子電極間に配置される第1の容量成分と、第1の容量成分と並列に配置され、互いに直列接続されると共に接続点でアース電極に接続される第2及び第3の容量成分とが形成されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載された積層型コンデンサでは、複数の内部電極として第1〜第4の内部電極を含んでいる。第2及び第3の容量成分は、同一積層面上の中心部で2分されてなる一対の第1の内部電極と、該第1の内部電極との間に誘電体層を挟んで対向する、連続的に広がる第2の内部電極とを積層することにより形成されている。第1の容量成分は、第2の内部電極との間に誘電体層を挟んで対向する、連続的に広がる第3の内部電極と、第3の内部電極との間に誘電体層を挟んで対向する、連続的に広がる第4の内部電極とを積層することにより形成されている。
特開2000−299249号公報
しかしながら、特許文献1に開示された積層型コンデンサは、第1〜第4の内部電極それぞれが誘電体層を介して積層される構成であるので、第1〜第3の容量成分を形成するためには、第1〜第4の内部電極の4種類もの内部電極を形成する必要がある。このため、積層型コンデンサの製造工程が煩雑となり、製造コストが増大してしまう。
本発明は、製造が容易であり、製造コストの低減を図ることが可能な積層型コンデンサを提供することを目的とする。
本発明に係る積層型コンデンサは、誘電体層を介在させて第1の内部電極層と第2の内部電極層とが交互に積層された積層体と、第1及び第2の内部電極層の積層方向に平行な積層体の第1の側面に位置する第1の端子電極と、第1の側面に対向する積層体の第2の側面に位置する第2の端子電極と、積層方向に平行で且つ第1及び第2の側面に交差する方向に伸びる積層体の第3の側面に位置する第3の端子電極と、第3の側面に対向する積層体の第4の側面に位置する第4の端子電極と、を備えており、第1の内部電極層は、第1の側面に引き出されるように伸びると共に第1の端子電極に接続される第1の内部電極と、第1の電極部分と電気的に絶縁され、第3の側面に引き出されるように伸びると共に第3の端子電極に接続される第2の内部電極と、を含み、第2の内部電極層は、第2の側面に引き出されるように伸びると共に第2の端子電極に接続される第3の内部電極と、第3の電極部分と電気的に絶縁され、第4の側面に引き出されるように伸びると共に第4の端子電極に接続される第4の内部電極と、を含み、第2の内部電極と第4の内部電極とにより、第1の容量成分が形成され、第1の内部電極と第4の内部電極とにより、第2の容量成分が形成され、第2の内部電極と第3の内部電極とにより、第3の容量成分が形成されることを特徴とする。
本発明に係る積層型コンデンサでは、誘電体層を介在させて第1の内部電極層と第2の
内部電極層とが積層されることにより、第1〜第3の容量成分が形成されることとなる。したがって、第1〜第3の容量成分を形成するためには、第1及び第2の内部電極層の2種類の内部電極層を形成すればよい。このため、3つの容量成分を持つ積層型コンデンサを容易に製造することができると共に、製造コストの低減を図ることができる。
本発明によれば、製造が容易であり、製造コストの低減を図ることが可能な積層型コンデンサを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る積層型コンデンサの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、図1〜図4に基づいて、実施形態に係る積層型コンデンサ1の構成を説明する。図1は、実施形態に係る積層型コンデンサの斜視図である。図2は、実施形態に係る積層型コンデンサ積層体に含まれる積層体を示す分解斜視図であり、積層体の一部を分解して表している。図3は、実施形態に係る積層型コンデンサに含まれる第1の内部電極層と第2の内部電極層とを重ね合わせた状態の平面図である。図4は、実施形態に係る積層型コンデンサの等価回路図である。内部電極を見易くするため、図2及び図3において、内部電極に相当する領域にハッチングを付している。
積層型コンデンサ1は、図1に示されるように、直方体形状の積層体2と、第1〜第4の端子電極12、14、16、18とを備えている。積層体2は、図2に示されるように、誘電体層32を介在させて第1の内部電極層20と第2の内部電極層26とが交互に積層されることにより構成される。実際の積層型コンデンサ1は、誘電体層32間の境界が視認できない程度に一体化されている。
積層体2は、図1に示されるように、第1の側面4と、第2の側面6と、第3の側面8と、第4の側面10と、第5の側面11aと、第6の側面11bとを有している。第1の側面4と第2の側面6とは、X軸方向で見て互いに対向するように位置している。第3の側面8と第4の側面10とは、Y軸方向で見て互いに対向するように位置している。したがって、第3の側面8及び第4の側面10はそれぞれ、第1及び第2の側面4、6に交差する方向に伸びている。第5の側面11aと第6の側面11bとは、Z軸方向で見て互いに対向するように位置している。
第1〜第4の側面4、6、8、10はいずれも、図2に示されるように、Z軸方向、すなわち第1の内部電極層20と第2の内部電極層26との積層方向(以下、単に「積層方向」と称する。)に平行である。
第1の端子電極12は、積層体2の第1の側面4に位置している。第1の端子電極12は、第1の側面4を覆い且つ一部が第3〜第6の側面8,10,11a,11bに回り込むように形成されている。第2の端子電極14は、積層体2の第2の側面6に位置している。第2の端子電極14は、第2の側面6を覆い且つ一部が第3〜第6の側面8,10,11a,11bに回り込むように形成されている。
第3の端子電極16は、積層体2の第3の側面8に位置している。第3の端子電極16は、X軸方向、すなわち第1の側面4と第2の側面6との対向方向での第3の側面8の中央部分を覆い且つ一部が第5及び第6の側面11a,11bに回り込むように形成されている。第4の端子電極18は、積層体2の第4の側面10に位置している。第4の端子電
極18は、X軸方向、第1の側面4と第2の側面6との対向方向での第4の側面10の中央部分を覆い且つ一部が第5及び第6の側面11a,11bに回り込むように形成されている。
第1及び第2の端子電極12、14と、第3及び第4の端子電極16、18とは所定の間隔を有し、電気的に絶縁されている。第1の端子電極12と第2の端子電極14とは、所定の間隔を有し、電気的に絶縁されている。第3の端子電極16と第4の端子電極18とは、所定の間隔を有し、電気的に絶縁されている。
第1の内部電極層20は、図2に示されるように、第1の内部電極22と第2の内部電極24とを含んでいる。第1の内部電極22と第2の内部電極24とは、互いに電気的に絶縁された状態で、同じ層内に位置する。第1の内部電極22は、第1の端子電極12に接続されている。第2の内部電極24は、第3の端子電極16に接続されている。
第1の内部電極22は、長方形状を呈している。第1の内部電極22は、第2の側面6とは所定の間隔を有した位置に形成され、第1の側面4に臨むように、Y軸方向、すなわち第3の側面8と第4の側面10との対向方向での第1の側面4の中央部分に向けて伸びている。これにより、第1の内部電極22は、第1の側面4に引き出されることとなる。
第2の内部電極24は、第3の側面8に引き出されるように伸びている。第2の内部電極24は、第1の電極部分24aと、第2の電極部分24bとを有する。第1の電極部分24aは、長方形状を呈している。第1の電極部分24aは、第1の内部電極22との間に所定の間隔を有するように、第1の側面4と第2の側面6との対向方向に第1の内部電極22と並んで位置している。第2の電極部分24bは、第3の側面8に臨むように、第1の側面4と第2の側面6との対向方向での第3の側面8の中央部分に向けて第1の電極部分24aから伸びている。第2の電極部分24bは、第3の端子電極16に接続される。
第2の内部電極層26は、図2に示されるように、第3の内部電極28と第4の内部電極30とを含んでいる。第3の内部電極28と第4の内部電極30とは、互いに電気的に絶縁された状態で、同じ層内に位置する。第3の内部電極28は、第2の端子電極14に接続されている。第4の内部電極30は、第4の端子電極18に接続されている。
第3の内部電極28は、長方形状を呈している。第3の内部電極28は、第1の側面4とは所定の間隔を有した位置に形成され、第2の側面6に臨むように、Y軸方向、すなわち第3の側面8と第4の側面10との対向方向での第2の側面6の中央部分に向けて伸びている。これにより、第3の内部電極28は、第2の側面6に引き出されることとなる。
第4の内部電極30は、第4の側面10に引き出されるように伸びている。第4の内部電極30は、第1の電極部分30aと、第2の電極部分30bとを有する。第1の電極部分24aは、長方形状を呈している。第1の電極部分30aは、第3の内部電極28との間に所定の間隔を有するように、第1の側面4と第2の側面6との対向方向に第3の内部電極28と並んで位置している。第2の電極部分30bは、第4の側面10に臨むように、第1の側面4と第2の側面6との対向方向での第4の側面10の中央部分に向けて第1の電極部分30aから伸びている。第2の電極部分30bは、第4の端子電極18に接続される。
積層体2では、上述したように、第1の内部電極層20と第2の内部電極層26とが誘電体層32を介して交互に積層されている。積層体2内において、第1の内部電極層20と第2の内部電極層26との積層により、図4に示される第1〜第3の容量成分C,C
,Cが形成されることとなる。
第1の内部電極層20と第2の内部電極層26とを重ね合わせることにより、図3に示されるように、第2の内部電極24(第1の電極部分24a)と第4の内部電極30(第1の電極部分30a)とは、積層方向に見て互いに重なり合う部分を有することとなる。この第2の内部電極24と第4の内部電極30との重なり合う部分が、積層型コンデンサ1の第1の容量成分Cを形成する。第1の容量成分Cは、図4に示されるように、第3の端子電極16と第4の端子電極18との間に直列接続される。
第1の内部電極層20と第2の内部電極層26とを重ね合わせることにより、図3に示されるように、第1の内部電極22と第4の内部電極30(第1の電極部分30a)とは、積層方向に見て互いに重なり合う部分を有することとなる。この第1の内部電極22と第4の内部電極30との重なり合う部分が、積層型コンデンサ1の第1の容量成分Cを形成する。第2の容量成分Cは、図4に示されるように、第1の端子電極12と第4の端子電極18との間に直列接続される。
第1の内部電極層20と第2の内部電極層26とを重ね合わせることにより、図3に示されるように、第2の内部電極24(第1の電極部分24a)と第3の内部電極28とは、積層方向に見て互いに重なり合う部分を有することとなる。この第2の内部電極24と第3の内部電極28との重なり合う部分が、積層型コンデンサ1の第1の容量成分Cを形成する。第3の容量成分Cは、図4に示されるように、第2の端子電極14と第3の端子電極16との間に直列接続される。
次に、上述した構成を備える積層型コンデンサ1の製造方法について説明する。
まず、粉末状の誘電体セラミック材料に、有機バインダ及び有機溶剤等を添加し、スラリーを得る。そして、このスラリーから、ドクターブレード法等の公知の方法により、誘電体セラミックグリーンシートを作製する。
次に、所望の誘電体セラミックグリーンシートに、第1の内部電極層20(第1の内部電極22及び第2の内部電極24)を構成する導体パターンをそれぞれ複数(後述する分割チップ数に対応する数)形成する。また、第1の内部電極層20を構成する導体パターンが形成された誘電体セラミックグリーンシートとは異なる誘電体セラミックグリーンシートに、第2の内部電極層26(第1の内部電極28及び第2の内部電極30)を構成する導体パターンをそれぞれ複数(後述する分割チップ数に対応する数)形成する。各導体パターンは、例えば、Niを主成分とする導体ペーストをスクリーン印刷した後、乾燥することによって形成される。
次に、第1の内部電極層20が形成された誘電体セラミックグリーンシートと、第2の内部電極層26が形成された誘電体セラミックグリーンシートと、導体パターンが形成されていない誘電体セラミックグリーンシートとを、図2に示すような積層順序で、積層して圧着し、複数の誘電体セラミックグリーンシートからなる中間積層体を得る。そして、得られた中間積層体をチップ単位に切断した後に、有機バインダを除去(脱バイ)して、焼成する。これにより、内部に第1及び第2の内部電極層20,26が交互に積層された積層体2が得られることとなる。
次に、得られた積層体2に第1〜第4の端子電極12、14、16、18を形成する。各端子電極12、14、16、18の形成は、例えば、主としてCuを含む端子電極用ペーストを対向する側面にそれぞれ塗布した後、このペーストに対して加熱(焼き付け)処理を施すことにより行う。そして、各端子電極12、14、16、18の外側表面に、電
解めっき等によりNiめっき層及びSnめっき層を順次積層する。こうして積層型コンデンサ1が得られる。
以上のように、本実施形態によれば、誘電体層32を介在させて第1の内部電極層20と第2の内部電極層26とが積層されることにより、第1〜第3の容量成分C,C,Cが形成されることとなる。したがって、第1〜第3の容量成分C,C,Cを形成するためには、第1及び第2の内部電極層20,26の2種類の内部電極層を形成すればよい。このため、3つの容量成分C,C,Cを持つ積層型コンデンサ1を容易に製造することができると共に、製造コストの低減を図ることができる。
続いて、図5を参照して、本実施形態に係る積層型コンデンサ1をDCラインのノイズフィルタとして用いる場合の回路構成を説明する。図5は、実施形態に係る積層型コンデンサをDCラインのノイズフィルタとして用いる場合の等価回路図である。
積層型コンデンサ1は、負の電源ラインAと正の電源ラインBとの間に設けられている。第1及び第2の端子電極12、14は、グランド電位に接続されている。第3の端子電極16は負の電源ラインAに接続され、第4の端子電極18は正の電源ラインBに接続されている。
DCラインでは、同相ノイズ(Common Mode Noise)及び差動ノイズ(DifferentialMode Noise)の侵入が問題となる。積層型コンデンサ1をノイズフィルタとして用いた場合には、第1の容量成分Cで差動ノイズが吸収され、第2及び第3の容量成分C,Cで同相ノイズが吸収される。そのため、積層型コンデンサ1をノイズフィルタとして電子機器に実装した場合には、3つのコンデンサを実装してこれらのノイズを除去していた従来に比べ、電子機器におけるノイズフィルタの実装面積を一段と縮小することできる。
次に、図6〜図9に基づいて、実施形態に係る積層型コンデンサの変形例について説明する。内部電極を見易くするため、図6〜図9において、内部電極に相当する領域にハッチングを付している。
図6は、第1変形例に係る積層型コンデンサに含まれる積層体を示す分解斜視図であり、積層体の一部を分解して表している。図7は、第1変形例に係る積層型コンデンサに含まれる第1の内部電極層と第2の内部電極層とを重ね合わせた状態の平面図である。
実施形態に係る積層型コンデンサ1の積層体では、第1の側面と第2の側面との対向方向を長手方向としているのに対し、第1変形例に係る積層型コンデンサの積層体では、第3の側面と第4の側面との対向方向を長手方向としている。
第1の側面4と第2の側面6とは、図6に示すように、Y軸方向で見て互いに対向するように位置している。第3の側面8と第4の側面10とは、図6に示すように、X軸方向で見て互いに対向するように位置している。
第1の内部電極層20は、図6に示されるように、第1の内部電極22と第2の内部電極24とを含んでいる。第1の内部電極22は、第1の電極部分22aと第2の電極部分22bとを有する。第1の電極部分22aは、長方形状を呈している。第1の電極部分22aは、第1の側面4と所定の間隔を有しており、第3の側面8と第4の側面10との対向方向での中央付近に位置している。第2の電極部分22bは、第1の側面4に臨むように、第3の側面8と第4の側面10との対向方向での第1の側面4の中央部分に向けて第1の電極部分22aから伸びている。これにより、第1の内部電極22は、第1の側面4に引き出されることとなる。
第2の内部電極24は、第3の側面8に引き出されるように伸びる略長方形状を呈している。第2の内部電極24は、第1の電極部分22aに対応して、第3の側面8と第4の側面10との対向方向での中央付近に、第1の側面4と第2の側面6との対向方向で幅狭な領域を有する。これにより、第2の内部電極24は、第1の内部電極22の第1の電極部分22aを囲むこととなる。
第3の内部電極28は、第1の電極部分28aと第2の電極部分28bとを有する。第3の電極部分28aは、長方形状を呈している。第3の電極部分28aは、第2の側面6と所定の間隔を有しており、第3の側面8と第4の側面10との対向方向での中央付近に位置している。第2の電極部分28bは、第2の側面6に臨むように、第3の側面8と第4の側面10との対向方向での第2の側面6の中央部分に向けて第1の電極部分28aから伸びている。これにより、第3の内部電極28は、第2の側面6に引き出されることとなる。
第4の内部電極30は、第4の側面10に引き出されるように伸びる略長方形状を呈している。第4の内部電極30は、第1の電極部分28aに対応して、第3の側面8と第4の側面10との対向方向での中央付近に、第1の側面4と第2の側面6との対向方向で幅狭な領域を有する。これにより、第4の内部電極30は、第3の内部電極28の第1の電極部分28aを囲むこととなる。
図7に示されるように、第1の内部電極層20と第2の内部電極層26とを重ね合わせることにより、第2の内部電極24と第4の内部電極30とが、第1の内部電極22(第1の電極部分22a)と第4の内部電極30とが、第2の内部電極24と第3の内部電極28(第1の電極部分28a)とが、それぞれ積層方向に見て互いに重なり合う部分を有する。これらの重なり合う部分が、それぞれ第1〜第3の容量成分を形成し、図4に示される回路と等価な回路を形成する。
図8及び図9に、第1〜第3の容量成分C,C,Cに必要とされる容量に応じて、第1〜第4の内部電極22,24,28,30の形状及び面積を変えて設定する変形例を示す。
図8は、第2変形例に係る積層型コンデンサに含まれる積層体を示す分解斜視図であり、積層体の一部を分解して表している。図8に示されるように、第1の電極部分24aの第1の側面4側の端、及び第1の電極部分30aの第2の側面6側の端をそれぞれ、二股に分岐するように形成してもよい。この場合に、第1及び第3の内部電極22、28はそれぞれ、第3の側面8と第4の側面10との対向方向で幅狭な領域を有し、この幅狭な領域が第3の側面8と第4の側面10との対向方向で見て、第1の電極部分24a、30aの二股の間に位置するように形成されていてもよい。これにより、第1及び第3の内部電極22、28の幅狭な領域は、第1の電極部分24a、30aにそれぞれ囲まれることとなる。
図9は、第3変形例に係る積層型コンデンサに含まれる積層体を示す分解斜視図であり、積層体の一部を分解して表している。図9に示されるように、第1及び第3の内部電極22,28は、第3の側面8と第4の側面10との対向方向に伸びている第1の電極部分22a、28aと、第1及び第2の側面4、6にそれぞれ引き出されるように、第1の側面4と第2の側面6との対向方向に伸びている第2の電極部分22b、28bとを有していてもよい。第1の電極部分22a、28aに対応して、第2の電極部分22b、28bを、第1の側面4と第2の側面6との対向方向でより幅狭としてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、第2変形例(図8)及び第3変形例(図9)の他にも、第1〜第4の内部電極22,24,28,30の形状及び面積を、第1〜第3の容量成分C,C,Cに必要とされる容量に応じて、適宜設定することができる。したがって、第1〜第4の内部電極22,24,28,30の形状も、上述した実施形態及び変形例における形状に限られるものではない。また、第1の端子電極12と第2の端子電極14とは、一体に形成し、電気的に接続されていてもよい。
実施形態に係る積層型コンデンサの斜視図である。 実施形態に係る積層型コンデンサに含まれる積層体を示す分解斜視図である。 実施形態に係る積層型コンデンサに含まれる第1の内部電極層と第2の内部電極層とを重ね合わせた状態の平面図である。 実施形態の積層型コンデンサの等価回路図である。 実施形態に係る積層型コンデンサをDCラインのノイズフィルタとして用いる場合の等価回路図である。 第1変形例に係る積層型コンデンサに含まれる積層体を示す分解斜視図である。 第1変形例に係る積層型コンデンサに含まれる第1の内部電極層と第2の内部電極層とを重ね合わせた状態の平面図である。 第2変形例に係る積層型コンデンサに含まれる積層体を示す分解斜視図である。 第3変形例に係る積層型コンデンサに含まれる積層体を示す分解斜視図である。
符号の説明
1…積層型コンデンサ、2…積層体、4…第1の側面、6…第2の側面、8…第3の側面、10…第4の側面、12…第1の端子電極、14…第2の端子電極、16…第3の端子電極、18…第4の端子電極、20…第1の内部電極層、22…第1の内部電極、24…第2の内部電極、26…第2の内部電極層、28…第3の内部電極、30…第4の内部電極、32…誘電体層、C…第1の容量成分、C…第2の容量成分、C…第3の容量成分。

Claims (1)

  1. 誘電体層を介在させて第1の内部電極層と第2の内部電極層とが交互に積層された積層体と、
    前記第1及び第2の内部電極層の積層方向に平行な前記積層体の第1の側面に位置する第1の端子電極と、
    前記第1の側面に対向する前記積層体の第2の側面に位置する第2の端子電極と、
    前記積層方向に平行で且つ前記第1及び第2の側面に交差する方向に伸びる前記積層体の第3の側面に位置する第3の端子電極と、
    前記第3の側面に対向する前記積層体の第4の側面に位置する第4の端子電極と、を備えており、
    前記第1の内部電極層は、
    前記第1の側面に引き出されるように伸びると共に前記第1の端子電極に接続される第1の内部電極と、
    前記第1の電極部分と電気的に絶縁され、前記第3の側面に引き出されるように伸びると共に前記第3の端子電極に接続される第2の内部電極と、を含み、
    前記第2の内部電極層は、
    前記第2の側面に引き出されるように伸びると共に前記第2の端子電極に接続される第3の内部電極と、
    前記第3の電極部分と電気的に絶縁され、前記第4の側面に引き出されるように伸びると共に前記第4の端子電極に接続される第4の内部電極と、を含み、
    前記第2の内部電極と前記第4の内部電極とにより、第1の容量成分が形成され、
    前記第1の内部電極と前記第4の内部電極とにより、第2の容量成分が形成され、
    前記第2の内部電極と前記第3の内部電極とにより、第3の容量成分が形成されることを特徴とする積層型コンデンサ。
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