以下添付図面を参照してこの発明の一実施例について説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るパーソナルコンピュータ(PC)と電子楽器のハードウェア構成の概略を示すブロック図である。電子楽器(シンセサイザー)において、CPUを含む処理回路1は、電子楽器の動作を制御するものであり、通信バス1Bを介して各部に接続されている。記憶回路2は、ROM,RAM,フラッシュメモリ等の記憶手段を含み、各種データ及びパラメータ並びに制御プログラム等を記憶しており、処理回路1は該制御プログラムにもとづいて各種制御を実行する。
操作部3には、演奏入力(発音指示)操作を行うための複数の鍵からなる鍵盤部、本体パネル上に配置された各種演奏制御用のコントローラ操作子類や、各種設定用のスイッチ類が含まれている。操作検出回路4は、該操作部3における操作を検出し、該検出された操作情報を通信バス1Bを介して処理回路1に出力する。表示制御回路6は電子楽器のフロントパネル上に配置された表示部5の表示を制御するもので、処理回路1からの指示に基づき表示部5に各種情報を表示させる。
電子楽器は、通信I/F7を介して有線又は無線でパーソナルコンピュータ(PC)と双方向通信可能に接続される。通信I/F7は、従来から知られるいかなる通信規格に準拠するインターフェースであってもよく、例えば、USBやIEEE1394など汎用の通信インターフェースや、本出願人が提唱する音楽システムのための通信規格であるmLAN(登録商標)、あるいは、MIDIインターフェースなどを適用しうる。
音源回路8は、鍵盤部での演奏入力や、各種コントローラ操作、又は、自動演奏(シーケンサ再生)等によって発生する演奏データ(MIDIメッセージ)に応じて、楽音信号を発生させる回路であり、波形メモリ方式(例えば、本出願人が開発した音源方式であって、デジタル録音された波形データを素材にして音作りを行なうAWM(Advanced Wave Memory)音源方式)等、従来から知られる適宜の方式を採用してよい。音源回路8で生成された楽音信号はアンプ、スピーカ等からなるサウンドシステム9から発音される。なお、音源回路8は、専用のハードウェアで構成してもよいし、DSPによるマイクロプログラムで構成してもよいし、CPUによるソフトウェア音源プログラムで構成されていてもよい。また、プラグイン音源ボードを増設することで、音源システムを拡張することもできる。
この音源回路8において、発音時に使用する楽器音色を「ボイス」という。ボイスは、1以上のエレメントの組み合わせによって構成されており、ボイス並びに各エレメントに関する各種パラメータの設定により、ユーザは任意の音色を作り出すことができる。前記エレメントは、楽音信号を形成するための最小単位であり、音源回路8の音源メモリ内にデジタル録音された波形データに相当する。1つのエレメントそれ自体を1つのボイスとして使用することができるが、1つのボイスを複数のエレメントで構成することにより、1エレメントでは表現できない「分厚い」特色を持つボイスや、押鍵強さや音域(鍵域)に応じて使用するエレメントを切り替えるボイスなどを実現することができる。また、この音源回路8は、シーケンサによる自動演奏を行う場合に、いわゆるマルチ音源として動作させる、すなわち、複数のパート毎にそれぞれ異なるボイスを用いた楽音信号を同時に発生させることができる。
上記構成からなる音源回路8における楽音の発音動作の概要を説明すると、先に述べたとおり、1つのボイスは1以上のエレメントの組み合わせによって構成されており、音源回路8では、1つのボイスを構成する1乃至複数のエレメントのそれぞれに基づく楽音信号が生成され、各エレメント毎に生成された楽音信号は、各エレメント毎に割り当てられた発音チャンネルから出力される。発音チャンネルから出力された各エレメント毎の楽音信号は、当該エレメントについてのパラメータ設定に基づき適宜加工・効果付与され、該各エレメント毎の楽音信号を一本化することで、1つのボイスに基づく1パート分の楽音信号が形成される。該1パート分の楽音信号は、当該パートに関するミキシング設定(パートパラメータ設定)に基づき適宜加工・効果付与されて、サウンドシステム9から発音される。複数のパートから構成されるソングデータ(演奏データ)を再生する場合には、各パート毎のデータを各パートに対応するMIDIチャンネルで受信し、各MIDIチャンネル毎に、対応するパートに割り当てられたボイスに基づく楽音信号を生成することで、該各MIDIチャンネル毎に対応するパートに割り当てられたボイスの楽音信号を発生させることができる。
この実施例に係る電子楽器の基本的な機能の1つとして、複数パートからなるソングデータのミキシング機能や各パート毎のボイスについて各エレメントのパラメータを詳細に編集するパラメータ編集機能との2つの機能を含む「エディタ機能」が具備されている。詳しくは後述する通り、当該電子楽器に外部接続されたPCにおいて、前記エディタ機能を実現するためのアプリケーションプログラムを実行することで、電子楽器における該エディタ機能を該PCからリモート制御することができる。
図1において、PCは、電子楽器の前記エディタ機能(各種パラメータの設定)をリモート制御するためのアプリケーションプログラム(以下、これを「エディタソフト」という)を実装した汎用のパーソナルコンピュータである。
図1に示す通り、PCは、CPUを含み当該PCの動作を制御する処理回路10、ROM,RAM,フラッシュメモリ等の記憶手段を含む記憶回路11、キーボード、マウス等の操作部12の操作を検出する操作検出回路13、表示部(ディスプレイ)14の表示を制御する表示制御回路15、及び、有線又は無線で外部機器と接続するための通信I/F16を含んで構成され、各装置間が通信バス10Bを介して接続される。
通信I/F16は、電子楽器の通信I/F7と同様に、USB、IEEE1394、mLAN(登録商標)、MIDIなど、従来から知られるいかなる通信規格に準拠するインターフェースであってもよく、PCは該通信I/F16を介して電子楽器と双方向通信可能に接続される。
記憶回路11には、電子楽器の前記エディタ機能をリモート制御するためのエディタソフトが記憶されている。処理回路10が前記エディタソフトを実行することで、通信I/F16を介して外部接続された電子楽器のエディタ機能をPC側からリモート制御することができる。すなわち、ユーザは、PC側のユーザインターフェースを用いて、電子楽器の各種パラメータの編集・設定を行うことができる。詳しくは後述する通り、この発明は、前記エディタソフトの実行時に表示部14に表示されるウィンドウの画面構成に特徴がある。なお、PCからリモート制御することがきる電子楽器の機能には、前記エディタ機能の他に、ソングデータをPC側の操作で再生して電子楽器に自動演奏を行わせるシーケンサ機能などがある。
また、記憶回路11には、前記エディタ機能の編集対象となるデータ、すなわち、パート、ボイス及びエレメントの各データの各種パラメータやそれらの設定値等に関するデータ群を記憶する記憶領域や、エディタソフトの実行時に発生する各種データをバッファしておくためのバッファ領域が設けられている。なお、記憶回路11における前記エディタ機能に関する記憶内容と、電子楽器側の記憶回路2における対応する記憶内容と適宜同期化することで、両者の記憶内容を一致させることができる。
PCにおいて、エディタソフトが起動されると、表示部14には、電子楽器の各種パラメータ設定を行うためのエディタウィンドウが表示される。図2(a)及び(b)は表示部14に表示されるエディタウィンドウ20の画面構成例を示す。
図2(a)において、エディタウィンドウ20は、パート領域21と、エレメント領域22と、エディット領域23とから構成されており、更に、エディタウィンドウ20の上部にはメニューバー24が、また、ウィンドウ20の下部には鍵盤を模擬したGUI部品からなる鍵盤部25がそれぞれ設けられている。また、エレメント領域22の上部には、エディタウィンドウ20の画面構成(エディット領域23の表示/非表示)の切り替えを指示するためのエディット領域表示オン/オフ切り替えボタン26が具備される。
エディタウィンドウ20においては、大別して、ソングデータを構成する複数パートをミキシングするミキシング機能と、エレメントのパラメータを詳細に編集するパラメータ編集機能との2つの機能が提供される。パラメータ編集機能を使用するときには、上記図2(a)に示すように、エディタウィンドウ20にエディット領域23を表示させて、該エディット領域23に該パラメータを詳細に編集するための「パラメータ詳細画面」を表示する。また、ミキシング機能を使用するときには、図2(b)に示すように、エディット領域23を表示させずに、パート領域21の表示幅を広くとることで、該パート領域21に表示できる情報量を多くする。すなわち、ユーザは、使用する機能に応じて、1つのエディタウィンドウ20内の画面構成を切り替えることができる。
なお、この明細書において、エディタウィンドウ20中にエディット領域23を表示させる場合に、パート領域21を狭い表示幅で表示させる表示形式(図2(a)参照)を「縮小画面」と称し、また、エディタウィンドウ20中にエディット領域23を表示させない場合に、パート領域21を広い表示幅で表示させる表示形式(図2(b)参照)のことを「拡大画面」と称するものとする。
エディタソフト起動時には、まず、表示部14上に、エディタウィンドウ20を立ち上げて、該エディタウィンドウ20において左詰でパート領域21を拡大画面で表示し、該パート領域21の右隣にエレメント領域22を表示すると共に、下部に鍵盤部25を表示させる。すなわち、エディタソフト起動時には、エディット領域23を表示させない図2(b)のウィンドウ20が表示される。詳しくは後述するとおり、ユーザは、パート毎のミキシング設定や、編集対象のエレメントやパラメータの選択、パラメータの詳細な編集を、このエディタウィンドウ20内の各領域21〜23にて行うことができるので、エディタウィンドウ20は表示部14の表示領域全体(画面全体)に大きく表示すると良い。また、図2(b)から明らかな通り、左右に並べられたパート領域21とエレメント領域22を合わせた横幅がエディタウィンドウ20の横幅に概ね一致するよう、拡大画面のパート領域21とエレメント領域22の各表示サイズが規定されるものとする。
エディタソフト起動時に表示されるエディタウィンドウ20には、予め規定されたボタン画像や文字列表示欄などの所定のGUI部品は表示されるが、この時点では、編集対象のソングデータが未だ選択されていないので、各領域には具体的な情報(パラメータ設定値など)はセットされていない。また、エディタウィンドウ20を立ち上げてから、編集対象のソングデータを選択しないうちに、エディット領域表示オン/オフ切り替えボタン26の操作によってエディット領域23を表示させると、エディット領域23として空白領域がエディタウィンドウ20上に確保される(図2(a)参照)。これは、編集対象のパラメータが選択されないうちは、エディット領域23に表示すべきGUI部品が特定されないからである。図2(a)に示す通り、パート領域21、エレメント領域22およびエディット領域23の3つの領域は、エディタウィンドウ20の横幅に概ね一致する表示サイズで、エディタウィンドウ20の中に並べて表示されている。なお、エディット領域23の表示オン/オフの動作については、後述する。
ユーザは、エディタウィンドウ20の上部に設けられたメニューバー24からファイルメニューを開き、該ファイルメニューから任意の1つのソングデータを編集対象として選択することができる。図3(a)〜(d)は、エディタソフトの編集対象となるソングデータのデータ構成例を示している。また、図4は、ソングデータ選択時のエディタウィンドウ20の表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、ユーザが前記ファイルメニューから1つのソングデータを選択したときに起動する処理であって、ユーザに選択されたソングデータについて各種パラメータ設定値を読み出し、該読み出したパラメータ設定値に基づく表示内容をエディタウィンドウ20の各領域21〜23に表示する処理である。
ステップS1において、パート領域21の表示形式が「拡大画面」かどうか、すなわち、エディット領域23が表示されるかどうかを調べる。これは、パート領域21の拡大又は縮小(エディット領域23の表示/非表示)に応じて、表示すべきパラメータの種類が異なるためである。パート領域21が拡大画面、すなわち、エディット領域23が非表示の場合(ステップS1のYES)には、ステップS2において、編集対象に選択されたソングデータに基づき拡大画面のパート領域21の表示処理を行う。
図3(a)は、ソングデータ30の構成例を示す。記憶回路2又は11には、複数のソングデータ30が保存されうる。1つのソングデータ30には、当該ソング全体に対するパラメータ設定を表すマスタパラメータ31と、当該ソングを構成する複数のパート32(この例では最大16パート)のデータとが含まれている。マスタパラメータ31は、例えばソング全体に対するマスタ音量レベルなどであって、各ソングデータ30毎に当該パラメータの値が設定されている。
各パート32には、ボイス指示データ33、パートパラメータ34及び演奏データ35が含まれる。ボイス指示データ33は、当該パートに割り当てられたボイスデータ(後述の図3(b)参照)へのポインタであって、該ボイス名のデータが入っている。パートパラメータ34には、当該パートのミキシング設定に関する複数種類のパラメータが予め定義されており、各パート32毎に各パートパラメータ34の値が設定されている。なお、パートパラメータ34の種類は、後述図5(a)を参照して説明する。また、演奏データ35は、MIDIイベントのシークエンスによって構成されており、当該パート32における演奏内容を表す。なお、各パート32は、演奏データ35を持たずに、ボイス指定データ33とパートパラメータ34のみで構成されてもよい。
各パート32のパートパラメータ34の設定値が、エディタウィンドウ20のパート領域21上に表示される情報である。後述から明らかになる通り、パートパラメータ34には、図2(b)に示す拡大画面においてのみ表示されるものと、(a)の縮小画面及び(b)の拡大画面の双方で表示されるものと、(a)の縮小画面と(b)の拡大画面では表示方法を異ならせるものとの3種類がある。
図5(a)を参照して、パート領域21の拡大画面の詳細な構成について参照する。パート領域21は、編集対象のソングデータを構成する複数のパート32を一覧表示すると共に、各パート32毎のパートパラメータ34の設定値を表示する領域である。ユーザは、パート領域21におて該ソングデータを構成する複数のパートのうちの任意の1つのパート32を選択することができる。
パート領域21には、編集対象のソングデータ30を構成する全てのパート32にそれぞれ対応する複数のパート情報表示欄50が縦並びに配列されている。各パート情報表示欄50には、パート番号表示部51、ミュートオン/オフ設定52、ボイス名の情報53、イコライザ(EQ)の設定54、インサーションエフェクト(Ins.EF)の設定55、パン(PAN)設定56、及び、音量レベル(Level)の設定57の各GUI部品が、図面上の右から左に向かって表示されている。この実施例においては、パートパラメータ34に含まれる全てのパラメータが、全て拡大画面のパート領域21に表示されるものとする。すなわち、図3(a)に示すパートパラメータ34には、上記符号51〜57で示す各GUI部品に対応するパラメータが含まれる。
パート領域21において、1つのソングデータを構成する各パート32には、便宜上、正の整数の通し番号(「1」〜最大「16」)からなるパート番号が付与されており、パート番号表示部51上の数字はパート番号を示す。パート番号表示部51は、選択ボタンのGUI部品によって構成されており、編集対象のパート(当該パートに割り当てられたボイスデータ)を選択させるためのパート選択肢をユーザに提供している。このパート番号表示部51をマウスクリック操作等により選択すると、該選択されたパートに対応するパート情報表示欄50全体の表示状態が強調表示に変更され、他から区別できる。図5(a)においては、一例として、第3パートが選択されている状態を示しており、当該第3パートの表示欄50全体が網掛け表示により強調されている。なお、パート選択は択一的になされる。また、ミュートオン/オフ設定52は、各パート毎のミュートオン/オフを切り替えるボタン画像のGUI部品によって構成されている。
ボイス名の情報53には、当該パートに割り当てられたボイスデータの名称・分類に関する情報が表示される。1つのパート32に割り当てられたボイスは、大分類となるカテゴリー(category)、番号(No.)、バンク(Bank)及び名称(Voice Name)からなるツリー型の分類構造で管理されている。図5(a)に示す通り、拡大画面においては、当該パートに割り当てられたボイス名の情報53として、名称だけでなく、カテゴリー、番号、バンクの情報を含む詳細な分類情報も表示される。
イコライザ(EQ)54は、低域(Lo)、中域(Mid)及び高域(Hi)の3つの周波数帯域にそれぞれ対応する3つのノブ型操作子のGUI部品によって構成されている。各ノブ型操作子は、その回転位置が当該パートのイコライザパラメータの設定値を表す。また、インサーションエフェクト(Ins.EF)55は、インサーションエフェクトのオン/オフ設定ボタン及びインサーションエフェクトとして搭載されたリバーブ(Rev)とコーラス(Cho)の各レベル調整用ノブ型操作子のGUI部品から構成されており、ユーザは、これらGUI部品を用いて、当該パートのインサーションエフェクトのオン/オフ設定及び各インサーションエフェクトのレベル調整を行うことができる。また、パン(PAN)56は、ノブ型操作子のGUI部品により構成され、その回転位置により、当該パートのパン(音像定位)設定値を表す。また、音量レベル(Level)57には、レベルメータと音量レベルの設定値が表示されている。
従って、図4の前記ステップS2では、編集対象のソングデータ30を構成する16個のパート32の各々を構成する全てのパートパラメータ34の設定値を読み出して、各パート情報表示欄50の該当箇所に、該読み出したパラメータ34の設定値をそれぞれ表示する(図5(a)参照)。これにより、パート領域21の各パート情報表示欄50には、編集対象のソングデータ30を構成する16個のパート32がそれぞれ割り当てられ、該割り当てられたパート32の全てのパートパラメータ34の値が表示される。
パート領域21の拡大画面では、編集対象のソングデータ30を構成する全パート32のパートパラメータ34の全ての値が詳細に表示されるので、パート毎のミキシング設定を行うミキシング機能を使用するときには、各パート32のパートパラメータが詳細に設定することができる。ユーザは、各パート情報表示欄50のGUI部品を用いてパートパラメータ34を編集(パート毎のミキシング設定)を行ったり、パート毎のボイス割り当てを変更したりすることができる。また、ソングデータ30を構成する16個のパート32のうちの1つを、エレメント領域22に表示させるパート(ボイスデータ)に選択できる。
なお、パート領域21におけるパート選択状態は、選択中パートバッファ領域に保持される。前記選択中パートバッファ領域には、編集対象のソングデータ30毎に、現在選択中のパート32のパート番号のデータが保持される。従って、或るソングデータ30が編集対象に選択されたときには、選択中パートバッファ領域から当該ソングデータについて前回編集作業時に選択されていたパートを読み出して、これを選択中パートに設定することができる。なお、例えば選択されたソングデータ30を初めて編集対象に読み出す場合等、選択中パートバッファ領域に選択中パートの情報が保持されていない場合は、初期設定に基づく所定のパート(例えば第1パートなど)が自動的に選択中パートに設定されるものとする。また、選択中パートバッファ領域におけるデータ記憶は、揮発的または不揮発的記憶のいずれであってもよい。
ステップS3では、前記選択中パートバッファ領域から現在選択中パートを読み出し、当該選択中パートに割り当てられたボイスデータに基づき、エレメント領域22の表示処理を行う。
図3(b)はボイスデータの構成例を示す。記憶回路2又は11には、複数のボイスデータ36が保存されうる。1つのボイスデータ36は、当該ボイスのボイス名37、ボイスマスタパラメータ38及び複数(この例では8つ)のエレメント39を含む。ボイス名37は、当該ボイスデータ36の名称を表すデータであり、前記ソングデータ30中の各パート32に含まれるボイス指示データ33にリンクされている。すなわち、前記選択中パートバッファ領域にバッファされた選択中パートのボイス指示データ33を参照することで、エレメント領域22の表示対象となるべきボイスデータ36が特定されるのである。また、ボイスマスタパラメータ38は当該ボイス全体に関する各種パラメータである。
ボイスデータ36は、複数(この例では8つ)のエレメント39から構成されている。各エレメント39には、後述図3(c)に詳細に示す複数のパラメータ群(エレメントデータ40)と、当該エレメント39を構成するパラメータの1つであるエレメントのオン/オフ設定を表すエレメントオン/オフデータ41とが含まれている。ここで、エレメント39を構成するパラメータ群のうちのエレメントオン/オフデータ41を、ボイスデータ36の階層において抜き出して示しているのは、後述する通り、エレメントオン/オフデータ41が、エレメント39を構成する他のパラメータ群とは別に、エレメント領域22に常時表示されるパラメータに分類されているためである。各ボイスデータ36の各エレメント39毎にエレメントオン/オフデータ41の値(オン又はオフ)が設定される。ユーザは、当該ボイスを構成するエレメント39の組み合わせ(各エレメント39のオン/オフ設定)や、各エレメント39毎のパラメータ設定等により当該ボイスの音色を任意に設定できる。
エレメントデータ40は、図3(c)に示す通り、当該エレメントに割り当てられた波形データを特定するための波形指示データ42と、当該エレメントに割り当てられた波形データを加工するための複数種類のパラメータのデータが含まれている。図3(d)に示すように、音源回路8のメモリ内には、複数の波形データ49が記憶されている。エレメントデータ40に含まれる波形指示データ42に基づき、当該エレメントデータ40に割り当てられている1つの波形データ49が特定される。なお、エレメントデータ40に割り当てられるデータは、厳密には、サンプリングされた波形データを割り当てたキー(ノート)範囲とベロシティ範囲の組み合わせである「キーバンク」の集合からなる「ウェーブフォーム」であるが、この明細書においては、説明の便宜上、エレメントデータ40に割り当てられるデータを指して「波形データ」という。
また、図3(c)に示す通り、エレメントデータ40を構成するパラメータには、オシレータパラメータ43、ピッチパラメータ44、フィルタパラメータ45、アンプパラメータ46、LFOパラメータ47、EQパラメータ48がある。これらパラメータの種類は、全てのエレメントデータ40で共通しており、各エレメントデータ40毎に夫々独自のパラメータの値が設定されている。後述する通り、エレメント領域22においては、これらのパラメータ43〜48を各パラメータの制御対象に応じて1乃至複数のパラメータずつグループ化した複数のパラメータグループからなる「目次」が、エディット領域23における編集対象を選択させるためのパラメータグループ選択肢として表示される。
図6はエレメント領域22の構成例を示す。エレメント領域22は、前記パート領域21で選択されたパートに割り当てられたボイスデータを構成する複数のエレメントを一覧表示すると共に、該エレメントに含まれるパラメータ群のうちの編集対象を選択させるためのパラメータグループ選択肢(「目次」)とを表示する領域である。ユーザは、エレメント領域22において任意の1つのエレメントと、該エレメントのパラメータ群のうちの任意のパラメータグループを選択することができる。図6に示す通り、エレメント領域22には、1つのボイスデータ36を構成する8つのエレメント39にそれぞれ対応するエレメントオン/オフスイッチ58と、該8つのエレメント39それぞれに対応する8つのエレメント選択ボタン59と、エディタ領域23に表示させるパラメータ群を選択するための目次欄60とが設けられている。エレメントオン/オフスイッチ58は、対応するエレメント39のオン/オフを切り替えるチェックボックスのGUI部品により構成されている。図において、オン/オフスイッチ(チェックボックス)58にチェックの入ったエレメントがオン状態に設定されているものとする。
エレメント領域22において縦並びに配列された8つのエレメント選択ボタン59は、編集対象のエレメントをユーザに選択させるためのエレメント選択肢を提供している。このエレメント選択ボタン59をマウスクリック操作等により選択すると、該選択されたボタン59に対応するエレメントが択一的に選択され、該選択されたエレメント選択ボタン59の表示状態が強調表示(図において網掛け表示)に切り替わる。図6の例では、一例として、エレメント番号「2」番に対応するエレメントが選択された状態を示しており、対応するエレメント選択ボタン59が網掛け表示により強調されている。なお、エレメント選択ボタン59上の数字「1」〜「8」は、8つのエレメント39のそれぞれに便宜上割り当てられたエレメント番号である。
エレメント選択ボタン59の右隣には目次欄60が設けられている。目次欄60には、エレメント39に含まれる複数種類のパラメータ43〜48(図3(c)参照)を、制御対象に応じて複数のグループにグループ化した目次61〜64が表示されており、これら目次61〜64が、エディット領域23における編集対象のパラメータを選択するためのパラメータ選択肢である。目次61は、オシレータパラメータ43とピッチパラメータメータ43に対応するオシレータ・ピッチグループ(「OSCILLATOR/PITCH」)、目次62はフィルタパラメータ45に対応するフィルタグループ(「FILTER」)、目次63はアンプパラメータ46に対応するアンプグループ(「AMPLITUDE」)、目次64はLFOパラメータ47とEQパラメータ48に対応するLFO/EQグループ(「LFO/EQ」)である。なお、フィルタグループ62には、フィルタタイプ、エンベロープジェネレータ、フィルタスケールなどフィルタに関する複数種類のパラメータが含まれており、また、アンプグループ63には、アンプレベル、エンベロープジェネレータ、アンプスケールなどアンプに関する複数種類のパラメータが含まれる。
ユーザは、目次欄60の各目次61〜64のいずれかをマウスクリック操作等により指定することで、該指定した目次61〜64を択一的に選択できる。選択された目次61〜64の文字部分は表示状態が強調表示に切り替わる。図においては、オシレータ・ピッチグループ61が選択された例を示しており、ここが網掛け表示により強調されている。
また、エレメント選択ボタン59と目次欄60との間には、1つのエレメント選択ボタン59と目次欄60との間を連結する連結部65が表示されている。連結部65は、現在選択中のエレメント選択ボタン59と目次欄60との間をツリー状に連結することで、目次欄60において選択される目次(パラメータグループ)61〜64が、8つのエレメント39のうちのいずれのエレメントに属するパラメータ群であるかを明示する。
なお、エレメント領域22における選択中のエレメント番号及び選択中の目次のデータについても、編集対象のソングデータ30毎に選択中エレメント番号及び目次のデータを保持する選択中エレメントバッファ領域が設けられるものとする。したがって、編集対象のソングデータ30が選択されたときには、選択中エレメントバッファ領域から当該ソングデータ30について前回編集作業時の選択中エレメント及び目次のデータを読み出して、これを今回編集作業時の選択中エレメント及び目次に設定することができる。なお、選択中エレメントバッファ領域に選択中エレメント番号及び目次の情報が保持されていない場合は、前述した選択中パートバッファ領域の場合と同様に、初期設定に基づく所定のエレメント及び目次(例えば第1エレメントのオシレータ/ピッチグループなど)が自動的に選択中エレメント及び目次に設定される。
図4の前記ステップS3においては、前記選択中パートのボイスデータ36のうちの各エレメント39毎のエレメントオン/オフデータ41を読み出し、各エレメントオン/オフデータ41に基づきエレメント領域22の各エレメントオン/オフスイッチ58のオン/オフ状態の表示を更新する。このように、エレメント領域22においては、各エレメントオン/オフスイッチ58に、エレメントオン/オフデータ41の値が表示され、各エレメント39を構成する他のパラメータ群は表示されない。また、エレメント領域22においては、選択中エレメントバッファ領域に保持された選択中エレメント番号に基づき、現在選択中のエレメント選択ボタン59が強調表示される共に、該現在選択中のエレメント選択ボタン59と、目次欄60の各目次61〜64が連結部65により連結される。更に、選択中エレメントバッファ領域に保持された選択中目次のデータに基づき、目次61〜64のうちの1つが強調表示される。これにより、後述の図7に示すエディタ領域23に表示されるパラメータ群(パラメータ詳細画面)が、どのエレメントに属するどのパラメータであるかが明示される。
図4のステップS1に戻り、パート領域21の表示形式が縮小画面、すなわち、エディット領域23が表示される場合(ステップS1のNO)について説明する。パート領域21の表示形式が縮小画面の場合には、表示サイズが小さくなっているので、後述図5(b)を参照して説明する通り、パート情報表示欄50において幾つかのパートパラメータ34の表示が省略されている。したがって、編集対象に選択されたソングデータ30のうちの、縮小画面のパート領域21において表示すべき一部のパラメータの値のみを読み出し、該読み出した各データに基づきパート領域21の該当する箇所の表示を行う(ステップS4)。
図5(b)は、パート領域21の縮小画面の表示例である。パート領域21において、各パート32に対応するパート情報表示欄50には、パート番号表示部51、ミュートオン/オフ設定52、ボイス名の情報53、パン(PAN)設定56、及び、音量レベル(Level)の設定57の各情報が表示される。すなわち、パート領域21の縮小画面では、パートパラメータ34のうちの幾つかの表示が省略されている。縮小画面において省略されるパートパラメータ34の種類は予め規定されているものとする。また、ボイス名の情報53については拡大画面ではカテゴリー等の詳細な分類情報をも含めて表示していたのに対して(図5(a)参照)、縮小画面では、カテゴリー等の分類情報の表示はせずに、ボイス名のみを表示し、且つ、そのボイス名についても表示文字数を制限し、文字数の制限を越える長い文字列からなるボイス名は適宜短縮した形で表示される。
このように、パート領域21の縮小画面においては、パートパラメータ34のうちの予め規定された一部のパラメータの表示を省略して、残りの一部のパラメータのみが表示されるようにし、また、ボイス名については縮小画面と拡大画面とで表示形式を変えることで、狭い表示幅においても必要最低限の情報だけは提示できるようにしている。なお、パート領域21が縮小画面で表示される場合とは、エディット領域23を表示させてエレメントのパラメータを詳細に編集する場合であるから、このときにパートパラメータ34の情報を詳細に提示する必要はない。また、ユーザは、縮小画面であっても、画面上に表示されている該一部のパラメータの値を操作することができる。
ステップS5は、前記ステップS3の処理と同様に、現在選択中パートのボイスデータ36の各エレメント39のエレメントオン/オフデータ41に基づき、エレメント領域22の各エレメントオン/オフスイッチ(チェックボックス)58の表示を行う(前記図6を参照)。そして、ステップS6において、選択中エレメントバッファ領域に保持されている選択中エレメント及び選択中目次の各データを読み出し、該読み出した目次(パラメータグループ)のデータに基づき、該目次に対応すパラメータグループを編集するためのGUI部品群から構成されるパラメータ詳細画面を表示すると共に、前記読み出した選択中のエレメントデータ40を構成するパラメータ43〜48のうちから、該選択された目次に対応するパラメータグループの各パラメータ設定値を読み出し、前記パラメータ詳細画面の対応するGUI部品の箇所にそれぞれ表示する。
図7を参照してエディット領域23に表示される「パラメータ詳細画面」の構成例について説明する。なお、図7は、エディット領域23の全体的な特徴を説明するための説明図であって、図示及び説明の便宜上、当何らかのパラメータグループの構成要素を正確に描いた図ではないことに留意されたい。エディット領域23は、選択中パートの選択中エレメントの選択中パラメータグループに対応するパラメータ詳細画面を表示する領域である。ユーザは、エディット領域23において選択中パラメータグループに含まれるパラメータを詳細に編集することができる。前述の通り、エディット領域23に読み出すパラメータグループの選択肢として掲示された目次61〜64には、オシレータ・ピッチグループ61、フィルタグループ62、アンプグループ63、及び、LFO/EQグループ64の4通りのグループがあり、各グループ毎にパラメータ詳細画面を構成するGUI部品群の種類が予め決められている。図7に示す通り、パラメータ詳細画面には、パラメータ特性を示すグラフや、リストボックス、テキストボックス、スライダー、或いは、数値表示欄付きのノブ型操作子画像などのGUI部品が表示される。各GUI部品のノブ型操作子の回転位置や数値表示、グラフ特性等は、選択中エレメントの選択中パラメータグループについての各パラメータ設定値に基づき設定される。ユーザは、エディット領域23上の各種GUI部品を用いて、編集対象のパラメータの設定値やグラフ特性等をグラフィカルに編集することができる。
エディット領域23に表示するパラメータ詳細画面は、パラメータグループ(目次)毎に用意されるので、エディット領域23内に表示すべきGUI部品の数は比較的少数で済み、個々のGUI部品をゆとりを持って大きく表示することができる。したがって、限られた表示サイズ内においても、パラメータを詳細且つ分かりやすく表示することができ、操作性にも優れる。また、エディット領域23の表示サイズ自体もそれほど大きくする必要はないので、1つのエディタウィンドウ20内に3つの領域を確保するという、本実施例の画面構成にとっても好都合である。
なお、各パラメータグループ61〜64毎のGUI部品構成や動作内容の詳細については、周知の技術を援用すればよいので、その図示及び説明は省略する。
かくして、図4に示す処理により、エディタウィンドウ20上の各領域21〜23には、編集対象のソングデータ30について各種パラメータの設定値が表示される。このように、1つのソングデータの編集に際して必要となる主な情報は、1つのエディタウィンドウ20上に並置された3つの領域21〜23のそれぞれ該当する箇所に現れているので、ユーザは、画面スクロール操作や別ウィンドウの表示操作などを行うことなく、必要な情報を該エディタウィンドウ20上で同時且つ簡単に確認することができる。
また、図2(a)に示すように、エディタウィンドウ20において、パート領域21、エレメント領域22及びエディット領域23は、左から右に向かって横並びに並べて表示されている。また、(b)に示す通り、エディット領域23が非表示の場合には、ウィンドウ20の左側に拡大画面のパート領域21が表示され、その右隣にエレメント領域22が表示される。すなわち、エディタウィンドウ20の画面構成が、エディット領域23の表示/非表示のいずれの構成である場合にも、パート領域21、エレメント領域22及びエディット領域23の横方向の配置関係は維持される。ソングデータ30は、図3(a)〜(d)に示す通り、ソングデータ30、ボイスデータ36、エレメント39及び波形データからなる階層構造(ツリー構造)のデータ構造を持つ。そこで、ソングデータのツリー構造を、エディタウィンドウ20における各領域21〜23の配置に照応させると、エディタウィンドウ20の左端に位置するパート領域21には最上位層のソングデータ30が表示され、その右隣に位置するエレメント領域22には該ソングデータ30の下位層であるボイスデータ36が表示され、該エレメント領域22の右隣に位置するエディット領域23には、ボイスデータ36の下位データであるエレメント39を構成するパラメータ群が表示されることになる。従って、当該エディタウィンドウ20における各領域21〜23の配置関係から、該各領域21〜23に表示される各データのツリー状の相互関係を直感的に理解することができる。
次に、エディット領域23の表示/非表示の切り替え動作について説明する。
ユーザは、エディット領域23の表示/非表示の切り替え指示を、エレメント領域22に具備されたエディット領域表示オン/オフ切り替えボタン26を用いて行うことができる。図2(a)及び(b)に示す通り、エディット領域表示オン/オフ切り替えボタン26には、該ボタン26の外観を成す円形の左半分側に左向き矢印、同右半分側に右向き矢印とが描かれている。図2(a)のように、エディット領域23が表示オンの状態(パート領域21が縮小画面)では、エディット領域表示オン/オフ切り替えボタン26の右向き矢印が点灯(色付き表示)されており、該ボタン26の指示に応じてエディット領域23の表示が消されることを示している。ボタン26上の点灯矢印の向き(右向き)は、後述する通り、エディット領域23の表示オフに応じて、パート領域21が拡大画面に切り替わる際の、パート領域21の表示サイズ拡張方向に対応している。
また、図2(b)のように、エディット領域23が非表示の状態(パート領域21が拡大画面)のときには、エディット領域表示オン/オフ切り替えボタン26の左向き矢印が点灯されており、該ボタン26の指示に応じてエディット領域23が表示されることを示している。ボタン26上の点灯矢印の向き(左向き)は、後述する通り、エディット領域23の表示オンに応じて、パート領域21が縮小画面に切り替わる際の、パート領域21の表示サイズ縮小方向に対応している。
図8は、エディット領域23を表示させる動作手順、すなわち、エディット領域23を非表示状態(図2(b)参照)から表示状態(図2(a)参照)に切り替える際の動作手順の一例を示すフローチャートである。以下に述べるエディット領域23の表示オン動作は、エディット領域23が非表示状態のとき(パート領域21が拡大画面のとき)に、エディット領域表示オン/オフ切り替えボタン26が操作された場合に実行される。また、エレメント領域22において目次61〜64のいずれかの選択操作がユーザによって行われた場合にも実行されうる。
ユーザにより、エディット領域23の表示オン指示が行われると、ステップS7において、パート領域21の表示が拡大画面(図2(b)参照)から縮小画面(図2(a)参照)に変更する処理が行われる。このとき、パート領域21の表示形式の変更は、拡大画面で表示されたパート領域21の右端を左方向にスライドさせることで、パート領域21の表示幅を縮小するように行われる。そして、ステップS8において、前記縮小画面に変更されたパート領域21において表示すべき情報(現在選択中ソングのパートパラメータの一部)が表示される(前記図4のステップS8及び前記図5(b)を参照)。
ステップS9において、エレメント領域22の表示位置を移動する処理が行われる。図2(b)に示す通り、パート領域21が拡大画面のときには、エレメント領域22がエディタウィンドウ20の右端に位置するよう両領域21及び22の表示サイズ及び表示位置が設計されている。前記ステップS7においてパート領域21の表示幅が左寄りに縮小されるので、それに伴い、エレメント領域22の表示位置を左側に移動させることで、該エレメント領域22をパート領域21の右隣に隣接させる配置関係を維持させる。そして、ステップS10において、前記パート領域21の縮小並びにエレメント領域22の移動により、エディタウィンドウ20の右側に確保された空き領域(エレメント領域22の右隣)に、エディット領域23を表示する。これにより、エディタウィンドウ20において左側から順にパート領域21、エレメント領域22及びエディット領域23が、ソングデータ30の階層構造に倣う順で並ぶ。なお、この段階では、エディット領域23にはパラメータ詳細画面(GUI部品群)が表示されず、空白領域が確保されるのみである。
ステップS11において、前記選択中エレメントバッファ領域に保持されている目次(パラメータグループ)の情報に基づき、選択中の目次(パラメータグループ)に対応するパラメータ詳細画面をエディット領域23に表示する。この段階では、エディット領域23のパラメータ詳細画面を構成する各GUI部品毎のパラメータには、未だ、値が設定されていない。そして、ステップS12において、該選択中エレメントバッファ領域に保持されている選択中エレメントの前記選択中目次(パラメータグループ)の各パラメータ設定値を読み出し、エディット領域23のラメータ詳細画面を構成する核GUI部品に前記読み出した各パラメータ設定値を表示する(図7参照)。
図9はエディット領域23の表示オフ動作の手順の一例を示すフローチャートである。ユーザは、エディット領域23の表示オフ(エディット領域23を閉じる)指示を、エディット領域表示オン/オフ切り替えボタン26を用いて行うことができる。エディット領域23が表示オン状態のとき(パート領域21が縮小画面のとき)に、エディット領域表示オン/オフ切り替えボタン26が操作されると、エディタウィンドウ20において、エディット領域23の表示が消え(ステップS13)、該エディット領域23の消去に伴い空白となったウィンドウ20の右端にエレメント領域22が移動する(ステップS14)。そして、ステップS15において、縮小画面で表示されているパート領域21の表示幅を右方向に拡張することで、該パート領域21の表示形式が拡大画面に変更される。ステップS16においては、拡大画面のパート領域21において表示すべき情報(現在選択中ソングのパートパラメータの全て)をパート領域21の該当する箇所に表示する(前記図4のステップS2及び前記図5(a)参照)。
このように、エディット領域23の表示オン/オフの切り替えが行われたときには、パート領域21の拡大/縮小の表示切替と、エレメント領域22の表示位置の移動を行うことで、エレメント領域22及びエディット領域23の3つの領域の横方向の並び順を維持するようになっている。また、エディット領域23の表示オン/オフの切り替えに際しては、エレメント領域22の表示サイズや表示内容に変更は行わず、ディット領域23の表示オン/オフいずれの場合でも、エレメント領域22の操作性・視認性には変更が生じないようにしている。なお、パート領域21は、表示サイズの拡大/縮小の切り替えに応じて、表示させるパラメータ数を変えたり、表示の方法を変えたり(ボイス名の完全表記・省略表記)するが、GUI部品自体の表示サイズの拡大/縮小を行うのではないことに注意されたい。
次に、パート領域21においてパートを新たに選択する操作が行われたときの処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。前述の通り、ユーザは、パート領域21において表示されている複数のパート番号表示部51をマウスクリック操作等により指定することで、該指定したパート(当該パートに割り当てられたボイスデータ)をエレメント領域22に表示させる情報に選択することができる。ユーザによって、1つのパートを新たに選択する操作が行われると、ステップS17において該新たに選択されたパートに対応するパート情報表示欄50が強調表示に切り替わり、前回選択されていたパートに対応するパート情報表示欄50は通常の表示状態に戻る。また、選択中パートバッファ領域の記憶内容を、前記新たに選択されたパートに対応するパート番号に書き換える。
ステップS18では、前記新たに選択されたパートに対応するボイスデータ36を構成する8つのエレメント39のそれぞれについてのエレメントオン/オフデータ41を読み出し、該読み出した各エレメントオン/オフデータ41に基づき、エレメント領域22の各エレメントオン/オフスイッチ58の表示(オン/オフ表示)を更新する。パート領域21が拡大画面で表示されている場合には(ステップS19のYES)、エディタウィンドウ20の表示更新はこれで終了する。一方、パート領域21が縮小画面で表示されている場合には(ステップS19のNO)、ステップS20において、当該選択中パートの変更に応じて、エディット領域23の該当する箇所の表示(各パラメータ設定値)を更新する。この処理自体は、前記図4のステップS4の処理と同様である。すなわち、新たにパートが選択されたときには、エレメント領域22の表示構成(エレメントオン/オフスイッチ58とエレメント選択ボタン59の点数)と、選択中エレメント番号及び選択中目次の選択状態に変更はなく、また、エレメント領域23のパラメータ詳細画面の構成(GUI部品の構成)はそのままに、各パラメータの設定値のみが新たに選択されたパート(ボイスデータ)に応じて書き換わる。
次に、エレメント領域22においてエレメントを新たに選択する操作が行われたときの処理について、図11のフローチャートを参照して説明する。前述の通り、ユーザは、エレメント領域22に表示された複数のエレメント選択ボタン59のいずれかをマウスクリック操作等により指定することで、該指定したエレメントをエディット領域23における編集対象のエレメントとして選択することができる。ステップS21において、該新たに選択されたエレメントに対応するエレメント選択ボタン59が強調表示(網掛け表示)に切り替わり、前回選択されていたエレメントに対応するエレメント選択ボタン59が通常の表示状態に戻る。また、選択中エレメントバッファ領域における選択中エレメント番号を、前記新たに選択されたエレメントに対応するエレメント番号に書き換える。
ステップS22において、エレメント選択ボタン59と目次欄60とを連結する連結部65の表示を更新する。すなわち、連結部65により、新たに選択されたエレメント選択ボタン59と目次欄60が連結される。図12は、エレメント領域22における連結部65の表示更新の一例として、選択中エレメントがエレメント番号「2」から同番号「8」に変更された際の連結部65の表示更新例を示している。図12に示す通り、エレメントの選択が変更された場合には、複数(8つ)のエレメント選択ボタン59と、目次欄60の表示構成は固定されたまま、連結部65の連結肢の位置のみが選択されたエレメント番号に応じて変更される。
そして、パート領域21が拡大画面で表示されている場合には(ステップS23のYES)、エディタウィンドウ20における表示更新処理はこれで終了する。一方、パート領域21が縮小画面で表示されている場合には(ステップS23のNO)、ステップS24においては、選択中エレメントの変更に応じて、エディット領域23の該当する箇所の表示(各パラメータ設定値)を更新する。なお、この処理自体は、前記図4のステップS4の処理と同様である。従って、エレメント領域23のパラメータ詳細画面の構成(GUI部品の構成)はそのままに、パラメータ詳細画面の各パラメータの設定値のみが、新たに選択されたエレメントに応じて書き換わることになる。
次に、エレメント領域22において目次を新たに選択する操作が行われたときの処理について、図13のフローチャートを参照して説明する。前述の通り、ユーザは、エレメント領域22に表示された目次欄60の複数の目次61〜64をマウスクリック操作等により指定することで、該指定した目次をエディット領域23における編集対象のパラメータグループとして選択することができる。ステップS25においては、該新たに選択された目次が強調表示(網掛け表示)に切り替わり、前回選択されていた目次が通常の表示状態に戻る。また、選択中エレメントバッファ領域における選択中目次を、前記新たに選択されたエレメントに対応するエレメント番号に書き換える。
パート領域21が拡大画面で表示されている場合(エディト領域23が非表示の場合)には(ステップS26のYES)、当該目次選択操作に応じて、ステップS27〜S32において、エディット領域23を表示する処理を行う。すなわち、パート領域21を縮小画面形式に変更し、エレメント領域22の表示位置を移動し、当該新たに選択された目次についてエディット領域23のパラメータ詳細画面を構成し、該当する箇所に各パラメータ設定値を表示する。ステップS27〜S32の処理は、前記図8を参照して説明した処理と同様であるため、その詳細については既述の説明を参照されたい。
一方、パート領域21が縮小画面で表示されている場合には(ステップS26のNO)、エディト領域23が既に表示されているので、当該新たに選択された目次61〜64に応じて、エディット領域23のパラメータ詳細画面の構成を変更すると共に(ステップS33)、該新たに選択された目次に応じたパラメータ詳細画面の各GUI部品に、選択中エレメントの選択中目次(新たに選択された目次)の各パラメータ設定値を表示する(ステップS34)。このステップS33とS34の処理は、前記図8を参照して説明したステップS11とS12の処理と同様である。
ユーザは、エディタウィンドウ20上の各種GUI部品を用いて各種パラメータの設定・データ編集をグラフィカルに行うことができる。パート領域21に表示されたパラメータが変更された場合には、パート領域21のパラメータ表示内容が、前記ユーザによる変更操作に基づき更新されると共に、現在パート領域21に読み出されているソングデータ30に含まれる前記変更されたパラメータの設定値が、新たな設定内容に書き換えられる。パート領域21が拡大画面のときには、ユーザはエディタウィンドウ20上から編集対象のソングデータ30を構成する全てのパート32の全てのパートパラメータ34を編集することができる(図5(a)参照)。また、パート領域21が縮小画面のときには、ユーザはエディタウィンドウ20上から編集対象のソングデータ30を構成する全てのパート32の一部のパートパラメータ34を編集することができる(図5(b)参照)。
エレメント領域22に表示されたパラメータが変更された場合には、エレメント領域22のパラメータ表示内容が、前記ユーザによる変更操作に基づき更新されると共に、現在エレメント領域22に読み出されているボイスデータ36に含まれる前記変更されたパラメータの設定値が、新たな設定内容に書き換えられる。すなわち、ユーザは、エレメント領域22に読み出されているボイスデータ36を構成するエレメント39のオン/オフを設定して、当該ボイスデータ36を構成するエレメント39の組み合わせを編集したり、エレメント選択ボタン59又は目次欄60の目次61〜64を用いて、エディット領域23に読み出すパラメータグループを任意に変更することができる。エディット領域23の表示/非表示いずれの場合であっても、エレメント領域22の表示内容は変わらないので、ユーザは、エディタ領域23で1つのエレメントのパラメータの詳細な編集を行っている時でも、パート領域21でパートパラメータ34を編集している時でも、編集対象のボイスデータ36の各エレメントのオン/オフ設定の確認、変更を行うことができる。
また、エディット領域23に表示されたパラメータが変更された場合には、エレメント領域22のパラメータ表示内容が、前記ユーザによる変更操作に基づき更新されると共に、エレメント領域22において現在選択中のエレメントの選択中の目次(パラメータグループ)のうちの前記変更されたパラメータの設定値が、新たな設定内容に書き換えられる。エレメント領域23におけるパラメータ編集作業により、ユーザは、任意のエレメントの任意のパラメータを詳細に編集して、所望のボイス(音色)を作り出すことができる。前述の通り、エディット領域23には、ユーザが選択した目次(パラメータグループ)に含まれるパラメータ群に対応するパラメータ詳細画面(GUI部品群)が表示されるので、エディット領域23に表示すべきGUI部品の表示点数は比較的少数でよいため、限られた表示領域内においても、パラメータを詳細且つ分かりやすく表示することができ、操作性に優れている。また、エディタウィンドウ20の下部には、鍵盤を模擬したGUI部品からなる鍵盤部25が常時表示されているので、エディット領域23でパラメータを詳細に編集する編集作業と、該編集したボイスを試聴する発音確認作業の切り替えを迅速に行うことができ、作業効率が良い。
ユーザは、エディタウィンドウ20上で行ったパートパラメータの編集結果を用いて所望のミキシング設定でソングデータの再生(自動演奏再生)を行うことや、ボイスデータを編集(エレメントオン/オフ設定や、各エレメント毎のパラメータ設定)して任意のボイスを作成し、該作成したボイスを用いて楽音を発生させることや、或いは、該作成したボイスに任意の名称を付与して保存することができる。
なお、上記実施例においては、ソングデータ30は16個のパート32から構成され、1つのパート32は8つのエレメント39から構成される例を示したが、パート数及びエレメント数はこれに限定されない。また、図3(a)〜(d)に示すデータ構成は、各データの階層関係と、エディタウィンドウ20における各データの表示箇所との関係をわかりやすく説明するために例示した一例であって、データ構成は、少なくとも、ソングデータを構成する複数パートに夫々割り当てられたボイスがそれぞれ複数のエレメントから構成され、該複数のエレメントの各々が同じ種類の複数のパラメータを持つデータ構成でさえあればよい。例えば、図3(b)に示すボイスデータ36において、1つのボイスデータを構成する複数のエレメント39毎に、図3(d)に示すエレメントデータ40とエレメントオン/オフデータ41が入っているものとしたが、ボイスデータ36の階層では、各エレメント39毎に対応するエレメントデータ40へのリンクデータとエレメントオン/オフデータ41を持つ構成として、エレメントデータ40の詳細なパラメータ(エレメントオン/オフデータ以外のもの)は下位の階層のデータに分けてもよい。
また、エレメント領域22において、上記実施例においては、パラメータの制御対象毎にパラメータをグループ化したが、グループ化の方法は既述のものに限らない。また、グループ化されるパラメータの種類も上記実施例に挙げたものに限定されない。
また、上記実施例においては、エレメント領域22には、エレメントオン/オフボタン58、エレメント選択ボタン59及び目次欄65という、個々のエレメント毎の選択・設定に関するGUI部品のみが設けられる構成としたが、更に、編集対象のボイスデータ(パート)全体に関するパラメータの選択・設定に関するGUI部品を設けても良い。また、上記実施例においては、エレメント領域22の上部にエディット領域表示オン/オフ切り替えボタン26が具備されるものとしたが、このエディット領域表示オン/オフ切り替えボタン26は、エディット領域23の表示/非表示のいずれの場合にも常時表示されて入れさえいれば、エレメント領域22以外の適宜の場所、例えば、エディタウィンドウ20の上部のメニューバー24上や、同ウィンドウ20下部の鍵盤部25の付近など、に配置されていてもよい。
以上説明した通り、この実施例に係るエディタウィンドウ20の構成によれば、下記の如く種々の利点がある。
エディタウィンドウ20において、編集対象となるデータ階層構造に応じて、パート領域21、エレメント領域22及びエディット領域23の3つの領域を確保したことで、1つの画面(エディタウィンドウ20)において、編集対象となるソングデータ30を構成するパート、ボイス及びエレメントの関係を確認しつつ、各領域毎に各種パラメータを詳細に表示・編集することができるようなった。
また、エディタウィンドウ20における、パート領域21、エレメント領域22及びエディット領域23の3つの領域の配列は、編集対象となるソングデータ30の階層構造に倣って左から順に並べてられているので、編集対象のソングデータ30のツリー型階層構造が各領域の横の関係で直感的に把握できる。従って、現在エレメント領域23で詳細に編集しているパラメータがどのエレメントに属しているのか、また、該エレメントはどのボイスに属しているのか、更には、該ボイスがどのパートに割り当てられているのか、というデータの相互関係が確認しやすい。
また、パート選択肢の選択や、エレメント選択肢の選択、或いは、目次欄60の選択など、編集対象の情報の選択に応じて、エディタウィンドウ20上の各領域の対応する表示が更新されるので、新規に選択した情報を1つのエディタウィンドウ20上で迅速且つ簡単に確認することができる。
また、1つのソングデータの編集に際して必要となる主な情報は、1つのエディタウィンドウ20上に並置された3つの領域21〜23のそれぞれ該当する箇所に現れているので、ユーザは、画面スクロール操作や別ウィンドウを表示させる操作などを行うことなしに、必要な情報を該エディタウィンドウ20上に見ることができる。
ユーザが実行したい機能(ミキシング機能又はエディタ機能)に応じて、エディタ領域23の非表示(パート領域21の拡大)/エディタ領域23の表示(パート領域21の縮小)とで、画面構成を切り替えるようにしたことで、1つのエディタウィンドウ20内でミキシング機能又はエディタ機能の何れの機能を実行させることができるので、複数のウィンドウから必要なものを探す手間や、作業内容に応じて別途ウィンドウやソフトウェアを立ち上げる手間などがなく、作業効率が良い。また、画面サイズをあまり広くすることなく、限られた画面サイズ内に、ユーザが実行したい作業に応じて必要な情報のみを適切に表示できる。
1つのエレメントを構成する複数のパラメータ群を制御対象に応じたグループ(目次61〜64)にグループ化し、該グループ毎にエディット領域23に表示するパラメータ詳細画面を用意したことで、1つのエレメントに含まれるパラメータ群全てを詳細に表示しなければならない場合に比べて、表示すべき情報量を大幅に削減することができる。エディット領域23としては、1つのパラメータグループ(目次61乃至64のいずれか)に含まれるパラメータ群に対応するパラメータ詳細画面のみを表示しうる領域が確保されていればよいので、限られた表示領域内においても、編集対象の個々のパラメータについて詳細に表示することができるようになる。
また、特に、エレメント選択肢(エレメント選択ボタン59)とパラメータグループ選択肢(目次欄60)を表示するエレメント領域22と、パラメータ詳細画面を表示するエディット領域23が並べて表示されることで、ユーザは、エディット領域23においてどのエレメントのどのパラメータグループを編集しているのかを、エレメント領域22での選択状態から容易に把握することができる。また、エレメント領域22にてエレメント又はパラメータグループの選択を変更する作業と、エディタ領域23にてパラメータの詳細な編集を行う作業との切り替えが、別ウィンドウに切り替える作業等を行うことなく、迅速に効率よく行うことができる。
また、目次欄60においてパラメータグループの目次が一覧表示されているので、ユーザは、どのようなパラメータグループがあるのか簡単に確認することができ、パラメータグループの選択も行い易い。
また、エレメント領域22において、エレメント選択肢(複数のエレメント選択ボタン59)から選択された1つのエレメント選択ボタン59と、目次欄60を連結部65により連結して示すことで、エレメント領域22の表示構成、すなわち、エレメント選択ボタン59の一覧と目次欄60の表示構成を固定しておくことができるので、エレメント領域22の表示内容を大幅に変更することなく、簡単な表示処理(すなわち、強調表示と連結部65の更新のみ)で、現在選択中のエレメントとパラメータグループとを、ユーザにわかりやすく提示することができる(図12等を参照)。
エレメント領域22にエレメントオン/オフスイッチ58を設けたことにより、エレメントのオン/オフパラメータのについては設定状態の確認・変更が容易であり、また、エディット領域23にどのエレメントのどのパラメータグループが表示されているときであっても、各エレメントのオン/オフを切り替えることができる。このため、例えば、エディット領域23エディット領域23にてパラメータの詳細な設定を行うときに、選択中エレメント以外のエレメントをオフしてパラメータの詳細設定を行った該選択中エレメントだけの発音確認(試聴)をしたり、或いは、複数のエレメントをオンして複数エレメントを同時に利用したときの発音確認をする等、多様な試聴形態を簡単に設定でき、また、該試聴形態の設定の切り替えも迅速に行うことができる。また、エディット領域23の表示/非表示に関わらず、エレメント領域22は常時表示されているので、ユーザは各ボイス(パート)毎のエレメントのオン/オフ状態の確認・設定を常時行うことができる。
従って、この発明によれば、例えばシンセサイザー等の電子楽器における各種パラメータ設定をGUI部品を用いて行うエディタウィンドウ20において、編集対象となる情報を詳細且つ分かりやすく表示することができ、操作性に優れたユーザインターフェースを提供することができるという優れた効果を奏する。
なお、この発明に係る実施例は、GUI部品を用いた電子楽器の各種パラメータの編集機能をコンピュータに実行させるソフトウェアプログラム(エディタソフト)の形態で構成及び実施されてもよいし、また、GUI部品を用いた電子楽器の各種パラメータの編集機能(エディタ機能)を実現する専用のハードウェア装置の形態で構成及び実施されてもよい。
20 エディタウィンドウ、21 パート領域、22 エレメント領域、23 エディット領域、26 エディット領域表示オン/オフ切り替えボタン、51 パート番号表示部パート番号表示部(パート選択肢)、59 エレメント選択ボタン(エレメント選択肢)、60 目次欄(パラメータグループ選択肢)、61〜64目次(パラメータグループ)、65 連結部